JP2009052012A - カチオン性共重合体およびその用途 - Google Patents

カチオン性共重合体およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】水系用途において高い性能を発揮できる共重合体を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)1〜55重量%と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)45〜99重量%とを含む単量体組成物を共重合して得られるカチオン性共重合体。
Figure 2009052012

(R、R、X、Yの説明略、n1=5−200)
【選択図】なし

Description

本発明は、カチオン性共重合体およびその用途に関する。詳細には、疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体とを所定の割合で含む単量体組成物を共重合させて得られるカチオン性共重合体、該カチオン性共重合体を用いた洗剤用ビルダーおよび洗剤組成物に関する。
ポリアルキレンオキシド系共重合体は、種々の工業分野において用いられている有用な重合体である。例えば、該共重合体は、分散剤、洗浄剤組成物等の水系用途に有用である。
ポリアルキレンオキシド系共重合体を上記水系用途に用いる場合、使用する水系の水質による影響、併用する他の成分との相互作用による影響などを考慮する必要がある。例えば、国や地域によって水系の硬度が異なる。このため、低硬度の水系において各種効果を発揮できるポリアルキレンオキシド系共重合体であっても、高硬度の水系においては十分な効果が発揮できない場合がある。また、洗剤組成物に界面活性剤が含まれる場合、ポリアルキレンオキシド系共重合体と界面活性剤との相互作用の程度によって、洗浄効果が十分に発揮できない場合がある。
さらに、ポリアルキレンオキシド系共重合体を洗剤組成物に用いる場合、洗浄すべき汚れとポリアルキレンオキシド系共重合体との相互作用の程度が、洗浄効果に影響を及ぼす。
加えて、洗剤組成物に用いる場合、ポリアルキレンオキシド系共重合体は、疎水性汚れおよび親水性汚れの双方に対する洗浄力を発揮することが求められる。
これまで、ポリオキシアルキレン系共重合体としては、ポリオキシアルキレン系単量体と四級化窒素含有単量体との共重合体(特許文献1)、ポリオキシアルキレン系単量体と四級カチオン基含有単量体との共重合体(特許文献2)等が提案されている。
しかし、これまでに提案されているポリアルキレンオキシド系共重合体は、上記水系用途の性能に関して十分なものではない。
特表2007−510806号公報 特開2001−181354号公報
本発明の目的は、特に水系用途において、疎水性汚れおよび親水性汚れのいずれの洗浄についても高い性能を発揮できる共重合体を提供することにある。また、該共重合体を用いた洗剤用ビルダーおよび洗剤組成物を提供することにある。
本発明のカチオン性共重合体は、一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)1〜55重量%と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)45〜99重量%とを含む単量体組成物を共重合して得られる。
Figure 2009052012
(式(1)中、
Xは、R、または、一般式(2)、もしくは−OCHCH−で表される構造であり、
Figure 2009052012
Yは、酸素原子、または、一般式(3)で表される構造であり、
Figure 2009052012
は、水素原子またはメチル基であり、
は、炭素数2〜4の直鎖または分岐アルキレン基であり、
は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、
は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、
は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、
n1は、5〜200の整数である。)
好ましい実施形態においては、上記疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)が、一般式(4)で表される化合物、および、一般式(5)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの単量体を含む。
Figure 2009052012
(式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、Rは、炭素数1〜2のアルキレン基であり、Rは、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、n2は、5〜200の整数である。)
Figure 2009052012
(式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、R10は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、R11は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、n3は、5〜200の整数である。)
好ましい実施形態においては、上記カチオン性単量体(b)が、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジアリルアルキルアミン、およびこれらの四級化物、ならびにジアリルアミンからなる群より選択される少なくとも1つの単量体を含む。
本発明の別の局面によれば、洗剤用ビルダーが提供される。この洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体を含む。
本発明の別の局面によれば、洗剤組成物が提供される。この洗剤組成物は、上記カチオン性共重合体を含む。
本発明によれば、疎水基を含有するポリアルキレンオキシド系単量体と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体とを所定の割合で含む単量体組成物を共重合させることにより、特に水系用途において、疎水性汚れおよび親水性汚れのいずれの洗浄についても高い性能を発揮できるカチオン性共重合体を提供することができる。
また、該カチオン性共重合体を用いた洗剤用ビルダーおよび洗剤組成物を提供することができる。
特に、本発明のカチオン性共重合体は、耐硬水性、洗浄力、再汚染防止能、クレイ(Clay)分散性、界面活性剤との相互作用などが高い。
〔カチオン性共重合体〕
本発明のカチオン性共重合体は、一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)1〜55重量%と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)45〜99重量%とを含む単量体組成物を共重合することによって得られる。
Figure 2009052012
(式(1)中、
Xは、R、または、一般式(2)、もしくは−OCHCH−で表される構造であり、
Figure 2009052012
Yは、酸素原子、または、一般式(3)で表される構造であり、
Figure 2009052012
は、水素原子またはメチル基であり、
は、炭素数2〜4の直鎖または分岐アルキレン基であり、
は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、
は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、
は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、
n1は、5〜200の整数である。)
Xは、好ましくはR、一般式(2)または−OCHCH−で表される構造であり、さらに好ましくはRまたは、一般式(2)で表される構造である。XがR、一般式(2)または−OCHCH−で表される構造であれば、洗剤組成物に使用した場合に、洗剤として好適に用いられる中性から弱アルカリ性の条件において、安定して高い洗浄力、クレイ分散性、再汚染防止能等を発揮できる。該構造を有することにより、pHや温度の変化に対する安定性が高いため、単量体合成時や重合時、あるいは各用途下、例えば、洗剤の製造時における厳しい条件下でも、極めて分解し難いという特徴を有する。そのため、例えば、洗剤などに配合した場合、高い性能を発揮し、製品の品質のばらつきを抑えることが可能となる。該構造以外の疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体を使用した場合、例えば、疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体において、不飽和二重結合とポリアルキレングリコール鎖がエステル結合を介して結合している構造を有する場合、上記工程において、エステル結合が加水分解を受けることとなる。一般に、疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体は分子量が高く、少量のエステル結合が加水分解を受けても、重合体の物性に与える影響は大きい。そのため、得られる重合体の性能のばらつきが大きくなってしまう。また、例えば、不飽和二重結合の部位が、ビニルエーテル結合のような構造の場合、共重合性が低いため、残存モノマー量がばらつき、その結果、得られる重合体の性能のばらつきが大きくなってしまう。本発明における疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体であれば、上記問題が生じることを実質的に避けることが可能である。
Yは、好ましくは酸素原子または一般式(3)で表される構造である。
は、好ましくは水素原子である。
は、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基であり、さらに好ましくはエチレン基(−CHCH−)である。
は、好ましくは炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数8〜18の直鎖または分岐アルキル基であり、特に好ましくは炭素数12〜16の直鎖または分岐アルキル基である。なお、本発明においては、Rが疎水基として機能する。疎水基を有することにより、本発明のカチオン性共重合体は、洗剤組成物に用いられた場合に、高い洗浄力、クレイ分散性、再汚染防止能等を発揮できる。
は、好ましくはメチレン基(−CH−)である。
は、好ましくはメチレン基(−CH−)である。
n1は、好ましくは10〜100の整数であり、さらに好ましくは15〜50の整数である。
一般式(1)においては、異なるアルキレンオキシド基がランダム構造またはブロック構造で配置されていてもよい。
一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体としては、好ましくは、一般式(4)で表される化合物、および、一般式(5)で表される化合物が挙げられる。上記疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体としては、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
Figure 2009052012
(式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、Rは、炭素数1〜2のアルキレン基であり、Rは、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、n2は、5〜200の整数である。)
は、好ましくは水素原子である。Rは、好ましくはメチレン基(−CH−)である。Rは、好ましくは炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数8〜18の直鎖または分岐アルキル基であり、特に好ましくは炭素数12〜16の直鎖または分岐アルキル基である。
Figure 2009052012
(式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、R10は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、R11は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、n3は、5〜200の整数である。)
は、好ましくはメチル基である。R10は、好ましくはエチレン基(−CHCH−)である。R11は、好ましくは炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数8〜18の直鎖または分岐アルキル基であり、特に好ましくは炭素数12〜16の直鎖または分岐アルキル基である。
n2、およびn3は、それぞれ独立して、好ましくは10〜100の整数であり、さらに好ましくは15〜50の整数である。
一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)は、任意の適切な方法で調製することができる。
例えば、一般式(4)で表される化合物は、疎水基含有ポリアルキレンオキシドにアリルグリシジルエーテルを付加すること、エチレン性不飽和ポリアルキレンオキシド(例えば、アリルアルコールまたはイソプレノールのアルキレンオキシド付加物)にアルキレンオキシドを含むアルキルまたはアリールグリシジルエーテルを付加すること等により、調製することができる。
例えば、一般式(5)で表される化合物は、エチレン性不飽和ポリアルキレンオキシド(例えば、アリルアルコールまたはイソプレノールのアルキレンオキシド付加物)にアルキルまたはアリールグリシジルエーテルを付加することにより、調製することができる。
少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体としては、任意の適切な単量体を用いることができる。例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジアリルアルキルアミン、およびこれらの四級化物、ならびにジアリルアミンが好ましく用いられる。これらのカチオン性単量体を用いることにより、泥粒子や水溶性着色物質等の親水性汚れに対する洗浄力に優れた共重合体を得ることができる。上記カチオン性単量体としては、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノドデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。なかでも、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの四級化物としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートを任意の適切な四級化剤で四級化したものが挙げられる。具体的には、例えば、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートサルフェート、ジメチルエチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートサルフェート、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリレートサルフェート、ジメチルエチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリレートサルフェート、トリメチルアンモニウムブチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムブチル(メタ)アクリレートサルフェート、ジメチルエチルアンモニウムブチル(メタ)アクリレートサルフェートが挙げられる。なかでも、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートサルフェート、ジメチルエチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートサルフェートが好ましく、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリドがさらに好ましく用いられる。
四級化剤としては、任意の適切なものが用いられる。例えば、塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル、ベンジルクロリド等のハロゲン化アルキルが挙げられる。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノドデシル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。また、その四級化物としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを任意の適切な四級化剤で四級化したものが挙げられる。具体的には、例えば、(メタ)アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリルアミドブチルトリメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。四級化剤としては、上記と同様のものを用いることができる。
ビニルイミダゾールおよびその四級化物としては、例えば、ビニルイミダゾール、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムクロリド、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムメチルサルフェート、3−エチル−1−ビニルイミダゾリウムエチルサルフェート、3−エチル−1−ビニルイミダゾリウムクロリド3−ベンジル−1−ビニルイミダゾリウムクロリドが挙げられる。なかでも、ビニルイミダゾールが好ましく用いられる。
ビニルピリジンおよびその四級化物としては、例えば、ビニルピリジン、1−メチル−4−ビニルピリジニウムクロリド、1−メチル−4−ビニルピリジニウムメチルサルフェート、3−ベンジル−1−ビニルピリジニウムクロリドが挙げられる。
ジアリルアルキルアミンおよびその四級化物としては、例えば、ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミン、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジエチルアンモニウムクロリド、ジアリルメチルエチルアンモニウムクロリド、ジアリルジプロピルアンモニウムクロリドが挙げられる。好ましくは、ジアリルジアルキルアンモニウムクロリドが用いられる。
本発明で用いられる単量体組成物中、一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)の含有量は、1〜55重量%であり、好ましくは5〜55重量%、さらに好ましくは10〜55重量%、特に好ましくは15〜50重量%、最も好ましくは20〜50重量%である。同様に、上記少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)の含有量は、単量体組成物中、45〜99重量%であり、好ましくは45〜95重量%、さらに好ましくは45〜90重量%、特に好ましくは50〜85重量%、最も好ましくは50〜80重量%である。疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体の含有量が5重量%未満であると、共重合体中に含まれる疎水基の量が十分でないために疎水性汚れへの吸着性が低下し、疎水性汚れに対する洗浄力が低下する場合がある。カチオン性共重合体の含有量が50重量%未満であると、親水性汚れへの吸着性が低下し、親水性汚れに対する洗浄力が低下する場合がある。
単量体組成物は、さらに他の単量体を含んでもよい。他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリセリル、3−アリルオキシ−1,2−プロパンジオール等の水酸基を有する不飽和単量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する単量体、ビニルスルホン酸等のスルホン酸基を有する単量体、疎水性部分を有さないポリアルキレングリコール系単量体、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、イソブチレンが挙げられる。疎水性部分を有さないポリアルキレングリコール系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレングリコールエステル等の不飽和カルボン酸のアルキレングリコールエステル;イソプレノール、アリルアルコール等の不飽和アルコール1モルに対して、炭素数2〜20のアルキレンオキシドを、通常1〜200モル、好ましくは10〜100モル、さらに好ましくは10〜50モル付加した付加物;等が挙げられる。これら他の単量体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記他の単量体の含有量は、単量体組成物中、好ましくは30重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下、最も好ましくは0重量%である。
本発明のカチオン性共重合体を得るための重合方法としては、任意の適切な重合方法を採用し得る。例えば、ラジカル重合が挙げられる。ラジカル重合は任意の適切な方法によって行うことができる。例えば、溶液重合方法およびエマルション重合方法、好ましくは溶液重合方法である。
溶液重合に用いられる溶媒としては、任意の適切な溶媒を採用し得る。好ましくは、水、アルコール、グリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール類等の水性の溶媒が挙げられ、より好ましくは水が挙げられる。上記溶媒は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、上記単量体の溶媒への溶解性を向上させるため、重合反応に悪影響を及ぼさない範囲で、有機溶媒を適宜加えても良い。
上記有機溶媒としては、任意の適切な有機溶媒を採用し得る。例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール;ジメチルホルムアルデヒド等のアミド類;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;等が挙げられる。上記有機溶媒は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記溶媒の使用量は、上記単量体組成物100重量部に対して、好ましくは40〜300重量部、より好ましくは45〜200重量部、さらに好ましくは50〜150重量部の範囲である。溶媒の使用量が単量体組成物100重量部に対して40重量部未満の場合には、得られる重合体の分子量が高くなりすぎるおそれがある。一方、溶媒の使用量が単量体組成物100重量部に対して300重量部を超える場合には、得られる重合体の濃度が低くなり、場合によっては溶媒除去が必要となるおそれがある。
溶液重合においては、代表的には、反応系内に予め仕込まれた溶媒中に、上記単量体を含む溶液と開始剤を含む溶液とを滴下する。各溶液の濃度については、任意の適切な濃度を採用し得る。例えば、一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体の全使用量の50〜100重量%を溶媒と共に予め反応系内に仕込んでおき、残りの単量体(0〜50重量%の一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体と、必要に応じて、上記他の単量体)、開始剤成分、およびその他の添加剤をそれぞれ溶媒に溶解し、重合中に反応系内に適当に添加(滴下)して重合を行う。このように添加して重合を行うことにより、残存する一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体を低減することができる。また、例えば、上記において、一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体の全使用量を重合中に反応系内に適当に滴下して添加しても良い。
上記重合反応において、疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体の添加が、カチオン性単量体の添加より早く終了することが好ましく、疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体の添加が終了した際に、カチオン性単量体の全使用量の5〜100重量%が未添加であることがさらに好ましい。具体的には、疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体として、重合性が比較的低い一般式(4)または(5)で表される単量体を用いる場合は、該単量体の添加が終了した際に、カチオン性単量体の全使用量の10〜100重量%、好ましくは30〜100重量%、さらに好ましくは50〜100重量%が未添加であることが好ましい。このように添加して重合を行うことにより、重合性が異なる疎水性基含有ポリアルキレンオキシド系単量体とカチオン性単量体の共重合性を改善することができるので、得られた共重合体のクレイ分散性、再汚染防止能等が向上するので好ましい。
上記開始剤としては、任意の適切な開始剤を採用し得る。例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム等の重亜硫酸塩;亜硫酸塩やピロ亜硫酸塩、亜リン酸塩や次亜リン酸塩;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物;等が挙げられる。好ましくはアゾ系化合物であり、さらに好ましくは2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩である。これらの開始剤は、1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
開始剤の使用量は、単量体の種類、濃度等に応じて適切に設定され得る。開始剤の使用量は、通常、単量体組成物1モルに対して、0.1〜20g、好ましくは0.5〜15g、さらに好ましくは1〜10gである。
上記重合反応においては、反応系内に、連鎖移動剤等の添加剤を含んでいても良い。上記添加剤としては、任意の適切な添加剤を採用し得る。例えば、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、二亜硫酸ナトリウム等の添加剤を重合中に添加することができる。
添加剤の使用量は、単量体の種類、濃度等に応じて適切に設定され得る。例えば、単量体組成物100重量部に対して、0.1〜5重量部の添加剤が用いられ得る。
上記滴下に要する時間(滴下時間)は、好ましくは60分〜420分、より好ましくは60分〜300分、特に好ましくは90分〜240分である。滴下時間は、滴下する単量体や開始剤の種類によって、それぞれ異なっていても良い。滴下時間が60分未満であると、共重合体が高分子量化するために洗浄力が低下するおそれや、カチオン性単量体の単独重合体ができやすくなり、疎水基を含まない重合体ができるために、洗浄力が低下するおそれがある。滴下時間が420分を超える場合には、得られる重合体の生産性の点で問題が生じるおそれがある。
上記重合反応における重合温度は、開始剤によって、任意の適切な温度を採用し得る。重合温度は、通常、25〜200℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは60〜120℃、特に好ましくは80〜110℃である。重合温度が低すぎると、得られる重合体の重量平均分子量が上昇するおそれや、不純物の生成量が増加するおそれがある。なお、重合温度とは、重合反応の反応溶液の温度をいう。重合温度の測定方法や制御手段については、任意の適切な方法や手段を採用し得る。例えば、一般に使用される装置を用いて測定すれば良い。
上記重合反応において、重合時の圧力は、任意の適切な圧力を採用し得る。例えば、常圧下、減圧下、加圧下の何れの圧力下であっても良い。反応系内の雰囲気は、空気雰囲気のままで行ってもよいが、不活性ガス雰囲気としてもよい。例えば、重合開始前に反応系内を窒素等の不活性ガスで置換することができる。これにより、反応系内の雰囲気ガス(例えば、酸素ガス等)が液相内に溶解し、重合禁止剤として作用する。
上記滴下が終了し、反応系における重合反応が終了した時点での反応溶液(共重合体溶液)中の固形分濃度は、35重量%以上であることが好ましい。35重量%未満の場合には、得られる重合体の生産性を大幅に向上することができないおそれがある。より好ましくは40〜70重量%、さらに好ましくは45〜65重量%である。このように、重合反応終了時の固形分濃度が35重量%以上であれば、高濃度かつ一段で重合を行うことができる。そのため、効率よく重合体を得ることができる。例えば、濃縮工程を省略することができ、重合体の生産性が大幅に向上し、製造コストの上昇も抑制することが可能となる。なお、重合反応が終了した時点とは、全ての滴下成分の滴下が終了した時点であってもよいが、好ましくは、その後、所定の熟成時間を経過した時点(重合が完結した時点)を言う。
上記固形分濃度は、130℃の熱風乾燥機で1時間処理した後の不揮発分を、固形分として算出すれば良い。
上記熟成時間は、好ましくは1〜120分間、より好ましくは5〜60分間、さらに好ましくは10〜30分間である。熟成時間が1分間未満の場合には、熟成が不十分なために単量体成分が残ることがあり、残存モノマーに起因する不純物が形成して性能低下等を招くおそれがある。熟成時間が120分間を超える場合には、重合体溶液の着色のおそれがある。
上記のような方法で好ましく製造され得る本発明のカチオン性共重合体は、水系用途において高い性能を発揮でき、耐硬水性、洗浄力、再汚染防止能、クレイ(Clay)分散性、界面活性剤との相互作用などが高いので、分散剤、洗剤用ビルダー、洗剤組成物、洗浄剤、水処理剤に用いた場合に特に優れた性能を発揮できる。
本発明のカチオン性共重合体は、疎水性汚れの再汚染防止率(測定方法の詳細は後述)が、好ましくは65.0%以上、より好ましくは68.0%以上、さらに好ましくは70.0%以上である。
本発明のカチオン性共重合体は、重量平均分子量が、好ましくは1000〜1000000、より好ましくは2000〜200000、特に好ましくは4000〜100000である。重量平均分子量が上記範囲を外れると、再汚染防止能、クレイ分散能が劣るおそれがある。
〔洗剤用ビルダー〕
本発明の洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体を含む。具体的には、本発明の洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体のみからなっていてもよいし、他の任意の適切な洗剤用ビルダーとの混合物からなっていてもよい。
本発明の洗剤用ビルダー中における上記カチオン性共重合体の含有割合は、本発明の洗剤用ビルダー100重量%に対して、0.1〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜70重量%、さらに好ましくは5〜65重量%である。カチオン性共重合体の含有割合が0.1重量%未満であると、洗剤組成物として用いた場合の洗浄力が不十分になるおそれがある。カチオン性共重合体の含有割合が80重量%を超えると、不経済になるおそれがある。
上記他の任意の適切な洗剤用ビルダーとしては、例えば、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポウ硝、炭酸ナトリウム、ニトリロトリ酢酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウムやカリウム、ゼオライト、多糖類のカルボキシル誘導体、(メタ)アクリル酸(共)重合体塩、フマル酸(共)重合体塩などの水溶性重合体等が挙げられる。
本発明の洗剤用ビルダーは、液体洗剤用であっても粉末洗剤用であってもよい。本発明の洗剤用ビルダーは界面活性剤との相溶性に優れる。このため、高濃縮の液体洗剤組成物とすることができる点では液体洗剤用が好ましい。
本発明の洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体以外のその他の成分について、その種類や配合比率は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、任意の適切な種類や配合比率を設定し得る。
本発明の洗剤用ビルダーは、親水性や疎水性の汚れといった種々の汚れに対応することができ、再汚染防止能等の特性に優れる。
〔洗剤組成物〕
本発明の洗剤組成物は、上記カチオン性共重合体を含む。好ましくは、上記本発明の洗剤用ビルダーを含む。
本発明の洗剤組成物は、粉末洗剤組成物であっても良いし、液体洗剤組成物であっても良い。本発明の洗剤組成物は、通常、洗剤に用い得る、任意の適切な添加剤を含んでいても良い。上記添加剤としては、例えば、アルカリビルダー、キレートビルダー、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の汚染物質の再沈着を防止するための再付着防止剤、ベンゾトリアゾールやエチレン−チオ尿素等のよごれ抑制剤、ソイルリリース剤、色移り防止剤、柔軟剤、pH調節のためのアルカリ性物質、香料、可溶化剤、蛍光剤、着色剤、起泡剤、泡安定剤、つや出し剤、殺菌剤、漂白剤、漂白助剤、酵素、染料、溶媒等が好適に挙げられる。また、粉末洗剤組成物の場合には、ゼオライトを配合することが好ましい。
本発明の洗剤組成物中の本発明の洗剤用ビルダーの含有割合は、本発明の洗剤組成物100重量%に対して、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.2〜15重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%、特に好ましくは0.4〜8重量%、最も好ましくは0.5〜5重量%である。本発明の洗剤用ビルダーの含有割合が0.1重量%未満であると、十分な洗浄性能を発揮できないおそれがある。本発明の洗剤用ビルダーの含有割合が20重量%を超えると、経済性が低下するおそれがある。
本発明の洗剤組成物における、上記カチオン性共重合体あるいは本発明の洗剤用ビルダーの配合形態は、液状でも良いし、固形状でも良い。洗剤の販売時の形態(例えば、液状物または固形物)に応じて決定すれば良い。また、重合後の水溶液の形態で配合しても良いし、水溶液の水分をある程度減少させて濃縮した状態で配合しても良いし、乾燥固化した状態で配合しても良い。
なお、本発明の洗剤組成物は、家庭用洗剤の合成洗剤、繊維工業その他の工業用洗剤、硬質表面洗浄剤のほか、その成分の1つの働きを高めた漂白洗剤等の特定の用途にのみ用いられる洗剤も含む。上記カチオン性共重合体は、キレート能に優れるため、微量金属を捕捉することにより、過酸化水素を安定でき、漂白剤の安定化能に優れることから、好適に用いることができる。
本発明の洗剤組成物は、上記カチオン性共重合体以外に、界面活性剤を含むことが好ましい。
本発明の洗剤組成物中に好ましく含まれる界面活性剤は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、および、両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である。これらの界面活性剤は1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
界面活性剤を2種以上併用する場合、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とを合わせた使用量は、全界面活性剤100重量%に対して、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上である。
上記アニオン系界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステルまたはその塩等を挙げることができる。また、これらのアニオン系界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
上記ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイド等を挙げることができる。また、これらのノニオン系界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
上記カチオン系界面活性剤の具体例としては、4級アンモニウム塩等を挙げることができる。カチオン系界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
上記両性界面活性剤の具体例としては、カルボキシル型またはスルホベタイン型両性界面活性剤等を挙げることができる。両性界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
本発明の洗剤組成物に含まれる界面活性剤の配合割合は、洗剤組成物中、好ましくは10〜60重量%であり、より好ましくは12〜50重量%であり、さらに好ましくは15〜45重量%であり、特に好ましくは15〜40重量%である。界面活性剤の配合割合が10重量%未満であると、十分な洗剤性能を発揮できなくなるおそれがある。他方、60重量%を超えると、経済性が低下するおそれがある。
本発明の洗剤組成物が液体洗剤組成物である場合、液体洗剤組成物に含まれる水分量は、通常、液体洗剤組成物100重量%に対して、好ましくは0.1〜75重量%、より好ましくは0.2〜70重量%、さらに好ましくは0.5〜65重量%、さらに好ましくは0.7〜60重量%、特に好ましくは1〜55重量%であり、最も好ましくは1.5〜50重量%である。
本発明の洗剤組成物が液体洗剤組成物である場合、液体洗剤組成物は、カオリン濁度が、好ましくは200mg/L以下、より好ましくは150mg/L以下、さらに好ましくは120mg/L以下、特に好ましくは100mg/L以下、最も好ましくは50mg/L以下である。
上記カチオン性共重合体を洗剤用ビルダーとして液体洗剤組成物に添加する場合としない場合とでのカオリン濁度の変化(差)は、好ましくは500mg/L以下、より好ましくは400mg/L以下、さらに好ましくは300mg/L以下、特に好ましくは200mg/L以下、最も好ましくは100mg/L以下である。
カオリン濁度は、例えば、厚さ10mmの50mm角セルに均一に撹拌した試料(液体洗剤)を仕込み、気泡を除いた後、日本電色株式会社製の濁度計(NDH2000)を用いて25℃でのTubidity(カオリン濁度:mg/L)を測定する。
上記洗剤組成物に配合し得る酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等が好適である。中でも、アルカリ洗浄液中で活性が高いプロテアーゼ、アルカリリパーゼ、アルカリセルラーゼが好ましい。上記酵素の添加量は、洗剤組成物100重量%に対して、5重量%以下が好ましい。5重量%を超えると、洗浄力の向上が見られなくなるおそれや、経済性が低下するおそれがある。
上記洗剤組成物に配合し得るアルカリビルダーとしては、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が好適である。
上記洗剤組成物に配合し得るキレートビルダーとしては、ジグリコール酸、オキシカルボン酸塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、STPP(トリポリリン酸ナトリウム)、クエン酸等が好適である。本発明におけるポリアルキレングリコール系重合体以外のその他の成分を含むものを添加しても良い。
本発明の洗剤組成物は、液体洗剤用であっても粉末洗剤用であってもよいが、界面活性剤との相溶性に優れ、高濃縮の液体洗剤組成物とすることができる点では液体洗剤用が好ましい。
本発明の洗剤組成物は、上記カチオン性共重合体あるいは本発明の洗剤用ビルダー以外のその他の成分について、その種類や配合比率は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、任意の適切な種類や配合比率を設定し得る。
本発明の洗剤組成物は、親水性や疎水性の汚れといった種々の汚れに対応することができ、再汚染防止能等の特性に優れる。
〔その他の用途〕
上記カチオン性共重合体は、顔料分散剤やスケール防止剤に用いることもできる。また、シャンプー、リンス、ボディーソープ等の身体用洗剤、繊維加工、建材加工、塗料、窯業等の分野においても幅広く応用できる。
上記カチオン性共重合体は、水処理剤、繊維処理剤に用いることもできる。
上記水処理剤は、冷却水系、ボイラー水系等の水系に添加されることにより、例えば、炭酸カルシウムやシリカ等のスケール防止性や金属の腐食防止性等にとって有利となる可能性がある。
上記繊維処理剤は、各種繊維を処理することにより、例えば、吸水性、柔軟性、耐磨耗性、汚れの防止性、触感性等にとって有利となる可能性がある。
上記水処理剤や上記繊維処理剤において、上記カチオン性共重合体は、そのまま添加しても良いし、上記カチオン性共重合体以外の他の成分とともに添加しても良い。
上記水処理剤や上記繊維処理剤は、上記カチオン性共重合体以外のその他の成分について、その種類や配合比率は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、任意の適切な種類や配合比率を設定し得る。
上記水処理剤や上記繊維処理剤は、親水性や疎水性の汚れといった種々の汚れに対応することができ、再汚染防止能等の特性に優れる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、特に明記しない限り、実施例における部および%は重量基準である。
[調製例1]疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えたガラス製の反応器にソフタノール200(株式会社日本触媒製;炭素数12〜14の第2級アルコールのエチレンオキシド20モル付加物)を212.8g仕込み、60℃で維持した。該反応器に、アリルグリシジルエーテル22.8gを少しずつ加えて均一になるまで撹拌した。得られた混合物を撹拌しながら、さらに、3フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体1.0mlを加え、60℃で36時間反応させた。これにより、ソフタノール200のアリルグリシジルエーテル変性物(以下、「AGE−SFT200」と略す。)を得た。
[実施例1]共重合体(1)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、22.6gのAGE−SFT200を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、75%トリメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド(以下、「75%4DAM」と略す。)120.0g、15%2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド水溶液(以下、「15%V−50」と略す。)30.2g、および純水22.4gを、それぞれ別のノズルから滴下した。75%4DAMの滴下時間は180分間、15%V−50および純水の滴下時間は190分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。75%4DAMの滴下終了後、さらに30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水97.6gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(1)の水溶液を得た。
[実施例2]共重合体(2)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、57.0gのAGE−SFT200を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、76.0gの75%4DAM、21.4gの15%V−50、および41.0gの純水を、それぞれ別のノズルから滴下した。75%4DAMの滴下時間は240分間、15%V−50および純水の滴下時間は250分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。75%4DAMの滴下終了後、さらに30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水97.6gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(2)の水溶液を得た。
[実施例3]共重合体(3)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、21.6gのAGE−SFT200を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、86.0gの100%ジメチルアミノエチルメタクリレート(以下、「100%DAM」と略す。)、37.8gの15%V−50、5.9gの純水、および15.8gの100%酢酸を、それぞれ別のノズルから滴下した。100%DAMおよび100%酢酸の滴下時間は240分間、15%V−50および純水の滴下時間は250分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、さらに30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水80.0gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(3)の水溶液を得た。
[実施例4]共重合体(4)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、21.6gのAGE−SFT200を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、86.0gの100%ジメチルアミノエチルアクリレート(以下、「100%DAA」と略す。)、41.2gの15%V−50、40.6gの純水、および16.2gの100%酢酸を、それぞれ別のノズルから滴下した。100%DAAおよび100%酢酸の滴下時間は240分間、15%V−50および純水の滴下時間は250分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAAの滴下終了後、さらに30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水49.6gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(4)の水溶液を得た。
[実施例5]共重合体(5)の調製
還流冷却機、温度計、撹拌機、窒素導入口を備えたガラス製の反応器に、212.8gのソフタノール200と、4.4gのKOHを仕込み、窒素を流しながら、120℃で1時間撹拌し、水分を除去した。液温を90℃に下げ、22.8gのアリルグリシジルエーテルを30分かけて加え、均一になるまで撹拌した。アリルグリシジルエーテルの添加終了後、さらに240分間反応させ、ソフタノール200のアリルグリシジルエーテル変性物(2)(以下、AGE−SFT200(2)と略す)を得た。
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、13.5gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%DAM、17.8gの80%AGE−SFT200(2)、7.6gの15%V−50、3.8gの純水、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別のノズルから滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は180分間、80%AGE−SFT200(2)は120分間、15%V−50と純水は210分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、さらに60分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水60.3gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(5)の水溶液を得た。
[実施例6]共重合体(6)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、13.5gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%DAM、17.8gの80%AGE−SFT200(2)、12.7gの15%V−50、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別のノズルから滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、80%AGE−SFT200(2)は90分間、15%V−50は150分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、さらに60分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水61.0gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(6)の水溶液を得た。
[実施例7]共重合体(7)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、13.3gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、35.0gの100%DAM、43.8gの80%AGE−SFT200(2)、5.3gの15%V−50、7.8gの純水、12.8gの100%酢酸を、それぞれ別のノズルから滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、80%AGE−SFT200(2)は60分間、15%V−50と純水は150分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、さらに60分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水59.0gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(7)の水溶液を得た。
[実施例8]共重合体(8)の調製
還流冷却機、温度計、撹拌機、窒素導入口を備えたガラス製の反応器に、296.5gのイソプレノールエチレンオキシド25モル付加物と、7.2gのKOHを仕込み、窒素を流しながら、120℃で1時間撹拌し、水分を除去した。液温を90℃に下げ、62.5gのC12〜13アルキルグリシジルエーテル(以下、LGEと略す)を30分かけて加え、均一になるまで撹拌した。LGEの添加終了後、さらに240分間反応させ、イソプレノールエチレンオキシド25モル付加物のLGE変性物(以下、IPN25−LGEと略す)を得た。
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、13.5gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%DAM、17.8gの80%IPN25−LGE水溶液(以下、80%IPN−LGEと略す)、7.6gの15%V−50、3.8gの純水、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別のノズルから滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、80%IPN25−LGEは90分間、15%V−50と純水は150分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、さらに60分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水60.3gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(8)の水溶液を得た。
[比較例1]比較共重合体(C1)の調製
還流冷却機、温度計、および撹拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、50.0gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次いで、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、120.0gの75%4DAM、37.6gの60%アリルアルコールエチレンオキシド20モル付加物(以下、「60%PEA25」と略す。)、30.2gの15%V−50、および22.4gの純水を、それぞれ別のノズルから滴下した。75%4DAMの滴下時間は180分間、60%PEA25の滴下時間は150分間、15%V−50および純水の滴下時間は190分間とした。各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。75%4DAMの滴下終了後、さらに30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、撹拌しながら、純水32.8gを徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度40%の共重合体(C1)の水溶液を得た。
〔評価〕
得られた共重合体(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、および比較共重合体(C1)について、重量平均分子量および再汚染防止能の評価を行った。結果を表1に示す。
<重量平均分子量>
重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定値である。
測定装置:日立社製「L−7000シリーズ」
検出器:RI、UV(検出波長:254nm)
カラム:昭和電工社製「SHODEX SB−G」、「SHODEX SB−804HQ」、「SHODEX SB−803HQ」、および「SHODEX SB−802.5HQ」をこの順で接続したもの
温度:40℃
流速:0.8mL/分
検量線:ポリエチレンオキシド標準サンプル(ジーエルサイエンス社製)を用いて作成
溶離液:0.5M酢酸−0.5M酢酸ナトリウム
<再汚染防止能>
(i)Test fabric社より入手したポリエステル布を5cm×5cmに切断し、白布を作製した。この白布を予め日本電色工業社製の測色色差計SE2000型を用いて、白色度を反射率にて測定した。
(ii)塩化カルシウム2水和物2.94gに純水を加えて10kgとし、硬水を調製した。
(iii)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.0g、炭酸ナトリウム4.0gに、純水を加えて、100.0gとし、界面活性剤水溶液を調製した。
(iv)ターゴットメーターを25℃にセットし、硬水1Lと界面活性剤水溶液5g、固形分換算で2%の共重合体水溶液1g、ゼオライト0.15g、およびカーボンブラック0.25gをポットに入れ、100rpmで1分間撹拌した。その後、白布10枚を入れ、100rpmで10分間撹拌した。
(v)手で白布の水を切り、25℃にした硬水1Lをポットに入れ、100rpmで2分間撹拌した。
(vi)白布に当て布をして、アイロンでしわを伸ばしながら乾燥させた後、上記測色色差計にて再度、白布の白度を反射率にて測定した。
(vii)以上の測定結果から、下式により再汚染防止率を求めた。
再汚染防止率(%)=〔(洗浄後の白色度)/(原白布の白色度)〕×100
Figure 2009052012
本発明のカチオン性共重合体は、高い洗浄力、クレイ分散性、再汚染防止能等を発揮し得る。したがって、分散剤、洗剤用ビルダー、洗剤組成物、洗浄剤、水処理剤に用いた場合に特に優れた性能を発揮できる。

Claims (5)

  1. 一般式(1)で表される疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)1〜55重量%と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)45〜99重量%とを含む単量体組成物を共重合して得られるカチオン性共重合体。
    Figure 2009052012
    (式(1)中、
    Xは、R、または、一般式(2)、もしくは−OCHCH−で表される構造であり、
    Figure 2009052012
    Yは、酸素原子、または、一般式(3)で表される構造であり、
    Figure 2009052012
    は、水素原子またはメチル基であり、
    は、炭素数2〜4の直鎖または分岐アルキレン基であり、
    は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、
    は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、
    は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、
    n1は、5〜200の整数である。)
  2. 前記疎水基含有ポリアルキレンオキシド系単量体(a)が、一般式(4)で表される化合物、および、一般式(5)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの単量体を含む、請求項1に記載のカチオン性共重合体。
    Figure 2009052012
    (式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、Rは、炭素数1〜2のアルキレン基であり、Rは、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、n2は、5〜200の整数である。)
    Figure 2009052012
    (式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、R10は、炭素数1〜2のアルキレン基であり、R11は、炭素数6〜24の直鎖もしくは分岐アルキル基、または炭素数6〜24の置換もしくは無置換アリール基であり、n3は、5〜200の整数である。)
  3. 前記カチオン性単量体(b)が、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジアリルアルキルアミン、およびこれらの四級化物、ならびにジアリルアミンからなる群より選択される少なくとも1つの単量体を含む、請求項1または2に記載のカチオン性共重合体。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のカチオン性共重合体を含む、洗剤用ビルダー。
  5. 請求項1から3までのいずれかに記載のカチオン性共重合体を含む、洗剤組成物。
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