JP2009044817A - 燃料電池車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明では、モータ入力電圧が低下しても、燃料電池から駆動モータへの突入電流が生じない燃料電池車両を提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池と、整流器と、蓄電装置と、燃料電池と、整流器との間に設置され、燃料電池と、駆動モータの接続および遮断を行うスイッチ装置と、燃料電池の発電準備完了までの時間、蓄電装置からの電力により走行する蓄電装置走行を行わせる蓄電装置走行制御部を含んで備える制御装置とを有する燃料電池車両であって、制御装置は、スイッチ装置の接続条件を保持している記憶部と、接続条件に従って、スイッチ装置を接続させるスイッチ制御部と、をさらに有し、接続条件は、蓄電装置走行中において、駆動モータの入力側電圧であるモータ入力電圧B1が急激に降下した際のモータ入力電圧V1を基に設定されることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池車両に関するものである。
燃料電池を搭載した車両に関して、燃料電池の発電準備中に、駆動モータに対し燃料電池と並列に接続された高圧蓄電装置(以下、高圧バッテリと記載)から、駆動モータへ電力を供給し、燃料電池の電力が使用可能になるまで、この高圧バッテリから供給される電力で駆動モータを駆動させる燃料電池搭載車両の制御装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このように、燃料電池の発電準備中に高圧バッテリから供給される電力を用いて駆動モータを駆動させることをバッテリ走行(蓄電装置走行)と記載する。
また、燃料電池を搭載した車両において、燃料電池と並列に接続された高圧バッテリの電圧を、直流/直流変換器(DC(Direct Current)/DCコンバータ)で昇圧し、駆動モータ側の電圧を燃料電池の電圧に近似させてから、燃料電池と、駆動モータとの間に介在するスイッチ接点(FC(Fuel Cell)コンタクタ)を接続することにより、燃料電池からシステム内の各機器への突入電流を防止する装置およびそのような装置の操作方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−73475号公報 特表2003−518357号公報
ところで、駆動モータで駆動する車両などにおいて、走行中のスリップなどにより駆動モータの回転速度が、急激に上がると、これに伴い、駆動モータの消費電力が急激に大きくなる。すると、駆動モータの入力側電圧(モータ入力電圧)が、急激に低下する現象がおきる。
特許文献1に記載されている技術を用いた車両、すなわち燃料電池車両の起動直後、燃料電池からの電力ではなく、高圧バッテリからの電力でバッテリ走行を行う車両において、特許文献2に記載されているFCコンタクタの接続方法を適用すると、以下に記載するような状況が生じるおそれがある。すなわち、バッテリ走行を行っている最中でも、燃料電池の出力電圧は、徐々に大きくなっている。そして、このような状態で、スリップなどが生じ、モータ入力電圧が急激に低下したときに、FCコンタクタを接続すると、燃料電池から駆動モータに向かって突入電流が流れ、PDU(Power Drive Unit)などが破損するといった状況が生じるおそれがある。
そこで、本発明では、モータ入力電圧が低下しても、燃料電池から駆動モータへの突入電流が生じない燃料電池車両を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明のうち請求項1に係る燃料電池車両は、燃料ガスと空気との化学反応により発電し、駆動モータへの電力供給を行う燃料電池と、前記燃料電池から前記駆動モータ方向へ電流を流す整流器と、前記整流器と前記駆動モータとの間において、前記燃料電池と並列に接続され、充放電可能な蓄電装置と、前記燃料電池と前記整流器との間に設置され、前記燃料電池と、前記駆動モータの接続および遮断を行うスイッチ装置と、前記燃料電池の発電準備完了までの時間、前記蓄電装置からの電力により走行する蓄電装置走行を行わせる蓄電装置走行制御部を備える制御装置とを有する燃料電池車両であって、前記制御装置は、前記スイッチ装置の接続条件を保持している記憶部と、前記接続条件に従って、前記スイッチ装置を接続させるスイッチ制御部と、をさらに備え、前記接続条件は、前記蓄電装置走行中において、前記駆動モータの入力側電圧であるモータ入力電圧が急激に降下した際の前記モータ入力電圧を基に設定されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、想定されるモータ入力電圧の急激な電圧降下分を考慮し、スイッチ装置を接続するため、蓄電装置走行中において、モータ入力電圧の急激な低下に伴う燃料電池からの突入電流を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池車両であって、前記接続条件は、前記燃料電池の電圧と、前記急激に降下した際の前記モータ入力電圧との差分が、所定の値以下となる時間であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、燃料電池の電圧が、モータ入力電圧の急激な低下に伴う燃料電池からの突入電流が生じるような電圧まで上昇する前に、FCコンタクタの接続を行うので、モータ入力電圧の急激な低下に伴う燃料電池からの突入電流を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池車両であって、前記モータ入力電圧の降下は、前記駆動モータに接続されている車輪のスリップによることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、蓄電装置走行中のスリップによる、モータ入力電圧の急激な低下に伴う燃料電池からの突入電流を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池車両であって、路面の摩擦が低いほど、前記モータ入力電圧の降下分の値を大きくすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、路面摩擦に応じてスイッチ装置の接続条件の設定を変えるため、路面摩擦に適切な条件でスイッチ装置を接続することができる。
請求項5に係る燃料電池車両は、燃料ガスと空気との化学反応により発電し、駆動モータへの電力供給を行う燃料電池と、前記燃料電池から前記駆動モータ方向へ電流を流す整流器と、前記整流器と前記駆動モータとの間において、前記燃料電池と並列に接続され、充放電可能な蓄電装置と、前記燃料電池と前記整流器との間に設置され、前記燃料電池と、前記駆動モータの接続および遮断を行うスイッチ装置と、前記燃料電池の発電準備完了までの時間、前記蓄電装置からの電力により走行する蓄電装置走行を行わせる蓄電装置走行制御部を備える制御装置とを有する燃料電池車両であって、前記制御装置は、前記蓄電装置走行を行う前に、前記スイッチ装置の接続を行うスイッチ制御部をさらに備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、蓄電装置走行前にスイッチ装置の接続を行うため、モータ入力電圧の急激な低下に対しても、確実に突入電流の発生を防止することができる。
本発明によれば、モータ入力電圧が低下しても、燃料電池から駆動モータへの突入電流が生じない燃料電池車両を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池システムの例を示すブロック図である。
燃料電池システムAにおいて、燃料電池3と、高圧バッテリ2(蓄電装置)とは、FCコンタクタ4(スイッチ装置)、DC/DCコンバータ5、バッテリコンタクタ6を介して、後記する駆動モータ11に対し、互いに並列に接続されている。制御装置1は、燃料電池3、高圧バッテリ2、FCコンタクタ4、DC/DCコンバータ5、バッテリコンタクタ6などと接続している。制御装置1の詳細については、後記する。
さらに、高圧バッテリ2または燃料電池3から、車輪を駆動するための永久磁石式三相交流モータ(駆動モータ11)へ送る電力を制御するPDU10(Power Drive Unit)が、高圧バッテリ2および燃料電池3に対して、直列に接続されている。
FCコンタクタ4は、燃料電池3と、燃料電池システムAとの断続を行うためのスイッチである。FCコンタクタ4のDC/DCコンバータ5側には、駆動モータ11側から、燃料電池3側へ電流が流れることを防止するためのダイオード14(整流器)が配置されている。
高圧バッテリ2は、例えばリチウムイオン、ニッケル水素などであり、燃料電池3からの発電電力を受けて充電可能であると共に放電可能なものである。
DC/DCコンバータ5は、燃料電池3と、高圧バッテリ2との間の電圧を調整する機能を有する。
そして、バッテリコンタクタ6は、高圧バッテリ2と燃料電池システムAとの断続を行うためのスイッチである。
燃料電池システムAには、高圧バッテリ2の電圧を12V機器に適切な電圧にするためのダウンコンバータ8が、高圧バッテリ2および燃料電池3に対して、直列に接続されており、その先には、図示しないアクセサリなどに接続されている12Vバッテリ9が接続されている。ダウンコンバータ8は、高圧バッテリ2の電圧を降圧し、12Vバッテリ9へ送ることにより、12Vバッテリ9の充電を行う。
燃料電池システムAには、水素などのアノードガスを燃料電池3へ供給するアノードガス供給装置12と、空気を燃料電池3へ供給するエアコンプレッサ13とを備えている。エアコンプレッサ13は、高圧バッテリ2または燃料電池3から供給される電力によって、作動する。
燃料電池3は、プロトン伝導性を有する固体高分子からなる電解質膜の一面側をアノード(水素極)、他面側をカソード(空気極)でそれぞれ挟んで構成した膜電極接合体を有し、さらにこの膜電極接合体の両側を導電性のセパレータで挟んだ単セルを複数直列に接続した構造を有している。このような燃料電池3では、アノードに燃料ガスとしての水素が供給され、カソードに酸化剤ガスとしての空気(酸素)が供給されることにより、アノードでは、電子が外部付加(エアコンプレッサ13など)を介してカソードに移動することにより発電が行われ、カソードでは、水素イオンと酸素と電子とにより水が生成される。
さらに、燃料電池システムAは、各機器の制御を行う制御装置1を有する。
制御装置1は、高圧バッテリ2、バッテリコンタクタ6、ダウンコンバータ8などから情報を取得し、取得した情報を基に、バッテリコンタクタ6、ダウンコンバータ8、FCコンタクタ4、アノードガス供給装置12、エアコンプレッサ13などの制御を行う。
なお、図1に示すように、ダイオード14と、PDU10との間に、PDU10の入力側電圧、すなわち駆動モータ11の入力側電圧(モータ入力電圧Vm)を測定する電圧測定装置7aを配置してもよい。さらに、燃料電池3の出力端子に、燃料電池3の端子間電圧(出力側電圧:FC電圧Vc)を測定する電圧測定装置7bを配置してもよい。電圧測定装置7a,7bによる測定結果は、制御装置1へ入力される。
(制御装置)
図2は、本実施形態に係る制御装置の例を示すブロック図である。
制御装置1は、処理部110、記憶部120、入力部130、FC電圧取得部140およびモータ入力電圧取得部150を有してなる。
入力部130は、例えば、工場出荷時において、制御装置1に情報を入力する機能を有する。
FC電圧取得部140は、電圧測定装置7bから、FC電圧を取得する機能を有する。なお、FC電圧取得部140は、省略可能である。
モータ入力電圧取得部150は、電圧測定装置7aから、モータ入力電圧を取得する機能を有する。
記憶部120には、FCコンタクタ4の接続条件であるFCコンタクタ接続タイミング情報121が保存されている。なお、記憶部120は、ROM(Read Only memory)や、RAM(Random Access memory)などから構成される記憶装置である。
処理部110は、入力部130、FC電圧取得部140、モータ入力電圧取得部150などから取得した情報を処理し、記憶部120へ記憶させるなどの機能を有する。
処理部110は、FCコンタクタ制御部111(スイッチ制御部)、バッテリ走行制御部112(蓄電装置走行制御部)、計算部113および発電走行制御部114を有してなる。
FCコンタクタ制御部111は、記憶部120に保存されているFCコンタクタ接続タイミング情報121に従って、FCコンタクタ4の接続を行う機能を有する。
バッテリ走行制御部112は、バッテリ走行の許可・不許可を判定し、高圧バッテリ2から駆動モータ11へ電力を供給させることにより、バッテリ走行を行わせるなどの制御を行う機能を有する。
計算部113は、FC電圧取得部140が取得したFC電圧と、モータ入力電圧取得部150が取得したモータ入力電圧との差分を算出したり、取得したFC電圧に、後記する所定の差分電圧値を加算したりする機能を有する。なお、計算部113は、省略可能である。
前記発電走行制御部114は、燃料電池3の発電準備完了とともに燃料電池3から駆動モータ11へ電力を供給させることにより、発電走行を行わせるなどの制御を行う機能を有する。
図3は、本実施形態に係る燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の例を示す図である。
図3に示すように、燃料電池車両Bには、図1および図2に示される燃料電池システムAが搭載されている。
(FCコンタクタ接続タイミング情報の設定)
次に、図1および図2を参照しつつ、図4に沿って、FCコンタクタ4の接続条件としてのFCコンタクタ接続タイミング情報121の設定方法を説明する。
図4は、本実施形態に係るFCコンタクタ接続タイミング情報の設定方法を説明するためのタイムチャートである。
図4において、上段のグラフにおける符号A1の実線は、FC電圧を示し、符号B1の実線は、モータ入力電圧を示す。また、図4の下段における符号C1の実線は、燃料電池3から出力される電流(FC電流)である。
また、図4において、上段のグラフの縦軸は、電圧を示し、下段のグラフの縦軸は、FC電流を示している。そして、上段、下段ともグラフの横軸は、時間である。
図4に示すように、イグニッションがONとなる(IG−ON:時間t0)と、まず、バッテリコンタクタ6が制御装置1によって、接続され、ダウンコンバータ8が起動する。バッテリコンタクタ6が接続されることにより、駆動モータ11に高圧バッテリ2から電力が供給される。従って、モータ入力電圧B1が徐々に上昇していく。なお、この段階では、水素供給も、エア(空気)供給もされていないため、FC電圧A1は、「0」のままである。
そして、燃料電池3の始動スイッチがONになると、まず、アノードガス供給装置12が作動してアノードガス(水素)が燃料電池3に供給され、続いてエアコンプレッサ13が作動してエア(空気)が燃料電池3に供給される。なお、アノードガス(水素)の供給が開始されてから、エアの供給が開始されるまでは、燃料電池3の発電が開始されていないため、FC電圧A1は「0」のままである。そして、エアが燃料電池3に供給されると、燃料電池3の発電を開始(セル開放端電圧OCV(Open Circuit Voltage)の値が上昇を開始)するが、FC電圧A1が、車両の走行に対して十分な電力を供給できる値ではないため、FC電圧A1が車両の走行に対して十分な電力を供給できる値となるまで、燃料電池3から駆動モータ11へ電力を供給することなく、高圧バッテリ2から駆動モータ11へ電力を供給して、駆動モータ11を作動させるバッテリ走行を行う。
前記したように、エアが供給されると、燃料電池3は発電を開始し、FC電圧A1が、徐々に上昇する。しかしながら、発電開始から所定時間は、高圧バッテリ2から供給される電力の電圧(バッテリ電圧:モータ入力電圧B1と同値)が、燃料電池3から供給される電力の電圧(FC電圧A1)より高いため、ダイオード14の働きによって、FC電流C1は流れない(図4下段参照)。
やがて、時間t2で、FC電圧A1と、バッテリ電圧(モータ入力電圧B1)とが同じ電圧となると、FC電流C1が流れ始める(図4下段参照)。FC電流C1は、徐々に流れ始めるが、すぐに、FC電流C1の値が制限され、一定値となる。FC電流C1の制限は、DC/DCコンバータ5が、FC電流C1が一定値となるよう、バッテリ電圧を昇圧することによってなされる。ここで、FC電流C1を制限するのは、バッテリ走行中に、まだ準備段階である燃料電池3の電力を極力消費させないためである。
やがて、燃料電池3が、車両の走行に対して十分な電力を発電できるようになると(時間t3)、制御装置1は、FC電流C1の制限を外し、燃料電池3から駆動モータ11へ電力を供給して、駆動モータ11を作動させる発電走行へ切り替える。
ここで、IG−ON(時間t0)から、所定の時間t1までの間で設定されたFCコンタクタ接続タイミング情報121において、FCコンタクタ制御部111が、FCコンタクタ4の接続を行う。
所定の時間t1およびFCコンタクタ接続タイミング情報121は、例えば、以下の手順で設定される。
実験などにより、バッテリ走行時の駆動モータ11のトルク制限範囲内で想定される駆動モータ11に接続している車輪が最もスリップしたときの降下したモータ入力電圧V1の値などを予め測定しておく。このとき、モータ入力電圧は、V2からV1へ降下するものとする。なお、スリップが生じなかった場合のモータ入力電圧を図4の破線で示す。さらに、例えば、設定者などが、PDU10、DC/DCコンバータ5などが破損しない差分電圧Vdを予め算出しておく。この差分電圧Vdが、突入電力を生じない最低限の電圧となる。そして、設定者によって、駆動モータ11が最もスリップしたときのモータ入力電圧V1の値に、PDU10、DC/DCコンバータ5などが破損しない差分電圧Vdを加算した値(FC電圧V0に相当)が求められる。燃料電池3の電圧の上昇の傾きは、燃料電池3ごとに決まっているので、設定者は、FC電圧V0に達する時間t1も算出できる。従って、設定者は、時間t1より前の時間で、FCコンタクタ4を接続するようFCコンタクタ接続タイミング情報121を設定し、入力部130を介して、設定したFCコンタクタ接続タイミング情報121を処理部110へ入力する。処理部110は、入力されたFCコンタクタ接続タイミング情報121を記憶部120に保存する。FCコンタクタ接続タイミング情報121の入力は、例えば、工場出荷時などに行われてもよいし、燃料電池車両Bの購入後にドライバが設定してもよい。
本実施形態では、制御装置1は、FCコンタクタ4の接続時間をFCコンタクタ4の接続条件としたが、これに限らず、FC電圧(FCコンタクタ接続電圧)をFCコンタクタ4の接続条件としてもよい。なお、保存されるFCコンタクタ接続電圧の値は、V0以下の値となる。この場合は、処理部110が、電圧測定装置7bから取得したFC電圧を監視しており、FC電圧が設定されている電圧となったときに、FCコンタクタ制御部111は、FCコンタクタ4を接続させる。
このように、FC電圧A1と、モータ入力電圧B1との差が、突入電流を生じない最低限の差分電圧Vdより小さくなるように、FCコンタクタ接続タイミング情報121を設定する。そして、このFCコンタクタ接続タイミング情報121に従って、FCコンタクタ4の接続を行うため、例え、FCコンタクタ4の接続時に、スリップが生じてモータ入力電圧B1が急激に降下しても、PDU10や、DC/DCコンバータ5へ突入電流が流れることはない。
図5は、路面摩擦と、スリップ時における降下電圧との関係を示すグラフである。
図5において、横軸は、路面摩擦の度合い(例えば、摩擦係数)であり、縦軸は、スリップ時におけるモータ入力電圧の降下分の値(降下電圧:図4におけるV2−V1の値)である。
記憶部120に記憶されるFCコンタクタ接続タイミング情報121や、FCコンタクタ接続電圧は、固定値としてもよいが、周囲の環境に合わせて動的に設定してもよい。
例えば、図5では、路面摩擦が小さくなるほど、降下電圧は大きく設定される。すなわち、路面摩擦が小さくなるほど、最もスリップした時におけるモータ入力電圧V1(図4参照)は、小さい値となるよう設定される。また、路面摩擦が大きくなるほど、降下電圧は小さく設定される。すなわち、路面摩擦が大きくなるほど、最もスリップした時におけるモータ入力電圧V1(図3参照)は、大きい値となるよう設定される。
これにより、例えば、寒冷地など、路面が凍結することの多い地方や、雨が多く、路面が濡れていることの多い地方では、最もスリップした時におけるモータ入力電圧V1が小さくなるように設定されているため、その分、FCコンタクタ接続タイミング情報121は、短い時間となる。
図5に示すように、路面摩擦に応じて、降下電圧を変化させることにより、燃料電池車両Bが販売される地域の天候に応じたFCコンタクタ4の接続時間の設定が可能となる。
なお、本実施形態では、FC電圧V0と、スリップ時に降下したモータ入力電圧V1との差分が、所定の値以下となっている時間や、FC電圧A1そのものをFCコンタクタ4の接続条件としているが、これに限らず、例えば、アクセルを急激に踏み込むことによる駆動モータ11の回転の上昇に伴うモータ入力電圧B1の降下を考慮するなど、他の原因による、モータ入力電圧B1の降下を考慮してもよい。
さらに、本実施形態では、記憶部120にFCコンタクタ接続タイミング情報121を保存されているが、これに限らず、例えば、記憶部120には、DC/DCコンバータ5や、PDU10が破損しない差分電圧Vd(図4参照)が保存されていてもよい。この場合、所定のタイミングにおいて、FC電圧取得部140が電圧測定装置7bからFC電圧Vc(図1参照)を取得し、計算部113が、取得したFC電圧Vcに、記憶部120に記憶されている差分電圧Vdを加算し、加算した結果が、モータ入力電圧取得部150が電圧測定装置7aから取得したモータ入力電圧Vmより大きいか否かを処理部110が判定することによって、FCコンタクタ4の接続の許可・不許可を判定してもよい。この場合、不許可の場合は、許可になるまで、ここで記載した加算および比較を繰り返すことになる。
また、所定のタイミングにおいて、FC電圧取得部140が電圧測定装置7bからFC電圧Vc(図1参照)を取得し、モータ入力電圧取得部150が電圧測定装置7aからモータ入力電圧Vm(図1参照)を取得し、計算部113が、取得したFC電圧Vcから、取得したモータ入力電圧Vmを減算し、減算した結果が記憶部120に記憶されている差分電圧Vdの値より小さいか否かを処理部110が判定することによって、FCコンタクタ4の接続の許可・不許可を判定してもよい。この場合、減算した結果が、保存されている差分電圧Vdより大きければ、FCコンタクタ4の接続を許可せず、減算した結果が、保存されている差分電圧Vd以下であれば、FCコンタクタ4の接続を許可することとなる。この場合、不許可の場合は、許可になるまで、ここで記載した減算および比較を繰り返すことになる。
図6は、本実施形態に係る燃料電池システムにおける燃料電池の駆動系の例を示すブロック図である。
図6に示すように、燃料電池3の駆動系は、燃料電池3に対して、燃料である水素の供給・排出を行うアノード系20と、燃料電池3に対して、空気の供給・排出を行うカソード系30とを有する。
アノード系20は、アノードガス供給装置12などを有している。アノードガス供給装置12は、図2に示すように、例えば、高濃度の水素が高圧で充填された水素タンク21、水素遮断弁22、減圧弁23、エゼクタ24、パージ弁25、配管26a〜26fなどを備えている。なお、エゼクタ24は、燃料電池3のアノードの出口から排出された未反応の水素を再びアノードの入口に供給して循環させるポンプとしての機能を有している。また、パージ弁25は、例えば、燃料電池3の起動時や発電時などに開いて、アノード系20内を水素に置換する機能を有している。
また、図6に示すように、カソード系30は、燃料電池3に対して空気を供給・排出する機能を有し、エアコンプレッサ13などを有している。さらに、カソード系30は、図6に示すように、エアコンプレッサ13に加えて、加湿器32、背圧制御弁33、配管34a〜34dなどを備えている。なお、加湿器32は、エアコンプレッサ13から取り込まれた空気を加湿する機能を有し、背圧制御弁33は、カソード系30内のガス圧を適宜制御する機能を有している。
なお、アノード系20およびカソード系30の下流には、希釈器35、水素センサ36などが設けられている。希釈器35は、アノード系20から排出された水素をカソード系30から排出されたカソードオフガスで希釈する機能を有し、配管36a,36bを介して接続されている。また、水素センサ36は、例えば希釈器35の下流側に接続された配管に36cに設けられ、系外に排出される水素濃度を検出する。
制御装置1は、図6に示した、水素遮断弁22、パージ弁25、背圧制御弁33などを制御し、また、エアコンプレッサ13のモータの回転速度を制御する。
次に、本実施形態に係る燃料電池車両Bの動作について、図1から図3および図6を参照しつつ、図7から図14に沿って説明する。
図7は、本実施形態に係る燃料電池車両の起動動作を説明するためのフローチャートである。
なお、燃料電池車両Bのイグニッション(図示せず)がオフしている場合には、バッテリコンタクタ6およびFCコンタクタ4が開き、水素遮断弁22およびパージ弁25が閉じ、背圧制御弁33が開き、エアコンプレッサ13が停止している。
燃料電池車両Bのイグニッションがオンにされると、制御装置1の処理部110は、バッテリコンタクタ6を接続する(S100)。
次に、処理部110は、ダウンコンバータ8を起動する(S200)。
そして、FCコンタクタ接続タイミング情報121が、ダウンコンバータ8起動直後にFCコンタクタ4を接続するよう設定されているならば、FCコンタクタ制御部111は、FCコンタクタ4を接続する(S300)。
そして、バッテリ走行制御部112は、燃料電池車両Bの起動時(イグニッションオン時)から発電準備完了までの時間であるFC残起動時間を推定する(S400)。このFC残起動時間は、例えば、図9のフローチャートに基づいて推定される。
図9は、本実施形態に係るFC残起動時間を推定するためのフローチャートであり、図10は、発電停止時間と、始動時掃気時間との関係を示すマップである。
すなわち、イグニッションオンされると、バッテリ走行制御部112は、水素センサ36(図6参照)の暖機(Step1)が終了したか否かを判断する(S410)。ステップS410において、水素センサ36の暖機が終了していないと判断された場合には(S410→No)、ステップS410を繰り返し、水素センサ36の暖機が終了したと判断された場合には(S410→Yes)、ステップS420に進む。ちなみに、水素センサ36を暖機するのは、例えば、センサ素子表面に付着した水滴などを取り除くためである。
バッテリ走行制御部112は、FC残起動時間の算出が完了したか否かを判断する(S420)。なお、1回目にステップS420を通る場合には、ステップS430に進む(S420→No)。バッテリ走行制御部112は、水素遮断弁22の開弁が完了するまで(Step2)の時間T1を予測する(S430)。ちなみに、水素遮断弁22の開弁完了に若干のタイムラグがあるのは、水素遮断弁22の上流側と下流側とで圧力差が非常に大きいことによる。
そして、バッテリ走行制御部112は、水素置換完了まで(Step3)の時間T2を予測する(S440)。ここで水素置換を行うのは、発電停止時(イグニッションオフ時)において、放置時間の経過とともにカソード(空気極)から電解質膜を介してアノード(水素極)に空気が透過し、アノード側が空気に置換されてしまうからである。なお、図10に示すように、水素置換に必要な時間(始動時掃気時間)は、発電停止時間に応じて変化するものであり、例えば、発電停止時間が長くなるにつれて、始動時掃気時間は長くなる。
そして、バッテリ走行制御手段は、ステップS430で予測された時間T1と、ステップS440で予測された時間T2とを加算した時間を、FC残起動時間として設定する(S450)。
リターンして、ステップS420を2回目に通るときは、既にFC残起動時間の算出は完了しているので(S420→Yes)、バッテリ走行制御部112は、FC残起動時間(タイマ)を減算する(S460)。なお、図9に示すフローは、発電準備期間が完了するまで実行される。つまり、FC残起動時間が0になるまで継続する。
そして、図7のフローチャートに戻り、バッテリ走行制御部112は、バッテリ出力上限値を算出する(S500)。このバッテリ出力上限値は、ステップS400において推定されたFC残起動時間と、バッテリ残容量検出器(図示せず)で検出されたバッテリ残容量とに基づいて算出される。
ここで、図8を参照して、バッテリ出力上限値と、各パラメータとの関係を説明する。
図8(a)はFC残起動時間とバッテリ出力上限値との関係を示すマップ、(b)はバッテリの残容量とバッテリ出力上限値との関係を示すマップである。
図8(a)に示すように、バッテリ出力上限値は、FC残起動時間に応じて変動するものであり、FC残起動時間が短くなるにつれて大きくなる。また、図8(b)に示すように、バッテリ出力上限値は、バッテリ残容量に基づいて変動するものであり、例えば、バッテリ残容量が大きくなるにつれて大きくなる。また、バッテリ出力上限値は、燃料電池3の起動方式を考慮して算出するようにしてもよい。例えば、起動方式Aは低温起動(氷点下起動)の場合であり、起動方式Bは通常起動(常温起動)の場合である。つまり、起動方式Aの低温起動の場合は、起動方式Bに比べて、バッテリ残容量が同じでも、バッテリ出力上限値が小さくなる。
図7のフローに戻り、バッテリ走行制御部112は、バッテリ出力上限値が所定値より大きな値であるかどうかを判断する(S600)。ここでの所定値とは、燃料電池車両Bを安定して駆動させるため、つまり充分なドライバビリティを確保するために、駆動モータ11に最低限必要な電力(以下、モータ必要電力下限値と表記)である。なお、このモータ必要電力下限値は、例えば、あらかじめ決められた固定値である。ステップS600において、バッテリ走行制御部112は、バッテリ出力上限値が所定値以上でないと判断した場合には(S600→No)、ステップS400に戻り、バッテリ出力上限値が所定値以上であると判断した場合には(S600→Yes)、ステップS700に進む。
そして、バッテリ走行制御部112は、バッテリ出力上限値を改めて算出する(S700)。ここでは、バッテリ走行(蓄電装置走行)時における実際の高圧バッテリ2の消費電力を監視して、バッテリ出力上限値を変化させている。
そして、バッテリ走行制御部112は、高圧バッテリ2の電力を、DC/DCコンバータ5を介して駆動モータ11に供給してバッテリ走行を許可する(S800)。
そして、発電走行制御部114は、燃料電池3の発電準備が完了したか否かを判断する(S900)。ステップS900において、制御装置1は、発電準備が完了したと判断、つまりFC残起動時間が0になったと判断した場合には(S900→Yes)、処理を終了して、発電走行制御部114が、バッテリ走行から、燃料電池3の発電電力を駆動モータ11に供給して走行させる発電走行に切り替える。また、ステップS900において、発電走行制御部114は、発電準備が完了していないと判断、つまりFC残起動時間が0ではないと判断した場合には(S900→No)、ステップS700に戻る。
なお、本実施形態では、ダウンコンバータ8の起動直後にFCコンタクタ制御部111によって、FCコンタクタ4が接続されたが、これに限らず、バッテリコンタクタ6の接続直後に行ったり、水素供給と並行したり、エア供給と並行して行ったりしてもよい。また、エアが供給された後において、設定されたFCコンタクタ接続タイミング情報121や、FCコンタクタ接続電圧に従ってもよい。この場合、図示しない時間測定部が、例えば、エア供給開始からの時間を測定し、FCコンタクタ制御部111が、時間測定部の測定時間を監視し、この測定時間が、FCコンタクタ接続タイミング情報121を満たすと、FCコンタクタ制御部111が、FCコンタクタ4の接続を行う。また、FCコンタクタ制御部111は、電圧測定装置7bから送られるFC電圧Vc(図1参照)を監視し、このFC電圧Vc(図1参照)が、FCコンタクタ接続電圧を満たすと、FCコンタクタ制御部111が、FCコンタクタ4の接続を行う形式としてもよい。
図11は、本実施形態に係る燃料電池車両の起動動作を説明するためのタイムチャートである。
さらに、図11のタイムチャートを参照しながら説明すると、本実施形態の燃料電池車両Bでは、イグニッションオン(IG−ON)されると、バッテリコンタクタ6が接続され、ダウンコンバータ8が起動される。ここで、FCコンタクタ接続タイミング情報121が、ダウンコンバータ8の起動直後にFCコンタクタ4を接続するよう設定されている場合、FCコンタクタ制御部111によって、FCコンタクタ4が接続される。そして、水素遮断弁22が開かれて燃料電池3のアノードに水素が供給され、エアコンプレッサ13が駆動されて燃料電池3のカソードに空気が供給される。
また、バッテリ出力上限値および所定値(モータ必要電力下限値)は、それぞれ、図11において符号D1,E1の破線で示すようになる。また、図11において符号F1で示す実線は、駆動モータ11の消費電力の立ち上がりの一例を示すものである。なお、所定値(モータ必要電力下限値)は、固定値で一定であるが、バッテリ出力上限値は、時間(FC残起動時間)に応じて変化するものであり、時間の経過(FC残起動時間の減少)とともに増加する。また、図9のフローにおいて予測した時間T1+T2は、計算準備期間であり、時間T1+T2経過後にバッテリ走行許可判断が可能になる。図11に示す場合において、バッテリ出力上限値が所定値と一致したときに、制御装置1はバッテリ走行を許可する。そして、FC残起動時間が0になると、バッテリ走行から発電走行に切り替わり、実際の要求電力に基づいた出力で駆動モータ11が駆動される。
なお、燃料電池車両Bについて、図12のフローチャートに基づいて制御するようにしてもよい。
図12は、燃料電池車両の起動動作を説明するための別のフローチャートであり、図13はバッテリ残容量とバッテリ走行最大許容時間との関係を示すマップである。
なお、図12のフローチャートは、図7のフローチャートのステップS500,S600に代えて、ステップS501,S601とした点以外は図7と同じであるので、以下では相違点のみ説明する。
バッテリ走行制御部112は、バッテリ走行最大許容時間を算出する(S501)。なお、バッテリ走行最大許容時間とは、高圧バッテリ2で走行する際にドライバビリティを確保しながらバッテリ走行できる最大時間である。このバッテリ走行最大許容時間は、図13のマップに示すように、高圧バッテリ2の残容量(バッテリ残容量)に基づいて算出することができ、バッテリ残容量が大きいときには、バッテリ走行最大許容時間が長くなり、バッテリ残容量が小さいときには、バッテリ走行最大許容時間が短くなる。また、バッテリ走行許容時間は、図13に示すように、起動方式によっても変動するものであり、例えば、起動方式A(低温起動)の場合には、起動方式B(常温起動)の場合と比べて、バッテリ残容量が大きくてもバッテリ走行許容時間が短くなる。
そして、バッテリ走行制御部112は、バッテリ走行最大許容時間が、ステップS400で推定したFC残起動時間以上であるか否かを判断する(S601)。バッテリ走行制御部112は、バッテリ走行最大許容時間がFC残起動時間未満である場合には(S601→No)、ステップS400に戻り、バッテリ走行最大許容時間がFC残起動時間以上である場合には(S601→Yes)、ステップS700に進む。なお、ステップS700では、図7と同様に、バッテリ走行時の実際の消費電力を監視して、高圧バッテリ2が駆動モータ11に供給可能な電力(バッテリ出力上限値)を変化させている。
図14は、燃料電池車両の起動動作を説明するためのタイムチャートである。
図14において、バッテリ走行最大許容時間およびFC残起動時間は、それぞれ符号H1,G1の実線で示すようになる。なお、図9のフローにおいて予測した時間T1+T2は、各種演算が完了するのに必要な期間であり、時間T1+T2経過後にバッテリ走行許可判断が可能になる。図14に示す場合において、バッテリ走行最大許容時間がFC残起動時間と一致したときに、バッテリ走行制御部112はバッテリ走行を許可する。また、図示していないが、バッテリ走行が許可されると、駆動モータ11の消費電力(モータ消費電力)が増加し、モータ消費電力が所定値(モータ必要電力下限値)に至った後は、バッテリ走行から発電走行に切り替わるまで所定値を下回らないようにその状態を維持する。そして、FC残起動時間が「0」になると、バッテリ走行から発電走行に切り替わり、実際の要求電力に基づいた出力で駆動モータ11が駆動される。
図6から図14で説明した燃料電池車両Bの起動方法と、図1から図5で説明したFCコンタクタ4の接続方法を組み合わせることにより、ドライバビリティを確保しつつ、スリップが生じても、突入電流が生じないバッテリ走行を実現することができる。
本実施形態によれば、図4で説明したように、FC電圧A1と、モータ入力電圧B1との差が、突入電流を生じない最低限の差分電圧Vdより小さくなるように、FCコンタクタ接続タイミング情報121を設定する。そして、このFCコンタクタ接続タイミング情報121に従って、FCコンタクタ4の接続を行うため、例え、FCコンタクタ4の接続時に、スリップが生じてモータ入力電圧B1が急激に降下しても、PDU10や、DC/DCコンバータ5へ突入電流が流れることはない。
また、図5に示すように、路面摩擦に応じて、降下電圧を変化させることにより、地域の天候に応じたFCコンタクタ4の接続時間の設定が可能となる。
なお、本実施形態では、燃料電池システムAを車両に搭載させることを想定しているが、これに限らず、例えば、船舶などに搭載させてもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの例を示すブロック図である。 本実施形態に係る制御装置の例を示すブロック図である。 本実施形態に係る燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の例を示す図である。 本実施形態に係るFCコンタクタ接続タイミング情報の設定方法を説明するためのタイムチャートである。 路面摩擦と、スリップ時における降下電圧との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る燃料電池システムにおける燃料電池の駆動系の例を示すブロック図である。 本実施形態に係る燃料電池車両の起動動作を説明するためのフローチャートである。 (a)はFC残起動時間とバッテリ出力上限値との関係を示すマップ、(b)はバッテリの残容量とバッテリ出力上限値との関係を示すマップである。 本実施形態に係るFC残起動時間を推定するためのフローチャートである。 発電停止時間と、始動時掃気時間との関係を示すマップである。 本実施形態に係る燃料電池車両の起動動作を説明するためのタイムチャートである。 燃料電池車両の起動動作を説明するための別のフローチャートである。 バッテリ残容量とバッテリ走行最大許容時間との関係を示すマップである。 燃料電池車両の起動動作を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1 制御装置
2 高圧バッテリ(蓄電装置)
3 燃料電池
4 FCコンタクタ(スイッチ装置)
5 DC/DCコンバータ
6 バッテリコンタクタ
7a,7b 電圧測定装置
8 ダウンコンバータ
9 12Vバッテリ
10 PDU
11 駆動モータ
12 アノードガス供給装置
13 エアコンプレッサ
14 ダイオード(整流器)
20 アノード系
21 水素タンク
22 水素遮断弁
23 減圧弁
24 エゼクタ
25 パージ弁
26a〜26f 配管
30 カソード系
32 加湿器
33 背圧制御弁
34a〜34d 配管
35 希釈器
36 水素センサ
36a〜36c 配管
42 電力分配装置
110 処理部
111 FCコンタクタ制御部(スイッチ制御部)
112 バッテリ走行制御部(蓄電装置走行制御部)
113 計算部
114 発電走行制御部
120 記憶部
121 FCコンタクタ接続タイミング情報(接続条件)
130 入力部
140 FC電圧取得部
150 モータ入力電圧取得部
1113 駆動モータ
A 燃料電池システム
B 燃料電池車両

Claims (5)

  1. 燃料ガスと空気との化学反応により発電し、駆動モータへの電力供給を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から前記駆動モータ方向へ電流を流す整流器と、
    前記整流器と前記駆動モータとの間において、前記燃料電池と並列に接続され、充放電可能な蓄電装置と、
    前記燃料電池と前記整流器との間に設置され、前記燃料電池と、前記駆動モータの接続および遮断を行うスイッチ装置と、
    前記燃料電池の発電準備完了までの時間、前記蓄電装置からの電力により走行する蓄電装置走行を行わせる蓄電装置走行制御部を備える制御装置とを有する燃料電池車両であって、
    前記制御装置は、
    前記スイッチ装置の接続条件を保持している記憶部と、
    前記接続条件に従って、前記スイッチ装置を接続させるスイッチ制御部と、をさらに備え、
    前記接続条件は、前記蓄電装置走行中において、前記駆動モータの入力側電圧であるモータ入力電圧が急激に降下した際の前記モータ入力電圧を基に設定されることを特徴とする燃料電池車両。
  2. 前記接続条件は、前記燃料電池の電圧と、前記急激に降下した際の前記モータ入力電圧との差分が、所定の値以下となる時間であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両。
  3. 前記モータ入力電圧の降下は、前記駆動モータに接続されている車輪のスリップによることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両。
  4. 路面の摩擦が低いほど、前記モータ入力電圧の降下分の値を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両。
  5. 燃料ガスと空気との化学反応により発電し、駆動モータへの電力供給を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から前記駆動モータ方向へ電流を流す整流器と、
    前記整流器と前記駆動モータとの間において、前記燃料電池と並列に接続され、充放電可能な蓄電装置と、
    前記燃料電池と前記整流器との間に設置され、前記燃料電池と、前記駆動モータの接続および遮断を行うスイッチ装置と、
    前記燃料電池の発電準備完了までの時間、前記蓄電装置からの電力により走行する蓄電装置走行を行わせる蓄電装置走行制御部を備える制御装置とを有する燃料電池車両であって、
    前記制御装置は、
    前記蓄電装置走行を行う前に、前記スイッチ装置の接続を行うスイッチ制御部をさらに備えることを特徴とする燃料電池車両。
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