JP2009048672A - ディスク再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、光学部材の基準位置情報を取得するための基準位置検出機構を、別途設ける必要のないディスク再生装置を提供することを目的とする。
【解決手段】光ビームを射出する光源(1)と、光ビームをディスクに導く光学部材(3)と、光学部材を移動させる移動機構(22)と、光学部材の移動に伴って移動し且つ光ビームの光路に少なくとも一部が挿入可能な遮蔽部材(20)と、光ビームの検出を行う検出部(7)と、移動機構によって光学部材を移動させ且つ検出部が出力する検出信号に応じて光学部材の位置情報を取得する制御部(21)を有することを特徴とするディスク再生装置(100)。
【選択図】図4

Description

本発明は、ディスク再生装置に関するものであり、特に光学部材の移動機構を有するディスク再生装置に関する。
ディスク再生装置においては、CD、DVD、BD(Blue-ray Disc)、HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)、MD等の多くの規格の光ディスクに対応しなければならないが、規格の異なるディスク間ではトラック面上に配置された保護カバーの厚みが異なる場合があった。また、同じ規格のディスク間でも、保護カバーの厚みに誤差が生じる場合があった。さらに、2層以上のトラック面上の保護カバーの厚みに差が生じてしまう。
上記のような場合では、保護カバーの厚みの差に起因して球面収差が発生し、光ディスクへの書き込みや読み取り性能を悪化させる要因となっていた。そのために、保護カバーの厚み等に合わせて、光学部材を移動させ、球面収差を軽減することが行われている。しかしながら、光学部材を移動させるためには、光学部材の基準位置を特定しなければならず、そのための基準位置検出機構を別途設けなければならないという不具合があった。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決することを可能とするディスク再生装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、光学部材の基準位置を特定するための基準位置検出機構を、別途設ける必要のないディスク再生装置を提供することを目的とする。
本発明に係るディスク再生装置は、光ビームを射出する光源と、光ビームをディスクに導く光学部材と、光学部材を移動させる移動機構と、光学部材の移動に伴って移動し且つ光ビームの光路に少なくとも一部が挿入可能な遮蔽部材と、光ビームの検出を行う検出部と、移動機構によって光学部材を移動させ且つ検出部が出力する検出信号に応じて光学部材の位置情報を取得する制御部を有することを特徴とする。
本発明に係るディスク再生装置では、光学部材の移動に伴って移動する遮蔽部材によって光ビームが遮られることを利用して光学部材の位置情報を取得を行うことができるので、光学部材の基準位置を特定するための基準位置検出機構を別途設ける必要がなく、コストを低減させることが可能となった。
以下図面を参照して、本発明に係るディスク再生装置について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、球面収差の発生を説明するための図である。
図1(a)に示すように、レーザダイオード1から出射された光ビームはビームスプリッタ2を通過後コリメートレンズ3に入射され、ほぼ平行光に変換されて対物レンズ4に入射する。対物レンズ4は入射された光ビームを、保護カバーの厚さt1の光ディスク10のトラック面11上に集光させるように作用する。
しかしながら、製造誤差等によって、保護カバーの厚さがt2の光ディスク10´の場合には、図1(b)に示すように、対物レンズ4は、適切に光ディスク10´のトラック面11´上に光ビームを集光させることができない(図1(b)のA参照)。また、図1(b)の場合において、フォーカシング・アクチュエータ等によって対物レンズ4を光ディスクに近づけたとしても、図2に示すように、中央部の光線はほぼ一点に集光するが、外側の光線は集光しない(図2のB参照)。したがって、ビームスポットが絞れず、球面収差が発生する原因となる。
図3は、コリメートレンズの移動原理を説明するための図である。
図3に示すように、コリメートレンズ3を図3に示す矢印Cの方向に移動させることによって(コリメートレンズ3´の位置に移動)、保護カバーの厚さがt1ではなく、t2であったとしても、そのようなトラック面11´上に適切に光ビームを集光させることができるようになり、球面収差が補正される。
なお、矢印Cとは逆の方向にコリメートレンズ3を移動させれば、保護カバーの厚さが、標準の厚さt1より薄い場合にも適切に対応することが可能である。
しかしながら、コリメートレンズ3等を適切に移動させるためには、コリメートレンズ3の基準位置を取得するための検出センサ5を別途設ける必要があり、コストアップと検出センサ5のためのスペースの確保が必要となった。
図4は、本発明に係るディスク再生装置100の概略構成を示す図である。図4(a)はディスク再生装置100の上面図を示し、図4(b)はディスク再生装置100の側面図を示している。
ディスク再生装置100では、レーザダイオード1から出射された光ビームはビームスプリッタ2を通過後コリメートレンズ3に入射され、ほぼ平行光に変換されて立ち上げミラー6で反射されて、対物レンズ4に入射する。対物レンズ4は入射された光ビームを、光ディスク10のトラック面11に集光させるように作用する。光ディスク10のトラック面上で反射された光ビームは、再度、対物レンズ4、立ち上げミラー6及びコリメートレンズ3を通過してビームスプリッタ2へ入射し、ビームスプリッタ2で反射されて、フォトディテクタ7上に集光される。
コリメートレンズ3には、ビームスプリッタ2とフォトディテクタ7との間の光ビームの光路中に挿入可能な遮蔽部材として機能するアーム20が取り付けられている。また、コリメートレンズ3は、ステッピングモータを含みコリメートレンズ3を、光ビームの光路に沿って(矢印D)前後させるようにパルス駆動するための移動機構22と接続されている。
制御部21は、少なくともCPU、ROM及びRAMを含み、予めROM等に記憶されたソフトウエアに従い、フォトディテクタ7が受光した光ビームに基づいて出力される検出信号に基づいて移動機構22を制御し、コリメートレンズ3を球面収差を補正するような適切な位置に移動する。
図5は、フォトディテクタの概略構成を示す図であり、CDの3ビームトラッキング法に対応している。
フォトディテクタ7は、図5に示すように、受光量に応じた電圧を発生するS1〜S6の6個の検出素子、FE(フォーカスエラー)信号出力用アンプ7−1、TE(トラッキングエラー)信号出力用アンプ7−2、及び総和信号出力用アンプ7−3等を含んで構成されている。
対物レンズ4が良好に光ディスク10の所定の位置にビームスポットを集光させている場合には、S1〜S4の4つの検出素子の略中央部に、光ディスク10から反射されてフォトディテクタ7に戻って来た光ビームのスポットの中心が一致する。対物レンズ4によるビームスポットの位置がずれると、それに応じて、S1〜S6の6個の検出素子上に集光される光スポットの位置もその中心からずれる。そこで、アンプ7−1は(S1+S3)−(S2+S4)の電圧を増幅してFE信号として出力し、アンプ7−2は(S5−S6)の電圧を増幅してTE信号として出力する。またアンプ7−3は(S1+S2+S3+S4+S5+S6)の電圧を総和信号として出力する。なお、DVDやBDにおいては、トラッキングエラー信号検出に位相差法やプッシュプル法が用いられるが、その場合は、S1〜S4の電圧を演算してTE信号を得ることができる。
FE信号及びTE信号に応じて、不図示のトラッキング用アクチュエータ及びフォーカシング用アクチュエータを駆動することによって、対物レンズ4によって集光されるビームスポットの位置を光ディスク10のトラック面上の所定の位置に常に追従させることが可能となる。
図6は、コリメータレンズの基準位置を取得するフローの一例を示す図である。
図6示すフローが開始される時点で、ディスク再生装置100の電源がONされ、各要素が動作可能な状態となっているものとする。また、図6に示すフローは、制御部21のROM等に予め記憶されてプログラムにしたがって、主に制御部21のCPUによって実行されるものとする。また、図6に示すフローは、例えば、光ピックアップ装置100に光ディスクが装着された毎に実行される。
最初に、制御部21は、光ディスク10が装着された状態で、レーザダイオード1を点灯し、不図示のフォーカシング用アクチュエータを制御して、対物レンズ4を上下動させ(ステップ1)、その時のフォトディテクタ7からの総和信号を取得する(ステップ2)。
次に、制御部21は、取得した総和信号に基づいて、総和信号のピーク値と、対物レンズ4のフォーカス位置を取得する(ステップ3)。
図7は、フォーカシング時における、フォトディテクタ7の出力信号の一例を示す図である。
図7において、縦軸は出力信号電圧(V)を示し、横軸はフォーカス位置70を原点としたデフォーカス位置(μm)を示している。また、曲線71は総和信号(図5参照)の一例を示し、曲線72はFE信号(図5参照)の一例を示している。したがって、ステップ3では、例えば、図7に示すような総和信号71に基づいて、フォーカス位置70及び総和信号のピーク電圧値(約0.44V)を取得する。
次に、制御部21は、対物レンズ4がステップ3で取得したフォーカス位置となるようにフォーカシング用アクチュエータを駆動しながら、移動機構21を制御して、コリメータレンズ3を、そのアーム20が、ビームスプリッタ2とフォトディテクタ7との間の光ビームの光路中に挿入する方向に移動させる(ステップS4)。さらに、制御部21は、コリメータレンズ3の移動に合わせてフォトディテクタ7からの総和信号を取得する(ステップ5)。
次に、制御部21は、取得した総和信号に基づいて、コリメータレンズ3の基準位置情報を取得する(ステップ6)。
図8は、コリメータレンズ移動時における、フォトディテクタ7の出力信号の一例を示す図である。
図8において、縦軸は出力信号電圧(V)を示し、横軸はコリメータレンズ3の移動量(mm)を示している。また、曲線81は総和信号(図5参照)の一例を示している。コリメータレンズ3に設けられたアーム20が光ビームの光路に挿入されると、フォトディテクタ7が受光する光ビームの受光量が低下し、総和信号81の値も減少する。そこで、総和信号81の減少度合いから、アーム20の位置、及びしいてはコリメータレンズ3の位置を特定することができる。
例えば、ステップ3で取得したピーク値(例えば、4.4V)の1/2の値(例えば、2.2V)を閾値82とし、閾値82まで総和信号81が低下した位置をコリメートレンズ3の基準位置80とする。アーム20の形状及び、閾値82の決定方式を予め定めておけば、総和信号81に基づいてコリメータレンズ3の基準位置80を一義的に定めることが可能である。基準位置80の状態の一例を、コリメートレンズ3´及びアーム20´として点線で図4に示す。即ち、別途基準位置検出用のセンサを設けることなく、コリメータレンズ3の基準位置情報を取得することが可能となる。
したがって、制御部21は、基準位置80に基づいてコリメータレンズ3の移動制御を行い、球面収差を補正することができる。なお、コリメートレンズ3の基準位置検出時以外の通常移動範囲の一例を図8において矢印83として示す。
図9は、本発明に係る他のディスク再生装置110の概略構成を示す図である。図9(a)はディスク再生装置110の上面図を示し、図9(b)はディスク再生装置110の側面図を示している。
図9において、図4と同様の構成には同じ番号を付している。図4に示すディスク再生装置100と図9に示すディスク再生装置110との相違点は、図9に示すディスク再生装置110では、コリメートレンズ3に設けられたアーム120がレーザダイオード1とビームスプリッタ2との間の光ビームの光路に挿入される点のみである。
ディスク再生装置110において、制御部21は、対物レンズ4がフォーカス位置となるように不図示のフォーカシング用アクチュエータを駆動しながら、移動機構21を制御して、コリメータレンズ3を、そのアーム120が、ビームスプリッタ2とレーザダイオード1との間の光ビームの光路中に挿入する方向に移動させる。また、制御部21は、コリメータレンズ3の移動に合わせてフォトディテクタ7からの総和信号を取得し、取得した総和信号に基づいて、コリメータレンズ7の基準位置情報を取得する。コリメータレンズ3に設けられたアーム120が光ビームの光路に挿入されると、フォトディテクタ7が受光する光ビームの受光量が低下し、総和信号の値も減少する。そこで、総和信号の減少度合いから、アーム120の位置、及びしいてはコリメータレンズ3の位置を特定することができる。
基準位置の状態の一例を、コリメートレンズ3´及びアーム120´として、点線で図9に示す。即ち、ディスク再生装置110においても、別途基準位置検出用のセンサを設けることなく、コリメータレンズ3の基準位置情報を取得することが可能となる。したがって、ディスク再生装置110においても、制御部21は、基準位置に基づいてコリメータレンズ3の移動制御を行い、球面収差を補正することができる。
上記のディスク再生装置100及び110においては、フォトディテクタ7が出力する総和信号(図5及び図7参照)を用いて、コリメートレンズ3の基準位置情報を取得したが、総和信号の代わりに、FE信号(図5及び図7参照)を用いることもできる。しかしながら、FE信号は、光ディスク10の保護カバーの厚みやコリメートレンズ3の移動量によって、出力レベルの変動が起きる場合があるので、総和信号を利用する方がより高精度の制御を行うことができる。
図10は、本発明に係る更に他のディスク再生装置110の概略構成を示す図である。図10(a)はディスク再生装置130の上面図を示し、図10(b)はディスク再生装置130の側面図を示している。
図10において、図4と同様の構成には同じ番号を付している。図4に示すディスク再生装置100と図10に示すディスク再生装置130との相違点は、図10に示すディスク再生装置130では、コリメートレンズ3に設けられたアーム140がレーザダイオード1とビームスプリッタ2との間の光ビームの光路に挿入される点と、アーム140の先端に配置された反射部材141がレーザダイオード1からの光ビームをフォトディテクタ7へ向けて反射する点である。また、反射部材141が所定の位置に移動した場合のみ、光ビームがフォトディテクタ7へ向けて反射されるように、見切り部材142がレーザダイオード1と反射部材141との間に配置されている。さらに、前述したディスク再生装置100及び110では、光ディスク10が装填された状態で、レーザダイオード1からの光ビームが光ディスク10で反射されてフォトディテクタ7へ入射することが必要であったが、ディスク再生装置130では、光ディスク10が装填されず、レーザダイオード1からの光ビームが所定の経路を経てフォトディテクタ7へ入射しない状態で、コリメートレンズ3の基準位置情報を取得するように構成されている。したがってディスク再生装置130では、電源ON時等にコリメートレンズ3の基準位置情報の取得動作を実行することとなる。
ディスク再生装置130において、制御部21は、移動機構21を制御して、コリメータレンズ3を、そのアーム140に設けられた反射部材141が、ビームスプリッタ2とレーザダイオード1との間の光ビームの光路中に挿入する方向に移動させる。また、制御部21は、コリメータレンズ3の移動に合わせてフォトディテクタ7からの総和信号を取得し、取得した総和信号に基づいて、コリメータレンズ7の基準位置情報を取得する。アーム140に設けられた反射部材141が光ビームの光路に挿入されると、フォトディテクタ7は、初めて、光ビームを受光することとなる。前述したように、ディスク再生装置130では、光ディスク10は装填されていないので、反射部材141で反射された光ビーム以外は、フォトディテクタ7に入射しないように構成されているからである。
フォトディテクタ7が、反射部材141で反射された光ビームを受光し始めると、光ビームの受光量が増加し、総和信号の値も増加する。そこで、総和信号の増加度合いから、アーム140の反射部材141の位置、及びしいてはコリメータレンズ3の基準位置情報を取得することができる。
基準位置の状態の一例を、コリメートレンズ3´、アーム140´及び反射部材141´として、点線で図10に示す。即ち、ディスク再生装置130においても、別途基準位置検出用のセンサを設けることなく、コリメータレンズ3の基準位置情報の取得が可能となる。したがって、ディスク再生装置130においても、制御部21は、基準位置に基づいてコリメータレンズ3の移動制御を行い、球面収差を補正することができる。
上述したディスク再生装置100、110及び130では、コリメートレンズ3の基準位置情報を取得するように構成したが、他の光学部材、例えば、ビームエキスパンダーを構成する光学系の内の一部のレンズの基準位置情報の取得に本発明を利用、適用又は応用することも可能である。
球面収差の発生を説明するための図である。 対物レンズを光ディスクに近づけた場合を示す図である。 コリメートレンズの移動原理を説明するための図である。 本発明に係るディスク再生装置100の概略構成を示す図である。 フォトディテクタの概略構成を示す図である。 コリメータレンズの基準位置情報を取得するフローの一例を示す図である。 フォーカシング時における、フォトディテクタ7の出力信号の一例を示す図である。 コリメータレンズ移動時における、フォトディテクタ7の出力信号の一例を示す図である。 本発明に係る他のディスク再生装置110の概略構成を示す図である。 本発明に係る更に他のディスク再生装置130の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 レーザダイオード
2 ビームスプリッタ
3 コリメートレンズ
4 対物レンズ
7 フォトディテクタ
20、120、140 アーム
21 制御部
22 移動機構
141 反射部材
100、110、130 ディスク再生装置

Claims (5)

  1. 光ビームを射出する光源と、
    光ビームをディスクに導く光学部材と、
    前記光学部材を移動させる移動機構と、
    前記光学部材の移動に伴って移動し、光ビームの光路に少なくとも一部が挿入可能な遮蔽部材と、
    光ビームの検出を行う検出部と、
    前記移動機構によって前記光学部材を移動させ、前記検出部が出力する検出信号に応じて、前記光学部材の位置情報を取得する制御部と、
    を有することを特徴とするディスク再生装置。
  2. 前記遮蔽部材は、前記光源からディスクへ向けて出射された光ビームを遮蔽可能に配置される、請求項1に記載のディスク再生装置。
  3. 前記遮蔽部材は、ディスクで反射された後に前記検出部に入射される光ビームを遮蔽可能に配置される、請求項1に記載のディスク再生装置。
  4. 前記遮蔽部材は、光ビームを反射するための反射部材を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載のディスク再生装置。
  5. 前記移動機構は、球面収差を補正するために前記光学部材を移動させる、請求項1〜4の何れか一項に記載のディスク再生装置。
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