JP2009044480A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の基地局装置2a〜2cは、それぞれ、隣接する基地局装置では異なる周波数を無線通信に使用するとともに一つ飛びの基地局装置では同一の周波数を無線通信に使用するように2つの異なる周波数が交互に割り当てられる。1つ以上の基地局装置2cは、同一の周波数を無線通信に使用する一つ飛びの基地局装置では移動局装置に対して無線送信するトーン信号の位相を反転させるようにトーン信号の位相を制御するトーン信号位相制御手段27を備える。移動局装置3は、2つの異なる周波数を切り替えて使用することが可能であり、受信された信号に含まれるトーン信号の有無を検出し、トーン信号の無状態が検出された場合には無線通信に使用する周波数を切り替える。
【選択図】 図1
Description
このようなサービス形態において、仮に、全ての基地局装置で同一の周波数を使用すると、複数の基地局装置から移動局装置への下り電波が互いに干渉して、通話不可能な区間が生じてしまう。
これを解消するために、2つの周波数を下り電波に割り当てて、隣接する基地局装置同士で互いに異なる周波数を使用することにより、電波干渉を避けることが行われている。この場合、移動局装置は、一例として、2つの無線機を設備する必要があり、他の一例として、受信レベルを監視してしきい値以下となった場合に周波数を変更する必要がある。
更に、エリアの両端や建物の影等のように十分な受信レベルが得られない場所についても通信エリアとしたいという事情がある上に、最悪ケースでも雑音や干渉や歪みが混ざっても音声が聞こえる方がより好まれるため、しきい値を高く上げることが難しい。
なお、図3では、説明の便宜上から、後述する実施例で参照する図1に示されるものと概略的に同様な構成部については同一の符号を付してあるが、ここでは、本発明を不要に限定する意図は無い。
回線制御装置1は、様々な呼制御や回線制御を行う。図3では、送話の回路を示してある。音声を入力するマイク11から入力される音声をアンプ(増幅器)12で増幅し、音声帯域外(一般に電話回線で300Hz以下)を遮断する低域濾波器13で低域への影響を除外する。一方、電波干渉が生じた場合にビートを低減するための低周波トーン信号をトーン発生器14から発生し、高域濾波器15で音声帯域外への影響を除外する。そして、低域濾波器13からの音声信号と高域濾波器15からの低周波トーン信号を合成して、各基地局装置2a、2b、2dへ送信する。
一方、一度着信を検出すると、その受信音声は音声増幅回路33により増幅され、スイッチ(SW)37を経由してスピーカ38から放送される。スイッチ37はCPU101により制御され、その開閉はTSQ検出部34による検出結果及びNSQ検出部35による検出結果に基づいて双方で「着信有り」を認識した場合を根拠に行われる。つまり、TSQとNSQの両方で着信があると判断される場合に、スイッチ37が閉じられて(オンにされて)音声がスピーカ38から出力され、他の場合にはスイッチ37が開けられて(オフにされて)スピーカ38からの出力が遮断される。
なお、一般には、TSQを使用するか否かは、システムや事業者等によって異なる。
一般に、NSQは受信エリアを広くするために、極めて微弱な電波でも着信を検出するようにする。このNSQの判定を高くすることは技術的に困難であるとともに、受信エリアを狭めてしまう。また、TSQはトーンという明快な判定根拠があるものの、その信号強度までは判定できない。
このように、従来の技術では、広いエリアの確保と適切な周波数選択との間にトレードオフの関係があるという問題があった。
すなわち、前記複数の基地局装置は、それぞれ、基地局無線通信手段を備えている。この基地局無線通信手段は、隣接する基地局装置では異なる周波数を無線通信に使用するとともに、一つ飛び(次隣接)の基地局装置では同一の周波数を無線通信に使用するように、2つの異なる周波数が交互に割り当てられている。
また、前記複数の基地局装置のうちの1つ以上は、トーン信号位相制御手段を備えている。このトーン信号位相制御手段は、同一の周波数を無線通信に使用する一つ飛びの基地局装置では前記移動局装置に対して前記基地局無線通信手段により無線送信するトーン信号の位相を反転させるように、前記トーン信号の位相を制御する。
前記移動局装置は、移動局無線通信手段と、トーン信号検出手段と、周波数切替制御手段を備えている。移動局無線通信手段は、前記2つの異なる周波数を切り替えて使用することが可能である。トーン信号検出手段は、前記移動局無線通信手段により受信された信号に含まれる前記トーン信号の有無を検出する。周波数切替制御手段は、前記トーン信号検出手段により前記トーン信号の無状態が検出された場合(つまり、前記トーン信号が検出されなかった場合)には、前記移動局無線通信手段により無線通信に使用する周波数を切り替える。
また、複数の基地局装置は、例えば、移動局装置の移動経路に沿って並べられて配置され、移動局装置は移動経路を移動するに従って通信相手とする基地局装置を順次変更して行く。
また、トーン信号位相制御手段としては、任意の態様でトーン信号の位相を制御してもよく、任意の基地局装置に備えられてもよい。一例として、同一の周波数を使用する一つ飛びの基地局装置の並びを見たときに、一つおきの基地局装置にトーン信号の位相を反転させる手段(トーン信号位相制御手段)を備えるような構成を用いることができる。
すなわち、当該無線通信システムは、列車無線システムである。列車に前記移動局装置が搭載されている。
前記複数の基地局装置は、前記列車の走行経路に沿って配置されて、前記列車に搭載された前記移動局装置と無線により通信する。
また、当該無線通信システムは、回線制御装置を有している。
前記回線制御装置は、音声信号及びトーン信号を前記複数の基地局装置のそれぞれに対して送信する回線制御通信手段を備えている。
前記複数の基地局装置は、それぞれ、前記回線制御装置から受信された音声信号及びトーン信号を処理して前記基地局無線通信手段により無線送信する。
ここで、列車の走行経路としては、例えば、線路が用いられ、また、地下鉄の場合にはトンネルを用いることもできる。
また、各基地局装置において、音声信号やトーン信号に対して行われる処理の内容としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、フィルタリングや、増幅や、周波数変換などの処理を用いることができ、また、トーン信号の位相の制御(例えば、反転)の処理を用いることができる。
図1には、本発明の一実施例に係る移動無線通信システムの構成例を示してある。
本例の移動無線通信システムは、回線制御装置1と、複数の基地局装置2a、2b、2cと、移動局装置3を有している。各基地局装置2a、2b、2cは例えば有線のケーブルを介して回線制御装置1と接続されている。
ここで、例えば、基地局装置は更に多数あるが、本例では、連続して並んだ3つの基地局装置2a、2b、2cを示してある。
また、例えば、移動局装置は複数あるが、本例では、1つの移動局装置4を示してある。
基地局装置2a及びそれに隣接する基地局装置2bは、同様な構成を有しており、高域濾波器(HPF)21a、21bと、アンプ(増幅器)22a、22bと、送信回路23a、23bと、低域濾波器(LPF)24a、24bと、アンプ(増幅器)25a、25bと、アンテナ26a、26bを備えている。
基地局装置2cは、高域濾波器(HPF)21cと、アンプ(増幅器)22cと、送信回路23cと、低域濾波器(LPF)24cと、位相反転アンプ(位相反転増幅器)27と、アンプ(増幅器)25cと、アンテナ26cを備えている。
ここで、本例では、一つ飛びの基地局装置で同一の周波数が使用されていて、隣接する基地局装置では異なる周波数が使用されており、具体的には、基地局装置2a及び基地局装置2cでは周波数(f1)が移動局装置3との無線通信に使用されており、基地局装置2bでは周波数(f2)が移動局装置3との無線通信に使用されている。なお、(f1)と(f2)は異なる周波数である。
回線制御装置1は、様々な呼制御や回線制御を行う。
音声を入力するマイク11から入力される音声をアンプ(増幅器)12で増幅し、音声帯域外(一般に電話回線で300Hz以下)を遮断する低域濾波器13で低域への影響を除外する。一方、電波干渉が生じた場合にビートを低減するための低周波トーン信号をトーン発生器14から発生し、高域濾波器15で音声帯域外への影響を除外する。そして、低域濾波器13からの音声信号と高域濾波器15からの低周波トーン信号を合成して、各基地局装置2a、2b、2cへ送信する。
ここで、トーン信号(トーンスケルチ信号)は、送信波の通話帯域外に重畳して、受信側で検出することができる信号である。
基地局装置2aと基地局装置2bでは、次のような処理が行われる。
回線制御装置1から受信した信号を高域濾波器21a、21bと低域濾波器24a、24bでそれぞれ音声信号と低周波トーン信号に分離し、音声信号はアンプ(増幅器)22a、22bで増幅され、低周波トーン信号はアンプ(増幅器)25a、25bで増幅される。そして、これらの音声信号及び低周波トーン信号は、送信回路23a、23bで高周波信号へ変換された後に、アンテナ26a、26bから空間へ送出(無線送信)される。
回線制御装置1から受信した信号を高域濾波器21cと低域濾波器24cでそれぞれ音声信号と低周波トーン信号に分離する。音声信号はアンプ(増幅器)22cで増幅される。低周波トーン信号は位相反転アンプ(位相反転増幅器)27により位相反転されて増幅された後にアンプ(増幅器)25cで増幅される。そして、これらの音声信号及び低周波トーン信号は、送信回路23cで高周波信号へ変換された後に、アンテナ26cから空間へ送出(無線送信)される。
このように、基地局装置2cは、基地局装置2a、2bと比べて、ほぼ同様な回路で構成されるが、異なる点として、位相反転アンプ27により低周波トーン信号の位相を明示的に反転させる構成を有している。
図2には、3つの基地局装置2a、2b、2cと、基地局装置2aの付近から基地局装置2bの付近を経由して基地局装置2cの付近へ向かって(図2において、左から右へ向かって)移動している移動局装置3を示してある。
また、移動局装置3における到来電波レベルとして、基地局装置2aからの到来電波レベル41aと、基地局装置2bからの到来電波レベル41bと、基地局装置2cからの到来電波レベル41cを示してある。なお、横方向は位置を表しており、縦方向はレベルを表している。
図2には、NSQしきい値1により決まるエリア範囲(T3)及びNSQしきい値2により決まるエリア範囲(T4)を示してある。本例のNSQしきい値の設定方法及びNSQ検出の方法では、NSQしきい値が低い方がエリア範囲が広くなり、NSQしきい値が高い方がエリア範囲が狭くなる。
本例では、これを利用して、例えば、NSQのしきい値を低い値(本例では、NSQしきい値1)に設定してエリアの広さを確保しつつ、TSQ検出断を用いて適切に周波数切替を行うことを実現することができる。
また、本例では、移動局装置3は、NSQ検出断を検知するためのしきい値を比較的低い値に設定して、無線通信可能なエリアの範囲を広く確保することができる。
また、本例の基地局装置2a〜2cでは、送信回路23a〜23cやアンテナ26a〜26cを用いて移動局装置3と無線通信する機能により基地局無線通信手段が構成されており、位相反転アンプ27がトーン信号の位相を反転させる機能によりトーン信号位相制御手段が構成されている。
また、本例の移動局装置3では、アンテナ31や検波回路32を用いて基地局装置2a〜2cと無線通信する機能により移動局無線通信手段が構成されており、TSQ検出部34がトーン信号の有無を検出する機能によりトーン信号検出手段が構成されており、CPU36が検波回路32を制御して無線通信に使用する周波数を切り替える機能により周波数切替制御手段が構成されている。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (2)
- 複数の基地局装置と移動局装置が無線により通信する無線通信システムにおいて、
前記複数の基地局装置は、それぞれ、隣接する基地局装置では異なる周波数を無線通信に使用するとともに一つ飛びの基地局装置では同一の周波数を無線通信に使用するように2つの異なる周波数が交互に割り当てられた基地局無線通信手段を備え、
前記複数の基地局装置のうちの1つ以上は、同一の周波数を無線通信に使用する一つ飛びの基地局装置では前記移動局装置に対して前記基地局無線通信手段により無線送信するトーン信号の位相を反転させるように前記トーン信号の位相を制御するトーン信号位相制御手段を備え、
前記移動局装置は、前記2つの異なる周波数を切り替えて使用することが可能な移動局無線通信手段と、前記移動局無線通信手段により受信された信号に含まれる前記トーン信号の有無を検出するトーン信号検出手段と、前記トーン信号検出手段により前記トーン信号の無状態が検出された場合には前記移動局無線通信手段により無線通信に使用する周波数を切り替える周波数切替制御手段と、を備えた、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
当該無線通信システムは、列車無線システムであり、
列車に前記移動局装置が搭載され、
前記複数の基地局装置は、前記列車の走行経路に沿って配置されて、前記列車に搭載された前記移動局装置と無線により通信し、
当該無線通信システムは、回線制御装置を有しており、
前記回線制御装置は、音声信号及びトーン信号を前記複数の基地局装置のそれぞれに対して送信する回線制御通信手段を備え、
前記複数の基地局装置は、それぞれ、前記回線制御装置から受信された音声信号及びトーン信号を処理して前記基地局無線通信手段により無線送信する、
ことを特徴とする無線通信システム。
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JP2014053680A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Mitsubishi Electric Corp | 列車無線システム |
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