JP2008112518A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光ディスクの信号面と対物レンズの光軸との角度ずれを検出することが出来る光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 光ディスクDの信号記録層から反射された戻り光が照射されるとともにフォーカスエラー信号を生成する光検出器17を備えた光ピックアップ装置であり、前記光検出器17に戻り光が照射されて生成されるスポット内に生成される光強度大部の位置によって光ディスクDの傾きの方向及び傾きの度合いを検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】 光ディスクDの信号記録層から反射された戻り光が照射されるとともにフォーカスエラー信号を生成する光検出器17を備えた光ピックアップ装置であり、前記光検出器17に戻り光が照射されて生成されるスポット内に生成される光強度大部の位置によって光ディスクDの傾きの方向及び傾きの度合いを検出する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や光ディスクに信号の記録動作を行うことが出来る光ピックアップ装置に関する。
光ピックアップ装置から照射されるレーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に照射することによって信号の読み出し動作や信号の記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が普及している。
光ディスク装置としては、CDやDVDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般に普及しているが、最近では記録密度を向上させた光ディスク、即ちBlu−ray規格やHD DVD(High Density Digital Versatile Disk)規格の光ディスクを使用するものが製品化されている。
光ディスクに記録されるデータ量の増大化に伴って記録密度の高密化が行われており、斯かる光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や信号の記録動作を行うためには、レーザー光の照射によって生成されるスポットの形状を良好な状態にする必要がある。
光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を正確に行うためには、信号記録層にレーザー光を集束させるフォーカス制御動作や信号トラックにレーザー光を追従させるトラッキング制御動作を正確に行う必要があるが、前述した記録密度の高密化に伴って対物レンズの光軸を光ディスクの面に対して垂直にするチルト制御動作を行うことが要求されている。
斯かるチルト制御動作は光ディスクの傾きを検出し、その検出信号に基づいて対物レンズの光軸を変更することによって行われる。前記対物レンズは支持ワイヤーによって光ディスクの信号面方向、径方向及び対物レンズの傾きを補正する方向への変位可能に支持されているレンズホルダーに固定されており、斯かるレンズホルダーの各方向への変位動作を行うためのフォーカスコイル、トラッキングコイル及びチルトコイルがレンズホルダーに設けられている。(特許文献1参照。)
光ディスクの信号面に対する対物レンズの光軸がずれる原因としては、光ディスクの反りやターンテーブルに対する光ディスクの載置状態の不正確さ等が考えられるが、斯かる光ディスクの傾きを検出する技術が多く開発されている。
光ディスクの信号面に対する対物レンズの光軸がずれる原因としては、光ディスクの反りやターンテーブルに対する光ディスクの載置状態の不正確さ等が考えられるが、斯かる光ディスクの傾きを検出する技術が多く開発されている。
光ディスクの傾きを検出する技術としては、一般にはチルトセンサーを光ピックアップ装置とは別個に設ける方法が一般的であるが、最近では光ピックアップ装置内に組み込んだ技術が開発されている。(特許文献2参照。)
特開平11−283258号公報
特開2003−45058号公報
前述した特許文献2には、チルトの検出動作を光ピックアップ装置に組み込まれている光検出器を利用することによって行うように構成された技術が記載されている。しかしながら、斯かる技術は光ディスクの信号面に対する光軸の光ディスクの径方向、即ちラジアル方向の傾きは検出することは出来るが、トラック方向、即ちタンジェンシャル方向の傾きは検出することが出来ないという問題がある。
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ピックアップ装置を提供しようとするものである。
本発明は、フォーカスエラー信号を生成する光検出器に光ディスクから反射された戻り光が照射されて生成されるスポット内に生成される光強度大部の位置によって光ディスクの傾きの方向及び傾きの度合いを検出するように構成されている。
また、本発明は、光検出器を構成する4角形より成るセンサー部を互いに直交する2つの直交分割線にて分割された4つの方形領域より成る4分割センサーにて構成するとともに各方形領域を前記分割線の直交点を除く頂点を結ぶ分割対角線にて分割し、且つ前記分割対角線にて分割されて形成される内側の三角形領域を前記分割対角線に平行な直線分割線にて台形領域と三角形領域に分割したことを特徴とするものである。
そして、本発明は、直交分割線にて2分割される領域から得られる信号の差によってラジアル方向及びタンジェンシャル方向の光ディスクの傾きを検出するように構成されている。
そして、本発明は、直線分割線にて分割されて形成された台形領域と三角形領域より得られる信号の差によって光ディスクの傾きの度合いを検出するように構成されている。
また、本発明は、光検出器を構成するセンサー部の全ての領域から得られる信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成するように構成されている。
本発明の光ピックアップ装置は、フォーカスエラー信号を生成する光検出器に光ディスクから反射された戻り光が照射されて生成されるスポット内に生成される光強度大部の位置によって光ディスクの傾きの方向及び傾きの度合いを検出するようにしたので、正確なチルト調整を行うことが出来る。
図1は本発明の光ピックアップ装置における光学系及び制御系を示す概略図、図2は本発明の光ピックアップ装置の光学系を説明するための概略斜視図、図3、図4及び図5は本発明の動作を説明するための説明図である。
図1において、1はレーザー光を放射するレーザーダイオード、2は前記レーザーダイオード1から放射されるレーザー光が入射される回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビームと+1次光及び−1次光であるサブビームに分離する作用を成すものである。斯かるメインビームは、周知のように光ディスクDに記録されている信号の再生動作や非点収差法によるフォーカス制御動作に使用され、サブビームはプッシュプル法によるトラッキング制御動作に使用される。
3は前記回折格子2を透過した信号が入射される偏光ビームスプリッタであり、前記回折格子2側から入射されるレーザー光を透過し、光ディスクDから反射されて戻って来る戻り光を反射させる制御膜3aが設けられている。4は前記偏光ビームスプリッタ3を透過したレーザー光が入射されるコリメートレンズであり、入射されたレーザー光を平行光にする作用を成すものである。
5は前記コリメートレンズ4にて平行光にされたレーザー光が入射されるとともに該レ
ーザー光を対物レンズ6方向へ反射させる立ち上げミラー、7は前記立ち上げミラー5にて反射されたレーザー光が入射される1/4波長板であり、前記立ち上げミラー5側から入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に変換するとともに対物レンズ6側から入射されるレーザー光を円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成すものである。
ーザー光を対物レンズ6方向へ反射させる立ち上げミラー、7は前記立ち上げミラー5にて反射されたレーザー光が入射される1/4波長板であり、前記立ち上げミラー5側から入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に変換するとともに対物レンズ6側から入射されるレーザー光を円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成すものである。
8は前記対物レンズ6が固定されているとともに樹脂の成型にて製造されるレンズホルダーであり、一方の端部が基台に固定されている複数本、例えば4本の支持ワイヤー(図示せず)によって光ディスクDの信号面に対して直角方向への変位動作及び光ディスクDの径方向への変位動作を可能に設けられている。
9は前記レンズホルダー8に設けられているフォーカスコイルであり、基台に固定されているマグネット10との協働によってレンズホルダー8を光ディスクDの信号面に対して直角方向へ変位させる作用を成すものである。11は前記レンズホルダー8に設けられているトラッキングコイルであり、基台に固定されているマグネット12との協働によってレンズホルダー8を光ディスクDの径方向へ変位させる作用を成すものである。斯かる構成において、前記フォーカスコイル9及びトラッキングコイル11への駆動信号は、前記支持ワイヤーを通して行われるように構成されているが、斯かる構成は周知であり、その説明は省略する。
13は前記レンズホルダー8に設けられているラジアルチルトコイルであり、例えば前記マグネット10、12との協働によって該レンズホルダー8をラジアル方向に傾斜させる作用を成すものである。14は前記レンズホルダー8に設けられているタンジェンシャルチルトコイルであり、例えば前記マグネット10、12との協働によって該レンズホルダー8をタンジェンシャル方向に傾斜させる作用を成すものである。斯かるラジアルチルトコイル13及びタンジェンシャルチルトコイル14への駆動信号は、前述した4本の支持ワイヤーとは別個に設けられたワイヤーや専用のリード線を介して供給されるように構成される。
15は光ディスクDに設けられている信号記録層から反射されるレーザー光である戻り光が前記偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aにて反射されて入射される位置に設けられている集光レンズ、16は前記集光レンズ15にて集光された戻り光が入射される位置に設けられているとともに非点収差を発生させるシリンドリカルレンズであり、水平面に対して45度傾斜するように配置されている。斯かるシリンドリカルレンズ16の配置角度や非点収差を発生させる原理等は周知であり、その説明は省略する。
17は前記シリンドリカルレンズ16を透過した戻り光が照射される位置に設けられている光検出器であり、再生信号の生成動作、フォーカスエラー信号の生成動作及びトラッキングエラー信号の生成動作を行うように構成されている。斯かる光検出器17の詳細については後述するが、一般には、4分割センサーと呼ばれる周知の受光素子等に構成されたセンサー部が設けられており、周知の非点収差法によるフォーカス制御動作に使用されるフォーカスエラー信号やプッシュプル法によるトラッキング制御動作に使用されるトラッキングエラー信号を生成するように構成されている。
前述したように本発明に係る光ピックアップ装置を構成する光学系は構成されているが、次に制御系について説明する。18は光ピックアップ装置に組み込まれている印刷配線基板上に配置固定されている光ピックアップ制御回路であり、光ディスク装置に設けられている電源回路から動作電源が供給されるとともに該光ディスク装置に組み込まれている制御回路19から出力される制御信号に基づいて各種の制御動作を行うように構成されている。20は光ピックアップ装置等の制御動作を行うためのシステム制御ソフトや各種の制御動作を行うためのデータが記憶されているROMである。
斯かる構成において、レーザーダイオード1には、光ピックアップ制御回路18を介して駆動信号が供給されるが、斯かる駆動信号は制御回路19から出力される信号、即ち再生動作を行うための制御信号や記録動作を行うために記録信号に対応して出力される制御信号に基づいて設定されることになる。
以上に説明したように本発明に係る光ピックアップ装置は構成されているが、次に動作について説明する。光ディスクDに設けられている信号記録層に記録されている信号の再生動作、または該信号記録層に信号の記録動作を行う場合には、各動作を行うために適した駆動信号が光ピックアップ制御回路18に組み込まれているレーザーダイオード駆動回路(図示せず)からレーザーダイオード1に対して供給されるように構成されている。
斯かる駆動信号がレーザーダイオード1に供給されると、該レーザーダイオード1から各動作を行うために適した出力のレーザー光が放射される。前記レーザーダイオード1から放射されたレーザー光は、回折格子2に入射されてメインビームとサブビームより成るレーザー光が生成されることになる。
前記回折格子2を透過したレーザー光は偏光ビームスプリッタ3に入射されるが、この入射されるレーザー光は該偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aにて反射されることなく透過する直線偏光光である。前記制御膜3aを透過したレーザー光は、コリメートレンズ4に入射されて平行光に変換される。
前記コリメートレンズ4にて平行光に変換されたレーザー光は、立ち上げミラー5に入射され、該立ち上げミラー5によって対物レンズ6方向へ反射される。前記立ち上げミラー5にて反射されたレーザー光は、1/4波長板7に入射され、該1/4波長板7によって直線偏光光から円偏光光に変換される。
前記1/4波長板7によって円偏光光に変換されたレーザー光は対物レンズ6に入射され、該対物レンズ6の集束動作によって光ディスクDの信号記録層にスポットとして照射される。前記信号記録層に照射されたレーザー光は、該信号記録層から戻り光として反射され、対物レンズ6に入射される。
前記対物レンズ6に入射された戻り光は、該対物レンズ6を透過した後1/4波長板7に入射される。前記1/4波長板7に入射される戻り光は、円偏光光であり、該1/4波長板7によって円偏光光から直線偏光光に変換されることになる。前記1/4波長板7にて直線偏光光に変換された戻り光は、立ち上げミラー5によって反射された後、コリメートレンズ4を介して偏光ビームスプリッタ3に入射される。
前記偏光ビームスプリッタ3に入射される戻り光は、前述したように直線偏光光に変換されているが、その偏光方向が、例えばS偏光光からP偏光光に変換されており、前記偏光ビームスプリッタ3に設けられている制御膜3aによって反射される。前記制御膜3aによって反射された戻り光は、集光レンズ15及びシリンドリカルレンズ16を介して光検出器17に設けられているセンサー部に照射される。
このようにして戻り光は、光検出器17のセンサー部に照射されるが、シリンドリカルレンズ16によって非点収差が発生し、その非点収差を利用してメインビームからフォーカス制御に利用されるフォーカスエラー信号が生成される。また、前述したサブビームが照射される位置に設けられているセンサーから得られる信号を利用したトラッキングエラー信号の生成動作も周知のように行われる。
前述したように前記光検出器17に戻り光が照射されると、該光検出器17に設けられているセンサー部によって光ディスクDに記録されている信号の再生信号、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成するための検出信号が光ピックアップ制御回路18に対して出力される。
斯かる信号が入力されると、光ピックアップ制御回路18にて再生信号が生成され、その再生信号が制御回路19を介して光ディスク装置に組み込まれている信号処理回路に対して出力され、該信号処理回路による信号処理動作が行われて、パーソナルコンピューター等に対して出力される。
また、前記光ピックアップ制御回路18に前記光検出器17から得られるフォーカスエラー信号を生成するための検出信号が入力されると、該光ピックアップ制御回路18に組み込まれているフォーカスエラー信号生成回路(図示せず)によって入力される検出信号に基づいてフォーカスエラー信号が生成される。このようにしてフォーカスエラー信号が生成されると、該フォーカスエラー信号のレベルを小さくするためのフォーカス制御信号が前記光ピックアップ制御回路18に組み込まれているフォーカスコイル駆動回路(図示せず)に対して出力される。
その結果、前記フォーカスコイル駆動回路からフォーカスコイル9に駆動信号が供給される。斯かる駆動信号が前記フォーカスコイル9に供給されると、該フォーカスコイル9から発生する磁気とマグネット10から発生する磁気との協働によってレンズホルダー8を光ディスクDの信号面に対して直角方向、即ち対物レンズ6を光ディスクDの信号面に対して直角方向に変位させる力が発生するので、該対物レンズ6はその力によって信号面に対して直角方向へ変位せしめられる。そして、前記対物レンズ6の変位方向は、フォーカスエラー信号のレベルを小さくする方向に設定されているので、対物レンズ6の集束動作によって形成されるレーザー光のスポットを光ディスクDの信号記録層上に良好な状態にて保持するという動作、即ちフォーカスサーボと呼ばれる動作を行うことが出来る。
また、前記光ピックアップ制御回路18に前記光検出器17から得られるトラッキングエラー信号を生成するための検出信号が入力されると、該光ピックアップ制御回路18に組み込まれているトラッキングエラー信号生成回路(図示せず)によって入力される検出信号に基づいてトラッキングエラー信号が生成される。このようにしてトラッキングエラー信号が生成されると、該トラッキングエラー信号のレベルを小さくするためのトラッキング制御信号が前記光ピックアップ制御回路18に組み込まれているトラッキングコイル駆動回路(図示せず)に対して出力される。
その結果、前記トラッキングコイル駆動回路からトラッキングコイル11に駆動信号が供給される。斯かる駆動信号が前記トラッキングコイル11に供給されると、該トラッキングコイル11から発生する磁気とマグネット12から発生する磁気との協働によってレンズホルダー8を光ディスクDの径方向、即ち対物レンズ6を光ディスクDの径方向に変位させる力が発生するので、該対物レンズ6はその力によって径方向に変位せしめられる。そして、前記対物レンズ6の変位方向は、トラッキングエラー信号のレベルを小さくする方向に設定されているので、対物レンズ6の集束動作によって形成されるレーザー光のスポットを光ディスクDの信号記録層に設けられている信号トラック上に保持するという動作、即ちトラッキングサーボと呼ばれる動作を行うことが出来る。
前述したようにフォーカス制御動作及びトラッキング制御動作は行われるが、本発明では、後述するように光検出器17からチルト動作を行うための検出信号、即ち光ディスクDと対物レンズ6の光軸とのずれを示すチルトエラー信号が得られるように構成されている。
前記光ピックアップ制御回路18に前記光検出器17から得られるチルトエラー信号を生成するための検出信号が入力されると、該光ピックアップ制御回路18に組み込まれているチルトエラー信号生成回路(図示せず)によって入力される検出信号に基づいてチルトエラー信号が生成される。このようにしてチルトエラー信号が生成されると、該チルトエラー信号のレベルを小さくするためのチルト制御信号が前記光ピックアップ制御回路18に組み込まれているラジアルチルトコイル駆動回路(図示せず)及びタンジェンシャルチルトコイル駆動回路(図示せず)に対して出力される。
その結果、前記ラジアルチルトコイル駆動回路からラジアルチルトコイル13に駆動信号が供給されるとともに前記タンジェンシャルチルトコイル駆動回路からタンジェンシャルチルトコイル14に駆動信号が供給される。斯かる駆動信号が前記ラジアルチルトコイル13に供給されると、該ラジアルチルトコイル13から発生する磁気とマグネット10、12から発生する磁気との協働によってレンズホルダー8を光ディスクDの径方向、即ち対物レンズ6を光ディスクDの径方向に傾斜させる力が発生するので、該対物レンズ6はその力によって傾斜せしめられる。そして、前記対物レンズ6の傾斜方向は、ラジアルチルトエラー信号のレベルを小さくする方向に設定されているので、対物レンズ6の光軸の光ディスクDの信号面に対する径方向の角度ずれを補正する動作、即ちラジアルチルト補正動作を行うことが出来る。
また、タンジェンシャルチルトコイル14に駆動信号が供給されると、該タンジェンシャルチルトコイル14から発生する磁気とマグネット10、12から発生する磁気との協働によってレンズホルダー8を光ディスクDのトラック方向、即ち対物レンズ6を光ディスクDのトラック方向に傾斜させる力が発生するので、該対物レンズ6はその力によって傾斜せしめられる。そして、前記対物レンズ6の傾斜方向は、タンジェンシャルチルトエラー信号のレベルを小さくする方向に設定されているので、対物レンズ6の光軸の光ディスクDの信号面に対するトラック方向の角度ずれを補正する動作、即ちタンジェンシャルチルト補正動作を行うことが出来る。
以上に説明したように本発明に係る光ピックアップ装置におけるフォーカス制御動作、トラッキング制御動作及びチルト制御動作は行われるが、次に本発明の要旨であるチルト検出動作について図2、図3、図4及び図5を参照して説明する。
図2は図1に示した実施例から光学系の動作原理を説明するために抜粋したものであり、回折格子2、偏光ビームスプリッタ3、コリメートレンズ4及び1/4波長板7は省略した。
本発明に係る光検出器17のセンサー部は、図2に示すように大きく4つの領域A、B、C及びDにて構成されているとともに、各領域A、B、C及びDは、図3、図4及び図5に示すようにA1A2A3、B1B2B3、C1C2C3及びD1D2D3のように分割されている。次にこのようにして分割された領域について説明する。
光検出器17の全体は図示したように4角形にて構成されており、4つの領域A、B、C及びDは、互いに直交する2つの直交分割線E1及びE2にて分割されているとともに方形領域にされている。そして、各方形領域A、B、C及びDは、前記直交分割線E1及びE2の直交点Pを除く頂点を結ぶ分割対角線FA、FB、FC及びFDにて分割されている。
また、前記分割対角線FA、FB、FC及びFDにて分割されて形成される内側の三角形領域は、前記分割対角線FA、FB、FC及びFDに平行な直線分割線GA、GB、G
C及びGDにて分割され、各々三角形領域A1、B1、C1、D1及び台形領域A2、B2、C2、D2が形成されている。そして、前記各方形領域A、B、C及びDにおいて、前記分割対角線FA、FB、FC及びFDにて分割されて形成される外側領域には、A3、B3、C3及びD3の三角形領域が形成されている。
C及びGDにて分割され、各々三角形領域A1、B1、C1、D1及び台形領域A2、B2、C2、D2が形成されている。そして、前記各方形領域A、B、C及びDにおいて、前記分割対角線FA、FB、FC及びFDにて分割されて形成される外側領域には、A3、B3、C3及びD3の三角形領域が形成されている。
図2は、光ディスクD上に対物レンズ6の集束動作によって生成されるレーザースポットと光検出器17上に照射される戻り光との関係を示すものであり、シリンドリカルレンズ16が水平面に対して45度傾斜して設けられているので、スポットの位置関係が領域A及びCを結ぶ軸を中心として反転する。
図2は、図3に示す状態を示すものであり、光ディスクDがラジアル方向に傾斜しており、対物レンズ6の光軸Xが光ディスクDの信号面と垂直の関係にない、即ち光軸Xの角度がラジアル方向にずれた状態にある。
図3、図4及び図5に示した状態は、ラジアルチルトの調整動作が行われる経過を示すものであり、いずれの状態においてもフォーカス制御動作によってフォーカスは良好な状態に保持されている。同図において、二点鎖線で示す楕円部分S1は、光検出器17のセンサー部に照射されて生成される受光スポットである。フォーカス制御動作に使用されるフォーカスエラー信号は、互いに対角関係にある領域、即ち領域A及び領域Cより得られる信号を加算した信号から領域B及び領域Dより得られる信号を加算した信号を減算することによって導き出される。従って、図3に示す受光スポットS1の生成状況より明らかなようにフォーカスエラー信号は零、即ちフォーカスが最良の状態にあることが判別出来る。
光ディスクDがラジアル方向に傾斜しており、対物レンズ6の光軸Xが光ディスクDの信号面と垂直の関係にない、即ち光軸Xの角度がラジアル方向にずれた状態にある場合には、図2、図3及び図4の斜線で示す楕円部分S2のように光強度が大になる部分が現れる。
例えば、図示したように光ディスクDの外周側が下がるように傾いた場合、外周側から光ディスクDに向かったレーザー光の反射光は、本来の位置より内周側で対物レンズ6の中心から離れた位置に戻るという特性がある。反対に内周側から光ディスクDに向かったレーザー光の反射光は、本来の位置より外周側で対物レンズ6の中心に近い位置に戻るという特性がある。
一般に対物レンズ6は中心から遠い光の伝播より近い方の光の伝播効率が高くなるように設計されているので、光ディスクDから反射された戻り光が対物レンズ6を透過した後では、外周側に戻ってきた光の方の強度が大きくなる。従って、図示した楕円部分S2のような光強度大の部分が生成されることになる。
図4に示す状態は、図3に示す状態よりチルト調整による角度補正動作が行われている途中の状態を示すものであり、チルト調整が完了すると図5に示すように光強度大の部分は消失することになる。
次に光ディスクDの信号面と対物レンズ6の光軸との角度ずれを検出する動作、即ちチルト検出動作について説明する。光検出器17のセンサー部を構成する各領域の符号をその領域より生成される検出出力として説明する。
光ディスクDの信号面と対物レンズ6の光軸とのラジアル方向の角度ずれがあるか否かの判定を行うための信号をT1とすると、T1={(A1+A2+A3)+(B1+B2
+B3)}−{(C1+C2+C3)+(D1+D2+D3)}と表される。即ち、このようにして得られるT1の値が正の場合には、光ディスクDの外周側が下がった状態にあり、負の場合には光ディスクDの外周側が上がった状態にあると認識することが出来る。
+B3)}−{(C1+C2+C3)+(D1+D2+D3)}と表される。即ち、このようにして得られるT1の値が正の場合には、光ディスクDの外周側が下がった状態にあり、負の場合には光ディスクDの外周側が上がった状態にあると認識することが出来る。
光ディスクDの信号面と対物レンズ6の光軸とのタンジェンシャル方向の角度ずれがあるか否かの判定を行うための信号をT2とすると、T2={(A1+A2+A3)+(D1+D2+D3)}−{(B1+B2+B3)+(C1+C2+C3)}と表される。即ち、このようにして得られるT2の値が正の場合には、光ディスクDの信号読み取り位置の前方側が下がった状態にあり、負の場合には光ディスクDの信号読み取り位置の前方側が上がった状態にあると認識することが出来る。
前述した検出動作によって光ディスクDの信号面と対物レンズ6の光軸との角度ずれの方向を検出することが出来るが、次に角度ずれの度合い検出について説明する。この角度ずれの度合いを判定するための信号をT3とすると、T3=(A2+B2+C2+D2)−(A1+B1+C1+D1)と表される。即ち、このようにして得られるT3の値が大の場合には、光強度大の部分が光検出器17の中心部より離れた位置に生成された状態にあり、角度ずれの度合いが大きいことを示している。
図3の状態から図4の状態に変化すると、T3の値が大から小へと変化し、チルトが補正されていることが判る。そして、更にチルトの補正動作が行われると、図5の状態になり、光強度大部が消滅するので、T3の値は最小値に収束することになる。
前述したT1、T2及びT3の値を検出することによって光ディスクDの信号面と対物レンズ6の光軸との角度ずれの方向及び角度ずれの度合いを検出することが出来るので、これらの信号に基づいてラジアルチルトコイル13及びタンジェンシャルチルトコイル14に供給される駆動信号を制御することによってラジアル方向及びタンジェンシャル方向におけるチルト調整動作を行うことが出来る。
尚、本実施例では、ラジアルチルトコイル13及びタンジェンシャルチルトコイルを設けたが、フォーカスコイルを複数、例えば4個設け、これらのフォーカスコイルを組み合わせて制御することによってチルト調整を行うようにすることも出来る。また、光検出器17のセンサー部を分割する数や形状は種々変更することは勿論可能である。
D 光ディスク
1 レーザーダイオード
3 偏光ビームスプリッタ
5 立ち上げミラー
6 対物レンズ
8 レンズホルダー
9 フォーカスコイル
11 トラッキングコイル
13 ラジアルチルトコイル
14 タンジェンシャルチルトコイル
15 集光レンズ
16 シリンドリカルレンズ
17 光検出器
18 光ピックアップ制御回路
1 レーザーダイオード
3 偏光ビームスプリッタ
5 立ち上げミラー
6 対物レンズ
8 レンズホルダー
9 フォーカスコイル
11 トラッキングコイル
13 ラジアルチルトコイル
14 タンジェンシャルチルトコイル
15 集光レンズ
16 シリンドリカルレンズ
17 光検出器
18 光ピックアップ制御回路
Claims (5)
- レーザー光を放射するレーザーダイオードと、該レーザーダイオードから出射されたレーザー光が入射されるとともに該レーザー光を光ディスクの信号記録層にスポットとして集束させる対物レンズと、前記信号記録層から反射された戻り光が照射されるとともにフォーカスエラー信号を生成する光検出器を備えた光ピックアップ装置であり、前記光検出器に戻り光が照射されて生成されるスポット内に生成される光強度大部の位置によって光ディスクの傾きの方向及び傾きの度合いを検出するようにしたことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 光検出器を構成する4角形より成るセンサー部を互いに直交する2つの直交分割線にて分割された4つの方形領域より成る4分割センサーにて構成するとともに各方形領域を前記分割線の直交点を除く頂点を結ぶ分割対角線にて分割し、且つ前記分割対角線にて分割されて形成される内側の三角形領域を前記分割対角線に平行な直線分割線にて台形領域と三角形領域に分割したことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 直交分割線にて2分割される領域から得られる信号の差によって光ディスクの傾きの方向を検出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
- 直線分割線にて分割されて形成された台形領域と三角形領域より得られる信号の差によって光ディスクの傾きの度合いを検出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
- 光検出器を構成するセンサー部の全ての領域から得られる信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006295480A JP2008112518A (ja) | 2006-10-31 | 2006-10-31 | 光ピックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006295480A JP2008112518A (ja) | 2006-10-31 | 2006-10-31 | 光ピックアップ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008112518A true JP2008112518A (ja) | 2008-05-15 |
Family
ID=39444950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006295480A Pending JP2008112518A (ja) | 2006-10-31 | 2006-10-31 | 光ピックアップ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008112518A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013054440A1 (ja) * | 2011-10-14 | 2013-04-18 | 富士通株式会社 | 媒体処理装置、設定情報設定方法、設定情報設定プログラム、及び設置方向検出装置 |
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2006
- 2006-10-31 JP JP2006295480A patent/JP2008112518A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013054440A1 (ja) * | 2011-10-14 | 2013-04-18 | 富士通株式会社 | 媒体処理装置、設定情報設定方法、設定情報設定プログラム、及び設置方向検出装置 |
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