JP2009052931A - 多孔質基材の液体展開速度測定装置および測定方法 - Google Patents

多孔質基材の液体展開速度測定装置および測定方法 Download PDF

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貴彦 谷田
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英之 黒川
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Abstract

【課題】液体展開速度測定装置への多孔質基材のセッティングの自動化および、測定に用いる液の多孔質基材への浸透状況を撮像することによって、正確かつ迅速な多孔質基材の液体展開速度測定装置を提供する。
【解決手段】ベースプレート2上に測定液を溜める液溜めA3と、液溜めA3の上方に液溜めB4の2つの液溜めを設けている。多孔質基材5は複数枚をプレート6上に貼り付けて固定する。その後、プレート6が降下し、多孔質基材5の端部を液溜めA3およびB4着水させ、それぞれの液溜めから多孔質基材へ測定液が浸透する状況を撮像する。撮像した画像の処理によって液体展開速度を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質基材の検査装置および検査方法に関するものであり、特に多孔質基材の材質や厚みのばらつきによって発生する浸透速度の違いを測定する装置と測定方法に関する。
従来の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、主には液溜め部への測定液の充填や、測定装置への多孔質基材のセッティングは自動化されておらず、測定に用いる液の浸透速度も目視検査によって測定を行っていた。また手作業と目視検査であるため、大量の多孔質基材の測定には、多くの時間を費やしていた。
特許文献1は、空孔形態の検査方法であって、多孔質体の表面に色素を含有する流動性物質を供給し、多孔質体の表面に存在する空孔内に流動性物質を充填して、空孔を可視化する可視化処理工程と、可視化処理が施された多孔質体を撮影して、その表面の画像を得る撮影工程と、この画像を2値化処理して得る画像処理工程とを有する検査方法に関する発明であり、本発明の測定液充填や浸透状態の撮像に関する技術に最も近い内容が記載されているが、本発明の課題である大量の多孔質基材を正確にセッティングする方法や、具体的な多孔質基材の性能評価する方法については記載されていない。
特開2004−93417号公報
しかしながら、前記従来の構成では、液体展開速度測定装置への多孔質基材のセッティングは自動化されておらず、測定に用いる液の浸透速度も目視検査によって測定を行っており、また手作業と目視検査であるため、大量の多孔質基材の測定には、多くの時間を費やすという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、液体展開速度測定装置への多孔質基材のセッティングは自動化および、測定に用いる液の多孔質基材への浸透状況を撮像することによって、正確かつ迅速な多孔質基材の液体展開速度測定装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、1枚以上の多孔質基材を設置するプレートと、測定液を注入する液溜め部と、前記液溜めに連結する測定液供給装置と、前記多孔質基材に光を照明する光源と、前記多孔質基材を撮像する撮像装置とを備えた多孔質基材の液体展開速度測定装置であって、前記多孔質基材を少なくとも前記プレートの2箇所以上の基準線または基準点に沿って固定することを特徴とする。
請求項2記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記多孔質基材を設置するプレートは、前面が平坦な中空直方体であり、前記プレートに第1及び第2の開口部を有し、前記第1の開口部は減圧装置に接続され、前記第2の開口部は前記多孔質基材の後面に配置され、前記減圧装置により前記プレート内の空間の圧力を低下させ、前記多孔質基材を前記プレート表面に配置された前記第2の開口部に吸引することによって、前記多孔質基材を均一に前記プレート面に固定することを特徴とする。
請求項3記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記測定液供給装置はタンクと昇降機で構成され、前記タンク上部に開口部を設けてあり、前記測定液供給装置のタンクから前記液溜め部に測定液が注入された状態で、前記測定液供給装置のタンク内液面と前記液溜め部の液面を大気圧で押圧し、前記昇降機で前記測定液給装置のタンク液面の高さを変更することによって、前記液溜め部の液面高さを調整することを特徴とする。
請求項4記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項3に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記多孔質基材を設置するプレート前面で、n段の多孔質基材の列を平行に構成し、前記それぞれの多孔質基材の列毎に前記液溜め部をn個設け、前記n個の液溜め部にそれぞれ接続された測定液供給装置をn台有することを特徴とする。
請求項5記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記光源の中心軸を前記多孔質基材に対して傾けて照射することを特徴とする。
請求項6記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記光源の中心軸を前記多孔質基材に向けないことを特徴とする。
請求項7記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記多孔質基材を照明する光源は1個であって、光軸の中心は前記プレートの中心または略中心とし、前記プレートの面積よりも広い範囲を照射することを特徴とする。
請求項8記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記多孔質基材を撮像する撮像装置の記録画像は、前記プレートの面積よりも広い範囲を記録した画像であることを特徴とする。
請求項9記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記多孔質基材を連続的または間欠的に撮像する撮像装置を備えたことを特徴とする。
請求項10記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置は、請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置において、前記多孔質基材性能評価装置を設置するベースプレートに、角度検知機構と角度調整機構を設けたことを特徴とする。
請求項11記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定方法は、1枚以上の多孔質基材を設置するプレートと、測定液を注入する液溜め部と、前記液溜めに連結する測定液供給装置と、前記多孔質基材に光を照明する光源と、前記多孔質基材を撮像する撮像装置とを備えた多孔質基材の液体展開速度測定装置における液体展開速度測定方法であって、前記液溜め部に前記多孔質基材の一部を浸漬する工程と、前記撮像装置で前記多孔質基材の画像を撮像する工程と、前記多孔質基材の所定場所まで測定液が到達する時間を測定する工程と、前記撮像した画像と前記測定時間を用いて性能評価する工程とを備えたことを特徴とする。
請求項12記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定方法は、請求項11に記載の多孔質基材の液体展開速度測定方法において、前記多孔質基材の一部を浸漬する工程の以前に、前記多孔質基材上で前記測定液が未浸透の箇所の撮像装置出力値が飽和するように撮像装置の受光量を調整することを特徴とする。
請求項13記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定方法は、請求項11に記載の多孔質基材の液体展開速度測定方法において、前記多孔質基材の画像を前記測定液の流れの方向と平行に2つ以上の領域に分割し、前記分割した領域の全てで前記測定液が所定場所まで到達する時間を測定する工程を備えたことを特徴とする。
請求項14記載の本発明の多孔質基材の液体展開速度測定方法は、請求項11に記載の多孔質基材の液体展開速度測定方法において、前記多孔質基材の画像を前記測定液の流れの方向と平行に2つ以上の領域に分割し、前記分割した領域画像において、前記測定液の流れの方向と垂直な方向の画素の輝度信号の平均値を求め、前記平均値の変化を読み取る工程を備えたことを特徴とする。
本発明の多孔質基材の液体展開速度測定装置によれば、大量の多孔質基材を同時に液体展開速度測定装置へ正確にセッティングできる。また、多孔質基材への測定液の浸透画像と、多孔質基材の所定場所まで測定液が到達する時間によって多孔質基材の性能評価を行うので、正確かつ迅速な液体展開速度の測定を大量に行うことができる。
以下に、本発明の液体展開速度測定装置の実施の形態を図面と共に詳細に説明する。
(実施の形態1)請求項1〜4、9,10に対応
図1に本発明の液体展開速度測定装置斜視図を示す。液体展開速度測定装置1は、ベースプレート2上に測定液を溜める液溜めA3と、液溜めA3の上方に液溜めB4の2つの液溜めを設けている。多孔質基材5は複数枚をプレート6上に貼り付けて固定する。レバー8とストッパー9は連結しており、レバー8を1)側に寝かせるとストッパー9が起き、その状態でプレート6をストッパー9上に乗せて装置にセットする。その状態でレバー8を2)側に起こすと、ストッパー9が寝ることでプレート6が降下し、多孔質基材5の端部が液溜めA3およびB4着水する。
図2はプレート6の正面図である。プレート6には固定板18と固定ピン19を配置し、多孔質基材5はこれらに押し付けるように位置決めして設置する。このようにすることで、複数の多孔質基材5を液溜めA3または液溜めB4の測定液に同じ深さだけ同時に浸すことができる。図3はプレート6の断面図である。プレート6は内部に減圧空間22を有し、多孔質基材吸引穴20とプレート吸引穴21が開けられている。メンブレン吸引穴21は多孔質基材5の裏面に2箇所以上設けている。ここで減圧空間22を減圧すると多孔質基材5がプレート6に貼りつくので、プレート6上で複数の多孔質基材5を保持することが可能となっている。プレート吸引穴21には吸引用チューブを接続し、チューブのもう一方の端部は減圧ポンプ23に接続する。減圧ポンプ23が駆動することによって減圧空間22の内部を減圧している。
測定液供給装置はタンク10、空気穴11、連結チューブ12、昇降機13で構成し、連結チューブ12は1つのタンクに対して1つの液溜めA3またはB4に接続している。タンク10は昇降機に固定されて、上部には空気穴が開けられて大気とつながっており、タンク10及び液溜めB4に測定液を注入し、連結チューブ12の内部を測定液で満たすと、タンク10と液溜めB4の測定液の液面が大気圧によって押圧されて、同じ高さで釣り合う。この状態で昇降機13の高さを変えることで液溜めB4の液面高さを自由に調整できる。多孔質基材5はプレート6に位置決めして張り付けるので、複数の多孔質基材5の端部は液溜めA3または液溜めB4に溜まっている測定液に対して同じタイミングで同じ深さ浸すことができる。
ベースプレート2上には、液体展開速度測定装置1の傾きを確認する機構として2軸の水準器を設置し、更に4隅には各々がベースプレート2を上下動可能な角度調整機構14を備え付けている。水準器で確認して装置が傾いている場合には、設置している角度調整機14を使用して装置の角度を水平にする。
光源15はLED16を使用し、多孔質基材5を撮像するために必要十分な光量と光の分布が得られるように1つの多孔質基材5に対してひとつのLEDを設けて照明している。CCDカメラ17はプレート6を視野に納められる倍率のレンズを備え、パソコンに接続して多孔質基材5の画像を連続的または間欠的に取得し、画像処理によって液体展開速度を測定する。
以上のように、本実施の形態では液体展開速度測定装置1を液溜めA3及び液溜めB4と測定液供給装置と複数枚の多孔質基材5を貼り付けるプレートとCCDカメラを用いて構成することで液体展開速度の測定を複数の多孔質基材5で同時に行うことが可能である。
本実施の形態において、プレート6上に設ける固定板15と固定ピン16を用いて多孔質基材5の位置を決めているが、少なくとも2箇所以上の基準面または点に沿って固定するものであればどのような組み合わせでも使用可能である。
本実施の形態では、上下2段の多孔質基材の列に対して上下2段の液溜めA,Bとそれぞれに接続するタンクを使用しているが、n段の多孔質基材の列に対しては、n段の液溜めと、n台の測定液供給装置を用意すれば複数枚同時測定の効果が同様に得られる。
本実施の形態では、液体展開速度測定装置1は外光に暴露されているが、少なくともベースプレート2上に設置しているプレート6、液溜め4、光源15、CCDカメラ17が遮光できるようなカバーを取り付けることで外光の影響を低減でき、画像処理の精度が向上するので更に好適である。
本実施の形態では、撮像装置としてCCDカメラを使用しているが、CM0Sカメラなど撮像を行ってパソコンに画像を転送できるものであればどのような物でも使用可能である。
本実施の形態では、2軸の水準器を使用して装置の角度を確認しているが、2軸の角度がわかるものであれば、どのようなセンサをどのように組み合わせても同様の効果が得られる。
(実施の形態2)請求項5〜6
実施の形態2では先の実施の形態1とは異なる点のみを説明する。図4は第一の光源照射方法の上から見た図を示し、液体展開速度測定装置1のうち、光源15とプレート6をピックアップした図である。多孔質基材5はプレート6上に(1)〜(10)まで10枚並べて貼り付けており、LED16は多孔質基材5の垂直線上で基板24上に(A)〜(J)まで同じく10個設置している。ここで、それぞれの多孔質基材に対応する組み合わせのLED((1)−(A)、(2)−(B)・・・・など)で照明すると直接反射光がCCDカメラ17に入射しやすくなる。そうすると、多孔質基材のエッジ付近の反射光の影響によって、CCDカメラ17で多孔質基材5の画像を取得する際に、流れの終端が判別し難くなり好ましくない。そこで本実施の形態では(1)の多孔質基材に対して(F)のLEDで照明し、その他(2)−(G)、(3)−(H)、(4)−(I)、(5)−(J)、(6)−(A)、(7)−(B)、(8)−(C)、(9)−(D)、(10)−(E)のように多孔質基材5の対角にあるLED16を使用して照明する。これによって、光軸25で示すように多孔質基材5の斜めから光が入射するので、多孔質基材5の表面上での光の均一性が増し、CCDカメラ17への直接反射光も改善できる。
図5に第二の実施の形態における第一の光源照射方法の横図を示す。図5は図4の照射方法における横図になっている。図5では多孔質基材5を上下2段の列で構成している。1段目と2段目の多孔質基材5を吸引するプレート吸引穴21の各々には吸引チューブ7を接続し、吸引チューブ継ぎ手26に接合した後に継ぎ手の出口側にも吸引チューブ7を取り付けてポンプと接合する。光源15も多孔質基材と同じく上下2段の列で構成する。結合シャフト27は基板24を貫通してベースプレート2に取り付ける。基板24に取り付けたLED16の光軸25は、図5に示すように、横方向から見て多孔質基材5に対して概垂直になるように、結合シャフト27上で位置決めナット28によって高さを調整し、固定ナット29で基板24を固定する。多孔質基材5の列が3段のときは、光源15のLED列も3段設置し、多孔質基材5の列がn(nは自然数)のときは同様にして光源15のLED列はn段用意する。このように構成することで、n段の多孔質基材5を用意する場合でもそれぞれの多孔質基材5に照射される光量を同じにすることができる。
図6に第二の実施の形態における第二の光源照射方法の横図を示す。上図については図4と同じ構成をしている。第二の光源照射方法は多孔質基材5が上下2段で構成している場合に使用可能な方法であり、LEDの光軸を多孔質基材に向けないことを特徴としている。光源15は、LED16の列が多孔質基材5の2段よりも少ない1段で構成している。LED16の光軸25は上段と下段の多孔質基材5の概中間点になるように位置決めナット28を調整する。このようにLED16が1段構成であっても、上下の多孔質基材5の概中間点にLED16の光軸が来るように調整することで、光源照射方法1と同様に各々の多孔質基材5の光量を同じにできる。
図7に第三の光源照射方法の横図を示す。上図については先の照射方法と同様に、図4と同じ構成をしている。第三の光源照射方法は、n(nは自然数)段の多孔質基材に対して、n+1段の光源を用い、第二の方法と同様に光軸25を多孔質基材5に向けない方法である。光源15は光軸25の2つの間に多孔質基材5が来るように調整ナット28でそれぞれ位置調整している。光源15をこのように配置しても、光源照射方法1と同様に多孔質基材5の各々の光量を同じにできる。
以上のように本実施の形態では、上図において多孔質基材5に対してLED16の光軸25を斜めに入射するとともに、横図で示すように多孔質基材5の中央または2つの多孔質基材5の間に来るようにLED16の高さを調整することで、LED16の直接反射光をCCDカメラ17に入射させることなく、多孔質基材5に照射する光の均一性を良くできる。したがって、CCDカメラ17で撮像した多孔質基材5の画像を画像処理によって液体展開速度を測定する際の精度が向上する。
本実施の形態において1段の多孔質基材の数を10枚としているが、これ以外の枚数においてもLEDを多孔質基材と同数または多く配置することで同等の効果が得られる。
本実施の形態で使用するLEDは測定液が吸収し、且つCCDカメラで受光できる波長の光であればどのような光でも使用することができる。
(実施の形態3)請求項7〜8
本実施の形態では、先の実施の形態1〜2とは異なる点のみを説明する。図8は第四の光源の照射方法である。第一〜第三の光源照射方法では光源としてLEDを使用しているが、第四の光源照射方法では白熱球、ハロゲンランプ、HIDランプなどの単一光源を使用して照明する。単一光源の光軸の中心はプレート6の略中心になるように調整する。単一光源照射領域30はプレート6よりも広い領域になるように、プレート6と単一光源は離して設置する。このとき、撮像する画像の領域の大きさは、単一光源照射領域30>>画像取得領域31>プレート6とする。これによって、単一光源照射領域30のなかでも照射光量の変化が少ない箇所を使用して、プレートの画像を取得できる。図9は、図8の画像取得領域の拡大図を示している。CCDカメラ17はプレート6の像を結像するためにレンズを使用しているが、このレンズの収差によって画像取得領域31の縁の部分は歪んだ画像となる。この、画像の歪んだ箇所に多孔質基材5があると、液体展開速度の測定精度を低下させるので、図9に示すようにプレート6に対して、画像取得領域31を十分に広く取る。こうすることにより、プレート6及びプレート6に貼り付けている多孔質基材5の画像は収差による歪み無く取得できる。
以上の様に、本実施の形態では単一光源を使用してプレート6よりも広く照明し、プレート6の箇所では照射光がほぼ均一になるようにした。更に、画像取得領域31をプレート6よりも広く取って、CCDカメラ17のレンズ収差を原因とする画像歪みの影響を回避してプレートの画像を取得することで、多孔質基材5の画像を画像処理によって液体展開速度を測定する際の精度が向上できる。
本実施の形態では単一光源として白熱球、ハロゲンランプ、HIDランプについて記載しているが、測定液が吸収する波長の光を有し、更にCCDカメラ17で受光できる光であればどのような単一光源でも使用できる。
(実施の形態4)請求項11〜14
図10に本実施の形態4で使用する液体展開速度測定フローを示す。液体展開速度測定装置については実施例1と同様の構成である。液体展開速度測定フローは、浸漬工程、撮像工程、測定工程、評価工程で構成している。
まず、浸漬工程では測定の前準備として、液溜め内の測定液に偏りが発生しないように水準器で装置の傾きをチェックし、角度調整機14を使用して角度を調整して、装置を水平に保つ。次に、タンク10、連結チューブ12、液溜めA3、B4に測定液を満たした状態で、昇降機13を用いてタンク10を上下させることで、液溜めA3,B4の測定液の高さを調整する。ここでの液面高さは、測定毎に同じ高さであり、多孔質基材5の端部を浸すことができるならどのような高さでも問題ない。プレート6はポンプ23を駆動して多孔質基材5を吸着可能な状態にした後に、多孔質基材5を貼り付ける。レバー8を1)側に倒した状態でプレート6をストッパー上にセットし、レバー8を2)側に起こしてプレート6を降下させて測定装置にセットして、浸漬工程は終了する。
撮像工程では、光源15、CCDカメラ17及びCCDカメラ17を接続しているパソコンを使用する。光源15は撮像工程の前に予め点灯させておく。パソコンには、CCDカメラ17を制御して撮像するソフトウェアと、撮像した画像を解析して液体展開速度を計算するソフトウェアを有している。多孔質基材5を液溜めに浸漬すると、直ちに撮像ソフトウェアを駆動してプレート6の画像を取得する。撮像した画像は次の測定工程にて多孔質基材5上での測定液の浸透位置が検出され、浸透が完了するまでの間、画像を連続的または間欠的に取得する。連続的に画像を取得する場合には、撮像ソフトウェア上で所定時間毎に静止画として取得する。
測定工程では、先の撮像工程で取得したプレート6の画像から、多孔質基材5上の測定液の浸透位置を検出し、多孔質基材5の浸漬開始から終了までの到達時間を計算する。図11はプレート6上で多孔質基材5の周辺のみをピックアップした画像である。測定液の多孔質基材5上での到達位置を画像処理で検出にあたり、まずその位置を把握する必要がある。多孔質基材5はプレート6上で、固定板18及び固定ピン19で位置決めし、プレート6も装置上で同じ位置に設置する。したがって、多孔質基材5はCCDカメラ17で撮像する画像上で毎回同じ場所に位置する。よって、多孔質基材画像切り取り領域32を予めCCDカメラ17の画像上の座標として指定し、図11に示すように多孔質基材よりも大きめの領域にすれば、容易に多孔質基材5の画像を切り出すことができる。測定液の浸透は均一ではなく、場所によってバラつきがある場合がある。ここで、測定液の浸透方向(図11では図の下から上方向)に3つの領域に等分する。それぞれの分割領域33、34、35では、測定液浸透部分36の浸透量が偏っていることが確認できる。この3つの領域の各々で測定液の到達位置を検出し、一番最後に上端まで到達した領域の到達時間を液体展開速度とすることで流れの偏りに影響を受けず測定できる。また、各々の領域での到達時間の差を確認することで、多孔質基材の異常及び性能を評価できる。
次に、測定液の到達位置の検出方法を説明する。図11の右側は、領域35のCCDカメラ17の輝度出力を表している。横軸がCCD出力、縦軸が多孔質基材5に対応した位置を示しており、(a)は測定液が未浸透の箇所、(b)は測定液が浸透済みの箇所である。(a)の未浸透の箇所は浸漬工程の以前に、光源15の光量、CCDカメラ17の絞りまたはシャッター速度を調整して、輝度値が飽和するようにする。これにより、(a)と(b)の境界部分が急峻になるので輝度値の差が大きく、境界検知が容易になる。通常はそれぞれの領域で、浸透と同じ方向の全ての画素列毎に輝度信号をピックアップして境界値を検出し、その中で最も浸透していない値をその領域代表値として、それぞれの領域の代表値を比較して最小のものを浸透済みの部分を定めていた。しかし、多孔質基材5が傾いて取り付けられたり、切断時に斜めになった場合には、画素列がプレート部分も含むために、特にプレートと多孔質基材5との境で測定液の到達位置が正しく認識できない。そこで、本実施の形態では、それぞれの領域の横方向の画素列の平均値を算出し、図11右図のように縦方向に並べる。これにより、多孔質基材5とプレートの境界の画素値も平均化されるので、誤認識が発生せず測定液の浸透に対して感度よく測定が行える。CCDカメラ17で画像を取得するたびにこの演算を行い、測定液がそれぞれの領域33、34、35で上端に達して図11右図の(a)の箇所の全ての輝度値が(b)と同じ程度に下がった場合に、多孔質基材5を浸漬した時点から上端に到達するまでの時間を液体展開速度として出力する。それぞれの領域の液体展開速度はパソコンに保存しておき、全ての領域33、34、35で液体展開速度が出力されたときに、最大値をその多孔質基材の液体展開速度として測定を終了する。
プレートに貼り付けた全ての多孔質基材で液体展開速度の測定が完了すると測定工程を終了する。
評価工程では、まず同一の多孔質基材の液体展開速度を評価する。領域33、34、35の液体展開速度のうち、最大値と最小値の差が10%以上ある場合には、多孔質基材の均一性不良とする。同様にして全ての多孔質基材では、個々の液体展開速度を比較して、最小のものから10%以上乖離している多孔質基材も均一性不良とし、パソコン上評価結果を表示して液体展開速度測定フローを終了する。
以上の様に、本実施の形態では多孔質基材の液体展開速度測定を、浸漬工程、撮像工程、測定工程、評価工程で構成した。測定工程では、予め多孔質基材の領域を定めて画像を取得し、更にその領域を複数に分けて各々の領域で液体展開速度の測定を行うようにした。これにより、流れの偏り、多孔質基材の傾きに影響されることなく精度よく液体展開速度の測定を行うことができる。
本実施の形態において、多孔質基材切り出し領域を3分割にしているが、2つ以上の領域に分割して、分割した各々の領域で測定液の到達位置を検出して、液体展開速度を測定すれば同等の効果が得られる。
本発明にかかる液体展開速度測定装置は、複数枚の多孔質基材をプレートに貼り付け、タンクで液面高さを調整した液溜めに、貼り付けた複数の多孔質基材を浸漬して、CCDカメラを使用して多孔質基材を撮像して液体展開速度の測定を行うようにしたことで、複数の多孔質基材の液体展開速度の測定を自動で同時に行うことができ、多孔質基材の性能評価精度を高める効果を有し、多孔質基材を製造し、それを使用した試験片を製作/使用する分野などに有用である。
本発明の実施の形態1における液体展開速度測定装置斜視図 本発明の実施の形態1におけるプレート正面図 本発明の実施の形態1におけるプレート断面図 本発明の実施の形態2における第一の光源照射方法を示した図 本発明の実施の形態2における第一の光源照射方法を示した図 本発明の実施の形態2における第二の光源照射方法を示した図 本発明の実施の形態2における第三の光源照射方法を示した図 本発明の実施の形態3における第四の光源照射方法を示した図 本発明の実施の形態3における撮像領域を示した図 本発明の実施の形態4における液体展開速度測定フロー図 本発明の実施の形態4における多孔質基材画像を示した図
符号の説明
1 液体展開速度測定装置
2 ベースプレート
3 液溜めA
4 液溜めB
5 多孔質基材
6 プレート
7 吸引用チューブ
8 レバー
9 ストッパー
10 タンク
11 空気穴
12 連結チューブ
13 昇降機
14 角度調整機
15 光源
16 LED
17 CCDカメラ
18 固定板
19 固定ピン
20 多孔質基材吸引穴
21 プレート吸引穴
22 減圧空間
23 減圧ポンプ
24 基板
25 光軸
26 吸引チューブ継ぎ手
27 結合シャフト
28 位置決めナット
29 固定ナット
30 単一光源照射領域
31 画像取得領域
32 多孔質基材画像切り取り領域
33 分割領域
34 分割領域
35 分割領域
36 測定液浸透部分



Claims (14)

  1. 1枚以上の多孔質基材を設置するプレートと、測定液を注入する液溜め部と、前記液溜めに連結する測定液供給装置と、前記多孔質基材に光を照明する光源と、前記多孔質基材を撮像する撮像装置とを備えた多孔質基材の液体展開速度測定装置であって、前記多孔質基材を少なくとも前記プレートの2箇所以上の基準線または基準点に沿って固定することを特徴とする多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  2. 前記多孔質基材を設置するプレートは、前面が平坦な中空直方体であり、前記プレートに第1及び第2の開口部を有し、前記第1の開口部は減圧装置に接続され、前記第2の開口部は前記多孔質基材の後面に配置され、前記減圧装置により前記プレート内の空間の圧力を低下させ、前記多孔質基材を前記プレート表面に配置された前記第2の開口部に吸引することによって、前記多孔質基材を均一に前記プレート面に固定することを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  3. 前記測定液供給装置はタンクと昇降機で構成され、前記タンク上部に開口部を設けてあり、前記測定液供給装置のタンクから前記液溜め部に測定液が注入された状態で、前記測定液供給装置のタンク内液面と前記液溜め部の液面を大気圧で押圧し、前記昇降機で前記測定液給装置のタンク液面の高さを変更することによって、前記液溜め部の液面高さを調整することを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  4. 前記多孔質基材を設置するプレート前面で、n段の多孔質基材の列を平行に構成し、前記それぞれの多孔質基材の列毎に前記液溜め部をn個設け、前記n個の液溜め部にそれぞれ接続された測定液供給装置をn台有する請求項3に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。ここで、nは自然数とする。
  5. 前記光源の中心軸を前記多孔質基材に対して傾けて照射することを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  6. 前記光源の中心軸を前記多孔質基材に向けないことを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  7. 前記多孔質基材を照明する光源は1個であって、光軸の中心は前記プレートの中心または略中心とし、前記プレートの面積よりも広い範囲を照射することを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  8. 前記多孔質基材を撮像する撮像装置の記録画像は、前記プレートの面積よりも広い範囲を記録した画像であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  9. 前記多孔質基材を連続的または間欠的に撮像する撮像装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  10. 前記多孔質基材性能評価装置を設置するベースプレートに、角度検知機構と角度調整機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の多孔質基材の液体展開速度測定装置。
  11. 1枚以上の多孔質基材を設置するプレートと、測定液を注入する液溜め部と、前記液溜めに連結する測定液供給装置と、前記多孔質基材に光を照明する光源と、前記多孔質基材を撮像する撮像装置とを備えた多孔質基材の液体展開速度測定装置における液体展開速度測定方法であって、
    前記液溜め部に前記多孔質基材の一部を浸漬する工程と、前記撮像装置で前記多孔質基材の画像を撮像する工程と、前記多孔質基材の所定場所まで測定液が到達する時間を測定する工程と、前記撮像した画像と前記測定時間を用いて性能評価する工程とを備えたことを特徴とする前記多孔質基材の液体展開速度測定方法。
  12. 前記多孔質基材の一部を浸漬する工程の以前に、前記多孔質基材上で前記測定液が未浸透の箇所の撮像装置出力値が飽和するように撮像装置の受光量を調整することを特徴とする請求項11に記載の多孔質基材の液体展開速度測定方法。
  13. 前記多孔質基材の画像を前記測定液の流れの方向と平行に2つ以上の領域に分割し、前記分割した領域の全てで前記測定液が所定場所まで到達する時間を測定する工程を備えたことを特徴とする請求項11に記載の多孔質基材の液体展開速度測定方法。
  14. 前記多孔質基材の画像を前記測定液の流れの方向と平行に2つ以上の領域に分割し、前記分割した領域画像において、前記測定液の流れの方向と垂直な方向の画素の輝度信号の平均値を求め、前記平均値の変化を読み取る工程を備えたことを特徴とする請求項11に記載の多孔質基材の液体展開速度測定方法。




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CN107101926A (zh) * 2017-05-05 2017-08-29 湖南建研信息技术股份有限公司 一种自动测量及控制的抗渗仪及抗渗检测方法
WO2021080559A1 (en) * 2019-10-21 2021-04-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Substrate porosity determination

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