JP2009057841A - 自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジエータの冷却効率の向上を図る。
【解決手段】 メインフレーム5を挟んで一対のラジエータ24R,24Lが配置されている。一方のラジエータ24Lの給水側タンク25Lの後面側には、シリンダヘッド側と接続されるエンジン用配管53が接続され、前面側には両ラジエータ24R,24L同士を接続するタンク間配管58の一端が接続されている。給水側タンク25L内におけるエンジン用配管53の開口部53Aとタンク間配管58の開口部58Aとは、ほぼ同軸上に配置されている。したがって、エンジン用配管53の開口部53Aを通して給水側タンク25L内に流入した冷却水は、タンク間配管58の開口部58A、タンク間配管58を経て円滑に他方のラジエータ24Rへと分流する。
【選択図】図9

Description

本発明は自動二輪車に関する。
水冷式エンジンを搭載した自動二輪車においては、ラジエータを車両前部に配置して走行風の取り込みを容易にしたものが多い。この中には、ラジエータを車体フレームを挟んで左右に分割する形式を採用したものも知られている(下記特許文献1)。このような左右に分割されたラジエータにおいては、冷却水を循環させるための配管構造は次のようになっている。
両ラジエータの下部タンクからはそれぞれ流出側導管が導出され、これらは下流側において合流した後、冷却水ポンプに接続されている。また、一方のラジエータの上部タンクにはシリンダヘッドへと通じる流入側導管が接続されている。かくして、シリンダヘッド側から還流された冷却水は、流入側導管が接続されたラジエータを流下すると同時に、両ラジエータの上部タンク同士を接続するタンク間配管を通って他方のラジエータを流下し、その後に各流出側導管から流出してシリンダボア内のウォータジャケットに至る、という冷却水の循環サイクルが構成される。
特開平2−306890号公報
しかし、流入側導管が接続される側の上部タンクにおいて、流入側導管は同タンクの側面に接続され、タンク間配管は同タンクの上面に接続されている。つまり、流入側導管が上部タンク内に通じる開口と、タンク間配管が上部タンク内に通じる開口とは直交した配置関係となっている。したがって、冷却水は流入側導管が接続されている側のラジエータを流下する流量に対し、反対側のラジエータへ分配され、同ラジエータを流下する流量の方が少量となってしまい、両方のラジエータを流下する流量に大きな差を生じていた。その結果、ラジエータ全体としての冷却効率が低下することとなっていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ラジエータ全体としての冷却効率の向上を図ることができる自動二輪車を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、それぞれの両端部にタンクが配されてなる一対のラジエータと、両ラジエータにおけるいずれかのタンク同士を接続するタンク間配管と、このタンク間配管によって接続されるタンクのうちの一方に接続され、エンジンとの間で冷却水を循環させるために前記エンジン側と接続されるエンジン用配管とを備える自動二輪車であって、前記タンク間配管と前記エンジン用配管とが接続される前記タンクにおいて、同タンク内に開口する前記タンク間配管の開口部と前記エンジン用配管の開口部とが対向して配置されている構成としたところに特徴を有する。
本発明によれば、タンク間配管とエンジン用配管とが共に接続されているタンクでは、両配管の開口部同士が対向した配置となっているため、一方の開口部から他方の開口部へ向かう冷却水の流れを円滑にすることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。図1に示すように、本実施形態に係る自動二輪車1はモトクロスレース用である。この自動二輪車1の車体フレーム2は、フロントフォーク3及びリヤアーム4が支持されるメインフレーム5と、シート6を支持するシートレール7及びシートステー8とを備えている。
メインフレーム5の前端部にはヘッドパイプ9が設けられ、このヘッドパイプ9にはステアリング軸22が回動可能に挿通されている。ステアリング軸22の下端部には上記したフロントフォーク3が左右に対をなして設けられており、このフロントフォーク3によって前輪10が支持されている。ステアリング軸の上端部には操向ハンドル11が取り付けられている。また、フロントフォーク3には前輪10の上方を覆うフロントフェンダ12が装着されている。
メインフレーム5の後端は、車幅方向両側に分かれて位置する一対のリヤアームブラケット13となっており、これらによってリヤアーム4が上下方向へ揺動可能に支持されている。リヤアーム4の後端部には後輪14が支持されている。
メインフレーム5によって形成されたクレードル内にはエンジンEが搭載されている。本実施形態におけるエンジンEは水冷式4サイクル単気筒エンジンであり、シリンダ15を略高さ方向に向けた姿勢で取り付けがなされている。エンジンEの駆動力はチェーン16によって後輪14に伝達されるようになっている。
メインフレーム5においてエンジンEの上方には燃料タンク17が搭載され、かつその後方にはシート6が配設されている。シート6の後方下部にはマフラ18と、後輪14の上方を覆うリヤフェンダ19とが配設されている。
メインフレーム5は、前記したヘッドパイプ9と、このヘッドパイプ9から斜め下後方へ向けて延びた略平板状のガセット部20と、このガセット部20の下端部から斜め下方に延びた後、後方に延びる左右一対のダウンチューブ21と、ガセット部20の上端部から車幅方向に拡開しつつ斜め下方に延びて左右のダウンチューブ21の後端部に接合された左右一対のタンクレール23とを備えている。
エンジンEの前方で斜め上方位置には、左右一対のラジエータ24R,24Lがガセット部20を車幅方向に挟んで配置されている。両ラジエータ24R,24Lは車幅方向に張り出すようにして並列して設けられ、それぞれの車幅方向内側縁部がメインフレーム5(ガセット部20)に対して片持ち状に支持されている。
両ラジエータ24R,24Lは、上縁部側に配された給水側タンク25R,25Lと、下縁側に配された冷却水が排水される排水側タンク26R,26Lと、両タンク25R,25L,26R,26L間を接続するコア29R,29Lと、このコア29R,29Lの高さ方向の両側縁部を挟みつつ両タンク25R,25L,26R,26L同士を接続する内側枠部材27、外側枠部材28とを備えて構成されている。
このうち、コア29R,29Lは、給水側タンク25R,25Lと排水側タンク26R,26Lに連通して接続された複数のウォータチューブ30と、このウォータチューブ30の間に配置された冷却フィン31とを備えて構成され、コア29R,29Lの前面及び後面が放熱面45R,45Lとして機能する。内外両枠部材27,28は、高さ方向の両端部が給水側タンク25R,25Lと排水側タンク26R,26Lの両フランジ部31,32とにそれぞれ接合されている。内側枠部材27は、水平断面がチャンネル溝状に形成され、コア29R,29Lの内側縁部に沿って延びるベース部33を有している。このベース部33の上下端部寄りの位置にはそれぞれ取り付け孔が貫通して形成された上下一対の支持板34が略車両前方へ向けて突出している。
一方、ガセット部20の両側面においてラジエータ24R,24Lの両支持板34と対向する位置には、上下一対の支持部35が車幅方向外方、より詳細には斜め後方へ向けて一体に突出している。両ラジエータ24R,24Lをメインフレーム5へ組み付けるときには、各支持部35と対応する支持板34とをゴム等よりなる緩衝用のクッション部材36を介在させた状態で対向させ、これらの間に車幅方向外方からボルト37をねじ込む。これにより、両ラジエータ24R,24Lは車幅方向内側の縁部において片持ち状態で支持される。
外側枠部材28も内側枠部材27と同様、水平断面が略チャンネル状に形成され、コア29R,29Lの外側縁部に沿って延びるベース部38を有している。ベース部38において高さ方向の中央部には平板状の中央支持片39が車幅方向外方へ張り出し形成されている。また、ベース部38の上下端部寄りには上下一対の端部支持片40が車幅方向外方へ張り出し形成されている。但し、この実施形態では中央支持片39及び両端部支持片40は共にベース部38に対し車両前方へ傾斜するように曲げ形成されている。
両ラジエータ24R,24Lのコア29R,29Lの前面側及び後面側は放熱面45R,45Lとなっており、このうちの前面側には片持ち状態にあるラジエータ24R,24Lが前方へ変位するのを規制する補強部材41が設けられている。補強部材41は金属製の丸棒材よりなり、車幅方向内方へ拡開するような横向きの略V字形状をなして屈曲形成されている。補強部材41における折り返し端部41Aには接続プレート42が溶接によって固着されている。この接続プレート42は外側枠部材28の中央支持片39と密着して対面できるように形成され、前方からボルト締めすることによって中央支持片39に対する連結がなされる。
一方、補強部材41において折り返し端部41Aと反対側の両端は、内側枠部材27における上下の支持板34の内側近傍にまで延び、それぞれの端部には帯板状の接続片43が、補強部材41の延び方向と略直角方向(上方向あるいは下方向)に延出している。両接続片43は対応する支持部35に対し車幅方向内側から締め込まれるボルト44によって取り付けがなされている。かくして、補強部材41は車両前面側の放熱面45R,45Lに沿いつつ、内側枠部材27及び外側枠部材28間を連結するようにして取り付けられている。したがって、メンテナンス等のためにラジエータ24R,24Lを取り外す必要が生じた場合にも、ラジエータ24R,24Lは補強部材41を取り付けたままで車体フレーム2から取り外すことができる。
ラジエータ24R,24Lの前面側には泥除けのためのルーバーパネル46が配設されている。ルーバーパネル46は、車幅方向に沿って並列しそれぞれは上下方向に延びる複数枚(図示のものは4枚)のフィン47と、各フィン47の上下端部を一括して連結する連結板48とを備えて構成されている。各フィン47は、コア29R,29Lの高さよりも僅かに長めの寸法に形成されるとともに、隣接するフィン47の外側縁同士が車両前面視で重なるよう、車両幅方向斜め外方を向いている。したがって、両ラジエータ24R,24Lを車両前方から視た場合には、車両前面側の放熱面45R,45Lがフィン47によって覆い隠された状態となっている。また、隣接するフィン47は互いに車幅方向に所定間隔を空けつつ平行をなしており、各フィン47の間は走行風の通過路49を形成しており、前面の開口から取り込まれた走行風をコア29R,29Lへと導くことができる。各フィン47のうち、車幅方向に関して最も外端側に位置するものは、外側枠部材28の中央支持片39に対し前記した補強部材41と共にボルト50によって締め付け固定がなされている。また、この最外端に位置するフィン47の後面で高さ方向中央部には、上下で対をなす位置決めピン65が突出して形成され、中央支持片39に貫通して形成された位置決め孔66へ周囲に隙間を保有した状態で貫通している。この最外端のフィン47の後面上端部にも位置決めピン67が突出して形成され、上部側の端部支持片40に貫通する位置決め孔68へ遊挿されている。
各フィン47のうち車幅方向に関して最も内端側に位置するものにおける高さ方向の中央部でかつ後端部寄りには上下に対をなして位置決めピン62が一体に突出形成されている。一方、両内枠部材27の高さ方向中央部からは張出片63が一体に張出し形成され、位置決めピン62はこの張出片63において上下位置に貫通して形成された一対の位置決め孔64に対し周囲に隙間を保有した状態で挿通されている。
両ラジエータ24R,24Lの車幅方向外方には、両ラジエータ24R,24L及び燃料タンク17を側方から覆う左右一対のエアスクープ51(導風カバー)が配設されている。両エアスクープ51は、後端部から前方に行くほど車幅方向外側に拡開しており、走行風を左右のラジエータ24R,24Lに導入する役割を果たすとともに、運転者のニーグリップとして機能する。エアスクープ51は詳細には図示しないが、車体フレーム2等に対しボルトによって止め付けられるとともに、その前部下端においてラジエータ24R,24Lの外側枠部材28及び最外端のフィン47に対しボルト69によって共締めされている。具体的には、外側枠部材28の下側の端部支持片40には通し孔70が貫通され、かつ最外端のフィン47の前面側の対応位置にはナット72が埋め込まれたインサート部71が形成され、エアスクープ51から挿通されたボルト69は通し孔70を通してインサート部71内のナットへねじ込まれ、これによってエアスクープ51の固定がなされる。
ところで、前記した各支持部35は図5に示すように、車幅方向外側縁側が斜め後方へ向くよう、その突出方向が傾斜する設定としてある。一方、ラジエータ24R,24Lの各支持板34は支持部35の突出方向とほぼ直交し、かつラジエータ24R,24Lの放熱面45R,45Lが支持板34とほぼ直交している。このことから、両ラジエータ24R,24Lは共に、放熱面45R,45Lの車幅方向の外側端縁が、車両前後方向と直交する鉛直面(ラジエータ24R,24Lと車体フレーム2とが交差する箇所(図5でPで示された箇所)を通る鉛直面V)に対し車両後方にずれた傾斜姿勢に保持される。この実施形態では、放熱面45R,45Lの高さ方向の両端縁(上下端縁)は鉛直面内に存在するが、いずれかの端縁を車両前後方向のいずれかにずらすようにしてもよい。
また、図5に示すように、支持板34は後方へ行くにつれ斜め内方へ向かうように延出し、後端はガセット部20を僅かに後方へ通過する位置まで延び、その途中位置において車幅方向内面側をガセット部20の外面後端縁に当接させている。これにより、ガセット部20の外面、支持板34及び支持部35とによって収容空間52が区画され、同収容空間52へワイヤーハーネスW等を配索させることで、ワイヤーハーネスW等をばらけさせないよう簡易に拘束することができる。必要であれば、ガセット部20に対してタイバンド73を用いて縛り付けてやれば、ワイヤーハーネスW等の拘束が確実となる。
次に、両ラジエータ24R,24Lに対する配管構造について説明する。車両前面視において左側のラジエータ24Lにおいて、給水側タンク25Lの上面には注水口を開閉するキャップ74が装着されると共に、同タンク25L後面には給水のためのエンジン用配管53が接続されている。この給水側タンク25Lの後面であって車幅方向のほぼ中央には、同タンク25L内に通じる接続用エルボ54が下向きに一体に突出している。この接続用エルボ54には、可撓性ホース55よりなる前記エンジン用配管53の一端が接続されるともに、エンジン用配管53の他端はエンジンEのシリンダヘッドに接続され、その内部に形成されたウォータジャケットに連通している。また、両ラジエータ24R,24Lの排水側タンク26R,26Lの後面であって車幅方向中央部には同タンク26R,26L内に通じる接続用エルボ56R,56Lが一体に突出している。両接続用エルボ56R,56Lにはそれぞれ排水ホース57R,57Lの一端側が接続されている。両排水ホース57R,57Lは途中で合流し、そのままエンジンEのクランクケースに設けられた冷却水ポンプの吸い込み口(共に図示しない)に接続されている。
両ラジエータ24R,24Lの給水側タンク25R,25L同士はタンク間配管58によって接続がなされている。すなわち、両給水側タンク25R,25Lの前面で車幅方向中央部には、接続用エルボ59R,59Lがそれぞれの給水側タンク25R,25L内部に連通した状態で接続されている。両接続用エルボ59R,59Lは車両前方へ突出した後、互いに対向する向きで車幅方向に沿うようにほぼ直角に屈曲している。そして、これらの屈曲した端部同士は可撓性ホースによって接続されている。なお、ガセット部20にはこの可撓性ホースを挿通させるための通し窓60(凹部)が車幅方向へ貫通して形成されている。また、タンク間配管58は車両平面視において、フィン47と一部が重なるようにして配置されている。
両ラジエータ24R,24Lのうち車両前面視で左側に配置されたものにおける給水側タンク25R,25Lでは、タンク間配管58とエンジン用配管53の両開口部58A,53Aがほぼ同軸上に配置されている。タンク間配管58とエンジン用配管53の対向する両開口部58A,53Aは、車両平面視においてラジエータ24Lの両長辺、つまり両短辺間の間隔をおいて対向して配置されている。この実施形態では、当該給水側タンク25R,25L内に開口するタンク間配管58の開口径は、エンジン用配管53の開口径よりも小さい設定となっている。
かくして、図示しない冷却水ポンプが駆動すると、冷却水は両ラジエータ24R,24Lの排水側タンク26R,26Lから各排水ホース57R,57Lを介してシリンダブロックのシリンダボア周辺に供給される。その後、シリンダヘッド側を通ってエンジン用配管53を通って車両前面視で左側ラジエータ24Lの給水側タンク25L内に車両後面側から流れ込む。この給水側タンク25L内では、冷却水がタンク間配管58を通って当該給水側タンク25Lから流出すると同時に、コア29L内の各ウォータチューブ30を流下してゆく。前述したように、車両前方視で左側の給水側タンク25Lにおいては、エンジン用配管53から同タンク25L内に流入する開口部53Aと、タンク間配管58を経て同タンクから流出する開口部58Aとが同軸上に位置していることから、車両前方視で左側のラジエータ24Lのコア29L内を流下する冷却水量と、同じく右側のラジエータ24Rのコア29R内を流下する冷却水量とはほぼ等しくなっている。また、車両前方視で左側の給水側タンク25Lにおいては、タンク間配管58の開口面積が同タンク25L内に開口する各ウォータチューブ30の端部の開口面積の総和の少なくとも約1.2倍に設定されている。
本実施形態は上記のように構成されたものである。本実施形態によれば、図9(A)に示すように、車両前方視で左側の給水側タンク25Lにおいて、エンジン用配管53の開口部53Aとタンク間配管58の開口部58Aとが車両前後方向に沿ってほぼ同軸で開口している。したがって、エンジン用配管53から給水側タンク25L内に流入した冷却水を、円滑にタンク間配管58の開口部58Aから流出させることができる。
これに対し、図9(B)に示す従来の配管構造は、左右のラジエータ24R’,24L’の給水側タンク25R’,25L’を接続するタンク間配管58’は、給水側タンクの対向する両短辺間を連結している。このため、車両前方視で左側の給水側タンク内に開口するタンク間配管58’の開口部58A’とエンジン用配管53’の開口部53A’の相互の中心軸線同士がなす角度はほぼ直角であるため、エンジン用配管53’から給水側タンク25L’内に流れ込んだ冷却水は、同タンク25L’内の反対側長辺部の内壁に当たり、その後に方向転換した流れがタンク間配管58’を通って流出してゆくことになる。したがって、圧力損失が大きいことにも起因して、図9(A)の配管構造と比較するとタンク間配管58’からの流出流量が少ない。このため、車両前方視で右側のラジエータ24R’内を流下する冷却水量に比較して左側のラジエータ24L’内を流下する冷却水量の方が多く、左右のラジエータ24R’,24L’間で流下する冷却水量にアンバランスを生じる。
その点、本実施形態の図9(A)の配管構造であれば、、左右のラジエータ24R,24Lのコア29R,29L内を流下する流量がほぼ等しくなるため、ラジエータ24R,24L全体としての放熱効率を高めることができる。また、従来に比較して、給水側タンク25Lへ流入するエンジン用配管53に対するタンク間配管58の圧力損失を低下させることができるため、冷却水ポンプの能力を高める必要がない。つまり、冷却水ポンプの駆動に費やされるエンジンの駆動力が減るため、エンジンの出力ロスを低減させることができる。
本実施形態からは、以下のような特徴的構造を見出すことができる。
(1)タンク間配管58と前記エンジン用配管53とが接続されたタンク(給水側タンク24L)において、両配管53,58の両開口部53A,58Aは車両平面視においてタンク24Lの両長辺を構成する対向壁面にそれぞれ対向して開口し、両開口部は車両平面視において対向して配置されている。
この構成によれば、タンク間配管58の開口部58Aとエンジン用配管53の開口部53Aとは、これらの間の間隔が、タンク24Lの平面視において短辺間の寸法となるように配置したため、一方の開口部53Aから流入した速度をできるだけ低下させないようにしたまま他方の開口部58Aへ向かわせることができる。
(2)両ラジエータ24R,24Lは、両端部に配されたタンク25R,25Lと、放熱面45R,45Lを車両前後方向に対向させたコア29R,29Lとからなるとともに、両開口部53A,58Aは、タンク間配管58とエンジン用配管53とが接続されるタンク24Lにおいて、車両前後方向に向かう面に設けられている。
この構成によれば、タンク間配管58とエンジン用配管53とを、タンク24Lの車両前後方向に向かう面に接続するようにしたため、タンク24Lの車幅方向に向かう面に接続させた場合と比較してこれら配管53,58がタンク24Lから車幅方向に突出することがなく、同方向への寸法拡大を回避することができる。
(3)タンク間配管58の開口部58Aとエンジン用配管53の開口部53Aとは、一方の開口部をその軸線に沿って他方の開口部側へ投影させたときに、少なくとも一部が重なり合うように配置されている。
この構成によれば、開口部53A,58A同士は軸線方向に関して重なり合う配置となっているため、一方の開口部からタンク内に流入した冷却水が軸線に沿って流れることにより、少なくとも一部についてはそのまま他方の開口部へと流れ込むことができるため、冷却水の円滑な流れに寄与する。
(4)両ラジエータ24R,24LはエンジンEよりも車両前方向に配されるとともに、エンジン用配管53は、タンク間配管58の開口部58Aが開口するタンクにおける車両後面側に接続されている。
この構成によれば、エンジン用配管を、エンジンに近いタンクの後面側に接続するようにしたため、エンジン用配管が短くて済む。
(5)両ラジエータ24R,24Lは車体フレーム2を車幅方向に挟んで左右に分かれて配置されるとともに、車体フレーム2には凹部(通し窓60)が形成され、タンク間配管58は、凹部60を通して、エンジン用配管53の開口部53Aが開口するタンク24Lの車両前面側に接続されている。
この構成によれば、両ラジエータ24R,24Lの間には車体フレーム2が介在されるため、タンク間配管58を両ラジエータ24R,24Lのタンク25R,25L間に接続させる場合に、仮に、タンク同士の対向する側面間という、最短経路によって接続させると、車体フレーム2が邪魔になって接続作業がしにくくなる。しかし、タンクに対する接続部位を車両前面側に設定すれば、この接続部位の車両前方空間は開放されていることから、車体フレームが作業の障害とならずに済み、タンク間配管58の接続作業を簡単に行うことができる。
(6)両ラジエータ24R,24Lの車両前面には、走行風を両ラジエータ24R,24Lに誘導可能な複数のフィン47が、車両前方へ突出して形成され、タンク間配管58の少なくとも一部は車両平面視においてフィン47と重なるようにして配置されている。
この構成によれば、タンク間配管58とフィン47とが車両平面視で重なる配置となっているため、車両前後方向に関して省スペース化を図ることができる。
(7)両ラジエータ24R,24Lは、その両端部に配されたタンク25R,25L,26R,26Lとこの両タンク間に配されるコア29R,29Lとからなるとともに、このコアは、両タンク間を接続しタンク内にその端部が開口する複数本の水路(ウォータチューブ30)を備え、エンジン用配管53とタンク間配管58が接続されたタンク24Lにおいて、エンジン用配管53の開口部53Aとタンク間配管58の開口部58Aのうち、タンク24L内から冷却水を流出させる側の開口部58Aの面積は、このタンク24L内における各水路30の開口面積の総和の少なくとも1.2倍以上に設定されている。
この構成によれば、タンク24Lから流出してゆく側の開口部58Aの面積とコア29L内を流れてゆく流路面積の総和とが少なくとも1.2倍以上の関係に設定することにより、タンクから流出していく冷却水流量とコアを流れてゆく冷却水流量をバランスさせることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、給水側タンク25R,25Lと排水側タンク26R,26Lとをコア29R,29Lを挟んで上下に配置したが、幅方向に挟んで配置する形式であってもよい。
(2)本実施形態では、給水側タンク25R,25L同士の間でのみタンク同士の接続を行ったが、排水側タンク26R,26L同士の間をもタンク間配管によって接続してもよい。この場合にも、タンク間配管による開口と排水ホースへと通じる開口とは同軸上に配置しておくとよい。
(3)本実施形態では、タンク間配管58とエンジン用配管53の両開口部58A,53Aをほぼ同軸上で対向させた配置であるが、一方の開口部を他方の開口部へ投影したときに、その一部が重なり合う程度の同軸性であっても、従来比においては冷却水の流れの円滑さを得るのには充分効果的である。
(4)本実施形態ではラジエータ24R,24Lに対し走行風を取り込むようにしたが、専用の冷却ファンを設けて冷却ファンからの冷却風をラジエータ24R,24Lへ供給するようにしてもよい。
(5)本実施形態では、ラジエータ24R,24Lに泥除け用のルーバ−パネル46を装着した場合を例示したが、ルーバーパネル46は省略可能である。
本実施形態に係る自動二輪車の側面図 ラジエータの周辺構造を示す平断面図 同じく正面図 ラジエータからエアスクープ(導風カバー)を取り外した状態を示す正面図 ラジエータの取り付け状況の要部を拡大して示す平断面図 ラジエータに対する配管の接続状態を示す平断面図 同じく背面図 同じく側面図 (A)は本実施形態のラジエータでの冷却水の流れ状況を示す断面図、(B)は従来のラジエータでの冷却水の流れ状況を示す断面図
符号の説明
2…車体フレーム
24R,24L…ラジエータ
25R,25L…給水側タンク
26R,26L…排水側タンク
30…ウォータチューブ
45R,45L…放熱面
47…フィン
53…エンジン用配管
53A…開口部
58…タンク間配管
58A…開口部

Claims (8)

  1. それぞれの両端部にタンクが配されてなる一対のラジエータと、両ラジエータにおけるいずれかのタンク同士を接続するタンク間配管と、このタンク間配管によって接続されるタンクのうちの一方に接続され、エンジンとの間で冷却水を循環させるために前記エンジン側と接続されるエンジン用配管とを備える自動二輪車であって、
    前記タンク間配管と前記エンジン用配管とが接続される前記タンクにおいて、同タンク内に開口する前記タンク間配管の開口部と前記エンジン用配管の開口部とが対向して配置されていることを特徴とする自動二輪車。
  2. 前記タンク間配管と前記エンジン用配管とが接続された前記タンクにおいて、前記両配管の前記両開口部は車両平面視において前記タンクの両長辺を構成する対向壁面にそれぞれ開口し、前記両開口部は車両平面視において対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  3. 前記両ラジエータは、両端部に配された前記タンクと、両タンク間に配置され、放熱面を車両前後方向に対向させたコアとからなるとともに、前記両開口部は、前記タンク間配管と前記エンジン用配管とが接続される前記タンクにおいて、車両前後方向に向かう面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  4. 前記タンク間配管の開口部と前記エンジン用配管の開口部とは、一方の開口部をその軸線に沿って他方の開口部側へ投影させたときに、少なくとも一部が重なり合うように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  5. 前記両ラジエータは前記エンジンよりも車両前方向に配されるとともに、前記エンジン用配管は、前記タンク間配管の前記開口部が開口する前記タンクにおける車両後面側に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  6. 前記両ラジエータは車体フレームを車幅方向に挟んで左右に分かれて配置されるとともに、前記車体フレームには凹部が形成され、前記タンク間配管は前記凹部を通して前記エンジン用配管の前記開口部が開口する前記タンクの車両前面側に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  7. 前記両ラジエータの車両前面には、走行風を前記両ラジエータに誘導可能な複数のフィンが、車両前方へ突出して形成され、前記タンク間配管の少なくとも一部は車両平面視において前記フィンと重なるようにして配置されていることを特徴とする請求項6に記載の自動二輪車。
  8. 前記両ラジエータは、その両端部に配された前記タンクとこの両タンク間に配されるコアとからなるとともに、このコアは前記両タンク間を接続しタンク内にその端部が開口する複数の水路を備え、前記エンジン用配管と前記タンク間配管が接続されたタンクにおいて、前記エンジン用配管の開口部と前記タンク間配管の開口部のうち前記タンク内から冷却水を流出させる側の開口部の面積は、このタンク内における前記各水路の開口面積の総和の少なくとも1.2倍以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013173473A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Honda Motor Co Ltd 鞍乗型車両

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