JP2009055523A - スピーカ用樹脂フレームおよびそれを用いたスピーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は各種音響機器に使用されるスピーカ用樹脂フレームに関するものであって、環境調和型であり、フレームとして十分な強度を有し、音質向上に寄与することを目的とするものである。
【解決手段】この目的を達成するために本発明のスピーカ用樹脂フレームは、補強繊維としてガラス繊維の代わりに天然繊維を用いるものであり、特に、天然繊維の中でもアナナス科植物から得られる繊維を用いることで補強効果、音質向上を図ったものである。
【選択図】なし

Description

本発明は各種音響機器に使用されるスピーカの樹脂フレームに関する。
従来の技術を図1のスピーカの側断面図により説明する。
1は下部プレート1aと、環状のマグネット1bと、上部プレート1cからなる磁気回路であり、2は前記磁気回路1に接着結合された樹脂製のスピーカ用フレームであり、3はエッジ3aを介して外周を前記フレーム2に結合した振動板である。
振動板3の内周は、前記磁気回路1の磁気ギャップ1dに嵌めこまれたボイスコイル4に接着結合されている。
5は外周が前記フレーム2に接着結合され、内周が前記ボイスコイル4に接着結合されたダンパーであり、前記ボイスコイル4を上下動可能に支持するものである。
樹脂製のスピーカ用フレーム2に限らず、樹脂はガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の高合成の繊維や粒子系の非常に小さい無機フィラーで強化されるのが一般的である。樹脂材料を繊維で強化したものは通常、FRP(繊維強化プラスチック)と呼ばれ、数多くの検討が実施されている。
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては特許文献1が知られている。
特開平5−191891号公報
近年、地球環境を守ることが企業活動にとって重要であることが強調されている。昨年7月から施行されたRoHS規制だけでなく、自動車用部品としてはVOC(揮発性有機化合物)に対する規制の動きがある。また、石油資源が約40年後になくなる懸念があり、石油由来の化合物の3R(使用削減、リサイクル、再利用)が重要になってきている。石油由来の化合物が非常に多いが、脱塩ビのもとで環境対応樹脂と呼ばれるポリプロピレン(以下PPと記載)も石油由来の樹脂である。
スピーカ用フレームに使用されるガラス繊維強化PPにおいては、リサイクルする場合でもガラス繊維がネックとなる問題がある。焼却して熱エネルギーとして再利用する場合でも、埋立地があったとしてもガラス繊維がネックになって焼却できない等の問題がある。
一方、フレームはスピーカ部品の中で振動板等の振動系部品に比べると音質への寄与は小さいが全く音質に寄与しないわけではなく、無機繊維強化プラスチックは有機繊維強化プラスチックに比べて音質が悪いとも言われている。
本発明は地球環境に優しく、かつスピーカ用樹脂フレームとして十分な強度を持つものを提供するとともにフレーム材料としてのスピーカの音質向上を目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、スピーカ用樹脂強化材として少なくとも焼却して熱エネルギーに変換できる天然繊維を使用するものである。
また、天然繊維自体も針葉樹のように生育に数十年かかるものである場合には、地球の砂漠化現象を引き起こしてしまう。本発明で用いる天然繊維としては生育の早い竹繊維、アナナス科植物繊維、ケナフ繊維、バナナ繊維等が挙げられる。その中でも強度を発現させるためには、繊維長が長いアナナス科の植物繊維が好ましい。パイナップルの果実およびまたは葉から得られる天然植物繊維が繊維長が長く、入手もしやすく最も好ましい。
なお、本発明に使用する天然繊維は叩解を進めることによって少量の充填で強度の向上を図ることができる。
また、叩解はカナダ標準濾水度で300ml以下が好ましい。300mlを越えるとガラス繊維に比べて補強効果が著しく小さくなる。より好ましくは100ml以下であり、この場合はガラス繊維で強化した場合より高強度になることが多い。
また、本発明に使用する樹脂に特に規定はないが、内部損失が大きく、廉価で入手しやすい点で現状ではPPが最適である。
しかしながら、脱石油という視点では、耐熱性、内部損失、コストのバランスでポリ乳酸がより好ましい。
なお、本発明で使用されるスピーカ用樹脂フレームは射出成形が可能である方が望ましい。射出成形は射出装置や金型代が高価であるという課題があるが、スピーカ用樹脂フレームのように少ロット大量生産する場合は、最もコストメリットがある。
本発明のスピーカ用樹脂フレームは育成期間の短い植物を用いる点で地球に優しいものである。また、スピーカとしても受聴音の耳に心地良い音の提供ができるものである。
以下、本発明の最良の実施の形態および本発明の一例として実施例を記載するが、何ら本発明の範囲を限定するものではない。
なお、スピーカの構造は従来技術と同様であり、フレーム2の材質のみ変わるものであるので、スピーカの構造の説明は省略し、相違点であるフレーム2の材質について以下に詳述する。
本発明の最良の実施の形態は、パイナップルから得られた天然繊維を叩解度100ml〜300mlの間に叩解し、PPあるいはポリ乳酸に10wt%以上70wt%未満、好ましくは30wt%以上60wt%未満充填することである。10wt%未満では補強効果が小さい。70wt%以上では樹脂粘度が大きくなってしまい樹脂が流れない。30wt%以上60wt%未満においては、バラツキが小さく成形も十分に可能である。
(実施例1)
叩解した平均繊維長が1.28mm、平均繊維径が34μmのケナフを65wt%、PPを35wt%の樹脂フレームを作成し、16cm径のスピーカのフレームとして使用しスピーカを組み立てた。−40℃1時間と85℃1時間の熱衝撃試験を1000サイクル実施したがフレームの割れ、フレームと接着剤の剥がれ、前後のF特性の変化はなかった。
(実施例2)
叩解した平均繊維長5.5mm、平均繊維径が5μmのパイナップル繊維を50wt%、PPを50wt%の樹脂フレームを作成し、前記実施例1と同様のスピーカに組み立て評価を実施した。結果は全てOKであった。
(実施例3)
実施例2のPPをポリ乳酸に変更した以外は、実施例2と同様に実施した。結果は全てOKであった。
(実施例4)
実施例2のパイナップル繊維を280mlまで叩解したものを10wt%、PPを90wt%で実施例1と同様のスピーカを組み立て、同様の評価を実施した結果、全てOKであった。
(実施例5)
実施例4の比率を重量比で30/70に変更した以外は実施例4と同様の組み立て、評価を実施し問題なかった。
(比較例1)
ガラス繊維が30wt%充填されたフレームについて実施例1〜5と同様の評価を実施した。全てOKであった。
(実施例6)
実施例1〜5および比較例1のスピーカについて試聴試験を実施した。比較例1に比べて実施例2、3、4、5は明らかに歪の小さい音質になったとの評価を得た。実施例1も微妙であるが暖かみのある音に変化したとの評価を得た。ちなみに各10点10人の100点満点での評価で実施例1は74点、実施例2は80点、実施例3は79点、実施例4は79点、実施例5は85点、比較例1は70点であった。
以上のように、本実施の形態の各実施例によると、スピーカ用樹脂フレームの強化材として、天然繊維の使用が可能であることが確認されると共に、特に、竹、ケナフおよびアナナス科植物繊維が生育が早く入手も容易である。なお、バナナ繊維もこの範疇に入るものである。
なお、アナナス科であるパイナップルの果実や葉から得られる植物繊維が繊維長が長く、入手も容易で特に好ましい。
また、上記実施例では天然繊維が10〜65wt%含むものが、比較例より優れていることが判るが、70wt%まで充填可能であることを確認している。
また、天然繊維の叩解は280mlまでのものとしているが、300mlの叩解であれば、強化材として充填する天然繊維としての使用は可能であることを確認している。
また、上述したように天然繊維を強化材として充填したスピーカ用フレームを用いたスピーカは音質的にも従来のものより優れていることが確認された。
本発明にかかるスピーカ用樹脂フレームは地球環境保護の点で有用であるだけでなく、スピーカの音質向上にも寄与するため利用価値が高い。
従来のスピーカの側断面図
符号の説明
1 磁気回路
2 フレーム
3 振動板
4 ボイスコイル
5 ダンパー

Claims (10)

  1. スピーカに使用される樹脂フレームであって、強化材として天然繊維が使用されることを特徴とするスピーカ用樹脂フレーム。
  2. 天然繊維が1年以内で成長するものの幹およびまたは天然繊維の果実や葉であり、継続的に利用可能であることを特徴とする請求項1記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  3. 継続的に利用可能な天然繊維がアナナス科植物の天然繊維である請求項2記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  4. アナナス科植物がパイナップルであることを特徴とする請求項3記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  5. 天然繊維がカナダ標準濾水度で300ml以下まで微細化されたことを特徴とする請求項1〜4記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  6. 天然繊維が10wt%以上70wt%未満であることを特徴とする請求項1〜5記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  7. フレームの樹脂がポリプロピレンであることを特徴とする請求項1〜6記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  8. フレームの樹脂成分がポリ乳酸であることを特徴とする請求項1〜6記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  9. 樹脂の射出成形により作製されることを特徴とする請求項1〜8記載のスピーカ用樹脂フレーム。
  10. 磁気回路に結合された請求項1〜9記載のフレームと、このフレームの外周部に結合された振動板と、この振動板に結合させるとともにその一部が前記磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルとからなるスピーカ。
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