JP2009044438A - テレビジョン受像機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドット反転駆動で、動画ぼけを抑制するために駆動周波数を高くすると、データ線駆動ICの消費電力が大きくなり、データ線駆動ICが発熱する。
【解決手段】テレビの入力端子は、接続される装置に応じ最適な液晶駆動モードが設定される。PCの表示では、「静止画きれいモード」で、ドット反転駆動する。テレビ放送では、「動画きれいモード」で、倍速駆動+カラム反転駆動する。
【選択図】図7

Description

本発明は、アクティブマトリクス型表示装置を有するテレビジョン受像機に関する。
パーソナルコンピューター(PC)の普及により、複数台のPCを家庭に設置する使用者が多くなり、その家庭に設置されたテレビジョン受像機(テレビ)にPCを接続する需要が高まっている。このような使用者は、モニタを家庭に複数設置すると設置面積が必要になることや、モニタの数に応じて代金もかかることから、PC本体だけ購入し、テレビに映す需要が高まっている。一般に、チューナーが内蔵されているものはテレビと呼ばれ、内蔵されていないものはモニタと呼ばれる。
最も典型的な薄型ディスプレイの一つにアクティブマトリクス型液晶表示装置が挙げられる。アクティブマトリクス型液晶表示装置には、画素の行を選択するための走査線と、画素の階調に対応した表示信号が供給されるデータ線とが設けられる。画素は、走査線とデータ線とが交差する位置のそれぞれに配置され、TFT(Thin Film Transistor)と画素電極とから構成される。画素電極とそれに対向する共通電極との間には液晶が満たされている。液晶としては、無印加の時に透過率が最低(黒)になるノーマリーブラック液晶が挙げられる。このノーマリーブラック液晶について説明する。
液晶表示装置では、画素の液晶材料が劣化するのを抑制するために、画素に供給される表示信号の極性を反転する方式が採用される。言い換えれば、画素は交流的に駆動される。反転方式には、以下の4つの方式が知られている。
[1]データ線に供給する表示信号の極性は同じで、共通電極の電圧を1フレーム周期ごとに反転させるフレーム反転駆動、
[2]データ線に供給する表示信号の極性は同じで、共通電極の電圧を1水平同期周期ごと及び1フレーム周期ごとに反転させるライン反転駆動、
[3]共通電極の電圧を固定し、隣り合うデータ線の表示信号の極性が異なり、表示信号の極性を1フレーム周期ごとに反転するカラム反転駆動(図1参照)、
[4]共通電極の電圧を固定し、隣り合うデータ線の表示信号の極性が異なり、表示信号の極性を1水平同期周期ごと及び1フレーム周期ごとに反転する1Hドット反転駆動(図2参照)。
フリッカは、駆動方式と同じ表示パターンの時に認識されやすいことが知られている。フレーム反転駆動では、全グレー表示でフリッカが認識されやすい。ライン反転駆動では、横ストライプパターンでフリッカが認識されやすい。カラム反転駆動では、縦ストライプパターンでフリッカが認識されやすい。ドット反転駆動では、市松パターンでフリッカが認識されやすい。
フリッカ、クロストークなど総合的に判断して画質が良い順としては、1Hドット反転駆動、ライン反転駆動、カラム反転駆動、フレーム反転駆動の順番である。この順番は消費電力が大きい順でもあり、画質と消費電力とはトレードオフの関係にある。
有効走査線数720本以上の液晶テレビ(いわゆるハイビジョン液晶テレビ)では、走査線数の増加により1水平同期周期が短くなることと、画素数が多いことから、共通電極の容量が大きくなるために、共通電極の電圧が所定の期間に安定しないため、共通電極の電圧を反転する方式(フレーム反転駆動、ライン反転駆動)は採用されにくい。以下の説明では、共通電極の電圧を固定したカラム反転駆動、1又は2Hドット反転駆動のメリット、デメリットについて説明する。
カラム反転駆動のメリットは、消費電力が小さいことである。デメリットは、フリッカ、縦クロストークを生じやすく画質が悪いことである。前述したようにフリッカは、縦ストライプパターンで認識されやすい。縦クロストークは、図3に示すようなウィンドウ部に白又は黒を表示し、周りを中間調表示にしたパターンで生じやすい。
カラム反転駆動での縦クロストークの主な原因は、画素電極の電圧が、画素のオフ電流により1フレーム周期の間に変動してしまうことにより発生する。画素のオフ電流は、TFTのソース−ドレイン間の電圧差で変動する。フレームの最初の方に走査される画素は、1フレームのほとんどの期間にわたり同一極性が供給されることから、TFTのソース−ドレイン間の電圧差は小さい。フレームの最後の方に走査される画素は、1フレームのほとんどの期間にわたり逆極性が供給されることから、TFTのソース−ドレイン間の電圧差は大きくなる。つまり、TFTのソース−ドレイン間の電圧差が大きいと画素のオフ電流が大きくなり、特にフレームの最後の方に走査される画素は電圧変動量が大きいためフリッカ、クロストークが発生しやすい。
1Hドット反転駆動のメリットは、画質が良いことである。市松(チェッカー)パターンでフリッカが認識されやすいが、他のパターンでフリッカ、クロストークが少ない。デメリットは、消費電力が大きいことである。また、走査線数が増大すると、輝度傾斜を生じやすい。輝度傾斜とは、データ線駆動ICからの距離が近い場所の画素ではコントラストが高く、データ線駆動ICからの距離が遠い場所の画素ではコントラストが低くなる現象をいう。駆動電圧が大きい全白パターンを表示すると、近端部の画素は明るく、遠端部の画素は暗くなる。図4に示す駆動波形図によれば、遠端部の画素では、表示信号を表す波形がなまり、画素電極に十分に表示信号を書き込みできない。これは、液晶パネルの大型化によりデータ線が長くなり、データ線の寄生容量が大きくなることと、高精細化により走査線数が増加し、1水平同期期間が短くなることが原因である。また、1Hドット反転駆動では、低消費電力化のために、極性が切り替わる前に、隣り合うデータ線同士を一時的にショート(電荷回収)する。電荷回収によりデータ線の充放電電力が半減するが、電荷回収期間が必要となるために、画素への書き込み期間が短くなる。
図5に2Hドット反転駆動をした画素の極性の模式図を示す。2Hドット反転駆動のメリットは、1Hドット反転駆動に比べ消費電力が小さいことである。2Hドット反転駆動のデメリットは、表示信号の波形なまりにより、全白パターン、全グレーパターンなどで横縞むらを生じることである。図6に2Hドット反転駆動の波形図を示す。この図6では、データ線の遠端付近の表示信号を表す波形を実線で示している。これによると、m−1水平期間では波形なまりが生じ目標電圧に達していないが、m水平期間では目的の電圧に達している。また、図6では、画素電極m−1に供給される表示信号を表す波形を一点鎖線で示し、画素電極mに供給される表示信号を表す波形を二点鎖線で示している。上記の波形なまりにより、画素電極m−1における波形と画素電極mにおける波形とに違いが生じ、画素電極に書き込まれる電圧が異なって横線むらとなる。
ドット反転駆動の画質が良いことは公知の文献により知られている(例えば特許文献1)。特許文献1では、液晶表示装置に供給される信号方式によらずドット反転駆動する技術が記述されている。これに対し、1フレーム又は1フィールドごとに表示信号の極性を反転させると画質が悪いことも、公知の文献により知られている(例えば特許文献2)。特許文献2では、飛び越し走査(インターレース駆動)で、奇数走査線を走査する奇数フィールドと偶数走査線を走査する偶数フィールドとで、奇数フィールドから偶数フィールドに移行するときに表示信号の極性を反転させるとフリッカが認識されやすいことが記述されている。特許文献3では、カラーフィルターを設けないでカラー表示する技術が記述されており、この技術では、1フレームを赤フィールド、緑フィールド、青フィールドに分け、それぞれのフィールドで画素電極の極性を反転させている。
カラム反転駆動において、画素電極の電圧変動量を小さくするには、
[a]駆動周波数を高くする、
[b]画素の蓄積容量を大きくする、
[c]画素のオフ電流を小さくする、
の少なくとも1つを行うことでフリッカ、縦クロストークを低減することができる。カラム反転駆動で、駆動周波数を高くする技術が知られている(例えば特許文献4)。特許文献4では、映像信号処理部に動き検出回路を設け、その動き検出回路が、動画の時には駆動周波数を高くしてカラム反転駆動し、静止画の時にはドット反転駆動することが記述されている。
特開2001−042838号公報 特開平11−352938号公報 特開2000−180820号公報 特開2002−091400号公報
特許文献4に記述された技術では、映像信号処理部内の動き検出回路がドット反転駆動とカラム反転駆動とを自動的に切り換えると、逆にフリッカが増加する。カラム反転駆動からドット反転駆動に移行するときは、駆動周波数が遅くなり、最初のフレームでは、同一の極性を書き込む画素が1行おきになるので横方向にフリッカを生じる。更に、PCの表示では、周期的に点滅するような映像が多く、そのたびに、駆動方式が変更されるとフリッカが目立ってしまう。
つまり、動き検出回路を有効に動作させるには、動いたと判断するための判断基準を適切に設定する必要がある。そのためには、映像信号処理部に数フレーム以上のフレームメモリを設ける必要があり、映像信号処理部の回路規模が増大してしまう。
また、ドット反転駆動で、動画の画質を向上させるために駆動周波数を高くすると消費電力が増大する。この消費電力の増大は、データ線駆動ICが発熱し、データ線駆動ICの寿命を著しく低下させることになる。
上記の課題を解決するために、本発明のテレビジョン受像機は、複数の走査線と複数のデータ線との各交点付近に画素がマトリクス状に配置された表示パネルを有するテレビ本体部と、前記テレビ本体部に設けられた第1入力端子及び第2入力端子と、を具備し、前記テレビ本体部は、前記第1入力端子に供給された第1映像信号が選択されたときに、第1駆動方式で前記第1映像信号を前記表示パネルに表示し、前記第2入力端子に供給された第2映像信号が選択されたときに、第2駆動方式で前記第2映像信号を前記表示パネルに表示する。
本発明によれば、テレビの入力端子は予め最適な駆動モードが設定されていて、入力端子の切り換えに応じて、映像に適した駆動方式で表示することができる。これにより、テレビ本体部(その内部に設けられたデータ線駆動回路)での消費電力が低減され、データ線駆動回路での発熱量が低下し、データ線駆動回路の寿命を長くすることができる。また、映像に適した駆動方式を使用者が選択できるので、映像信号のパターンや周波数など判別する必要がないので、判別回路を削除することができる。更に、駆動方式が頻繁に変更されないので、フリッカの発生する頻度を低減することができる。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、テレビジョン受像機(テレビ)の入力端子ごとに液晶駆動モードが設定され、入力端子の選択に応じて、液晶パネルのデータ線に供給される表示信号の反転周期を変更する。
図7は、本発明の第1の実施の形態のテレビの構成を示すブロック図である。本実施の形態のテレビは、テレビ本体部1を具備している。テレビ本体部1には、制御部2、記憶部3、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、入力信号切換部6、映像信号処理部7、受信部9、液晶表示装置10、複数の入力端子21〜26、及び、操作ボタン29が設けられている。更に、本実施の形態のテレビは、操作部8を具備している。操作部8としては、リモコン(リモートコントロール)が例示され、受信部9は、リモコン8からの信号を受信する。入力信号切換部6は、複数の入力端子21〜26、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、映像信号処理部7に接続されている。アナログチューナ4、デジタルチューナ5は、映像信号処理部7に接続されている。制御部2は、記憶部3、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、入力信号切換部6、映像信号処理部7に接続され、各部3〜7を制御する。また、制御部2は、受信部9、操作ボタン29に接続され、受信部9からの信号や操作ボタン29の操作に応じて、各部3〜7を制御する。記憶部3は、映像・音声に関する設定などを記憶する。本実施の形態のテレビでは、映像を表す映像信号の他に、音声を表す音声信号を扱うが、音声に関する入出力端子、回路、スピーカーなどは図示しないこととする。また、入力端子のみ図示し出力端子は図示していない。図示しないが、リモコン8は、本実施の形態のテレビに対して映像・音声信号をそれぞれ再生、停止、一時停止させるための再生ボタン、停止ボタン、一時停止ボタンや、後述の入力信号を切り換えるための入力切換ボタンを備えている。
まず、液晶表示装置10について説明する。液晶表示装置10は、液晶パネル11、映像データに応じた階調表示信号でデータ線を駆動するデータ線駆動部12、走査線を駆動する走査線駆動部13、データ線駆動回路12及び走査線駆動回路13を制御する表示制御部14を備えている。図示しないが、液晶表示装置10は、各駆動回路に電圧を供給する電源部やバックライトなどを含む。
液晶パネル11には、画素の行を選択するための複数の走査線Yと、画素の階調に対応した表示信号が供給される複数のデータ線Xとが設けられる。画素は、走査線Yとデータ線Xとが交差する位置のそれぞれに配置され、TFT(Thin Film Transistor)素子と画素電極とから構成される。画素電極に対向する共通電極との間には液晶が満たされている。本実施の形態では、液晶は無印加時に透過率が最低(黒)であるノーマリーブラックとして説明する。
液晶パネル11は、画素の液晶材料が劣化するのを抑制するために、画素に供給される電圧の極性を反転する方式が採用される。本実施の形態においては、
[i]共通電極の電圧を固定し、隣り合うデータ線の表示信号の極性が異なり、表示信号の極性を1フレーム周期ごとに反転する1F反転駆動、
[ii]又は、表示信号の極性を1水平同期周期ごと、及び1フレーム周期ごとに反転する1H反転駆動
を採用する。また、走査線は、順次走査(プログレッシブ、ノンインターレース)される。
また、液晶パネル11の画素配列は、各列の画素が互いに隣り合うデータ線に対して2行ごとに交互に接続される2段千鳥配置である。図9、10を参照して各画素の極性について詳細に説明する。液晶パネル11の画素数は、簡素化のために6行×6列とする。i行、j列の画素を画素(i、j)とし、以下では1、2列目の画素(i、1)、画素(i、2)について説明する。そして、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルターが縦ストライプ状に配置される。データ線X1、X7の寄生容量が他のデータ線の寄生容量と同じになるように液晶パネル11の左右の画素列はダミー画素を設ける。ダミー画素のバックライトの光は遮断される。左のダミー画素列の画素は画素(i、0)、右のダミー画素列の画素は画素(i、7)であるとする。図9、10では、ダミー画素(0、0)にはなにも書かれていないが、他と同じ画素を設ける。データ線からの信号が供給されないので極性が不定であり、画素の極性の説明上必要ないので省略している。
画素の極性について説明する。図9では、1F反転駆動したときの画素の極性を示す。データ線駆動回路12は、後述の液晶駆動モードとして「ノーマルモード」又は「動画きれいモード」に応じて、1フレーム周期ごとに表示信号の極性を反転する。走査線は上から下に向かって順次に駆動される。第1フレームの第1水平期間では、画素(1、1)は正極“+”に駆動され、画素(1、2)は負極“−”に駆動される。第1フレームの第2水平期間では、画素(2、1)は正極“+”に駆動され、画素(2、2)は負極“−”に駆動される。第1フレームの第3水平期間では、画素(3、1)は負極“−”に駆動され、画素(3、2)は正極“+”に駆動される。第1フレームの第4水平期間でも、画素(4、1)は負極“−”に駆動され、画素(4、2)は正極“+”に駆動される。第2フレームの第1水平期間では、画素(1、1)は負極“−”に駆動され、画素(1、2)は正極“+”に駆動される。第2フレームの第2水平期間では、画素(2、1)は負極“−”に駆動され、画素(2、2)は正極“+”に駆動される。第2フレームの第3水平期間では、画素(3、1)は正極“+”に駆動され、画素(3、2)は負極“−”に駆動される。第2フレームの第4水平期間でも、画素(4、1)は正極“+”に駆動され、画素(4、2)は負極“−”に駆動される。このように、2段千鳥配置によれば、1F反転駆動で、図9に示すように擬似的に2Hドット反転表示となる。2Hドット反転表示は、縦ストライプパターンや、横ストライプパターン、市松(チェッカー)パターンに比べ出現頻度が少ないのでフリッカが発生する頻度が低下する。しかし、1F反転駆動では、駆動周波数が低いとウィンドウパターンで縦クロストークを生じやすい。
図10では、1H反転駆動したときの画素の極性を示す。データ線駆動回路12は、後述の液晶駆動モードとして「静止画きれいモード」に応じて、1水平同期周期ごと及び1フレーム周期ごとに表示信号の極性を反転する。走査線は上から下に向かって順次に駆動される。第1フレームの第1水平期間では、画素(1、1)は正極“+”に駆動され、画素(1、2)は負極“−”に駆動される。第1フレームの第2水平期間では、画素(2、1)は負極“−”に駆動され、画素(2、2)は正極“+”に駆動される。第1フレームの第3水平期間では、画素(3、1)は負極“−”に駆動され、画素(3、2)は正極“+”に駆動される。第1フレームの第4水平期間では、画素(4、1)は正極“+”に駆動され、画素(4、2)は負極“−”に駆動される。第2フレームの第1水平期間では、画素(1、1)は負極“−”に駆動され、画素(1、2)は正極“+”に駆動される。第2フレームの第2水平期間では、画素(2、1)は正極“+”に駆動され、画素(2、2)は負極“−”に駆動される。第2フレームの第3水平期間では、画素(3、1)は正極“+”に駆動され、画素(3、2)は負極“−”に駆動される。第2フレームの第4水平期間では、画素(4、1)は負極“−”に駆動され、画素(4、2)は正極“+”に駆動される。このように、2段千鳥配置によれば、1H反転駆動で、図10に示すように擬似的に1走査ずれの2Hドット反転表示となる。
1H反転駆動では、1水平同期周期ごとに各データ線をショートしてデータ線に蓄積された電荷を回収することで消費電力を低減している。この電荷回収には、数マイクロ秒の時間を要するために画素への書き込み時間が短くなる。1F反転駆動では、1水平同期周期ごとに電荷回収する必要がなく1H反転駆動に比べ書き込み時間を長くすることができるので、走査線数が多くなると1F反転駆動の方が1H反転駆動より画質が良くなることがある。
テレビでは、動画の画質が重視される。そこで、本実施の形態では、動画の動きぼけを抑制するために、駆動周波数を高める技術(いわゆる倍速駆動)を採用する。倍速駆動には、フレームとフレームの間に動きベクトルの情報に基づいて新たな中間フレームを生成する技術「フレーム補間」を採用する。フレーム補間は、映像信号処理部7で行われる。
[背景技術]で説明したように、駆動周波数を高めることによって、1F反転駆動の欠点である縦クロストークは改善される。逆に、1H反転駆動では、駆動周波数が高くなると画素への書き込みが不十分で縦線むらや輝度傾斜など画質が悪化する。特に、全白パターン、全グレーパターンなど出現頻度の高いパターンでの画質が悪化する。よって、最も動画がきれいにみえるのは倍速駆動+1F反転駆動となる。
各入力端子21〜26は、
[I]倍速駆動なしの1F反転駆動を表す「ノーマルモード」、
[II]倍速駆動ありの1F反転駆動を表す「動画きれいモード」、
[III]倍速駆動なしの1H反転駆動を表す「静止画きれいモード」
のいずれかの液晶駆動モードに設定される。これらの設定は記憶部3に記憶される。消費電力は、自然画では「ノーマルモード」<「動画きれいモード」<「静止画きれいモード」の順に大きくなる。
入力信号切換部6は、入力端子21〜26のうちの1つの入力端子から、入力信号として映像・音声信号を入力する。入力信号の切り換えは、使用者がリモコン8の入力切換ボタンを操作してテレビ(テレビ本体部1)を見ながら行う。各入力端子の液晶駆動モードの設定を変更するのも、使用者がリモコン8を操作してテレビ(テレビ本体部1)を見ながら行うことができる。図8は、液晶駆動モードのメニュー画面の一例を示す。メニュー画面は、記憶部3に記憶されている。使用者がリモコン8の入力切換ボタンを操作したときに、受信部9は、入力切換ボタンに対応する指示を受信し、制御部2は、その指示に応じて、記憶部3に記憶されたメニュー画面を、映像信号処理部7を介して液晶表示装置10に出力し、液晶パネル11に表示する。そのメニュー画面は、入力切換情報と液晶駆動モードとを表している。入力切換情報は、入力端子21〜26を表し、その入力端子21〜26の各々は、使用者により使用される入力端子として、テレビ端子、DVI端子、S端子1、HDM端子1、2、ビデオ端子1、2、3のいずれかを表している。テレビ端子、S端子1、HDM端子1、2、ビデオ端子2、3に対応する液晶駆動モードは、初期設定値として「動画きれいモード」を表している。DVI端子に対応する液晶駆動モードは、初期設定値として「静止画きれいモード」を表している。ビデオ端子1に対応する液晶駆動モードは、初期設定値として、「動画きれいモード」、「静止画きれいモード」、「ノーマルモード」のいずれか1つを表している。図8では、使用者は、ビデオ端子1を使用する状況に応じて、その液晶駆動モードを自由に変更することができる。
テレビ放送には、信号経路としては、衛星、地上波、ケーブルがある。テレビ放送を受信するには、衛星用アンテナ32、地上波用アンテナ33が必要である。入力端子21〜26のうちの入力端子22、23は、それぞれ、衛星放送(Broadcasting Satellite、Communications satelliteの2種類がある)用の入力端子、地上放送用の入力端子として、衛星用アンテナ32、地上波用アンテナ33に接続される。入力信号切換部6は、地上波用アンテナ33により受信されるアナログテレビ放送(映像・音声信号)を、入力端子23を介して入力し、アナログチューナ4に出力する。アナログチューナ4は、入力信号切換部6から出力されるアナログテレビ放送(映像・音声信号)を受信、選局し、その映像・音声信号を映像信号処理部7に出力する。また、入力信号切換部6は、衛星用アンテナ32により受信されたデジタルテレビ放送(映像・音声信号)を、入力端子22を介して入力し、デジタルチューナ5に出力する。デジタルチューナ5は、入力信号切換部6から出力されるデジタルテレビ放送(映像・音声信号)を受信、選局し、その映像・音声信号を映像信号処理部7に出力する。衛星放送用の入力端子22、地上放送用の入力端子23は、以降においてはテレビ端子と呼ぶことにする。制御部2は、メニュー画面のテレビ端子22、23に対応する液晶駆動モードの初期設定値(デフォルト)として「動画きれいモード」に設定している。制御部2は、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、入力信号切換部6、映像信号処理部7を監視して、アナログテレビ放送(映像・音声信号)が入力端子23から入力信号切換部6、アナログチューナ4を介して映像信号処理部7に出力されるときに、又は、デジタルテレビ放送(映像・音声信号)が入力端子22から入力信号切換部6、デジタルチューナ5を介して映像信号処理部7に出力されるときに、「動画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。ケーブル放送では、入力信号切換部6はセットトップボックス(ホームターミナルの一種、アナログ放送用をホームターミナル、デジタル放送用をセットトップボックスと呼び分けることが多い)を介してテレビ端子22、23と接続される。
入力端子21〜26のうちの入力端子24、26は、それぞれ、映像出力装置34、36に接続される。映像出力装置34としては、ビデオテープレコーダ、DVDレコーダなどのビデオ信号記録装置が挙げられる。映像出力装置36としては、ビデオカメラ、ゲーム機などが挙げられる。入力信号切換部6は、映像出力装置34から出力されるアナログ映像信号(映像・音声信号)を、入力端子24を介して入力し、アナログチューナ4又は映像信号処理部7に出力する。映像出力装置34が、チューナーを内蔵するか否かによって、アンテナ及びテレビとの接続方法が変わるので、図7に示す接続以外もあることはいうまでもない。また、入力信号切換部6は、映像出力装置36から出力されるアナログ映像信号(映像・音声信号)を、入力端子26を介して入力し、映像信号処理部7に出力する。入力端子24や入力端子26としては、コンポジット端子、S端子、コンポーネント端子やD端子(日本独自規格)などが挙げられる。コンポジット端子は、ビデオ入力端子と呼ぶことにする。制御部2は、メニュー画面の入力端子24、26に対応する液晶駆動モードの初期設定値として「動画きれいモード」に設定している。制御部2は、アナログチューナ4、入力信号切換部6、映像信号処理部7を監視して、アナログ映像信号(映像・音声信号)が入力端子24から入力信号切換部6(、アナログチューナ4)を介して映像信号処理部7に出力されるときに、又は、アナログ映像信号(映像・音声信号)が入力端子26から入力信号切換部6を介して映像信号処理部7に出力されるときに、「動画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。
使用者に使用されている入力端子が、入力端子(テレビ端子)22、23、入力端子24、26のいずれかであるときに、使用者がリモコン8の一時停止ボタンを操作した場合、一時停止モード{テレビ本体部1の表示パネル11に表示される映像信号を一時停止させる(この場合、音声信号も一時停止)}が実行されるものとする。リモコン8がDVDレコーダのリモコンである場合でも、テレビとリンクしているときは、使用者がDVDレコーダのリモコンの一時停止ボタンを操作した場合、一時停止モードが実行されるものとする。この場合、使用者がリモコン8の一時停止ボタンを操作したときに、リモコン8は、一時停止モードを指示するための一時停止信号を送信する。制御部2は、受信部9を監視して、受信部9がリモコン8から一時停止信号を受信したときに、メニュー画面の入力端子22、23、24、26のいずれかに対応する液晶駆動モードとして「動画きれいモード」から「静止画きれいモード」に切り換える。制御部2は、この「静止画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。
使用者がリモコン8の一時停止ボタンの操作を解除した場合、一時停止モードの実行が終了されるものとする。この場合、使用者がリモコン8の一時停止ボタンの操作を解除したときに、リモコン8は、一時停止モードの指示(一時停止信号)を解除するための解除信号を送信する。制御部2は、受信部9を監視して、受信部9がリモコン8から解除信号を受信したときに、メニュー画面の入力端子22、23、24、26のいずれかに対応する液晶駆動モードとして「静止画きれいモード」から「動画きれいモード」に切り換える。制御部2は、この「動画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。
入力端子21〜26のうちの入力端子21は、パーソナルコンピュータ(PC)31に接続される。その入力端子21としては、ミニD−sub15端子、DVI(Digital Visual Interface)端子などが挙げられる。制御部2は、メニュー画面のテレビ端子21に対応する液晶駆動モードの初期設定値として「静止画きれいモード」に設定している。制御部2は、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、入力信号切換部6、映像信号処理部7を監視して、映像・音声信号が入力端子21から入力信号切換部6を介して映像信号処理部7に出力されるときに、「静止画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。
入力端子21〜26のうちの入力端子25は、HDMI端子として使用され、映像出力装置35に接続される。HDMI(High−Definition Multimedia Interface)は、DVIに、音声伝送機能、著作権保護機能、色差伝送機能などを加えた仕様である。映像出力装置35としては、デジタル映像信号を扱うPCやDVDレコーダなどが挙げられる。このデジタル映像信号には、著作権保護のために、コピーの制限を表すコピー制御信号が付加されている場合がある。
制御部2は、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、入力信号切換部6、映像信号処理部7を監視して、コピー制御信号がデジタル映像信号に付加されている場合、メニュー画面のHDMI端子25に対応する液晶駆動モードの初期設定値として「動画きれいモード」に設定しておく。制御部2は、デジタル映像信号(映像・音声信号)がHDMI端子25から入力信号切換部6を介して映像信号処理部7に出力されるときに、「動画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。
一方、制御部2は、監視した結果、コピー制御信号がデジタル映像信号に付加されていない場合、メニュー画面のHDMI端子25に対応する液晶駆動モードとして「動画きれいモード」から「静止画きれいモード」に切り換える。制御部2は、この「静止画きれいモード」を表す液晶駆動モードを映像信号処理部7に通知(出力)する。
本実施の形態のテレビが、HDD(Hard Disk Drive)を内蔵したテレビであり、HDDからの映像が選択される場合がある。この場合、制御部2は、メニュー画面のHDMI端子25に対応する液晶駆動モードの初期設定値として「動画きれいモード」に設定しておく。
図示しないが、テレビ本体部1は、更に、動画又は静止画を記憶した媒体(SDカードなど)が挿入される入力部を具備し、その入力部は、媒体に接続される入力端子として媒体接続入力端子を有している場合がある。この場合、入力部は、その入力端子を介して、媒体に記憶されたファイルの拡張子で動画か静止画かを判別し、判別結果を生成する。例えば、判別結果として、拡張子の種類がJPEG(Joint Photographic Experts Group)に関するものである場合、制御部2は、メニュー画面の媒体接続入力端子に対応する液晶駆動モードとして「静止画きれいモード」に設定し、判別結果として、拡張子の種類がMPEG(Moving Picture Experts Group)に関するものである場合、制御部2は、メニュー画面の媒体接続入力端子に対応する液晶駆動モードとして「動画きれいモード」に設定する。
上述のように、映像・音声信号は、制御部2の制御により、アナログチューナ4、デジタルチューナ5、入力信号切換部6のいずれか1つから出力され、映像信号処理部7は、その映像・音声信号を入力する。映像信号処理部7は、映像信号に対して、フレーム補間処理、走査方式の変換処理(インターレース方式で入力された信号をプログレッシブ方式の信号に変換)、解像度の変換処理など様々な処理を行い、映像信号を表示するための階調データDxと、それを制御するための制御信号Vsync、Hsync、dCLK、P/Tとを液晶表示装置10に出力する。Vsyncは垂直同期信号であり、Hsyncは水平同期信号であり、dCLKはドットクロックである。P/T信号は、データ線の表示信号の極性の反転周期を切り換える信号である。ここで、映像信号処理部7は、液晶駆動モードとして「ノーマルモード」又は「動画きれいモード」が通知されたときに、1フレーム周期ごとに表示信号の極性を反転するためのP/T信号を生成する。また、映像信号処理部7は、液晶駆動モードとして「静止画きれいモード」が通知されたときに、1水平同期周期ごと及び1フレーム周期ごとに表示信号の極性を反転するためのP/T信号を生成する。
液晶表示装置10の表示制御部14では、入力されたP/T信号に応じて、データ線駆動回路12に出力する極性反転信号POLの反転周期を変更する。図11A、図11Bを参照して説明する。P/T信号が“L”だと、1フレーム期間において極性反転信号POLは“L”又は“H”を維持する。P/T信号が“H”だと、1水平同期周期ごと、及び1フレーム周期ごとに極性反転信号POLを反転する。この極性反転信号POLに応じて、データ線駆動回路12から出力される表示信号も反転する。
図12に、液晶表示装置10のデータ線駆動回路12のブロック図を示す。データ線駆動回路12は、シフトレジスタ回路51、データラッチ回路A52、データラッチ回路B53、レベルシフト回路54、D/A変換回路55、極性切換回路56、データバッファ57、制御回路58、階調電圧生成回路59を具備している。データバッファ57は、ドットクロックdCLKと階調データDxとを出力する。シフトレジスタ回路51は、データバッファ57からの階調データDxをレベルシフトしてデータラッチ回路A52に出力し、データラッチ回路A52は、その階調データDxをラッチする。データラッチ回路A52は、データバッファ57からのドットクロックdCLKに応じて、階調データDxをデータラッチ回路B53に出力し、データラッチ回路B53は、その階調データDxをラッチする。制御回路58は、制御信号Hsyncと極性反転信号POLとを出力する。データラッチ回路B53は、制御回路58からの制御信号Hsyncに応じて、階調データDxをレベルシフト回路54に出力する。シフトレジスタ回路54は、その階調データDxをレベルシフトしてD/A変換回路55に出力する。階調電圧生成回路59は、複数の階調データのそれぞれに対応する複数の階調電圧を生成する。D/A変換回路55は、制御回路58からの制御信号Hsyncに応じて、階調データDxに対応する対応階調電圧を極性切換回路56に出力する。極性切換回路56は、制御回路58からの極性反転信号POLに応じて、隣り合う出力端子S(S1〜Sn+1)では極性が異なるように、対応階調電圧を、正極“+”を表す表示信号又は負極“−”を表す表示信号として、出力端子Sに出力する。データ線駆動回路12は、半導体チップに集積化されTCP(Tape Carrier Package)やCOF(Chip on Film)に搭載される。液晶パネル11のデータ線は、TCPやCOFのリードと異方性導電膜(ACF(Anisotropic Conductive Film)を介して接続される。又は半導体チップ上に形成したバンプとACFを介して接続される(COG(Chip on Glass)と呼ばれる)。
「静止画きれいモード」は、PCの駆動方式と同じである。「動画きれいモード」では、倍速駆動をして動きぼけを改善する。「動画きれいモード」を実行するときの駆動周波数が「静止画きれいモード」を実行するときの駆動周波数よりも高くて、駆動方式を1F反転駆動にすることで低消費電力化を実現できる。その結果、ヒートシンクなしで半導体チップの温度を低下させることができるので、部品コストを低減することができる。また、「ノーマルモード」でも、画素が2段千鳥配置にすることでフリッカの出現頻度を低下させている。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態のテレビについて説明する。前述の第1の実施の形態では、走査線はプログレッシブ駆動であった。本実施の形態では、「動画きれいモード」において、走査線はインターレース駆動、データ線は1F(フィールド)反転駆動する。本実施の形態では、第1の実施の形態と重複する説明については省略し、上記のモード以外のモードは第1の実施の形態と同じである。
図13を参照して、「動画きれいモード」での画素の極性について説明する。インターレース駆動では、1フレームは、奇数走査線(Y1、3、5)を駆動する奇数フィールドと、偶数走査線(Y2、4、6)を駆動する偶数フィールドに分割する。
第1フィールドでは、奇数走査線を上から下に向かって順に駆動する。この期間において、データ線駆動回路12は、奇数のデータ線X2m−1には正極“+”を表す表示信号、偶数のデータ線X2mには負極“−”を表す表示信号を出力する。第2フィールドでは、偶数走査線を上から下に向かって順に駆動する。この期間において、データ線駆動回路12は、奇数のデータ線X2m−1には負極“−”を表す表示信号、偶数のデータ線X2mには正極“+”を表す表示信号をデータ線に供給する。第3フィールドでは、奇数走査線を上から下に向かって順に駆動する。この期間において、データ線駆動回路12は、奇数のデータ線X2m−1には負極“−”を表す表示信号、偶数のデータ線X2mには正極“+”を表す表示信号をデータ線に供給する。第4フィールドでは、偶数走査線を上から下に向かって順に駆動する。この期間において、データ線駆動回路12は、奇数のデータ線X2m−1には正極“+”を表す表示信号、偶数のデータ線X2mには負極“−”を表す表示信号をデータ線に供給する。
データ線に供給される表示信号がフィールドごとに反転しているのではなく、奇数フィールドから偶数フィールドに移行するときに表示信号の極性を反転させている。又は、図14に示すように、偶数フィールドから奇数フィールドに移行するときに表示信号を反転させてもよい。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態のテレビについて説明する。前述の第1の実施の形態では、走査線はプログレッシブ駆動であった。本実施の形態では、「ノーマルモード」において、走査線はインターレース駆動、データ線は1F(フィールド)反転駆動する。本実施の形態では、第1の実施の形態と重複する説明については省略し、上記のモード以外のモードは第1の実施の形態と同じである。
画素の極性は、第2実施の形態で説明した図13と同じである。倍速駆動していないので、「動画きれいモード」に比べ画質が悪化する。
テレビ本体部1の入力端子25、26には、ゲーム機を接続することもできる。映像信号処理部7では画質を向上する処理を行っているが、通常、1秒前後の遅れを生じてしまう。例えば、映像信号処理部7では、フレーム補間処理を行っている。また、解像度の変換処理などを行う。これらの映像信号の処理には、時間がかかりゲーム操作への反応が遅くなる。そこで、映像信号処理部7での信号処理をスキップして反応速度を上げるゲームモード機能が知られている。また、古い家庭用ゲーム機では、インターレース走査で、片方のフィールドのみに映像信号があり、もう片方のフィールドは常に黒表示してビデオメモリの容量を少なくしていた。液晶表示装置としては、プログレッシブ駆動の画質が良いが、ゲーム機を操作している人は、画質より反応速度を重視することがあり、その時は、インターレース駆動するのが好ましい。ゲームモード機能をオンにすることによって液晶駆動モードは、自動的に「ノーマルモード」(インターレース駆動)に切り換えてもよい。図示しないが、映像信号処理部7からは、走査線の駆動方式を切り換える信号が表示制御部14に出力される。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態のテレビについて説明する。前述の第1の実施の形態では、走査線はプログレッシブ駆動であった。本実施の形態では、「動画きれいモード」、「ノーマルモード」において、走査線はインターレース駆動、データ線は1F(フィールド)反転駆動する。本実施の形態では、第1の実施の形態と重複する説明については省略し、上記のモード以外のモードは第1の実施の形態と同じである。
画素の極性は、第2実施の形態で説明した図13と同じである。第3の実施の形態と同じように、「ノーマルモード」では、倍速駆動していないので縦クロストークを生じやすく、「動画きれいモード」に比べ画質が悪化する。
以上、第1から第4の実施の形態について説明した。テレビの出力端子について特に記述していなかったが、第1から第4の実施の形態のテレビは出力端子を有し、DVDレコーダなどの入力端子と接続することができる。
また、液晶は、無印加時に透過率が最小(黒)であるノーマリーブラックとして説明したが、液晶は、無印加時に透過率が最大(白)であるノーマリーホワイトであってもよい。
また、画素の配置は2段千鳥としたが、1段千鳥であってもよいし、千鳥でなくノーマルな画素配置であってもよい。
ノーマルな画素配置において、「動画きれいモード」では、「動画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数を「静止画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数よりも高くして1F反転駆動でカラム反転表示する。「静止画きれいモード」では、「静止画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数を「動画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数よりも低くして1H反転駆動で1H反転表示する。ノーマルな画素配置では、フレーム周波数が低い「ノーマルモード」で縦ストライプパターンの時にフリッカが認識されやすくなる。
1段千鳥配置において、「動画きれいモード」では、「動画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数を「静止画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数よりも高くして1F反転駆動で擬似的に1Hドット反転表示する。「静止画きれいモード」では、「静止画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数を「動画きれいモード」を実行するときのフレーム周波数よりも低くして、2H反転駆動で擬似的に2Hドット反転表示とする。2H反転駆動では、横縞むらが生じやすいので、走査線数が少ないときには1段千鳥配置であってもよい。1H反転駆動にしない理由は、擬似的にカラム反転表示となるためフレーム周波数が遅いと縦ストライプパターンの時にフリッカを生じやすくなるためである。
液晶パネルの画素の極性を模式化した図である。(カラム反転表示) 液晶パネルの画素の極性を模式化した図である。(1Hドット反転表示) 縦クロストークを模式化した図である。 1Hドット反転駆動のデータ線の駆動波形を示した図である。 液晶パネルの画素の極性を模式化した図である。(2Hドット反転表示) 2Hドット反転駆動のデータ線の駆動波形と画素電極の電圧波形を示した図である。 本発明の第1の実施の形態のテレビのブロック図である。 本発明の第1の実施の形態のテレビの各入力端子の液晶駆動モードの設定例である。 本発明の第1の実施の形態の画素電極の極性を示した模式図である。 本発明の第1の実施の形態の画素配列の画素電極の極性を示した模式図である。 本発明の第1の実施の形態の表示制御部から出力される信号のタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態の表示制御部から出力される信号のタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態のデータ線駆動部のブロック図である。 本発明の第2の実施の形態の画素電極の極性を示した模式図である。 本発明の第2の実施の形態の画素電極の極性を示した模式図である。
符号の説明
1:テレビ本体部、
2:制御部、
3:記憶部、
4、5:チューナー、
6:入力信号切換部、
7:映像信号処理部、
8:受信部、
9、29:操作部、
10:液晶表示装置、
11:液晶パネル、
12:データ線駆動部、
13:走査線駆動部、
14:表示制御部、
21〜26:入力端子、
31:PC、
32、33:アンテナ、
34〜36:映像出力装置、
51:シフトレジスタ回路、
52、53:データラッチ回路、
54:レベルシフト回路、
55:D/A変換回路、
56:極性切換回路、
57:データバッファ回路、
58:制御回路、
59:階調電圧生成回路、
X:データ線、
Y:走査線、
S:データ線ドライバ出力端子、

Claims (14)

  1. 複数の走査線と複数のデータ線との各交点付近に画素がマトリクス状に配置された表示パネルを有するテレビ本体部と、
    前記テレビ本体部に設けられた第1入力端子及び第2入力端子と、
    を具備し、
    前記テレビ本体部は、
    前記第1入力端子に供給された第1映像信号が選択されたときに、第1駆動方式で前記第1映像信号を前記表示パネルに表示し、
    前記第2入力端子に供給された第2映像信号が選択されたときに、第2駆動方式で前記第2映像信号を前記表示パネルに表示することを特徴とするテレビジョン受像機。
  2. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記テレビ本体部は、前記第1駆動方式において、前記走査線を順次に走査し、前記第1映像信号として前記データ線に供給される表示信号の極性を1水平同期周期ごと及び1フレーム周期ごとに反転させることを特徴とするテレビジョン受像機。
  3. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記テレビ本体部は、前記第2駆動方式において、前記走査線を順次に走査し、前記第2映像信号として前記データ線に供給される表示信号の極性を1フレーム周期ごとに反転させることを特徴とするテレビジョン受像機。
  4. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記テレビ本体部は、前記第2駆動方式において、前記走査線をインターレース走査し、前記第2映像信号として前記データ線に供給される表示信号の極性を奇数フィールドから偶数フィールドに移行するときに反転させることを特徴とするテレビジョン受像機。
  5. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記テレビ本体部は、前記第2駆動方式において、前記走査線をインターレース走査し、前記第2映像信号として前記データ線に供給される表示信号の極性を偶数フィールドから奇数フィールドに移行するときに反転させることを特徴とするテレビジョン受像機。
  6. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記第2駆動方式を実行するときの駆動周波数は、前記第1駆動方式を実行するときの駆動周波数よりも高いことを特徴とするテレビジョン受像機。
  7. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記第1映像信号は、パーソナルコンピュータから出力されることを特徴とするテレビジョン受像機。
  8. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記第1映像信号は、静止画を記録した装置から出力されることを特徴とするテレビジョン受像機。
  9. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記第1映像信号は、デジタル映像信号であり、
    前記テレビ本体部は、
    コピーの制限を表すコピー制御信号が前記デジタル映像信号に付加されていないとき、前記第1駆動方式で前記デジタル映像信号を前記表示パネルに表示し、
    前記コピー制御信号が前記デジタル映像信号に付加されているとき、前記第2駆動方式で前記デジタル映像信号を前記表示パネルに表示することを特徴とするテレビジョン受像機。
  10. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記第2映像信号は、テレビジョン放送を表すことを特徴とするテレビジョン受像機。
  11. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記第2映像信号は、動画を記録した装置から出力されることを特徴とするテレビジョン受像機。
  12. 請求項10又は11に記載のテレビジョン受像機であって、
    使用者により操作される操作部、
    を更に具備し、
    前記テレビ本体部は、
    前記表示パネルに表示される前記第2映像信号を一時停止させるための一時停止信号を前記操作部から入力したときに、前記第2駆動方式から前記第1駆動方式に切り換えて、前記第1駆動方式で前記第2映像信号を前記表示パネルに表示し、
    前記一時停止信号を解除するための解除信号を前記操作部から入力したときに、前記第1駆動方式から前記第2駆動方式に切り換えて、前記第2駆動方式で前記第2映像信号を前記表示パネルに表示することを特徴とするテレビジョン受像機。
  13. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記表示パネルは、各列の前記画素が互いに隣り合うデータ線に対して1または2行ごとに交互に接続されていることを特徴とするテレビジョン受像機。
  14. 請求項1に記載のテレビジョン受像機であって、
    前記画素は、TFT素子と画素電極と前記画素電極に対向する共通電極とを含み、
    前記共通電極には固定された電圧が供給され、隣り合うデータ線の表示信号の極性が異なることを特徴とするテレビジョン受像機。
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