JP2017117581A - 導体の製造方法 - Google Patents

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Naoki Kurihara
直樹 栗原
仲島 厚志
Atsushi Nakajima
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Abstract

【課題】導体の高さとアスペクト比を保持する導体の製造方法を提供する。
【解決手段】下地電極上に(A)金属粒子及び(B)溶媒を含む導体組成物インクをインクジェットし、前記下地電極上に着弾したインク液滴を乾燥処理する導体の製造方法であって、前記下地電極が、基材上に導電性ペーストを印刷形成したパターンを130℃以上150℃以下で焼成した下地電極、又は電極表面に化学結合する自己組織化単分子膜を形成した下地電極であって、表面エネルギーが30mN/m以下であり、前記乾燥処理後の導体の径が前記乾燥前のインク液滴径よりも小さいことを特徴とする導体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、導体の製造方法に関する。
インクジェットは、扱える材料の幅が比較的広く、また事前にフォトマスクや金型等の作製を要しない。従来のインクジェット記録方式としては、適時にインク滴を飛翔させるドロップオンデマンド方式として、ピエゾ変換方式、バブルジェット(登録商標)方式、又は(サーマル方式)等の熱変換方式(例えば、特許文献1)等が知られている。
当該インクジェットを用いた立体構造物を作製する試みは様々な方法で行われている。
しかし、インクジェットで立体構造物を作製しようとする場合、解決すべきいくつかの課題が存在する。当該課題の1つは、インクジェットで吐出するのは通常、液体であって、そのままでは立体的に積み重なることはないという課題である。このために、立体構造物とするには吐出した液体を固化させるための別の手段が必要になる。
固化させる手段の1つとして、吐出液体を光硬化性樹脂とすることで、着弾した液滴を硬化させることが提案されている。また、石膏等の粉状の基材に水等のバインダーを吐出し、基材側の材質を固化させることにより、立体構造物を作製する方法も行われている。しかし、これらいずれの方式とも、扱える材質等に制限が存在した。
上記のほか、インクジェット方式を用いた特殊な方法としては、低融点のはんだ合金(鉛スズ合金)をピエゾ型インクジェットで吐出することで、高さ60μm程度の立体構造を形成することも行われている。この方式では、インクとして比重の大きなはんだ合金を用いることで、飛翔液滴の運動エネルギーをある程度大きくしている。しかしながら、液滴の直径は数10μm〜100μm程度であった(例えば、非特許文献1)。
また、はんだを使ったインクジェットによる立体構造物形成では、着弾時の温度低下による固化を利用している(例えば、特許文献2及び特許文献3)。従って、はんだを使った手法では、吐出する流体の種類が、融点によって制約されてしまう。
電界を用いて成膜する方法としては、静電塗装等が知られているが、これは均一に強固な塗膜を得ることを目的としたもので、立体構造の形成はできない。
従来のインクジェット方式では、超微細な立体構造物、例えば山形の微構造物の作製は難しい。微細な立体構造物、なかでもアスペクト比(構造物の断面もしくは底面の短径に対する高さ方向の長さの比(高さ/断面直径))の高い構造物は、ナノテクノロジーをはじめ、例えば、表面実装基材におけるスルーホールや、バンプ等多くの応用用途がある。例えば、特許文献3には、断面直径が25μmの柱状立体構造物をバンプとして利用し、積層集積回路ユニットを製造する方法が開示されているが、さらに精度よく、しかも微細化することができれば、より小型かつ高密度の集積回路の製造も可能となる。
微少量の液体の吐出を実現するためにノズルを微細化した静電吸引型のインクジェットが開発されている(例えば、特許文献4及び特許文献5)。しかし、これらは、いずれも微少量の液体を、液体状態又はその噴霧状態として取り出すことを目的としており、立体構造の形成には応用できない。また、開示されているノズルの径は数十μmであり、微細化の点からも満足できるものではない。
特許文献6は、微細液滴をノズルから吐出、飛翔させ、立体構造物の頂点にノズル電界を集中させ、順次飛翔液滴を堆積させることで、立体構造物の直径を15μm以下、かつアスペクト比2以上とするプロセス、及び立体構造物を開示する。しかし、この手法では、1ノズルで1カ所ずつ形成していく必要があるため、微細構造物形成に長時間を要し、生産性が低い問題があった。
上記のように、インクジェット及びそれを利用した立体構造形成方法が考案されているが、着弾精度、微細性もしくは扱える材料等において十分とはいえず、これらの点を解決する方法が必要とされている。
特公昭61−59911号公報 米国特許第5,736,074号明細書 米国特許第6,114,187号明細書 特表2002−538461号公報 特開2001−38911号公報 特開2010−179457号公報
エレクトロニクス・マニュファクチュアリング(Electronics Manufacturing),MicroFab Technologies,Inc.,D.J.Hayes,W.R.Cox and M.E.Grove,J.8(1998)209
本発明は、導体の高さとアスペクト比を保持する導体の製造方法の提供を目的とする。
本発明によれば、以下の導体の製造方法が提供される。
1.下地電極上に(A)金属粒子及び(B)溶媒を含む導体組成物インクをインクジェットし、前記下地電極上に着弾したインク液滴を乾燥処理する導体の製造方法であって、
前記下地電極が、基材上に導電性ペーストを印刷形成したパターンを130℃以上150℃以下で焼成した下地電極、又は電極表面に化学結合する自己組織化単分子膜を形成した下地電極であって、表面エネルギーが30mN/m以下であり、
前記乾燥処理後の導体の径が前記乾燥前のインク液滴径よりも小さいことを特徴とする導体の製造方法。
2.前記インク液滴の乾燥前液滴径が30μm以上50μm以下であり、前記導体の径が25μm以上40μm以下であることを特徴とする1に記載の導体の製造方法。
3.前記導体組成物インクを前記下地電極の同位置に複数回インクジェットし、前記複数回のインクジェットのインターバルが30秒以上200秒以下であることを特徴とする1又は2に記載の導体の製造方法。
4.前記導体組成物インクを前記下地電極の同位置に複数回インクジェットし、前記複数回のインクジェットの着弾ズレを10μm以下にすることにより、導体の高さを高くすることを特徴とする1〜3のいずれかに記載の導体の製造方法。
5.前記導体の径が25μm以上40μm以下であり、前記導体の高さが1.5μm以上6μm以下であることを特徴とする1〜4のいずれかに記載の導体の製造方法。
本発明により、導体の高さとアスペクト比を保持する導体の製造方法を提供することができる。
本発明の導体の製造方法の一実施形態を示す図である インク液滴の液滴端が固定されてしまう場合の乾燥後に得られる成形体を示す図である。
本発明の導体の製造方法では、表面エネルギーが30mN/m以下の下地電極上に、(A)金属粒子及び(B)溶媒を含む導体組成物インクをインクジェットし、下地電極上に着弾したインク液滴を乾燥処理して導体を形成する。
本発明の製造方法により得られる乾燥処理後の導体は、その導体径が乾燥前のインク液滴の液滴径よりも小さい。これは、下地電極上に着弾したインク液滴の液滴端が固定されず、インク液滴の溶媒乾燥に伴って液滴の収縮が起こるためである。
本発明の導体の製造方法は、導体作製に要するエネルギー消費量を極めて小さくすることができ、フォトマスクの作製や、金型の製作といった事前準備が不要で、試作を容易とすることができる。しかも、必要な場所に必要なだけの量の資源を投入できるという利点がある。また得られる導体は、電子材料等さまざまな微細構造物に活用することができる。
以下、本発明の好適な実施形態の1つを、図面等を参照しながら詳細に説明する。各図においては、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。加えて、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではなく、本発明の内容を理解しやすくするために適宜各構成の形状等を誇張して示している。
また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の導体の製造方法の一実施形態を示す図である。
図1(A)では、下地電極10に表面処理を施して、下地電極10の表面エネルギーを30mN/m以下としている。下地電極の表面エネルギーを30mN/m以下とすることで、後述する導体組成物インクの液滴が下地電極に着弾した際に、インク液滴の液滴端が固定されず、溶媒乾燥とともにインク液滴の底面積の減少が促される。これにより、得られる導体の導体径がインク液滴の液滴径よりも小さくなり、高いアスペクト比を有する導体を形成することができる。
尚、下地電極の表面エネルギーの下限は特に限定されないが、例えば20mN/mである。
下地電極は、例えば基材上に形成される。ここで下地電極は、基材上に直接形成されてもよく、基材と下地電極との間に他の層を介してもよい。
基材は、絶縁体及び導体のいずれでもよく、例えばガラス基材等の可撓性を有さないリジット基材、及び、プラスチック樹脂からなるフィルム等の可撓性を有するフレキシブル基材が挙げられる。当該プラスチック樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)及びポリエーテルイミド(PEI)等が挙げられる。また、基材は、単層であってもよく、上記からなる積層体であってもよい。
下地電極を構成する材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されず、例えば、Ta、Ti、Al、Zr、Cr、Nb、Hf、Mo、Au、Ag、Pt、Cu、Mo−Ta合金、Ag合金、Cu合金、Al合金等の金属材料;酸化インジウムスズ、酸化インジウム亜鉛等の透明導電性無機材料を含む導電性無機材料;PEDOT/PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸)等の導電性有機材料を用いることができる。
下地電極は、導電性微粒子を含む導電性ペーストからなる薄膜又は導電性ペーストからなる配線パターンでもよい。下地電極の平面視形状は、用途に応じて適宜選択することができ、例えば、ライン形状や電極パッドに用いられるパッド形状等が挙げられる。
導電性ペーストが含む導電性微粒子としては、後述する導体組成物インクが含む金属粒子と同じものを適宜選択して用いることができる。また、導電性ペーストが含む導電性微粒子以外の他の成分は、公知の成分でよく、例えば後述する導体組成物インクの溶媒及び他の任意成分を適宜選択して用いればよい。
下地電極の形成方法としては、一般的な電極の形成方法と同様とすることができる。具体的には、基材上全面に下地電極材料からなる導電層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いて所定のパターンにエッチングする方法が挙げられる。
基材上全面に導電層を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等のPVD法、CVD法等が挙げられる。
また、他の下地電極の形成方法としては、導電性ペーストを用いた印刷方法により形成することができる。印刷法としては、例えば、インクジェット法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、グラビアオフセット印刷法、反転オフセット印刷法等が挙げることができる。
下地電極の厚みとしては、所望の導電性を有することができれば特に限定されないが、例えば、30nm以上5000nm以下であることが好ましく、50nm以上2000nm以下であることがより好ましく、200nm以上2000nm以下であることが特に好ましい。
尚、本実施形態において、「厚み」は、一般的な測定方法によって得られる厚みをいう。厚みの測定方法としては、例えば、触針で表面をなぞり凹凸を検出することによって厚みを算出する触針式の方法や、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等による観察像を測定する方法、分光反射スペクトルに基づいて厚みを算出する光学式の方法等が挙げられる。
尚、厚みとして、対象となる構成の複数箇所における厚み測定結果の平均値が用いられてもよい。
下地電極の表面エネルギーを30mN/m以下とする表面処理としては、下地電極表面に化学結合する自己組織化単分子膜(SAM)を形成する方法が挙げられる。
また、下地電極が基材上に導電性ペーストを印刷形成したパターンである場合、当該導電性ペーストを130℃以上150℃以下で焼成することで表面エネルギーが30mN/m以下の下地電極とすることができる。
下地電極表面に化学結合する自己組織化単分子膜を形成して、表面エネルギーを30mN/m以下とする場合、当該自己組織化単分子膜としては、例えばフッ素含有チオール化合物の利用があげられる。フッ素含有チオール化合物としては、芳香環を有するフッ素含有チオール化合物、フッ化部を持つアルカンチオール等が挙げられる。これらの中でも、金属粒子の表面修飾性から、芳香環(好ましくは、ベンゼン環)を有する炭素数6〜20の範囲内のフッ素含有チオールからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物が好ましい。
芳香環を有する炭素数6〜20の範囲内のフッ素含有チオールとしては、具体的には、トリフルオロメチルベンゼンチオール(例えば、4−トリフルオロメチルベンゼンチオール、3−トリフルオロメチルベンゼンチオール)、ペンタフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メルカプト安息香酸メチルエステル、3,5−ビストリフルオロメチルベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオール及び11−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジルオキシ)−1−ウンデカンチオール等が挙げられる。
これらフッ素含有チオール化合物を用いて、公知の方法で下地電極上に自己組織化単分子膜を形成するとよい。これにより下地電極の表面エネルギーを30mN/m以下とすることができる。
尚、本実施形態における下地電極の表面エネルギーは、例えば、測定対象上に1マイクロリットルの液体を滴下し、滴下した液滴の形状を側面より観測し、液滴と測定対象とのなす角を計測することにより接触角を測定し、各溶媒にて測定した接触角の値から北崎、畑の拡張Fowkes式に基づく幾何学平均法による解析(北崎寧昭、畑敏雄ら、日本接着協会誌、第8巻(3)131−141頁(1972年))で求めた値を言う。
本実施形態における接触角は、例えば、井元製作所製接触角測定装置や、協和界面科学製接触角計DM−901を用いて測定することができる。
図1(B)では、導体組成物インク20をインクジェットし、下地電極10上にインク液滴30が着滴している。下地電極10上のインク液滴30は揺れが収まった状態である。
導体組成物インクは、(A)金属粒子及び(B)溶媒を含む。
金属粒子を構成する金属としては、銀、銅、水銀、スズ、インジウム、ニッケル、パラジウム、白金及び金等が挙げられる。金属粒子は、これらのうち1種の金属粒子を単独で用いてもよく、2種以上の金属粒子を併用してもよい。これらの中でも、銀が特に好ましい。これら以外に、インジウム錫酸化物等からなる金属酸化物の粒子も用いることができる。
金属粒子は、平均粒子径10nm以上1000nm以下の金属粒子であることが好ましく、平均粒子径10nm以上100nm以下の金属ナノ粒子であることがより好ましい。また、金属粒子には直径50nm以下の金属ナノワイヤーを含んでもよい。
上記金属粒子の平均粒径測定は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定が可能である。具体的には、50個程度の粒子を含む視野において、全ての粒子の投影面積円相当径を測定し、その平均を算出する方法が挙げられる。
金属粒子の含有量は、導体組成物インク全量に対して15質量%以上70質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。金属粒子の含有量が当該範囲内であれば、より効率よく導体が形成できる。
(B)溶媒は、(A)金属粒子を分散又は溶解させるものであり、水、アルコール系溶媒(モノアルコール系溶媒、ジオール系溶媒、多価アルコール系溶媒等)、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、グライム系溶媒、ハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒の含有量は、導体組成物インク全量に対して、25質量%以上85質量%以下であることが好ましく、50質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。溶媒の含有量が上記範囲内であれば、導体組成物インクを適正に塗布できる。
本実施形態における導体組成物インクは、上述した(A)金属粒子及び(B)溶媒の他に、任意の成分を含んでいてもよい。
任意成分としては、例えば撥液剤、分散剤等が挙げられる。
任意成分の合計含有量は、導体組成物インク全量に対して、10質量%以下であることが好ましい。
導体組成物インクの下地電極着弾後の液滴径は、30μm以上50μm以下であると好ましく、35μm以上45μm以下であるとさらに好ましい。尚、本実施形態において「液滴径」とは、下地電極とインク液滴が接する面の中心を通る最も長い線を言う。
図1(C)では、下地電極10上のインク液滴30が、溶媒蒸発によって収縮が起こった状態を示している。
本実施形態では、インク液滴30の液滴端は固定されず、溶媒蒸発に伴ってインク液滴30の収縮が起こり、溶媒蒸発前のインク液滴径よりも溶媒蒸発後のインク液滴径を小さくすることができる。ここで、インク液滴の液滴径が30μm以上50μm以下であり、溶媒蒸発後インク液滴の径が25μm以上40μm以下とすると好ましい。この溶媒蒸発後インク液滴の径は、得られる導体の導体径に対応する。
また、収縮に伴い、得られる導体の高さは、インク液滴30の高さよりも高くすることができる。
尚、インク液滴の液滴端が固定されてしまう場合、乾燥後に得られる成形体は、図2に示す凹型形状となり、高さが低くなってしまう。
図1(D)は、吐出インターバルをおいて同位置へ導体組成物インク20をインクジェットした状態である。当該プロセスは任意で設けられる。
吐出インターバルをおいて同位置へ導体組成物インクをインクジェットすることにより、インク液滴の高さのみを積み上げることができ、所望のアスペクト比を有する導体とすることができる。これにより、精度と生産性よく高さの高い導体を製造することができる。
導体組成物インクを複数回同位置へインクジェットする場合における吐出インターバルは、30秒以上200秒以下とすると好ましい。
その複数回同位置へのインクジェットにおいて、それぞれの液滴の着弾ズレを10μm以下とすると好ましい。着弾ズレを小さくすることによって、導体径を保ったまま、高さの高い導体を形成する事ができる。
図1(E)は、下地電極10上のインク液滴30を乾燥処理することにより導体40を形成した状態を示す。
乾燥処理の条件としては、50℃〜250℃で3分〜1時間が好ましい。加熱温度は、低すぎると乾燥せず、高すぎると耐熱性が高い部材を使用する必要があることから100℃〜180℃であることが特に好ましい。時間は、短いほど好ましいが、短すぎると十分乾燥せず導電性が低くなるため10分〜30分が特に好ましい。
導体は、導体径が25μm以上40μm以下であり、高さが1.5μm以上6μm以下とすると好ましい。
本実施形態で得られる導体は、例えばトランジスタアレイにおいて、導体間を電気的に接続するためのヴィアの形成に利用できる。
次に、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
銀ナノコロイドと水とアルコール系溶媒の混合溶媒を混合して導体組成物インクを調製した。
基材として、ガラス(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)を準備した。当該基材の表面に印刷法で銀ナノ粒子を用いた導電性ペーストの薄膜を成膜し、150℃で焼成を行い、下地電極を形成した。焼成後の下地電極の表面エネルギーを接触角測定法により評価したところ、下地電極の表面エネルギーは25mN/mであった。
形成した下地電極上に、インクジェット印刷法により、調製した導体組成物インクを印刷し、180℃で15分間焼成することにより、導体を形成した。
ここで、インクジェット後の乾燥前液滴径は40μmであり、焼成後の導体径は30μmであった。また、導体の高さは、1.8μmであった。これらは共焦点顕微鏡(レーザーテック社H1200)により確認した。
比較例1
銀ナノコロイドと水とアルコール系溶媒を混合して導体組成物インクを調製した。
基材として、ガラス(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)を準備した。上記基材の表面に印刷法で銀ナノ粒子を用いた導電性ペーストの薄膜を成膜し、200℃で焼成を行い下地電極を形成した。
上述の下地電極上に、インクジェット印刷法により、調製した導体組成物インクを印刷し、180℃で15分間焼成することにより、導体を形成した。
ここで、インクジェット後の乾燥前液滴径は70μmであり、焼成後の導体径も70μmのままであった。また、導体の高さは、0.3μmであった。
10 下地電極
20 導体組成物インク
30 インク液滴
40 導体

Claims (5)

  1. 下地電極上に(A)金属粒子及び(B)溶媒を含む導体組成物インクをインクジェットし、前記下地電極上に着弾したインク液滴を乾燥処理する導体の製造方法であって、
    前記下地電極が、基材上に導電性ペーストを印刷形成したパターンを130℃以上150℃以下で焼成した下地電極、又は電極表面に化学結合する自己組織化単分子膜を形成した下地電極であって、表面エネルギーが30mN/m以下であり、
    前記乾燥処理後の導体の径が前記乾燥前のインク液滴径よりも小さいことを特徴とする導体の製造方法。
  2. 前記インク液滴の乾燥前液滴径が30μm以上50μm以下であり、前記導体の径が25μm以上40μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の導体の製造方法。
  3. 前記導体組成物インクを前記下地電極の同位置に複数回インクジェットし、前記複数回のインクジェットのインターバルが30秒以上200秒以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導体の製造方法。
  4. 前記導体組成物インクを前記下地電極の同位置に複数回インクジェットし、前記複数回のインクジェットの着弾ズレを10μm以下にすることにより、導体の高さを高くすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導体の製造方法。
  5. 前記導体の径が25μm以上40μm以下であり、前記導体の高さが1.5μm以上6μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導体の製造方法。
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