JP2009054915A - 疎水性の評価方法、hmds処理基板、疎水性の評価システム、半導体装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】HMDSで基板の表面を疎水化する場合に、汚染物としてPDMS(ポリジメチルシロキサン)が存在している場合、質量数73((CH3)3Si+)、質量数89((CH3)3SiO-)のイオンは、このPDMSに起因して多量に発生する。PDMSは、様々な射出成型プラスチックの離型剤として用いられており、広範囲に存在している。従って、この量は基板の表面での疎水化状況を示すモニタ信号としては不十分な量であり、疎水化状況を反映する信号としては誤差が大きくなってしまうという課題がある。
【解決手段】PDMSの量を測定し、予め測定されている、PDMS汚染に伴う疎水基成分への影響と親水基成分への影響分を差し引いて、その後疎水基成分の信号を親水基の信号で除算したものを評価指標として疎水性を評価する。PDMS汚染による誤差を補償して疎水性を求めるため、高精度な疎水性の評価指標を算出することが可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】PDMSの量を測定し、予め測定されている、PDMS汚染に伴う疎水基成分への影響と親水基成分への影響分を差し引いて、その後疎水基成分の信号を親水基の信号で除算したものを評価指標として疎水性を評価する。PDMS汚染による誤差を補償して疎水性を求めるため、高精度な疎水性の評価指標を算出することが可能となる。
【選択図】図4
Description
本発明は、疎水性の評価方法、HMDS処理基板、疎水性の評価システム、半導体装置、及び電子機器に関する。
配線幅が例えば1μm以下の微細なパターンを形成するフォトリソグラフ工程では、フォトレジスト(以下、レジストと呼ぶ)と基板との密着性を向上させることで、レジストパターン寸法を安定化させ、さらに基板を加工する工程中でのレジストの剥離、変形を防止することが重要となる。
レジストは一般的には疎水性を有しており、基板の表面が親水性を有している場合、有機溶媒を含むレジストを塗布すると、レジストは基板の表面で弾かれる。そのため、レジストと基板との密着性は低下する。そこで、基板の表面を疎水性に変えるために、例えばHMDS(ヘキサメチルジシラジン:(CH3)3Si−NH−Si(CH3)3)を液相又は気相の状態で基板にさらし基板の表面を疎水化する技術が用いられている。HMDSによる疎水化処理は、以下に示す反応式(1)に従い疎水化が進められる。
レジストは一般的には疎水性を有しており、基板の表面が親水性を有している場合、有機溶媒を含むレジストを塗布すると、レジストは基板の表面で弾かれる。そのため、レジストと基板との密着性は低下する。そこで、基板の表面を疎水性に変えるために、例えばHMDS(ヘキサメチルジシラジン:(CH3)3Si−NH−Si(CH3)3)を液相又は気相の状態で基板にさらし基板の表面を疎水化する技術が用いられている。HMDSによる疎水化処理は、以下に示す反応式(1)に従い疎水化が進められる。
(CH3)3Si−NH−Si(CH3)3+2(OH)→2(OSi(CH3)3)+NH3↑(反応式(1))。
上記したように、基板表面での疎水性を評価することで、基板とレジストとの密着性を確認することができる。疎水性の評価としては、例えば特許文献1に記載されるように、TOF−SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析)等を用いて基板の表面に配置される質量数73((CH3)3Si+)、質量数89((CH3)3SiO-)
、質量数88((CH3)3SiNH+)等で示されるイオン種の量を測定することで表面分析を行っている。そしてこれらのイオンの絶対強度を検出し、疎水化処理の進行状況をモニタしている方法が示されている。
上記したように、基板表面での疎水性を評価することで、基板とレジストとの密着性を確認することができる。疎水性の評価としては、例えば特許文献1に記載されるように、TOF−SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析)等を用いて基板の表面に配置される質量数73((CH3)3Si+)、質量数89((CH3)3SiO-)
、質量数88((CH3)3SiNH+)等で示されるイオン種の量を測定することで表面分析を行っている。そしてこれらのイオンの絶対強度を検出し、疎水化処理の進行状況をモニタしている方法が示されている。
上記した反応式(1)で示されるように、HMDSで基板の表面を疎水化する場合には、窒素はアンモニアに変化して基板の表面から蒸散する。そのため、疎水化処理が正常に行われる場合には窒素を含む質量数88((CH3)3SiNH+)のイオンは発生しない。従って、基板の表面の疎水化状況を示すモニタ信号としては不適切な量であり、疎水化状況を反映する信号にはなりえないという課題がある。
また、汚染物としてPDMS(ポリジメチルシロキサン)が存在している場合、質量数73((CH3)3Si+)、質量数89((CH3)3SiO-)のイオンは、このPDMSに起因して多量に発生する。PDMSは、様々な射出成型プラスチックの離型剤として用いられており、広範囲に存在している。従って、この量は基板の表面での疎水化状況を示すモニタ信号としては不十分な量であり、疎水化状況を反映する信号としては誤差が大きい信号となる課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
なお、ここで、「基板」とは、基板本体に形成される構成物を含めて「基板」として扱うものとする。また、「汚染量」、「偽信号成分」、「誤差成分」は単純な大きさを扱う場合に限らず、質量数と信号強度の組として扱う場合も含むものとして扱うものとする。また、「生成物」とは、疎水化物質と基板との化学反応により生成される物質と、測定を行うことで付随的に発生する物質とを含むものとして扱うものとする。
[適用例1]本適用例にかかる疎水性の評価方法は、基板の表面における疎水性の評価方法であって、第1基板の表面を疎水化物質により疎水化処理する工程と、疎水化処理した前記第1基板の表面に位置する物質の質量スペクトルである第1質量スペクトルを取得する工程と、第2基板の表面に汚染物質を付着する工程と、前記第2基板の表面に位置する物質の質量スペクトルである汚染成分スペクトルを取得する工程と、前記汚染成分スペクトルにおいて、前記汚染物質に由来する第1の信号と、前記汚染物質に由来し前記第1の信号と質量数の異なる第2の信号と、の強度比を求める工程と、前記強度比から前記第1質量スペクトルへの前記汚染物質の寄与分を求める工程と、前記第1質量スペクトルから前記汚染物質の寄与分を差し引いた第2質量スペクトルを求める工程と、前記第2質量スペクトルにおいて、疎水基由来の信号である第3の信号と親水基由来の信号である第4の信号とを求める工程と、前記第3の信号と前記第4の信号を演算処理することにより、前記第1基板の表面における疎水性を評価する工程と、を含むことを特徴とする。
この適用例によれば、第2基板の表面に汚染物質を付着させた汚染成分スペクトルを測定している。そして汚染成分スペクトルを用いて汚染物質に由来する第1の信号と、第1の信号と質量数の異なる第2の信号とを抽出し、第1の信号と、第2の信号との強度比から、第1質量スペクトルへの汚染物質の寄与分を求めることが可能となる。
そのため、汚染物質が第1質量スペクトルに与える寄与分を、第1基板の表面に位置する疎水成分からの信号成分と、親水成分の信号との関係を算出し、較正した第2質量スペクトルを得ることができる。従って、従来技術と比べ疎水化状況をより精密に判断しうる疎水性の評価方法を提供することができる。
そのため、汚染物質が第1質量スペクトルに与える寄与分を、第1基板の表面に位置する疎水成分からの信号成分と、親水成分の信号との関係を算出し、較正した第2質量スペクトルを得ることができる。従って、従来技術と比べ疎水化状況をより精密に判断しうる疎水性の評価方法を提供することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる疎水性の評価方法において、前記疎水化物質はHMDS(ヘキサメチルジシラジン)、前記汚染物質はPDMS(ポリジメチルシロキサン)であることを特徴とする。
上記した適用例によれば、疎水化物質としてHMDSを用いて処理を行った後に、汚染物質PDMSに由来する寄与分を較正のために差し引いて、第1基板の表面に位置する疎水成分からの信号成分と、親水成分の信号との関係を算出することができる。そのため、従来技術と比べ疎水化状況をより精密に判断しうる疎水性の評価方法を提供することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる疎水性の評価方法において、疎水基由来の信号である前記第3の信号は、シリル基としてSiCH3 +、SiC3H9 +、C3H9OSi-の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする。
上記した適用例によれば、疎水成分として、基板の表面での撥水処理を行うと同時に発生する典型的な疎水成分が検出される。典型的な疎水成分を用いて解析することで、第1質量スペクトルの成分として、他のスペクトル成分と比較して強いスペクトル成分を解析に用いることができ、SN比の高い測定を行うことができる。
[適用例4]上記適用例にかかる疎水性の評価方法において、親水基由来の信号である前記第4の信号はSiOH+、SiOH-の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする。
上記した適用例によれば、SiOH+、SiOH-は親水成分として、基板の表面に残留する典型的な親水成分が検出される。典型的な親水成分を用いて解析することで、第1質量スペクトルの成分として、他のスペクトル成分と比較して強いスペクトル成分を解析に用いることができ、SN比の高い測定を行うことができる。
[適用例5]本適用例にかかるHMDS処理基板は、基板の表面をHMDS(ヘキサメチルジシラジン)の雰囲気にさらす工程と、前記基板の表面分析に際して、Ga+イオンを一次イオンとし、加速電圧15keVでTOF−SIMS測定することで第1質量スペクトルを測定する工程と、前記第1質量スペクトルから、PDMS(ポリジメチルシロキサン)由来の、前記HMDS由来の生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質の質量スペクトルである汚染量を抽出する工程と、前記第1質量スペクトルから、前記生成物と干渉する単一又は複数の質量数に対応する前記PDMS由来の偽信号成分を前記汚染量を用いて算出する工程と、前記第1質量スペクトルと前記偽信号成分とを演算し、前記偽信号成分の寄与分を差し引いてなる第2質量スペクトルを算出する工程と、前記第2質量スペクトルを演算し、前記基板の表面に位置する疎水成分としてSiCH3 +を用い、前記基板の表面に位置する親水成分としてSiOH+を用い、前記疎水成分の二次イオン検出量と、前記親水成分の二次イオン検出量との比率を、1.25以上の値に管理して製造されることを特徴とする。
この適用例によれば、HMDS処理基板の撥水処理の進行状況を把握し、次工程での不良発生を防止可能とする条件範囲を知ることができる。実験的に得られた疎水成分と親水成分の比率を当該測定条件で1.25以上の値に管理することで、基板の表面は疎水性になる。そのため有機溶液のはじきが抑制される。そのため有機溶液に含まれるレジスト液は基板の表面に馴染み、密着性の高いレジスト層を形成することができる。
[適用例6]上記適用例にかかるHMDS処理基板において、前記偽信号成分は、前記基板の表面に前記PDMSを付着させる工程と、前記PDMSを含む前記基板の表面を測定し、汚染成分スペクトルを得る工程と、前記汚染成分スペクトルから、前記生成物と干渉しない単一又は複数の質量数と対応する前記PDMS由来の参照汚染量を抽出する工程と、前記汚染成分スペクトルから、前記生成物と干渉する単一又は複数の質量数に対応する誤差成分を抽出する工程と、前記参照汚染量と前記誤差成分との相関関係を求める工程と、を含み、前記第1質量スペクトルから前記汚染量を抽出し、前記相関関係に従い演算する工程で算出されることを特徴とする。
上記した適用例によれば、基板の表面に汚染物質PDMSを付着させ、汚染成分スペクトルを測定している。この汚染成分スペクトルの信号のうち汚染成分に含まれ、疎水化物質由来の生成物と干渉しない物質を抽出することで、汚染物質の量を反映する参照汚染量を得ることができる。そして、参照汚染量に含まれ、疎水化物質HMDS由来の生成物と干渉する物質との相関関係から、生成物のうち汚染物質PDMSが占める成分を算出することが可能となる。この関係から、第1質量スペクトルから汚染量を抽出し、相関関係に従い演算することで、第1質量スペクトルに含まれる汚染成分PDMSの影響を抑えて評価しうるHMDS処理基板を提供することができる。
[適用例7]上記適用例にかかるHMDS処理基板において、前記HMDS処理基板を覆うよう、レジスト層がさらに重ねられることを特徴とする。
上記した適用例によれば、疎水化状況がより精密に制御されるため、撥水性界面に対して密着性が高くなるレジスト層を、親水性が高い界面を有する基板を用いる場合と比較して、高い密着性を持つレジスト層を重ねることが可能となる。
[適用例8]上記適用例にかかるHMDS処理基板において、前記レジスト層にパターンを形成することを特徴とする。
上記した適用例によれば、従来技術を用いた場合と比べ、基板の表面に高い密着性を持つレジスト層を重ねることが可能となる。そのため、特に細いパターンを形成する場合に、基板との密着性が高いことからパターン剥れの発生頻度を低減することが可能となる。また、密着性が高いため、細いパターンの形成を行う場合に、パターン幅の誤差及び基板の表面でのパターン幅のばらつきを抑えることが可能となる。
[適用例9]本適用例にかかる疎水性の評価システムは、前記基板の表面を疎水化物質の雰囲気にさらすことで行われる疎水化処理後に、前記基板の表面を分析し、第1質量スペクトルを測定する第1質量スペクトル測定部と、前記第1質量スペクトルから、前記基板を汚染する汚染物質由来の、前記疎水化物質由来の生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質の質量スペクトルである汚染量を抽出する汚染量抽出部と、前記第1質量スペクトルから、前記生成物の質量スペクトルと干渉する単一又は複数の質量数に対応する前記汚染物質由来の偽信号成分を前記汚染量を用いて算出する偽信号成分算出部と、前記第1質量スペクトルと前記偽信号成分とを演算し、前記偽信号成分の寄与分を差し引いてなる第2質量スペクトルを算出する第2質量スペクトル算出部と、前記第2質量スペクトルを演算し、前記基板の表面に位置する疎水成分と、前記基板の表面に位置する親水成分との関係を算出する撥水性算出部と、を含むことを特徴とする。
この適用例によれば、汚染成分に由来する偽信号成分の寄与分が減衰される状態で、基板の表面に位置する疎水成分からの信号成分と、親水成分の信号との関係を算出することができる。そのため、従来技術と比べ、疎水化状況をより精密に検出することが可能となる疎水性の評価システムを提供することが可能となる。
[適用例10]上記適用例にかかる疎水性の評価システムにおいて、前記偽信号成分算出部は、前記基板の表面に前記汚染物質を付着させる汚染部と、前記汚染物質を含む前記基板の表面を測定し、汚染成分スペクトルを得る汚染成分測定部と、前記汚染成分スペクトルから、前記生成物の質量スペクトルと干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質の質量スペクトルである参照汚染量を抽出する参照汚染量抽出部と、前記汚染成分スペクトルから、前記生成物の質量スペクトルと干渉する単一又は複数の質量数の誤差成分を抽出する誤差成分抽出部と、前記参照汚染量と前記誤差成分との相関関係を求める相関関係抽出部と、を含み、前記第1質量スペクトルから前記汚染量を抽出し、前記相関関係抽出部により得られた前記相関関係に従い演算する構成を含むことを特徴とする。
上記した適用例によれば、基板の表面に汚染物質を付着させる汚染部と、汚染成分スペクトルを測定する汚染成分測定部を含んでいる。この汚染成分スペクトルの信号のうち汚染成分に含まれ、疎水化物質由来の生成物と干渉しない物質を抽出することで、汚染物質の量を反映する参照汚染量を得ることができる。そして、参照汚染量に含まれ、疎水化物質由来の生成物と干渉する物質との相関関係から、生成物のうち汚染物質が占める成分を算出することを可能とする誤差成分抽出部を含んでいる。そのため、参照汚染量と、汚染物質由来の誤差成分との相関関係を相関関係抽出部により求めることができる。そして、この相関関係から、第1質量スペクトルから汚染量を抽出し、相関関係に従い演算する構成を含むことで、第1質量スペクトルに含まれる汚染成分の影響を抑えて評価しうる、疎水性の評価システムを提供することができる。
[適用例11]本適用例にかかる半導体装置は、上記記載のHMDS処理基板を用いて形成されることを特徴とする。
この適用例によれば、基板の表面とレジストとの密着性に優れたHMDS処理基板を用いるので、従来技術を用いる場合と比べ、パターン幅安定性に優れた半導体装置が提供可能となる。
[適用例12]本適用例にかかる電子機器は、上記記載の半導体装置を含むことを特徴とする。
この適用例によれば、パターン幅安定性に優れた半導体装置を含んでいるため、従来技術を用いる場合と比べ半導体装置間の均一性に優れた電子機器を提供することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。
(HMDSを含む液のコート装置)
図1は、本実施形態にかかるHMDS(ヘキサメチルジシラジン)を含む液をスピンコートするコート装置の模式断面図である。基板Wは、その法線が重力に沿う向きに配置される。なお、ここでは、便宜上重力と反対方向を正の方向(上)と呼ぶ。カップ24内には真空吸着機能を有する回転可能なスピンチャック25が設けられている。スピンチャック25は昇降機構26により上下方向に移動可能となるよう構成されており、カップ24の上方側に位置している状態で、コート装置20から外部へ向けて基板Wの受け渡しが可能となる。
図1は、本実施形態にかかるHMDS(ヘキサメチルジシラジン)を含む液をスピンコートするコート装置の模式断面図である。基板Wは、その法線が重力に沿う向きに配置される。なお、ここでは、便宜上重力と反対方向を正の方向(上)と呼ぶ。カップ24内には真空吸着機能を有する回転可能なスピンチャック25が設けられている。スピンチャック25は昇降機構26により上下方向に移動可能となるよう構成されており、カップ24の上方側に位置している状態で、コート装置20から外部へ向けて基板Wの受け渡しが可能となる。
そして、HMDSを含む液の吐出ノズル27は例えば基板Wの中心付近にHMDSを含む液を供給するように配置される。レジスト液供給管28はHMDSを含む液のタンク(図示せず)から吐出ノズル27にHMDSを含む液を輸送する機能を有している。支持アーム29は吐出ノズル27を移動させる機能を有している。基板Wの受け渡しを行う場合には、吐出ノズル27を基板W上から退避させることで基板Wを上方に移動させることが可能となる。そして、基板Wの受け渡し終了後、基板Wを下方に移動させて後、支持アーム29を操作して、吐出ノズル27を基板Wの中心付近に位置させている。
コート装置20を用いることで、基板WにHMDSを含む液をスピンコートし、疎水性を向上させるための処理を行うことができる。
コート装置20を用いることで、基板WにHMDSを含む液をスピンコートし、疎水性を向上させるための処理を行うことができる。
(TOF−SIMS測定装置)
図2は、TOF−SIMS測定装置の模式断面図である。TOF−SIMS測定装置30は、CsやGa等をパルス状に照射するための一次イオン源31、イオンの照射に伴う帯電を中和するための電子源32、一次イオンを基板Wに照射することで得られる二次イオンの飛行時間を分析するための静電エネルギーアナライザ33、二次イオンを検出するための二次イオン検出器34を含む。
以下、TOF−SIMS測定装置30の概要について説明する。
基板Wの表面にGa等のイオンを一次イオン源31よりパルス状に照射すると、基板Wの表面の物質がイオン(二次イオン)化されて放出される。この二次イオンを一定電圧で加速し、静電エネルギーアナライザ33中を飛行させると、軽いイオンほど早く、重いイオンほど遅く二次イオン検出器34に到達する。このことを利用し、基板Wから二次イオン検出器34までの二次イオンの飛行時間を測定することにより、質量分析を行う装置がTOF−SIMS測定装置30である。そして、電子源32は基板Wが絶縁体である場合に、イオン照射に伴う基板Wの帯電を抑制し、基板Wの帯電を防止する機能を有している。TOF−SIMS測定装置30を用いて測定する場合、試料の最表面の化学構造の情報を持ったフラグメントイオンや、分子イオンを発生させることができ、無機物だけでなく有機物の構造解析を可能としている。
図2は、TOF−SIMS測定装置の模式断面図である。TOF−SIMS測定装置30は、CsやGa等をパルス状に照射するための一次イオン源31、イオンの照射に伴う帯電を中和するための電子源32、一次イオンを基板Wに照射することで得られる二次イオンの飛行時間を分析するための静電エネルギーアナライザ33、二次イオンを検出するための二次イオン検出器34を含む。
以下、TOF−SIMS測定装置30の概要について説明する。
基板Wの表面にGa等のイオンを一次イオン源31よりパルス状に照射すると、基板Wの表面の物質がイオン(二次イオン)化されて放出される。この二次イオンを一定電圧で加速し、静電エネルギーアナライザ33中を飛行させると、軽いイオンほど早く、重いイオンほど遅く二次イオン検出器34に到達する。このことを利用し、基板Wから二次イオン検出器34までの二次イオンの飛行時間を測定することにより、質量分析を行う装置がTOF−SIMS測定装置30である。そして、電子源32は基板Wが絶縁体である場合に、イオン照射に伴う基板Wの帯電を抑制し、基板Wの帯電を防止する機能を有している。TOF−SIMS測定装置30を用いて測定する場合、試料の最表面の化学構造の情報を持ったフラグメントイオンや、分子イオンを発生させることができ、無機物だけでなく有機物の構造解析を可能としている。
(PDMSに由来する偽信号成分の除去)
図3(A)〜(C)は、様々な射出成型プラスチックの離型剤として用いられ、汚染物質となるPDMS(ポリジメチルシロキサン)由来の物質が与えるスペクトルの偽信号成分(PDMSに由来する汚染物質の寄与分)を除去する手法を示す棒グラフである。図3(A)は、第2質量スペクトルとしての汚染成分スペクトルを示す一例である。この汚染成分スペクトルは、図2に示すように、まず汚染物質としてシリコンゴムやプラスチックを用いて故意にPDMS汚染させてなる、第2基板としての汚染基板WDを、基板Wに代えてTOF−SIMS測定装置30に配置し、TOF−SIMS測定装置30を用いて得られる汚染成分スペクトルを測定する。汚染成分スペクトルは、例えば質量数43(SiCH3 +)の疎水成分、質量数45(SiOH+)の親水成分、質量数221(Si3O2C7H21 +)、質量数281(Si4O4C7H21 +)のPDMSの由来する汚染物質の量を抽出することで得られる。HMDSの分子量は161であり、質量数221や質量数281の生成物を発生させることはない。そのため、これらの質量数を有する物質はPDMSに由来するものと考えることができ、この2つの質量に対応する汚染量を参照汚染量とし、この参照汚染量からPDMSの量を同定することが可能となる。なお、PDMSはポリ有機物であるため、直接PDMSの総量を知ることは困難であり、質量数221や質量数281の生成物に関連付けられた参照汚染量から同定することで簡便かつ正確な指標が得られる。次に、図3(A)での分析結果から、各質量数での信号強度に対応する相関関係を求めておく。相関関係としては、例えば強度比を用いることができ、次式に示す関係式1で表せる量を持つ。
強度比=(a:b:c:d)…(関係式1)。
図3(B)は、コート装置20(図1参照)を用いてHMDS処理を行った基板WをTOF−SIMS測定装置30(図2参照)を用いて測定した第1質量スペクトルの一例である。第1質量スペクトルに含まれている汚染物質PDMSに対応する質量数221,281(図中e,fで記載)で示される汚染量と、参照汚染量との相関を例えば最小自乗法等を用いて演算し、第1質量スペクトルに含まれている汚染物質PDMSの量を求める。次に、汚染物質PDMSの量と(関係式1)で求められた強度比(a:b:c:d)から質量数43(SiCH3 +)の疎水成分、質量数45(SiOH+)の親水成分に対応する量を減算して汚染物質PDMSの影響を減衰させた、図3(C)に示す第2質量スペクトルとしての第2質量スペクトルを算出させる。これにより、第1質量スペクトルに含まれているPDMSに由来する偽信号成分を減衰させてなる第2質量スペクトルを得ることができる。
図3(A)〜(C)は、様々な射出成型プラスチックの離型剤として用いられ、汚染物質となるPDMS(ポリジメチルシロキサン)由来の物質が与えるスペクトルの偽信号成分(PDMSに由来する汚染物質の寄与分)を除去する手法を示す棒グラフである。図3(A)は、第2質量スペクトルとしての汚染成分スペクトルを示す一例である。この汚染成分スペクトルは、図2に示すように、まず汚染物質としてシリコンゴムやプラスチックを用いて故意にPDMS汚染させてなる、第2基板としての汚染基板WDを、基板Wに代えてTOF−SIMS測定装置30に配置し、TOF−SIMS測定装置30を用いて得られる汚染成分スペクトルを測定する。汚染成分スペクトルは、例えば質量数43(SiCH3 +)の疎水成分、質量数45(SiOH+)の親水成分、質量数221(Si3O2C7H21 +)、質量数281(Si4O4C7H21 +)のPDMSの由来する汚染物質の量を抽出することで得られる。HMDSの分子量は161であり、質量数221や質量数281の生成物を発生させることはない。そのため、これらの質量数を有する物質はPDMSに由来するものと考えることができ、この2つの質量に対応する汚染量を参照汚染量とし、この参照汚染量からPDMSの量を同定することが可能となる。なお、PDMSはポリ有機物であるため、直接PDMSの総量を知ることは困難であり、質量数221や質量数281の生成物に関連付けられた参照汚染量から同定することで簡便かつ正確な指標が得られる。次に、図3(A)での分析結果から、各質量数での信号強度に対応する相関関係を求めておく。相関関係としては、例えば強度比を用いることができ、次式に示す関係式1で表せる量を持つ。
強度比=(a:b:c:d)…(関係式1)。
図3(B)は、コート装置20(図1参照)を用いてHMDS処理を行った基板WをTOF−SIMS測定装置30(図2参照)を用いて測定した第1質量スペクトルの一例である。第1質量スペクトルに含まれている汚染物質PDMSに対応する質量数221,281(図中e,fで記載)で示される汚染量と、参照汚染量との相関を例えば最小自乗法等を用いて演算し、第1質量スペクトルに含まれている汚染物質PDMSの量を求める。次に、汚染物質PDMSの量と(関係式1)で求められた強度比(a:b:c:d)から質量数43(SiCH3 +)の疎水成分、質量数45(SiOH+)の親水成分に対応する量を減算して汚染物質PDMSの影響を減衰させた、図3(C)に示す第2質量スペクトルとしての第2質量スペクトルを算出させる。これにより、第1質量スペクトルに含まれているPDMSに由来する偽信号成分を減衰させてなる第2質量スペクトルを得ることができる。
(疎水成分と親水成分との強度比に依存する、基板とレジストとの密着性の良否)
以下、(PDMSに由来する偽信号成分の除去)の工程と同様の工程を行うことにより得られる第2質量スペクトルを用いて得られる疎水成分と親水成分との強度比と、基板とレジストとの密着性を評価する実施形態について説明する。
以下、(PDMSに由来する偽信号成分の除去)の工程と同様の工程を行うことにより得られる第2質量スペクトルを用いて得られる疎水成分と親水成分との強度比と、基板とレジストとの密着性を評価する実施形態について説明する。
図4は、第1質量スペクトルの一例を示す棒グラフである。コート装置20(図1参照)を用い、HMDS処理を9条件(A−X)ふって行い、TOF−SIMS測定装置30(図2参照)を用いて質量数43(SiCH3 +)と、質量数45(SiOH+)と、の量を測定している。なお、条件Xは、HMDS処理を行わない状態での検出結果である。ここで測定条件は、例えば一次イオン源31(図2参照)にGa+を用い、加速電圧15keV、一次イオン照射量を8×1011(ions/cm2)として基板Wに照射する条件を用いている。また、測定再現性を確認するために、同一の基板Wを二回測定している。Y軸は二次イオン検出量、X軸はHMDS処理条件を示している。
そして、基板Wとレジスト55(後述する図8参照)との密着性の良否判定は、例えば0.3μm以下の線幅を有する微細パターンがマスク幅と同等に形成できる場合を○としている。
この場合、条件AとDでは、疎水成分の二次イオン検出量が条件Fと比べ高い値を示しているが、良否判定では、不良となっている。即ち、疎水成分のイオン検出量を良否判定に用いることが困難であることが示される。
この場合、条件AとDでは、疎水成分の二次イオン検出量が条件Fと比べ高い値を示しているが、良否判定では、不良となっている。即ち、疎水成分のイオン検出量を良否判定に用いることが困難であることが示される。
対して図5は、図4で得られた第1質量スペクトルから、(PDMSに由来する偽信号成分の除去)を行った後に得られる第2質量スペクトルの質量数43(SiCH3 +)に対応する疎水成分の信号強度(第3の信号)を、質量数45(SiOH+)の親水成分の信号強度(第4の信号)で演算(除算)して得られる量をY軸としている。
そして、基板Wとレジスト55(後述する図8参照)との密着性の良否判定は、上記した例と同じ基準をもって良否判定を行っている。
この場合では、疎水成分と親水成分との割合が1.25以上の場合、つまりC,Fでは良品が得られ、他の場合では不良品が得られていることが示されている。つまり、基板Wとレジスト55との密着性評価に対して有用な指標となることが示されている。このことから、疎水性(密着性)の良否判定を行う評価方法としてより適切な指標を与えることができていることが示される。
そして、基板Wとレジスト55(後述する図8参照)との密着性の良否判定は、上記した例と同じ基準をもって良否判定を行っている。
この場合では、疎水成分と親水成分との割合が1.25以上の場合、つまりC,Fでは良品が得られ、他の場合では不良品が得られていることが示されている。つまり、基板Wとレジスト55との密着性評価に対して有用な指標となることが示されている。このことから、疎水性(密着性)の良否判定を行う評価方法としてより適切な指標を与えることができていることが示される。
(変形例)
上記したコート装置20(図1参照)では、HMDSを含む液をスピンコートする例について説明したが、これはHMDSを気相雰囲気にさらしても良い。図6は、HMDSを気相雰囲気にさらす気相HMDS処理装置50の概略断面図である。気相HMDS処理装置50は局所排気部48aにより排気が取られている筐体48を含む。
基板Wはシャッタ40aを開けた状態で搬送口40を介して基板設置台46に乗せられる状態で配置される。この状態では、蓋体41aと下部容器41bを含む密封容器41の蓋体41aが開けられており、基板Wを基板設置台46に搬送することができる。基板設置台46にはヒータH1が配置され、基板Wの温度を制御することができる。基板Wの搬送後は、シャッタ40a、密封容器41の蓋体41aは閉じられる。
上記したコート装置20(図1参照)では、HMDSを含む液をスピンコートする例について説明したが、これはHMDSを気相雰囲気にさらしても良い。図6は、HMDSを気相雰囲気にさらす気相HMDS処理装置50の概略断面図である。気相HMDS処理装置50は局所排気部48aにより排気が取られている筐体48を含む。
基板Wはシャッタ40aを開けた状態で搬送口40を介して基板設置台46に乗せられる状態で配置される。この状態では、蓋体41aと下部容器41bを含む密封容器41の蓋体41aが開けられており、基板Wを基板設置台46に搬送することができる。基板設置台46にはヒータH1が配置され、基板Wの温度を制御することができる。基板Wの搬送後は、シャッタ40a、密封容器41の蓋体41aは閉じられる。
この状態で、ガス供給管44からHMDSを含むガスがガス供給部42に向けて供給される。ガスは、基板Wと対向する位置に配置される多数のガス供給孔42aを備えたガス供給部42により、基板Wの表面に高い均一性をもって供給される。そして、基板設置台46の脇に設けられた排気路47より排気される。このような気相HMDS処理装置50を用いた場合に対しても、上記した構成を適用することが可能である。
また、上記した分析方法では、TOF−SIMS測定装置30(図2参照)を用いる例について説明したが、これはTDS−API−MS(昇温脱離ガス−大気圧イオン化−質量分析)装置を用いても良い。図7は、TDS−API−MS装置の概略断面図である。
TDS−API−MS装置70は基板Wを加熱する加熱源71と、基板Wから発生するガスを輸送するガス供給源72と、基板Wから発生したガスをイオン化するイオン源73と、差動排気部74と、質量分析部75が配置されている。このような分析手段を用いた場合でも、上記した構成を適用することが可能となる。
TDS−API−MS装置70は基板Wを加熱する加熱源71と、基板Wから発生するガスを輸送するガス供給源72と、基板Wから発生したガスをイオン化するイオン源73と、差動排気部74と、質量分析部75が配置されている。このような分析手段を用いた場合でも、上記した構成を適用することが可能となる。
(HMDS処理基板)
以下、上記したHMDS処理により得られるHMDS処理基板について説明する。PDMS汚染分を補償した状態で、疎水成分と親水成分との割合が1.25以上のHMDS処理基板を用いることで、レジストの密着性を確保し、細線パターンの形成が可能となる。図8(A)は、基板WをHMDS処理して得られるHMDS処理基板HWを覆う領域にレジスト55をコートした断面図であり、図8(B)はレジスト55を露光して微細パターン56を形成した状態での断面図、図8(C)は、微細パターン56を形成した状態での平面図である。HMDS処理基板HWを使用することで、パターン寸法安定性に優れた微細パターン56を形成することが可能となる。
以下、上記したHMDS処理により得られるHMDS処理基板について説明する。PDMS汚染分を補償した状態で、疎水成分と親水成分との割合が1.25以上のHMDS処理基板を用いることで、レジストの密着性を確保し、細線パターンの形成が可能となる。図8(A)は、基板WをHMDS処理して得られるHMDS処理基板HWを覆う領域にレジスト55をコートした断面図であり、図8(B)はレジスト55を露光して微細パターン56を形成した状態での断面図、図8(C)は、微細パターン56を形成した状態での平面図である。HMDS処理基板HWを使用することで、パターン寸法安定性に優れた微細パターン56を形成することが可能となる。
(疎水性の評価システム)
次に、疎水性の評価システムについて説明する。図9は本実施形態にかかる疎水性の評価システムのブロック図である。
評価ブロックは、基板W(図2参照)の表面を分析し、第1質量スペクトルを測定する第1質量スペクトル測定部と、第1質量スペクトルから、汚染物質由来の汚染成分に含まれ、かつ疎水化物質由来の生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質を含む汚染量を抽出する汚染量抽出部と、第1質量スペクトルから、汚染成分に含まれ、かつ生成物と干渉する単一又は複数の質量数に対応する物質を含む偽信号成分を汚染量を用いて算出する偽信号成分算出部と、第1質量スペクトルと偽信号成分とを演算し、偽信号成分の寄与分を減衰してなる第2質量スペクトルを算出する第2質量スペクトル算出部と、第2質量スペクトルを演算し、基板Wの表面に位置する疎水成分と、基板Wの表面に位置する親水成分との関係を算出する撥水性算出部と、を含む。
次に、疎水性の評価システムについて説明する。図9は本実施形態にかかる疎水性の評価システムのブロック図である。
評価ブロックは、基板W(図2参照)の表面を分析し、第1質量スペクトルを測定する第1質量スペクトル測定部と、第1質量スペクトルから、汚染物質由来の汚染成分に含まれ、かつ疎水化物質由来の生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質を含む汚染量を抽出する汚染量抽出部と、第1質量スペクトルから、汚染成分に含まれ、かつ生成物と干渉する単一又は複数の質量数に対応する物質を含む偽信号成分を汚染量を用いて算出する偽信号成分算出部と、第1質量スペクトルと偽信号成分とを演算し、偽信号成分の寄与分を減衰してなる第2質量スペクトルを算出する第2質量スペクトル算出部と、第2質量スペクトルを演算し、基板Wの表面に位置する疎水成分と、基板Wの表面に位置する親水成分との関係を算出する撥水性算出部と、を含む。
また、較正ブロックは、汚染成分を故意に付着させることで汚染基板WDを形成する汚染部と、汚染基板WDの表面を測定し、汚染成分スペクトルを得る汚染成分測定部と、汚染成分スペクトルから、汚染成分に含まれ、かつ生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質を含む参照汚染量を抽出する参照汚染量抽出部と、汚染成分スペクトルから、生成物と干渉する単一又は複数の質量数を有する物質に対応する誤差成分を抽出する誤差成分抽出部と、参照汚染量と誤差成分との相関関係を求める相関関係抽出部と、を含み、第1質量スペクトルから汚染量を抽出し、相関関係抽出部により得られた相関関係に従い演算する構成を含む。
ここでは、まず較正ブロックについて説明する。ここでは、汚染物質としてPDMS、撥水化処理にはHMDSを用いる例について開示している。
汚染部は、シリコンゴムやプラスチックを用いて故意にPDMS汚染させてなる汚染基板WD(図示せず)を作成するブロックである。
汚染成分測定部では、故意にPDMS汚染させてなる汚染基板WDを基板Wに代えてTOF−SIMS測定装置30(図2参照)に配置し、TOF−SIMS測定装置30を用いて得られる汚染成分スペクトルを測定する。汚染成分スペクトルは、各質量数に対応する信号強度を検出することで得ることができる。
汚染部は、シリコンゴムやプラスチックを用いて故意にPDMS汚染させてなる汚染基板WD(図示せず)を作成するブロックである。
汚染成分測定部では、故意にPDMS汚染させてなる汚染基板WDを基板Wに代えてTOF−SIMS測定装置30(図2参照)に配置し、TOF−SIMS測定装置30を用いて得られる汚染成分スペクトルを測定する。汚染成分スペクトルは、各質量数に対応する信号強度を検出することで得ることができる。
参照汚染量抽出部では、汚染成分測定部で得られた汚染成分スペクトルから、汚染成分のみを含む信号を抽出する。例えば、質量数221(Si3O2C7H21 +)、質量数281(Si4O4C7H21 +)に対応する信号は、撥水化処理に質量数161のHMDSを用いる場合、原理的に発生することはなく、この信号は汚染物質のPDMS由来であると推定できる。
誤差成分抽出部では、汚染成分測定部で得られた汚染成分スペクトルから、撥水性の評価に用いる物質を含む信号を抽出する。例えば、質量数43(SiCH3 +)の疎水成分、質量数45(SiCH3 +)の親水成分の信号を抽出するものである。
相関関係抽出部では、参照汚染量抽出部で得られる汚染信号と誤差成分抽出部で得られる信号を演算し、汚染信号量に対する、撥水性の評価に用いる疎水成分の量及び親水成分の量との相関を抽出する。演算の一例としては、以下のように比率を求めることで相関関係を把握するものである。ここで、aは質量数43(SiCH3 +)の疎水成分の信号強度、bは質量数45(SiOH+)の親水成分の信号強度、cは質量数221(Si3O2C7H21 +)の信号強度、dは質量数281(Si4O4C7H21 +)の信号強度である。
そして、これらの信号強度についての相関関係を、例えば前述した関係式1を用いて求める。そして、第1質量スペクトル(図3参照)に含まれるPDMSの信号強度から、例えば最小自乗法等を用いてPDMSの量を同定する。そして、第1質量スペクトルに含まれる質量数43(SiCH3 +)の疎水成分の信号強度、質量数45(SiCH3 +)の親水成分の信号強度に与える偽信号強度成分を抽出する。
そして、これらの信号強度についての相関関係を、例えば前述した関係式1を用いて求める。そして、第1質量スペクトル(図3参照)に含まれるPDMSの信号強度から、例えば最小自乗法等を用いてPDMSの量を同定する。そして、第1質量スペクトルに含まれる質量数43(SiCH3 +)の疎水成分の信号強度、質量数45(SiCH3 +)の親水成分の信号強度に与える偽信号強度成分を抽出する。
次に、疎水性の評価システムについて説明する。
第1質量スペクトル測定部は、TOF−SIMS測定装置30(図2参照)等で構成され、各質量数に対応する測定結果としての二次イオン検出量を出力する。例えばHMDS処理を行った基板Wの表面を測定することで第1質量スペクトルが抽出される。
第1質量スペクトル測定部は、TOF−SIMS測定装置30(図2参照)等で構成され、各質量数に対応する測定結果としての二次イオン検出量を出力する。例えばHMDS処理を行った基板Wの表面を測定することで第1質量スペクトルが抽出される。
汚染量抽出部では、第1質量スペクトルから汚染成分のみを抽出する。汚染成分としては例えばPDMSが挙げられる。PDMSを汚染成分として扱う場合、第1質量スペクトルから質量数221(Si3O2C7H21 +)、質量数281(Si4O4C7H21 +)に位置する信号を選ぶことが好適である。撥水化処理に質量数161のHMDSを用いる場合、質量数221や質量数281の物質は原理的に発生することはなく、この信号は汚染物質のPDMS由来であると推定できるからである。
偽信号成分算出部では、較正ブロックの相関関係抽出部の出力を受けて、第1質量スペクトルに含まれる偽信号成分を算出する。
第2質量スペクトル算出部では、第1質量スペクトルと偽信号成分とを演算し、偽信号成分の寄与分を減衰してなる第2質量スペクトルを算出する。ここでは、演算として、第1質量スペクトルの成分として、質量数43(SiCH3 +)の疎水成分の信号強度、質量数45(SiOH+)の親水成分の信号強度から偽信号成分を減算する演算を行っている。
撥水性算出部では、疎水成分の信号強度と親水成分の信号強度を演算している。ここでは演算の一例として、疎水成分の信号強度を親水成分の信号強度で割ることで疎水性を算出している。
この疎水性の評価システムを用いることで、例えば基板の処理、測定を行う際に伴い付着する汚染による影響を避けて基板の疎水性を評価することが可能となる。また、本実施形態においても、上述した変形例を適用することが可能である。
(半導体装置)
以下、HMDS処理基板HW(図8(A)参照)を用いて形成される半導体装置としてのトランジスタを形成する例について説明する。図10(A)は、ゲート絶縁膜105を覆うようにゲート電極部材101を生成した後、HMDS処理を施しHMDS処理基板HW工程を形成する工程での平面図である。そして、図10(B)はHMDS処理基板HWにレジスト層(図示せず)を塗布し、パターニングを行いレジストパターン102を形成し、その後ゲート電極部材101をエッチングとしてゲート電極103を形成した時点での平面図、図10(C)は図10(B)のA−A線での断面図である。
以下、HMDS処理基板HW(図8(A)参照)を用いて形成される半導体装置としてのトランジスタを形成する例について説明する。図10(A)は、ゲート絶縁膜105を覆うようにゲート電極部材101を生成した後、HMDS処理を施しHMDS処理基板HW工程を形成する工程での平面図である。そして、図10(B)はHMDS処理基板HWにレジスト層(図示せず)を塗布し、パターニングを行いレジストパターン102を形成し、その後ゲート電極部材101をエッチングとしてゲート電極103を形成した時点での平面図、図10(C)は図10(B)のA−A線での断面図である。
図10(A)に示すように、HMDS処理基板HWには、STI(浅溝分離)領域104が形成されている。このHMDS処理基板HW上にレジスト層(図示せず)を形成した後、フォトリソグラフ工程を行い、レジストパターン102を形成する。HMDS処理基板HWは高い疎水性を有しているため、有機溶媒を含むレジスト層との密着性を高く取ることが可能となる。
次に、図10(B),(C)に示すようにレジストパターン102をマスクとしてエッチングを行い、ゲート電極103を形成する。ゲート電極103とレジストパターン102との間でHMDS処理が行われているため密着性に優れ、エッチングによるレジストパターン102の変形が抑えられ、レジストパターン102の形状を保ってゲート電極103を得ることができる。後工程によりソース/ドレイン領域(図示せず)等が形成され、ゲート電極103の近傍はトランジスタ100として機能する。
次に、図10(B),(C)に示すようにレジストパターン102をマスクとしてエッチングを行い、ゲート電極103を形成する。ゲート電極103とレジストパターン102との間でHMDS処理が行われているため密着性に優れ、エッチングによるレジストパターン102の変形が抑えられ、レジストパターン102の形状を保ってゲート電極103を得ることができる。後工程によりソース/ドレイン領域(図示せず)等が形成され、ゲート電極103の近傍はトランジスタ100として機能する。
(電子機器)
以下、HMDS処理基板HW(図10参照)を用いて形成される半導体装置としてのトランジスタ100を含む電子機器について図11を用いて説明する。
図11(A)に、モバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、トランジスタ100を本体部2010内に備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。図11(B)に、トランジスタ100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、トランジスタ100により演算が行われ、画面がスクロールされる。図11(C)に、情報携帯端末(PDA)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001及び電源スイッチ4002を備える。電源スイッチ4002や操作ボタン4001を操作すると、トランジスタ100を含む回路が動作し、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が表示される。
以下、HMDS処理基板HW(図10参照)を用いて形成される半導体装置としてのトランジスタ100を含む電子機器について図11を用いて説明する。
図11(A)に、モバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、トランジスタ100を本体部2010内に備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。図11(B)に、トランジスタ100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、トランジスタ100により演算が行われ、画面がスクロールされる。図11(C)に、情報携帯端末(PDA)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001及び電源スイッチ4002を備える。電源スイッチ4002や操作ボタン4001を操作すると、トランジスタ100を含む回路が動作し、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が表示される。
なお、トランジスタ100が搭載される電子機器としては、図11に示すものの他、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の信号処理装置としてトランジスタ100が適用可能である。
H1…ヒータ、20…コート装置、24…カップ、25…スピンチャック、26…昇降機構、27…吐出ノズル、28…レジスト液供給管、29…支持アーム、30…TOF−SIMS測定装置、31…一次イオン源、32…電子源、33…静電エネルギーアナライザ、34…二次イオン検出器、40…搬送口、40a…シャッタ、41…密封容器、41a…蓋体、41b…下部容器、42…ガス供給部、42a…ガス供給孔、44…ガス供給管、46…基板設置台、47…排気路、48…筐体、48a…局所排気部、50…気相HMDS処理装置、55…レジスト、56…微細パターン、70…TDS−API−MS装置、71…加熱源、72…ガス供給源、73…イオン源、74…差動排気部、75…質量分析部、100…トランジスタ、101…ゲート電極部材、102…レジストパターン、103…ゲート電極、104…STI領域、105…ゲート絶縁膜、2000…パーソナルコンピュータ、2001…電源スイッチ、2002…キーボード、2010…本体部、3000…携帯電話機、3001…操作ボタン、3002…スクロールボタン、4000…情報携帯端末、4001…操作ボタン、4002…電源スイッチ、W…基板、WD…汚染基板、HW…HMDS処理基板。
Claims (12)
- 基板の表面における疎水性の評価方法であって、
第1基板の表面を疎水化物質により疎水化処理する工程と、
疎水化処理した前記第1基板の表面に位置する物質の質量スペクトルである第1質量スペクトルを取得する工程と、
第2基板の表面に汚染物質を付着する工程と、
前記第2基板の表面に位置する物質の質量スペクトルである汚染成分スペクトルを取得する工程と、
前記汚染成分スペクトルにおいて、前記汚染物質に由来する第1の信号と、前記汚染物質に由来し前記第1の信号と質量数の異なる第2の信号と、の強度比を求める工程と、
前記強度比から前記第1質量スペクトルへの前記汚染物質の寄与分を求める工程と、
前記第1質量スペクトルから前記汚染物質の寄与分を差し引いた第2質量スペクトルを求める工程と、
前記第2質量スペクトルにおいて、疎水基由来の信号である第3の信号と親水基由来の信号である第4の信号とを求める工程と、
前記第3の信号と前記第4の信号を演算処理することにより、前記第1基板の表面における疎水性を評価する工程と、を含むことを特徴とする疎水性の評価方法。 - 請求項1に記載の疎水性の評価方法であって、前記疎水化物質はHMDS(ヘキサメチルジシラジン)、前記汚染物質はPDMS(ポリジメチルシロキサン)であることを特徴とする疎水性の評価方法。
- 請求項1又は2に記載の疎水性の評価方法であって、疎水基由来の信号である前記第3の信号は、シリル基としてSiCH3 +、SiC3H9 +、C3H9OSi-の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする疎水性の評価方法。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の疎水性の評価方法であって、親水基由来の信号である前記第4の信号は、SiOH+、SiOH-の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする疎水性の評価方法。
- 基板の表面をHMDS(ヘキサメチルジシラジン)の雰囲気にさらす工程と、
前記基板の表面分析に際して、Ga+イオンを一次イオンとし、加速電圧15keVでTOF−SIMS測定することで第1質量スペクトルを測定する工程と、
前記第1質量スペクトルから、PDMS(ポリジメチルシロキサン)由来の、前記HMDS由来の生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質の質量スペクトルである汚染量を抽出する工程と、
前記第1質量スペクトルから、前記生成物と干渉する単一又は複数の質量数に対応する前記PDMS由来の偽信号成分を前記汚染量を用いて算出する工程と、
前記第1質量スペクトルと前記偽信号成分とを演算し、前記偽信号成分の寄与分を差し引いてなる第2質量スペクトルを算出する工程と、
前記第2質量スペクトルを演算し、前記基板の表面に位置する疎水成分としてSiCH3 +を用い、前記基板の表面に位置する親水成分としてSiOH+を用い、前記疎水成分の二次イオン検出量と、前記親水成分の二次イオン検出量との比率を、1.25以上の値に管理して製造されることを特徴とするHMDS処理基板。 - 請求項5に記載のHMDS処理基板であって、前記偽信号成分は、
前記基板の表面に前記PDMSを付着させる工程と、
前記PDMSを含む前記基板の表面を測定し、汚染成分スペクトルを得る工程と、
前記汚染成分スペクトルから、前記生成物と干渉しない単一又は複数の質量数と対応する前記PDMS由来の参照汚染量を抽出する工程と、
前記汚染成分スペクトルから、前記生成物と干渉する単一又は複数の質量数に対応する誤差成分を抽出する工程と、
前記参照汚染量と前記誤差成分との相関関係を求める工程と、を含み、
前記第1質量スペクトルから前記汚染量を抽出し、前記相関関係に従い演算する工程で算出されることを特徴とするHMDS処理基板。 - 請求項5又は6に記載のHMDS処理基板であって、前記HMDS処理基板を覆うよう、レジスト層がさらに重ねられることを特徴とするHMDS処理基板。
- 請求項7に記載のHMDS処理基板であって、前記レジスト層にパターンを形成することを特徴とするHMDS処理基板。
- 基板の表面における疎水性の評価システムであって、前記基板の表面を疎水化物質の雰囲気にさらすことで行われる疎水化処理後に、前記基板の表面を分析し、第1質量スペクトルを測定する第1質量スペクトル測定部と、
前記第1質量スペクトルから、前記基板を汚染する汚染物質由来の、前記疎水化物質由来の生成物と干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質の質量スペクトルである汚染量を抽出する汚染量抽出部と、
前記第1質量スペクトルから、前記生成物の質量スペクトルと干渉する単一又は複数の質量数に対応する前記汚染物質由来の偽信号成分を前記汚染量を用いて算出する偽信号成分算出部と、
前記第1質量スペクトルと前記偽信号成分とを演算し、前記偽信号成分の寄与分を差し引いてなる第2質量スペクトルを算出する第2質量スペクトル算出部と、
前記第2質量スペクトルを演算し、前記基板の表面に位置する疎水成分と、前記基板の表面に位置する親水成分との関係を算出する撥水性算出部と、
を含むことを特徴とする疎水性の評価システム。 - 請求項9に記載の疎水性の評価システムであって、前記偽信号成分算出部は、
前記基板の表面に前記汚染物質を付着させる汚染部と、
前記汚染物質を含む前記基板の表面を測定し、汚染成分スペクトルを得る汚染成分測定部と、
前記汚染成分スペクトルから、前記生成物の質量スペクトルと干渉しない単一又は複数の質量数に対応する物質の質量スペクトルである参照汚染量を抽出する参照汚染量抽出部と、
前記汚染成分スペクトルから、前記生成物の質量スペクトルと干渉する単一又は複数の質量数の誤差成分を抽出する誤差成分抽出部と、
前記参照汚染量と前記誤差成分との相関関係を求める相関関係抽出部と、を含み、
前記第1質量スペクトルから前記汚染量を抽出し、前記相関関係抽出部により得られた前記相関関係に従い演算する構成を含むことを特徴とする疎水性の評価システム。 - 請求項5乃至請求項8のいずれか一項に記載のHMDS処理基板を用いて形成されることを特徴とする半導体装置。
- 請求項11に記載の半導体装置を含むことを特徴とする電子機器。
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JP2007222227A JP2009054915A (ja) | 2007-08-29 | 2007-08-29 | 疎水性の評価方法、hmds処理基板、疎水性の評価システム、半導体装置、及び電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018113390A (ja) * | 2017-01-13 | 2018-07-19 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
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- 2007-08-29 JP JP2007222227A patent/JP2009054915A/ja not_active Withdrawn
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