JP2009058283A - エネルギ線照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エネルギ線が照射される被照射体が大型構造物であっても、遮蔽体の大型化の防止や、装置コストの低減や、設置スペースの削減を図ることができるエネルギ線照射装置を提供する。
【解決手段】 固定配置された被照射体Mに向けてエネルギ線を照射する照射部2と、被照射体Mに対して照射部2を移動可能に支持する支持部3と、被照射体M、照射部2および3支持部を内部に納める遮蔽体6と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エネルギ線照射装置に関し、特に、金属製の大型構造物にエネルギ線を照射して構造物表面に焼入れ等の処理を施すエネルギ線照射装置に関する。
エネルギ線、例えば電子線を照射する装置では、電子線が照射される被照射体を移動させる構成が一般的であり(例えば、特許文献1参照。)、電子線の照射部は固定されていた。
電子線の照射部が動く場合であっても、必要に応じて電子線の照射角度を振る程度とされていた。
特公昭58−57274号公報
しかしながら、被照射体が電子線照射装置と比較して、十分大型であり、かつ、重量が重い物、例えば金型のような大型構造物の場合には、被照射体である大型構造物を移動させる移動機構に要求されるパワーが大きくなるという問題があった。例えば、被照射体が金型の場合には、重量が重く移動機構に要求されるパワーが大きくなるという問題があった。
一方、被照射体の周囲には、電子線の照射により発生するX線などの電磁波を遮蔽する遮蔽体が配置されている。上述のように、被照射体が大型化すると、被照射体の移動ストロークも長くなる。すると、遮蔽体は被照射体の全体を覆う必要があるため、被照射体の移動範囲全体を覆う大きさに構成しなければならないという問題があった。
例えば、被照射体が金型の場合には、焼入れなどの表面処理を施す必要がある部分が面状に広がり、金型を二次元方向に移動させる必要がある。すると、二次元方向に移動する金型の全体を覆う遮蔽体が必要になり、大きな遮蔽体が必要になるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、エネルギ線が照射される被照射体が大型構造物であっても、遮蔽体の大型化の防止や、装置コストの低減や、設置スペースの削減を図ることができるエネルギ線照射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のエネルギ線照射装置は、固定配置された被照射体に向けてエネルギ線を照射する照射部と、前記被照射体に対して前記照射部を移動可能に支持する支持部と、前記被照射体、前記照射部および前記支持部を内部に納める遮蔽体と、が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、被照射体が固定配置されているため、被照射体を移動させる方法と比較して、被照射体を内部に納める遮蔽体の大型化を防止することができる。さらに、本発明のエネルギ線照射装置の設置スペースの削減を図ることができる。遮蔽体は、エネルギ線の照射により被照射体から発生するX線などの電磁波を遮る重金属などの材料から形成されているため、遮蔽体の大型化を防止することにより、必要となる重金属などの材料量の増加を防止でき、本発明のエネルギ線照射装置のコスト低減を図ることができる。
一方、照射部は、支持部により被照射体に対して移動可能に支持されているため、本発明のエネルギ線照射装置は、被照射体の所定の場所にエネルギ線を照射し、焼入れなどの表面処理を施すことができる。
上記発明においては、前記被照射体における前記エネルギ線が照射されている領域を観察可能とする観察部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、観察部により、被照射体のエネルギ線が照射されている領域を観察できるため、被照射体に対する焼入れなどの表面処理を確実に行うことができる。
観察部としては、遮蔽体の内部に配置されたカメラや、遮蔽体に設けられた電磁波を遮蔽する透明部材などを例示することができる。
上記発明においては、少なくとも前記照射部における前記エネルギ線が出射される出射部が、前記被照射体に沿って移動することが望ましい。
本発明によれば、出射部が被照射体に沿って移動するため、被照射体における所定の場所の表面処理、例えば焼き入れを行うことができる。例えば、被照射体が金型の場合には、金型の凹凸に沿って出射部が移動するため、凸部の側面や、凹部の底面などのエネルギ線が照射されにくい場所であっても、本発明のエネルギ線照射装置は、表面処理を行うことができる。
なお、被照射体に沿って移動するのは出射部のみであっても良いし、照射部全体が被照射体に沿って移動してもよく、特に限定するものではない。
上記発明においては、前記照射部の移動を制御する制御部は、前記遮蔽体の外側に配置されていることが望ましい。
本発明によれば、制御部を遮蔽体の外側に配置することで、制御部がエネルギ線の照射により被照射体から発生する電磁波等に曝露されることを防止できる。そのため、電磁波等により制御部に不具合が発生することを防止できる。例えば、電磁波による制御部の誤作動を防止でき、電磁波による制御部の寿命の短縮を防止できる。
本発明のエネルギ線照射装置によれば、被照射体が固定配置されているため、エネルギ線が照射される被照射体が大型構造物であっても、遮蔽体の大型化の防止や、設置スペースの削減を図ることができるという効果を奏する。
さらに、遮蔽体は、エネルギ線の照射により被照射体から発生するX線などの電磁波を遮る重金属などの材料から形成されているため、遮蔽体の大型化を防止することにより、装置コストの低減を図ることができるという効果を奏する。
この発明の一実施形態に係る電子線照射装置について、図1から図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る電子線照射装置の概略構成を説明する模式図である。
本実施形態では、本発明をエネルギ線に含まれる粒子線のうちの電子線を出射する装置であって、金型(被照射体)Mの表面に電子線を照射して焼き入れなどの表面処理を施す電子線照射装置(エネルギ線照射装置)1に適用して説明する。
電子線照射装置1には、図1に示すように、金型Mに電子線を照射する照射部2と、照射部2を移動可能に支持する支持部3と、差動排気部4と、照射部2および支持部3を制御する制御部5と、金型M、照射部2および支持部3を内部に収納する遮蔽体6と、が設けられている。
図2は、図1の照射部の構成を説明する概略図である。
照射部2は、照射ステージ7の上に配置された金型Mに対して電子線を照射し、金型Mに対して焼き入れなどの表面処理を施すものである。照射部2は、図1に示すように、支持部3の門型駆動部21に、左右方向であるX方向(図1の左右方向)および上下方向であるZ方向(図1の上下方向)に移動可能に支持されているとともに、傾斜可能に支持されている。傾斜可能に支持されることにより、金型Mにおける傾斜した面に電子線EBを略垂直に照射することができる。
照射部2には、図2に示すように、電子線を発生させる電子線発生部11と、発生された電子線を金型に向けて導いて照射する出射部12と、が設けられている。
電子線発生部11は真空ポンプなどにより内部が真空状態に保たれた容器であって、図示しないフィラメント(熱陰極)が内部に配置されている。フィラメントには電子線生成のための加速電圧等が供給されている。
出射部12には、出射される電子線EBのビーム径を絞る集光レンズ13と、電子線発生部11と連通するとともに金型Mに向かって開口するピンホール14、とが設けられている。
出射部12には、後述する差動排気部4が接続され、ピンホール14を介して外部と連通された電子線発生部11の内部が真空状態に保たれている。言い換えると、出射部12の内部には、電子線発生部11の内部における真空状態から、ピンホール14の金型M側の開口における大気圧状態までの圧力勾配が、差動排気部4により形成されている。
図3は、図2の出射部の他の実施形態を説明する模式図である。図4は、図3の出射部における下部出射部の向きが変更された状態を説明する模式図である。
なお、出射部12は、図2に示すような構成であってもよいし、図3および図4に示すように上部出射部15と下部出射部16とに分けて構成されていてもよく、特に限定するものではない。
出射部12Aの上部出射部15には電子線EBの出射方向を制御する偏向レンズ17が設けられ、下部出射部16には、電子線発生部11と連通するとともに金型Mに向かって開口するピンホール14、および出射される電子線EBのビーム径を絞る集光レンズ13と、が設けられている。
上部出射部15と下部出射部16との間には、上部出射部15に対して下部出射部16の向きを変更可能に繋ぐ角度調節管18が設けられている。
上部出射部15は略円筒状の部材であって、周囲に偏向レンズ17が配置されたものである。上部出射部15の内部は電子線発生部11と連通され、発生された電子線EBが通過するように構成されている。
下部出射部16は略円筒状の部材であって、周囲に集光レンズ13が配置されたものである。下部出射部16の金型M側の端部には、上部出射部15および下部出射部16の内径よりも径の小さなピンホール14が設けられている。つまり、下部出射部16の内部は、角度調節管18および上部出射部15を介して電子線発生部11と連通されるとともに、ピンホール14を介して外部と連通されている。
角度調節管18は、上部出射部15に対して下部出射部16を首振り可能に繋ぎ、下部出射部16から出射される電子線の向きを変更可能にするとともに、内部を電子線EBが通過するものである。下部出射部16は、X方向およびY方向のいずれにも首振り可能とされることが望ましいが、X方向およびY方向のいずれか一方にのみ首振り可能とされていてもよい。
偏向レンズ17および集光レンズ13は、電子線が内部を通過する円環状に形成されたコイルであって、コイル内の電場または磁場を制御することにより、電子線の出射方向や、ビーム径を制御するものである。偏向レンズ17および集光レンズ13により電子線の制御方法は、公知の制御方法を用いることができ、特に限定するものではない。
支持部3は、図1に示すように、金型Mに対して照射部2を3次元方向に移動可能に支持するものである。
支持部3には、照射部2を支持する門型駆動部21と、門型駆動部21がその上を移動する走行部22と、が設けられている。
門型駆動部21には、間に照射ステージ7および金型Mを挟んで配置されたZ方向に沿って延びる柱部23と、柱部23の上端を繋ぐX方向に沿って延びる梁部24とが設けられている。梁部24における金型Mと対向する面である下面には、照射部2が梁部24に沿う方向、つまりX方向およびZ方向へ移動可能に取り付けられている。
梁部24と照射部2との接続部の構成は、照射部2がX方向およびZ方向に移動可能な構成であれば、公知の構成を用いることができ、特に限定するものではない。
走行部22は、照射ステージ7と隣接した領域に、前後方向であるY方向に沿って延びる部材であって、その上を門型駆動部21が走行するものである。例えば、走行部22としてはレールなどの公知の部材を用いることができる。
なお、門型駆動部21は、上述のように走行部22に沿って走行してY方向に移動しても良いし、Y方向に移動するその他の公知の機構を備えていればよく、特に限定するものではない。
差動排気部4は、上述の出射部12の内部に圧力勾配を形成し、外部と連通された電子線発生部11の内部を真空状態に保つものである。差動排気部4の本体25は遮蔽体6の外側に配置され、本体25から延びる排気管26が遮蔽体6の内部に配置された出射部12に接続されている。
なお、差動排気部4の構成としては、公知の構成を用いることができ、特に限定するものではない。
制御部5は、照射部2および支持部3の移動および電子線の照射を制御することにより、金型Mの所定領域に電子線を照射するものである。
制御部5は遮蔽体6の外側に配置され、制御部5から延びる信号線27が遮蔽体6の内部に配置された支持部3および照射部2に接続されている。
なお、制御部5による照射部2等の移動制御方法などについては、本実施形態の電子線照射装置1における金型Mの焼入れ方法の説明において併せて説明する。
遮蔽体6は、図1に示すように、内部に照射ステージ7、金型M、支持部3および照射部2を収納し、電子線EBが照射された金型Mから発生するX線などの電磁波を遮蔽するものである。遮蔽体6を構成する材料としては鉛などを例示することができる。
遮蔽体6の大きさは、内部に照射ステージ7およい金型Mを配置した上で、支持部3が移動可能な空間を確保できる大きさであればよく、金型MをX方向およびY方向に移動させる空間を確保する必要はない。
遮蔽体6の上面には、金型Mを搬入および搬出する開口部31が形成され、開口部31を塞ぐ蓋体32が開口部31に配置されている。さらに、遮蔽体6の内部には、支持部3および照射部2の動作状況や、金型Mの焼入れ状況を確認する観察用カメラ(観察部)33が配置されている。観察用カメラ33により撮影された画像は、遮蔽体6の外側に配置されたモニタ(図示せず)に映し出される。
次に、上記の構成からなる電子線照射装置1における作用について説明する。
最初に、図1に示すように、遮蔽体6の内部に焼き入れなどの表面処理を施す金型Mを搬入する。具体的には、遮蔽体6の上面に配置された蓋体32を取り外し、門型駆動部21をY方向に移動させ、照射ステージ7の上方に金型Mを搬入する空間を形成する。開口部31から金型Mを遮蔽体6の内部に搬入した後、蓋体32により開口部31を閉じる。
その後、照射部2における電子線発生部11に設けられたフィラメントに加速電圧等が供給され、電子線が生成される。
生成された電子線EBは、図2に示すように、出射部12のピンホール14から金型Mに向けて出射される。
電子線EBは出射部12を通過する際に集光レンズ13によりビーム径が絞られる。
金型Mにおける電子線EBが照射された領域では、電子線EBの有するエネルギが熱に変換されるため、焼き入れ処理が施されることになる。
ここで、照射部2の移動制御および電子線EBの照射制御について説明する。
照射部2の移動制御および電子線EBの照射制御としては、逐次計測制御、ティーチング制御、NCティーチング制御、および、NC制御が挙げられ、そのいずれを用いることもできる。以下に各制御に関する説明を記載する。
逐次計測制御は、照射部2にレーザ測長部(図示せず)を設けて、金型Mと照射部2との間隔や相対位置、例えば照射部2の出射部12の先端との間隔や相対位置などを測定し、測定結果に基づいて照射部2の移動制御などを行うものである。
レーザ測長部による測定は電子線EBの照射中にも行われ、測定結果に基づいた逐次制御が行われる。
このような制御を行うことで、後述するティーチング制御などと比較して、模擬走行や座標データの入力を行う必要がないため、取り扱い性が高い。
ティーチング制御では、予め照射部2を金型Mに対して模擬走行、つまり電子線EBを照射することなく、金型Mに沿って移動させさせるとともに、照射部2に取り付けたレーザ測長部により座標データの取得を行う。当該座標データの取得後は、照射部2からレーザ測長部が取り外され、制御部5は当該座標データに基づいて照射部2の移動制御を行う。
このような制御では、レーザ測長部による座標データ取得時に電子線EBの照射が行われていないため、電子線EBの照射によるノイズが座標データに含まれることがなく、正確な座標データを取得することができる。
NCティーチング制御では、金型Mを加工する際に用いられた加工用NCデータ(座標データ)を元にして、予め照射部2を金型Mに対して模擬走行させるとともに、このときの座標データを取得する。当該座標データを取得した後に、制御部5は、当該座標データに基づいて照射部2の移動制御を行う。
このような制御では、レーザ測長部を用いないため、金型Mの表面処理に要するコストの上昇を抑制することができる。
NC制御では、制御部5は、金型Mを加工する際に用いられた加工用NCデータに基づいて照射部2の移動制御を行う。なお、金型Mの加工時と比較して、表面処理時では座標が異なるため、加工用NCデータをデータ変換した座標データを用いて照射部2の移動制御が行われる。
このような制御では、予め模擬走行を行わないため、金型Mの表面処理の作業性が向上する。
次に、照射部2から照射される電子線EBの照射方向の制御について説明する。
本実施形態の電子線照射装置1では、図2に示すように、照射部2の全体を首振りし、傾斜させることにより電子線EBの照射方向を制御している。
なお、電子線EBの照射方向の制御は、上述のように、照射部2の全体を傾斜させて制御してもよいし、図3および図4に示すように、下部出射部16のみを傾斜して制御してもよく、特に限定するものではない。
さらに、電子線EBの照射方向を制御する代わりに、金型Mの照射領域面の傾斜角度に基づいて、出射される電子線EBの密度を増減してもよく特に限定するものではない。
このようにすることで、電子線EBの照射密度が低くなる金型Mの傾斜面であっても、略一定の電子線EBの照射密度を確保できる。
図5は、図1の金型に対する照射部の移動制御を説明する模式図である。
照射部2の下部出射部16は、図5に示すように、金型Mの形状に合わせてその傾斜が変えられ、かつ、金型Mとの間隔が略一定になるように移動制御される。
例えば、図5の左側から順に、金型Mに深さが例えば約20mmより浅い小型の凹部M1が形成されている場合には、下部出射部16の先端を金型Mに接近させ、この状態で電子線EBが小型の凹部M1に照射される。
次に、金型Mに小型の凸部M2が形成されている場合には、下部出射部16は、小型の凸部M2に合わせて傾斜され、その状態で電子線EBが小型の凸部M2に照射される。
金型Mに幅が、例えば約100mmより大きな凹部が形成され、その底面M3に電子線EBを照射する場合には、凹部の内部に下部出射部16が挿入され、底面M3に下部出射部16を接近させた状態で電子線EBが照射される。
金型Mの平面部M4に電子線EBを照射する場合には、下部出射部16は平面部M4に対して略垂直に配置され、電子線EBは平面部M4に照射される。
金型Mの曲率が大きな凸部M5に電子線EBを照射する場合には、下部出射部16は、凸部M5における電子線EBが照射される領域に対して略垂直に傾けられ、この状態で電子線EBは凸部M5に照射される。
上記の構成によれば、金型Mが照射ステージ7に固定配置されるため、金型Mを移動させる方法と比較して、金型Mを内部に納める遮蔽体6の大型化を防止することができる。さらに、本実施形態の電子線照射装置1の設置スペースの削減を図ることができる。遮蔽体6は、電子線EBの照射により金型Mから発生するX線などの電磁波を遮る鉛などの重金属材料から形成されているため、遮蔽体6の大型化を防止することにより、必要となる重金属などの材料量の増加を防止でき、本実施形態の電子線照射装置1のコスト低減を図ることができる。
一方、照射部2は、支持部3により金型Mに対して移動可能に支持されているため、本実施形態の電子線照射装置1は、金型Mの所定の場所に電子線EBを照射し、焼入れなどの表面処理を施すことができる。
観察用カメラ33により、金型Mにおける電子線EBが照射されている領域や、照射部2の移動を観察できるため、金型Mに対する焼入れなどの表面処理を確実に行うことができる。
照射部2の出射部12が金型Mに沿って移動するため、金型Mにおける所定の場所の焼き入れ処理などを行うことができる。例えば、金型Mの凹凸に沿って出射部12が移動するため、凸部の側面や、凹部の底面などのエネルギ線が照射されにくい場所であっても、本実施形態の電子線照射装置1であれば、焼き入れ処理などを行うことができる。
制御部5を遮蔽体6の外側に配置することで、制御部5が電子線EBの照射により金型Mから発生する電磁波等に曝露されることを防止できる。そのため、電磁波等により制御部5に不具合が発生することを防止できる。例えば、電磁波による制御部5の誤作動を防止でき、電磁波による制御部5の寿命の短縮を防止できる。
図6は、図1の支持部の他の実施形態を説明する模式図である。
なお、上述のように支持部3を門型駆動部21から構成しても良いし、図6に示すように、アーム状の駆動部21Aから構成してもよく、特に限定するものではない。
支持部3をアーム状の駆動部21Aから構成することにより、照射部2から照射される電子線の向きを容易に制御することができる。
図7は、図1の観察用カメラの他の実施形態を説明する模式図である。
なお、上述のように観察用カメラ33を設けて、照射部2の移動等を監視してもよいし、図7に示すように、遮蔽体6に観察用窓(観察部)33Aを設け、観察用窓33Aを介して監視してもよく、特に限定するものではない。観察用窓33Aには、X線などの電磁波が透過しにくい鉛ガラスがはめ込まれている。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、この発明を、電子線を照射する電子線照射装置に適用して説明したが、この電子線照射装置に限られることなく、レーザ等のエネルギ線を照射するその他各種の照射装置に適用することができるものである。
また、この発明を、金型に電子線を照射して焼き入れ処理を施す電子線照射装置に適用して説明したが、電子線を照射する対象は金型に限られるものではなく、特に限定するものではない。
本発明の一実施形態に係る電子線照射装置の概略構成を説明する模式図である。 図1の照射部の構成を説明する概略図である。 図2の出射部の他の実施形態を説明する模式図である。 図3の出射部における下部出射部の向きが変更された状態を説明する模式図である。 図1の金型に対する照射部の移動制御を説明する模式図である。 図1の支持部の他の実施形態を説明する模式図である。 図1の観察用カメラの他の実施形態を説明する模式図である。
符号の説明
1 電子線照射装置(エネルギ線照射装置)
2 照射部
3 支持部
5 制御部
6 遮蔽体
12 出射部
33 観察用カメラ(観察部)
33A 観察用窓(観察部)
M 金型(被照射体)

Claims (4)

  1. 固定配置された被照射体に向けてエネルギ線を照射する照射部と、
    前記被照射体に対して前記照射部を移動可能に支持する支持部と、
    前記被照射体、前記照射部および前記支持部を内部に納める遮蔽体と、
    が設けられていることを特徴とするエネルギ線照射装置。
  2. 前記被照射体における前記エネルギ線が照射されている領域を観察可能とする観察部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のエネルギ線照射装置。
  3. 少なくとも前記照射部における前記エネルギ線が出射される出射部が、前記被照射体に沿って移動することを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギ線照射装置。
  4. 前記照射部の移動を制御する制御部は、前記遮蔽体の外側に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエネルギ線照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011092423A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Sumitomo Heavy Ind Ltd 加速粒子照射設備、及び収納室構造
JP2011092424A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Sumitomo Heavy Ind Ltd 加速粒子照射設備

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