JP2009059653A - 微細コネクタコンタクトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い精度で、弾力性と耐摩耗性に優れたコネクタコンタクトを製造する微細コネクタコンタクトの製造方法を提供する。
【解決手段】チューブの軸方向で屈曲する多数のカーボンナノチューブを相互に絡ませてなるCNT集合体と、多数の導電性微細粒子とを、有機溶媒中に分散させた機能性インクを、インクジェットヘッドから導電体上に吐出し、有機溶剤を除去し、凝集し互いに接触結合する導電性と弾性を有するCNT集合体と導電性微細粒子とで微細コネクタコンタクトを形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、極狭ピッチで配列されるコンタクトに必要で且つ精密な寸法精度が必要とされる微細コネクタコンタクトの製造方法に関し、更に詳しくはインクジェット方式で吐出する機能性インクによりコンタクトを構成する導体を形成する微細コネクタコンタクトの製造方法に関する。
プラグ、ソケットなどの接続部品に配置され、相手側接続部品のコンタクトと接触し電気接続するコネクタコンタクトは、接触部に必要な押圧力を維持する弾性材料であることが求められ、従来は金属バネ材をプレス加工で所望形状に打ち抜いて形成していた。一方、近年の電子機器の小型化、高機能化に伴い、接続部品のコネクタコンタクトに対しても小型化と狭ピッチ化が望まれているが、寸法精度、加工性などの問題から、機械加工にはその限界があった。
微細コネクタコンタクトを製造する方法としては、金属箔のエッチング法、フォトリソーエッチング法などが知られているが、相手側コンタクトと接触を繰り返えすコネクタコンタクトとするには、充分な厚みが得られず、耐摩耗性に欠けるとともに、接触を安定させるに充分な弾性が得られかった。
また、更に微細なコネクタコンタクトを製造する方法として、インクジェット方式を利用し、金、銀などの導電性微細粒子を溶剤中に分散させた機能性インクを、インクジェットヘッドから基板上に吐出し、溶剤を除去してプラグやソケットなどの接続部品に用いられる直径6μm程度の微細コネクタコンタクトを製造する製造方法が知られている(非特許文献1)。
更に、導電性に優れたカーボンナノチューブにより微細な導電パターンを構成することが可能なことから、カーボンナノチューブと溶媒を含むスラリーを基板上に塗布し、乾燥させた後、導電パターンとして残す領域にのみインクジェット方式によりバインダーをパターン印刷し、他の部分を除去して高精細にパターンニングした導電パターンを形成する微細導電パターンの形成方法も知られている(特許文献1参照)。
2006年11月17日発行の日本経済新聞第15面の産業技術総合研究所の試作事例 特開2005−150107号公報(要約、図1)
しかしながら、導電性微細粒子を溶剤中に分散させた機能性インクをインクジェット方式によって基板上にコネクタコンタクトを形成する製造方法は、コネクタコンタクトが凝集した導電性微細粒子のみで形成されるので、膜厚方向の弾性に欠け、相手側コンタクトとの弾性接触による安定した接触圧が得られず、長期的な接触安定性に欠けるという問題があり、現時点で実用化されていない。
また、カーボンナノチューブを含むスラリーを塗布して導電パターンを形成する製造方法は、基板上に一度スラリーを塗布するだけなので、充分な厚みが得られず、微細加工した導電パターンとすることは可能であっても、この方法で形成される導電パターンについても、充分な厚みがなく、隙間なく凝集するCNTで形成されるので、弾性に欠け、弾性接触による安定した接触圧が得られず、且つ摩耗性に欠けるという問題があり、相手側コンタクトと接触を繰り返すコネクタコンタクトの製造にこの方法を採用することはできないものであった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、高い寸法精度を有し、弾力性に優れ、且つ着脱可能な耐摩耗性を有するコネクタコンタクトを製造する微細コネクタコンタクトの製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1の微細コネクタコンタクトの製造方法は、インクジェット方式により、導電性微細粒子を含有する機能性インクを基板に形成された導電体上に吐出し、対向するコンタクトと突合せ接触により電気接続する微細コネクタコンタクトを導電体上に形成する微細コネクタコンタクトの製造方法であって、チューブの軸方向で屈曲する多数のカーボンナノチューブを相互に絡ませてなるCNT集合体と、多数の導電性微細粒子とを、有機溶媒中に分散させた機能性インクを、インクジェットヘッドから、基板に形成された導電体上に吐出する吐出工程と、導電体上の機能性インクを焼成若しくは乾燥させて有機溶剤を除去し、CNT集合体と導電性微細粒子を凝集する成膜工程とからなり、残留インク剤と互いに接触結合する多数のCNT集合体と導電性微細粒子とから微細コネクタコンタクトを形成することを特徴とする。
有機溶媒中に分散されるCNT集合体と導電性微細粒子は、外径が極めて小さいので、有機溶媒の粘性抵抗とブラウン運動で沈降が抑えられ、安定した状態で有機溶媒中に均等に分散される。
インクジェットヘッドから導電体上に吐出されるコネクタコンタクトの構成材料となる機能性インクは、導電体上に展開する直径を数μm以下とすることができるので、高い位置精度とピッチ間精度で、コネクタコンタクトが形成される。
機能性インクを焼成若しくは乾燥させて有機溶剤が除去されたCNT集合体と導電性微細粒子は、表面の有機物が除去されることにより、互いに接触結合する。CNT集合体を構成するカーボンナノチューブは、電気伝導性に優れているので、互いに密着するCNT集合体と導電性微細粒子から低抵抗のコネクタコンタクトが形成される。
また、多数の各カーボンナノチューブは、チューブの軸方向で屈曲する形状であるので、相互に絡みやすく、多数のカーボンナノチューブを相互に絡ませてなるCNT集合体は、カーボンナノチューブ間に空隙が生じる。各カーボンナノチューブは、引っ張り強度が強く、弾性材としても有効で、繰り返し変形する反復復元性に優れているので、カーボンナノチューブ間に空隙が生じている立体的構造状態のCNT集合体の全体は弾性体として作用し、コネクタコンタクトに弾性特性が得られる。
請求項2の微細コネクタコンタクトの製造方法は、CNT集合体が、チューブの軸方向で任意の方向に屈曲し、互いに絡まり全体が球体状となる複数のカーボンナノチューブにより形成されることを特徴とする。
チューブの軸方向で屈曲する形状のカーボンナノチューブが絡み合って球体状のCNT集合体を形成するので、カーボンナノチューブ間に多くの隙間が形成され、特定方向に弾性が偏らない弾性体となる。
請求項3の微細コネクタコンタクトの製造方法は、突出工程と成膜工程を繰り返し、所定の厚みの微細コネクタコンタクトとすることを特徴とする。
インクジェットヘッドから吐出される機能性インクは超微細液滴であるので、乾燥性が非常に高く、導電体上ですぐに乾燥する。従って、成膜工程は極めて短時間であり、機能性インクの同一箇所に吐出させる吐出工程と成膜工程を繰り返すことによって、CNT集合体と導電性微細粒子とからなるコネクタコンタクトを所望の膜厚に積み上げることができる。
請求項4の微細コネクタコンタクトの製造方法は、機能性インクが、有機溶媒の助剤としてニトロセルロース若しくはヘキサメチレンジイソシアネートを含むことを特徴とする。
ニトロセルロース若しくはヘキサメチレンジイソシアネートは、成膜工程において、有機溶媒とともに分解して消失するが、密着するCNT集合体と導電性微細粒子を一体化して構造体に対して、高弾性を与える。
成膜工程後に、CNT集合体の間で、ニトロセルロース若しくはヘキサメチレンジイソシアネートが分解して消失した部分に空隙が形成され、CNT集合体が弾性体として撓む空隙が形成される。
請求項1の発明によれば、インクジェット方式の廉価で量産性に優れた方法によって、高精度で微細コネクタコンタクトを製造できる。
また、コネクタコンタクトを構成するナノ材料として多数のカーボンナノチューブを相互に絡ませてなるCNT集合体を用いるので、高精度に形成する微細コネクタコンタクトに、弾性特性が得られ、相手側コンタクトとの接触に長期的な接触安定性が得られる。
請求項2の発明によれば、CNT集合体が球体状であるので、コネクタコンタクトの弾性特性が特定方向に偏らず、膜厚方向に確実な弾性が得られる。
請求項3の発明によれば、短時間に吐出工程と成膜工程を繰り返して、製造するコネクタコンタクトの厚みを任意に調整できる。従って、充分な厚みで、相手側コンタクトと接触を繰り返すことが可能な耐摩耗性を備えたコネクタコンタクトを製造できる。
請求項4の発明によれば、製造時の粘弾性を制御することが可能で、寸法精度や弾性効果を上げるためのコンタクト厚みなどの調整制御が可能となると同時に、有機溶媒の助剤によって、製造するコネクタコンタクトに更に弾性が付与され、また助剤が消失することによりCNT集合体が撓む空隙が形成されるので、製造するコネクタコンタクトの厚さをより薄くしても、コネクタコンタクトに求められる弾性が得られる。
以下、本発明の一実施の形態に係る微細コネクタコンタクトの製造方法を、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、微細コネクタコンタクト1からなるコネクタ接続部10の斜視図、図2は、吐出工程における機能性インク2として有機溶剤を含むインク5と導電性微細粒子6およびCNT集合体を含んだ状態の模式図、図3は、皮膜工程後の微細コネクタコンタクト1の模式図である。
本実施の形態で製造する微細コネクタコンタクト1は、図1に示す絶縁基板3上に配線された複数の導電パターン4の各導電体端部上に形成され、等ピッチで対向する部位に露出する図示しない相手側コネクタのコンタクトと突合せ接触し、相手側コネクタのコンタクトに電気接続するコネクタ接続部10を構成する。
導電パターン4のピッチは、例えば機械加工では困難とされている0.25mmピッチであり、コンタクト間のピッチ精度にその1/5が要求されるとすれば、最大50μm(両側で100μm)の誤差の形成位置精度が微細コネクタコンタクト1の形成に求められる。ここで、更に厳しい要求例として0.1mmピッチ、ピッチ精度を1/10とした場合でも最大10μm(両面で20μm)の誤差の形成位置精度が微細コネクタコンタクトに求められることになる。一方、本実施の形態で採用するインクジェット方式によれば、インクジェットヘッドから吐出する液滴を1fl(フェムトリットル)以下も可能とされており、その場合は導電体4上に展開する液滴の大きさを直径1μm以下とすることが可能となり、その吐出位置を管理し、微細コネクタコンタクト1を形成する機能性インク2をインクジェットヘッドから吐出して、上記精度が要求される微細コネクタコンタクト1が製造される。
尚、0.1mmピッチで絶縁基板3上に形成する導電パターン4についても、同等レベルの精度が求められるが、このインクジェット方式の他、金属箔のエッチング法、フォトリソ−エッチング法等のいずれかの方法で形成されることも可能である。
一般にインクジェット方式とは、インクジェットプリンタの微細な吐出ノズルにインクを供給し、吐出ノズル内に保持したインクを加圧してインク滴を記録用紙に対して吐出させて記録を行う方式をいうが、上述のように、本発明ではインクジェットヘッドから微細コネクタコンタクト1の形成材料を含有する機能性インク2を、導電体上に吐出し非接触で導電体上に機能性インク2のパターンを形成するダイレクトパターンニング方式をいう。機能性インク2を吐出するインクジェットヘッドには、インクを加熱し気泡を発生させてその圧力でインクジェットヘッドからインクを噴出させるサーマルジェット方式と、圧力発生源として圧電素子を用い、微小な圧力室の壁を圧電素子で変形させ、圧力室を満たすインクを加圧して吐出させるピエゾ方式があるが、ここではピエゾ方式のインクジェットヘッドを用いるのが好ましい。
インクジェットヘッドから吐出する機能性インク2は、微細コネクタコンタクト1を形成する形成材料を含有するもので、図2に模式的に示すように、導電性微細粒子6と、多数のカーボンナノチューブ(以下、CNTという)を相互に絡ませて球体状に纏めたCNT集合体7とを、有機溶剤を含むインク5中に分散させたものである。
CNTは、アーク放電法、レーザー蒸発法、化学気相成長法など種々の方法で製造されるが、高純度で単相CNTが得られ、量産性に優れたスーパーグロースCVD法により製造する。製造されたCNTは、カーボンを主体としたナノミクロンの直径を有する円筒体であり、電気伝導性に優れると同時に、引っ張り強度は非常に強く、弾性材としても有効で、繰り返し変形する反復復元性に優れている。
本発明では、例えば、上記製造方法によるCNTの成長過程で、触媒層と触媒層の周囲において触媒層より高い位置まで延びる物体を形成し、触媒層からこの物体に沿ってCNTを、物体からのファンデルワールス力の作用により湾曲させながら成長させ、チューブの軸方向で湾曲させたCNTを用いる。CNTのチューブを形成する円筒面は、蜂の巣状の6員環構造の炭素の網目構造で形成されるが、チューブの軸方向で湾曲する屈曲部は、5員環構造若しくは7員環構造の炭素の網目構造となっている。
このように軸方向で屈曲するCNTを、例えば、全体の大きさが数十nm程度の大きさとなる量で纏めると、屈曲するCNTの相互が巻き込まれ、絡み合った状態の多数のCNTは、グラファイト層の層間に強いファンデルワールス力が働くため強固に結合するCNT集合体7を形成する。
導電性微細粒子6は、成膜工程を経て形成される微細コネクタコンタクト1の導体抵抗を低下させる目的で配合されるもので、Au、Ag、Ni、Mnなどの金属材料を外径が数nmから十数μmとした球体であるが、本発明の目的の範囲内で、必ずしもこの大きさに限らない。また、その大きさによっては、樹脂から成形した球形のコアの周囲にニッケル層や更にその外周に金メッキを施してもよい。
有機溶剤を含むインク5は、導電体4上に吐出された後、揮発若しくは加熱焼成による燃焼分解で焼失するものであれば、例えば、エーテル、ベンゼン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、エタノール、ジエチルエーテルなどの種々の溶剤を用いることができ、ブチルカルビトールやイソブチルカルビトール等を適量使用すれば、機能性インク2のインキ粘度も調整できる。
有機溶剤5中に配合されるCNT集合体7と導電性微細粒子6は、外径が数nmから十数μmと極めて小さいので、有機溶剤5の粘性抵抗とブラウン運動で沈降が抑えられ、均等で安定した状態で有機溶剤5中に分散される。
機能性インク2の粘度、すなわち常温下でインクジェットヘッドから正常に吐出できる粘度は、例えば40mPa・s以下の粘度であるのが好ましく、粘度調整のために所定の粘度調整剤を有機溶剤5に配合させてもよい。
また、機能性インク2には、ニトロセルロース、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの弾性率に優れた助剤を添加させてもよい。特にニトロセルロースは、機能性インク2を焼成若しくは乾燥させて形成される微細コネクタコンタクト2に高弾性特性を与え、塗膜にした場合の乾燥性に優れている。また、ニトロセルロースなどの自己燃焼性を有する材料をμm単位の粒径に粉末化して有機溶剤5に分散させれば、導電体4上に吐出された後、助剤が燃焼して焼失することによる空隙が形成され、弾性体として作用するCNT集合体7が撓む空間となって、更に微細コネクタコンタクト2の弾性係数を低下させ、しなやかさを得ることが可能となる。
微細コネクタコンタクト1の製造は、絶縁基板3上の導電パターン4の各導電体端部上に、上述構成の機能性インク2をインク液滴としてインクジェットヘッドより吐出し、付着させる。機能性インク2のインク液滴の大きさ(量)は、付着させる導電パターン4の幅により調整し、導電パターン4の幅に対して20μm以下の誤差で導電パターン4上に展開させる。この吐出工程では、多数のCNT集合体7と導電性微細粒子6は、その間に有機溶剤5と添加されている場合の助剤が介在され、導電パターン4上に立体的に分散している。
その後、導電パターン4上に付着する機能性インク2を乾燥若しくは焼成すると、有機溶剤5と添加されている場合の助剤は、液体分が揮発若しくは燃焼分解して焼失し、分散していたCNT集合体7と導電性微細粒子6とは凝集し、図3に示すように、互いに接触結合する。
微細コネクタコンタクト1は、電気伝導性に優れた多数のCNTからなるCNT集合体7と導電性微細粒子6が接触結合して形成されるので、導電性に優れ、相手側コネクタのコンタクトに電気接続する低抵抗のコンタクトとして作用する。
また、CNT集合体7は、多数のCNTを相互に絡ませてなるものであるので、CNT集合体7内にCNTが撓む空間が形成され、各CNT集合体7自体が高い弾性体として作用する。その結果、微細コネクタコンタクト1も、膜厚方向(図3において上下方向)に弾性を有し、膜厚方向で接触する相手側コネクタのコンタクトとの間に所定の接触圧が得られ、長期間安定した電気接続が可能となる。
弾性率に優れた助剤を機能性インク2に添加させている場合には、微細コネクタコンタクト1は、更に高い弾性を有する。また、特に燃焼して焼失する助剤が添加されてる場合には、CNT集合体7と導電性微細粒子6を立体的に確保していた助剤が燃焼により焼失し、空隙が形成されることにより、微細コネクタコンタクト1に充分な膜厚が得られると共に、弾性体として作用するCNT集合体7が撓む空間となり、より微細コネクタコンタクト2に弾性を与えることができる。
微細コネクタコンタクト1に所定の厚みが得られない場合には、成膜工程を終えて接触結合するCNT集合体7と導電性微細粒子6上に更に、吐出工程と成膜工程を繰り返してCNT集合体7と導電性微細粒子6からなる層を重ね、所望の厚みの微細コネクタコンタクト1を形成する。
このようにして製造する微細コネクタコンタクトは、図1に示す導電パターン4の一端に形成する他、微小の導体接続部を形成する必要がある他の用途においても形成できる。図4、図5は、LGA、BGA等の表面実装型の半導体パッケージと同様な実装方式で回路基板へ電気接続する半導体ソケットや、上下方向の押圧接触をするコネクタコンタクト等に用いる接続プレート21に微細コネクタコンタクト20を形成した本発明の他の実施の形態を図示するものである。この第2実施の形態において、微細コネクタコンタクト20を製造する製造方法は、第1実施の形態と同一であるので、共通する構成は同一番号を用いて説明する。
半導体ソケット等の接続プレート21は、絶縁基板22の複数の位置に表裏を貫通する貫通孔が穿設され、各貫通孔に銀などの金属導体部23が埋設されている。各貫通孔は、例えば半導体パッケージの底面側の電極と回路基板の表面側のランドがそれぞれ露出する部位に対応して穿設されるもので、これにより、金属導体部23の表面側は電極に、裏面側はランドに対向する。
微細コネクタコンタクト20は、図5に示すように、金属導体部23が形成された接続プレート21に対して、インクジェット方式により、金属導体部23の表面側と裏面側に機能性インク2を吐出する吐出工程と成膜工程を経て、金属導体部23の表面側と裏面側を覆う概半球状に形成する。
例えば半導体パッケージ及び回路基板と、接続プレート21とは、図示しない位置決め手段により相互に位置決めされるが、隣り合う半導体パッケージの電極間や回路基板のランド間の間隔が微小であっても、これらの対向部位に高精度で微細コネクタコンタクト20を形成できるので、微細コネクタコンタクト20を介して電極間やランド間が短絡することがない。
また、半導体ソケットは、半導体パッケージの底面と回路基板の表面の間に接続プレート21を挟持し、金属導体部23を介して対応する半導体パッケージの電極と回路基板のランド間を電気接続するが、金属導体部23の露出面が微小で所定の弾性を得られないものであっても、微細コネクタコンタクト20が弾性を有するので、両者を安定して電気接続できる。
上述の各実施の形態では、微細コネクタコンタクト1、20を直接相手側コンタクトや電極等に接触させているが、接触を繰り返し摩耗する恐れがある場合や融着する導電性微細粒子6やCNT集合体7が気化する恐れがある場合には、形成した微細コネクタコンタクト1、20の表面に導電性保護膜を付着させ、摩耗や気化による消失を防止してもよい。
また、CNTは、グラファイト六角網平面が筒状に丸めて形成される単層のカーボンナノチューブ (SWCNT)でも、それらが入れ子状に積層する多層のカーボンナノチューブ (MWCNT)のいずれであってもよい。
また、CNT集合体は、多数のCNTが球体状に絡まった例で説明したが、グラファイトの軸が同一軸回りに螺旋状に屈曲するか、ランダムに湾曲するなどして互いに縒り束ねられる複数のカーボンナノチューブにより形成してもよい。
本発明は、狭ピッチで導電体上に形成する微細コネクタコンタクトの製造に適している。
微細コネクタコンタクト1からなるコネクタ接続部10の斜視図である。 吐出工程における機能性インク2の模式図である。 皮膜工程後の微細コネクタコンタクト1の模式図である。 半導体ソケットの接続プレート21の斜視図である。 接続プレート21に微細コネクタコンタクト20を形成する状態を示す接続プレート21の縦断面図である。
符号の説明
1、20 微細コネクタコンタクト
2 機能性インク
4 導電体(導電パターン)
5 有機溶剤(有機溶媒)を含むインク
6 導電性微細粒子
7 CNT集合体
23 導電体(金属導体部)

Claims (4)

  1. インクジェット方式により、導電性微細粒子を含有する機能性インクを基板に形成された導電体上に吐出し、対向するコンタクトと突合せ接触により電気接続する微細コネクタコンタクトを導電体上に形成する微細コネクタコンタクトの製造方法であって、
    チューブの軸方向で屈曲する多数のカーボンナノチューブを相互に絡ませてなるCNT集合体と、多数の導電性微細粒子とを、有機溶媒中に分散させた機能性インクを、インクジェットヘッドから、基板に形成された導電体上に吐出する吐出工程と、
    導電体上の機能性インクを焼成若しくは乾燥させて有機溶剤を除去し、CNT集合体と導電性微細粒子を凝集する成膜工程とからなり、
    互いに接触結合する多数のCNT集合体と導電性微細粒子とから弾性特性を有する微細コネクタコンタクトを形成することを特徴とする微細コネクタコンタクトの製造方法。
  2. CNT集合体は、チューブの軸方向で任意の方向に屈曲し、互いに絡まり全体が球体状となる複数のカーボンナノチューブにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の微細コネクタコンタクトの製造方法。
  3. 突出工程と成膜工程を繰り返し、所定の厚みの微細コネクタコンタクトとすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の微細コネクタコンタクトの製造方法。
  4. 機能性インクは、有機溶媒の助剤としてニトロセルロース若しくはヘキサメチレンジイソシアネートを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の微細コネクタコンタクトの製造方法。
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