JP2009051001A - シャー角付き打ち抜きせん断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜刃を有する打ち抜き装置による被加工材の伸びフランジ性を向上させる。
【解決手段】 切断線方向に対し一部に水平部(11)を有し、前記水平部(11)を除く部分は切断線方向に傾斜した傾斜部(12)からなる上刃(10)を有するパンチ(2)と、下刃(3a)を有するダイ(3)とを備えることを特徴とするシャー角付き打ち抜きせん断装置(15)。また、板逆押さえ(14)を、前記パンチ(2)と対向する位置に設けたことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車、家電製品、建築構造物、船舶、橋梁、建設機械、各種プラント、ペンストック等で用いられる鉄、アルミニウム、チタン、マグネシウムおよびこれら合金等の金属板のシャー角付き打ち抜きせん断装置に関し、特に打ち抜き加工によって生じる打ち抜き加工端面の伸びフランジ性向上に好適なシャー角付き打ち抜きせん断装置に関するものである。
自動車、家電製品、建築構造物等の金属板(以下、被加工材1という。)には、図1のように打ち抜き用ダイ(ダイともいう)3上に被加工材1を載置した後に、打ち抜き用パンチ2(パンチともいう)を図1に示す矢印方向に押し込むことにより、被加工材1を打ち抜く打ち抜き加工が施されることが多い。
図2に示すように、打ち抜き加工が施された後の被加工材1の打ち抜き面8は、被加工材1が打ち抜き用パンチ2により全体的に押し込まれて形成されるダレ4、打ち抜き用パンチ2と打ち抜き用ダイ3のクリアランス内(以下特に記載がなく“クリアランス”と表記した場合は、パンチとダイのクリアランスをいう。)に被加工材1が引き込まれ局所的に引き伸ばされて形成されるせん断面5、打ち抜き用パンチ2と打ち抜き用ダイ3のクリアランス内に引き込まれた被加工材1が破断して形成される破断面6、および被加工材1の裏面に生じるバリ7によって構成される。
通常、この打ち抜き加工時においては、被加工材1の打ち抜きに要する打ち抜き荷重や、被加工材1の打ち抜き時に発生する騒音の低減のために、図3に示すような、被加工材1の幅方向、即ち被加工材1の切断線方向(打ち抜き方向ともいう)に対して傾斜した上刃10(図3の場合は傾斜刃)をその底面に有する打ち抜き用パンチを使用する。この打ち抜き用パンチ2は、上刃10が切断線方向に傾斜しているため、被加工材1に局部的に打ち抜き荷重を負荷し、被加工材1を幅方向に位置する一端側から他端側に亘って順次切断することができ、これにより打ち抜き荷重が低減することになる。
しかし、このような傾斜刃10を底面に有する打ち抜き用パンチ2に使用した場合、その底面が平坦な打ち抜き用パンチ2によって打ち抜いた被加工材1よりも伸びフランジ性が劣る。これは、傾斜刃10によって幅方向に亘って順次被加工材1を切断するため被加工材1がその幅方向に撓むことと、打ち抜き時に被加工材1が長手方向に向けて過大に湾曲することにより、底面が平坦な平坦刃を有する打ち抜き用パンチ2によるものと比べて打ち抜き面8の加工硬化や端面性状の荒れが大きくなることが原因であると思われる。
このような観点から、特許文献1、2には、傾斜刃を有する打ち抜き用パンチの底面に、凸状の弾性体からなる押さえ凸部(滑り止め)を底面より下方へ若干突出して設け、打ち抜き用パンチと対向する位置に受け体(板逆押さえ)を設けることにより、切断時の被加工材1の撓みや湾曲が抑制され、良好な端面性状を得ることができる打ち抜き装置が記載されている。
また、特許文献3には、切断精度が高く、かつ軽量化され容易に移動できる可搬式シャーリング装置が記載されている。この可搬式シャーリング装置は、傾斜を有する上刃と切断板押さえとを有しているが、一部に水平部を有する上刃については何も記載されていない。
これら以外にも、伸びフランジ性向上を狙ったものではないが、特許文献4には、打ち抜き刃を有する打ち抜き用パンチの内周部で、打ち抜き用パンチ底面に設けられた可動の押し圧ピンと、凹部が設けられた板逆押さえ(カウンターパンチ)とを用いた打ち抜き加工方法が記載されている。この打ち抜き加工方法は、加工時に板逆押さえにより被加工材が押し上げられることによって被加工材に引張力を与え、押し圧ピンにより編肉の少ない高精度な凹凸部を有する被加工材を成形することが可能となる。
特開平8−243999号公報 特開平8−244000号公報 特開平2001−138126号公報 特開2000−280034号公報
以上の特許文献1〜4に開示される発明は、下記に示すように、いくつかの難点がある。
特許文献1、2に開示される、弾性体よりなる滑り止めを使用する打ち抜き装置は、金属材料の加工に伴い弾性体が磨耗し、磨耗した弾性体の交換のためにラインを頻繁に止めなければならないという問題点がある。
また、特許文献3に開示された発明では、打ち抜き加工が施される被加工材について伸びフランジ性の良好な金属板をどのようにして得られるか、何も記載されていない。また、特許文献4に開示される発明は、傾斜刃による被加工材1の撓み、曲がりを防ぐ発明ではないため、これによって切断された被加工材1と比較して、平坦刃で切断された被加工材1の打ち抜き面8における伸びフランジ性には及ばない。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、打ち抜き荷重や騒音を低減可能な、傾斜刃を底面に有する打ち抜き用パンチ2による打ち抜きせん断加工において、平坦刃を底面に有する打ち抜き用パンチを用いた場合と同等以上の伸びフランジ性を確保できるシャー角付き打ち抜きせん断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)切断線方向に対し一部に水平部を有し、前記水平部を除く部分は傾斜部からなる上刃を有するパンチと、下刃を有するダイとを備えることを特徴とするシャー角付き打ち抜きせん断装置。
(2)板逆押さえを前記パンチと対向する位置に設けたことを特徴とする(1)記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
(3)前記上刃の水平部が、被加工材の切断後の成形における伸びフランジ予定部の一部又は全部の上方に配置されることを特徴とする(1)又は(2)記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
(4)前記水平部の切断線方向における長さが、被加工材の板幅の10〜60%であることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
(5)前記パンチの底面に1つ以上の突起部を有し、前記板逆押さえは前記突起部と対向する位置に、前記突起部の高さより深い窪み部を有し、前記突起部により前記被加工材が前記窪み部内に押し込まれるように構成されていることを特徴とする(2)〜(4)の何れか1項に記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
上述した構成からなる本発明により、打ち抜き荷重や騒音を低減可能な傾斜刃を底面に有する打ち抜き用パンチによるせん断加工であっても、上刃が切断線方向に対し一部に水平部を有しているため、平坦刃で打ち抜いた場合と同等またはそれ以上の伸びフランジ性を得ることができる。
以下、本発明を適用した打ち抜きせん断装置について、図面を参照にしながら詳細に述べる。まず、本発明を完成するに至った、本発明者らが行なった検討内容について説明する。
本発明者らは、打ち抜き用パンチ2による打ち抜き加工が施された被加工材1について、平坦刃を用いた場合と比べて、傾斜刃を用いた場合の方が、打ち抜き面8の伸びフランジ性が劣る理由について鋭意検討した。この結果、せん断加工後の被加工材1の打ち抜き面8の破面形状が、平坦刃を用いた場合よりも傾斜刃を用いた場合の方が不均一となっており、特に、伸びフランジ予定部22周辺の加工硬化が増大していることを知見した。
なお、伸びフランジ予定部22とは、例えば図18に示すように、打ち抜きせん断加工が施された後の被加工材1に対してフランジアップ成形を行なった際に、打ち抜き面8(切断面)に対して引張変形が加えられる内周側の伸びフランジ部21となるであろう部分をいう。
この結果に鑑み、本発明者らは、図4に示すような、傾斜部(傾斜刃)12の一部に、切断線方向に対して水平刃とした水平部11を設けた上刃10を有する打ち抜き用パンチ2を発明した。このような打ち抜き用パンチ2で打ち抜きせん断加工を施したところ、水平部11により打ち抜きせん断加工された部分の打ち抜き面8の不均一性と加工硬化が改善される(小さくなる)ことが分かった。
即ち、本発明は、図4に例を示すように、切断線方向(幅方向)に対し一部に水平部11を有し、前記水平部11を除く部分は傾斜部12からなる上刃10を有する打ち抜き用パンチ2と、下刃3aを有する打ち抜き用ダイ3とを備えることを特徴とするシャー角付き打ち抜きせん断装置15である(前記(1)に係る発明)。
この本発明を適用したシャー角付き打ち抜きせん断装置15の各構成要素について述べる。
図4に示すように、シャー角付き打ち抜きせん断装置15は、少なくとも打ち抜き用パンチ2と、打ち抜き用ダイ3と、押さえ板9とを備えるものである。打ち抜き用パンチ2は、その底面に上刃10が設けられており、この上刃10は、幅方向に亘る範囲の一部に水平刃からなる水平部11と、水平部11に対して傾斜した傾斜刃からなる傾斜部12とから構成される。この傾斜部12は、水平部11より上部に位置する上部傾斜部12aと、水平部11より下部に位置する下部傾斜部12bとからなる。このように、上刃10は、幅方向に亘る範囲の一部が水平部11として、また、幅方向に亘る範囲から水平部11を除いた残りの部分が傾斜部12として構成される。
これら傾斜部12は、いわゆるシャー角として機能している。この傾斜部12の形状は、図4に示すような、通常の直線状のシャー角の他、何れも図示しないルーフシャー角、Rシャー角、逆シャー角等どのような形状のものでも本発明に適用できる。また、このような構成からなる打ち抜き用パンチ2は、図4に示す方向Pに向けて動作可能に構成されている。
打ち抜き用ダイ3は、その上面の長手方向に位置する端部が下刃3aとして機能しており、この下刃3aの上方には、打ち抜き用パンチ2の上刃10が位置している。この打ち抜き用パンチ2の下端側の側面2bと、打ち抜き用ダイ3の上端側の側面3bとの形状は、対応した形状となっており、これら側面2bと側面3bとの間には、任意のクリアランスが設けられるよう構成される。この下刃3aは、ブランク加工を可能とするため、開断面を切断可能に構成されていても良いし、穴加工を可能とするため、閉断面を切断可能に構成されていても良い。
打ち抜き用ダイ3の上面には、被加工材1が載置され、このように載置された被加工材1は、打ち抜き用ダイ3の上面と押さえ板9の下面との間で挟持されることになる。
上刃10の水平部11は、被加工材1の一部であって、打ち抜きせん断加工後の打ち抜き面8の端面性状が問題となる部分の上方に配置されるものである。この端面性状が問題となる部分が、打ち抜き予定部の端部を含む場合は、この打ち抜き予定部の端部上方の、幅方向の一端側に位置する上刃10の端部を水平部11としてもよい。すなわち、上刃10は、図4に示すような傾斜部12a、傾斜部12bのいずれかが存在しない場合もあり得る。なお、ここでいう打ち抜き予定部とは、被加工材1の一部であって、打ち抜きせん断加工時に打ち抜き用パンチ2によって切断されるであろう部分をいう。
また、図4(b)に示すような上部傾斜部12a、下部傾斜部12bの幅方向の長さは、打ち抜き荷重や騒音を低減する効果を得るために、それぞれ被加工材1の幅方向の長さL2の10%以上とすることが好ましいが、水平部11の長さを確保するためには、それぞれ被加工材1の幅方向の長さL2の45%以下とすることが好ましい。
次に、このような構成からなるシャー角付き打ち抜きせん断装置15を用いて、被加工材1を打ち抜く工程について説明する。
まず、図4に示すように、被加工材1を打ち抜き用ダイ3上に載置した後、打ち抜き用ダイ3の上面と押さえ板9の下面とによって被加工材1を挟持する。この後、上刃10を有する打ち抜き用パンチ2を、被加工材1の上方より方向Pが示す下方に向けて押し込む。この後、下刃3aと上刃10との間に挟まれることにより被加工材1に対してせん断力が働くことにより、被加工材1は切断されて所定の形状に打ち抜かれることになる。
ここで、上部傾斜部12aや下部傾斜部12bからなる傾斜部12は、幅方向に傾斜しているため、打ち抜き時に被加工材1に対して局部的に打ち抜き荷重を負荷して、被加工材1を切断することになる。局部的に打ち抜き荷重が負荷されるため、底面が平坦な平坦刃による打ち抜き用パンチ2よりも、必要な打ち抜き荷重が低減でき、さらには騒音も低減できることになる。これに対して、水平部11は、傾斜部12のように、局部的に打ち抜き荷重を付加しないものの、水平部11によって打ち抜かれた打ち抜き面8は、幅方向に撓みにくいため、打抜き面8が均一になり伸びフランジ性が向上することになる。また、被加工材1は、水平部11によって打ち抜かれる前に、ある程度の範囲に亘って傾斜部12(下部傾斜部12b)によって打ち抜かれているため、水平部11によって打ち抜かれる範囲は、底面全てが平坦刃の打ち抜き用パンチ2に比べて少なくなり、結果として、水平部11によって打ち抜く場合であっても必要となる打ち抜き荷重が低減でき、騒音も低減できることになる。即ち、本発明を適用した打ち抜き用パンチ2は、上刃10の一部に水平部11を設け、水平部11を除く部分を傾斜部12とすることにより、底面全てが平坦刃の打ち抜き用パンチと比較して、打ち抜き荷重及び騒音を低減しつつ、更には打抜き面を均一にして伸びフランジ性も向上させることが可能となる。
次に、本発明の効果を更に向上させるための他の構成について説明する。
上述の如き構成からなるシャー角付き打ち抜きせん断装置15は、図5に示すように、板逆押さえ14を前記打ち抜き用パンチ2と対向する位置に設置するようにしてもよく、これにより被加工材1の撓みを抑制することができ、伸びフランジ性が一層に優れた打ち抜き面8を得ることができる(前記(2)に係る発明)。
この板逆押さえ14は、図5に示すように、被加工材1を挟んで打ち抜き用パンチ2と互いに対向して設けられ、被加工材1の底面を下方から押さえるものである。この板逆押さえ14は、通常の打ち抜き型で用いられる板逆押さえと同様に、打ち抜き用パンチ2の動作方向と同方向に可動となるように構成されている。この板逆押さえ14を可動とするために用いられる機構は、例えばコイルやウレタン等のバネや、油圧クッションピンを介して、可動とすることが好ましい。また、部分板逆押さえ14の打ち抜きせん断加工前の最上面の位置は、被加工材1底面と接している位置、すなわち打ち抜き用ダイ3上面と同じ高さにあり、打ち抜きせん断加工中に打ち抜き用パンチ2で押し込まれた後、打ち抜きせん断加工終了後にバネまたは油圧クッションピンにより元の位置へ復元されることが好ましい。
この板逆押さえ14は、図5に示すように、水平部11に対応する部分、即ち水平部11によって打ち抜かれる被加工材1の底面の幅方向に亘る範囲の全部又は一部のみを押さえるように配置されることが好ましく、これにより板逆押さえ14が被加工材1の撓みを補正し、最も良く破面形状の不均一性と加工硬化を低減させる効果が得られる。また、図示されていないが、板逆押さえ14は、被加工材1の幅方向(切断線方向)に亘る範囲の全体を押さえるように構成されていてもよく、これによっても十分に破面形状の不均一性と加工硬化を低減させる効果が得られる。
また、打ち抜き面8の端面性状が最も顕著に問題となる部位は、伸びフランジ予定部22である。このため、この伸びフランジ予定部22の一部又は全部に前述した打ち抜き用パンチ2の水平部11を配置することが好ましい(前記(3)に係る発明)。これにより、打ち抜き荷重及び騒音を低減させつつ、伸びフランジ予定部22周囲の伸びフランジ性を向上させることが可能となる。
なお、伸びフランジ予定部22は、実際に加工された打ち抜き面8が、フランジアップ加工後に伸びフランジ割れを起こした箇所を、事後測定して見積もってもよいし、FEM(Finite Element Method)等のコンピュータシミュレーションにより見積もってもよい。
また、図4に示すように、上刃10の水平部11の幅方向(切断線方向)における長さL1は、被加工材1の幅方向の長さL2の10〜60%とするのが好ましい(前記(4)に係る発明)。この水平部の長さL1の上限値や下限値は、本発明者らが実験結果を踏まえて経験的に見積もったものであり、理由は以下の通りである。即ち、水平部11の長さL1が被加工材1の幅方向の長さL2の10%より短い場合、水平部11周辺の傾斜部12によって被加工材1が幅方向に撓み易くなり、図2に示すような打ち抜き面8の不均一性や加工硬化が増大し、伸びフランジ性が向上するという本発明の効果が得られにくくなる。このため、L1の下限値は、L2の10%以上とすることが好ましい。また、水平部11の長さL1が被加工材1の幅方向の長さL2の60%より長い場合、伸びフランジ加工が幅方向(切断線方向)の歪の集中により起こることから、伸びフランジ性が向上するという本発明の効果に明確な差異はなくなる傾向になる。このため、L1の上限値は、L2の60%以内とすることが好ましい。ただし、これらの値は加工条件や被加工材1の材質によって変動する可能性があり、全ての場合でこの範囲を超えれば本発明の効果が得られないわけではない。
図3に示すように、従来技術における打ち抜き用パンチ2のような、水平部11を有さず、上刃10が全範囲に亘って傾斜している傾斜刃10の幅方向における角度θ1は、プレス装置のラムストローク量を考慮すると、0°超〜10°以下程度が限界となる場合が多いが、この角度θ1の上限値は、プレス装置能力に依存しており、全ての設備においてはこの限りではない。本発明者らが実験により確認したところ、図4に示すような、本発明を適用した上刃10の傾斜部12の幅方向における角度θ2は、上記の0°超〜10°以下の範囲とした場合、本発明である水平部11によって打ち抜かれた部分の加工硬化量と破面形状不均一度にほとんど影響はなかった。なお、傾斜部12の角度θ2が10°超の場合は、プレス荷重の軽減と低騒音化の効果が大きくなる一方で、傾斜刃10で打ち抜かれた部分の打ち抜き面8の破面性状(加工硬化、破面の不均一性)は悪くなるという結果が得られた。従って、傾斜部12の幅方向における角度θ2は0°超〜10°以下とすることが好ましい。また、上部傾斜部12aと下部傾斜部12bの傾斜角度θ2は、上記の範囲内でそれぞれ異なっていてもよい。
また、図6(a)、図6(b)に示すような、底面に1つの突起部16を有する打ち抜き用パンチ2と、突起部16と対向する位置に、突起部16の高さより深い窪み部17を有する板逆押さえ14を用いることにより、さらに伸びフランジ性を向上させることができる(前記(5)に係る発明。)。この場合において、シャー角付き打ち抜きせん断装置15は、打ち抜き加工時に、打ち抜き用パンチ2の突起部16により被加工材1が板逆押さえ14の窪み部17内に押し込まれるように、窪み部17より突起部16の寸法の方が小さく形成されて構成される。
このように構成されることによって、図6(c)に示すように、打ち抜き加工時において、打ち抜き用パンチ2の突起部16により被加工材1が板逆押さえ14の窪み部17内に押し込まれたうえで、被加工材1が打ち抜き用パンチ2の上刃10と打ち抜き用ダイ3の下刃3aとによって切断されることになる。この結果、被加工材1がせん断加工される際の固定力が増し、被加工材1の撓みを押さえる効果が増すことになり、更に、突起部16により窪み部17内に押し込まれて被加工材1にビード18が形成されて被加工材1に張力がかかり、被加工材1の破断が早まり、打ち抜き面8の加工硬化量が減ることにより、少ない塑性変形で破断が起こるため、伸びフランジ性が更に向上することになる。なお、突起部16の高さより窪み部17の深さを深くした場合において、このような作用効果が十分に発揮されることになる。
突起部16の大きさは、通常のプレス装置で可能な板逆押さえ荷重を考慮すれば、板逆押さえ20の押さえ面積の5〜70%の面積とし、突起部16の高さは、被加工材1の板厚の50〜300%とすることが望ましく、窪み部17の深さは、それに対応した押し込み深さが得られるものが望ましい。なお、ここでいう突起部16の大きさとは、打ち抜き用パンチ2を鉛直下方から見た場合における突起部16の面積のことをいい、板逆押さえ14の押さえ面積とは、板逆押さえ14を鉛直上方から見た場合における板逆押さえ14上面の面積のことをいう。また、突起部16の高さとは、各突起部16のパンチ底面から突起部16先端までの方向Pの最大距離のことをいい、窪み部17の深さは、各窪み部17の底面から板逆押さえ14の上面を通る平面までの方向Pの最大距離のことをいう。
突起部16は、図6のようにパンチ底面に一つのみ設けられていてもよいし、図7のように、パンチ底面において、幅方向に間隔を空けて複数設けられていてもよい。突起部16は、パンチ底面において、長手方向に間隔を空けて設けられていてもよいのは勿論である。窪み部17は、突起部16の数に応じて設けられていればよい。
複数とすれば突起部16と被加工材1との接触面積が増えるために前記固定力を増すことができるが、数を増やし過ぎればビード18間の素材が破断を起こして却って固定力を減らすことにもなるので、試行錯誤によりビード18間で素材が破断を起こさない程度の突起部16の数や突起部16間の間隔を見積もることが必要となる。本発明者らは試行錯誤の結果、鉄鋼材料であれば10個以下とすれば多くの場合に上記のような問題は起こらないことを見出した。ただし、この結果はあくまでも参考であり、被加工材1の延性が高い場合は、10個以上のビード18でもビード18間の素材の破断は起こらず、数を増やすことができる。
なお、本実施形態においては、打ち抜き用パンチ2の水平部11に突起部16が設けられている。
本発明の効果を実証することを目的として、図8、図9に示すようなそれぞれの打ち抜きせん断装置40、打ち抜きせん断装置50により被加工材1に対して打ち抜きせん断加工を行った後、得られた試験片31に対して図10に示すような伸びフランジ試験を行った。以下、試験条件について詳しく説明する。
この伸びフランジ試験において使用される被加工材1は、図11に示すような、方向Xの長さ200mm、方向Yの長さ200mm、板厚1.4mmの形状からなる。被加工材1に適用される材料は、引張強さ590MPa級の高張力鋼板を使用した。この被加工材1に対しては、図11に示すような切断線32の形状に沿って、各打ち抜き装置を用いて打ち抜き加工を施し、試験片31を得た。得られた試験片31の形状は、図11に示す切断線32の形状のように、直線部32aに沿って開断面に切断されており、その中央部32bに半径10mmの半円状に窪んだ切断形状が形成されている。このように半円状に打ち抜き切断された後は、図10に示すような打ち抜き切断部33が形成され、この打ち抜き切断部33には、伸びフランジ試験時において、図10に示すような円錐パンチ35が押し込まれ、図18に示すような伸びフランジ部21が形成される。
図8(a)、図8(b)は、本発明例1として使用される打ち抜きせん断装置40を示している。打ち抜きせん断装置40は、打ち抜き用ダイ3、板押さえ9及び打ち抜き用パンチ41を少なくとも備えるものである。図8(c)は、打ち抜き用ダイ3と、打ち抜き用ダイ3上に載置された被加工材1と、打ち抜き用パンチ41との位置関係を説明するための概略平面図である。図8(c)に示すように、打ち抜き用ダイ3の側面3bは、打ち抜き用パンチ41の側面41bと対応する形状となっており、この側面3bと側面41bとの間のクリアランスは、0.16mmである。また、打ち抜き用ダイ3は、打ち抜き用パンチ41の半円部45の外面と対応して、半円状に窪んだ外面形状の半円部3cを有している。
本発明例である打ち抜きせん断装置40において使用されている打ち抜き用パンチ41の形状は、図12に示す3面図のようになる。即ち、打ち抜き用パンチ41は、上部より視認した場合に、図12(c)に示すように、幅方向に210mm、長手方向に105mmの大きさからなり、更にその側面中央に半径10mmの断面半円の形状からなる円柱状の半円部45を有している。打ち抜き用パンチ41の底面の上刃47は、傾斜部42と、水平部43とからなり、半円部45の底面には、水平部43と長手方向に亘って連続した面をなしている水平部46が形成されている。この半円部45の水平部46は、図11に示すような、切断線32の中央部32bの形状と対応しており、水平部46によって打ち抜かれた部位は、図10に示すような打ち抜きせん断部33となる。傾斜部42は、水平部43より上部に位置する上部傾斜部42aと、水平部43より下部に位置する下部傾斜部42bとからなり、これらは、それぞれ0.8°の傾斜角を有する。上刃47の水平部43の幅方向の長さは、被加工材1の幅方向の長さの30%である60mmとした。なお、図12中における長手方向及び幅方向は、打ち抜きせん断装置中における位置関係について定義したものである。
図9は、比較例として使用される打ち抜きせん断装置50を示している。打ち抜きせん断装置50は、本発明例1として使用した打ち抜きせん断装置40に対して、打ち抜き用パンチ51の形状の点のみ異なる。
打ち抜きせん断装置50において使用される打ち抜き用パンチ51形状は、図13に示す3面図のようになる。打ち抜き用パンチ51は、図12に示す打ち抜き用パンチ41に対して、水平部43を有さない点において異なっている。打ち抜き用パンチ51は、上部より視認した場合、打ち抜き用パンチ41と同様に、図13(c)に示すように、幅方向に210mm、長手方向に105mmの大きさからなり、更にその側面中央に半径10mmの断面半円の形状からなる円柱状の半円部53を有している。打ち抜き用パンチ51及び半円部53の底面には、それぞれ幅方向に対して傾斜角0.8°を有する上刃52、上刃54が設けられている。打ち抜き用パンチ41と同様に、打ち抜き用パンチ51の側面51bは、図9(c)に示すように、打ち抜き用ダイ3の側面3bの形状と対応する形状である。打ち抜きパンチ51の側面51bと、打ち抜き用ダイ3の側面との間のクリアランスは、全てにおいて0.16mmである。
これらの打ち抜き用パンチ41及び打ち抜き用パンチ51に対する荷重発生機構として使用したプレス装置は最大発生荷重60トンの機械式クランクプレスであり、打ち抜き速度は60spmに設定した(50mm/秒程度)。なお、図8に示す打ち抜きせん断装置40、図7に示す打ち抜きせん断装置50の双方の装置において、板逆押さえは使用しない。
試験片31に対して行った伸びフランジ試験は、図10に示すように、複数の押さえ板34間に試験片31を挟持させた後、半円状に打ち抜き切断された試験片31の打ち抜き切断部33に対して、対頂角60°の円錐パンチ35を方向Qに向けて押し込み、試験片31の裏面より発生した亀裂が板厚を貫通した時点でのフランジ高さH1により評価するものである。ここでフランジ高さH1とは、図14に示すように、伸びフランジ試験後の試験片31の断面において、変形していない試験片31の裏面31aから、伸びフランジ部21の下端部21aまでの試験片31の板厚方向の距離H1をいう。亀裂が板厚を貫通したかどうかの判断は目視で行った。試験数は、各打ち抜きせん断装置ごとにそれぞれ20回ずつ行なった。
図15に、実施例1における伸びフランジ試験結果を示す。図15より、得られた試験片31のフランジ高さH1は、比較例が8〜11mmで平均値が9.5mmであるのに対し、本発明例1が10〜12mmで平均値が11.3mmであった。これより、本発明例1の打ち抜きせん断装置40により打ち抜いた試験片31の方が、比較例の打ち抜きせん断装置50により打ち抜いた試験片31よりも良い伸びフランジ性を示していることが分かる。本実施例1により、本発明を適用した打ち抜き用パンチを有する打ち抜きせん断装置は、被加工材1の打ち抜き加工後において、被加工材1の伸びフランジ性の向上に効果があることが証明された。
実施例2においても実施例1と同様に、本発明の効果を実証するべく、図9、図16に示すような打ち抜きせん断装置50及び打ち抜きせん断装置60により被加工材1に対して打ち抜き加工を行った後、得られた試験片31に対して図10に示すような伸びフランジ試験を行った。
この伸びフランジ試験において使用される被加工材1や、得られる試験片31の形状に関する条件は、実施例1と同じ条件とした。
実施例2において、図9に示すような、比較例として使用した打ち抜きせん断装置50は、実施例1において述べた打ち抜きせん断装置50の構成と同じである。
実施例2において、図16(a)、図16(b)に示すような、本発明例2として使用した打ち抜きせん断装置60は、本発明例1として使用した打ち抜き用せん断装置40に対して、板逆押さえ14を設けた点においてのみ異なっている。図16(c)は、打ち抜き用ダイ3と、打ち抜き用ダイ3上に載置された被加工材1と、打ち抜き用パンチ41との位置関係を説明するための概略平面図である。また、図16(d)は、打ち抜き用ダイ3と、板逆押さえ14との位置関係を説明するための概略平面図である。この板逆押さえ14上面の幅方向の長さは、前記上刃47の水平部43の幅方向の長さと対応しており、被加工材1の幅方向に60mmの長さである。板逆押さえ14の長手方向の長さは、80mmとした。また、板逆押さえ14は、打ち抜き用パンチ41の半円部45に対応した形状の半円部14cを有しており、これによって、打ち抜き用パンチ41の半円部45と水平部43とが被加工材1を押さえる範囲の全部を、被加工材1の下面から押さえることができる。この板逆押さえ14は油圧クッションピンにより400Nの板逆押さえ荷重を被加工材1に加えることができる。なお、打ち抜き用せん断装置60の打ち抜き用パンチ41の形状は、実施例1において述べた、本発明例1として使用した打ち抜きせん断装置40の打ち抜き用パンチ41の形状と同じ条件にした。
この打ち抜き用パンチ41の荷重発生機構として使用したプレス装置は、実施例1の条件と同様に、最大発生荷重60トンの機械式クランクプレスであり、打ち抜き速度は60spmに設定した(50mm/秒程度)。
試験片31に対して行った伸びフランジ試験は、実施例1と同様の条件で行い、試行数は、各打ち抜きせん断装置ごとにそれぞれ20回づつ行なった。
図17に、実施例2における伸びフランジ試験結果を示す。図17より、得られた試験片31の伸びフラン高さH1は、比較例が8〜11mmで平均値が9.5mmであるのに対し、本発明例2が15〜17mmで平均値が16.0mmであった。これより、本発明例2である打ち抜きせん断装置60により打ち抜いた試験片31の方が、比較例として使用した打ち抜きせん断装置50により打ち抜いた試験片31よりも良い伸びフランジ性を示していることが分かる。本実施例2により、本発明を適用した、傾斜角を有する打ち抜き用パンチと、板逆押さえとを有する打ち抜きせん断装置は、被加工材1の打ち抜き加工後において、被加工材1の伸びフランジ性の向上に効果があることが証明された。
また、実施例1と実施例2の伸びフランジ試験結果を比較すると、本発明例1の打ち抜きせん断装置40による試験片31のフランジ高さH1の平均値が11.3mmであるのに比べて、本発明例2の打ち抜きせん断装置60による試験片31のフランジ高さH1の平均値が16.0mmとなっていることが確認できる。これより、打ち抜きせん断装置の上刃に対して、傾斜部と水平部とを設けた上で、更に板逆押さえ14を設けることにより、被加工材1の伸びフランジ性が一層向上することが確認された。
実施例3においても実施例1と同様に、本発明の効果を実証するべく、図9、図19に示すような打ち抜きせん断装置50及び打ち抜きせん断装置70により被加工材1に対して打ち抜き加工を行った後、得られた試験片31に対して図10に示すような伸びフランジ試験を行った。
この伸びフランジ試験において使用される被加工材1や、得られる試験片31の形状に関する条件は、実施例1と同じ条件とした。
実施例3において、本発明例3の打ち抜きせん断装置70において使用されている打ち抜き用パンチ41の形状の詳細は、図22に示すとおりである。本発明例3において使用される打ち抜き用パンチ41は、本発明例1において使用された打ち抜き用パンチ41と比較して、水平部43と半円部45の水平部46とに突起部16が設けられている点のみ異なっており、他の構成は同じものを使用した。本発明例3において使用された打ち抜き用パンチ41の突起部16の拡大図は、図20に示すとおりである。
また、本発明例3において使用された打ち抜きせん断装置70は、板逆押さえ14を有している。この本発明例3において使用される板逆押さえ14は、本発明例1において使用された板逆押さえ14と比較して、打ち抜き用パンチ41の突起部16と対向した位置に窪み部17が設けられた点のみ異なっており、他の構成は同じものを使用した。この板逆押さえ14の窪み部17の詳細は、図21に示すごとく、突起部16の高さ(4mm)より深い(6mm)窪み部17とされている。
実施例3において、図9に示すような、比較例として使用した打ち抜きせん断装置50は、実施例1において述べた打ち抜きせん断装置50の構成と同じである。
打ち抜き用パンチ41の荷重発生機構として使用したプレス装置は、実施例1の条件と同様に、最大発生荷重60トンの機械式クランクプレスであり、打ち抜き速度は60spmに設定した(50mm/秒程度)。
試験片31に対して行なった図10に示す伸びフランジ試験は、実施例1と同様の条件で行った。打ち抜きせん断装置による打ち抜きと伸びフランジ試験は20回行なった。
図23に、実施例3における伸びフランジ試験結果を示す。図23より、本発明例3である図19の打ち抜きせん断装置70により打ち抜いた試験片31の方が、比較例として使用した図9に示す打ち抜きせん断装置50により打ち抜いた試験片31よりも良い伸びフランジ性を示していることが分かる。本実施例3によって、打ち抜き用パンチ41に突起部16を設け、板逆押さえ14に窪み部17を設けることにより、被加工材1の伸びフランジ性が一層向上することが証明された。
打ち抜き加工を模式的に示す図である。 打ち抜き面8の特徴を模式的に示す図である。 従来の傾斜刃による打ち抜き加工を模式的に示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図であって、(a)におけるA−A線断面図である。 本発明を適用した打ち抜きせん断装置を模式的に示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図であって、(a)におけるB−B線断面図である。 本発明を適用した打ち抜きせん断装置の他の例を模式的に示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図であって、(a)におけるC−C線断面図である。 打ち抜き用パンチに一つの突起部を設け、板逆押さえに一つの窪み部を設けた本発明の打ち抜きせん断装置の構成を模式的に示す図であり、(a)はその正面立面図、(b)はその側面図であって、(a)におけるG−G線断面図、(c)はその打ち抜き加工時における状態を示す側面図である。 打ち抜き用パンチに複数の突起部を設け、板逆押さえに複数の窪み部を設けた本発明の打ち抜きせん断装置の構成を模式的に示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその打ち抜き加工時における状態を示す側面図である。 実施例1において本発明例1として使用した打ち抜きせん断装置40を模式的に示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図であって、(a)におけるD−D線断面図、(c)は、被加工材1と打ち抜き用ダイ3と打ち抜き用パンチ41との位置関係を説明するための概略平面図である。 実施例1,2において比較例として使用した打ち抜きせん断装置50を模式的に示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図であって、(a)におけるE−E線断面図、(c)は、被加工材1と打ち抜き用ダイ3と打ち抜き用パンチ51との位置関係を説明するための概略平面図である。 実施例1,2で行った伸びフランジ試験を模式的に示す図である。 実施例1、2で使用した被加工材のサイズと切断形状とを模式的に示す図である。 実施例1,2において本発明例1、本発明例2として使用した打ち抜き用パンチ41を示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図、(c)は、その平面図である。 実施例1,2において比較例として使用した打ち抜き用パンチ51を示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図、(c)は、その平面図である。 実施例1,2で行った伸びフランジ試験の評価値となるフランジ高さを説明する図である。 実施例1における伸びフランジ試験の結果を示す図である。 実施例2において本発明例2として使用した打ち抜き用せん断装置60を模式的に示す図であり、(a)は、その正面立面図、(b)は、その側面図であって、(a)におけるF−F線断面図、(c)は、被加工材1と打ち抜き用ダイ3と打ち抜き用パンチ41との位置関係を説明するための概略平面図、(d)は、打ち抜き用ダイ3と板逆押さえ14との位置関係を説明するための概略平面図である。 実施例2における伸びフランジ試験結果を示す図である。 伸びフランジ部の例を模式的に示す図であり、(a)は、フランジアップ成形加工前のブランク(被加工材1)を、(b)は、フランジアップ成形加工後の部材を示す図である。 実施例3において本発明例3として使用した打ち抜きせん断装置を模式的に示す図であり、(a)はその正面立面図、(b)はその側面図であって(a)におけるH−H線断面図、(c)は被加工材と打ち抜き用ダイと打ち抜き用パンチとの位置関係を説明するための概略平面図、(d)は打ち抜き用ダイと板逆押さえとの位置関係を説明するための概略平面図である。 実施例3で使用した本発明例3での打ち抜き用パンチの突起部を拡大した図である 実施例3で使用した本発明例3での板逆押さえの窪み部を拡大した図である 実施例3において本発明例3として使用した打ち抜き用パンチを示す図であり、(a)はその正面立面図、(b)はその側面図、(c)はその平面図である。 実施例3における伸びフランジ試験結果を示す図である。
符号の説明
1 被加工材
2 打ち抜き用パンチ
3 打ち抜き用ダイ
3a 下刃
4 ダレ
5 せん断面
6 破断面
7 ばり
8 打ち抜き面
9 板押さえ
10 上刃
11 水平部(水平刃)
12 傾斜部(傾斜刃)
12a 上部傾斜部
12b 下部傾斜部
14 板逆押さえ
15 打ち抜きせん断装置
16 突起部
17 窪み部
18 ビード
21 伸びフランジ部
22 伸びフランジ予定部
31 試験片
32 切断線
33 打ち抜きせん断部
34 押さえ板
35 円錐パンチ
40 打ち抜きせん断装置(本発明例1)
41 打ち抜き用パンチ
41b 側面
42 傾斜部
42a 上部傾斜部
42b 下部傾斜部
43 水平部
45 半円部
46 水平部
47 上刃(傾斜刃)
50 打ち抜きせん断装置(比較例)
51 打ち抜き用パンチ
51b 側面
52 上刃
53 半円部
54 上刃
60 打ち抜きせん断装置(本発明例2)
70 打ち抜きせん断装置(本発明例3)
H1 フランジ高さ
L1 水平刃11の幅方向の長さ
L2 被加工材1の幅方向の長さ

Claims (5)

  1. 切断線方向に対し一部に水平部を有し、前記水平部を除く部分は傾斜部からなる上刃を有するパンチと、下刃を有するダイとを備えることを特徴とするシャー角付き打ち抜きせん断装置。
  2. 板逆押さえを前記パンチと対向する位置に設けたことを特徴とする請求項1記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
  3. 前記上刃の水平部が、被加工材の切断後の成形における伸びフランジ予定部の一部又は全部の上方に配置されることを特徴とする請求項1又は2記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
  4. 前記水平部の切断線方向における長さが、被加工材の板幅の10〜60%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
  5. 前記パンチの底面に1つ以上の突起部を有し、前記板逆押さえは前記突起部と対向する位置に、前記突起部の高さより深い窪み部を有し、前記突起部により前記被加工材が前記窪み部内に押し込まれるように構成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載のシャー角付き打ち抜きせん断装置。
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