JP2009059161A - 無線タグ、無線タグ通信装置、及びサービスサーバ - Google Patents
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Abstract
【課題】メーカ側からユーザへのサービス性を向上する。
【解決手段】サービス用無線タグ111は、情報を記憶可能なIC回路部113とこのIC回路部113に接続されるタグアンテナ114とを備えた無線タグ回路素子112を有し、IC回路部113は、タグラベル作成装置1の動作機器の動作履歴の放出処理を実行可能とする動作履歴情報放出指令137を記憶保持している。またIC回路部113にタグラベル作成装置1の保証情報をも記憶させ、保証書としての機能を持たせてもよい。
【選択図】図12
【解決手段】サービス用無線タグ111は、情報を記憶可能なIC回路部113とこのIC回路部113に接続されるタグアンテナ114とを備えた無線タグ回路素子112を有し、IC回路部113は、タグラベル作成装置1の動作機器の動作履歴の放出処理を実行可能とする動作履歴情報放出指令137を記憶保持している。またIC回路部113にタグラベル作成装置1の保証情報をも記憶させ、保証書としての機能を持たせてもよい。
【選択図】図12
Description
本発明は、無線通信を介し外部と情報送受信可能な無線タグ回路素子を備えた無線タグ、及びこの無線タグと通信を行う無線タグ通信装置、並びに無線タグを用いたサービスを行うためのサービスサーバに関する。
機器メーカにとっては、機器の誤動作を防止し正常な動作を確保することが重要である。従来、例えば、正常に動作するかどうかを検査するためにいわゆる自己診断機能を持たせたOA機器(プリンタ)が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、自己診断プログラムにより設定された断線情報や各種センサ出力情報と、それらの基準値とが比較されて、異常があるかどうかが自動的に判定される。そして、診断結果が記憶部に記憶されるとともに、診断結果に異常がある場合には、異常があることを一目瞭然で判るようその診断結果を印字出力するようになっている。
ところで、上記従来技術のように検査によって機器の正常な動作を確保することも重要であるが、一旦機器にトラブルが起こった場合には、その原因を調査することが正常動作への速やかな復帰のために極めて重要である。したがって、動作履歴を予め蓄積しておき、トラブル発生時にはそのトラブルの原因となった動作履歴を、より簡単な操作でメーカ側で取得できることが好ましい。しかしながら、上記従来技術の手法ではこのような点について配慮されておらず、1つの機器が現在正常動作するかどうかを検査(自己診断)し、その検査結果を記憶するにとどまっている。このため、トラブル発生時に原因を究明するためには、メーカ側の担当者が発生時の状況を苦労して再現する等の煩雑な手間が必要となる。この結果、原因究明とこれに対応した修理に時間を要することとなり、ユーザへのサービス性の向上の点で十分なものとは言えなかった。
本発明の目的は、メーカ側からユーザへのサービス性を向上できる無線タグ、及び無線タグ通信装置、並びにサービスサーバを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、情報を記憶可能なIC回路部とこのIC回路部に接続されるタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子を有し、前記IC回路部は、無線タグ通信装置の記憶手段が記憶した、前記無線タグ通信装置の動作機器に関する動作履歴情報の放出処理を実行可能とし、前記放出処理する放出処理用情報を記憶保持していることを特徴とする。
本願第1発明の無線タグには、IC回路部に放出処理用情報が記憶されている。この放出処理用情報を無線タグ通信装置側で取得することで、予め記憶しておいた動作機器に関する動作履歴情報の放出処理を実行することが可能となる。すなわち、無線タグ通信装置に何らかのトラブルが発生し、メーカ側でサービス点検を行いたい際には、無線タグから放出処理用情報を読み取らせるだけでよい。これにより、自動的に動作履歴情報が放出されて、当該無線タグに書き込まれたり、あるいはネットワークを介してサービスサーバへと出力される。この結果、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得できる。またこのように予め動作履歴を無線タグ通信装置側で記憶しておき、これを無線タグを用いて取り出す手法とすることにより、トラブル発生後において発生時の状況を苦労して再現するような煩雑な手間がなくなる。以上により、メーカ側によるサービス性を向上することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記IC回路部は、適用対象となる前記無線タグ通信装置の保証情報を記憶保持していることを特徴とする。
これにより、メーカ側で動作履歴情報を元にトラブルを解析した後、IC回路部に記憶した保証情報に基づき、対応する修理サービスを有償で行うか無償で行うかを決定することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記IC回路部は、前記無線タグ通信装置における前記放出処理の完了後、前記無線タグ通信装置を外部操作不能にロックするためのロック指令情報を記憶保持していることを特徴とする。
これにより、無線タグから放出処理用情報を読み取らせ動作履歴情報を放出させた無線タグ通信装置を、故障が直るまでみだりに操作されないようにすることができる。
第4発明は、上記第3発明において、前記IC回路部は、前記ロックされた状態を解除するためのロック解除指令情報を記憶保持していることを特徴とする。
これにより、動作履歴情報に基づき適切な修理がなされた無線タグ通信装置に対し、再度無線タグからロック解除指令情報を読み取らせることで、操作可能状態に復帰させることができる。
第5発明は、上記第2乃至第4発明のいずれかにおいて、前記IC回路部は、前記放出処理用情報として、前記無線タグ通信装置より前記動作機器の前記動作履歴情報を無線通信を介し送信させるための送信指令情報を記憶保持していることを特徴とする。
これにより、無線タグから送信指令情報を読み取らせることで、自動的に動作履歴情報が無線通信を介し送信され、当該無線タグに書き込むことができる。この結果、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得できる。
第6発明は、上記第2乃至第4発明のいずれかにおいて、前記IC回路部は、前記放出処理用情報として、前記無線タグ通信装置に、前記動作機器の前記動作履歴情報をネットワーク通信を介してサービスサーバへ出力させるための出力指令情報を記憶保持していることを特徴とする。
これにより、無線タグから出力指令情報を読み取らせることで、自動的に動作履歴情報が無線通信を介し出力され、サービスサーバで取得することができる。この結果、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得できる。
第7発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、前記IC回路部は、前記無線タグ通信装置と対応づけられた、タグ識別情報を記憶保持していることを特徴とする。
予め無線タグ通信装置と無線タグとを対応づけておくことで、動作履歴情報に基づく各無線タグ通信装置のサービス管理を円滑に行うことができる。
上記目的を達成するために、第8の発明は、無線通信可能な第1アンテナ手段を備えた無線タグ通信装置であって、前記第1アンテナ手段を含む少なくとも1つの動作機器に関する動作履歴情報を記憶する記憶手段を有し、前記第1アンテナ手段を介し、前記動作履歴情報の放出処理を実行可能とし、前記放出処理する放出処理用情報を記憶保持したIC回路部と情報の送受信を行うタグアンテナとを備えたサービス用無線タグ回路素子より、前記放出処理用情報を取得する第1情報取得手段と、この第1情報取得手段で取得された前記放出処理用情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記動作履歴情報の放出処理を実行する放出処理手段とを有することを特徴とする。
本願第8発明の無線タグ通信装置では、通常の動作時には、少なくとも1つの動作機器に関する動作履歴情報が記憶手段に記憶される。一方、なんらかのトラブルが発生したときには、第1アンテナ手段を介した無線通信により、第1情報取得手段がサービス用無線タグ回路素子から放出処理用情報を取得する。そしてこの取得した放出処理用情報に基づき、放出処理手段が記憶手段で記憶した動作機器の動作履歴情報を放出処理する。
これにより、自動的に動作履歴情報が放出されて、サービス用無線タグ回路素子に書き込まれたり、あるいはネットワークを介してサービスサーバへと出力される。この結果、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得できる。またこのように予め動作履歴を記憶手段で記憶しておき、これを無線タグ回路素子を用いて取り出す手法とすることにより、トラブル発生後において発生時の状況を苦労して再現するような煩雑な手間がなくなる。以上により、メーカ側によるサービス性を向上することができる。
第9発明は、上記第8発明において、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグアンテナとを備えたラベル作成用無線タグ回路素子を配置したタグ媒体を搬送するための搬送手段と、前記搬送手段で搬送される前記タグ媒体の前記ラベル作成用無線タグ回路素子に対し、無線通信を介し情報の送受信を行うための第2アンテナ手段とを有することを特徴とする。
これにより、通常の動作時には、搬送手段でタグ媒体が搬送され、そのタグ媒体に備えられるラベル作成用無線タグ回路素子に対し第2アンテナ手段を介して情報送受信が行われ、これによって無線タグラベルを作成することができる。
第10発明は、上記第8又は第9発明において、前記第1情報取得手段は、前記第1アンテナ手段を介し、サービス用無線タグ回路素子より、前記放出処理の完了後に操作手段による操作を無効化するためのロック指令情報を取得し、前記第1情報取得手段で取得した前記ロック指令情報に応じて、前記操作手段による操作を無効化する無効化手段を設けたことを特徴とする。
サービス用無線タグ回路素子から放出処理用情報を読み取らせて動作履歴情報を放出させた後、無効化手段で操作を無効化することで、故障が直るまでみだりに操作されないようにすることができる。
第11発明は、上記第10発明において、前記第1情報取得手段は、前記第1アンテナ手段を介し、前記サービス用無線タグ回路素子より、前記操作手段の前記無効化状態を解除するためのロック解除指令情報を取得し、前記第1情報取得手段で取得した前記ロック解除指令情報に応じて、前記無効化手段による前記無効化を解除する無効化解除手段を設けたことを特徴とする。
これにより、動作履歴情報に基づき適切な修理がなされた無線タグ通信装置に対し、再度サービス用無線タグ回路素子からロック解除指令情報を読み取らせることで、無効化解除手段で操作可能状態に復帰させることができる。
第12発明は、上記第9乃至第11発明のいずれかにおいて、前記第1情報取得手段は、前記放出処理用情報として、前記動作履歴情報を無線通信を介し前記サービス用無線タグ回路素子に送信するための送信指令情報を取得することを特徴とする。
トラブル発生時には、第1アンテナ手段を介した無線通信により、第1情報取得手段がサービス用無線タグ回路素子から送信指令情報を取得する。これにより、記憶した動作機器の動作履歴情報をサービス用無線タグ回路素子へ送信することが可能となる。この結果、動作履歴情報が自動的にサービス用無線タグ回路素子に書き込まれるので、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得することができる。
第13発明は、上記第12発明において、前記放出処理手段は、前記第1情報取得手段で取得された前記送信指令情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記動作履歴情報を、前記第1アンテナ手段を介した無線通信により前記サービス用無線タグ回路素子の前記IC回路部に書き込む第1書き込み制御手段を有する
ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
サービス用無線タグ回路素子から取得した送信指令情報に基づき、第1書き込み制御手段が、動作機器の動作履歴情報をサービス用無線タグ回路素子へ送信し、書き込むことができる。この結果、動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得することができる。
第14発明は、上記第9乃至第11発明のいずれかにおいて、前記第1情報取得手段は、前記放出処理用情報として、前記動作履歴情報をネットワーク通信を介してサービスサーバへ出力するための出力指令情報を取得することを特徴とする。
トラブル発生時には、第1アンテナ手段を介した無線通信により、第1情報取得手段がサービス用無線タグ回路素子から出力指令情報を取得する。これにより、記憶した動作機器の動作履歴情報をネットワーク通信を介してサービスサーバへ出力することが可能となる。この結果、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得することができる。
第15発明は、上記第14発明において、前記放出処理手段は、前記第1情報取得手段で取得された前記出力指令情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記動作履歴情報を、ネットワーク通信により前記サービスサーバへ出力する出力制御手段を有することを特徴とする。
サービス用無線タグ回路素子から取得した出力指令情報に基づき、出力制御手段が、動作機器の動作履歴情報をネットワーク通信を介しサービスサーバへ出力することができる。この結果、動作履歴を簡単な操作でメーカ側で取得することができる。
上記目的を達成するために、第16の発明は、サービス対象となる複数の無線タグ通信装置を管理するためのサービスサーバにおいて、前記無線タグ通信装置の装置識別情報と、前記装置識別情報に対応づけられたサービス用無線タグのタグ識別情報とを、相関として関連づけて格納保持する格納手段と、前記サービス用無線タグに記憶された、前記無線タグ通信装置の動作機器に関する動作履歴情報の放出処理を実行可能とし、前記放出処理する放出処理用情報を用いて、前記無線タグ通信装置からの前記動作履歴情報を取得する第2情報取得手段と、前記第2情報取得手段で取得した前記動作履歴情報を、前記格納手段に保持された対応する前記相関へ書き込む第2書き込み制御手段とを有することを特徴とする。
本願第16発明のサービスサーバにおいては、予め、例えば製品出荷後において、無線タグ通信装置の装置識別情報と、これに対応づけたサービス用無線タグのタグ識別情報とが、相関の形で格納手段に格納保持されている。そして、無線タグ通信装置になんらかのトラブルが発生したときには、サービス用無線タグ回路素子の放出処理用情報を用いて第2情報取得手段が無線タグ通信装置から動作履歴情報を取得する。そして、その取得された動作履歴情報を、第2書き込み制御手段が、格納手段に保持された相関へ書き込む。
このようにして、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単な操作でメーカ側のサービスサーバで取得し、相関の形で円滑に管理することができる。この結果、メーカ側によるサービス性を向上することができる。
第17発明は、上記第16発明において、前記第2情報取得手段で前記無線タグ通信装置より前記動作履歴情報を取得したとき、当該無線タグ通信装置の保証情報と照合してサービス提供の有償・無償を判定する判定手段を有することを特徴とする。
これにより、メーカ側で動作履歴情報を元にトラブルを解析した後、対応する修理サービスを有償で行うか無償で行うかを容易に決定することができる。
本発明によれば、メーカ側からユーザへのサービス性を向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のタグラベル作成装置1(無線タグ通信装置)を備えた無線タグラベルシステムTSを表すシステム構成図である。
この無線タグラベルシステムTSにおいて、タグラベル作成装置1は、適宜の通信回線等からなる通信ネットワークNWを介して、ルートサーバRS、情報サーバIS、端末装置DTa、汎用コンピュータDTbなどに接続されている。
図2は、タグラベル作成装置1の外観構成を表す斜視図である。この図2において、タグラベル作成装置1は、装置本体2と、この装置本体2のカートリッジホルダ31(後述の図3参照)に装着されるカートリッジ3とを有している。
装置本体2は、(上面部、下面部、前面部、背面部、左右の両側面部を備えた)全体的に直方体状の筐体2sをその外郭として備えている。上面部には、上蓋4、上蓋操作ボタン5が設けられている。前面部には、ラベル排出口7、前蓋8、電源ボタン9、およびカッタ駆動ボタン10が設けられている。また一方の(この例では右側の)側面部には情報取得用通信部11が設けられている。
上蓋4は、装置本体2の図2中右奥側の端部にて回動可能に支持され、また図示を省略の付勢部材により開き方向に付勢される一方で、装置本体2との間がロック可能に構成されている。また、カートリッジ3の着脱の際には、上蓋操作ボタン5が押されることで上記ロックが解除となり、上蓋4が上記付勢部材の付勢作用により開き、その状態でカートリッジ3の装着や取外しを行えるようになっている。なお、上蓋4には、透明カバーなどを嵌め込んだ透視窓15が設けられている。
ラベル排出口7は、装置本体2の内部で作成される無線タグラベルTを外部に排出するものである。前蓋8は、下端を支点にした回動で開閉可能とされており、上端部に設けられている押部8pを上方より押し込むことで前方に回動して開く。電源ボタン9は、タグラベル作成装置1の主電源のオン・オフ操作に用いられる。カッタ駆動ボタン10は、後述のカッタ51(図3参照)を操作者が手動で操作して無線タグラベルTの長さを所望の長さとするためのものである。
情報取得用通信部11は、装置本体2の側面部に、その周囲部よりも適切な高さで突出するように設けた突出部20と、この突出部20に設けられ筐体2s外に位置する無線タグ回路素子60(=情報取得用無線タグ回路素子。後述の図4参照。詳細は後述)と無線通信により情報送受信を行うための情報取得用アンテナ21(第1アンテナ手段)とを有している。情報取得用アンテナ21は、例えばループアンテナが用いられる。
情報取得用アンテナ21は、例えば適宜の物品に貼付させて使用されている無線タグラベルT(このタグラベル作成装置1以外で作成されたものであってもよい)が一定状態まで近接するようにかざされた際に、無線タグラベルTの無線タグ回路素子60との間で通信を行うことで、その無線タグ回路素子60に記録されている情報を読み取れるようになっている。
なお、情報取得用アンテナ21では、後述のサービス用無線タグ111(図11参照)に備えられた無線タグ回路素子112(=サービス用無線タグ回路素子)から放出処理用情報(後述)を読み取って取得することもできる。この取得された放出処理用情報に基づき、無線タグラベル作成装置1の動作履歴放出処理が自動的に実行される(詳細は後述)。
図3は、装置本体2の内部に設けられている内部ユニット30の要部の構成を模式化して示す図である。図3において、内部ユニット30は、カートリッジホルダ31を備え、このカートリッジホルダ31に図2のカートリッジ3を装着するようになっている。また、内部ユニット30は、サブローラ47と、印字ヘッド49と、カッタ51(切断手段)と、ラベル作成用アンテナ52(第2アンテナ手段)と、搬出ローラ53と、カートリッジ3側に設けた圧着ローラ46を駆動するテープ送りローラ駆動軸46a(搬送手段)とを備えている。なおカッタ51とラベル作成用アンテナ52との間(テープ搬送方向中間部)には、マークセンサ103(詳細は後述)が設けられている。
カートリッジ3は、タグテープロール36(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)と、カバーフィルムロール39(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)とを有している。タグテープロール36は、タグ媒体であるタグテープ37(基材テープ、タグ媒体)が、タグテープ用リール部38に巻回されてロール化されたものである。カバーフィルムロール39は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂製の透明なカバーフィルム41がカバーフィルム用リール部42に巻回されてロール化されたものである。また、カートリッジ3には、インクリボンロール43と、このインクリボンロール43から繰り出されるインクリボン44を巻き取るリボン巻取りローラ45(リボン巻取りローラ駆動軸45aで駆動される)とが設けられている。なおリボン巻取りローラ駆動軸45aは図示しない送りローラ駆動回路により駆動制御される。
なお、カートリッジ3は、カートリッジホルダ31に装着された状態でその一部が前述の透視窓15を通して外部から視認可能となっている。具体的には、例えばカートリッジ3の表面には、タグテープ37のテープ幅や色などのテープタイプを表示したテープタイプ表示部(図示を省略)が設けられており、カートリッジホルダ31にカートリッジ3を装着した状態でこのテープタイプ表示部が透視窓15を通して外部から見えるようになっている。
圧着ローラ46及びサブローラ47は、圧着ローラ46が上記テープ送りローラ駆動軸46aで駆動されることにより回転駆動される。なおテープ送りローラ駆動軸46aは図示しない送りローラ駆動回路により駆動制御される。タグテープロール36から繰り出されるタグテープ37とカバーフィルムロール39から繰り出されるカバーフィルム41とは、重ねられた状態で圧着ローラ46とサブローラ47の間で押圧挟持されて貼り合わされる。また、これら圧着ローラ46とサブローラ47とは、上記貼り合わせ機能とともに、そのタグテープ37とカバーフィルム41との貼り合わせにより形成されるタグ媒体である印字済みタグラベル用テープ48をA方向に搬送して送り出す機能も果たす。
印字ヘッド49(印字手段)は例えば複数の発熱素子を備えるサーマルヘッドである。また印字ヘッド49には対向する位置にはプラテンローラ50が設けられている。カバーフィルムロール39から繰り出されるカバーフィルム41が印字ヘッド49とプラテンローラ50の間を通過し、このときに、図示しない印字ヘッド駆動回路で上記発熱素子が駆動されることで、カバーフィルム41に(この例ではその裏面側である図3中上側より)印字を行うようになっている。
カッタ51は、図示しないソレノイドに接続されており、このソレノイドがソレノイド駆動回路(図示せず)によって励磁されることで、印字済みタグラベル用テープ48を所定の長さに切断し、無線タグラベルTを形成する。
ラベル作成用アンテナ52は、タグテープ37(貼り合わせ後は印字済みタグラベル用テープ48、以下同様)に配置されている無線タグ回路素子60(ラベル作成用無線タグ回路素子)に対する情報の読取りまたは書込みのための通信を行う。なお、ラベル作成用アンテナ52と情報取得用アンテナ21とを別々のアンテナとせず、共用の1つのアンテナとしてもよい。
搬出ローラ53は、図示しない搬出ローラ駆動軸で駆動されることにより回転駆動される。なお搬出ローラ駆動軸は図示しない搬出ローラ駆動回路(上記送りローラ駆動回路と共通でもよい)により駆動制御される。
図4は、無線タグ回路素子(ラベル作成用無線タグ回路素子)60の機能的構成を表す機能ブロック図である。図4において、無線タグ回路素子60は、IC回路部80と、これに接続されるタグアンテナ62とを備えている。
IC回路部80は、タグアンテナ62により受信された質問波を整流する整流部81と、この整流部81により整流された質問波のエネルギを蓄積して駆動電源とするための電源部82と、上記タグアンテナ62により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部83に供給するクロック抽出部84と、所定の情報信号を記憶しうるメモリ部86と、上記タグアンテナ62に接続された変復調部85と、上記メモリ部86、クロック抽出部84、及び変復調部85等を介し上記無線タグ回路素子60の作動を制御するための上記制御部83とを備えている。
変復調部85は、タグアンテナ62により受信された上記タグラベル作成装置1からの通信信号の復調を行い、また、上記制御部83からの返信信号を変調し、タグアンテナ62より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
制御部83は、上記変復調部85により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部86において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部85により上記タグアンテナ62から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
なお、上記はラベル作成用無線タグ回路素子60を例にとって説明したが、情報取得用無線タグ回路素子112についても同様の構成となっている。
図5は、タグラベル作成装置1における制御系の機能的な構成を表す機能ブロック図である。図5において、タグラベル作成装置1には、例えばマイクロプロセッサなどからなる制御部90が設けられている。制御部90は、CPU91と、主記憶装置92と、補助記憶装置93とを備えている。補助記憶装置93には、上記タグラベル作成機能用のプログラムであるタグラベル作成プログラム94と、上記情報取得機能用のプログラムである情報取得プログラム95と、タグラベル作成のための基礎的なデータ(印字書体や印字するためのグラフィックパターンなど)を格納するタグラベル作成用データ格納部96と、タグラベル作成について端末装置DTaなどで入力された指令データ(印字内容など)を格納するタグラベル作成指令データ格納部97と、タグラベル作成装置1の動作履歴情報に関する管理を行うプログラムである動作履歴情報管理プログラム98と、後述のサービス用無線タグ111から取得するロック指令に基づいてタグラベル作成装置1をロック状態にするプログラムであるロックプログラム99と、サービス用無線タグ111から取得するロック解除指令に基づいてロックプログラム99によるタグラベル作成装置1のロック状態を解除するプログラムであるロック解除プログラム100と、(トラブル発生の有無に関係なく)タグラベル作成装置1の動作時において各部の動作履歴情報を格納する動作履歴情報格納部101(記憶手段)と、サービス用タグID対装置ID対応情報格納部102(後述)とが設けられている。なお、タグラベル作成装置1の上記動作履歴情報としては、例えば、印字ヘッド49による印字回数、カッタ51の動作回数、サブローラ47の圧接動作回数、後述の情報取得機能により無線タグにアクセスした回数であるタグアクセス回数、エラーコードなどの各情報が含まれる。
この制御部90には、入出力インターフェース109を介し、前述の端末装置DTaや汎用コンピュータDTbが接続された通信回線NWが接続されている。
また入出力インターフェース109には、内部ユニット30における上記送りローラ駆動回路を含むテープ搬送駆動系106、上記搬出ローラ駆動回路を含むラベル搬出駆動系107、上記印字ヘッド駆動回路を含む印字駆動系105、上記ソレノイド駆動回路を含むカッタ駆動系104等の各駆動系と、上記マークセンサ103と、情報取得用アンテナ21及びラベル作成用アンテナ52に接続される(少なくとも一部共用してもよいし、別体としてもよい)送受信回路108とが接続されている。
ここで、本実施形態のタグラベル作成装置1では、その特徴として、(主としてユーザにより実行される)タグラベル作成機能と情報取得機能、さらには(主としてメーカ側のサービスマン等により実行される)動作履歴情報管理プログラムを用いた動作履歴放出機能を兼ね備えており、それぞれに対応した、ラベル作成処理モード、情報取得処理モード、動作履歴放出モードを選択的に実行可能である。
タグラベル作成機能は、タグラベル作成装置1が上記ラベル作成処理モードにあるときに実行可能な機能である。すなわち、例えば端末装置DTaで操作者が任意に入力したデータに基づき、対応する情報を上記印字済みタグラベル用テープ48の無線タグ回路素子60(=ラベル作成用無線タグ回路素子)に記憶させ(又は情報を読み取り)、さらに印字等を施した印字付きの無線タグラベルTを作成する。
情報取得機能とは、タグラベル作成装置1が上記情報取得処理モードにあることで実行可能な機能である。すなわち、例えば、物品に対し(添付、貼り付け、梱包等により)関連づけられた無線タグラベルTに備えられた上記無線タグ回路素子60(=情報取得用無線タグ回路素子)から、所定の情報(無線タグ情報)を読み取ったり、後述のサービス用無線タグ111(図11参照)に備えられた上記無線タグ回路素子112(=サービス用無線タグ回路素子)から動作履歴放出処理を実行するための放出処理用情報を読み取って取得する機能である。
このようにタグラベル作成装置1に、タグラベル作成機能と情報取得機能の両機能を兼ね備えさせたことにより、ラベル作成装置と無線タグ情報読み取り装置を別々にそろえる場合に比べ、無線タグラベルシステムTSにおける機器構成を簡素化でき、また操作者のコスト負担を低減することが可能となる。
一方、動作履歴放出機能は、上記ユーザの使用中に、何らかの原因で装置に不具合(トラブル)が発生しメーカ側のサービスマン等が赴いたとき、タグラベル作成装置1の各種機能要素(後述の動作機器やセンサなど)について予め蓄積しておいた動作履歴を、タグラベル作成装置1外へ放出させる機能である。この動作履歴報放出機能は、情報取得モードにあるタグラベル作成装置1の情報取得機能を利用して上記サービス用無線タグ111(例えば上記サービスマン等がメーカ側から携行して赴く)からタグラベル作成装置1が放出処理用情報を読み取って動作履歴放出モードに移行することで実行することができる。すなわち、サービス用無線タグ111から情報取得機能により動作履歴情報放出指令(放出処理用情報;後述の図12参照)を取得し、それに応じて動作履歴情報管理プログラム98が作動することで、動作履歴情報格納部101に格納の動作履歴情報を放出するようになっている。
以下、上記タグラベル作成機能、情報取得機能、動作履歴放出機能の詳細について順を追って説明する。
(A)タグラベル作成機能
例えばまず、電源ボタン9が押されて主電源が入れられると、タグラベル作成装置1は待機モードをとる。その待機モードにあって例えば端末装置DTaでタグラベル作成の入力がなされると、これに対応する指示信号が入出力インターフェース109を介し制御部90に入力され、制御部90によって上記タグラベル作成機能を実行するためのラベル作成処理モードへのモード切り替えが実行される。
例えばまず、電源ボタン9が押されて主電源が入れられると、タグラベル作成装置1は待機モードをとる。その待機モードにあって例えば端末装置DTaでタグラベル作成の入力がなされると、これに対応する指示信号が入出力インターフェース109を介し制御部90に入力され、制御部90によって上記タグラベル作成機能を実行するためのラベル作成処理モードへのモード切り替えが実行される。
図6は、このタグラベル作成処理モードで制御部90が実行するタグラベル作成処理の手順を表すフローチャートである。
図6において、まずステップS101で、入出力インターフェース109を介し上記テープ搬送駆動系106に制御信号を出力し、圧着ローラ46を駆動する。これにより、タグテープロール36からタグテープ37を繰り出させるとともに、そのタグテープ37の繰出しと同期してカバーフィルムロール39からカバーフィルム41も繰り出させる。これにより、印字済タグラベル用テープ48が形成され、この印字済タグラベル用テープ48がテープ搬送ローラ46により矢印A方向へと搬送開始される。
その後、カバーフィルムロール39から繰り出されたカバーフィルム41は、(圧着ローラ46及びサブローラ47でタグテープ37に貼り合わせられる前に)印字ヘッド49で印字がなされる。すなわち、上記ステップS101の搬送開始後、ステップS102において、入出力インターフェース109を介し上記印字駆動系105へ制御信号を出力し、リボン巻き取りローラ45を駆動しインクリボン44をインクリボンロール43から繰り出させるとともに、印字ヘッド49を駆動して、例えば端末装置DTaで入力されたデータに基づく印字文字Rを印字させる。印字が施されたカバーフィルム41は、上記ステップS101で既に駆動開始されている圧着ローラ46及びサブローラ47によりタグテープ37に貼り合わせられる。
タグテープ37とカバーフィルム41とが貼り合わされた印字済みタグラベル用テープ48は、圧着ローラ46で矢示A方向に送り出され、ラベル作成用アンテナ52の近傍位置(対向する位置)へと至る。そして、印字済みタグラベル用テープ48の上記無線タグ回路素子60(ラベル作成用無線タグ回路素子)が上記ラベル作成用アンテナ52にほぼ対向する(あるいは通信範囲に入るように近傍に達する)ような搬送位置となると、ステップS103に移る。ステップS103では、入出力インターフェース109を介し上記テープ搬送駆動系106へ制御信号を出力し、印字済みタグラベル用テープ48の搬送が停止される。そしてさらに、入出力インターフェース109を介し上記送受信回路108へ制御信号を出力し、上述のような情報の読取りまたは書込みのための通信(情報送受信)がラベル作成用アンテナ52を介し実行される。情報を書き込む場合は、例えば図1の端末装置DTaで入力されたデータに基づいて対応する情報の書込みが行われ、一方、情報を読み取る場合は、読み取った情報が例えば端末装置DTaに表示される。
ラベル作成用アンテナ52による情報の読取りまたは書込みが終了し、無線タグ回路素子60が所定の距離だけ進むと、ステップS104において、入出力インターフェース109を介し上記テープ搬送駆動系106へ制御信号を出力し、印字済みタグラベル用テープ48の搬送が停止される。また入出力インターフェース109を介し上記カッタ駆動系104へ制御信号を出力し、カッタ51を作動させて印字済みタグラベル用テープ48を切断し、これにより所定長さの無線タグラベルTを得る。
ステップS104の切断処理により所定長さの無線タグラベルTが得られたら、ステップS105において入出力インターフェース109を介し上記ラベル搬出駆動系107へ制御信号を出力し、搬出ローラ53により無線タグラベルTを外部に搬出する。これにより1つの無線タグラベルTについてのタグラベル作成処理が終了する。
図7(a)は、上記タグテープ37のテープ長手方向とテープ幅方向の構成の一例を表す上面図であり、図7(b)はその下面図であり、図7(c)はその側面側から見たテープ厚さ方向の構成を表す図である。
これら図7(a)、図7(b)、及び図7(c)において、タグテープ37は、その長手方向に、所定の間隔を空けて複数の無線タグ回路素子60を(この例では埋め込むように)配置している。無線タグ回路素子60は、前述のようにIC回路部80とタグアンテナ62とを備えており、この例では、適宜な合成樹脂材でシート状に形成された保護部材63により全体的に覆われている。
また、タグテープ37は、この例では、表面側(図7(c)中上側)から反対側に向かって、順に、粘着剤層71、テープ基材層72、被覆された無線タグ回路素子60、粘着剤層74、テープ基材層75、粘着剤層76、および剥離紙77を有する7層構造となっている。
粘着剤層71は、カバーフィルム貼り合わせ用粘着剤層であり、上述のようにしてタグテープ37にカバーフィルム41を貼り合わせるのに用いられる。テープ基材層72及びテープ基材層75は、例えばPET等の樹脂材料により略テープ状に形成されている。この例ではテープ基材層75側に設けた粘着剤層74(定置用粘着剤層)によって(保護部材63で被覆された)無線タグ回路素子60がテープ基材層72,75間に配置されている。なおテープ基材層72側にも定置用の粘着剤層を設けるようにしてもよい。粘着剤層76(貼り付け用粘着剤層)は、無線タグラベルTを目的の商品などに貼り付けるのに用いられる。
剥離紙77は、第1粘着剤層76を貼り付けに用いるまで保護し、無線タグ回路素子60の位置に対応づけて(すなわち所定の等ピッチで)識別マークPMが設けられている。識別マークPMは、上記マークセンサ103で検出されることで、タグテープ37、カバーフィルム41、及び印字済みタグラベル用テープ48の(印字制御、通信制御、切断制御のための)搬送制御(位置決め制御)に用いられるものである。
すなわち、例えば上記図6のステップS101のテープ搬送開始後のステップS102の印字制御にあっては、タグラベル作成開始時に最初に識別マークPMを検出したとき、当該搬送位置を基準として、この位置から所定量だけ搬送した時点より印字ヘッド49によるカバーフィルム44への印字を開始する(これにより、例えば識別マークPMの搬送方向後方側位置に対応するカバーフィルム44の所定範囲が印字領域Sとなる。図7(b)参照)。また上記ステップS103では、上記印字開始位置よりさらに所定量だけ搬送した時点で圧着ローラ46による搬送を停止し、ラベル作成用アンテナ52によるラベル作成用無線タグ回路素子60への無線通信による情報送受信を行う(なお搬送非停止状態のままあるいは減速状態で搬送を行いつつ通信開始するようにしてもよい)。その後上記ステップS104において上記通信位置(通信開始位置)よりさらに所定量だけ搬送した時点で圧着ローラ46による搬送を停止し、カッタ51により切断位置CLにおける印字済みタグラベル用テープの切断を行い(図7(b)参照)、切断位置CLより先端側を無線タグラベルTとして搬出する(ステップS105)。
図8(a)は、上記タグテープ37から作成される無線タグラベルTの構成の一例を表す上面図であり、図8(b)は、側面側から見た側面図であり、図8の(c)は図8(b)中のB−B断面による断面図である。
これら図8(a)〜図8(c)において、無線タグラベルTは、前述したように、上述の7層構造のタグテープ37にカバーフィルム41を貼り合わせた印字済みタグラベル用テープ48(図3等参照)を所定の長さあるいは所望の長さで切断して形成される。この結果、上記タグテープ37における上述のような7層にカバーフィルム41によるカバーフィルム層84が加わることで、前述と同様の順にカバーフィルム層84、粘着剤層71、テープ基材層72、被覆された無線タグ回路素子60、粘着剤層74、テープ基材層75、粘着剤層76、および剥離紙77を有する8層構造となっており、そのカバーフィルム層84には、前述のように裏面側から印字文字Rが印字されている。
図9に、上記無線タグラベルTの作成時の端末装置DTaの表示画面における表示の例を示す。この例では、無線タグラベルTの種別(アクセス周波数やタグラベル寸法)、印字ヘッド49で印字された印字文字、無線タグラベルにおける無線タグ回路素子に固有の識別情報であるアクセスID、図1の情報サーバISに格納されている物品情報のアドレス、および図1のルートサーバRSにおけるそれらの対応情報の格納先アドレスなどが含まれている。
(B)情報取得機能
前述したようにタグラベル作成装置1は、通常、待機モードにあるか、若しくは、前述のように端末装置DTaからのタグラベル作成の指示があるとラベル作成処理モードにある。
前述したようにタグラベル作成装置1は、通常、待機モードにあるか、若しくは、前述のように端末装置DTaからのタグラベル作成の指示があるとラベル作成処理モードにある。
この状態からの情報取得処理モードへの切り替えは、本実施形態では、例えば装置本体2に設けた適宜のモード切り替えスイッチ等が操作されることで、制御部90によりモード切り替えが実行され情報取得処理モードとなる。
図10は上記情報取得処理モードにおいて制御部90が実行する制御手順を表すフローチャートである。
図10において、まずステップS201で、入出力インターフェース109を介し送受信回路108に制御信号を出力し、情報取得用アンテナ21により、無線タグ回路素子60(情報取得用無線タグ回路素子)のIC回路部80に記憶されている情報を取得するための問合せ信号(質問波)を送信して、無線タグ回路素子60に返信を促す。
その後、ステップS202では、送受信回路108で上記無線タグ回路素子60(情報取得用無線タグ回路素子)からリプライ信号(応答波)が受信され送受信回路108及び入出力インターフェース109を介し制御部90へ取り込まれたかどうかを判定する。リプライ信号が受信されるまでは判定が満たされずステップS201に戻って同様の手順を繰り返し、リプライ信号が受信されたら判定満たされてステップS203へ移る。
ステップS203では、上記リプライ信号に含まれる無線タグ回路素子60のIC回路部80から読み取った情報を、入出力インターフェース109及び通信回線NWを介して例えば情報サーバISやルートサーバRSに読取り情報を格納したり、あるいは端末装置DTaに表示させ、このフローを終了する。そして、再びモード切り替えが実行され、前述の待機モードになる(復帰する)。
(C)動作履歴放出機能
上記図2を用いて説明したように、本実施形態のタグラベル作成装置1は、サービス用無線タグ111を動作履歴放出処理を実行するためのツールとしており、このサービス用無線タグ111を用いることで、タグラベル作成機能や情報取得機能のための各種動作機器やセンサについて予め蓄積された動作履歴を放出処理することができる。
上記図2を用いて説明したように、本実施形態のタグラベル作成装置1は、サービス用無線タグ111を動作履歴放出処理を実行するためのツールとしており、このサービス用無線タグ111を用いることで、タグラベル作成機能や情報取得機能のための各種動作機器やセンサについて予め蓄積された動作履歴を放出処理することができる。
図11は、上記サービス用無線タグ111の構成の一例を表す上面図である。図11において、サービス用無線タグ111は、前述の無線タグ回路素子60と同様の無線タグ回路素子112(サービス用無線タグ回路素子)を備えている。この無線タグ回路素子112は、上記無線タグ回路素子60と同様、IC回路部113(IC回路部80に相当)とタグアンテナ114(タグアンテナ62に相当)とを備えており、IC回路部113には、タグラベル作成装置1を動作履歴放出モードに移行させるのに必要な放出処理用情報が記憶保持されている。また、例えば上記無線タグ回路素子60と同様に保護部材115により全体的に覆われている。
なお、上記サービス用無線タグ111は、例えばカード状の基板に上記保護部材115を介し上記無線タグ回路素子112を設けることにより構成することができるが、本実施形態の無線タグラベル作成装置1の上記タグラベル作成機能によって無線タグラベルTとして作成してもよい。
図12は、サービス用無線タグ111の上記無線タグ回路素子112の機能的な構成を表す機能ブロック図であり、前述の図4に相当する図である。図4と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図12において、無線タグ回路素子112のIC回路部113は、前述と同様、整流部81、電源部82、制御部83、クロック抽出部84、変復調部85、およびメモリ部86を備えている。
メモリ部86には、動作履歴情報放出指令137(送信指令情報、放出処理用情報)が格納されている。また、その動作履歴放出指令137により放出された動作履歴を記録するための動作履歴情報格納部138が設けられている。さらに、前述のタグラベル作成装置1をロック状態にするためのロック指令139(ロック指令情報)と、タグ識別情報(タグID)141と、タグラベル作成装置1の製品購入時に付随する製品保証に関する保証情報142とが格納されている。
動作履歴情報放出指令137は、例えばタグラベル作成装置1を動作履歴放出モードに移行させるためのトリガー的機能を備えた情報である。IC回路部113に保持しているこの動作履歴情報放出指令137を、情報取得用アンテナ21を介し読み取らせることで、タグラベル作成装置1を動作履歴放出モードに移行させ、動作履歴を放出させることができる。すなわち、操作者がサービス用無線タグ111を情報取得用通信部11に対してかざすだけで、タグラベル作成装置1から動作履歴を動作し歴情報格納部138へ書き込むことができる。
タグ識別情報151は、サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112固有のものである。また、タグラベル作成装置1とサービス用無線タグ111の対応関係、つまりサービス用無線タグ111が特定のタグラベル作成装置1の専用であることを表す情報としての機能も備える。すなわち、メーカ側において、タグラベル作成装置1を製造する毎に、その製造番号(シリアル番号、装置ID)と、これに対応するサービス用無線タグ111のタグ識別情報151とを予め一対一に関連づけて(ひも付けして)おく。なお、1台のタグラベル作成装置1に対して、複数のサービス用無線タグ111を関連付けてもよい(修理サービス等の実施が複数回に及ぶ可能性があるため)。この場合、1つの装置IDに対して複数のタグ識別情報をまとめてひも付けした1つの相関データを形成してもよいし、1つの装置IDに対し1つのタグ識別情報をひも付けした相関データを複数組形成してもよい(各組において装置IDは同一)。
そして、上記一対の識別情報(装置ID+タグID)ごとに、例えばメーカに設けたサービスサーバ160(後述の図14参照)においてサービスリスト(相関)が作成される(このリストは後述のデータベースへ164へ格納される)。そして、サービスサーバを用いて、サービスリストに対し、トラブル発生日、修理完了・未完了、修理の有償・無償、保証期間、購入日、…等の項目を設けて書き込み、各タグラベル作成装置1の個体毎にサービス管理を行う。このようなタグ識別情報151をサービス用無線タグ111に保持させることにより、サービス用無線タグ111を利用してのタグラベル作成装置1のメンテナンスサービスの管理を円滑に行うことができる。また、保証情報152は、タグラベル作成装置1に関する保証期間や購入日などの製品保証に関する情報である。
ロック指令139は、動作履歴情報放出指令137を受けて動作履歴情報放出処理を行った後のタグラベル作成装置1に対し、それ以降、操作不能とするロック状態をとらせるための指令である。このときの操作手段としては、装置本体2に備えられた上記カッタ駆動ボタン10等や、さらに端末装置DTAや汎用コンピュータDTbが含まれ、上記ロック状態へ移行することにより、これらを操作しての上記タグラベル作成機能の実行が不可能となる。
次に、このようにしてサービス用無線タグ111を用いて実行するタグラベル作成装置1の動作履歴放出処理の内容を説明する。
図13は、上記動作履歴放出モードで制御部90が実行する処理の手順を表すフローチャートである。
図13において、まず、ステップS301で、(上記情報取得モードとなっている状態で)上記図10のステップS201と同様、入出力インターフェース109を介し送受信回路108に制御信号を出力し、情報取得用アンテナ21により、無線タグ回路素子112(サービス用無線タグ回路素子)のIC回路部113に記憶されている情報を取得するための問合せ信号(質問波)を送信して、無線タグ回路素子112に返信を促す(第1情報取得手段)。これにより、前述したように操作者がタグラベル作成装置1の情報取得用通信部11にサービス用無線タグ111をかざしていた場合には、送受信回路108で当該サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112(サービス用無線タグ回路素子)からリプライ信号(応答波)が受信され送受信回路108及び入出力インターフェース109を介し制御部90へ取り込まれる。
このとき、本実施形態の場合、上述のようにサービス用無線タグ111が、放出処理用情報としての動作履歴情報放出指令137とタグ識別情報141とロック指令139とを保持している。したがって、これら動作履歴情報放出指令137、タグ識別情報141、及びロック指令139の各情報が読み出され、それらの情報が制御部90の主記憶装置92(図5参照)に読み込まれる。なお、このように各情報を一度に取得するのではなく、各情報毎等複数回に分けた通信により順次取得するようにしてもよい。
その後、ステップS302において、ステップS301で上記のようにして取得したタグ識別情報(タグID)が、当該タグラベル作成装置1の上記製造番号(装置ID)に対応したものであるかどうかを判定する。すなわち、前述のメーカ側のサービスリストと同様、タグラベル作成装置1の装置IDと、これに対応するサービス用無線タグ111のタグ識別情報151とが予め一対に対応づけられて、補助記憶装置93の上記サービス用タグID対装置ID対応情報格納部102に記憶(登録)されている。このステップS302では、この記憶内容に基づき、取得されたタグ識別情報が装置IDに対応するものとして登録されたタグ識別情報と合致するものであるかを判定する。合致しなければステップS302の判定が満たされずこのフローを終了し(動作履歴放出処理を行わない)、合致したらステップS302の判定が満たされ、ステップS303に移る。なお、この判定手順は必ずしも行わなくてもよい(合致判定を行わず無条件に動作履歴情報をサービス用無線タグ111側へ放出させ、対応関係が合致しているかどうかは、サービス用無線タグ111を持ち帰ってメーカ側でのみ判定するようにしてもよい)。
ステップS303では、上記ステップS301で取得した動作履歴情報放出指令137により、タグラベル作成装置1を動作履歴放出モードとする動作履歴放出モード移行処理が実行される。
その後、ステップS305に移り、入出力インターフェース109を介し送受信回路108に制御信号を出力し、情報取得用アンテナ21を介し、上記動作履歴情報格納部101に予め蓄積格納された動作履歴情報を、サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112(サービス用無線タグ回路素子)のIC回路部113に書き込むための書き込み信号を送信し、サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112における動作履歴情報格納部138に書き込む(第1書き込み制御手段、放出処理手段)。
その後、ステップS306に移り、上記ステップS301で取得したロック指令139によりロックプログラム99が起動し、タグラベル作成装置1を前述のロック状態にする(無効化手段)。前述したように、これにより、上記カッタ駆動ボタン10、端末装置DTA、汎用コンピュータDTb等の操作手段による上記タグラベル作成機能の実行が不可能となる。このときの具体的構成としては、上記操作手段からの各種信号を取得する経路を電子的・機械的に遮断(制御部90のポートを塞ぐ、回路のスイッチをOFF状態に切り替える等)するようにしてもよいし、各種信号を取得するがこれを無視する(対応する演算処理を行わない等)ようにしてもよい。動作履歴情報放出後にこのようなロック状態をタグラベル作成装置1にとらせるのは、動作履歴情報の放出が主にタグラベル作成装置1の不具合(トラブル)対応のためになされるからである。すなわちタグラベル作成装置1にトラブルが発生している以上、この正常でない状態でみだりにユーザ側に操作されるのを防止する必要があるからである。なお、このロック状態においても、サービス用無線タグ111の読取り操作は行うことができる。上記ステップS306が完了すると、このフローが終了する。
上記のようにして、メーカ側のサービスマン等はサービス用無線タグ111に動作履歴情報を記録した後、当該タグラベル作成装置1をユーザ側に残したままサービス用無線タグ111をメーカ側に持ち帰る。そして、メーカ側に用意されたリーダ/ライタ(無線タグ通信装置)によって、サービス用無線タグ111に記録された各種動作機器やセンサについての動作履歴を取得し、これをサービスサーバ160に入力してこれを解析する。これにより、当該タグラベル作成装置1に発生したトラブルの正確な把握と、その原因の特定、さらに当該トラブルに対する適切な修理方法及びこれに必要な部品等の準備等を的確かつ迅速に行うことができる。またこのときに、前述したサービスリストの該当する項目への書き込みを行い、適宜修理見積書、報告書、納品書等の発行を行う。
図14は、上記サービスサーバ160の機能的構成を表す機能ブロック図である。図14において、サービスサーバ160は、この例では、動作履歴情報管理プログラム163と、トラブル解析プログラム161と、動作履歴情報取得プログラム162と、動作履歴情報データベース164(格納手段)と、保証判定プログラム165とを有している。
動作履歴情報取得プログラム162は、操作者(例えばメーカ側サービスマン)が適宜の操作部に対し操作入力を行い、サービス用無線タグ111からリーダ/ライタによって取得された各タグラベル作成装置1の動作履歴情報をサーバ160内へ取り込む(=第2情報取得手段)ときに用いられるものであある。
動作履歴情報管理プログラム163は、動作履歴情報取得プログラム162が取得した動作履歴情報を動作履歴情報データベース164に格納したり、動作履歴情報データベース164から必要な動作履歴情報を取り出したりするのに機能する。
動作履歴情報データベース164は、前述のサービスリストを備えている。そして、動作履歴情報取得プログラム162が取得した動作履歴情報を、サーバ160に備えられた情報読み書き手段(=第2書き込み制御手段)によって、上記サービスリストのうち各タグラベル作成装置1に対応した部分(領域)に書き込み格納できるようになっている。具体的には、各タグラベル作成装置1の上記シリアル番号に対応させ、動作履歴情報を格納できるようになっている。またサービス用無線タグ111が有する上記タグ識別情報151や保証情報152についてもシリアル番号に対応させて格納できるようになっている。
トラブル解析プログラム161は、操作者(例えばメーカ側サービスマン)が、各タグラベル作成装置1について発生したトラブルを、データベース164内に蓄積された過去の事例のトラブル内容及びその解決策(修理方法)を参照しつつ解析するために用いられるものである。
保証判定プログラム165は、操作者(例えばメーカ側サービスマン)が、各タグラベル作成装置1について発生した修理サービス要求が有償か無償かを調べる際に用いられるものである。サーバ160内の適宜の手段(CPU等)が、操作者(例えばメーカ側サービスマン)の操作入力等に応じて、保証判定プログラム165を用いて例えばタグラベル作成装置1が保証期間内であるか否かに基づき、保証期間内であれば無償、保証期間を過ぎていれば有償と判定する(=判定手段)。そして、その判定結果をサーバ160内の適宜の表示手段に表示して操作者へ報知する。これにより、有償扱いとするか無償扱いとするかを操作者が容易に決定することができる。
以上のようにしてサービスサーバ160を用いたトラブル解析等が終了し、タグラベル作成装置1の修理準備が整ったら、上記リーダ/ライタを用いてサービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112に対し修理完了時にロック解除を行うためのロック解除指令の書き込みを行う。
図15は、このロック解除指令書き込み後のサービス用無線タグ111の上記無線タグ回路素子112の機能的な構成を表す機能ブロック図であり、前述の12に相当する図である。図15に示すように、IC回路部113のメモリ部86には、前述の動作履歴放出指令137、動作履歴情報格納部138、ロック指令139、タグ識別情報(タグID)141と、保証情報142に加え、上記ロック解除指令140(ロック解除指令情報)が新たに格納されている。
上記ロック解除指令書き込み後のサービス用無線タグ111を携行したメーカ側サービスマン等は、再びユーザのタグラベル作成装置1側へと赴く。そして、上記動作履歴に基づく解析により取得した最適な修理方法により、タグラベル作成装置1に対し修理を行い、正常動作に復帰させる。その後、前述した動作履歴放出処理の時と同様、情報取得用アンテナ21を介した無線通信によりロック解除処理を含む修理後復旧処理を行う。なお、上記のように動作履歴を書き込むためのサービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112をそのまま利用してロック解除指令140を書き込むのには必ずしも限られない。すなわち、新たに用意した別の無線タグの無線タグ回路素子にロック解除指令を書き込み、サービスマンこの無線タグを携行してタグラベル作成装置1側へと赴くようにしてもよい。
図16は、上記修理後復旧処理時に制御部90が実行する処理の手順を表すフローチャートである。
図16において、まず、ステップS401で、上記図10のステップS201や図13のステップS301と同様、入出力インターフェース109を介し送受信回路108に制御信号を出力し、情報取得用アンテナ21により、無線タグ回路素子112(サービス用無線タグ回路素子)のIC回路部113に記憶されている情報を取得するための問合せ信号(質問波)を送信して、無線タグ回路素子112に返信を促す(第1情報取得手段)。
ここで、上述のようにサービス用無線タグ111がロック解除指令140を(タグ識別情報141とともに)保持している。したがって、ロック解除指令140及びタグ識別情報141が読み出され、それらの情報が制御部90の主記憶装置92に読み込まれる。なお、複数回に分けた通信により順次取得するようにしてもよい。
その後、ステップS402において、上記図13のステップS302と同様、ステップS401で上記のようにして取得したタグ識別情報(タグID)141が、当該タグラベル作成装置1の上記製造番号(装置ID)に対応したものであるかどうかを判定する。合致しなければステップS302の判定が満たされずこのフローを終了し(ロック解除処理を行わない)、合致したらステップS402の判定が満たされ、ステップS405に移る。
ステップS405では、上記ステップS401で取得したロック解除指令140により前述のロック解除プログラム100が起動し、タグラベル作成装置1の前述のロック状態を解除する(無効化解除手段)。前述したように、これにより、上記カッタ駆動ボタン10、端末装置DTA、汎用コンピュータDTb等の操作手段での上記タグラベル作成機能の実行可能に復帰する。
その後、ステップS407において、タグラベル作成装置1を、動作履歴放出モードから、先に述べた待機モードへ回帰させる待機モード移行処理が実行される。上記ステップS407が完了すると、このフローが終了する。
なお、上記はメーカ側のサービスマンは、ロック状態にしたタグラベル作成装置1をユーザ側に残したまま、サービス用無線タグ111のみを持ち帰ったが、これに限られず、タグラベル作成装置1をメーカ側に持って帰るようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態のタグラベル作成装置1においては、通常の動作時には、各機器に関する動作履歴情報が補助記憶装置93の動作履歴情報格納部101に記憶される。そして、タグラベル作成装置1にトラブルが発生した際には、情報取得用アンテナ21を介した無線通信により、サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112から動作履歴情報放出指令137が取得される。そしてこの取得された動作履歴情報放出指令137に基づき、動作履歴情報格納部101に蓄積されたタグラベル作成装置1の各動作機器の動作履歴情報が自動的に放出され、サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子113に書き込まれる。そして、このサービス用無線タグ111をサービスマン等がメーカ側に持ち帰り、リーダ/ライタで情報読み取りを行うことで、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単にメーカ側で取得できる。またこのように予め動作履歴をタグラベル作成装置1側で記憶させておき、これを無線タグ111を用いて取り出す手法とすることにより、トラブル発生後において発生時の状況を苦労して再現するような煩雑な手間がなくなる。以上により、メーカ側によるサービス性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、サービス用無線タグ111の無線タグ回路素子112のメモリ部86に保証情報142を記憶させている。これにより、サービス用無線タグ111を保証書としても機能させることができる。すなわち、サービスマン等がサービス用無線タグ111をメーカ側に持ち帰り、動作履歴情報とともに保証情報を読み出したとき、対応する修理サービスを有償で行うか無償で行うかの判断を円滑に決定する等、サービス用無線タグ111を利用してのタグラベル作成装置1のメンテナンスサービスの管理を行い易くなる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、その趣旨及び技術的精神を逸脱しない範囲内で様々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)動作履歴をネットワーク上に放出処理する場合
すなわち、上記実施形態のように動作履歴情報をサービス用無線タグ111へ放出して書き込み、これを介してメーカ側のサービスサーバで取得するのに代えて、ネットワークを介して直接メーカ側のサービスサーバへと放出させて取得する場合である。
すなわち、上記実施形態のように動作履歴情報をサービス用無線タグ111へ放出して書き込み、これを介してメーカ側のサービスサーバで取得するのに代えて、ネットワークを介して直接メーカ側のサービスサーバへと放出させて取得する場合である。
図17は、この変形例のタグラベル作成装置1(無線タグ通信装置)を備えた無線タグラベルシステムTSを表すシステム構成図であり、上記図1に対応する図である。なお、煩雑防止のため、前述のルートサーバRS、情報サーバIS、端末装置DTa、汎用コンピュータDTbの図示は省略している。
図17に示すように、本変形例では、複数のタグラベル作成装置1を備えた通信ネットワークNWに対し、メーカ側の上記サービスサーバ160が接続されている。サービスサーバ160は、上記実施形態と同様、各タグラベル作成装置1のメンテナンス・修理等のサービスを一括して一元管理する。そして、各タグラベル作成装置1による動作履歴情報は、上述のサービス用無線タグ111に対してではなく、サービスサーバ160に対して放出(送信)される。すなわち、本変形例では、サービス用無線タグ111は、各タグラベル作成装置1に動作履歴情報放出指令137(出力指令情報、放出処理用情報)を取得させるのにだけ機能し、動作履歴情報放出指令137をトリガーとした動作履歴情報の放出は、サービスサーバ160に対して行われる。
本変形例における上記サービスサーバ160の機能的構成は、図14に示したものと同様のもので足りる。但し、本変形例の動作履歴情報取得プログラム162は、サービス用無線タグ111からの動作履歴情報放出指令137に基づき、タグラベル作成装置1から通信ネットワークNWを介し放出された動作履歴情報を取り込む(=第2情報取得手段)ときに用いられるものであある。
一方、本変形例において、タグラベル作成装置1側における動作履歴情報放出処理は、動作履歴情報管理プログラム98を部分的に修正することで行わせることができる。
すなわち、前述の図13に示すフローチャートのステップS305における動作履歴情報放出手順で、入出力インターフェース109及び通信ネットワークNWを介し、上記動作履歴情報格納部101に予め蓄積格納された動作履歴情報を、(サービス用無線タグ111ではなく)サービスサーバ160へ送信する(出力制御手段、放出処理手段)。
これ以外の図13に示すステップS301、ステップS302、ステップS303、ステップS307の制御内容、及び、図6、図10、図16に示す制御手順については、上記実施形態と同様で足りるので、説明を省略する。
サービスサーバ160において各タグラベル作成装置1の各種動作機器やセンサについての動作履歴が取得されたら、前述と同様にしてサービスサーバ160において解析が行われる。
以上のように構成した本変形例においても、トラブル発生の原因となった動作履歴を簡単にメーカ側で取得できる。またこのように予め動作履歴をタグラベル作成装置1側で記憶させておき、これを通信ネットワークNWを用いて取り出す手法とすることにより、トラブル発生後において発生時の状況を苦労して再現するような煩雑な手間がなくなる。以上により、メーカ側によるサービス性を向上することができる。
(2)その他
以上においては、移動中のタグテープ37、カバーフィルム44、印字済みタグラベル用テープ48を停止させて無線タグ情報の書き込み・読み取りや印字を行う例を示したが、これに限られない。すなわち、タグテープ37等を搬送状態のまま(あるいは減速して上記印字や読み取り・書き込みを行うようにしてもよい。さらに読み取り・書き込みについては所定の搬送ガイドにて保持した状態としてもよい。
以上においては、移動中のタグテープ37、カバーフィルム44、印字済みタグラベル用テープ48を停止させて無線タグ情報の書き込み・読み取りや印字を行う例を示したが、これに限られない。すなわち、タグテープ37等を搬送状態のまま(あるいは減速して上記印字や読み取り・書き込みを行うようにしてもよい。さらに読み取り・書き込みについては所定の搬送ガイドにて保持した状態としてもよい。
また、以上において、印字及び無線タグ回路素子60へのアクセス(読み取り又は書き込み)の終了した印字済みタグラベル用テープ48をカッタ51で切断して無線タグラベルTを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッタ51で切断しなくても、テープがラベル排出口7から排出されてきた後にラベル台紙(アクセス済みの無線タグ回路素子60が備えられかつ対応する印字がなされたもの)のみをテープから剥がして無線タグラベルTを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
また、以上においては、無線タグ回路素子60を備えたタグテープ37とは別のカバーフィルム44に印字を行ってこれらを貼り合わせる方式であったが、これに限られず、タグテープに備えられた被印字テープ層に印字を行う方式(貼りあわせを行わないタイプ)に本発明を適用してもよい。さらに、無線タグ回路素子60のIC回路部80から無線タグ情報の読み出し又は書き込みを行うと共に、印字ヘッド49によってその無線タグ回路素子60を識別するための印刷を行うものにも限られない。この印刷は必ずしも行われなくともよく、無線タグ情報の読み出し又は書き込みのみを行うものに対し本発明を適用することもできる。
さらに、以上は、タグテープがリール部材の周りに巻回されてロールを構成し、カートリッジ3内にそのロールが配置されてタグテープが繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、無線タグ回路素子60が少なくとも一つ配置された長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックして(例えばトレイ状のものに平積み積層して)カートリッジ化し、このカートリッジをタグラベル作成装置1側のカートリッジホルダに装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行いタグラベルを作成するようにしてもよい。
さらには上記ロールを直接タグラベル作成装置1側に着脱可能に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートをタグラベル作成装置1外より1枚ずつ所定のフィーダ機構によって移送しタグラベル作成装置1内へ供給する構成も考えられ、さらにはカートリッジ3のようなタグラベル作成装置1本体側に着脱可能なものにも限られず、装置本体側に着脱不能のいわゆる据え付け型あるいは一体型としてタグテープロール36を設けることも考えられる。この場合も同様の効果を得る。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 タグラベル作成装置(無線タグ通信装置)
21 外部通信用アンテナ(第1アンテナ手段)
38 タグテープ(タグ媒体)
52 ラベル作成用アンテナ(第2アンテナ手段)
60 無線タグ回路素子(ラベル作成用無線タグ回路素子)
111 サービス用無線タグ
112 無線タグ回路素子(サービス用無線タグ回路素子)
21 外部通信用アンテナ(第1アンテナ手段)
38 タグテープ(タグ媒体)
52 ラベル作成用アンテナ(第2アンテナ手段)
60 無線タグ回路素子(ラベル作成用無線タグ回路素子)
111 サービス用無線タグ
112 無線タグ回路素子(サービス用無線タグ回路素子)
Claims (17)
- 情報を記憶可能なIC回路部とこのIC回路部に接続されるタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子を有し、
前記IC回路部は、
無線タグ通信装置の記憶手段が記憶した、前記無線タグ通信装置の動作機器に関する動作履歴情報の放出処理を実行可能とし、前記放出処理する放出処理用情報を記憶保持していることを特徴とする無線タグ。 - 請求項1記載の無線タグにおいて、
前記IC回路部は、
適用対象となる前記無線タグ通信装置の保証情報を記憶保持していることを特徴とする無線タグ。 - 請求項2記載の無線タグにおいて、
前記IC回路部は、
前記無線タグ通信装置における前記放出処理の完了後、前記無線タグ通信装置を外部操作不能にロックするためのロック指令情報を記憶保持している
ことを特徴とする無線タグ。 - 請求項3記載の無線タグにおいて、
前記IC回路部は、
前記ロックされた状態を解除するためのロック解除指令情報を記憶保持している
ことを特徴とする無線タグ。 - 請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載の無線タグにおいて、
前記IC回路部は、
前記放出処理用情報として、前記無線タグ通信装置より前記動作機器の前記動作履歴情報を無線通信を介し送信させるための送信指令情報を記憶保持している
ことを特徴とする無線タグ。 - 請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載の無線タグにおいて、
前記IC回路部は、
前記放出処理用情報として、前記無線タグ通信装置に、前記動作機器の前記動作履歴情報をネットワーク通信を介してサービスサーバへ出力させるための出力指令情報を記憶保持している
ことを特徴とする無線タグ。 - 請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグにおいて、
前記IC回路部は、
前記無線タグ通信装置と対応づけられた、タグ識別情報を記憶保持している
ことを特徴とする無線タグ。 - 無線通信可能な第1アンテナ手段を備えた無線タグ通信装置であって、
前記第1アンテナ手段を含む少なくとも1つの動作機器に関する動作履歴情報を記憶する記憶手段を有し、
前記第1アンテナ手段を介し、前記動作履歴情報の放出処理を実行可能とし、前記放出処理する放出処理用情報を記憶保持したIC回路部と情報の送受信を行うタグアンテナとを備えたサービス用無線タグ回路素子より、前記放出処理用情報を取得する第1情報取得手段と、
この第1情報取得手段で取得された前記放出処理用情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記動作履歴情報の放出処理を実行する放出処理手段と
を有することを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項8記載の無線タグ通信装置において、
情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグアンテナとを備えたラベル作成用無線タグ回路素子を配置したタグ媒体を搬送するための搬送手段と、
前記搬送手段で搬送される前記タグ媒体の前記ラベル作成用無線タグ回路素子に対し、無線通信を介し情報の送受信を行うための第2アンテナ手段と
を有することを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項8又は請求項9記載の無線タグ通信装置において、
前記第1情報取得手段は、
前記第1アンテナ手段を介し、サービス用無線タグ回路素子より、前記放出処理の完了後に操作手段による操作を無効化するためのロック指令情報を取得し、
前記第1情報取得手段で取得した前記ロック指令情報に応じて、前記操作手段による操作を無効化する無効化手段を設けた
ことを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項10記載の無線タグ通信装置において、
前記第1情報取得手段は、
前記第1アンテナ手段を介し、前記サービス用無線タグ回路素子より、前記操作手段の前記無効化状態を解除するためのロック解除指令情報を取得し、
前記第1情報取得手段で取得した前記ロック解除指令情報に応じて、前記無効化手段による前記無効化を解除する無効化解除手段を設けた
ことを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項9乃至請求項11のいずれか1項記載の無線タグ通信装置において、
前記第1情報取得手段は、
前記放出処理用情報として、前記動作履歴情報を無線通信を介し前記サービス用無線タグ回路素子に送信するための送信指令情報を取得する
ことを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項12記載の無線タグ通信装置において、
前記放出処理手段は、
前記第1情報取得手段で取得された前記送信指令情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記動作履歴情報を、前記第1アンテナ手段を介した無線通信により前記サービス用無線タグ回路素子の前記IC回路部に書き込む第1書き込み制御手段を有する
ことを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項9乃至請求項11のいずれか1項記載の無線タグ通信装置において、
前記第1情報取得手段は、
前記放出処理用情報として、前記動作履歴情報をネットワーク通信を介してサービスサーバへ出力するための出力指令情報を取得する
ことを特徴とする無線タグ通信装置。 - 請求項14記載の無線タグ通信装置において、
前記放出処理手段は、
前記第1情報取得手段で取得された前記出力指令情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記動作履歴情報を、ネットワーク通信により前記サービスサーバへ出力する出力制御手段を有する
ことを特徴とする無線タグ通信装置。 - サービス対象となる複数の無線タグ通信装置を管理するためのサービスサーバにおいて、
前記無線タグ通信装置の装置識別情報と、前記装置識別情報に対応づけられたサービス用無線タグのタグ識別情報とを、相関として関連づけて格納保持する格納手段と、
前記サービス用無線タグに記憶された、前記無線タグ通信装置の動作機器に関する動作履歴情報の放出処理を実行可能とし、前記放出処理する放出処理用情報を用いて、前記無線タグ通信装置からの前記動作履歴情報を取得する第2情報取得手段と、
前記第2情報取得手段で取得した前記動作履歴情報を、前記格納手段に保持された対応する前記相関へ書き込む第2書き込み制御手段と
を有することを特徴とするサービスサーバ。 - 請求項16記載のサービスサーバにおいて、
前記第2情報取得手段で前記無線タグ通信装置より前記動作履歴情報を取得したとき、当該無線タグ通信装置の保証情報と照合してサービス提供の有償・無償を判定する判定手段を有する
ことを特徴とするサービスサーバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007225763A JP2009059161A (ja) | 2007-08-31 | 2007-08-31 | 無線タグ、無線タグ通信装置、及びサービスサーバ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009059161A true JP2009059161A (ja) | 2009-03-19 |
Family
ID=40554837
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2009059161A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011013754A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Fujitsu Frontech Ltd | Icモジュール、icカード、情報処理システムおよびデータ収集方法 |
-
2007
- 2007-08-31 JP JP2007225763A patent/JP2009059161A/ja active Pending
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