JP2006148196A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能な無線通信システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る無線通信システムは、シリアルのブロックデータ群を送信する送信装置Aと、ダイバシティアンテナ方式を採用した受信装置Bと、から構築されるものであって、受信装置Bは、復調部B4の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に受信アンテナB1a、B1bを順次切り換えるよう、アンテナ切換部B2に指示を送る手段(B7、B8)を有して成る構成とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送信装置から受信装置に対して信号を無線伝送する無線通信システム(例えば、オーディオ再生装置からワイヤレスヘッドフォンやワイヤレススピーカに対してオーディオ信号を無線伝送するワイヤレスオーディオシステム)に関するものである。
近年、ワイヤレスLAN[Local Area Network]や、ブルートゥース機器、電子レンジなどの普及に伴い、室内には、非常に多くの無線電波が同一の周波数帯域で飛び交っている。そのため、このような室内環境下で無線通信システムを使用すると、他の電子機器から輻射される無線電波との相互干渉や、天井、屋根、周囲の金属部等による無線電波の反射・吸収などに起因して、正常な無線通信を行えない場合がある。
そこで、従来の無線通信システムは、一般に、システム毎に割り当てられた特定の周波数帯域を複数のチャネルに分割し、その送受信周波数を適宜変更することが可能な構成とされていた。
また、従来の無線通信システムでは、受信装置側に複数の受信アンテナを設けておき、外部信号の影響等で受信エラーが発生したら、別の受信アンテナに切り換えて受信を継続するダイバシティアンテナ方式(アンテナ切換方式)が採用されている場合も多かった。
なお、その他の無線通信システムに関して、過去の公報による実例を調査した結果は、以下の通りである。
特許文献1には、移動通信における接続制御方式が開示・提案されている。当該無線通信システムにおいて、通信要求を生じた無線装置は、その通信開始に先立って、ある無線チャネルを使用する旨を送出する構成とされている。一方、当該無線チャネルを使用して既に通信中である他の無線装置は、自局の通信相手からの受信レベルと前記通信要求を生じた無線装置からの受信レベルを比較し、両者の比が一定値以下であるとき、その旨の通知信号を送出する構成とされている。そして、前記通信要求を生じた無線装置は、他の無線装置から前記通知信号を受信しない場合にのみ、当該無線チャネルで通信を開始し、受信した場合には、別の無線チャネルを選択する構成とされている。
特許文献2には、無線選択呼出受信機及びその無線周波数チャネルサーチ方法が開示・提案されている。当該無線通信システムにおいて、受信装置は、受信チャネルの受信電界強度を検出する電界検出手段と、無線周波数チャネルのサーチを制御して目的の受信チャネルの決定を行う受信チャネル制御手段を有して成り、前記受信チャネル制御手段は、受信電界強度が一定のレベルを超えないときは、直ちに次の受信チャネルに切り換える構成とされている。
特許文献3には、スペクトラム拡散信号を2つの受信アンテナで受信し、マルチパス信号を同一の逆拡散タイミングで逆拡散して合成するアンテナダイバーシティ受信装置が開示・提案されている。当該アンテナダイバーシティ受信装置は、各パスのチャネル推定値を求め、該チャネル推定値を基に両アンテナ間の干渉信号の相関をなくす変換係数を算出する手段と、前記逆拡散後の信号に前記変換係数を乗じて干渉信号の相関がない信号に変換する手段と、前記干渉信号の相関のない信号に変換後の信号を合成する手段と、を備えた構成とされている。
特開平2−192330号公報 特開平6−244777号公報 特開2002−198879号公報
確かに、送受信周波数や受信アンテナを適宜変更することが可能な従来の無線通信システムであれば、ある送受信周波数や受信アンテナを用いた無線通信が不良であっても、その送受信周波数や受信アンテナを変更することで、妨害周波数を回避し、より良好な受信状態を得ることが可能である。
しかしながら、上記従来の無線通信システムは、外部信号の影響等で受信エラーが発生すると、受信進捗状況を何ら考慮することなく、即座にその送受信周波数や受信アンテナを切り換える構成とされていた。そのため、従来の無線通信システムでは、その送受信信号(例えば、図9に示されるシリアルのブロックデータ群)の受信中に送受信周波数や受信アンテナが切り換えられると、当該送受信信号が寸断され、そのデータ内容が破壊されるおそれがあった。
このような送受信信号の破壊が生じると、受信装置では、当該送受信信号の再生を正常に行えない上、再び受信エラーが検出されることになる。その結果、受信装置は、その送受信周波数や受信アンテナが連鎖的に切り換えられてしまう不安定な状態(いわゆるシーソー状態)に陥り、送受信信号の再生異常(ノイズ等の異常音発生など)が継続的に発生する、という課題があった。
特に、近年のワイヤレスオーディオシステムでは、受信装置に接続されるパワーアンプの高出力化やシステムの高S/N化により、ノイズ等の異常音発生が目立ちやすく、上記課題が顕著となっていた。そのため、従来のワイヤレスオーディオシステムでは、上記の異常音を抑えるべく、送受信周波数や受信アンテナの切換えに際して、再生信号をミュート(消音)する技術が採用されているが、このような構成では、先述のシーソー状態に陥った場合に再生信号が継続的にミュートされるため、結果的に再生音声が長期間に亘って途切れてしまう、という課題があった。
また、従来の無線通信システムは、受信エラーが生じて受信アンテナを切り換えた後、その信号状況で受信エラーが検出されなければ、当該受信アンテナを用いた受信処理を継続する構成とされていた。そのため、何らかの要因(受信装置への一時的な人間の接近や瞬間的な妨害ノイズ等の受信など)によって受信状態が一時的に悪化し、受信アンテナが切り換えられた後、上記の要因が解消された場合には、元の受信状態の方が良好であるにも拘わらず、アンテナ切換後の受信状態が受信エラーを検出するほど劣悪でないため、元の受信アンテナに復帰されることなく、そのまま受信処理が継続される、という状況が招かれていた。このように、従来の無線通信システムでは、必ずしも最良の受信状態が得られる受信アンテナを選択することができない、という課題があった。
なお、特許文献1の従来技術は、あくまで、分散制御型の無線通信システム(マルチチャネルコードレス電話など)で問題となる同一チャネル干渉を解消するための技術に過ぎず、上記課題を解決し得るものではなかった。
また、特許文献2の従来技術は、あくまで、所望の無線信号が複数の送信周波数で並列送信されているという前提の下、ある受信周波数での受信状態が不良になると、受信装置が受信周波数のサーチ動作を自動的に開始し、無線信号を正常に受信可能な受信周波数が発見された時点で、そのサーチ動作を完了するという技術に過ぎず、受信周波数のサーチ時間を短縮することはできても、上記課題を解決し得るものではなかった。
また、特許文献3の従来技術は、あくまで、スペクトラム拡散方式を用いた移動無線通信端末装置等におけるマルチパス合成を行うアンテナダイバーシティ受信装置に関する技術であって、アンテナ間の干渉成分の相関を考慮して合成し、信号電力対干渉電力比を最大にするための技術に過ぎず、上記課題を解決し得るものではなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、受信信号の再生異常(ノイズ等の異常音発生など)を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能な無線通信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係る無線通信システムは、変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段を有して成る構成としている。
このような構成とすることにより、送受信信号の破壊を回避して、受信装置がいわゆるシーソー状態に陥ることを未然に防止することができる上、ある受信アンテナでの受信状態が悪くても、受信状態の悪い受信アンテナが継続的に選択されることがなく、ブロックデータひとつ飛びに受信状態の悪い状況が生じるだけで済むため、全体としては、複数ある受信アンテナ全ての受信状態を平均化した受信品質を得ることができる。従って、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
或いは、本発明に係る無線通信システムは、変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータのエラー量を検出する手段と、検出されたエラー量に基づいて受信エラーが発生しているか否かを判定する手段と、受信エラーが発生していないと判定された場合に、現在の受信アンテナを継続選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、受信エラーが発生したと判定された場合に、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを複数巡に亘って順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、前記受信アンテナが切り換えられる毎に検出される前記ブロックデータのエラー量を電子情報として逐次格納する手段と、受信アンテナの順次切換処理中に累積格納された前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量を算出し、最も小さい値を示した受信アンテナを選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、を有して成る構成としている。
このような構成とすることにより、ある受信アンテナの選択中に受信エラーが生じた場合でも、選択中の受信アンテナが即時かつ継続的に他の受信アンテナに切り換えられることがなくなる。従って、例えば、最良の受信状態が得られる受信アンテナの選択中、何らかの要因によって一時的な受信エラーが生じた程度であれば、交互切換モードの完了後、当該元の受信アンテナが再選択されることになるので、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
或いは、本発明に係る無線通信システムは、変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、前記送信装置は、前記ブロックデータ群の生成に際して、同一内容のブロックデータ毎に、各々を前記受信アンテナの個数分ずつ生成するものであり、前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、同じく前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータのエラー量を検出する手段と、前記受信アンテナが切り換えられる毎に検出される前記ブロックデータのエラー量を電子情報として逐次格納する手段と、前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎に得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出する手段と、を有して成る構成としている。
このような構成とすることにより、常に最良のブロックデータを用いてスピーカ再生することができるので、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
或いは、本発明に係る無線通信システムは、変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、前記送信装置は、前記ブロックデータ群の生成に際して、同一内容のブロックデータ毎に、各々を前記受信アンテナの個数分ずつ生成するものであり、前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータのエラー量を検出する手段と、検出されたエラー量に基づいて受信エラーが発生しているか否かを判定する手段と、受信エラーが発生していないと判定された場合に、現在の受信アンテナを継続選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、継続選択された受信アンテナで得られる同一内容のブロックデータのいずれか一を後段に送出する手段と、受信エラーが発生したと判定された場合に、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを複数巡に亘って順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、前記受信アンテナが切り換えられる毎に検出される前記ブロックデータのエラー量を電子情報として逐次格納する手段と、前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎に得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出する手段と、受信アンテナの順次切換処理中に累積格納された前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量を算出し、最も小さい値を示した受信アンテナを選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、を有して成る構成としている。
このような構成とすることにより、ダイバシティアンテナの切換動作(すなわち、送受信されるブロックデータ群が破壊される機会)を減らしつつ、最良のブロックデータを用いてスピーカ再生を行うことができるので、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
上記したように、本発明に係る無線通信システムであれば、受信信号の再生異常(ノイズ等の異常音発生など)を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
以下では、オーディオ再生装置からワイヤレススピーカに対してオーディオ信号を無線伝送するワイヤレスオーディオシステムに本発明を適用した場合を例に挙げて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第1実施形態について、図1、図2を参照しながら詳細な説明を行う。図1は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第1実施形態を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムで送受信されるブロックデータ群を示す概念図である。
図1に示すように、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムは、オーディオ信号の送信装置として機能するオーディオ再生装置Aと、オーディオ信号の受信装置として機能するワイヤレススピーカBと、から構築されている。このようなワイヤレスオーディオシステムであれば、装置間の配線を考慮する必要がなくなるので、その配置レイアウトの自由度を高めることが可能となる。
オーディオ再生装置Aは、図示しないオーディオ再生部で生成されたアナログオーディオ信号をディジタルオーディオ信号に変換するアナログ/ディジタル変換部A1(以下、A/D[Analog/Digital]変換部A1と呼ぶ)と、前記ディジタルオーディオ信号に基づいて変調信号(図2に示されるシリアルのブロックデータ群)を生成する変調部A2と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う発振部A3と、発振部A3で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する送信アンテナA4と、変調部におけるディジタルオーディオ信号のブロック化制御を行うブロック化制御部A5と、オーディオ再生装置Aの送信周波数(発振部A3における搬送波の発振周波数)を可変制御する周波数制御部A6と、を有して成る。なお、本図には示されていないが、ディジタルオーディオ信号を圧縮して無線送信を行う構成とすれば、送信効率を向上することが可能となる。ただし、当該構成を採用する場合には、ワイヤレススピーカB側で復調される被圧縮信号について所定の伸張処理を行う必要が生じる。
上記構成から成るオーディオ再生装置Aは、図2に示すように、複数のブロックデータ(本図の例ではブロックデータa〜j)をシリアルに送信する。なお、ブロックデータ相互間の間隙は、いずれも所定時間t1に保たれている。
一方、ワイヤレススピーカBは、ダイバシティアンテナ方式を採用した構成とされており、複数(図1に示す実施形態では2つ)の受信アンテナB1a、B1bと、アンテナ切換部B2と、受信部B3と、復調部B4と、ディジタル/アナログ変換部B5(以下、D/A[Digital/Analog]変換部B5と呼ぶ)と、周波数制御部B6と、タイミング制御部B7と、切換制御部B8と、を有して成る。
受信アンテナB1a、B1bは、オーディオ再生装置Aの送信アンテナA4から放出された無線電波を検出する手段であり、その指向性の有無は問わない。アンテナ切換部B2は、切換制御部B8からの指示に基づいて、受信アンテナB1a、B1bのいずれか一を選択して受信部B3に接続する。受信部B3は、受信アンテナB1a、B1bのいずれかで検出された無線電波からワイヤレススピーカBの受信周波数に応じた信号成分を抽出する。復調部B4は、抽出された信号成分からディジタルオーディオ信号(図2に示されるシリアルのブロックデータ群)を復調する。D/A変換部B5は、復調されたディジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換する。周波数制御部B6は、ワイヤレススピーカBの受信周波数に基づいて受信部B3の同調制御を行う。なお、D/A変換部B5で得られたアナログオーディオ信号は、不図示の増幅回路で電力増幅された後、同じく不図示のスピーカで音声として出力される。
タイミング制御部B7は、復調部B4の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙t1を検出し、当該間隙t1毎に受信アンテナB1a、B1bを交互に切り換えるよう、切換制御部B8に対して指示を送る。このような構成とすることにより、ブロックデータの破壊を回避して、ワイヤレススピーカBがいわゆるシーソー状態に陥ることを未然に防止することができる。従って、受信信号の再生異常(スピーカにおけるノイズ等の異常音発生など)を抑えることが可能となる。
切換制御部B8は、タイミング制御部B7からの指示に基づいてアンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。なお、上記のアンテナ切換信号とは、アンテナ切換部B2に対して、受信アンテナB1a、B1bのいずれを選択すべきかを指示する制御信号である。
このように、上記構成から成るワイヤレススピーカBでは、受信エラーの発生有無に依ることなく、常時、ブロックデータ相互の間隙t1毎に、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われる。その結果、受信アンテナB1aでは、ひとつ飛びのブロックデータa、c、e、g、iが受信されることになり、受信アンテナB1bでは、同じくひとつ飛びのブロックデータb、d、f、h、jが相補的に受信されることになる。一方、受信アンテナB1a、B1b双方で得られたブロックデータa〜jは、オーディオ再生装置Aでの生成順序通りにD/A変換部B5へと入力される。
このような構成とすることにより、一方の受信アンテナでの受信状態が悪くても、受信状態の悪い受信アンテナが継続的に選択されることがなく、ブロックデータひとつ飛びに受信状態の悪い状況が生じるだけで済むため、全体としては、受信アンテナB1a、B1bの両受信状態を平均化した受信品質を得ることができる。従って、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
次に、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第2実施形態について、図3、図4を参照しながら詳細な説明を行う。図3は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第2実施形態を示すブロック図である。また、図4は、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムで送受信されるブロックデータ群を示す概念図である。なお、図3からも分かるように、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムは、先出の第1実施形態とほぼ同様の構成から成る。そこで、第1実施形態と同様の構成部分については、図1と同一符号を付すことで詳細な説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点を置いた説明を行うことにする。
本実施形態のワイヤレスオーディオシステムでは、ワイヤレススピーカBの特徴部分として、エラー検出部B9と、モード判定部B10と、メモリ部B11と、を新たに設け、先述の第1実施形態と異なり、受信アンテナB1、B1bの交互切換処理を常時行う構成ではなく、受信エラーの発生有無に応じて、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理を行う構成とした点が挙げられる。
上記構成から成るワイヤレスオーディオシステムのアンテナ切換動作について、詳細に説明する。
オーディオ再生装置Aは、図4に示すように、先述の第1実施形態と同様、複数のブロックデータ(本図の例ではブロックデータa〜j)をシリアルに送信する。なお、ブロックデータ相互間の間隙は、いずれも所定時間t1に保たれている。
オーディオ再生装置Aからの無線電波をワイヤレススピーカBで受信するに際し、エラー検出部B9は、復調部B4の出力を監視することでブロックデータのエラー量を検出する。モード判定部B10は、検出されたエラー量に基づいて受信エラーが発生しているか否かを判定し、受信エラーが発生していないと判定した場合には、現在の受信アンテナを継続選択するよう、切換制御部B8に対して指示を送る。切換制御部B8は、モード判定部B10の指示に基づいてアンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
例えば、受信アンテナB1aが選択されている状態で何ら受信エラーが生じなければ、図4に示す通り、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理は行われず、受信アンテナB1aが継続選択される。その結果、受信アンテナB1aでは、オーディオ再生装置Aでの生成順序通りにブロックデータa、b、cが受信され、これらのブロックデータがそのままD/A変換部B5へと入力されることになる。以下では、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われない当該動作状態を「定常モード」と呼ぶ。
一方、モード判定部B10で受信エラーが発生したと判定された場合、タイミング制御部B7は、復調部B4の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙t1を検出し、当該間隙t1毎に受信アンテナB1a、B1bを複数巡に亘って交互に切り換えるよう、切換制御部B8に指示を送る。切換制御部B8は、タイミング制御部B7からの指示に基づいて、アンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
例えば、図4で示すように、受信アンテナB1aでのブロックデータcに受信エラーが生じた場合には、以後複数巡に亘って受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われる。その結果、受信アンテナB1aでは、ひとつ飛びのブロックデータe、gが受信され、受信アンテナB1bでは、同じくひとつ飛びのブロックデータd、fが相補的に受信される。一方、受信アンテナB1a、B1b双方で得られたブロックデータd〜gは、オーディオ再生装置Aでの生成順通りにD/A変換部B5へと入力されることになる。以下では、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われる当該動作状態を「交互切換モード」と呼ぶ。なお、図4では、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が2巡しか行われていないが、これは説明を簡略とするための一例に過ぎず、その巡回数がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
上記のように装置が交互切換モードとされている間、メモリ部B11には、受信アンテナが切り換えられる毎に、検出されるブロックデータのエラー量が電子情報として逐次格納される。一方、モード判定部B10は、交互切換モード期間中に累積格納された前記電子情報に基づいて、受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量を算出し、最も小さい値を示した受信アンテナを選択するよう、切換制御部B8に対して指示を送る。切換制御部B8は、モード判定部B10の指示に基づいて、アンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
例えば、図4の交互切換モード期間において、受信アンテナB1aで受信されたブロックデータd、fの平均エラー量または合算エラー量が、受信アンテナB1bで受信されたブロックデータe、gの平均エラー量または合算エラー量よりも小さかった場合には、受信アンテナB1aが再選択され、装置の動作状態が定常モードに復帰される。その結果、受信アンテナB1aでは、定常モードへの復帰以後、オーディオ再生装置Aでの生成順序通りにブロックデータh、i、jが受信され、これらのブロックデータがそのままD/A変換部B5へと入力されることになる。
上記したように、本実施形態のワイヤレススピーカBは、先述の第1実施形態とは異なり、受信アンテナB1、B1bの交互切換処理を常時行う構成ではなく、受信エラーが生じない限り定常モードを維持する一方、受信エラーが発生した場合に初めて交互切換モードに移行し、最良の受信状態が得られる受信アンテナを判別した上で、再び定常モードに復帰する構成とされている。
このような構成とすることにより、ある受信アンテナの選択中に受信エラーが生じた場合でも、選択中の受信アンテナが即時かつ継続的に他の受信アンテナに切り換えられることがなくなる。従って、例えば、最良の受信状態が得られる受信アンテナの選択中、何らかの要因によって一時的な受信エラーが生じた程度であれば、交互切換モードの完了後、当該元の受信アンテナが再選択されることになるので、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
なお、交互切換モード期間中においては、先述の第1実施形態と同様、ある受信アンテナでの受信状態が悪くても、受信状態の悪い受信アンテナが継続的に選択されることがなく、ブロックデータひとつ飛びに受信状態の悪い状況が生じるだけで済むため、全体としては、複数ある受信アンテナ全ての受信状態を平均化した受信品質を得ることができる。
次に、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第3実施形態について、図5、図6を参照しながら詳細な説明を行う。図5は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第3実施形態を示すブロック図である。また、図6は、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムで送受信されるブロックデータ群を示す概念図である。なお、図5からも分かるように、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムは、先出の第1実施形態とほぼ同様の構成から成る。そこで、第1実施形態と同様の構成部分については、図1と同一符号を付すことで詳細な説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点を置いた説明を行うことにする。
本実施形態のワイヤレスオーディオシステムでは、オーディオ再生装置Aの特徴部分として、ブロックデータ群の生成に際し、同一内容のブロックデータ毎に、各々をワイヤレススピーカBの受信アンテナの個数分ずつ生成する構成とした点が挙げられる。より具体的に述べると、オーディオ再生装置Aは、図6に示すように、ブロックデータa/a’、b/b’、…、j/j’という具合に、同一内容のブロックデータを2つずつ一纏めにしてシリアルに送信する構成とされている。なお、同一内容のブロックデータ相互間の間隙(例えば、ブロックデータaとブロックデータa’との間隙)は、所定時間t2に保たれており、一纏めとされたブロックデータ相互間の間隙(例えば、ブロックデータa/a’とブロックデータb/b’との間隙)は、いずれも所定時間t3に保たれている。また、異なる内容のブロックデータ相互間の間隙(例えば、ブロックデータaとブロックデータbとの間隙)は、第1、第2実施形態と同様、いずれも所定時間t1に保たれている。
一方、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムでは、ワイヤレススピーカBの特徴部分として、エラー検出部B9と、メモリ部B11と、出力選択部B12と、バッファ部B13と、を新たに設け、受信アンテナB1a、B1bで各々同一内容のブロックデータを受信した上で、より受信状態の良いブロックデータを選択してスピーカ再生に用いる構成とした点が挙げられる。
上記構成から成るワイヤレスオーディオシステムのアンテナ切換動作について、詳細に説明する。
オーディオ再生装置Aからの無線電波をワイヤレススピーカBで受信するに際し、タイミング制御部B7は、復調部B4の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙t2、t3を検出し、当該間隙t2、t3毎に受信アンテナB1a、B1bを交互に切り換えるよう、切換制御部B8に対して指示を送る。切換制御部B8は、タイミング制御部B7からの指示に基づいてアンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
このように、上記構成から成るワイヤレススピーカBでは、受信エラーの発生有無に依ることなく、常時、ブロックデータ相互の間隙t2、t3毎に、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われる。その結果、受信アンテナB1aでは、ブロックデータa〜jが受信されることになり、受信アンテナB1bでは、ブロックデータa〜jと同一内容のブロックデータa’〜j’が受信されることになる。なお、これら一纏めにされたブロックデータa/a’〜j/j’は、D/A変換部B5への入力に先立ち、その前段に設けられたバッファ部B13で一時保留される。
一方、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理と並行し、エラー検出部B9では、復調部B4の出力を監視することでブロックデータのエラー量検出が行われ、メモリ部B11には、受信アンテナが切り換えられる毎に、検出されるブロックデータのエラー量が電子情報として逐次格納される。出力選択部B12は、前記電子情報に基づいて受信アンテナB1a、B1b毎に得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出するよう、バッファ部B13に指示を送る。バッファ部B13は、出力選択部B12の指示に基づいて、同一内容のブロックデータのうち、いずれか一を選択して後段に送出する。このとき、D/A変換部B5に入力されるブロックデータ相互間の間隙は、第1、第2実施形態と同様、いずれも所定時間t1に保たれている。
例えば、図6の場合、ブロックデータa/a’については、ブロックデータaのエラー量の方が小さいと判断され、該ブロックデータaがD/A変換部B5に入力されており、また、ブロックデータb/b’については、ブロックデータbのエラー量の方が小さいと判断され、ブロックデータbがD/A変換部B5に入力されている。一方、ブロックデータc/c’については、ブロックデータc’のエラー量の方が小さいと判断され、該ブロックデータc’がD/A変換部B5に入力されている。以降も同様に、同一内容のブロックデータについて、エラー量の比較結果に基づく出力選択が行われている。
上記したように、本実施形態のワイヤレススピーカBは、オーディオ再生装置Aから重複送信される同一内容のブロックデータを受信アンテナB1a、B1bで各々受信した上で、最良の受信状態を示すブロックデータを採用する構成とされている。このような構成とすることにより、常に最良のブロックデータを用いてスピーカ再生することができるので、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
次に、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第4実施形態について、図7、図8を参照しながら詳細な説明を行う。図7は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第4実施形態を示すブロック図である。また、図8は、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムで送受信されるブロックデータ群を示す概念図である。なお、図7からも分かるように、本実施形態のワイヤレスオーディオシステムは、先出の第3実施形態とほぼ同様の構成から成る。そこで、第3実施形態と同様の構成部分については、図5と同一符号を付すことで詳細な説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点を置いた説明を行うことにする。
本実施形態のワイヤレスオーディオシステムでは、ワイヤレススピーカBの特徴部分として、モード判定部B10を新たに設け、先述の第3実施形態と異なり、受信アンテナB1、B1bの交互切換処理を常時行う構成ではなく、受信エラーの発生有無に応じて、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理を行う構成とした点が挙げられる。
上記構成から成るワイヤレスオーディオシステムのアンテナ切換動作について、詳細に説明する。
オーディオ再生装置Aは、図8に示す通り、先述の第3実施形態と同様、ブロックデータa/a’、b/b’、…、j/j’という具合に、同一内容のブロックデータを2つずつ一纏めにしてシリアルに送信する。なお、同一内容のブロックデータ相互間の間隙(例えば、ブロックデータaとブロックデータa’との間隙)は、所定時間t2に保たれており、一纏めとされたブロックデータ相互間の間隙(例えば、ブロックデータa/a’とブロックデータb/b’との間隙)は、いずれも所定時間t3に保たれている。また、異なる内容のブロックデータ相互間の間隙(例えば、ブロックデータaとブロックデータbとの間隙)は、第1、第2実施形態と同様、いずれも所定時間t1に保たれている。
オーディオ再生装置Aからの無線電波をワイヤレススピーカBで受信するに際し、エラー検出部B9は、復調部B4の出力を監視することでブロックデータのエラー量を検出する。モード判定部B10は、検出されたエラー量に基づいて受信エラーが発生しているか否かを判定し、受信エラーが発生していないと判定した場合には、現在の受信アンテナを継続選択するよう、切換制御部B8に対して指示を送る。切換制御部B8は、モード判定部B10の指示に基づいてアンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
例えば、受信アンテナB1aが選択されている状態で何ら受信エラーが生じなければ、図8に示す通り、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理は行われず、受信アンテナB1aが継続選択される。その結果、受信アンテナB1aでは、オーディオ再生装置Aでの生成順序通りにブロックデータa/a’、b/b’、c/c’が受信される。なお、これら一纏めにされたブロックデータa/a’〜c/c’は、D/A変換部B5への入力に先立ち、その前段に設けられたバッファ部B13で一時保留される。以下では、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われない当該動作状態を「定常モード」と呼ぶ。
上記のように装置が定常モードとされている間、メモリ部B11には、検出されるブロックデータのエラー量が電子情報として逐次格納される。出力選択部B12は、前記電子情報に基づいて受信アンテナB1aで得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出するよう、バッファ部B13に指示を送る。バッファ部B13は、出力選択部B12の指示に基づいて、同一内容のブロックデータのいずれか一を選択して後段に送出する。このとき、D/A変換部B5に入力されるブロックデータ相互間の間隙は、第1〜第3実施形態と同様、いずれも所定時間t1に保たれている。
例えば、図8の場合、ブロックデータa/a’については、ブロックデータaのエラー量の方が小さいと判断され、該ブロックデータaがD/A変換部B5に入力されており、また、ブロックデータb/b’については、ブロックデータbのエラー量の方が小さいと判断され、ブロックデータbがD/A変換部B5に入力されている。同様に、ブロックデータc/c’については、ブロックデータcのエラー量の方が小さいと判断され、該ブロックデータcがD/A変換部B5に入力されている。
なお、本実施形態では、定常モード時におけるブロックデータの出力選択制御についてエラー量の比較結果に基づく出力選択を行う構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、同一受信アンテナでの受信品質には殆ど差違がないという前提の下、より簡易な構成として、同一内容のブロックデータのいずれか一を無条件に選択する構成としても構わない。
一方、モード判定部B10で受信エラーが発生したと判定された場合、タイミング制御部B7は、復調部B4の出力を監視することでブロックデータ相互の間隙t2、t3を検出し、当該間隙t2、t3毎に受信アンテナB1a、B1bを複数巡に亘って交互に切り換えるよう、切換制御部B8に対して指示を送る。切換制御部B8は、タイミング制御部B7からの指示に基づいてアンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
例えば、図8で示す通り、受信アンテナB1aでのブロックデータcに受信エラーが生じた場合には、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が開始される。その結果、受信アンテナB1aでは、ブロックデータd〜gが受信されることになり、受信アンテナB1bでは、ブロックデータd〜gと同一内容のブロックデータd’〜g’が受信されることになる。なお、これら一纏めにされたブロックデータd/d’〜g/g’は、D/A変換部B5への入力に先立ち、その前段に設けられたバッファ部B13で一時保留される。以下では、受信アンテナB1a、B1bの交互切換処理が行われる当該動作状態を「交互切換モード」と呼ぶ。
上記のように装置が交互切換モードとされている間、メモリ部B11には、受信アンテナが切り換えられる毎に、検出されるブロックデータのエラー量が電子情報として逐次格納される。出力選択部B12は、前記電子情報に基づいて受信アンテナB1a、B1b毎に得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出するよう、バッファ部B13に指示を送る。バッファ部B13は、出力選択部B12の指示に基づいて、同一内容のブロックデータのうち、いずれか一を選択して後段に送出する。このとき、D/A変換部B5に入力されるブロックデータ相互間の間隙は、第1、第2実施形態と同様、いずれも所定時間t1に保たれている。
例えば、図8の場合、ブロックデータd/d’については、ブロックデータd’のエラー量の方が小さいと判断され、該ブロックデータd’がD/A変換部B5に入力されている。一方、ブロックデータe/e’、f/f’、g/g’については、いずれもブロックデータe〜gのエラー量の方が小さいと判断され、該ブロックデータe〜gがD/A変換部B5に入力されている。
一方、モード判定部B10は、交互切換モード期間中に累積格納された前記電子情報に基づいて、受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量を算出し、最も小さい値を示した受信アンテナを選択するよう、切換制御部B8に対して指示を送る。切換制御部B8は、モード判定部B10の指示に基づいて、アンテナ切換信号を生成し、アンテナ切換部B2に送出する。
例えば、図8の交互切換モード期間において、受信アンテナB1aで受信されたブロックデータd〜gの平均エラー量または合算エラー量が、受信アンテナB1bで受信されたブロックデータd’〜g’の平均エラー量または合算エラー量より小さかった場合には、受信アンテナB1aが再び選択され、装置の動作状態が定常モードに復帰される。その結果、受信アンテナB1aでは、定常モードへの復帰以後、オーディオ再生装置Aでの生成順序通りにブロックデータh/h’、i/i’、j/j’が受信され、同一内容のブロックデータのいずれか一がD/A変換部B5へと入力される。
上記したように、本実施形態のワイヤレススピーカBは、先述の第3実施形態とは異なり、受信アンテナB1、B1bの交互切換処理を常時行う構成ではなく、受信エラーが生じない限り定常モードを維持する一方、受信エラーが発生した場合に初めて交互切換モードに移行し、最良の受信状態が得られる受信アンテナを判別した上で、再び定常モードに復帰する構成とされている。
このような構成とすることにより、ダイバシティアンテナの切換動作(すなわち、送受信されるブロックデータ群が破壊される機会)を減らしつつ、最良のブロックデータを用いてスピーカ再生を行うことができるので、受信信号の再生異常を抑えるとともに、その再生品質を向上することが可能となる。
なお、本実施形態では、受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量の比較結果に基づいて定常モードへの復帰判定を行う構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、交互切換モード期間中に一方の受信アンテナで得られたブロックデータが所定回数以上連続して選択出力された場合には、当該受信アンテナを再選択して定常モードへ復帰する構成としても構わない。
また、上記の各実施形態では、いずれもワイヤレスオーディオシステムに本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、送信装置から受信装置に対して信号を無線伝送する無線通信システム全般に広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記の実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
本発明は、例えば、ワイヤレスオーディオシステム等における受信品質(すなわち受信音声の再生品質)を高める上で有用な技術である。
は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第1実施形態を示すブロック図である。 は、第1実施形態のブロックデータ群を示す概念図である。 は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第2実施形態を示すブロック図である。 は、第2実施形態のブロックデータ群を示す概念図である。 は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第3実施形態を示すブロック図である。 は、第3実施形態のブロックデータ群を示す概念図である。 は、本発明に係るワイヤレスオーディオシステムの第4実施形態を示すブロック図である。 は、第4実施形態のブロックデータ群を示す概念図である。 は、ブロックデータ群を示す概念図である。
符号の説明
A オーディオ再生装置(送信装置)
A1 アナログ/ディジタル変換部
A2 変調部
A3 発振部
A4 送信アンテナ
A5 ブロック化制御部
A6 周波数制御部
B ワイヤレススピーカ(受信装置)
B1a、B1b 受信アンテナ
B2 アンテナ切換部
B3 受信部
B4 復調部
B5 ディジタル/アナログ変換部
B6 周波数制御部
B7 タイミング制御部
B8 切換制御部
B9 エラー検出部
B10 モード判定部
B11 メモリ部
B12 出力選択部
B13 バッファ部

Claims (4)

  1. 変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、
    前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段を有して成ることを特徴とする無線通信システム。
  2. 変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、
    前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータのエラー量を検出する手段と、検出されたエラー量に基づいて受信エラーが発生しているか否かを判定する手段と、受信エラーが発生していないと判定された場合に、現在の受信アンテナを継続選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、受信エラーが発生したと判定された場合に、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを複数巡に亘って順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、前記受信アンテナが切り換えられる毎に検出される前記ブロックデータのエラー量を電子情報として逐次格納する手段と、受信アンテナの順次切換処理中に累積格納された前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量を算出し、最も小さい値を示した受信アンテナを選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、を有して成ることを特徴とする無線通信システム。
  3. 変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、前記ブロックデータ群の生成に際して、同一内容のブロックデータ毎に、各々を前記受信アンテナの個数分ずつ生成するものであり、
    前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、同じく前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータのエラー量を検出する手段と、前記受信アンテナが切り換えられる毎に検出される前記ブロックデータのエラー量を電子情報として逐次格納する手段と、前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎に得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出する手段と、を有して成ることを特徴とする無線通信システム。
  4. 変調信号としてシリアルのブロックデータ群を生成する手段と、前記変調信号に基づいて搬送波の変調処理を行う手段と、前記変調処理で得られた被変調信号を無線電波として空間に放出する手段と、を有して成る送信装置と;前記無線電波を検出する複数の受信アンテナと、前記複数の受信アンテナのいずれか一を選択するアンテナ切換部と、選択された受信アンテナで検出された無線電波から所望周波数の信号成分を抽出する受信部と、抽出された信号成分から前記ブロックデータ群を復調する復調部と、を有して成る受信装置と;から構築される無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、前記ブロックデータ群の生成に際して、同一内容のブロックデータ毎に、各々を前記受信アンテナの個数分ずつ生成するものであり、
    前記受信装置は、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータのエラー量を検出する手段と、検出されたエラー量に基づいて受信エラーが発生しているか否かを判定する手段と、受信エラーが発生していないと判定された場合に、現在の受信アンテナを継続選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、継続選択された受信アンテナで得られる同一内容のブロックデータのいずれか一を後段に送出する手段と、受信エラーが発生したと判定された場合に、前記復調部の出力を監視することで前記ブロックデータ相互の間隙を検出し、当該間隙毎に前記複数の受信アンテナを複数巡に亘って順次切り換えるよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、前記受信アンテナが切り換えられる毎に検出される前記ブロックデータのエラー量を電子情報として逐次格納する手段と、前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎に得られる同一内容のブロックデータのエラー量を比較し、最も小さいエラー量を示したブロックデータを後段に送出する手段と、受信アンテナの順次切換処理中に累積格納された前記電子情報に基づいて前記受信アンテナ毎の平均エラー量または合算エラー量を算出し、最も小さい値を示した受信アンテナを選択するよう、前記アンテナ切換部に指示を送る手段と、を有して成ることを特徴とする無線通信システム。
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