JP2009051770A - 食欲抑制用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】毒性、副作用の少ない新しいタイプの食欲抑制または食欲減退作用を有する組成物を提供する。
【解決手段】キンモクセイ類の抽出物、又はγ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物との組み合わせを有効成分とする食欲抑制用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、食欲抑制作用または食欲減退作用を有するキンモクセイ類の抽出物、又はγ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物との組み合わせを有効成分とする食欲抑制組成物および食欲抑制剤に関する。
近年、食料事情や生活環境が向上するにつれ、あるいは精神的なストレスの増加が原因となって肥満症が増加する傾向にある。肥満は、体構成に占める脂肪組織量が異常に増加した状態のことで、成人病の誘因となり、糖尿病、高血圧、高脂血症、冠状動脈硬化症(狭心症、心筋梗塞)、通風、胆石症、脂肪肝、不妊症や変形性関節症などが様々な病気や余病を発症しやすくなる。
肥満症には食欲の異常な亢進による調節性肥満症と食べ方とは関係なく代謝に異常があって脂肪の中で増殖が起こる代謝性肥満症の二つに分類される。肥満治療の基本は食事療法と運動療法の併用であるが、これには限界があり他の方法の開発が期待されている。
食欲抑制または食欲減退作用をもたらすものとしては、アンフェタミン系薬物(覚醒物)、フェンフルラミン、マジンドール、フェンテルミン等など覚醒作用や交感神経作用効果を有する薬剤が知られている。しかし、これらの使用は人体への安全性、副作用の観点から慎重さを要したり、あるいは効果が十分でなかったりする。
本発明は、安全かつ健康的な肥満処置方法を新たに見出し、食欲抑制または食欲減退作用を有する組成物を提供することを目的としている。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、キンモクセイ類の抽出物、又はγ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物との組み合わせが予期出来ない優れた食欲抑制作用または食欲減退作用を有することを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物を含有する食欲抑制用組成物;
(2)キンモクセイ、ギンモクセイ、ウスギモクセイの抽出物から選ばれる一種以上を含有する食欲抑制用組成物;
(3)γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンを含有する食欲抑制用組成物;
(4)γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをそれぞれ質量組成比にて1:1.2:2.4から1:4.5:9の一定の割合で混合したもの(「混合物A」とする)を含有する食欲抑制用組成物;
(5)キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物と、第4項に記載の「混合物A」を質量組成比にて1:1から1:20の一定の割合で混合したものを含有する食欲抑制用組成物;
である。
本発明の食欲抑制組成物および食欲抑制剤により、精神的にも肉体的にも極めて負担の少ない、心身の状態を健康に保つことができ、且つ、安全に食欲を抑制できることを可能にした。すなわち、無理な食事制限や減量を行うことなしに、自然に緩やかに正常な心身を目指し、食欲および体重を維持するために本発明は有効であり、極めて実用的なものである。
本発明は、食欲または食物摂取を抑制する香り関連商品、例えば、スキンローション、スキンクリーム、スキンミルクなどのスキンケア化粧品、口紅、ファンデーション、ほほ紅などのメイクアップ化粧品、シャンプー、コンディショナー、ヘアスプレー、ヘアクリーム、ヘアトニックなどのヘアケア化粧品、ボディソープ、ボディローション、ボディミルク、ボディクリームなどのボディケア化粧品、バスソルト、バスエッセンスなどの浴用化粧品、香水、オードトワレ、コロンなどのフレグランス製品、室内芳香スプレー、室内芳香ゲルなどの室内芳香剤、衣類のしわ取りスプレーなどの家庭用雑貨、キャンディ、グミ、ガム、焼き菓子などの菓子類やヨーグルトなどの乳製品やゼリー等のチルドデザート類や油脂製品といった食品全般、茶系飲料等の各種飲料、歯磨き等のオーラルケア製品、サプリメントカプセルなどの栄養補助食品、機能性食品または医薬品の製造のための、キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物(例えば、キンモクセイ、ギンモクセイ、ウスギモクセイなどの抽出物)、又はγ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物を組み合わせた組成物の使用、に関する。
この中でも、食欲または食物摂取を抑制する化粧品やフレグランス製品の製造のためのキンモクセイ類の抽出物、又はγ−デカラクトン、リナロール、β−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール、β−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物を組み合わせた組成物の使用が好ましい。
ここで、キンモクセイ類とは、キンモクセイ、ギンモクセイ、ウスギモクセイ、リュウキュウモクセイ、ヒイラギモクセイなどのモクセイ科の属する植物を指し、中でもキンモクセイ、ギンモクセイ、ウスギモクセイが好ましい。
キンモクセイ類の抽出物、又はγ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物を組み合わせた組成物が、経口投与または嗅ぐことにより、食欲が減退し、満腹感が導かれるので、その結果食物摂取が減少することがわかった。従ってキンモクセイ類の抽出物、或いはγ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物、或いはキンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをある一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ混合物を組み合わせた組成物は、食欲抑制による肥満の防止または処置および体重減少の誘導に使用することができる。天然植物の抽出物、或いは天然界に存在している成分による食物摂取抑制は、体重減少方法として非常に安全かつ健康的である。
本発明の食欲抑制組成物および食欲抑制組成物を用いた食欲抑制剤は、食欲をただ減退或いは抑制し、体重を減少させるものではなく、体調や気分、食に対する満足度を維持或いは向上させるものであることがわかった。すなわち、本発明の食欲抑制組成物および食欲抑制剤は、心身に不快感を与えることなく、むしろ快適な状態を維持したままで無理なく痩身効果の発現が期待されるものである。
食物摂取に制限がある場合、精神的な負担を強いられることが多いが、本発明の食欲抑制組成物および食欲抑制剤は、これを改善する策としても有効なものである。
本発明による食欲抑制組成物および食欲抑制剤は、直接、経口投与または嗅ぐことにより、抑制がなされることから、香粧品、食品などへも適用ができる。スキンローション、スキンクリーム、スキンミルクなどのスキンケア化粧品、口紅、ファンデーション、ほほ紅などのメイクアップ化粧品、シャンプー、コンディショナー、ヘアスプレー、ヘアクリーム、ヘアトニックなどのヘアケア化粧品、ボディソープ、ボディローション、ボディミルク、ボディクリームなどのボディケア化粧品、バスソルト、バスエッセンスなどの浴用化粧品、香水、オードトワレ、コロンなどのフレグランス製品、室内芳香スプレー、室内芳香ゲルなどの室内芳香剤、衣類のしわ取りスプレーなどの家庭用雑貨などによる外界から香りによる嗅覚に対する刺激による効果あるいは香り成分が肺等から血中へ取り込まれること等による効果と、キャンディ、グミ、ガム、焼き菓子などの菓子類やヨーグルトなどの乳製品やゼリー等のチルドデザート類や油脂製品といった食品全般、茶系飲料等の各種飲料、歯磨き等のオーラルケア製品、サプリメントカプセルなどの栄養補助食品、機能性食品または医薬品等による口腔内からの香りによる嗅覚に対する刺激による効果あるいは香り成分が肺等から血中へ取り込まれること等による効果または、経口投与による体内吸収等による効果である。
これらは、食欲抑制組成物および食欲抑制剤を使用形態に適合する濃度に、適宜、調整することで、より好ましく適用することができる。
本発明の食欲抑制組成物および食欲抑制組成物を用いた食欲抑制剤の、食欲または食物摂取を抑制する香り関連商品への使用については、下記に示す含有量が特に好ましい。すなわち、キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物を有効成分として、スキンケア化粧品に0.00005〜0.25質量%含有、メイクアップ化粧品に0.00005〜0.25質量%含有、ヘアケア化粧品に0.00025〜0.5質量%含有、ボディケア化粧品に0.00005〜0.5質量%含有、浴用化粧品に0.0025〜0.75質量%、フレグランス製品に0.005〜15質量%含有、室内芳香剤に0.005〜15質量%含有、キャンディ、グミ、ガム、口腔清涼剤、サプリメント、飲料、乳製品、油脂製品、栄養補助食品、機能性食品などの食品または医薬品に0.000001〜0.2質量%含有する。
また、キンモクセイ、ギンモクセイ、ウスギモクセイの抽出物から選ばれる1種以上を有効成分として、スキンケア化粧品に0.00005〜0.25質量%含有、メイクアップ化粧品に0.00005〜0.25質量%含有、ヘアケア化粧品に0.00025〜0.5質量%含有、ボディケア化粧品に0.00005〜0.5質量%含有、浴用化粧品に0.00025〜0.75質量%、フレグランス製品に0.005〜15質量%含有、室内芳香剤に0.005〜15質量%含有、キャンディ、グミ、ガム、口腔清涼剤、サプリメント、飲料、乳製品、油脂製品、栄養補助食品、機能性食品などの食品または医薬品に0.000001〜0.2質量%含有する。
γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンなどキンモクセイ様の香りを持ついずれかを有効成分として、スキンケア化粧品に0.00005〜0.25質量%含有、メイクアップ化粧品に0.00005〜0.25質量%含有、ヘアケア化粧品に0.00025〜0.5質量%含有、ボディケア化粧品に0.00005〜0.5質量%含有、浴用化粧品に0.00025〜0.75質量%、フレグランス製品に0.005〜15質量%含有、室内芳香剤に0.005〜15質量%含有、キャンディ、グミ、ガム、口腔清涼剤、サプリメント、飲料、乳製品、油脂製品、栄養補助食品、機能性食品などの食品または医薬品に0.000001〜0.2質量%含有する。
また、γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをそれぞれ質量組成比にて1:1.2:2.4から1:4.5:9の一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りを持つ「混合物A」を有効成分としてスキンケア化粧品に0.0005〜0.25質量%含有、メイクアップ化粧品に0.0005〜0.25質量%含有、ヘアケア化粧品に0.0025〜0.5質量%含有、ボディケア化粧品に0.0005〜0.5質量%含有、浴用化粧品に0.025〜0.75質量%、フレグランス製品に0.05〜20質量%含有、室内芳香剤に0.05〜15質量%含有、キャンディ、グミ、ガム、口腔清涼剤、サプリメント、飲料、乳製品、油脂製品、栄養補助食品、機能性食品などの食品または医薬品に0.000001〜0.2質量%含有する。
また、キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物と、第4項に記載の「混合物A」を質量組成比にて1:1から1:20の割合で混合したものを有効成分として、スキンケア化粧品に0.0001〜0.25質量%含有、メイクアップ化粧品に0.0001〜0.25質量%含有、ヘアケア化粧品に0.0005〜0.5質量%含有、ボディケア化粧品に0.0001〜0.5質量%含有、浴用化粧品に0.005〜0.75質量%、フレグランス製品に0.01〜20質量%含有、室内芳香剤に0.01〜15質量%含有、キャンディ、グミ、ガム、口腔清涼剤、サプリメント、飲料、乳製品、油脂製品、栄養補助食品、機能性食品などの食品または医薬品に0.000001〜0.2質量%含有する。
以下、実施例、試験例および比較例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1]食欲抑制香水の調製
下記表1に示す成分混合し、食欲抑制香水を調製した。
表1:食欲抑制香水
Figure 2009051770
@:キンモクセイ抽出物はARGEVILLE S.A.より購入した。
[実施例2]食欲抑制フレーバーティの調整
下記、表2のフレーバーティ処方例の(1)〜(3)それぞれを所定量秤り取り、溶融・混合した後、(4)の重曹にてpHを5.8に調整し、(5)の水を加えて1000gに調整した。その溶液に(6)の香料を添加したものを超高温短時間殺菌法を用いて、殺菌温度132℃、殺菌時間30秒で殺菌した後、200gのペットボトルに充填温度85℃にて充填した。
表2:フレーバーティ処方例
Figure 2009051770
(6)の香料は表3(キンモクセイフレーバー)、表4(ミルクフレーバー)のとおりである。
表3:キンモクセイフレーバー
Figure 2009051770
表4:ミルクフレーバー
Figure 2009051770
@:なお、キンモクセイフレーバーは0.07%になるよう希釈した。ミルクフレーバーを0.004%になるよう希釈した。
[試験例1、比較例1]香水による食欲抑制効果
健康成人女性10名を被験者とし、12日間にわたり、同一メニューの食事(基準摂取エネルギー:約1.800Kcal/日)をしてもらった。このとき、実験に参加した被験者10名のうち5名にはキンモクセイの香り(実施例1の食欲抑制香水)を起床時から就寝時まで毎日嗅いでもらった。
実験では、各被験者の体調・気分の様子について、毎日、起床時と就寝時に、被験者自身が5段階の感覚尺度で回答した。併せて、食欲についても食前、食後に評価を行った。さらに、毎日1回、同時刻に被験者の体重を測定した。結果を図1〜3示す。
香りを嗅いだ被験者群5名には、香りを嗅がなかった被験者群5名よりも就寝前の体調・気分が良好で且つ食事前後の満足感も高い傾向にあることが確認できた。また、実際の体重の減少率も、香りを嗅いだ被験者群の方が香りを嗅がなかった被験者群よりも大きく、また、香りを嗅いだ被験者はどのパネルもほぼ同様の体重の減少があったことを確認した。
POMSの結果においても、香りを嗅がなかった被験者群は、時間経過とともに「活気」の減少が認められるのに対し、香りを嗅いだ群は「活気」の数値の増加が認められた。
(with Aroma:香りを嗅いだ群5名/without Aroma:香りを嗅がなかった群5名)
キンモクセイの香りを嗅ぐことで、食事制限下でも、気分・体調・満腹感が良好な状態を持続しつつ、体重を減少させることができたことから、キンモクセイの香りは、摂取制限のある食事によって引き起こされると想定される心的ストレスを軽減し、食欲を抑制する効果があることがわかった。さらには、キンモクセイの香りを嗅ぐ行為により、継続的な食事の制限下でも被験者は活気を失うことがなかったことから、穏やかなダイエットの継続及び成功に対し有効であることが確認できた。
比較例として、12日間にわたり、同一メニューの食事(基準摂取エネルギー:約1.800Kcal/日)をした被験者10名に対し、キンモクセイの香り(実施例1の食欲抑制香水)を嗅いでいた5名と香りを嗅いでいなかった5名の体重の変化を表5(香りなし)および表6(香りあり)にまとめた。
表5:体重の変化(香りなし)
Figure 2009051770
表5:体重の変化(香りあり)
Figure 2009051770
この結果から、香りを嗅ぐことなしに12日間試験に参加した被験者群に比較して、香りを嗅ぎながら試験に参加していた被験者群により顕著な体重の減少が認められた。このとき、香りを嗅ぎながら試験に参加していた被験者群では暴飲暴食は認められなかったが、香りを嗅ぐことなしに試験に参加した被験者群では5名のうち2名は、途中、提示条件外の食事を摂取するなど、試験に対する心的負担が大きい様子が伺えた。
[試験例2]空腹時の飲料摂取による心的負担(POMSによるストレス試験)
20代から30代の健康成人女性30名に対し、出社直後の9:00過ぎにミルクフレーバーの紅茶(実施例2のミルクフレーバーを添加したフレーバーティ)及びキンモクセイフレーバーの紅茶(実施例2のキンモクセイフレーバーを添加した食欲抑制フレーバーティ)各200mlを試飲してもらった。また、このときと昼食直前の11:30の2回、POMSによる精神的な負荷状況について確認を行った。尚、昼食直前のPOMS測定の際には、被験者の食欲を意図的に誘発する目的から、被験者は紅茶を飲む代わりに、中華料理を調理しているビデオを視聴した。
POMSの結果を図4、図5に示す。
この結果、出勤直後にミルクフレーバーの紅茶を摂取した被験者群に比べ、キンモクセイの紅茶を摂取した被験者群では、摂取直後よりも昼食直前で活気に対する標準化得点の上昇、疲労に対する標準化得点の減少が大きいことが確認された。このことから、キンモクセイフレーバーの紅茶の飲用は、ミルクフレーバーの紅茶の飲用よりも、昼食時までの活気の向上及び疲労の軽減をより増強することが示唆された。
本発明の食欲抑制用組成物として、キンモクセイ類の抽出物と、γ−デカラクトン、リナロール、β−イオノンをそれぞれ質量組成比にで、1:1.2:2.4から1:4.5:9の一定の割合で混合したキンモクセイ様の香りをもつもの「混合物A」(クンモクセイフレグランス)とを1:1から1:20の一定の割合のである下記混合物である香水を例示することができるが、本発明はこの香水に何ら限定されない。
処方例1
キンモクセイ香料A
(成分) 質量%
請求項4のキンモクセイ様「混合物A」 14
(処方例1中の「混合物A」の処方:
γ−デカラクトン 2
リナロール 4
β−イオノン 8
計 14)
テルピネオール 10
フェニルエチルアルコール 50
シトロネロール 12
γ−ウンデカラクトン 5
シス−3−ヘキセノール 1
ヘキサン酸エチル 2
酢酸リナリル 6
計 100
処方例2
キンモクセイ香料B
(成分) 質量%
レモンオイル 5.500
ライムオイル 0.300
マンダリンオイル 1.000
オレンジオイル 1.000
シトラール 0.020
シナモンバークオイル 0.050
アリルヘプタノエート 0.020
マンザネート(クエスト社製) 0.005
γ−ウンデカラクトン 0.010
タジェットオイル 0.010
シクロガルバネート(シムライズ社製) 0.050
シス−3−ヘキセノール 0.150
トリプラール(IFF社製) 0.060
シス−3−ヘキセニルメチルカーボネート 0.150
テルピネオール 0.150
エチルリナロール 1.850
ローズオイル 0.010
アルファ−ダマスコン 0.050
ボアザンブレンフォルテ(花王社製) 2.300
メチルアンスラリネート 0.050
メチルジヒドロジャスモネート 0.900
ベルドックス(IFF社製) 0.050
ガンマメチルイオノン 0.050
イソEスーパー(IFF社製) 30.000
アンブロキサン(花王社製) 1.000
ガラクソライド ピュア 11.000
ムセノン(フィルメニッヒ社製) 2.300
請求項4のキンモクセイ様「混合物A」 5.000
(処方例2中の「混合物A」の処方:
γ−デカラクトン 0.50
リナロール 1.50
β−イオノン 3.00
計 5.00)
D.P.G. 36.965
計 100.000
処方例3 食欲抑制コロンの調整
(成分) 質量%
1.エタノール 90.2
2.精製水 3.0
3.キンモクセイ抽出物 0.8
4.処方例1のキンモクセイ香料A 6.0
計 100.0
キンモクセイ抽出物はARGEVILLE S.A.より購入した。
処方例4 食欲抑制香水の調整
(成分) 質量%
1.エタノール 79.0
2.精製水 3.0
3.キンモクセイ抽出物 0.1
4.処方例2のキンモクセイ香料B 17.9
計 100.0
キンモクセイ抽出物はARGEVILLE S.A.より購入した。
処方例5 食欲抑制化粧水の調整
(成分) 質量%
1.エタノール 55.00
2.精製水 41.18
3.1,3−ブチレングリコール 2.00
4.イソプロピルメチルフェノ−ル 0.01
4.ローズウォーター 1.00
5.キンモクセイ抽出物 0.01
6.処方例2のキンモクセイ香料B 0.80
計 100.00
処方例3,4,5のコロン,香水,化粧水はいずれも被験者の主観評価において食欲を抑制する傾向が確認された。
図1は、試験例1における体調の変化の測定結果である。 図2は、試験例1における気分の変化の測定結果である。 図3は、試験例1における満腹(空腹)感の変化の測定結果である。 図4は、試験例2におけるPOMS(活気)の違いの測定結果である。 図5は、試験例2におけるPOMS(疲労)の違いの測定結果である。

Claims (5)

  1. キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物を含有する食欲抑制用組成物。
  2. キンモクセイ、ギンモクセイ、ウスギモクセイの抽出物から選ばれる1種以上を含有する食欲抑制用組成物。
  3. γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノン含有する食欲抑制用組成物。
  4. γ−デカラクトン、リナロール及びβ−イオノンをそれぞれ質量組成比にて1:1.2:2.4から1:4.5:9の一定の割合で混合したもの(「混合物A」とする)を含有する食欲抑制用組成物。
  5. キンモクセイ類(Osmanthus fragrans)の抽出物と、請求項4記載の「混合物A」を質量組成比にて1:1から1:20の一定の割合で混合したものを含有する食欲抑制用組成物。
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