JP2009050435A - 洗濯機 - Google Patents

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雅人 姜
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俊成 松本
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Abstract

【課題】外槽の重量を重くすることなく、脱水起動時の振動を低減する。
【解決手段】外枠1内に前上がりに傾斜させて外槽2を設け、前記外槽を下方から弾性支持する支持手段3と、前記外槽の上部を弾性支持する上部支持手段4とを備え、前記支持手段3は、前記ドラム5の回転軸5cと直行するように上部を後方へ傾斜させて前記ドラム5の重心位置を下方より支持するようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、衣類等の洗濯を行う洗濯機に関するものである。
従来、この種の洗濯機は、衣類の偏心荷重による脱水起動時の外槽の大きな振動を抑えるために外槽の重量を重くしていた(例えば、特許文献1参照)。図10に示すように、本体1と、本体1内にサスペンション2によって支持された外槽3と、外槽3内に水平軸を中心に回転する洗濯兼脱水槽4と、洗濯兼脱水槽4を駆動するモータ5と、外槽3の下部と本体1との間に設けたダンパー6と、外槽3に設け、その振動具合に応じて水を溜める振動抑制用のタンク7とを備えたものであり、脱水起動時にはこのタンク7に水を満たし、脱水起動時の大きな振動は、タンク7に満たした水の重量によって抑えることができるようにしたものである。
特開平5−131075号公報
しかしながら、前記従来の構成のように、タンク7に水を満たし、水の重量を増すことによって外槽3の振動を抑えようとした場合、外槽3を支持するサスペンション2やダンパー6にかかる負荷も増してしまうために耐久性が低下する。また、タンク7内の水の揺動エネルギを利用して制振効果を得る場合も、水の揺動モードの固有振動数を、外槽3の共振周波数に近くなるように調整する必要があり、その外槽3の共振周波数は、衣類の量によって変化するため、調整が困難である。また、振動抑制のための新たなタンク7を設ける必要が生じることから、コストも増加するという問題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、外槽の重量を重くすることなく、脱水起動時の振動を低減することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、外槽を下方から弾性支持する支持手段と、前記外槽の上部を弾性支持する上部支持手段とを備え、前記支持手段は、前記ドラムの回転軸と直行するように上部を後方へ傾斜させて前記ドラムの重心位置を下方より支持するようにしたものである。
これによって、脱水運転中に洗濯物の偏心荷重により発生する脱水起動時の外槽の大きな振動を、支持手段による振動を増大させる余分な反力を発生させることなく、低減することができる。特に、外槽の外枠への衝突を引き起こし、外枠の移動や大きな騒音の原因になっていた脱水起動の初期に発生する振動を効果的に低減することができる。
本発明の洗濯機は、新たな振動抑制機構を設けることなく、外槽の振動を低減させることができ、洗濯機の重量を重くすることがないので、外槽を支持する支持手段への負荷を増やすことがなく、耐久性を下げずに、防振性能を向上することができる。
第1の発明は、外枠と、前記外枠内に前上がりに傾斜させて弾性支持した外槽と、前面側に開口部を設けて前記外槽内に回転可能に設けられた筒状のドラムと、前記ドラムを回転駆動する駆動手段と、前記外槽を下方から弾性支持する支持手段と、前記外槽の上部を弾性支持する上部支持手段とを備え、前記支持手段は、前記ドラムの回転軸と直行するように上部を後方へ傾斜させて前記ドラムの重心位置を下方より支持するようにしたことにより、外槽が振動した時に、前記支持手段に、前記支持手段が振動低減効果を持つ方向、この場合は、ドラムの回転軸と直交する方向以外への余分な力がかからないようにすることができ、その結果、前記外槽に前記支持手段からの余分な反力を発生させずに前記外槽の振動を効果的に低減させることができる。また、前記支持手段へ余分な力がかからないことにより、前記支持手段の耐久性を向上させることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の支持手段は、ドラムの前部を支持する前部支持手段と、前記ドラムの後部を支持する後部支持手段を有し、前記前部支持手段および後部支持手段を略平行に設けたことにより、外槽を支持する際の安定性を向上させ、前記支持手段による振動低減効果をさらに向上させることができる。また、前記前部支持手段および後部支持手段を略平行に設けていることにより、第1の発明と同様に、前記外槽が振動した時に、前記支持手段に、前記支持手段が振動低減効果を持つ方向以外への余分な力がかからないようにすることができ、前記支持手段の耐久性を向上させることができる。
第3の発明は、特に、第2の発明の前部支持手段および後部支持手段は、ドラムの重心位置から前記ドラムの回転軸方向の距離を略同等に設定したことにより、外槽の回転軸方向の並進振動と左右方向の並進振動が互いに影響し合いにくくすることができ、外槽の振動をより効果的に低減することができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明の上部支持手段は、外枠と外槽とに架設してドラムの回転軸と略平行に配設したことにより、前記上部支持手段から前記外槽に必要以上な反力を生じにくくすることができ、その反力により前記外槽の振動を大きくすることなく、前記外槽が倒れないように、より安定して支持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機を側面から見た断面図、図2は正面図、図3は支持手段の構成図である。図1〜3に示すように、外枠1の内部には、前面側に開口部を設けた円筒状の外槽2が設けられており、外槽2の下方から2本の支持手段3で、上方からは、上部支持手段4によって弾性支持され、支持手段3によって、洗濯、脱水工程での外槽2の振動を吸収し、上部支持手段4によって、外槽2が後方に倒れないように支持する構成となっている。
支持手段3は、図3に示すように例えば、ばね30とダンパ31で構成し、外槽2および外枠1への取り付けは、支持手段3の上端と下端に、防振ゴム32を設け、ワッシャ33を介して、外槽2あるいは外枠1の床面に予め固定されている支持体34を挟み込むことにより固定する。また、上部支持手段4としてはばねを用い、両端をそれぞれ外枠1と外槽2に固定する。また、外槽2の内部には、衣類20を収容する円筒状のドラム5を回転可能に設け、駆動モータ6により回転駆動される。
ここで、外枠1内において外槽2及びドラム5は、前面よりも背面が下がるように前上がりに傾けて設けられており、ドラム5の回転軸方向が水平方向から10〜30度傾斜している。外枠1の前面には、衣類20を出し入れする開口部1aと、これを開閉する扉7が設けられている。外槽2およびドラム5の前面側にも同様の開口部2a、5aを有し、この外槽2の開口部2aはベローズ8によって外枠1の開口部1aと水密に連結されている。外槽2の底部には洗濯水を排出する排水口9を有し、排水弁10に連結されている。
また、外槽2には溢水口50が設けられ、所定の水位以上に水が供給された場合には、溢れた水は溢水ホース51を介して排水ホース11へ流れて機外に排出される。また、制御手段12は駆動モータ6や排水弁10等を駆動して洗濯、脱水工程を制御する。
次に、支持手段3による外槽2の支持構成について詳しく説明する。支持手段3は、図1に示すように側面から見て、ドラム5の重心位置5bを通りドラム5の回転軸5cと直交する軸5d上で、ドラム5の回転軸5cと直交するように上部を後方へ傾斜させてドラム5の重心位置5bを下方から支持している。また、2本の支持手段3は、図2で示すように洗濯機正面から見て、ドラム5の重心位置5bを通る垂直方向の軸に対して左右対称になるように設けている。
支持手段3をこのように設けた理由について、図4に示しているように、側面から見て、支持手段3をほぼ鉛直に設けた場合と比較して説明する。この図4のように側面から見て、支持手段3をほぼ鉛直に設ける支持方法は、現在ほとんどのドラム式洗濯機において見られる支持方法である。図4に示している支持方法では、支持手段3はドラム5の傾斜によらず、地面に垂直方向に外槽2を支持するように設けられている。また、支持手段3は、外槽2をより安定して支持するために、側面から見て、重心位置5bのほぼ真下の位置に来るように設けられている。正面から見た位置は、図2に示すものと同じである。
図4に示す支持方法において、脱水時に外槽2が振動する際、支持手段3に生じる力について図5を用いて説明する。脱水時にドラム5が回転する際、ドラム5および外槽2は、衣類20の偏りによる遠心力5eの力を受ける。遠心力5eはドラムの回転軸5cとほぼ直交する向きとなっている。その遠心力5eの力による並進方向の力を吸収するためには、支持手段3はそれに対する反力5fの力を発生させる必要がある。反力5fは遠心力5eと大きさが同じで、平行で反対向きの力である。
しかし、支持手段3を図3に示すような構成とし、図5に示すように支持手段3を地面に対して垂直になるように設けた場合、支持手段3が効果的に振動吸収効果を発揮できるのは、地面に垂直な方向の力5gのみである。支持手段3の反力5fの力を発生させるためには、支持手段3は、水平力5hを発生させる必要がある。逆に言うと、外槽2が振動しているときには、支持手段3には垂直力5gおよび、水平力5hと反対向きの力が絶えずかかっていることになる。
以上のようなことから、図4で示すように支持手段3を垂直に設けた場合、支持手段3は、外槽2の振動に対して、有効に力を生じさせる向きとはなっておらず、支持手段3による振動を吸収する力を最大限に発揮できない。また、支持手段3には水平力5hにより、支持手段3の下部固定位置を支点として、折れ曲がるような力(モーメント)が生じていることになる。これにより、支持手段3には余分な力が発生していることになり、耐久性も損なう。
次に、本発明の支持方法について、図6を用いて説明する。この方法でも、図4に示したの支持方法の場合と同様に、ドラム5および外槽2は、衣類4の偏りによる遠心力5iの力を受ける。この遠心力5iの力による並進方向の力を吸収するためには、支持手段3は、それに対する反力5jの力を発生させる必要がある。反力5jは遠心力5iと大きさが同じで、平行で反対向きの力である。
ここで、図6の支持方法、つまり本発明の支持方法では、支持手段3をドラム5の回転軸5cと直交するように上部を後方へ傾斜させて設けているため、支持手段3が有効に振動を吸収することができる方向も、ドラム5の回転軸5cと直行する向きとなっている。つまり、遠心力5iと平行となっている。よって、遠心力5iの並進方向の力と釣り合いを取るための反力5jを、支持手段3が有効に振動を吸収する事ができる方向の力のみで発生させることができる。
また、この支持方法では、図5で示した支持方法と比べた場合、脱水時に衣類20の偏りにより外槽2が振動しても、支持手段3に働く図5で示したような余分な力(図5で示している水平力5h)は小さく、ほとんど発生しないと考えられる。よって、支持手段3の耐久性も高くなる。
以上のような構成において、次に、この動作について説明する。洗濯工程では、排水弁10を閉じた状態で外槽2内に所定の水位に達するまで給水を行い、駆動モータ6により衣類20と洗浄水の入ったドラム5を回転させて衣類4の洗濯を行う。また、洗濯後の濯ぎ工程でも、洗濯工程と同様に外槽2内に給水を行い、ドラム5を回転させて衣類20の濯ぎを行う。
脱水工程では、排水弁10を開いて機外へ水を排水した後、駆動モータ6により衣類20の入ったドラム5を高速回転して脱水する。この脱水工程において、ドラム5の回転は徐々に速くなっていくわけであるが、洗濯行程中に衣類20がドラム5の一部に偏った状態、すなわち、衣類20がアンバランス状態となっている場合は、ドラム5の回転による振動周波数が、外槽2の共振周波数に近づくと外槽2の振動は大きくなり、アンバランス状態が大きい場合には、外槽2は外枠1に衝突し、激しい時は、外枠1が移動する。
一般にドラム式洗濯機においては、このような振動を、主に外槽2を下方から支持する支持手段3により吸収することにより低減する。本発明のドラム式洗濯機の構成では、上述したように、より有効に支持手段3の振動吸収効果を発揮し、より効果的に外槽2の振動を低減させることができ、また、外槽2の振動による支持手段3にかかる余分な力も少なく支持手段3の耐久性をより向上させることができる。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態における洗濯機の構成図を図7に示す。本発明では、特に、実施の形態1の支持手段3が、ドラム5の前部を支持する前部支持手段3aと、ドラム5の後部を支持する後部支持手段3bを有する構成とし、前部支持手段3aおよび後部支持手段3bを略平行に設ける。前部支持手段3aと後部支持手段3bは、各2本ずつ設けており、それらを洗濯機正面から見た時の位置関係は、図2に示した場合と同様にドラム5の重心3bを通る垂直軸に対して、左右対称としている。また、実施の形態1と同様に前部支持手段3aおよび後部支持手段3bは共に、ドラム5の回転軸と直行するように上部を後方へ傾斜させて外槽2を下方から支持する構成となっている。
このように前部支持手段3aおよび後部支持手段3bをドラム5の傾斜に合わせて、傾斜させて配置することにより、実施の形態1で示した場合と同様に、前部支持手段3aおよび後部支持手段3bは、外槽2が振動している時の遠心力による力をより有効に打ち消す反力を出す事ができ、振動を吸収することができる。また、前部支持手段3aおよび後部支持手段3bには余分な力も生じにくい。
さらに、本実施の形態では、実施に形態1と比べた場合、支持手段3が、外槽2をドラム5の重心5bの前後方向で支持する構成としているため、支持手段3を傾斜させることによって、ドラム5が後方へ倒れようとするのを、より安定して倒れにくく支持することができる。また、衣類20による遠心力の並進方向の力のみでなく、それにより発生するドラム5の重心5cの回りを回転させるようなモーメント5mもより有効に打ち消すことができ、外槽2の振動を低減させることができる。
さらに、本実施の形態では、前部支持手段3aおよび後部支持手段3bを、ドラムの重心位置からドラム5の回転軸方向の距離を略同等に設定する。この理由について洗濯機の振動系を、図8に示す簡単なモデルにして説明する。このモデルでは外槽2を振動体60、前部支持手段3aを弾性体61、後部支持手段3bを62としてモデル化を行っている。振動体60は、弾性体61と弾性体62により弾性支持される構成となっており、振動体に何らかの加振力が加わると、振動体60は振動する。
図8において、振動体60の重心Gを中心として直交する前後方向x軸(これはドラム5の回転軸を示す)、左右方向y軸、上下方向z軸を合わせて慣性主軸と呼ぶ。この慣性主軸は、重心Gで互いに直交する3軸であり、各軸の回りに剛体を回転させた時に剛体とともに回転する座標系から見て回転軸の方向を変えさせようとするモーメントが発生しないような軸である。
また、弾性体61と弾性体62もそれぞれ、その弾性中心を通り、その弾性中心で直交する3軸の弾性主軸を持ち、図8で示すように、弾性体61の中心軸61aと振動体60aの距離と、弾性体62の中心軸62aの距離が等しくなるようにそれぞれの弾性体を配置した場合、すなわち、振動体60の中心軸60aを基準として、左右対称に各弾性体を配置した場合、この振動系において、弾性体61と弾性体62を合わせた弾性主軸は、振動体60の中心軸60a上に存在し、この弾性主軸の各3軸は図8中のI(前後方向)、II(左右方向)、III(上下方向)として配置される。
この振動系における振動体60の慣性主軸と弾性主軸の位置関係について整理すると、慣性主軸と弾性主軸が互いに平行になっており、慣性主軸の上下方向の軸であるz軸と弾性主軸の上下方向の軸であるIII軸が一致するような配置となっている。原理的にこのような配置となっている振動系では、z軸方向の並進振動とz軸周りの回転振動は独立となる。すなわち、それらの振動は他の方向に影響を及ぼさない。また、x方向の並進振動に対してy方向の並進振動ならびにx軸回りの回転振動は連成せず(影響せず)、y方向の並進振動に対してx方向の並進振動ならびにy軸回りの回転振動は連成しない。
本実施の形態では、この原理を利用した。すなわち、前部支持手段3aと後部支持手段3bをドラム5の回転軸5cと直交するように設けたのは、ドラム5の慣性主軸と支持手段3の弾性主軸を互いに平行にするためであり、前部支持手段3aおよび後部支持手段3bを略平行に設け、前部支持手段3aおよび後部支持手段3bを、ドラムの重心位置からドラム5の回転軸方向の距離を略同等に設定したのは、前部支持手段3aと後部支持手段3bからなる支持手段3aの弾性中心Eを、ドラム5の慣性主軸のうちの回転軸5cと直交する軸5d上に配置させ、支持手段3の弾性主軸のうち支持手段3が有効に振動を吸収できる方向の軸3c(支持手段3を傾斜させた方向)とドラム5の慣性主軸のうちの一つの軸5dを一致させるためである。
ドラム式洗濯機の脱水時の外槽3の振動は、ある一つの方向のみに発生するわけではなく、衣類4のアンバランス状態、支持手段3の配置等によって、前後、左右、上下の並進振動、それぞれの軸回りの回転振動が互いに影響し合う複雑な振動系となっている。そこで、この複雑な振動を低減するためには、各方向の並進振動や回転振動をできるだけ影響し合わないようにすることが重要となる。
以上のようなことを考慮して、支持手段3の配置を決めることで、本発明の実施の形態の洗濯機では、脱水時の外槽2の回転軸5cと直行する軸5d方向の振動を他の方向の並進方向の振動や回転振動に影響しないようにし、支持手段3によりその回転軸5cと直交する方向の振動をより効果的に低減するとともに、回転軸5c方向の並進振動と左右方向の並進振動が互いに影響しにくくするというように、外槽2の各方向の並進振動や回転振動が交じり合った複雑な振動をできるだけ影響しにくくすることで、外槽2の前後、左右方向の振動を低減することができ、支持手段3にも不要な負荷が生じないようにし、耐久性を向上させることができる。
また、実施の形態1においても、支持手段3を傾斜させて設けるだけでなく、ドラム5の重心位置5bを通るドラム5の回転軸5cと直交する軸5d上に設けることで、程度の差はあるが、同様に外槽2振動を連成しにくくすることができる。
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態における洗濯機の構成図を図9に示す。本実施の形態では、実施の形態1および2における洗濯機において、外槽2の上部を弾性支持する上部支持手段4を、外枠1と外槽2とに架設してドラムの回転軸5cと略平行に配設している。上部支持手段4は、外枠1と外槽2に固定された取り付け支持体13とに固定されている。
図9において、上部支持手段4を配置している軸4aとドラム5の回転軸5cが平行となっている。本発明のように支持手段3を上部を後方へ傾斜させて設けた場合、外槽2には、ドラム5の重心5bにかかる重力2bをドラム5の回転軸5cに投影した成分の力2cにより、支持手段3の下部固定点Оを支点として後方へ倒れるようなモーメントが働く。したがって、洗濯機を倒れないように支持するためには、力2cによる成分と釣り合うようなモーメントを発生させる必要がある。そのために、上部支持手段4を設けているわけであるが、ただ、外槽2を後方へ倒れないように支持するだけであれば、上部支持手段4の弾性力が強いものを使用すればよいが、脱水時の外槽2の振動を考えた場合、上部支持手段4の弾性力が強いと、それを取り付けた方向の外槽2の剛性が上がってしまうため、振動も大きくなってしまう。よって、上部支持手段4としては、できるだけ弱い弾性力でかつ外槽2が後方へ倒れないぐらいの弾性力が求められる。
できるだけ弱い弾性力で、外槽2を倒れないように大きなモーメントを発生させるためには、上部支持手段4を、(1)軸5d上での下部固定点Oからの距離ができるだけ離れた位置で、かつ、(2)力2cと力の方向が平行でかつ反対向きの力が発生するように設ければよい。
本実施の形態は、外槽2の上部の空きスペースに設置することで上記(1)を実現し、ドラム5の回転軸5cとほぼ平行となるようにし、軸5dより前方に設置することで上記(2)を実現することができる。実施の形態1での洗濯機の構成を示す図1のように、上部支持手段4がドラム5の回転軸5cと平行となっていなくても、外槽2を倒れないように支持することはできるが、それにより、力2cと釣り合う力を出すためには、力が分散されてしまうため、本実施の形態における上部支持手段4により発生する力4bよりも大きな力を必要とする。
以上のようにした結果、本実施の形態では、外槽2の振動を大きくすることなく、外槽2が後方に倒れないようにより安定して支持することができる。
以上のように、本発明にかかる洗濯機は、外槽に取り付ける錘に重量物を使用しないので、支持系等の耐久性を維持し、静かに防振性能を向上することができ、洗濯機等の用途に有用である。
本発明の実施の形態1における洗濯機の構成図 同洗濯機の正面から見た要部構成図 同洗濯機の支持手段の構成図 洗濯機の一般的な支持手段の構成図 同支持手段の作用図 本発明の実施の形態1における洗濯機の支持手段の作用図 本発明の実施の形態2における洗濯機の構成図 同洗濯機の振動低減のメカニズムを示す原理図 本発明の実施の形態3における洗濯機の構成図 従来の洗濯機の構成図
符号の説明
1 外枠
2 外槽
3 支持手段
4 上部支持手段
5 ドラム
6 駆動手段

Claims (4)

  1. 外枠と、前記外枠内に前上がりに傾斜させて弾性支持した外槽と、前面側に開口部を設けて前記外槽内に回転可能に設けられた筒状のドラムと、前記ドラムを回転駆動する駆動手段と、前記外槽を下方から弾性支持する支持手段と、前記外槽の上部を弾性支持する上部支持手段とを備え、前記支持手段は、前記ドラムの回転軸と直行するように上部を後方へ傾斜させて前記ドラムの重心位置を下方より支持するようにした洗濯機。
  2. 支持手段は、ドラムの前部を支持する前部支持手段と、前記ドラムの後部を支持する後部支持手段を有し、前記前部支持手段および後部支持手段を略平行に設けた請求項1記載の洗濯機。
  3. 前部支持手段および後部支持手段は、ドラムの重心位置から前記ドラムの回転軸方向の距離を略同等に設定した請求項2記載の洗濯機。
  4. 上部支持手段は、外枠と外槽とに架設してドラムの回転軸と略平行に配設した請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯機。
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