JP2011168745A - カチオン性共重合体およびその製造方法およびその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリアルキレンオキシド系共重合体を上記水系用途に用いる場合、使用する水系の水質による影響、併用する他の成分との相互作用による影響などを考慮する必要がある。例えば、国や地域によって水系の硬度が異なる。このため、低硬度の水系において各種効果を発揮できるポリアルキレンオキシド系共重合体であっても、高硬度の水系においては十分な効果が発揮できない場合がある。また、洗剤組成物に界面活性剤が含まれる場合、ポリアルキレンオキシド系共重合体と界面活性剤との相互作用の程度によって、洗浄効果が十分に発揮できない場合がある。
すなわち、本発明のカチオン性共重合体は、下記一般式(1)で表される構造を有するポリアルキレンオキシド系単量体(a)由来の構造(構造A)を1〜55質量%と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)由来の構造(構造B)を45〜99質量%とを含むカチオン性共重合体である。
(式(1)中、
R1は、水素原子またはメチル基であり、
R2は、炭素数2〜6のアルキレン基であり、
nは、1〜200の数である。)
本発明のカチオン性共重合体は、下記一般式(1)で表される構造を有するポリアルキレンオキシド系単量体(a)由来の構造(構造A)を1〜55質量%と、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)由来の構造(構造B)を45〜99質量%とを含むカチオン性共重合体である。
(式(1)中、
R1は、水素原子またはメチル基であり、
R2は、炭素数2〜6のアルキレン基であり、
nは、1〜200の数である。)
上記一般式(1)において、R2は、炭素数2〜6のアルキレン基である。炭素数2〜6のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基であり、単量体(a)の製造が容易であることから、エチレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、イソペンチレン基、イソヘキシレン基、すなわち、−CH2CH2−、−CH2CH(CH3)−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(C2H5)−、−CH(C2H5)CH2−、−CH2CH(C3H7)−、−CH(C3H7)CH2−、−CH2CH(C4H7)−、−CH(C4H7)CH2−が、より好ましい。
例えば、イソプレノール等の不飽和アルコールの水酸基に、炭素数2〜6のアルキレンオキサイド、炭素数2〜6の環状エーテルを付加反応させる方法、イソプレニルクロライド等の不飽和ハロゲン化合物にアルキレングリコール等を反応させる方法が簡便である。なお、水酸基へのアルキレンオキサイドの付加反応は、公知の反応条件等が適用できる。この中でも、イソプレノールに炭素数2〜6のアルキレンオキサイドを付加させることによりポリアルキレンオキシド系単量体(a)を製造することが、プロセス的に最も簡便であり、得られるカチオン性重合体の性能も良好であることから好ましい。
一般式(2)中におけるR1、R2、nは、一般式(1)中におけるR1、R2、nと同じである。
本発明のカチオン性共重合体は、一般式(1)で表される構造を有するポリアルキレンオキシド系単量体(a)(単に単量体(a)ともいう)、少なくとも1つの窒素原子を含むカチオン性単量体(b)(単に単量体(b)ともいう)、必要に応じて任意成分であるその他の単量体(e)(単に単量体(e)ともいう)を含む単量体組成物を重合することにより製造することができる。
上記他の単量体の含有量は、単量体組成物中、好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下、最も好ましくは0質量%である。
本発明のカチオン性重合体組成物は、本発明のカチオン性重合体を必須として含有し、カチオン性重合体のみを含んでいても良いが、通常はその他に、重合開始剤残渣、残存モノマー、重合時の副生成物、水分から選ばれる1以上を含有する。好ましいカチオン性重合体組成物の形態は、カチオン性重合体を40〜60質量%含有し、水を40〜60質量%含有する形態である。
〔洗剤用ビルダー〕
本発明の洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体を含む。具体的には、本発明の洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体のみからなっていてもよいし、他の任意の適切な洗剤用ビルダーとの混合物からなっていてもよい。
本発明の洗剤用ビルダー中における上記カチオン性共重合体の含有割合は、本発明の洗剤用ビルダー100質量%に対して、0.1〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜70質量%、さらに好ましくは5〜65質量%である。カチオン性共重合体の含有割合が0.1質量%未満であると、洗剤組成物として用いた場合の洗浄力が不十分になるおそれがある。カチオン性共重合体の含有割合が80質量%を超えると、不経済になるおそれがある。
上記他の任意の適切な洗剤用ビルダーとしては、例えば、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ボウ硝、炭酸ナトリウム、ニトリロトリ酢酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウムやカリウム、ゼオライト、多糖類のカルボキシル誘導体、(メタ)アクリル酸(共)重合体塩、フマル酸(共)重合体塩などの水溶性重合体等が挙げられる。
本発明の洗剤用ビルダーは、液体洗剤用であっても粉末洗剤用であってもよい。本発明の洗剤用ビルダーは界面活性剤との相溶性に優れる。このため、高濃縮の液体洗剤組成物とすることができる点では液体洗剤用が好ましい。
本発明の洗剤用ビルダーは、上記カチオン性共重合体以外のその他の成分について、その種類や配合比率は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、任意の適切な種類や配合比率を設定し得る。
本発明の洗剤用ビルダーは、親水性や疎水性の汚れといった種々の汚れに対応することができ、再汚染防止能等の特性に優れる。
本発明の洗剤組成物は、上記カチオン性共重合体を含む。好ましくは、上記本発明の洗剤用ビルダーを含む。
本発明の洗剤組成物は、粉末洗剤組成物であっても良いし、液体洗剤組成物であっても良い。本発明の洗剤組成物は、通常、洗剤に用い得る、任意の適切な添加剤を含んでいても良い。上記添加剤としては、例えば、アルカリビルダー、キレートビルダー、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の汚染物質の再沈着を防止するための再付着防止剤、ベンゾトリアゾールやエチレン−チオ尿素等のよごれ抑制剤、ソイルリリース剤、色移り防止剤、柔軟剤、pH調節のためのアルカリ性物質、香料、可溶化剤、蛍光剤、着色剤、起泡剤、泡安定剤、つや出し剤、殺菌剤、漂白剤、漂白助剤、酵素、染料、溶媒等が好適に挙げられる。また、粉末洗剤組成物の場合には、ゼオライトを配合することが好ましい。
本発明の洗剤組成物中の本発明の洗剤用ビルダーの含有割合は、本発明の洗剤組成物100質量%に対して、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.2〜15質量%、さらに好ましくは0.3〜10質量%、特に好ましくは0.4〜8質量%、最も好ましくは0.5〜5質量%である。本発明の洗剤用ビルダーの含有割合が0.1質量%未満であると、十分な洗浄性能を発揮できないおそれがある。本発明の洗剤用ビルダーの含有割合が20質量%を超えると、経済性が低下するおそれがある。
本発明の洗剤組成物における、上記カチオン性共重合体あるいは本発明の洗剤用ビルダーの配合形態は、液状でも良いし、固形状でも良い。洗剤の販売時の形態(例えば、液状物または固形物)に応じて決定すれば良い。また、重合後の水溶液の形態で配合しても良いし、水溶液の水分をある程度減少させて濃縮した状態で配合しても良いし、乾燥固化した状態で配合しても良い。
なお、本発明の洗剤組成物は、家庭用洗剤の合成洗剤、繊維工業その他の工業用洗剤、硬質表面洗浄剤のほか、その成分の1つの働きを高めた漂白洗剤等の特定の用途にのみ用いられる洗剤も含む。上記カチオン性共重合体は、キレート能に優れるため、微量金属を捕捉することにより、過酸化水素を安定でき、漂白剤の安定化能に優れることから、好適に用いることができる。
本発明の洗剤組成物中に好ましく含まれる界面活性剤は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、および、両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である。これらの界面活性剤は1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
界面活性剤を2種以上併用する場合、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とを合わせた使用量は、全界面活性剤100質量%に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
上記アニオン系界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステルまたはその塩等を挙げることができる。また、これらのアニオン系界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
上記ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイド等を挙げることができる。また、これらのノニオン系界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
上記カチオン系界面活性剤の具体例としては、4級アンモニウム塩等を挙げることができる。カチオン系界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
上記両性界面活性剤の具体例としては、カルボキシル型またはスルホベタイン型両性界面活性剤等を挙げることができる。両性界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分枝していても良い。
本発明の洗剤組成物に含まれる界面活性剤の配合割合は、洗剤組成物中、好ましくは10〜60質量%であり、より好ましくは12〜50質量%であり、さらに好ましくは15〜45質量%であり、特に好ましくは15〜40質量%である。界面活性剤の配合割合が10質量%未満であると、十分な洗剤性能を発揮できなくなるおそれがある。他方、60質量%を超えると、経済性が低下するおそれがある。
本発明の洗剤組成物が液体洗剤組成物である場合、液体洗剤組成物に含まれる水分量は、通常、液体洗剤組成物100質量%に対して、好ましくは0.1〜75質量%、より好ましくは0.2〜70質量%、さらに好ましくは0.5〜65質量%、さらに好ましくは0.7〜60質量%、特に好ましくは1〜55質量%であり、最も好ましくは1.5〜50質量%である。
本発明の洗剤組成物が液体洗剤組成物である場合、液体洗剤組成物は、カオリン濁度が、好ましくは200mg/L以下、より好ましくは150mg/L以下、さらに好ましくは120mg/L以下、特に好ましくは100mg/L以下、最も好ましくは50mg/L以下である。
上記カチオン性共重合体を洗剤用ビルダーとして液体洗剤組成物に添加する場合としない場合とでのカオリン濁度の変化(差)は、好ましくは500mg/L以下、より好ましくは400mg/L以下、さらに好ましくは300mg/L以下、特に好ましくは200mg/L以下、最も好ましくは100mg/L以下である。
カオリン濁度は、例えば、厚さ10mmの50mm角セルに均一に撹拌した試料(液体洗剤)を仕込み、気泡を除いた後、日本電色株式会社製の濁度計(NDH2000)を用いて25℃でのTubidity(カオリン濁度:mg/L)を測定する。
上記洗剤組成物に配合し得る酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等が好適である。中でも、アルカリ洗浄液中で活性が高いプロテアーゼ、アルカリリパーゼ、アルカリセルラーゼが好ましい。上記酵素の添加量は、洗剤組成物100質量%に対して、5質量%以下が好ましい。5質量%を超えると、洗浄力の向上が見られなくなるおそれや、経済性が低下するおそれがある。
上記洗剤組成物に配合し得るアルカリビルダーとしては、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩等が好適である。
上記洗剤組成物に配合し得るキレートビルダーとしては、ジグリコール酸、オキシカルボン酸塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、STPP(トリポリリン酸ナトリウム)、クエン酸等が好適である。本発明におけるポリアルキレングリコール系重合体以外のその他の成分を含むものを添加しても良い。
本発明の洗剤組成物は、液体洗剤用であっても粉末洗剤用であってもよいが、界面活性剤との相溶性に優れ、高濃縮の液体洗剤組成物とすることができる点では液体洗剤用が好ましい。
本発明の洗剤組成物は、上記カチオン性共重合体あるいは本発明の洗剤用ビルダー以外のその他の成分について、その種類や配合比率は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、任意の適切な種類や配合比率を設定し得る。
本発明の洗剤組成物は、親水性や疎水性の汚れといった種々の汚れに対応することができ、再汚染防止能等の特性に優れる。
上記カチオン性共重合体は、顔料分散剤やスケール防止剤に用いることもできる。また、シャンプー、リンス、ボディーソープ等の身体用洗剤、繊維加工、建材加工、塗料、窯業等の分野においても幅広く応用できる。
上記カチオン性共重合体は、水処理剤、繊維処理剤に用いることもできる。
上記水処理剤は、冷却水系、ボイラー水系等の水系に添加されることにより、例えば、炭酸カルシウムやシリカ等のスケール防止性や金属の腐食防止性等にとって有利となる可能性がある。
上記繊維処理剤は、各種繊維を処理することにより、例えば、吸水性、柔軟性、耐磨耗性、汚れの防止性、触感性等にとって有利となる可能性がある。
上記水処理剤や上記繊維処理剤において、上記カチオン性共重合体は、そのまま添加しても良いし、上記カチオン性共重合体以外の他の成分とともに添加しても良い。
上記水処理剤や上記繊維処理剤は、上記カチオン性共重合体以外のその他の成分について、その種類や配合比率は、本発明の作用効果を損なわない範囲で、任意の適切な種類や配合比率を設定し得る。
重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定値である。
測定装置:日立社製「L−7000シリーズ」
検出器:RI、UV(検出波長:254nm)
カラム:昭和電工社製「TOSOH guard column α」、「TSKgel α−3000」及び「TSKgel α−2500」をこの順で接続したもの
温度:40℃
流速:0.4mL/分
検量線:ポリエチレンオキシド標準サンプル(ジーエルサイエンス社製)を用いて作成
溶離液:100mMホウ酸ナトリウム/アセトニトリル:80/20(wt%)。
窒素雰囲気下、130℃に加熱したオーブンで、本発明の重合体(本発明の重合体組成物1.0gに水1.0gを加えたもの)を1時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の質量変化から、固形分(%)と揮発成分(%)を算出した。
(i)Test fabric社より入手したポリエステル布を5cm×5cmに切断し、白布を作製した。この白布を予め日本電色工業社製の測色色差計SE2000型を用いて、白色度を反射率にて測定した。
(ii)塩化カルシウム2水和物2.94gに純水を加えて10kgとし、硬水を調製した。
(iii)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.0g、炭酸ナトリウム4.0gに、純水を加えて、100.0gとし、界面活性剤水溶液を調製した。
(iv)ターゴットメーターを25℃にセットし、硬水1Lと界面活性剤水溶液5g、固形分換算で2%の共重合体水溶液1g、ゼオライト0.15g、およびJIS11 種クレー0.5gをポットに入れ、100rpmで1分間撹拌した。その後、白布10枚を入れ、100rpmで10分間撹拌した。
(v)手で白布の水を切り、25℃にした硬水1Lをポットに入れ、100rpmで2分間撹拌した。
(vi)白布に当て布をして、アイロンでしわを伸ばしながら乾燥させた後、上記測色色差計にて再度、白布の白度を反射率にて測定した。
(vii)以上の測定結果から、下式により再汚染防止率を求めた。
再汚染防止率(%)=〔(洗浄後の白色度)/(原白布の白色度)〕×100。
還流冷却機、温度計、攪拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、14.5gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次に、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%ジメチルアミノエチルメタクリレート(以下、100%DAMと略す。)、23.8gの60%イソプレノールへのエチレンオキシド10mol付加物(以下、60%IPN−10EOと略す)、8.1gの15%2,2‘−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド水溶液(以下、15%V−50と略す。)、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別々のノズルより滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、60%IPN−10EOは90分間、15%V−50は150分間とした。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、更に30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、攪拌しながら、20.9gの純水を徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度50%、重量平均分子量80,000の共重合体(1)の水溶液(重合体組成物1)を得た。
還流冷却機、温度計、攪拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、14.5gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次に、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%DAM、28.5gの50%イソプレノールへのエチレンオキシド25mol付加物(以下、50%IPN−25EOと略す)、7.7gの15%V−50、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別々のノズルより滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、50%IPN−25EOは90分間、15%V−50は150分間とした。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、更に30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、攪拌しながら、21.9gの純水を徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度50%、重量平均分子量45,000の共重合体(2)の水溶液(重合体組成物2)を得た。
還流冷却機、温度計、攪拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、12.9gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次に、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%DAM、76.0gの50%IPN−25EO、8.2gの15%V−50、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別々のノズルより滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、50%IPN−25EOは90分間、15%V−50は150分間とした。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、更に30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、攪拌しながら、17.3gの純水を徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度50%、重量平均分子量31,000の共重合体(3)の水溶液(重合体組成物3)を得た。
還流冷却機、温度計、攪拌機を備えた容量500mlのSUS製セパラブルフラスコに、12.9gの純水を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次に、撹拌下、90℃に保持された重合反応系中に、57.0gの100%DAM、76.0gの50%アリルアルコールへのエチレンオキシド25mol付加物(以下、50%PEA−25EOと略す)、8.2gの15%V−50、20.9gの100%酢酸を、それぞれ別々のノズルより滴下した。各溶液の滴下時間は、100%DAMと100%酢酸は120分間、50%PEA−25EOは90分間、15%V−50は150分間とした。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。100%DAMの滴下終了後、更に30分間、上記反応溶液を90℃に保持して熟成し、重合を終了した。重合終了後、重合反応液を放冷、攪拌しながら、17.3gの純水を徐々に滴下し、重合反応液を希釈した。このようにして、固形分濃度50%、重量平均分子量66,000の比較重合体(1)の水溶液(重合体組成物)を得た。
上記実施例で得られた共重合体(2)、共重合体(3)及び比較重合体(1)について、上記方法に従って再汚染防止能について評価を行った。結果を表1にまとめた。
表1から明らかなように、本発明における重合体は、従来の比較重合体に比して、有意に優れた再汚染防止能を有している。従って、本発明のカチオン性重合体は、洗剤組成物の添加剤等、水系用途に好ましく使用できることが明らかとなった。
Claims (3)
- 請求項1に記載のカチオン性共重合体を含む洗剤ビルダー。
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