JP2009052935A - 回転検出装置付き車輪用軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 検出分解能が高くかつ正確な回転位置検出が可能であるうえ、センサと回転体との間に十分なギャップをとることができ、組立、加工を簡単化し製造コストの低減を図ることができる回転検出装置付き車輪用軸受を提供する。
【解決手段】 識別情報出力手段15の出力する識別情報に基づき、逓倍パルスbのピッチ誤差を補正手段13で補正する。
【選択図】 図3
【解決手段】 識別情報出力手段15の出力する識別情報に基づき、逓倍パルスbのピッチ誤差を補正手段13で補正する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、車輪の回転検出、回転角度検出に用いられる回転検出装置を備えた回転検出装置付き車輪用軸受に関する。
自動車、鉄道車両等の回転体の回転状態を正確に検出するために、高分解能、高精度な回転信号を得たいという要求がある。車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受においては、アンチロックブレーキシステム制御つまりABS制御に用いられているABSセンサがある。このABSセンサは、現状それ程高い分解能ではない。このようなセンサにより、高分解能な回転検出が可能になると、将来の自動運転、運転アシスト、安全制御等、より高度な車両制御に利用できるためである。
従来、回転検出装置として、磁気センサが検出したSIN,COSの回転信号入力から、高分解能で逓倍信号を得る回路方式が提案されている(特許文献1)。また、一列に並べた磁気ラインセンサからの信号を加算処理して中間信号S1,S2を生成し、さらにそれらの信号を演算処理することによって、90度位相にずれた二相のSIN,COS信号を得る方法が提案されている(特許文献2)。
特表2002−541485号公報
特表2001−518608号公報
従来、回転検出装置として、磁気センサが検出したSIN,COSの回転信号入力から、高分解能で逓倍信号を得る回路方式が提案されている(特許文献1)。また、一列に並べた磁気ラインセンサからの信号を加算処理して中間信号S1,S2を生成し、さらにそれらの信号を演算処理することによって、90度位相にずれた二相のSIN,COS信号を得る方法が提案されている(特許文献2)。
従来の回転検出装置において、高い分解能で回転信号を得るためには、磁気エンコーダの着磁ピッチを微細化する必要がある。しかし、着磁ピッチの微細化により、磁束密度が低くなって回転検出装置の信号出力の絶対値が小さくなり、回転検出が難しくなる。
回転体である磁気エンコーダに接近してセンサを配置すれば、弱い磁界も検出できるようになるが、機械構造体にこのようなセンサ配置を適用した場合には、その振動、熱膨張、取り付け公差等により限界がある。つまり、自動車等の車両では、振動、熱膨張、取り付け公差等があるため、センサを回転体に接近して配置することが難しい。
また、磁気エンコーダの磁極数以上に逓倍したパルス信号を得る構成にした場合、逓倍したパルス出力にばらつきがあると、車輪用軸受での回転位置検出誤差が大きくなるという問題がある。
回転体である磁気エンコーダに接近してセンサを配置すれば、弱い磁界も検出できるようになるが、機械構造体にこのようなセンサ配置を適用した場合には、その振動、熱膨張、取り付け公差等により限界がある。つまり、自動車等の車両では、振動、熱膨張、取り付け公差等があるため、センサを回転体に接近して配置することが難しい。
また、磁気エンコーダの磁極数以上に逓倍したパルス信号を得る構成にした場合、逓倍したパルス出力にばらつきがあると、車輪用軸受での回転位置検出誤差が大きくなるという問題がある。
この発明の目的は、検出分解能が高くかつ正確な回転位置検出が可能であるうえ、センサと回転体との間に十分なギャップをとることができ、組立、加工を簡単化し製造コストの低減を図ることができる回転検出装置付き車輪用軸受を提供することである。
この発明の回転検出装置付き車輪用軸受は、回転自在に設けられ円周方向に並ぶ複数の被検出極が等配されたエンコーダと、このエンコーダの前記被検出極を検出してパルスを発生するセンサとを有する回転検出装置を備えた車輪用軸受において、前記センサの発生するパルスを、設定された逓倍数に逓倍して逓倍パルスを出力する逓倍手段と、この逓倍手段の出力する逓倍パルスの識別情報を出力する識別情報出力手段とを設けたことを特徴とする。
この構成によると、逓倍手段は、センサの発生するパルスを、設定された逓倍数に逓倍して逓倍パルスを出力する。この逓倍パルスの出力に同期して回転位置検出を行えるので、検出分解能を高めることができる。既存のエンコーダを適用したまま、数十倍の回転パルス数が得られるため、微小な回転を検出することが可能となる。高分解能化と同時に回転検出部の小径化も可能となるため、車両用軸受全体の小形、軽量化に貢献できる。
この車輪用軸受を自動車に適用した場合、左右輪の微小な回転差や、回転速度変動を高感度に検出することができるため、この信号を利用して高度な車両制御を行い、車両の安全性、操作性を向上させることが可能となる。例えば、左右の車輪回転速度の測定精度が高まり、カーブ等に生じるタイヤの横滑り量の予測も早まり、横滑り防止装置、車両姿勢安定装置の高精度化につながる。また、坂道発進の場合、従来では、例えば、最長20mm車両後退するとブレーキが働くのに対し、例えば、1mmでも車両後退するとその旨検出しブレーキを作動させることが可能となる。また、エンコーダの着磁ピッチを既存のものと同じにすることができるため、通常の検出エアギャップの設定が可能となる。したがって、高分解能化のために、センサをエンコーダに近接配置する必要がなく、回転検出装置の組立、加工が簡単化し製造コストの低減を図ることが可能となる。
前記識別情報出力手段の出力する識別情報に基づき前記逓倍手段の出力する逓倍パルスのピッチ誤差を補正する補正手段を設けても良い。
逓倍手段から出力される逓倍パルスにはピッチ誤差があるが、その誤差パターンは、エンコーダにおける被検出極毎に繰り返される再現性のある特性を持つ。そこで、上記構成のようにして、識別情報出力手段の出力する識別情報に基づき、逓倍パルスのピッチ誤差を補正手段で補正すると、ピッチ誤差によるばらつきが低減されて、高精度の回転位置検出が可能となる。しかも、逓倍パルスの出力に同期して回転位置検出を行えるので、検出分解能も高めることができる。それ故、回転状態をより正確に検出することができ、路面やレール表面の状態推定、スリップ状態の推定、車輪の変形や摩耗等、高度な制御に適用するためのセンシングや信号処理が可能になる。
逓倍手段から出力される逓倍パルスにはピッチ誤差があるが、その誤差パターンは、エンコーダにおける被検出極毎に繰り返される再現性のある特性を持つ。そこで、上記構成のようにして、識別情報出力手段の出力する識別情報に基づき、逓倍パルスのピッチ誤差を補正手段で補正すると、ピッチ誤差によるばらつきが低減されて、高精度の回転位置検出が可能となる。しかも、逓倍パルスの出力に同期して回転位置検出を行えるので、検出分解能も高めることができる。それ故、回転状態をより正確に検出することができ、路面やレール表面の状態推定、スリップ状態の推定、車輪の変形や摩耗等、高度な制御に適用するためのセンシングや信号処理が可能になる。
前記補正手段は、前記逓倍パルスの識別情報毎に、逓倍パルスの誤差情報を対応させて記憶した誤差パターンデータ記憶手段と、前記逓倍手段で発生した逓倍パルスのピッチ誤差を、前記誤差パターンデータ記憶手段の記憶内容を用いて補正する補正演算手段とを有するものであっても良い。
前記補正手段は、補正された逓倍パルスに対応した位置情報を出力する位置情報出力手段を有するものであっても良い。この位置情報出力手段により、補正された逓倍パルスに対応した位置情報を外部に出力させて演算等に用いることが可能となる。
前記補正手段は、補正された逓倍パルスに対応した位置情報を出力する位置情報出力手段を有するものであっても良い。この位置情報出力手段により、補正された逓倍パルスに対応した位置情報を外部に出力させて演算等に用いることが可能となる。
前記識別情報が、前記逓倍数の逓倍パルスを発生する毎に1回出力する信号であっても良い。逓倍数毎に1回のパルス等の出力が得られると、その信号を用いてカウンタをリセットし、逓倍パルス毎にカウントすることで、何番目の逓倍パルスであるかが識別できる。この構成の場合、識別情報を1本の信号線で伝達でき、高速回転にも対応できる。
前記回転検出装置は、前記センサと前記逓倍手段と速度検出手段とを、共通のセンサチップに集積するか、または共通の基板に設けて一体化したものであっても良い。この場合、車輪用軸受の部品点数、組立工数の低減を図ることができる。したがって、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、回転検出装置のコンパクト化が図れ、この回転検出装置を適用し得る車輪用軸受の種類、軸受サイズを増やすことができる。
この発明の回転検出装置付き車輪用軸受は、センサの発生するパルスを、設定された逓倍数に逓倍して逓倍パルスを出力する逓倍手段と、この逓倍手段の出力する逓倍パルスの識別情報を出力する識別情報出力手段とを設けたため、検出分解能が高くかつ正確な回転位置検出が可能であるうえ、センサと回転体との間に十分なギャップをとることができ、組立、加工を簡単化し製造コストの低減を図ることができる。
この発明の一実施形態を図1ないし図13と共に説明する。この実施形態に係る車輪用軸受は、自動車等の車両に取付けられるものであり、この明細書において、車両に取付けた状態で車両幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両幅方向の中央側となる側のインボード側と呼ぶ。
この車輪用軸受は、外方部材51と内方部材52の間に複列の転動体53を介在させ、車体に対して車輪を回転自在に支持するものであって、後述する回転検出装置1、およびこの回転検出装置1で検出される被検出体である磁気エンコーダ71を装備したものである。前記回転検出装置1の外形は、各例毎に、取付形態に応じた形状とされている。
外方部材51は固定側の部材であり、内方部材52は回転側の部材である。各列の転動体53は、各列毎に保持器54に保持されており、外方部材51の内周に形成された複列の転走面55と、内方部材52の外周に形成された複列の転走面56との間に介在する。これら車輪用軸受は、複列のアンギュラ玉軸受型とされ、両列の転走面55,55,56,56は、互いに接触角が背面合わせとなるように形成されている。
図1の例は、いわゆる第3世代型であって、駆動輪支持用に適用した例である。内方部材52は、ハブ輪57と、このハブ輪57の軸部57aのインボード側部の外周に嵌合させた内輪58との2つの部材からなり、ハブ輪57の軸部57aおよび内輪58の外周に上記各列の転走面56がそれぞれ形成されている。ハブ輪57の軸部57aは、内部に等速ジョイント(図20、図21参照)のステム部を挿通させる中心孔57cを有している。内輪58は、ハブ輪57の軸部57aに形成された段差部内に嵌合し、軸部57aのインボード側端に設けられた加締部57aaによりハブ輪57に対して固定されている。ハブ輪57は、アウトボード側の端部近傍の外周に車輪取付フランジ57bを有し、車輪取付フランジ57bにホイールおよびブレーキロータ(いずれも図示せず)が重ね状態で、ハブボルト59によって取付けられる。ハブボルト59は、車輪取付フランジ57bに設けられたボルト取付孔に圧入されている。外方部材51は、全体が一体の部材からなり、外周に車体取付フランジ51bを有している。外方部材51は、車体取付フランジ51bのボルト孔60に挿通されたナックルボルトにより、懸架装置のナックル(図示せず)に取付けられる。
外方部材51と内方部材52間の軸受空間の両端は、接触シール等からなる密封装置61,62によって密封されている。
外方部材51と内方部材52間の軸受空間の両端は、接触シール等からなる密封装置61,62によって密封されている。
磁気エンコーダ71は、円周方向に磁極N,Sを交互に有するリング状の多極磁石からなり、転動体53,53間で内方部材52の外周面に嵌合状態に設置されている。被検出体である磁気エンコーダ71は、例えば、芯金71aの外周に、ゴム磁石、プラスチック磁石等の多極磁石71bを設けたもの、あるいは焼結磁石等からなる。
回転検出装置1は、外方部材51に、両転動体列53,53間で径方向に貫通させたセンサ取付孔63に挿通して取付けられ、センサ先端が、上記磁気エンコーダ71にラジアル方向に磁気ギャップを介して対向させられる。センサ取付孔63は、例えば断面形状の円形の貫通孔である。センサ取付孔63の内面と回転検出装置1との間は、Oリング等の接触シールや、接着剤等で密封する。
回転検出装置1は、センサ取付孔63にほぼ嵌合する内径の軸状の挿入部1aと、非挿入部である頭部1bとを有し、頭部1bは外方部材51の外周面に接して配置される。頭部1bからケーブル8Aが引き出されている。上記挿入部1aおよび頭部1bは、例えば、弾性部材等で構成される。
この回転検出装置1は、円周方向に並ぶ複数の被検出極が等配されたリング状の磁気エンコーダ71と、この磁気エンコーダ71の前記被検出極を検出してパルスaを発生するセンサ4と、このセンサ4の発生するパルスaを、設定された逓倍数Nに逓倍して逓倍パルスbを出力する逓倍手段12と、この逓倍手段12が出力する逓倍パルスbの識別情報を出力する識別情報に基づいて、前記逓倍手段12から出力される逓倍パルスbのピッチ誤差を補正する補正手段13とを備える。
磁気エンコーダ71は、例えば図4(A),(B)に半部断面図および斜視図で示すように、被検出極として周面の円周方向に複数の磁極対71cを等配位置に並べて着磁させたリング状の磁気エンコーダからなり、図示しない被検出対象の回転体に対して同心となるように取付けられることで回転自在とされる。この場合、センサ4は、磁気エンコーダ71の磁極N,Sを検出する磁気センサとされ、磁気エンコーダ71の周面に対向するように例えば図4に示す外径側に配置される。
図4の磁気エンコーダ71の構成例は、周面に磁極対71cを着磁させたラジアルタイプであるが、磁気エンコーダ71は図5(A),(B)に半部断面図および斜視図で示すアキシアルタイプのものであっても良い。図5の構成例では、例えは断面をL字形としたリング状のバックメタル14の円筒部14aの一端から外径側に延びるフランジ部14bの側面の円周方向に、複数の磁極対71cを等配位置に並べて着磁させていて、回転軸などの回転体の外周面に前記バックメタル14の円筒部14aを嵌合させることで、回転体に取付けられる。この場合、磁気センサ4は、磁気エンコーダ71の着磁面に対向するように軸方向に向けて配置される。
識別情報出力手段15の出力する識別情報は、逓倍手段12から順次出力される各逓倍パルスbが、N個の逓倍パルスbのうちの何番目のものかを知らせる情報であり、例えば逓倍パルスbの出力順序を示す番号1,2,…,Nとして出力される。この識別情報は、逓倍手段12から各逓倍パルスbが生成されるのに同期して、例えばコードデータ、アナログ信号、PWM(PWM:Pulse Width Modulation)信号、シリアルデータ等の信号形態で出力される。
前記識別情報の他の出力信号形態として、逓倍数Nの逓倍パルスbが逓倍手段12から出力開始される毎に、つまりセンサ4からパルスaが出力される毎に、1パルスの信号を出力しても良く、そのパルス信号としてセンサ4からの出力パルスaをそのまま使用しても良い。この場合、例えば識別情報を受け取る前記補正手段13において、識別情報解読手段として、前記1パルスの出力信号をリセット信号として受けるカウンタを設け、このカウンタで前記逓倍手段12から出力される逓倍パルスbをカウントすれば、そのカウント値(1,2,…,N)を逓倍パルス番号(識別情報)として得ることができる。この出力信号形態によると、識別情報を1本の信号線で伝達でき、高速回転にも対応しやすい形態となる。
補正手段13は、各逓倍パルスbの識別情報と、これら逓倍パルスbのピッチ誤差情報とを対応させて記憶した誤差パターンデータ記憶手段16と、この誤差パターンデータ記憶手段16の記憶内容を用いて、逓倍手段12で発生した逓倍パルスbのピッチ誤差を補正する補正演算手段17と、補正された逓倍パルスから逓倍パルスに対応した位置情報つまり回転角度を出力する位置情報出力手段18とを備える。位置情報出力手段18は、ピッチ誤差が補正された逓倍パルスを出力するものであっても良い。誤差パターンデータ記憶手段16としては、例えばセンサ4の内部のROMを用いることができる。
図6には、誤差パターンデータ記憶手段16に記憶させる誤差情報の一例を示す。逓倍手段12で発生する逓倍パルスbにピッチ誤差があるが、この誤差パターンは、図7および図8に示すように、磁気エンコーダ71における磁極対71c毎に繰り返される再現性のある特性を持つ。
図7は、磁気エンコーダ71が所定の回転速度で回転しているときに、逓倍数Nの各逓倍パルスbのピッチ(パルス周期)をグラフで示したものであり、理想のパルス周期に対して各逓倍パルスbのパルス周期が増減しており、その誤差パターンは磁極対71c毎の区間で繰り返してもほぼ同じパターンとなる。異なる磁極対71cにおける同じ逓倍パルス番号の逓倍パルスbでのパルス周期の誤差は、異なる逓倍パルス番号の逓倍パルスbの間での誤差に比べて非常に小さい値である。
図7は、磁気エンコーダ71が所定の回転速度で回転しているときに、逓倍数Nの各逓倍パルスbのピッチ(パルス周期)をグラフで示したものであり、理想のパルス周期に対して各逓倍パルスbのパルス周期が増減しており、その誤差パターンは磁極対71c毎の区間で繰り返してもほぼ同じパターンとなる。異なる磁極対71cにおける同じ逓倍パルス番号の逓倍パルスbでのパルス周期の誤差は、異なる逓倍パルス番号の逓倍パルスbの間での誤差に比べて非常に小さい値である。
図8は、磁気エンコーダ71が所定の回転速度で回転しているときに、磁極対71cの数個分の区間で繰り返される逓倍数Nの逓倍パルスbの波形の一部を示したものであり、同じ逓倍パルス番号の逓倍パルスbの間ではパルス周期Tは同じであるが、異なる逓倍パルス番号の逓倍パルスbの間ではパルス周期Tが異なっている。
上記した誤差パターンの繰り返し再現性に着目して、図6の誤差パターンデータ記憶手段16には、あらかじめ、一定回転速度での基準となる逓倍数Nの逓倍パルスbの誤差情報が、各逓倍パルスbの番号1,2,…,N(識別情報)と対応付けて記憶されている。ここで、誤差情報における−12’,+30’,+20’,…などの値は、誤差を含まない理想値の回転角度に対するピッチ増減誤差に対応した回転角度を示す。
補正演算手段17は、逓倍手段4で発生した各逓倍パルスbに対応する回転位置を、それら逓倍パルスbのピッチ誤差により位置誤差が生じないように補正演算する。この場合の回転位置とは、センサ4がパルスaを発生する時点に対応する磁極対71cの一端から、各逓倍パルスbが生成された時点(具体例では逓倍パルスの立ち上がり時)に対応する磁極対71cの途中の各位置までの回転角度を指す。図6において、補正手段13における角度カウンタ19は、逓倍手段12から出力される各逓倍パルスbをカウントして、前記補正演算手段17に演算のタイミングを与え、誤差を含まない回転角度を計算する手段である。
補正演算手段17の具体的な演算動作は以下のように行われる。
センサ4からパルスaが出力されて、最初に逓倍手段12からパルス番号1の逓倍パルスbが生成されると、これに同期して識別情報出力手段15から識別情報としてパルス番号1が出力され、これにより誤差パタ−ンデータ記憶手段16からパルス番号1に対応する誤差情報(−12’)が読み出される。このとき、角度カウンタ19はパルス番号1の逓倍パルスbをカウントし、補正演算手段17に演算のタイミングを与える。補正演算手段17は、誤差パターンデータ記憶手段16から読み出された誤差情報(−12’)を角度カウンタ19の値による理想的な回転角度(θ)に加算して回転位置とする。この場合、逓倍パルスbのパルス周期は理想値(θ)より短いので、逓倍パルスbが生成した時点での回転位置をθとすると、回転位置に誤差が生じる。補正演算手段17は上記したように回転位置を(θ−12’)として与えるので、正しい回転位置を検出することができる。この回転位置情報は位置情報出力手段18から外部に出力される。この回転位置情報は、ピッチ誤差が補正された逓倍パルスとして、位置情報出力手段18から出力されるようにしても良い。
センサ4からパルスaが出力されて、最初に逓倍手段12からパルス番号1の逓倍パルスbが生成されると、これに同期して識別情報出力手段15から識別情報としてパルス番号1が出力され、これにより誤差パタ−ンデータ記憶手段16からパルス番号1に対応する誤差情報(−12’)が読み出される。このとき、角度カウンタ19はパルス番号1の逓倍パルスbをカウントし、補正演算手段17に演算のタイミングを与える。補正演算手段17は、誤差パターンデータ記憶手段16から読み出された誤差情報(−12’)を角度カウンタ19の値による理想的な回転角度(θ)に加算して回転位置とする。この場合、逓倍パルスbのパルス周期は理想値(θ)より短いので、逓倍パルスbが生成した時点での回転位置をθとすると、回転位置に誤差が生じる。補正演算手段17は上記したように回転位置を(θ−12’)として与えるので、正しい回転位置を検出することができる。この回転位置情報は位置情報出力手段18から外部に出力される。この回転位置情報は、ピッチ誤差が補正された逓倍パルスとして、位置情報出力手段18から出力されるようにしても良い。
上記と同様に、逓倍手段12からパルス番号2の逓倍パルスbが生成されると、これに同期して識別情報出力手段15から識別情報としてパルス番号2が出力され、誤差パタ−ンデータ記憶手段16からパルス番号2に対応する誤差情報(+30’)が読み出される。このとき、角度カウンタ19はパルス番号2の逓倍パルスbをカウントし、補正演算手段17に演算のタイミングを与える。補正演算手段17は、角度カウンタ19の値による理想的な回転角度(2θ)に、誤差パターンデータ記憶手段16から読み出された誤差情報(+30’)を加算して、回転位置として与える。この場合も、パルス番号2の逓倍パルスbが生成した時点での回転位置を2θとすると、回転位置に誤差が生じる。補正演算手段17は上記したように回転位置を(2θ+30’)として与えるので、正しい回転位置を検出することができる。この回転位置情報は位置情報出力手段18から外部に出力される。以下、同様の演算処理により、各逓倍パルスbが生成された時点での回転位置が順次検出される。
このように、補正演算手段17は、各逓倍パルスbが生成される毎に、誤差パターンデータ記憶手段16から読み出されるパルス番号に対応する誤差情報を加算して、各逓倍パルスbの生成時点での回転位置とするので、高い精度(正確性)で回転位置を検出することができる。このようにして得られる位置情報は正確なものとなるので、これを利用して回転速度を算出した場合、ばらつきの小さい正確な回転速度を算出できる。なお、参考として、図9に、補正後の逓倍パルスと、補正前の逓倍パルスのパルス周期をグラフで比較して示している。
このように、この実施形態の回転検出装置1では、識別情報出力手段15から出力される逓倍パルスbの識別情報に基づき、逓倍手段12の出力する逓倍パルスbのピッチを補正手段13で補正するようにしているので、検出分解能を高くでき、かつ高精度の回転位置検出が可能となる。
以上説明した回転検出装置付き車輪用軸受によれば、逓倍手段12は、センサ4の発生するパルスaを、設定された逓倍数Nに逓倍して逓倍パルスbを出力する。この逓倍パルスbの出力に同期して回転位置検出を行えるので、検出分解能を高めることができる。既存のエンコーダを適用したまま、数十倍の回転パルス数が得られるため、微小な回転を検出することが可能となる。高分解能化と同時に回転検出部の小径化も可能となるため、車両用軸受全体の小形、軽量化に貢献できる。
この車輪用軸受を自動車に適用した場合、左右輪の微小な回転差や、回転速度変動を高感度に検出することができるため、この信号を利用して高度な車両制御を行い、車両の安全性、操作性を向上させることが可能となる。例えば、左右の車輪回転速度の測定精度が高まり、カーブ等に生じるタイヤの横滑り量の予測も早まり、横滑り防止装置、車両姿勢安定装置の高精度化につながる。また、坂道発進の場合、従来では、例えば、最長20mm車両後退するとブレーキが働くのに対し、例えば、1mmでも車両後退するとその旨検出しブレーキを作動させることが可能となる。ただし前記「1mm」に限定されるものではない。また、磁気エンコーダ71の着磁ピッチを既存のものと同じにすることができるため、例えば0.5mm以上1.5mm以下の通常の検出エアギャップの設定が可能となる。ただし、検出エアギャップは、必ずしも0.5mm以上1.5mm以下に限定されるものではない。したがって、高分解能化のために、センサ4をエンコーダ71に近接配置する必要がなく、回転検出装置1の組立、加工が簡単化し製造コストの低減を図ることが可能となる。
逓倍手段12から出力される逓倍パルスbにはピッチ誤差があるが、その誤差パターンは、エンコーダ71における被検出極毎に繰り返される再現性のある特性を持つ。そこで、識別情報出力手段15の出力する識別情報に基づき、逓倍パルスbのピッチ誤差を補正手段13で補正すると、ピッチ誤差によるばらつきが低減されて、高精度の回転位置検出が可能となる。しかも、逓倍パルスbの出力に同期して回転位置検出を行えるので、検出分解能も高めることができる。それ故、回転状態をより正確に検出することができ、路面やレール表面の状態推定、スリップ状態の推定、車輪の変形や摩耗等、高度な制御に適用するためのセンシングや信号処理が可能になる。
前記補正手段13は、前記逓倍パルスbの識別情報毎に、逓倍パルスbの誤差情報を対応させて記憶した誤差パターンデータ記憶手段16と、前記逓倍手段12で発生した逓倍パルスbのピッチ誤差を、前記誤差パターンデータ記憶手段16の記憶内容を用いて補正する補正演算手段17とを有するものであっても良い。
前記補正手段13は、補正された逓倍パルスbに対応した位置情報を出力する位置情報出力手段18を有するものであっても良い。この位置情報出力手段18により、補正された逓倍パルスbに対応した位置情報を外部に出力させて演算等に用いることが可能となる。
前記補正手段13は、補正された逓倍パルスbに対応した位置情報を出力する位置情報出力手段18を有するものであっても良い。この位置情報出力手段18により、補正された逓倍パルスbに対応した位置情報を外部に出力させて演算等に用いることが可能となる。
前記識別情報が、前記逓倍数Nの逓倍パルスbを発生する毎に1回出力する信号であっても良い。逓倍数毎に1回のパルス等の出力が得られると、その信号を用いて角度カウンタ19をリセットし、逓倍パルスb毎にカウントすることで、何番目の逓倍パルスbであるかが識別できる。この構成の場合、識別情報を1本の信号線で伝達でき、高速回転にも対応できる。
前記回転検出装置1は、前記センサ4と前記逓倍手段12と速度検出手段とを、共通のセンサチップに集積するか、または共通の基板に設けて一体化したものであっても良い。この場合、車輪用軸受の部品点数、組立工数の低減を図ることができる。したがって、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、回転検出装置1のコンパクト化が図れ、この回転検出装置1を適用し得る車輪用軸受の種類、軸受サイズを増やすことができる。
次に、この発明の他の実施形態に係る車輪用軸受について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図10および図11は、図1に示した車輪用軸受において、回転検出装置1と磁気エンコーダ71との対向方向をアキシアル方向としたものである。磁気エンコーダ71は、断面L字状の芯金71aの立板部に多極磁石71bを設けたものである。回転検出装置1は、その先端の内部のセンサ4が、磁気エンコーダ71の多極磁石71bに対してアキシアル方向に対面するように構成される。その他の構成,効果は、図1の例と同様である。
図12および図13は、図1に示した車輪用軸受において、回転検出装置1を外方部材51のインボード側端にセンサ取付部材72を介して取付けたものである。センサ取付部材72は、外方部材51の外周面に嵌合して端面に当接するリング状の金属板であり、周方向の一部に、回転検出装置1を取付けるセンサ取付片72aを有している。磁気エンコーダ71は、断面L字状の芯金71aの立板部に多極磁石71bを設けたものであり、内輪58の外周に嵌合させてある。磁気エンコーダ71は、インボード側の密封装置61の一部を兼ねるものとされる。磁気エンコーダ71と回転検出装置1は、アキシアル方向に対向する。
この構成の場合、外方部材51に、図1の例のセンサ取付孔63が設けられないため、センサ取付孔からの水の浸入の問題がない。その他の構成,効果は、図1の例と同様である。
この構成の場合、外方部材51に、図1の例のセンサ取付孔63が設けられないため、センサ取付孔からの水の浸入の問題がない。その他の構成,効果は、図1の例と同様である。
図14および図15は、図12、図13に示した例において、インボード側の軸受空間の密封装置61を、磁気エンコーダ71よりも外部に配置したものである。すなわち、外方部材51に取付けられた環状のセンサ取付部材72と内輪58との間に、接触シール等からなる密封装置61を設けている。
この構成の場合、磁気エンコーダ71が密封装置61により、外部空間に対して密封され、磁気エンコーダ71と回転検出装置1との間に異物を噛み込むこと等が防止される。その他の構成,効果は、図12、図13の例と同様である。
この構成の場合、磁気エンコーダ71が密封装置61により、外部空間に対して密封され、磁気エンコーダ71と回転検出装置1との間に異物を噛み込むこと等が防止される。その他の構成,効果は、図12、図13の例と同様である。
図16および図17は、図1に示した例において、従動輪用としたものであって、ハブ輪57は中心孔を有しておらず、中実とされている。外方部材51のインボード側の端部は、内方部材52よりも軸方向に延びていて、その端面開口をカバー74で覆ってある。カバー74は、外周縁に設けられた鍔部74aで外方部材51の内周に嵌合して取付けられる。このカバー74に、磁気エンコーダ71に対向するように、回転検出装置1が取り付けられている。カバー74には、回転検出装置1の少なくともセンサ部分(センサ4が埋め込まれた部分)4Aが嵌入された状態で、回転検出装置本体が図示外のボルト、ナットなどを用いて着脱可能に設けられる。カバー74にセンサ部分4Aが嵌入された状態では、このセンサ部分4Aを覆うモールド材(弾性部材)の弾性によって、回転検出装置本体との間に形成され得るカバー74の環状隙間δmがタイトに密封される構成になっている。磁気エンコーダ71は、内輪58の外周に嵌合して取付けられており、回転検出装置1とラジアル方向に対面する。
この構成の場合、従動輪用への適用に限られるが、カバー74によって外方部材51の端部開口の全体が覆われ、簡易な構成で高いシール性能が得られる。その他の構成,効果は図1の例と同様である。
図18および図19は、図16,図17に示した例において、磁気エンコーダ71と回転検出装置1とをアキシアル方向に対向させる構成としたものである。その他の構成,効果は、図16,図17の例と同様である。
図20の車輪用軸受は、いわゆる第4世代型とした例であり、内方部材52が、ハブ輪57Aと、等速ジョイント外輪81とで構成される。
等速ジョイント80は、その外輪81の球形内面と内輪82の球形外面とに、軸方向に沿う軌道溝をそれぞれ複数形成し、対向する軌道溝間にトルク伝達ボール83を介在させたものである。トルク伝達ボール83は保持器84に保持される。内輪82はシャフト86に嵌合させる。等速ジョイント外輪81は、カップ部81aの外底面から中空軸状のステム部81bが突出する。このステム部81bを車輪用軸受のハブ輪57A内に挿入し、拡径加締によりハブ輪57Aと一体に結合している。ハブ輪57Aおよび等速ジョイント外輪81に、内方部材52の各列の転走面56が形成される。等速ジョイント外輪81のカップ部81aの開口とシャフト86の外周との間には、蛇腹状のブーツ87が被せてある。
等速ジョイント80は、その外輪81の球形内面と内輪82の球形外面とに、軸方向に沿う軌道溝をそれぞれ複数形成し、対向する軌道溝間にトルク伝達ボール83を介在させたものである。トルク伝達ボール83は保持器84に保持される。内輪82はシャフト86に嵌合させる。等速ジョイント外輪81は、カップ部81aの外底面から中空軸状のステム部81bが突出する。このステム部81bを車輪用軸受のハブ輪57A内に挿入し、拡径加締によりハブ輪57Aと一体に結合している。ハブ輪57Aおよび等速ジョイント外輪81に、内方部材52の各列の転走面56が形成される。等速ジョイント外輪81のカップ部81aの開口とシャフト86の外周との間には、蛇腹状のブーツ87が被せてある。
回転検出装置1は、図1の例と同様に、外方部材51にセンサ取付孔63を貫通させてこの孔63内に挿入して取付けている。磁気エンコーダ71は、図1の例と同様に、内方部材52におけるハブ輪57Aの外周に嵌合状態に取付けている。磁気エンコーダ71と回転検出装置1とは、ラジアル方向に対向させている。
この例においても、回転検出装置1につき図1の例と同様の作用,効果が得られる。
この例においても、回転検出装置1につき図1の例と同様の作用,効果が得られる。
図21は、図20の例において、磁気エンコーダ71を、回転検出装置1とアキシアル方向に対向させるようにしたものである。その他の構成,効果は、図20の例と同様である。
図22および図23は、上記のうちの任意の実施形態に係る回転検出装置1を、鉄道車両用軸受に組み込んでなる回転検出装置付き車輪用軸受の例を示す。この軸受30は、ころ軸受、詳しくは複列の円すいころ軸受からなり、各列のころ33,33に対して設けた分割型の内輪31,31と、一体型の外輪32と、前記ころ33,33と、保持器34とを備える。後ろ蓋36は、車軸40に軸受30よりも中央側で取付けられている。軸受30の両端部に配置される両軸受シール41,41Aにより軸受30の内部に潤滑剤が封止され、かつ防塵・耐水性が確保される。
図22に示す例では、アウトボード側の軸受シール41のうち、軸受外輪32の端部に取付けられる環状のシールケース38に、回転検出装置本体を嵌合させて設置されている。この場合、磁気エンコーダ71は、アウトボード側内輪31の外周に嵌合して取付けられており、回転検出装置1とラジアル方向に対面する。なお、図示しないが、回転検出装置本体を、軸受外輪32のインボード側の環状のシールケース38に嵌合させることも可能である。
また、図23で示す例では、回転検出装置1は、軸受外輪32に、両ころ33,33間で径方向に貫通させたセンサ取付孔63に挿通して取付けられている。これら鉄道車両用軸受に組み込んでなる回転検出装置付き車輪用軸受においても、逓倍パルスの出力に同期して回転位置検出を行えるので、検出分解能を高めることができる。既存のエンコーダを適用したまま、数十倍の回転パルス数が得られるため、微小な回転を検出することが可能となる。高分解能化と同時に回転検出部の小径化も可能となるため、車両用軸受全体の小形、軽量化に貢献できる。その他アンギュラ玉軸受型の回転検出装置付き車輪用軸受と同様の作用効果を奏する。
なお、上記各実施形態の車輪用軸受は、第3世代型および第4世代型の例について述べたが、この発明の回転検出装置付き車輪用軸受は、ハブと軸受とが別々に設けられる第1世代型や第2世代型の車輪用軸受にも適用でき、また外方部材が回転側で内方部材が固定側の車輪用軸受に適用することもできる。また、アンギュラ玉軸受型に限らず、各種の車輪用軸受に適用することができる。さらに、回転検出装置1で検出する被検出体は、磁気エンコーダに限らず、例えば金属製のギヤ状のパルサリングであっても良い。
1…回転検出装置
4…センサ
12…逓倍手段
13…補正手段
15…識別情報出力手段
16…誤差パターンデータ記憶手段
17…補正演算手段
18…位置情報出力手段
71…磁気エンコーダ
4…センサ
12…逓倍手段
13…補正手段
15…識別情報出力手段
16…誤差パターンデータ記憶手段
17…補正演算手段
18…位置情報出力手段
71…磁気エンコーダ
Claims (6)
- 回転自在に設けられ円周方向に並ぶ複数の被検出極が等配されたエンコーダと、このエンコーダの前記被検出極を検出してパルスを発生するセンサとを有する回転検出装置を備えた車輪用軸受において、
前記センサの発生するパルスを、設定された逓倍数に逓倍して逓倍パルスを出力する逓倍手段と、この逓倍手段の出力する逓倍パルスの識別情報を出力する識別情報出力手段とを設けたことを特徴とする回転検出装置付き車輪用軸受。 - 請求項1において、前記識別情報出力手段の出力する識別情報に基づき前記逓倍手段の出力する逓倍パルスのピッチ誤差を補正する補正手段を設けた回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項2において、前記補正手段は、前記逓倍パルスの識別情報毎に、逓倍パルスの誤差情報を対応させて記憶した誤差パターンデータ記憶手段と、前記逓倍手段で発生した逓倍パルスのピッチ誤差を、前記誤差パターンデータ記憶手段の記憶内容を用いて補正する補正演算手段とを有する回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項2または請求項3において、前記補正手段は、補正された逓倍パルスに対応した位置情報を出力する位置情報出力手段を有する回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記識別情報が、前記逓倍数の逓倍パルスを発生する毎に1回出力する信号である回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記回転検出装置は、前記センサと前記逓倍手段と速度検出手段とを、共通のセンサチップに集積するか、または共通の基板に設けて一体化したものである回転検出装置付き車輪用軸受。
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JP2007218015A JP2009052935A (ja) | 2007-08-24 | 2007-08-24 | 回転検出装置付き車輪用軸受 |
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JP2011037374A (ja) * | 2009-08-11 | 2011-02-24 | Nissan Motor Co Ltd | 車両姿勢検出装置、および車両姿勢検出方法 |
JP2016080378A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | Ntn株式会社 | 回転速度情報検出装置 |
JP2016145761A (ja) * | 2015-02-09 | 2016-08-12 | Ntn株式会社 | 車輪速センサの誤差補正構造および回転検出装置付き車輪用軸受 |
-
2007
- 2007-08-24 JP JP2007218015A patent/JP2009052935A/ja active Pending
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