JP2009050618A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備え、トップシート18の上面に、トップシート18側から順に便受け下シート50b及び便受けシート50aを更に備え、便受け下シート50bが、熱可塑性樹脂からなる繊維が一方向に配向した連続繊維によって構成されたものであり、便受け下シート50bは、連続繊維の両端部をトップシート18に熱接着させることによって固定されている吸収性物品1。
【選択図】図2
Description
図1〜図4に示すように、本発明の吸収性物品1は、吸収体22と、吸収体22の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備え、トップシート18の上面に、トップシート18側から順に便受け下シート50b及び軟便に対する透過性を有する便受けシート50aを更に備えて構成されているものである。この吸収性物品1は、尿や便などの排泄物を吸収性する使い捨ておむつ(例えば、テープ型おむつ、パンツ型おむつ)として利用することができる。
本発明の吸収性物品は、その構成部材として便受けシートを備えている。この便受けシートは、使い捨ておむつ等のトップシートに代わり、着用者の肌に直接接触することになるシート状の部材である。便受けシートはその表面に水様排泄物を滞留させることなく、更にその下に配置された便受け下シートを通過させて、速やかにトップシート上に移行させることができる。
便受け下シートは、便受けシートを通過した水様排泄物が一箇所に集中しないように、吸収体の長手方向に拡散させつつ、トップシート上に移行させるためのシートである。本発明の吸収性物品においては、便受け下シートとして、熱可塑性樹脂からなる繊維が一方向に配向した連続繊維が用いられている。このように構成することによって、便受けシートを通過した水様排泄物を吸収体の長手方向に良好に拡散させることができる。
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
トップシートは、吸収体の上面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その下面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。なお、このトップシートは、便受け下シートを構成する連続繊維の両端部を熱接着して固定することが可能な材料からなるシートを用いる。
バックシートは、吸収体の下面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿がおむつ外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
2ピースタイプのパンツ型おむつにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成し、これとは別個に製造された外装部材と接合することにより使い捨ておむつを構成する。この吸収性本体は、生理用ナプキン等と同様に、吸収体の上面側にトップシート、下面側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。本発明の吸収性物品としての使い捨ておむつは、例えば、図3に示す使い捨ておむつ1の吸収性本体14のように、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟み込み、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体を備えたものである。
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。
立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。この立体ギャザーを形成することにより、便受けシートの上に尿が排泄され、便受けシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
以下、本発明の吸収性物品としての使い捨ておむつを製造する方法の一例を、図1〜図4に示す吸収性物品としての使い捨ておむつ1(2ピースタイプのパンツ型おむつ)を製造する場合の例により説明する。
バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。
シート材32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36a、36b(36c,36d)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26a(26b)を得る。
次に、吸収性本体14を構成するトップシート18の表面に、便受け下シート50bと便受けシート50aとを固定する。本発明においては、便受け下シート50bとして、熱可塑性樹脂からなる繊維が一方向に配向した連続繊維を用いる。便受け下シート50bは、連続繊維を構成する繊維が吸収体の幅方向に配列するように配置し、その両端部を熱接着によって固定する。
まず、外装部材16となる不織布を2枚用意し、このうちの1枚の不織布の上面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。そして、この上面に、更にもう1枚の不織布を積層し固定することにより、2枚の不織布の間に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40が介装された外装部材16を得る。
外装部材16の股下部近傍に、吸収性本体14を配置し固定する。次いで、吸収性本体14を内側にして、前身頃2と後身頃6とを合わせるように二つ折りにし、前身頃2と後身頃6とをヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成することによって、図1〜図4に示す使い捨ておむつ1を製造することができる。
本発明の吸収性物品の適用対象は、便受けシート及び便受け下シートが付設されている点に特徴があり、吸収性物品の本体の構造は前記吸収体、前記トップシート、前記バックシートを備えている限り、特に制限されるものではない。即ち、前記2ピースタイプのパンツ型おむつに限られるものではなく、例えば、1ピースタイプのパンツ型おむつやテープ型おむつにも適用することができる。更には、使い捨ておむつに限らず、尿便パッド等であってもよい。
Claims (7)
- 吸収体と、前記吸収体の上面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の下面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、
前記トップシートの上面に、前記トップシート側から順に便受け下シート及び軟便に対する透過性を有する便受けシートを更に備え、
前記便受け下シートは、熱可塑性樹脂からなる繊維が一方向に配向した連続繊維によって構成されたものであり、
前記便受け下シートは、前記連続繊維の両端部を前記トップシートに熱接着させることによって固定されている吸収性物品。 - 前記便受け下シートを構成する前記連続繊維は、前記熱可塑性樹脂からなる繊維を束ねたトウ、又は前記熱可塑性樹脂からなる繊維の束を広げた状態のウェブである請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記便受け下シートを構成する繊維が、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリアミド樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の熱可塑性樹脂からなるものである請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記便受け下シートが、熱エンボス、ヒートシール、及び超音波シールからなる群より選択される少なくとも一種の接着方法によって前記トップシートに熱接着されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記便受け下シートを構成する前記連続繊維の両端部は、平坦になるように押し潰されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記便受けシートが疎水性の基材に複数の貫通孔が穿孔されたものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記便受けシートの両側に、立体的に起立可能な防漏壁である立体ギャザーが少なくとも一対形成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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