JP2009059569A - 差込みプラグ - Google Patents
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Abstract
【課題】プラグ本体の前端面に突出された各栓刃が破断するのを防止して、耐久性の向上を図ることができる差込みプラグを提供する。
【解決手段】コンセントAに差し込まれた差込みプラグ1のプラグ本体2に接触するか、プラグ本体2に接続されたコード3に足が引っ掛かる等して、プラグ本体2が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、変性PPE樹脂で形成された中子5自体の復元力により、プラグ本体2を各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持する。各栓刃4,4を絶縁に適した差込み間隔及び差込み角度に保つことができ、プラグ本体2の前端面に突出された各栓刃4,4が根元部分から破断するのを防止することができる。
【選択図】図3
【解決手段】コンセントAに差し込まれた差込みプラグ1のプラグ本体2に接触するか、プラグ本体2に接続されたコード3に足が引っ掛かる等して、プラグ本体2が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、変性PPE樹脂で形成された中子5自体の復元力により、プラグ本体2を各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持する。各栓刃4,4を絶縁に適した差込み間隔及び差込み角度に保つことができ、プラグ本体2の前端面に突出された各栓刃4,4が根元部分から破断するのを防止することができる。
【選択図】図3
Description
この発明は、例えば電源であるコンセントに差し込まれ、電子機器、電気機器、電気器具等に対して電力を供給する際に用いられる差込みプラグに関する。
従来、前記電力の供給に用いられる差込みプラグとしては、例えば第1保持部材の前面側に第2保持部材を組み付けた後、一対の各栓刃を第1保持部材の各挿通孔に差し込んで前面側に所定長さ突出する。プラグ本体の前面側に露出される第1保持部材の突出部前面側と第2保持部材の前面側を除いて、第1保持部材及び第2保持部材の外面が覆われる状態にプラグ本体を一体的にモールド成形した特許文献1の電源プラグと、端子部材の根元側外面に嵌め合わされた絶縁スリーブを中子の貫通孔に挿通して、プラグ本体のプラグ差込側端面に露出される中子の前端面を除いて、該中子の外面が覆われる状態にプラグ本体を一体的にモールド成形した特許文献2の耐熱型電源プラグとがある。
しかし、前記特許文献1の電源プラグは、第1保持部材の前端面に形成された各突出部が第2保持部材及びプラグ本体の前端面より前方に突出されておらず、各突出部の前端面は、第2保持部材及びプラグ本体の前端面と同一面に形成されているので、コンセントに差し込まれたプラグ本体に接触するか、プラグ本体に接続されたコードに足が引っ掛かる等して、プラグ本体が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、第2保持部材の前端面に突出する各栓刃の根元に対して応力が集中して付加される。つまり、各栓刃の根元に対して応力が繰り返して付加されるので、各栓刃が破断しやすい。また、第2保持部材の前端面に突出する各栓刃を差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元させるか、平行に突出した状態に維持するのに必要な復元力が得られない。
特許文献2の耐熱型電源プラグは、端子部材の根元側外面に嵌め合わされた絶縁スリーブを中子の貫通孔に挿通しているだけであるので、前記と同様に、プラグ本体が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、中子の貫通孔と絶縁スリーブとの間に隙間が生じやすく、各栓刃を差込み方向に向けて平行に突出した状態に保つことができない。また、例えば糸屑、繊維、塵埃、油分、水分等の異物が隙間に溜まりやすく、トラッキングが発生する原因となる。
この発明は前記問題に鑑み、プラグ本体の前端面に突出された各栓刃が破断するのを防止して、耐久性の向上を図ることができる差込みプラグの提供を目的とする。
請求項1に記載した発明の差込みプラグは、コンセントに差し込まれる一対の各栓刃をプラグ本体の前端側に突設し、該各栓刃に接続されたコードをプラグ本体の後端側に連設した差込みプラグであって、前記プラグ本体に埋設された前記中子の前端面に、前記各栓刃が差込み方向に向けて平行に挿入される筒状の各スリーブを複数突設し、前記プラグ本体の前端面より前方に突出された各栓刃の根元側外面を、該プラグ本体の前端面より前方に突出された前記中子の各スリーブにより被覆し、前記中子を、前記各栓刃が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元するのに必要な復元力を有する合成樹脂で形成したことを特徴とする。
この発明によると、例えばコンセントに差し込まれた電源プラグのプラグ本体に接触するか、プラグ本体に接続されたコードに足が引っ掛かる等して、プラグ本体が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、中子の前端面に突出する各栓刃の根元部分に対して応力が集中して付加される。このとき、中子自体の復元力により、プラグ本体を各栓刃が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元するので、各栓刃を絶縁に適した差込み間隔及び差込み角度に保つことができ、各栓刃が根元部分から破断するのを防止することができる。
前記中子は、例えば変性ポリフェニレンエーテル樹脂(m−PPE)等の絶縁性及び耐熱性を有する熱可塑性樹脂で構成することができる。変性ポリフェニレンエーテル樹脂(以下、変性PPE樹脂と略記する)は、エーテル基(COC)を持った芳香族ポリエーテル樹脂(PPE)を主体に、スチレン系樹脂とのポリマーアロイで変性したものである。実施例では、中子を変性PPE樹脂で構成しているが、変性PPE樹脂と同等の復元力を得ることができるならば、変性PPE樹脂以外の熱可塑性樹脂で構成してもよい。また、中子の外面にモールド成形されるプラグ本体は、例えばPVC樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂、或いは、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で構成することができる。
また、コードは、例えば銅線、メッキ処理(金、錫等)した銅線等を多数本集束してなる導体の周面全長、又は、所定の線径に形成した一本の導体の周面全長を、例えばPVC樹脂、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂混合物、あるいは、クロロプレンゴム、EPゴム、クロロスルホルン化ポリエチレンゴム等のゴム素材よりなる外装部で被覆して構成することができる。或いは、例えば繊維、糸等の絶縁体が巻回された導体の周面全長を、上述のゴム素材で被覆して外装部を形成してもよい。なお、前記コードに代えて、例えば平形、丸形、長円形、単心形等の形状及び構造に形成したコード、或いは、例えば繊維、糸等の絶縁体で被覆したコードを用いてもよい。
請求項2に記載した発明の差込みプラグは、前記請求項1に記載の構成と併せて、前記中子を、変性ポリフェニレンエーテル樹脂で形成したことを特徴とする。
この発明によると、変性ポリフェニレンエーテル樹脂の復元力により、プラグ本体を各栓刃が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持させることができる。
請求項3に記載した発明の差込みプラグは、前記請求項1又は2に記載の構成と併せて、前記プラグ本体を、前記中子の変形具合に応じて所望する方向への変形が許容される合成樹脂で形成したことを特徴とする。
この発明によると、中子の変形具合に応じて、中子の外面にモールド成形されたプラグ本体が一体的に変形するので、プラグ本体と中子との間に隙間が生じるようなことがなく、異物が溜まるのを防止することができる。また、プラグ本体は、前記中子と同一又は同等の復元力を有する合成樹脂で形成するか、該中子以上の復元力を有する合成樹脂で形成してもよい。プラグ本体を各栓刃が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持するのに必要な復元力を有する合成樹脂であれば、実施例の合成樹脂のみに限定されるものではない。
請求項4に記載した発明の差込みプラグは、前記請求項1〜3のいずれか一つに記載の構成と併せて、前記中子の前端面に、前記プラグ本体の前端面に対して露出する状態に埋設される一対の各突出部を形成し、前記各突出部の露出側前端面に前記各スリーブを差込み方向に向けて突設したことを特徴とする。
この発明によると、中子の前端面に突出された各スリーブの根元部分が各突出部により補強されているので、各栓刃を差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持させるのに必要な復元力が得られ、栓刃が根元部分から破断するのを防止することができる。また、突出部は、例えば台形、矩形等の所望する断面形状で構成することができる。また、突出部の露出側前端面が平坦であれば、前記以外の断面形状に形成してもよい。
請求項5に記載した発明の差込みプラグは、前記請求項1〜4のいずれか一つに記載の構成と併せて、前記コードが接続された各栓刃を、前記中子の各スリーブに対して後端側から前端側に向けて差込んだまま、前記プラグ本体の前端面より前方に突出される中子の各スリーブと、該前端面に露出される各突出部の露出側前端面とを除いて、前記中子の外面が覆われる状態に合成樹脂製のプラグ本体を一体的にモールド成形したことを特徴とする。
この発明によると、プラグ本体が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、プラグ本体と中子とが一体的に結合され、中子を強固に抜止めすることができる。また、プラグ本体と中子とが一体的に変形するので、中子とプラグ本体との間に隙間が生じるようなことがなく、異物が溜まるのを防止することができる。
この発明によれば、コンセントに差し込まれた差込みプラグのプラグ本体が差込み方向とは異なる方向へ変位された際に、中子自体の復元力により、プラグ本体を各栓刃が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持するので、各栓刃を絶縁に適した差込み間隔及び差込み角度に保つことができる。また、プラグ本体の前端面に突出された各栓刃が根元部分から破断するのを防止して、耐久性の向上を図ることができる。また、中子と各栓刃との間或いは中子とスリーブとの間に隙間が生じるようなことがなく、例えば糸屑、繊維、塵埃、油分、水分等の異物が溜まりにくいので、トラッキングが発生するのを防止することができる。
この発明は、プラグ本体の前端面に突出された各栓刃が破断するのを防止して、耐久性の向上を図ることができるという目的を、することで達成した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、電源の一例であるコンセントに差し込まれ、電気機器に対して電力を供給する際に用いられる差込みプラグを示している。図1、図2、図3に於いて、この差込みプラグ1は、商用のコンセントAに差し込まれるプラグ本体2と、該プラグ本体2の後端側に連設されたコード3とで構成される。
プラグ本体2は、後述する変性ポリフェニレンエーテル樹脂(m−PPE)とは異なり、中子5の変形具合に応じて所望する方向への変形が許容される合成樹脂により一体的に形成している。また、中子5の各スリーブ5a,5aと各突出部5c,5cの露出側前端面とを除いて、中子5の残りの外面が覆われる状態にモールド成形している。
また、プラグ本体2の前端側には、コンセントAに差し込まれる2本の各栓刃4,4を差込み方向に向けて平行して突設している。また、各栓刃4,4は、プラグ本体2の前端側中央部に埋設された板状の中子5により差込み方向に向けて所定間隔に隔てられた状態に支持している。また、各栓刃4,4の後端には、コード3に内蔵された2本の各電線3a,3bをカシメ、スポット溶接等の接続方法で接続している。
なお、カシメ以外の接続方法として、例えば圧着、ハンダ付け等の方法で接続してもよい。また、各栓刃4,4の後端側平面部には、後述する各差込み孔5b,5bの後端側縁部に対して係止される各突起4b,4bを形成している。
中子5は、熱可塑性樹脂の一例である絶縁性及び耐熱性を有する変性ポリフェニレンエーテル樹脂(m−PPE)により板状に一体的に形成され、モールド成型されるプラグ本体2の前端側中央部に対して該中子5の略全体が没する状態に埋設している。また、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(以下、変性PPE樹脂と略記する)で形成された中子5は、プラグ本体2を各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持するのに必要な復元力を有している。
中子5の前面側両端部には、プラグ本体2の前端面より前方に所定長さ突出され、各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に支持される一対の各スリーブ5a,5aを一体的に突設している。また、各スリーブ5a,5aの根元側と対応する中子5の前面側両端部には、プラグ本体2の前端面に対して露出する状態に埋設される各突出部5c,5cを一体的に形成している。また、各スリーブ5a,5aは、各スリーブ5a,5aの露出側前端面の中央部に対して差込み方向に向けて突設されている。
なお、中子5を、例えばプラグ本体2の前端面に対して中子5の前端面が露出される状態に埋設するか、プラグ本体2の前端面より前方に中子5の前端面が突出される状態に埋設する等してもよい。
一対の各スリーブ5a,5aは、中子5の前面側両端部に対して所定間隔に隔てて差込み方向に向けて平行に突設され、各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に支持される間隔に隔てて形成している。また、各スリーブ5a,5aは、図5に示すようにコンセントAの差込み孔Aa,Aaに対して挿入が許容されるが、コンセントA内部のターミナルAb,Abまでは達しない長さに形成している。
各スリーブ5a,5aの中心には、各栓刃4,4の差込みが許容される矩形筒状の各差込み孔5b,5bを差込み方向と平行して前後方向に貫通して形成している。また、各差込み孔5b,5bは、栓刃4の矩形断面形状と略合致する大きさ及び形状に形成している。
つまり、各栓刃4,4を、各スリーブ5a,5aの各差込み孔5b,5bに対して後端側から前端側に向けて差し込んだ際に、各栓刃4,4の各突起4b,4bが各差込み孔5b,5bの後端側縁部に係止され、各栓刃4,4が各スリーブ5a,5aの先端より前方に所定長さ突出した差込み位置に規制される。
また、中子5の前端面より前方に突出した各栓刃4,4の各根元4a,4a外面が各スリーブ5a,5aにより被覆・保護されるとともに、栓刃4の外面と差込み孔5bの内面とが隙間の無い状態にぴったりと密着されるので、各栓刃4,4を、各スリーブ5a,5aの各差込み孔5b,5bに対して差込み方向に向けて真っ直ぐに差込まれた状態に支持することができる。これにより、栓刃4と差込み孔5bとの間に、例えば糸屑、繊維、塵埃、油分、水分等の異物が侵入するのを防止することができる。トラッキングが発生するのを防止することができ、耐久性が向上する。
また、中子5の各スリーブ5a,5aに差し込まれた各栓刃4,4の先端部は、プラグ本体2の前端面に突設した中子5の各スリーブ5a,5aの先端より前方に突出され、電源であるコンセントAに対して差込み可能な長さに略平行して突出される。なお、栓刃4の長さ、幅、厚み、間隔は、JIS規格に基づいた寸法に設定している。
また、各突出部5c,5cは、中子5の前面側両端部に対して所定間隔に隔てて形成され、プラグ本体2の前面側両端部に対して該各突出部5c,5cの前端面が露出される高さに突出している。また、各突出部5c,5cの間隔は、各栓刃4,4同士の間に取るべき間隔寸法(コンセントAの差込み孔Aa,Aaと対応する間隔寸法)と一致している。
つまり、コード3が接続された各栓刃4,4を、中子5の各スリーブ5a,5aに対して後端側から前端側に向けて差込んだまま、プラグ本体2の前端面より前方に突出される中子5の各スリーブ5a,5aと、該前端面に露出される各突出部5c,5cの露出側前端面とを除いて、中子5の残りの外面が覆われる状態にプラグ本体2をモールド成形する。
これにより、各突出部5c,5cの露出側前端面を除いて、中子5の前面側中央部及び前面側周縁部に対して合成樹脂が覆われる状態に被覆される(図3参照)。また、中子5の各スリーブ5a,5aがプラグ本体2の前端面より前方に突出され、各突出部5c,5cの前端面がプラグ本体2の前面側両端部に露出される。
また、中子5の各スリーブ5a,5a間が一体的に連結されているので、各スリーブ5a,5aのいずれか一方又は両方に挿入された栓刃4が差込み方向とは異なる方向へ変位しようとすると、各スリーブ5a,5a間の連結部分に復元力が蓄積される。その連結部分に蓄積された復元力により、各スリーブ5a,5aに挿入された各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持される。
また、プラグ本体2と中子5とが一体的に結合され、中子5を強固に抜止めすることができる。また、プラグ本体2と中子5とが一体的に変形するので、プラグ本体2と中子5との間に隙間が生じるようなことがなく、異物が溜まるのを防止することができる。
各スリーブ5a,5aの後端側周縁部には、各栓刃4,4が各スリーブ5a,5aの各差込み孔5b,5bに向けて差込みガイドされる各ガイド面5e,5eを形成している。ガイド面5eは、差込み方向に向けて徐々に狭くなる曲面形状に形成している。また、ガイド面5eを、差込み方向に向けて徐々に狭くなるテーパー面形状に形成してもよい。
図示実施例は前記の如く構成するものにして、以下、差込みプラグ1による電力の供給方法を説明する。
先ず、図5に示すように、差込みプラグ1をコンセントAに差し込んで、図示しない電気機器に対して電力を供給する場合、コンセントAに差し込まれた差込みプラグ1のプラグ本体2に接触するか、プラグ本体2に接続されたコード3に足が引っ掛かる等した際に、コンセントAに差し込まれたプラグ本体2が差込み方向とは異なる方向へ変位しようとする(図5の仮想線参照)。
このとき、変性PPE樹脂で形成された中子5自体の復元力により、プラグ本体2を各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持するので、各栓刃4,4を絶縁に適した差込み間隔及び差込み角度に保つことができ、プラグ本体2の前端面に突出された各栓刃4,4が根元部分から破断するのを防止することができる。また、栓刃4の外面と、スリーブ5aの差込み孔5bの内面とが隙間の無い状態にぴったりと密着されているので、各栓刃4,4と中子5との間に隙間が生じるようなことがなく、例えば糸屑、繊維、塵埃、油分、水分等の異物が溜まりにくいので、トラッキングが発生するのを防止することができる。
また、中子5の変形具合に応じて、中子5の外面にモールド成形されたプラグ本体2が一体的に変形するので、プラグ本体2と中子5との間に隙間が生じるようなことがなく、異物が溜まるのを防止することができる。
また、プラグ本体2の前端面より前方に突出された各栓刃4,4の各根元4a,4a外面を、中子5に一体形成された各スリーブ5a,5aにより被覆・保護しているので、各栓刃4,4の各根元4a,4aが各スリーブ5a,5aにより補強され、破断を防止するのに必要な強度が得られる。また、中子5と各スリーブ5a,5aとの間に隙間が生じたり、例えば糸屑、繊維、塵埃、油分、水分等の異物が侵入したりするのを確実に防止することができる。
また、中子5に突出された各スリーブ5a,5aの根元部分が各突出部5c,5cにより補強されているので、各栓刃4,4を差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元又は維持させるのに必要な復元力が得られ、各栓刃4,4が根元部分から破断するのを防止することができる。
次に、本発明の差込みプラグと従来の差込みプラグとの比較方法として、JIS−C−8303 刃取付部強度試験 (3)の(b)による試験方法を用いて、同一条件で試験を実施した。
本発明の差込みプラグで構成される試験品Aは、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)により中子5を形成している。また、従来の差込みプラグで構成される試験品Bは、一般的な合成樹脂により中子5を形成している。また、試験品A,Bのプラグ本体2は、同一の材質で形成している。
本発明の試験品Aと従来品の試験品Bとを、20±2℃の温度の空気中に約1時間放置した後、直ちに試験品A,Bを図4に示すような試験装置に固定する。1本の栓刃4を挟持具21により挟持した後、a→bへの曲げ動作を1回とし、c→dへの曲げ動作を1回として、左右交互に各々15度の角度θで毎分10回の割合で連続して往復させた際に発生する栓刃の破断回数を測定した。
下記の表1は、前記方法で試験した試験結果を示すものである。
図6、図7、図8は、プラグ本体2の前端面より前方に各栓刃4,4が差込まれた中子5の各スリーブ5a,5aを突出した差込みプラグ1の他の実施例を示している。各スリーブ5a,5aの根元側周囲には各突出部5c,5cを形成せず、プラグ本体2の前端面より前方に、各栓刃4,4が差込まれた中子5の各スリーブ5a,5aを差込み方向に向けて平行に突出している。
つまり、コンセントAに差し込まれた差込みプラグ1に対して差込み方向とは異なる方向への曲げ応力が付与されても、中子5自体の復元力により、中子5の各スリーブ5a,5aに差し込まれた各栓刃4,4が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元されるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。また、プラグ本体2をモールド成形する際に、中子5の各スリーブ5a,5aを除いて各突出部5c,5cの前端面が覆われる状態にモールド成形してもよい。
本発明は、前記実施例の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
本発明の差込みプラグの構成は、例えば三相交流電源から給電するための差込みプラグにも適用することができる。
A…コンセント
1…差込みプラグ
2…プラグ本体
3…コード
4…栓刃
4a…根元
5…中子
5a…スリーブ
5b…差込み孔
5c…突出部
1…差込みプラグ
2…プラグ本体
3…コード
4…栓刃
4a…根元
5…中子
5a…スリーブ
5b…差込み孔
5c…突出部
Claims (5)
- コンセントに差し込まれる一対の各栓刃をプラグ本体の前端側に突設し、該各栓刃に接続されたコードをプラグ本体の後端側に連設した差込みプラグであって、
前記プラグ本体に埋設された前記中子の前端面に、前記各栓刃が差込み方向に向けて平行に挿入される筒状の各スリーブを複数突設し、
前記プラグ本体の前端面より前方に突出された各栓刃の根元側外面を、該プラグ本体の前端面より前方に突出された前記中子の各スリーブにより被覆し、
前記中子を、前記各栓刃が差込み方向に向けて平行に突出した状態に復元するのに必要な復元力を有する合成樹脂で形成したことを特徴とする
差込みプラグ。 - 前記中子を、変性ポリフェニレンエーテル樹脂で形成したことを特徴とする
請求項1に記載の差込みプラグ。 - 前記プラグ本体を、前記中子の変形具合に応じて所望する方向への変形が許容される合成樹脂で形成したことを特徴とする
請求項1又は2に記載の差込みプラグ。 - 前記中子の前端面に、前記プラグ本体の前端面に対して露出する状態に埋設される一対の各突出部を形成し、
前記各突出部の露出側前端面に前記各スリーブを差込み方向に向けて突出したことを特徴とする
請求項1〜3のいずれか一つに記載の差込みプラグ。 - 前記コードが接続された各栓刃を、前記中子の各スリーブに対して後端側から前端側に向けて差込んだまま、
前記プラグ本体の前端面より前方に突出される中子の各スリーブと、該前端面に露出される各突出部の露出側前端面とを除いて、前記中子の外面が覆われる状態に合成樹脂製のプラグ本体を一体的にモールド成形したことを特徴とする
請求項1〜4のいずれか一つに記載の差込みプラグ。
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- 2007-08-31 JP JP2007225575A patent/JP2009059569A/ja active Pending
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