JP2009046622A - 膜形成用組成物、膜及び電子デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(1)で示される化合物、及び/又は、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含むことを特徴とする膜形成用組成物、前記膜形成用組成物を用いて形成された膜、並びに、前記膜を有する電子デバイス。なお、式(1)中、A1は4又は6価の有機基を表し、A2はアルケニル基又はアルキニル基を表し、Arは(a1+1)価のアリール基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜30のアルキル基を表し、a1は1〜5の整数を表し、a2は2又は3を表す。
【選択図】なし
Description
<1> 下記式(1)で示される化合物、及び/又は、下記式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含むことを特徴とする膜形成用組成物、
<2> 絶縁膜形成用である上記<1>に記載の膜形成用組成物、
<3> カゴ型構造を有する化合物、及び/又は、カゴ型構造を有する重合体を含む上記<1>又は<2>に記載の膜形成用組成物、
<4> カゴ型構造を有する重合体を含む上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の膜形成用組成物、
<5> 前記カゴ型構造を有する重合体が、カゴ型構造を有するモノマーをラジカル開始剤存在下又は遷移金属触媒存在下で重合して得られたものである上記<4>に記載の膜形成用組成物、
<6> 前記カゴ型構造を有するモノマーが、重合可能な炭素−炭素二重結合及び/又は炭素−炭素三重結合を有する上記<5>に記載の膜形成用組成物、
<7> 前記カゴ型構造が、アダマンタン、ビアダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン及びテトラマンタンよりなる群から選択される構造である上記<3>〜<6>のいずれか1つに記載の膜形成用組成物、
<8> 前記カゴ型構造を有するモノマーが、下記式(2)〜(7)で表されるモノマーよりなる群から選択されるモノマーである上記<5>又は<6>に記載の膜形成用組成物、
<9> 上記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の膜形成用組成物を用いて得られる膜、
<10> 絶縁膜である上記<9>に記載の膜、
<11> 上記<9>又は<10>に記載の膜を有する電子デバイス。
本発明の膜形成用組成物は、下記式(1)で示される化合物、及び/又は、下記式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含むことを特徴とする。
本発明の膜形成用組成物は、絶縁膜形成用組成物として好適に用いることができる。
本発明の膜形成用組成物は、式(1)で示される化合物、及び/又は、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含む。
式(1)で示される化合物は、加熱により分子内のアミド結合とCOORとが反応し、イミド環を形成し、高耐熱性の化合物となる。
また、本発明においては「式(1)で示される化合物、及び/又は、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体」を総称して、「化合物(1)」ともいう。
また、本発明の膜形成用組成物における式(1)で示される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、A1は、高耐熱性という観点から、芳香環及び/又は脂肪族環を有する基であることが好ましく、芳香環若しくは脂肪族環から任意の位置の水素原子を4又は6個除いた基、又は、芳香環、脂肪族環、直鎖アルキレン基、分岐アルキレン基及びエーテル結合よりなる群から選ばれた2以上の構造を連結した構造から任意の位置の水素原子を4又は6個除いた基であることがより好ましい。なお、前記芳香環及び前記脂肪族環には、縮合芳香環、縮合脂肪族環、及び、芳香環と脂肪族環との縮合環も含まれる。また、前記脂肪族環は4員環又は6員環であることが好ましく、前記芳香環は6員環であることが好ましい。
前記式(1)において、複数個存在するA2は、同一分子中の他のA2と異なる基であっても、同一の基であってもよい。
また、式(1)で示される化合物におけるA2由来の炭素−炭素不飽和結合は、その全てが、炭素−炭素二重結合、又は、炭素−炭素三重結合のどちらかであることが好ましく、その全てが、ビニル基、又は、エチニル基のどちらかであることがより好ましい。
前記式(1)において、複数個存在するArは、同一分子中の他のArと異なる基であっても、同一の基であってもよい。
Arは、芳香環から(a1+1)個の水素原子を除いた基であることが好ましく、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン及びアントラセンよりなる群から選ばれた芳香環から(a1+1)個の水素原子を除いた基であることがより好ましく、ベンゼン、ビフェニル及びナフタレンよりなる群から選ばれた芳香環から(a1+1)個の水素原子を除いた基であることがさらに好ましく、ベンゼンから(a1+1)個の水素原子を除いた基であることが特に好ましい。
また、前記式(1)において、複数個存在するRは、同一分子中の他のRと異なる基であっても、同一の基であってもよい。
前記式(1)におけるa2は、2〜4の整数を表し、2又は3であることが好ましい。
また、式(1)で示される化合物の分子量は、2,000以下であることが好ましい。
また、下記具体例においては、前記式(1)おけるRが水素原子である例のみを記載しているが、Rが炭素数1〜30の直鎖又は分岐アルキル基としたものも好ましく例示できる。
本発明の膜形成用組成物は、式(1)で示される化合物、及び/又は、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含む。
式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、加熱により分子内のアミド結合とCOORとが反応し、イミド環を形成し、高耐熱性の重合体となる。
式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、式(1)で示される化合物のみを重合した重合体であることが好ましい。
前記重合体に用いる式(1)で示される化合物における好ましい化合物については、前述した式(1)で示される化合物における好ましい化合物と同様である。
前記重合体に用いる式(1)で示される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
有機過酸化物としては、日本油脂株式会社より市販されているパーヘキサH等のケトンパーオキサイド類、パーヘキサTMH等のパーオキシケタール類、パーブチルH−69等のハイドロパーオキサイド類、パークミルD、パーブチルC、パーブチルD等のジアルキルパーオキサイド類、ナイパーBW等のジアシルパーオキサイド類、パーブチルZ、パーブチルL等のパーオキシエステル類、パーロイルTCP等のパーオキシジカーボネート等が好ましく用いられる。
有機アゾ系化合物としては、和光純薬工業株式会社で市販されているV−30、V−40、V−59、V−60、V−65、V−70等のアゾニトリル化合物類、VA−080、VA−085、VA−086、VF−096、VAm−110、VAm−111等のアゾアミド化合物類、VA−044、VA−061等の環状アゾアミジン化合物類、V−50、VA−057等のアゾアミジン化合物類等が好ましく用いられる。
重合開始剤の使用量は、式(1)で示される化合物及び他の重合性化合物の合計モル数1モルに対して、0.001〜2モルであることが好ましく、0.01〜1モルであることがより好ましく、0.05〜0.5モルであることが特に好ましい。
遷移金属触媒としては、例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)等のPd系触媒、Ziegler−Natta触媒、ニッケルアセチルアセトネート等のNi系触媒、WCl6等のW系触媒、MoCl5等のMo系触媒、TaCl5等のTa系触媒、NbCl5等のNb系触媒、Rh系触媒、Pt系触媒等が好ましく挙げられる。
遷移金属触媒の使用量は、式(1)で示される化合物及び他の重合性化合物の合計モル数1モルに対して、好ましくは0.001〜2モル、より好ましくは0.01〜1モル、特に好ましくは0.05〜0.5モルである。
本発明の膜形成用組成物は、カゴ型構造を有する化合物、及び/又は、カゴ型構造を有する重合体を含有することが好ましい。
本発明における「カゴ型構造」とは、共有結合した原子で形成された複数の環によって容積が定まり、容積内に位置する点は環を通過せずには容積から離れることができないような構造を指す。
例えば、アダマンタン構造はカゴ型構造と考えられる。対照的にノルボルナン(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)などの単一架橋を有する環状構造は、単一架橋した環状化合物の環が容積を定めないことから、カゴ型構造とは考えられない。
置換基の例としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子)、炭素数1〜10の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基(メチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、炭素数2〜10のアルケニル基(ビニル、プロペニル等)、炭素数2〜10のアルキニル基(エチニル、フェニルエチニル等)、炭素数6〜20のアリール基(フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)、炭素数2〜10のアシル基(ベンゾイル等)、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル等)、炭素数1〜10のカルバモイル基(N,N−ジエチルカルバモイル等)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(フェノキシ等)、炭素数6〜20のアリールスルホニル基(フェニルスルホニル等)、ニトロ基、シアノ基、シリル基(トリエトキシシリル、メチルジエトキシシリル、トリビニルシリル等)等が例示できる。
ここでモノマーとは、互いに重合して2量体以上の重合体になるものを指す。この重合体は、ホモポリマーでもコポリマーでもよい。
有機過酸化物及び有機アゾ系化合物としては、前述したものを好ましく用いることができる。
重合開始剤の使用量は、モノマー1モルに対して、0.001〜2モルであることが好ましく、0.01〜1モルであることがより好ましく、0.05〜0.5モルであることが特に好ましい。
遷移金属触媒の使用量は、モノマー1モルに対して、好ましくは0.001〜2モル、より好ましくは0.01〜1モル、特に好ましくは0.05〜0.5モルである。
ここで、ポリマー主鎖の一部になっている形態とは、本ポリマーからかご化合物を除去するとポリマー鎖が切断されることを意味する。この形態においては、カゴ型構造は直接単結合するかまたは適当な2価の連結基によって連結される。連結基の例としては例えば、−C(R11)(R12)−、−C(R13)=C(R14)−、−C≡C−、アリーレン基、−CO−、−O−、−SO2−、−N(R15)−、−Si(R16)(R17)−またはこれらを組み合わせた基が挙げられる。ここで、R11〜R17はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアリール基を表す。これらの連結基は置換基で置換されていてもよく、例えば、前述の置換基が好ましい例として挙げられる。
この中でより好ましい連結基は、−C(R11)(R12)−、−CH=CH−、−C≡C−、アリーレン基、−O−、−Si(R16)(R17)−又はこれらを組み合わせた基であり、特に好ましいものは、低誘電率である見地から−C(R11)(R12)−、−CH=CH−である。
また、カゴ型構造を有する重合体は、分子量分布を有する樹脂組成物として、本発明の膜形成用組成物に含まれていてもよい。
カゴ型構造を有する化合物の分子量は、150〜3,000が好ましく、200〜2,000がより好ましく、220〜1,000が特に好ましい。
式(2)〜(7)中、Y1〜Y8はそれぞれ独立に、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素等)、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数0〜20のシリル基を表し、より好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基であり、特に好ましくはアルキル基(メチル基等)である。
X1〜X8、Y1〜Y8は、さらに別の置換基で置換されていてもよい。
式(2)又は式(5)中、n1、n5はそれぞれ独立に0〜15の整数を表し、好ましくは0〜4であり、より好ましくは0又は1であり、特に好ましくは0である。
式(3)又は式(6)中、m2、m3、m6、m7はそれぞれ独立に1〜15の整数を表し、好ましくは1〜4であり、より好ましくは1〜3であり、特に好ましくは2である。
式(3)又は式(6)中、n2、n3、n6、n7はそれぞれ独立に0〜14の整数を表し、好ましくは0〜4であり、より好ましくは0又は1であり、特に好ましくは0である。
式(4)又は式(7)中、m4、m8はそれぞれ独立に1〜20の整数を表し、好ましくは1〜4であり、より好ましくは1〜3であり、特に好ましくは2である。
式(4)又は式(7)中、n4、n8はそれぞれ独立に0〜19の整数を表し、好ましくは0〜4であり、より好ましくは0又は1であり、特に好ましくは0である。
これらの中でより好ましい溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、アニソール、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,4−ジ−t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、4−t−ブチル−オルトキシレン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、より好ましくはテトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、アニソール、トルエン、キシレン、メシチレン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、特に好ましくはγ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンである。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
反応液中のモノマーの濃度は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜20重量%である。
また、酸素による重合開始剤の不活性化を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴン等)で反応させることが好ましい。反応時の酸素濃度は、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。
重合して得られるポリマーの重量平均分子量の好ましい範囲は1,000〜500,000、より好ましくは5,000〜300,000、特に好ましくは10,000〜200,000である。
また、末端アセチレン基の水素原子をブチルリチウム等でアニオン化して、これにハロゲン化アルキルやハロゲン化シリルを反応させることによって、アルキル基やシリル基を導入することができる。
また、本発明の膜形成用組成物は、式(1)で示される化合物、及び、カゴ型構造を有する重合体を含むことが好ましい。
本発明の膜形成用組成物がカゴ構造を有する化合物、及び/又は、カゴ型構造を有する重合体を含む場合、本発明の膜形成用組成物中における式(1)で示される化合物、及び/又は、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体の総含有量は、式(1)で示される化合物、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体、カゴ構造を有する化合物、及び、カゴ型構造を有する重合体の総重量に対して、5〜80重量%であることが好ましく、5〜60重量%であることがより好ましく、10〜60重量%であることがさらに好ましい。
また、遷移金属に関しては酸化を促進する触媒能が高く、プリベーク、熱硬化プロセスにおいて酸化反応によって本発明で得られた膜の誘電率を上げてしまうという観点から、含有量がより少ないほうがよく、好ましくは10ppm以下、より好ましくは1ppm以下、特に好ましくは100ppb以下である。
本発明の膜形成用組成物の金属濃度は、本発明の膜形成用組成物を用いて得た膜に対して全反射蛍光X線測定を行うことによっても評価できる。
X線源としてW(タングステン)線を用いた場合、金属元素としてK、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pdが観測可能であり、それぞれ100×1010atom・cm−2以下が好ましく、50×1010atom・cm−2以下がより好ましく、10×1010atom・cm−2以下が特に好ましい。
また、ハロゲンであるBrも観測可能であり、残存量は10,000×1010atom・cm−2以下が好ましく、1,000×1010atom・cm−2以下がより好ましく、400×1010atom・cm−2以下が特に好ましい。また、ハロゲンとしてClも観測可能であるが、CVD装置、エッチング装置等へダメージを与えるという観点から残存量は100×1010atom・cm−2以下が好ましく、50×1010atom・cm−2以下がより好ましく、10×1010atom・cm−2以下が特に好ましい。
有機溶媒としては特に限定はされないが、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール,1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶媒、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶媒、メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などが挙げられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
より好ましい有機溶媒は、1−メトキシ−2−プロパノール、プロパノール、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼンであり、特に好ましい有機溶媒は1−メトキシ−2−プロパノール、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、t−ブチルベンゼン、アニソールである。
ここで固形分とは、この組成物を用いて得られる膜を構成する全成分に相当する。
本発明で得られるカゴ型構造を有する重合体は有機溶媒へ十分な溶解性を有することが好ましい。カゴ型構造を有する重合体の溶解度は、25℃でシクロヘキサノン又はアニソールに対し、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上、特に好ましくは10重量%以上の溶解度である。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノグリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、1−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明に用いることができるシランカップリング剤は、一種類単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
密着促進剤としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、アルミニウムモノエチルアセトアセテートジイソプロピレート、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフエニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフエニルジメトキシシラン、フエニルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール、ビニルトリクロロシラン、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、チオ尿素化合物等を挙げることができる。官能性シランカップリング剤が密着促進剤として好ましい。
密着促進剤の使用量は、全固形分100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、特に0.05〜5重量部であることがより好ましい。
空孔形成剤となる添加剤としての空孔形成因子としては、特に限定はされないが、非金属化合物が好適に用いられ、膜形成用塗布液で使用される溶剤との溶解性、本発明重合体との相溶性を同時に満たすことが必要である。
また、この空孔形成剤の沸点若しくは分解温度は、好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃である。
分子量としては、好ましくは200〜50,000、より好ましくは300〜10,000、特に好ましくは400〜5,000である。
添加量は、膜を形成する重合体に対して、好ましくは0.5〜75重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜20重量%である。
また、空孔形成因子として、重合体の中に分解性基を含んでいてもよく、その分解温度は、好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃である。分解性基の含有率は、膜を形成する重合体に対して、好ましくは0.5〜75モル%、より好ましくは0.5〜30モル%、特に好ましくは1〜20モル%である。
本発明の膜は、本発明の膜形成用組成物を使用して得られる膜であり、絶縁膜として好適に用いることができる。
また、本発明の膜の製造方法は、特に制限はないが、本発明の膜形成用組成物を調製する工程、本発明の膜形成用組成物を膜状に塗布する工程、及び、塗布した膜を加熱する工程を含むことが好ましい。
また、組成物溶液の吐出方法においては、回転する基板上に組成物溶液を吐出する動的吐出、静止した基板上へ組成物溶液を吐出する静的吐出のいずれでもよいが、膜の面内均一性の観点より、動的吐出が好ましい。また、組成物の消費量を抑制する観点より、予備的に組成物の主溶剤のみを基板上に吐出して液膜を形成した後、その上から組成物を吐出するという方法を用いることもできる。スピンコート時間については特に制限はないが、スループットの観点から180秒以内が好ましい。また、基板の搬送の観点より、基板エッジ部の膜を残存させないための処理(エッジリンス、バックリンス)をすることも好ましい。
熱処理の方法は、特に限定されないが、一般的に使用されているホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した加熱方法、RTP(Rapid Thermal Processor)等によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用することができる。好ましくは、ホットプレート加熱、ファーネスを使用した加熱方法である。ホットプレートとしては市販の装置を好ましく使用でき、クリーントラックシリーズ(東京エレクトロン(株)製)、D−スピンシリーズ(大日本スクリーン製造(株)製)、SSシリーズあるいはCSシリーズ(東京応化工業(株)製)等が好ましく使用できる。ファーネスとしては、αシリーズ(東京エレクトロン(株)製)等が好ましく使用できる。
本発明に用いることができる塗布溶剤は、特に限定はされないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール、1−メトキシー2−プロパノール等のアルコール系溶剤、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶剤、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶剤、メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤などが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
より好ましい塗布溶剤は、1−メトキシー2−プロパノール、プロパノール、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼンであり、特に好ましい塗布溶剤は、1−メトキシー2−プロパノール、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、t−ブチルベンゼン、アニソールである。
また、本発明の膜を形成する際においては、塗布した後に加熱処理することにより、式(1)で示される化合物、及び/又は、式(1)で示される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、加熱により分子内のアミド結合とCOORとが反応してイミド環を形成して高耐熱性となる。本発明の膜におけるイミド環の形成量(割合)は、式(1)で示される化合物由来の構造のうち、50〜100%であることが好ましく、70〜100%であることがより好ましく、80〜100%であることがさらに好ましい。
高エネルギー線として、電子線を使用した場合のエネルギーは、0〜50keVが好ましく、0〜30keVがより好ましく、0〜20keVが特に好ましい。電子線の総ドーズ量は、好ましくは0〜5μC/cm2、より好ましくは0〜2μC/cm2、特に好ましくは0〜1μC/cm2である。電子線を照射する際の基板温度は、0〜450℃が好ましく、0〜400℃がより好ましく、0〜350℃が特に好ましい。圧力は、好ましくは0〜133kPa、より好ましくは0〜60kPa、特に好ましくは0〜20kPaである。重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、電子線との相互作用で発生するプラズマ、電磁波、化学種との反応を目的に酸素、炭化水素、アンモニアなどのガスを添加してもよい。本発明における電子線照射は複数回行ってもよく、この場合は電子線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
高エネルギー線として紫外線を用いてもよい。紫外線を用いる際の照射波長領域は190〜400nmが好ましく、その出力は基板直上において0.1〜2,000mWcm−2が好ましい。紫外線照射時の基板温度は250〜450℃が好ましく、250〜400℃がより好ましく、250〜350℃が特に好ましい。重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気は、Ar、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、その際の圧力は0〜133kPaが好ましい。
例えば、半導体用層間絶縁膜として使用する際、その配線構造において、配線側面にはメタルマイグレーションを防ぐためのバリア層があってもよく、また、配線や層間絶縁膜の上面底面にはCMP(化学的機械的研磨)での剥離を防ぐキャップ層、層間密着層の他、エッチングストッパー層等があってもよく、更には層間絶縁膜の層を必要に応じて他種材料で複数層に分けてもよい。
さらに、別の用途として本発明の膜に電子ドナー又はアクセプターをドープすることによって導電性を付与し、導電性膜として使用することもできる。
1H-NMR(DMSO) δ = 13.56(br, 2H), 10.66-10.69(m, 2H), 8.34(s, 0.5H), 7.98(s, 1H), 7.69-7.75(m, 4.5H), 7.46-7.49(m, 4H), 4.01-4.11(m, 2H).
1H-NMR(DMSO) δ = 13.56(br, 2H), 10.60-10.62(m, 2H), 8.35(s, 0.5H), 8.00(s, 1H), 7.90-7.88(m, 2H), 7.76(s, 0.5H), 7.63-7.67(m, 2H), 7.63-7.67(m, 2H), 7.35-7.40(m, 2H) 7.21-7.22(m, 2H), 4.19-4.20(m, 2H).
ピロメリット酸二無水物をシクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物に代えた以外は、前記合成例1と同様な手法で、下記化合物(c)を合成した。
ピロメリット酸二無水物をシクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物に代えた以外は、前記合成例2と同様な手法で、下記化合物(d)を合成した。
ピロメリット酸二無水物を4,4’−オキシジフタル酸無水物に代えた以外は、前記合成例1と同様な手法で、下記化合物(e)を合成した。
ピロメリット酸二無水物を4,4’−オキシジフタル酸無水物に代えた以外は、前記合成例2と同様な手法で、下記化合物(f)を合成した。
1H-NMR(DMSO) δ = 10.77-10.81(m, 2H), 8.30 (s, 0.5H), 8.03(s, 1H), 7.88(s, 0.5H), 7.71-7.75(m, 4H), 7.45-7.48(m, 4H), 4.18-4.21(m, 4H), 4.10-4.11 (m, 2H), 0.83-1.50(m, 38H).
1H-NMR(DMSO) δ = 10.73(s, 2H), 8.04 (s, 2H), 7.90(s, 2H), 7.69(d, 2H), 7.38(t, 2H), 7.20(d, 2H), 4.18-4.19(m, 6H), 0.83-1.50(m, 38H).
4−エチニルアニリンを2,4−ジエチニルアニリンに代えた以外は、前記合成例1と同様な手法で、下記化合物(i)を合成した。
前記化合物(e)は、単一化合物ではなく三種類の異性体の混合物である。収量についても全て含んだ値を示している。前記合成例5では、下記に示す異性体がほぼ、(e−1):(e−2):(e−3)=1:2:1の比で得られた。
反応後、反応液を50℃まで冷却後、2−プロパノール200重量部に添加し、析出した固体を濾過して、2−プロパノールで洗浄した。得られた重合体をテトラヒドロフラン(THF)50重量部に溶解して、メタノール350重量部へ添加し、再沈精製した。真空乾燥後、重量平均分子量約7.2×103の重合体(j)を2.1重量部得た。
J. Polym. Sci. PART A Polym.Chem., vol.30, 1747頁(1992)に記載の合成法に従って、1,3,5−トリエチニルアダマンタンを合成した。
次に、1,3,5−トリエチニルアダマンタン10重量部と56重量部のt−ブチルベンゼンを反応容器内に入れ、窒素気流下で攪拌しながら内温120℃に加熱し、1,3,5−トリエチニルアダマンタンを完全に溶解した。次に、ジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂(株)製)2.2重量部をジフェニルエーテル1.9重量部に溶解した溶液を、反応液の内温を120℃〜130℃に保ちながら、1時間かけて反応液へ滴下した。
反応後、反応液を50℃まで冷却後、2−プロパノール314重量部に添加し、析出した固体を濾過して、2−プロパノールで洗浄した。得られた重合体をテトラヒドロフラン(THF)35.6重量部に溶解して、メタノール316重量部へ添加し、再沈精製した。真空乾燥後、重量平均分子量約6.0×104の重合体(1)を4.2重量部得た。
重合体(1)と合成例1〜9で得た化合物(a)〜(i)又は合成例10で得た重合体(j)を足して1.0重量部になるようにそれぞれ調製し、それをシクロヘキサノン9.0重量部に完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を孔径0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分間焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。
膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ社製水銀プローバ及び横河ヒューレットパッカード社製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出した。得られた絶縁膜の外観をピーク社製ポケットマイクロルーペ(50倍)で観察したが、塗膜表面にクラックは認められなかった。また、ヤング率については、MTS社ナノインデンターSA2を使用して測定した。
次に、1,3,5−トリビニルアダマンタン10重量部と56重量部のt−ブチルベンゼンを反応容器内に入れ、窒素気流下で攪拌しながら内温120℃に加熱し、1,3,5−トリビニルアダマンタンを完全に溶解した。次に、ジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂(株)製)2.2重量部をジフェニルエーテル1.9重量部に溶解した溶液を、反応液の内温を120℃〜130℃に保ちながら、1時間かけて反応液へ滴下した。
反応後、反応液を50℃まで冷却後、2−プロパノール314重量部に添加し、析出した固体を濾過して、2−プロパノールで洗浄した。得られた重合体をTHF35.6重量部に溶解して、メタノール316重量部へ添加し、再沈精製した。真空乾燥後、重量平均分子量約6.0×104の重合体(2)を4.0重量部得た。
重合体(2)と合成例1〜9で得た化合物(a)〜(i)又は合成例10で得た重合体(j)を足して1.0重量部になるようにそれぞれ調製し、それをシクロヘキサノン9.0重量部に完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を孔径0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分間焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。
膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ社製水銀プローバ及び横河ヒューレットパッカード社製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出した。得られた絶縁膜の外観をピーク社製ポケットマイクロルーペ(50倍)で観察したが、塗膜表面にクラックは認められなかった。また、ヤング率につていは、MTS社ナノインデンターSA2を使用して測定した。
実施例1の重合体(1)のみ1.0重量部で塗布液を調製した。得られた塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分間焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。
膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ社製水銀プローバ及び横河ヒューレットパッカード社製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.65であった。得られた絶縁膜の外観をピーク社製ポケットマイクロルーペ(50倍)で観察したが、塗膜表面にクラックは認められなかった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、5.0GPaであった。
実施例1の重合体(1)のみ1.0重量部で塗布液を調製した。得られた塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分間焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。
膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ社製水銀プローバ及び横河ヒューレットパッカード社製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.63であった。得られた絶縁膜の外観をピーク社製ポケットマイクロルーペ(50倍)で観察したが、塗膜表面にクラックは認められなかった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、5.0GPaであった。
誘電率の経時上昇は、大気中25℃で一週間経過した後にk値を測定した。また、初期k値と一週間経過した後に測定したk値との差(Δk)を求めた。
なお、k値は、フォーディメンジョンズ社製水銀プローバ及び横河ヒューレットパッカード社製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出した。
機械強度(ヤング率)は、MTS社ナノインデンターSA2を使用して測定した。
表面平滑性の尺度である表面荒れ(Ra)については、日本ビーコ社製Dimension3100 Hybridを使用して測定した。
耐熱性の評価は、空気中400℃30秒加熱し、重量変化を測定することにより行った。
Claims (11)
- 絶縁膜形成用である請求項1に記載の膜形成用組成物。
- カゴ型構造を有する化合物、及び/又は、カゴ型構造を有する重合体を含む請求項1又は2に記載の膜形成用組成物。
- カゴ型構造を有する重合体を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載の膜形成用組成物。
- 前記カゴ型構造を有する重合体が、カゴ型構造を有するモノマーをラジカル開始剤存在下又は遷移金属触媒存在下で重合して得られたものである請求項4に記載の膜形成用組成物。
- 前記カゴ型構造を有するモノマーが、重合可能な炭素−炭素二重結合及び/又は炭素−炭素三重結合を有する請求項5に記載の膜形成用組成物。
- 前記カゴ型構造が、アダマンタン、ビアダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン及びテトラマンタンよりなる群から選択される構造である請求項3〜6のいずれか1つに記載の膜形成用組成物。
- 前記カゴ型構造を有するモノマーが、下記式(2)〜(7)で表されるモノマーよりなる群から選択されるモノマーである請求項5又は6に記載の膜形成用組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1つに記載の膜形成用組成物を用いて得られる膜。
- 絶縁膜である請求項9に記載の膜。
- 請求項9又は10に記載の膜を有する電子デバイス。
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