JP2009042071A - 電圧センサ診断装置および組電池の制御装置 - Google Patents

電圧センサ診断装置および組電池の制御装置 Download PDF

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寛 金子
Sojin Nagakura
隻人 長倉
Shinsuke Yoshida
伸輔 吉田
Shinsuke Nakazawa
慎介 中澤
Tomonaga Sugimoto
智永 杉本
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Abstract

【課題】各セルICから電圧を取得する際の通信遅れにより、電圧センサの故障診断時間が長くなるとともに、通信遅れによるセルICでの検出値に検出誤差が発生するという問題を解決する。
【解決手段】バッテリコントローラ1は、セルIC31〜3nのうちから選択したセルIC31で取得したセルS1〜S4のセル電圧V1〜V4を用いて推定総電圧Veを算出する。そして、バッテリコントローラ1は、電圧センサ4で取得したバッテリ2の総電圧Vと、算出した推定総電圧Veとの差が故障判定閾値Vs以上の場合、電圧センサ4の故障を診断し、推定総電圧Veをバッテリ制御用電圧Vkとして設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、組電池に設けられた電圧センサの故障や検出誤差を判定する電圧センサ診断装置および電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置に関する。
従来から、複数個のセルを備える組電池の総電圧を検出する電圧センサの故障や検出誤差を判定するために、複数のセルICにより検出された電圧を積算した電圧値と、電圧センサで検出した電圧値とを比較する方法が知られている(たとえば、特許文献1)。
特開2007−33320号公報
しかしながら、各セルICから電圧を取得する際に、セルIC間の接続(カスケード通信)に伴い通信遅れが発生するので、診断時間が長くなるとともに、通信遅れによるセルICでの検出値に検出誤差が発生するという問題がある。
本発明による組電池の電圧センサ診断装置は、複数の単電池を直列に接続した組電池と、組電池から電力の供給を受けて駆動する負荷と、組電池の出力電圧を総電圧として検出する総電圧センサと、複数の単電池の内の所定個数の単電池ごとに対応して設けられ、対応する所定個数の単電池のそれぞれの電圧をセル電圧として検出する複数のセル電圧センサと、複数のセル電圧センサから一部のセル電圧センサを選択する電圧センサ選択手段と、選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧に基づいて、組電池の出力電圧の推定値を総電圧推定値として算出する電圧推定手段と、検出された総電圧と、算出された推定総電圧との偏差が所定の判定閾値以上の場合に、総電圧センサの故障を診断する電圧センサ故障診断手段とを備えることを特徴とする。
本発明による組電池の制御装置は、複数の単電池を直列に接続した組電池と、組電池から電力の供給を受けて駆動する負荷と、組電池の出力電圧を総電圧として検出する総電圧センサと、複数の単電池の内の所定個数の単電池ごとに対応して設けられ、対応する所定個数の単電池のそれぞれの電圧をセル電圧として検出する複数のセル電圧センサと、複数の電圧センサの中から一部のセンサを選択する電圧センサ選択手段と、選択された電圧センサにより検出された複数のセル電圧に基づいて、組電池の出力電圧の推定値を総電圧推定値として算出する電圧推定手段と、検出された総電圧と、算出された推定総電圧との偏差を算出する偏差算出手段と、算出された偏差が所定の閾値以上の場合に、総電圧センサが故障していると判定する電圧センサ故障診断手段と、電圧センサ故障診断手段により総電圧センサが故障していないと判定された場合は、総電圧センサにより検出された組電池の出力電圧に基づいて組電池の充放電電力を制御し、総電圧センサが故障していと判定された場合は、電圧推定手段により算出された推定総電圧に基づいて組電池の充放電電力を制御する出力電力制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、検出された組電池の総電圧と、選択されたセル電圧センサで検出されたセル電圧に基づいて算出された推定総電圧との偏差に応じて総電圧センサの故障を診断するので、通信遅れによる検出誤差の影響を受けずに総電圧センサの故障を診断できる。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明の第1の実施の形態による組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置のシステム構成図である。この組電池の制御装置は、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車のように組電池から供給する電力によって走行する車両などに搭載される。図1のシステム構成図に示すように、制御装置は、バッテリコントローラ1、バッテリ(組電池)2、セルIC31〜3n(n:整数、n≧2)、電圧センサ4、電流センサ5、バッテリ+端子6、バッテリ−端子7、負荷8、およびリレースイッチ9を備える。
バッテリ2は、複数の単電池(以下、セルと呼称する)S1〜Sm(m:整数、m≧2)を直列に接続して構成されている。バッテリ2は、入出力端子であるバッテリ+端子6およびバッテリ−端子7を介して、給電母線によりインバータやモータ等の負荷8と接続されている。バッテリ2は、直流電力をインバータへ出力するとともに、車両の制動時には、モータの回生運動による回生電力により充電される。バッテリ2と負荷8との間に設けられたリレースイッチ9は、図示しない制御ユニットからの制御信号に基づいてオンオフして、バッテリ2と負荷8との間を接続および遮断する安全器として機能する。システム起動後にはリレースイッチ9がオンに制御され、給電母線が閉路する。また、システムが停止されると、リレースイッチ9がオフに制御され、給電母線が開路する。
セルIC31〜3nは、たとえばASIC(集積回路:Application Specific Integrated Circuit)などにより構成され、セルS1〜Smのセル電圧を検出して取得する電圧センサとして機能する。本実施の形態においては、セルIC31〜3nのそれぞれには、たとえば4つのセルが接続されているものとして説明する。セルIC31〜3n間、セルIC31とバッテリコントローラ1間、およびセルIC3nとバッテリコントローラ1間はカスケード接続され、通信により各種の情報を送信可能に構成されている。そのため、セルIC31〜3nは、取得したセルS1〜Smの電圧の値を示すセル電圧データを所定の通信周期でバッテリコントローラ1へ送信できる。すなわち、通信周期が、たとえば40msの場合、全セルIC31〜3nのセル電圧データをバッテリコントローラ1に送信する場合には、通信周期の40msにセルIC31〜3nの個数nを乗じたn×40msの時間でセル電圧データが送信可能である。なお、カスケード接続されたバッテリコントローラ1間の通信を、以下ではカスケード通信と記載する。
電圧センサ4は、バッテリ2全体の電圧(総電圧)Vを検出し、検出した総電圧Vをバッテリコントローラ1へ送信する。電流センサ5は、バッテリ2の充電電流または放電電流を検出し、検出した充電電流または放電電流の値をバッテリコントローラ1へ送信する。
バッテリコントローラ1は、図示しないCPU、メモリ等の周辺回路を備え、バッテリ2の充放電を制御する制御装置である。バッテリコントローラ1は、電圧センサ4により検出されるバッテリ2の総電圧V、電流センサ5により検出される充電電流または放電電流値、およびバッテリ2の温度等に基づいて、バッテリ2の入力/出力可能パワーや、SOC(State Of Charge)等を算出する。また、バッテリコントローラ1は、後述する方法によって、電圧センサ4の故障診断を、たとえば40msごとのタスクとして行なう電圧センサ診断装置としても機能する。
以下、バッテリコントローラ1による電圧センサ4の故障診断について説明する。バッテリコントローラ1は、電圧センサ4で検出したバッテリ2の総電圧Vと、全セルIC31〜3nの内のいずれかのセルICから取得したセル電圧を用いて算出したバッテリ2の推定総電圧Veとの差に基づいて、電圧センサ4の故障診断を行なう。なお、本実施の形態においては、バッテリコントローラ1は、セルIC31で取得した4つのセルS1〜S4のセル電圧V1、V2、V3、V4を受信して取得するものとする。バッテリコントローラ1は、セル電圧V1〜V4に基づいて、以下の式(1)を用いてバッテリ2の総電圧の推定値(総電圧推定値)として、推定総電圧Veを算出する。なお、mは全セルの個数である。
Ve={(V1+V2+V3+V4)/4}×m・・・(1)
バッテリコントローラ1は、電圧センサ4から受信したバッテリ2の総電圧Vと、算出した推定総電圧Veとに基づいて、以下の式(2)を用いて電圧センサ4の故障を判定する。なお、故障判定閾値Vsについては後述する。
|V−Ve|≧Vs ・・・(2)
式(2)が成立する場合、バッテリコントローラ1は、推定総電圧Veと電圧センサ4により検出された総電圧Vとの差が故障判定閾値Vs以上なので、電圧センサ4により検出される値が正常ではないと判断し、電圧センサ4が故障していると診断する。式(2)が成立しない場合、バッテリコントローラ1は、推定総電圧Veと電圧センサ4により検出された総電圧Vとの差が故障判定閾値Vsより小さいので、電圧センサ4により検出される値を正常と判断し、電圧センサ4は正常であると診断する。
バッテリコントローラ1は、上記の式(2)で用いる故障判定閾値Vsを、以下の式(3)により決定する。
Vs=Vg+Vl ・・・(3)
なお、Vgは電圧センサ4とセルIC31の電圧読取誤差、VlはセルIC31とバッテリコントローラ1との通信中に変化する電圧を補償した電圧(通信応答補償電圧)を示す。
電圧読取誤差Vgは、電圧センサ4およびセルIC31のスペックにより決定される値である。通信応答補償電圧Vlは、セルIC31とバッテリコントローラ1との通信周期(本実施の形態においては40msec)の間で変化する放電電流の積算値に基づいて決定されるバッテリ2の電圧変化量である。図2に、放電電流の積算値と通信補償電圧Vlとの関係を示す。バッテリコントローラ1は、たとえば10msごとのタスク処理として、電流センサ5で検出された放電電流を積算することにより、この関係を示すテーブルを作成して、所定の記録領域に記録する。バッテリコントローラ1は、故障判定閾値Vsを設定する際に、このテーブルを参照しながら通信補償電圧Vlを決定する。
上述したように、バッテリコントローラ1は、推定総電圧Veと電圧センサ4で検出される総電圧Vとの差が、電圧センサ4およびセルIC31の電圧読取誤差Vgと通信補償電圧Vlとを加味した故障判定閾値Vs以上の時に、電圧センサ4が故障と診断する。電圧センサ4が故障したと診断すると、バッテリコントローラ1は、SOC等の演算に必要なバッテリ制御用電圧Vkを以下の式(4)により決定する。すなわち、電圧センサ4で検出される総電圧Vには故障に伴う検出誤差が含まれているので、バッテリコントローラ1は、推定総電圧Veをバッテリ制御用電圧Vkとして設定する。
Vk=Ve ・・・(4)
バッテリコントローラ1は、推定総電圧Veと電圧センサ4で検出される総電圧Vとの差が、故障判定閾値Vs未満の時に、電圧センサ4が正常と診断する。電圧センサ4が正常と診断すると、バッテリコントローラ1は、SOC等の演算に必要なバッテリ制御用電圧Vkを以下の式(5)により決定する。すなわち、電圧センサ4で検出される総電圧Vには検出誤差等が含まれていないので、バッテリコントローラ1は、総電圧Vをバッテリ制御用電圧Vkとして設定する。
Vk=V ・・・(5)
図3に示すフローチャートを参照しながら、バッテリコントローラ1による電圧センサ4の故障診断処理および充放電電力制御処理について説明する。図3の動作はバッテリコントローラ1内のCPUでプログラムを実行して行なわれる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、車両のシステムが起動された後、たとえば40msごとのタスクとして起動される。
ステップS101では、電圧センサ4からバッテリ2の総電圧Vを取得してステップS102へ進む。ステップS102においては、セルIC31からセル電圧V1〜V4を取得してステップS103へ進む。ステップS103においては、式(1)を用いて、推定総電圧Veを算出してステップS104へ進む。
ステップS104においては、式(3)を用いて、故障判定閾値Vsを決定してステップS105へ進む。ステップS105においては、式(2)が成立するか否かを判定する。推定総電圧Veと総電圧Vとの差が故障判定閾値Vs以上の場合は、ステップS105が肯定判定されてステップS106へ進む。ステップS106では、電圧センサ4が故障と診断してステップS108へ進む。
推定総電圧Veと総電圧Vとの差が故障判定閾値Vs未満の場合は、ステップS105が否定判定されてステップS107へ進む。ステップS107においては、電圧センサ4が正常と診断してステップS108へ進む。
ステップS108においては、ステップS106またはステップS107の診断結果に基づいて、電圧センサ4が正常か否かを判定する。電圧センサ4が正常、すなわちステップS107で正常と診断された場合は、ステップS108が肯定判定されてステップS109へ進む。ステップS109では、式(5)を用いて、バッテリ制御用電圧Vkを設定してステップS111へ進む。
電圧センサ4が故障、すなわちステップS106で故障と診断された場合は、ステップS108が否定判定されてステップS110へ進む。ステップS110では、式(4)を用いて、バッテリ制御用電圧Vkを設定してステップS111へ進む。ステップS111においては、ステップS109またはステップS110で設定したバッテリ制御用電圧Vkを用いてSOCを演算してステップS112へ進む。ステップS112においては、ステップS111で算出したSOCに基づいて、バッテリ2の入力/出力可能パワーを演算して一連の処理を終了する。
以上で説明した第1の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)バッテリコントローラ1は、セルIC31〜3nの内のセルIC31で取得したセルS1〜S4のセル電圧V1〜V4に基づいて、推定総電圧Veを算出するようにした。したがって、全てのセルIC31〜3nで取得した全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを用いる場合と比べて短時間でセル電圧を取得できるとともに、カスケード通信による通信遅れに伴うセルIC31〜3n間のセル電圧検出誤差の発生を防ぐことができる。
(2)バッテリコントローラ1は、セルIC31で取得したセル電圧V1〜V4の平均値と全セルの個数mとに基づいて、式(1)を用いて推定総電圧Veを算出するようにした。したがって、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを検出し、検出したセル電圧を積算してバッテリ2の総電圧を推定する場合に比べ、バッテリ2の総電圧の推定に要する時間を短縮できる。
(3)バッテリコントローラ1は、電圧センサ4で検出された総電圧Vと推定総電圧Veとの偏差が故障判定閾値Vsに対して式(2)の関係を満たす場合に、電圧センサ4の故障を判定するようにした。さらに、この故障判定閾値Vsは、Vgは電圧センサ4とセルIC31の電圧読取誤差Vg、セルIC31とバッテリコントローラ1との通信中に変化する電圧を補償した通信応答補償電圧Vlに基づいて決定するようにした。したがって、セルIC31〜3nの検出精度や、セルIC31〜3nとバッテリコントローラ1との通信状況に応じて故障判定の基準を変更できるので、電圧センサ4の故障判定の精度を向上させることができる。
(4)バッテリコントローラ1は、電圧センサ4が正常と診断した場合、電圧センサ4で検出される総電圧Vをバッテリ制御用電圧Vkとして設定し、電圧センサ4が故障と診断した場合、推定総電圧Veをバッテリ制御用電圧Vkとして設定するようにした。したがって、電圧センサ4が故障と診断された場合であっても、バッテリ2のSOC等の算出が可能となる。
−第2の実施の形態−
第2の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。本実施の形態では、次の3つのいずれか1つに基づいて、セル電圧を取得するセルICを決定する点で、第1の実施の形態と異なる。
(1)平均電圧セルIC
(2)最大電圧セルIC
(3)最小電圧セルIC
(1)平均電圧セルIC
バッテリコントローラ1は、車両のシステム起動時からリレースイッチ9によりバッテリ2と負荷8とが閉路されるまでの無負荷状態の時に、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得して、全セル平均電圧Vaaを、以下の式(6)を用いて算出する。
Vaa=(V1+V2+・・・+Vm)/m ・・・(6)
さらに、バッテリコントローラ1は、各セルIC31〜3nのそれぞれが取得したセル電圧の平均電圧(取得セルIC平均電圧)Vai(1≦i≦n)を、式(7)を用いて算出する。
Vai=(Vai1+Vai2+Vai3+Vai4)/4 ・・・(7)
バッテリコントローラ1は、各セルIC31〜3nのうち、取得セルIC平均電圧Vaiが全セル平均電圧Vaaに最も近い値となるセルIC3iを、セル電圧を取得するセルICとして選択する。すなわち、バッテリコントローラ1は、以下の式(8)に基づいて、取得セルIC平均電圧Vaiと全セル平均値Vaaとの偏差Vhiが最小となるセルICを選択する。
|Vaa−Vai|=Vhi ・・・(8)
(2)最大電圧セルIC
バッテリコントローラ1は、セルIC31〜3nごとに、上記の式(7)を用いて取得セルIC平均電圧Vaiを算出する。そして、バッテリコントローラ1は、取得セルIC平均電圧Vaiが最大値を示すセルIC3iを、セル電圧を取得するセルICとして選択する。バッテリコントローラ1は、取得セルIC平均電圧Vaiが最大値を示すセルICを選択した場合、取得セルIC平均電圧Vaiと全セル平均電圧Vaaとの偏差Vhgを、以下の式(9)を用いて算出する。
Vhg=Vai−Vaa ・・・(9)
上述のようにして偏差Vhgを算出すると、バッテリコントローラ1は、偏差Vhgを加味したバッテリ2の推定総電圧Veを、以下の式(10)により算出する。
Ve=(Vai−Vhg)×m ・・・(10)
(3)最小電圧セルIC
バッテリコントローラ1は、取得セルIC平均電圧Vaiが最小値を示すセルIC3iを、セル電圧を取得するセルICとして選択する。バッテリコントローラ1は、取得セルIC平均電圧Vaiが最小値を示すセルICを選択した場合、取得セルIC平均電圧Vaiと全セル平均電圧Vaaとの偏差Vhwを、以下の式(11)を用いて算出する。
Vhw=Vaa−Vai ・・・(11)
偏差Vhwを算出すると、バッテリコントローラ1は、偏差Vhwを加味したバッテリ2の推定総電圧Veを、以下の式(12)により算出する。
Ve=(Vai+Vhw)×m ・・・(12)
なお、バッテリコントローラ1は、車両のシステムが停止され無負荷状態となった時にも全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得して、所定の記録領域に記憶する。バッテリコントローラ1は、車両のシステム起動時に全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得できない場合は、前回のシステム起動時にセル電圧を取得したセルIC3iと同じセルIC3iを選択するものとする。
図4に示すフローチャートを参照しながら、バッテリコントローラ1によるセル電圧を取得するセルICの選択処理について説明する。図4の動作はバッテリコントローラ1内のCPUでプログラムを実行して行なわれる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、車両のシステムが起動された後、起動される。
ステップS201において、バッテリ2を構成する全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得したか否かを判定する。全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmが取得できた場合は、ステップS201が肯定判定されてステップS202へ進む。ステップS202においては、上述した、平均電圧セルIC、最大電圧セルICおよび最小電圧セルICのいずれか1つに基づいて、セル電圧を取得するセルIC3iを選択して一連の処理を終了する。なお、最大電圧セルICもしくは最小電圧セルICに基づいてセルIC3iを選択した場合は、上記の偏差VhgまたはVhwを算出する。
全セルS1〜Smのセル電圧値V1〜Vmが取得できない場合は、ステップS201が否定判定されてステップS203へ進む。ステップS203においては、前回のシステム起動時にセル電圧を取得したセルIC3iと同じセルIC3iを選択して一連の処理を終了する。
以上で説明した第2の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、第1の実施の形態で得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
バッテリコントローラ1は、取得セルIC平均電圧Vaiと全セル平均値Vaaとの偏差Vhiが最小となるセルIC3iを、セル電圧を取得するセルICとして選択するようにした。したがって、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmの平均値に最も近い値である取得セルIC平均電圧Vaiを用いて推定総電圧Veを算出するので、バッテリ2の総電圧を推定する際の精度を向上させることができる。
−第3の実施の形態−
第3の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して第1および第2の実施の形態との相違点を主に説明する。本実施の形態では、推定総電圧Veを算出する際に、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmから算出した全セル平均値Vaaと、セルIC31で取得したセル電圧V1〜V4の取得セルIC平均値Vaとの偏差Vhを加味する点で、第1および第2の実施の形態と異なる。なお、本実施の形態においては、セルIC31からセル電圧を取得するものとして説明するが、セルIC31〜3nのいずれかのセルICからセル電圧を取得すればよい。
バッテリコントローラ1は、車両のシステム起動時からリレースイッチ9によりバッテリ2と負荷8とが閉路されるまでの無負荷状態の時に、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得して、全セル平均電圧Vaaを上述した式(6)により算出する。そして、バッテリコントローラ1は、セルIC31で取得したセル電圧V1〜V4の取得セルIC平均電圧Vaを以下の式(13)により算出する。
Va=(V1+V2+V3+V4)/4 ・・・(13)
バッテリコントローラ1は、算出した全セル平均電圧Vaaと、セルIC31で取得したセルS1〜S4の取得セルIC平均電圧Vaとを用いて、以下の式(14)により、偏差Vhを算出し、所定の記憶領域に記憶する。
Vh=(Va−Vaa) ・・・(14)
偏差Vhを算出すると、バッテリコントローラ1は、偏差Vhおよび取得セルIC平均電圧Vaに基づいて、以下の式(15)により推定総電圧Veを算出する。
Ve=(Va−Vh)×m ・・・(15)
なお、バッテリコントローラ1は、第2の実施の形態と同様に、車両のシステムが停止され無負荷状態となった時にも全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得して、所定の記憶領域に記憶する。また、バッテリコントローラ1は、システムが停止されリレースイッチ9が開路した時刻についても所定の記憶領域に記憶する。
図5に示すフローチャートを参照しながら、バッテリコントローラ1による推定総電圧Ve算出処理について説明する。図5の動作はバッテリコントローラ1内のCPUでプログラムを実行して行なわれる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、システムが起動された後、起動される。
ステップS301において、バッテリ2を構成する全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得したか否かを判定する。全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmが取得できた場合は、ステップS301が肯定判定されてステップS302へ進む。ステップS302においては、全セル平均電圧Vaaを算出して、後述するステップS306へ進む。
全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmが取得できない場合は、ステップS301が否定判定されてステップS303へ進む。ステップS303においては、システムが停止された時刻を参照して、前回のシステム停止からの経過時間が所定時間以内であるか否かを判定する。経過時間が所定時間以内の場合は、ステップS303が肯定判定されてステップS304へ進む。ステップS304においては、前回のシステム停止時に取得した全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを用いて、全セル平均電圧Vaaを算出して、後述するステップS306へ進む。
前回のシステム停止からの経過時間が所定時間を超える場合は、ステップS303が否定判定されてステップS305へ進む。ステップS305においては、システム起動時に電圧センサ4で検出された無負荷状態におけるバッテリ2の総電圧Vを全セル数mで除して、全セル平均電圧Vaaを算出して、ステップS306へ進む。
ステップS306においては、取得セルIC平均電圧Vaと、ステップS302、S304、もしくはS305で算出した全セル平均電圧Vaaとに基づいて、式(14)により偏差Vhを算出してステップS307へ進む。ステップS307においては、ステップS307で算出した偏差Vhに基づいて、式(15)によりバッテリ2の推定総電圧Veを算出して一連の処理を終了する。
以上で説明した第3の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、第1の実施の形態で得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
(1)バッテリコントローラ1は、選択したセルIC31で検出したセル電圧V1〜V4の取得セル平均値Vaと、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmの全セル平均値Vaaとの偏差Vhを算出し、偏差Vhに基づいて式(15)を用いて推定総電圧Veを算出するようにした。したがって、取得セル平均値Vaに偏差Vhを加味させることにより、取得セル平均値Vaを全セル平均値Vaaに近づけることができるので、推定総電圧Veの算出精度を向上できる。
(2)バッテリコントローラ1は、システム起動時における無負荷状態の時に取得した全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmに基づいて、取得セル平均値Vaおよび全セル平均値Vaa、偏差Vhを算出するようにした。したがって、システム起動時においてセルS1〜Smの自己放電量が多いような場合であっても、セルS1〜Smの状態を反映した偏差Vhを算出できるので、偏差Vhの精度を向上させ、推定総電圧Veの誤差を最小限に抑えることができる。
(3)バッテリコントローラ1は、システム起動後の無負荷状態の間に、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得できない場合は、前回のシステム停止時に記憶したセル電圧V1〜Vmに基づいて、全セル平均値Vaaを算出するようにした。したがって、システム起動時に全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得できない場合であっても、確実に偏差Vhを算出して、電圧センサ4の故障診断を実行できる。
−第4の実施の形態−
第4の実施の形態における電圧センサ診断装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、第1〜第3の実施の形態との相違点を主に説明する。本実施の形態では、残存容量調整により変化するセルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを加味して推定総電圧Veを算出する。すなわち、残存容量調整により変動するセルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmに応じて、全セル平均電圧Vaaとセル電圧V1〜V4の取得セルIC平均電圧Vaとの偏差Vhを補正して、推定総電圧Veの算出に反映させる点で、第1〜第3の実施の形態とは異なる。なお、本実施の形態では、残存容量調整の目標電圧を全セル平均電圧Vaaに設定しているものとして説明する。また、セルIC31からセル電圧を取得するものとして説明するが、セルIC31〜3nのいずれかのセルICからセル電圧を取得すればよい。
バッテリコントローラ1は、上述した式(14)を用いて偏差Vhを算出する。偏差Vhが0よりも大きい場合、残存容量調整(放電)により取得セルIC平均電圧Vaは全セル平均電圧Vaaに近づくので、バッテリコントローラ1は、以下の式(16)を用いて変動偏差Vhvを算出する。
Vhv=Vh−Vc ・・・(16)
なお、Vcは、残存容量調整による取得セルIC平均電圧Vaの変動分を積算した調整容量積算値である。
式(16)により変動偏差Vhvを算出すると、バッテリコントローラ1は、式(17)により推定総電圧Veを算出する。なお、偏差Vhが0以下の場合には、偏差Vhは変動しないので、バッテリコントローラ1は、上述した式(15)を用いて推定総電圧Ve(=(Va−Vh)×m)を算出する。
Ve=(Va−Vhv)×m ・・・(17)
図6に示すフローチャートを参照しながら、バッテリコントローラ1による推定総電圧Ve算出処理について説明する。図6の動作はバッテリコントローラ1内のCPUでプログラムを実行して行なわれる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、車両が起動された後、たとえば40msごとのタスク処理として起動される。
ステップS401においては、偏差Vhが算出済みであるか否かを判定する。偏差Vhが既に算出されている場合は、ステップS401が肯定判定されてステップS403へ進む。偏差Vhが算出されていない場合は、ステップS401が否定判定されてステップS402へ進む。ステップS402においては、式(14)を用いて偏差Vhを算出してステップS403へ進む。ステップS403においては、残存容量調整の開始を指示し、調整容量積算値Vcを算出してステップS404へ進む。
ステップS404においては、偏差Vhが0を上回るか否かを判定する。偏差Vhが0を上回る場合、すなわち取得セルIC平均電圧Vaが全セル平均電圧Vaaよりも大きい場合は、ステップS404が肯定判定されてステップS405へ進む。ステップS405においては、上記の式(16)を用いて変動偏差Vhvを算出してステップS406へ進む。ステップS406では、式(17)を用いて推定総電圧Veを算出して一連の処理を終了する。
偏差Vhが0以下の場合、すなわち取得セルIC平均電圧Vaが全セル平均電圧Vaa以下の場合は、ステップS404が否定判定されてステップS407へ進む。ステップS407においては、式(15)を用いて推定総電圧Veを算出して一連の処理を終了する。
以上で説明した第4の実施の形態の組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、第1の実施の形態により得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
バッテリコントローラ1は、残存容量調整により変動するセルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmに応じて、全セル平均電圧Vaaとセル電圧V1〜V4の取得セルIC平均電圧Vaとの偏差Vhを補正した変動偏差Vhvに基づいて、推定総電圧Veを算出するようにした。すなわち、取得セルIC平均電圧Vaが、残存容量調整による放電により残存容量調整の目標電圧として設定した全セル平均電圧Vaaに近づくに従って偏差Vhを補正するので、推定総電圧Veの算出精度を向上できる。
−第5の実施の形態−
第5の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、第4の実施の形態との相違点を主に説明する。本実施の形態では、残存容量調整の目標電圧を全セル電圧V1〜Vmの最小値に設定した場合に、残存容量調整により変化するセルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを加味して推定総電圧Veを算出する。すなわち、偏差Vhの正負に関わらず、残存容量調整に応じて偏差Vhを補正して、推定総電圧Veの算出に反映させる点で、第4の実施の形態と異なる。なお、本実施の形態においても、セルIC31からセル電圧を取得するものとして説明するが、セルIC31〜3nのいずれかのセルICからセル電圧を取得すればよい。
バッテリコントローラ1は、第4の実施の形態と同様にして偏差Vhが0よりも大きいと判定した場合、全セル平均電圧Vaaと容量調整目標電圧Vr(全セル電圧V1〜Vmの最小値)との電圧差Vpを算出する。そして、バッテリコントローラ1は、各セルS1〜Smに残存容量調整(放電)を開始させる。
図7は、残存容量調整による取得セルIC平均電圧Vaの時間変化を示すタイムチャートである。図7(a)に示すように、時刻T0で残存容量調整が開始されると、取得セルIC平均電圧Vaは放電により減少を開始し、時刻T1で電圧差Vp相当の電圧が減少する。バッテリコントローラ1は、時刻T1が経過するまで、すなわち取得セルIC平均電圧Vaと容量調整目標電圧Vrとの差が偏差Vhよりも大きい間は、偏差Vhに相当する電圧は減少していないものと判定して、上述した式(15)を用いて推定総電圧Ve(=(Va−Vh)×m)を算出する。
図7(a)に示す時刻T1以降については、残存容量調整により取得セルIC平均電圧Vaのうち偏差Vhに相当する電圧が減少する。その後、時刻T2を経て時刻T3で偏差Vhに相当する電圧が放電されて、残存容量調整が終了する。すなわち、時刻T1〜T3の間は、偏差Vhは変動する。したがって、バッテリコントローラ1は、取得セルIC平均電圧Vaと容量調整目標電圧Vrとの差が偏差Vh以下と判定すると、上述した式(16)により変動偏差Vhvを算出する。そして、バッテリコントローラ1は、上記の式(17)を用いて推定総電圧Ve(=(Va−Vhv)×m)を算出する。
偏差Vhが0以下の場合、バッテリコントローラ1は、全セル平均電圧Vaaと容量調整目標電圧Vr(全セル電圧V1〜Vmの最小値)との電圧差Vqを算出する。そして、バッテリコントローラ1は、各セルS1〜Smに残存容量調整(放電)を開始させる。
図7(b)に、偏差Vhが0以下の場合の残存容算量調整による取得セルIC平均電圧Vaの時間変化を示す。時刻T0で残存容量調整が開始されると、取得セルIC平均電圧Vaは放電により減少を開始し、時刻T1で電圧差Vq相当の電圧が減少するので、バッテリコントローラ1は、偏差Vhが0よりも大きい場合と同様に、上述した式(15)を用いて推定総電圧Ve(=(Va−Vh)×m)を算出する。
図7(b)に示す時刻T1以降についても、偏差Vhが0よりも大きい場合と同様に、時刻T1〜T3の間は、偏差Vhに相当する電圧が減少し、偏差Vhは変動する。したがって、電圧差Vq相当の電圧が残存容量調整により放電された後、バッテリコントローラ1は、上述した式(16)により変動偏差Vhvを算出する。そして、バッテリコントローラ1は、上記の式(17)を用いて推定総電圧Ve(=(Va−Vhv)×m)を算出する。
図8に示すフローチャートを参照しながら、バッテリコントローラ1による推定総電圧Ve算出処理について説明する。図8の動作はバッテリコントローラ1内のCPUでプログラムを実行して行なわれる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、車両のシステムが起動された後、たとえば40msごとのタスク処理として起動される。
ステップS501(偏差算出判定)およびステップS502(偏差算出)の各処理は、図6のステップS401(偏差算出判定)およびステップS402(偏差算出)の各処理と同様の処理を行なう。ステップS503では、ステップS502で算出した偏差Vhが0を上回るか否かを算出する。偏差Vhが0を上回る場合、ステップS503が肯定判定されてステップS504へ進む。ステップS504では、全セル平均電圧Vaaと容量調整目標電圧Vr(全セル電圧V1〜Vmの最小値)との電圧差Vpを算出してステップS506へ進む。
偏差Vhが0以下の場合、ステップS503が否定判定されてステップS505へ進む。ステップS505においては、全セル平均電圧Vaaと容量調整目標電圧Vr(全セル電圧V1〜Vmの最小値)との電圧差Vqを算出してステップS506へ進む。ステップS506においては、図6のステップS403と同様にして、残存容量調整の開始を指示し、調整容量積算値Vcを算出してステップS507へ進む。
ステップS507においては、電圧差VpまたはVqに相当する電圧が残存容量調整されたか否かを判定する。電圧差VpまたはVqに相当する電圧が残存容量調整された場合、すなわち取得セルIC平均電圧Vaと容量調整目標電圧Vrとの差が偏差Vh以下の場合、ステップS507が肯定判定されてステップS508へ進む。
ステップS508においては、図6のステップS405と同様に、式(16)を用いて変動偏差Vhvを算出してステップS509へ進む。ステップS509においては、式(17)を用いて、推定総電圧Veを算出して一連の処理を終了する。
一方、電圧差VpまたはVqに相当する電圧が残容量調整されていない場合、すなわち取得セルIC平均電圧Vaと容量調整目標電圧Vrとの差が偏差Vhよりも大きい場合、ステップS507が否定判定されてステップS510へ進む。ステップS510においては、式(15)を用いて、推定総電圧Veを算出して一連の処理を終了する。
以上で説明した第5の実施の形態の組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、第1の実施の形態および第4の実施の形態により得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
バッテリコントローラ1は、容量調整目標電圧Vrと、残存容量調整により変動するセル電圧V1〜V4の取得セルIC平均電圧Vaとの偏差Vhを補正した変動偏差Vhvに基づいて、推定総電圧Veを算出するようにした。すなわち、取得セルIC平均電圧Vaが、残存容量調整による放電により容量調整目標電圧Vrに近づくに従って偏差Vhを補正する。その結果、残存容量調整の目標値の値に関わらず、変動偏差Vhvを算出することにより推定総電圧Veの算出精度を向上して、電圧センサ4の故障を高精度に診断できる。
−第6の実施の形態−
第6の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置ついて説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、第1〜5の実施の形態との相違点を主に説明する。本実施の形態では、それぞれのセルIC31〜3nで検出される4つのセル電圧の最大値と最小値の差が最小となるセルICを、推定総電圧Veの算出に用いるセルICとして選択する点で、第1〜第5の実施の形態と異なる。さらに、本実施の形態においては、残存容量調整の状況に応じて、推定総電圧Veの算出に用いるセルICを交換する。
バッテリコントローラ1は、車両のシステム起動時からリレースイッチ9によりバッテリ2と負荷8とが閉路されるまでの無負荷状態の時に、電圧センサ4により検出したバッテリ2の総電圧Vに基づいて、全セルS1〜Smの平均電圧Vavを以下の式(18)により算出する。
Vav=V/m ・・・(18)
さらに、バッテリコントローラ1は、全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmを取得して、取得セルIC平均電圧Vai(=(Vai1+Vai2+Vai3+Vai4)/4)を上述した式(7)により算出する。そして、バッテリコントローラ1は、それぞれの取得セルIC平均電圧Vaiに対して、以下の式(19)を演算する。
Vx=|Vav−Vai| ・・・(19)
演算の結果、バッテリコントローラ1は、Vxが最小となる、すなわち所定の値である平均電圧Vavに対して最小値と最大値の差が最小となる取得セルIC平均電圧Vaiを取得したセルIC3iを選択する。なお、本実施の形態においては、セルIC31が選択されたものとして説明する。また、無負荷状態でバッテリ2の総電圧Vおよび全セルS1〜Smのセル電圧V1〜Vmが取得されると、全セルS1〜Smの残存容量に基づいて、バッテリコントローラ1は、残存容量を調整するセルを選定し、残存容量調整開始を指示する。
バッテリコントローラ1は、選択されたセルIC31で検出されるセルS1〜S4の残存容量が、残存容量に対する電圧変化量が所定の変化量以下の範囲内に含まれる場合、選択されたセルIC31を用いて推定総電圧Veを算出する。図9の、セル電圧とDOD(Depth Of Discharge:定格容量に対する放電量の比)との関係図に示すように、セルの残容量が領域Aに示す範囲内にある場合は、セル電圧の変化量がなだらかであり、領域BまたはCの範囲内にある場合は、セル電圧の変化量が急峻となる。したがって、セルS1〜S4の全ての残存容量が領域Aに含まれる場合に、バッテリコントローラ1は、セル電圧V1〜V4を用いて推定総電圧Veを算出する。なお、セル電圧、残存容量および電圧変化量が所定量以下の領域Aの関係を予め実験等により求め、対応関係を示すデータとして所定の記憶領域に記憶させておく。そして、バッテリコントローラ1は、この対応関係を示すデータを参照して、取得したセル電圧V1〜V4に基づいてセルS1〜S4の残存容量が領域Aに含まれるか否かを判定する。
また、選択されたセルIC31で検出されるセルS1〜S4の残存容量が、セルの残存容量に対する電圧変化量が所定の変化量以下の範囲内に含まれない場合、バッテリコントローラ1は、セルIC31とは異なるセルICを再選択する。すなわち、図9における領域BもしくはCに示す範囲内にセルS1〜S4の残存容量のうちいずれか1つでも含まれる場合、バッテリコントローラ1は、セルICを再選択する。このとき、バッテリコントローラ1は、領域Aに示す範囲内に4つのセルの全ての残存容量が含まれるセルに対応するセルICを、セルIC32〜3nの中から再選択する。そして、バッテリコントローラ1は、再選択したセルICで検出したセル電圧を用いて推定総電圧Veを算出する。なお、推定総電圧Veは、第1〜第5の実施の形態において説明したいずれかの方法により算出される。
残存容量調整によりセルS1〜Smの残存容量が変化すると、バッテリコントローラ1は、残存容量調整の進行状況により、セルS1〜S4の残存容量が、図9の範囲A内に含まれるか否かを判定する。セルS1〜S4の残存容量が範囲Aに含まれる場合、バッテリコントローラ1は、式(19)に基づいて、Vxが最小となる取得セルIC平均電圧Vaiを取得したセルIC3iを選択し、セルIC31から切り換える。
セルS1〜S4のうちいずれか1つでも残存容量が範囲BもしくはCに含まれる場合、バッテリコントローラ1は、推定総電圧Veの算出のために選択するセルICをセルIC31から切り換える。すなわち、バッテリコントローラ1は、領域Aに示す範囲内に4つのセルの全ての残存容量が含まれるセルに対応するセルICを選択する。そして、セルICを切り換えると、バッテリコントローラ1は、切り換えたセルICで検出したセル電圧を用いて、推定総電圧Veを算出する。
以上で説明した第6の実施の形態の組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、第1の実施の形態および第5の実施の形態により得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
(1)バッテリコントローラ1は、最小値と最大値の差が最小となる取得セルIC平均電圧Vaiを取得したセルIC3iを選択する、すなわち4つのセル電圧のばらつきが最小となるセル電圧を取得するセルICを選択して、推定総電圧Veを算出するようにした。したがって、セル電圧のばらつきが大きいセルICを選択する場合と比べて、セルS1〜Smの電圧変化の特性とバッテリ2の電圧変化の特性とが大きく異なることがないので、推定総電圧Veの算出精度を向上できる。
(2)バッテリコントローラ1は、1つのセルIC3iで検出される全てのセルの残存容量が、残存容量に対する電圧の変化量が所定の変化量以下である範囲Aに含まれる場合に、そのセルに対応するセルICを選択して、推定総電圧Veを算出するようにした。したがって、所定個数のセルの残存容量の内、1つのセルの残存容量でも範囲BまたはCに含まれる場合のように、1つのセルの大きな電圧変化が他の3つのセルの電圧変化に大きな影響を与えることが防げる。その結果、選択したセルIC3iで取得する取得セルIC平均電圧Vaiが残存容量の最中に大きく変化することを防ぎ、安定した取得セルIC平均電圧Vaiの算出が可能になり、推定総電圧Veの算出精度を向上できる。
第6の実施の形態による組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置を次のように変形できる。
(1)バッテリコントローラ1は、最小値と最大値の差が最小となるセルの平均電圧Vaiを取得したセルIC3iを選択するものに代えて、所定個数のセルの残存容量の最小値と最大値の差が最小となるセルに対応するセルICを選択して、推定総電圧Veを算出してもよい。
(2)バッテリコントローラ1は、無負荷相当時におけるセルS1〜Smのばらつきを精度よく検出できる場合は、システム起動後、リレースイッチ9が閉路された後にセルS1〜Smのばらつきを検出してもよい。
(3)システム停止時において選択されていたセルICと、システム起動時に選択されたセルICとが異なる場合は、システム停止時に選択されたセルICを、次回のシステム起動時に全セル電圧V1〜Vmが取得できない場合に選択してもよい。
−第7の実施の形態−
第7の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、第1〜6の実施の形態との相違点を主に説明する。本実施の形態では、所定周期で電圧センサ4により取得した総電圧Vと、異なる周期で取得したセル電圧V1〜Vmに基づく推定総電圧Veとの差が所定の閾値を超える場合に、バッテリコントローラ1が電圧センサ4の故障を判定する点で、第1〜6の実施の形態とは異なる。なお、本実施の形態においても、セルIC31からセル電圧を取得するものとして説明するが、セルIC31〜3nのいずれかのセルICからセル電圧を取得すればよい。
ある時刻ty(y:整数)において電圧センサ4で検出した総電圧をVtyとし、時刻tyにおける推定総電圧をVetyとした場合に、バッテリコントローラ1は、以下の式(20)、(21)が共に成立する場合に、電圧センサ4が故障していると判定する。いずれか一方でも成立しない場合は、バッテリコントローラ1は電圧センサ4が故障していると判定しない。
|Vt(y−1)―Vety|≧Vs’ ・・・(20)
|Vty−Vety|≧Vs’ ・・・(21)
なお、Vs’は電圧センサ4の検出誤差に応じて設定される閾値である。
図10に示すタイムチャートを用いてバッテリコントローラ1による電圧センサ4の故障判定について説明する。図10(a)は電圧センサ4により取得する総電圧Vと時刻との関係を表す。図10(a)に示すように、バッテリコントローラ1は、所定周期として、たとえば10msごとの時刻t1、t2、t3、t4、およびt5で総電圧Vt1、Vt2、Vt3、Vt4、およびVt5をそれぞれ取得する。また、図10(a)においては、時刻t2から時刻t3の間の時刻txにおいて電圧センサ4に故障が発生したものとする。
図10(b)に示すように、バッテリコントローラ1は、上記の所定周期を整数倍した周期として、たとえば20msごとの時刻t1、t3、およびt5でセルIC31からセル電圧V1〜V4を取得する。すなわち、バッテリコントローラ1は、時刻t1でセルIC31にセル電圧V1〜V4の取得を指示すると、カスケード通信による通信周期が経過した時刻t3でセル電圧V1〜V4を受信する。そして、時刻t3でバッテリコントローラ1は、取得したセル電圧V1〜V4に基づいて、第1〜第6の実施の形態において説明したいずれかの方法を用いて推定総電圧Vet3を算出する。すなわち、推定総電圧Vet3は、時刻t1の時点でセルIC31により検出されたセル電圧V1〜v4に基づいて算出されている。バッテリコントローラ1は、同様にして、時刻t3で取得指示をしたセル電圧V1〜V4を時刻t5で受信して、推定総電圧Vet5を算出する。なお、図10(b)においては、バッテリコントローラ1の指示に応じてセルIC31が取得した時点での推定総電圧Veを実線L1で示し、バッテリコントローラ1がセルIC31から受信した時点における推定総電圧Veを一点鎖線L2で示す。
時刻t3で推定総電圧Vet3を算出すると、バッテリコントローラ1は、式(20)、(21)を用いて故障判定を行う。時刻t2においては、電圧センサ4に故障が発生していないので、式(20)が成立せず、以下に示すようになる。
|Vt2−Vet3|<Vs’
また、時刻t3においては、電圧センサ4に故障が発生した後なので、式(21)が成立し、以下に示すようになる。
|Vt3−Vet3|≧Vs’
したがって、バッテリコントローラ1は電圧センサ4の故障を判定せず、セルIC31に対して時刻t3におけるセル電圧V1〜V4の取得を指示する。そして、時刻t5で推定総電圧Vet5を算出すると、バッテリコントローラ1は、時刻t4および時刻t5で電圧センサ4により取得した総電圧Vt4、Vt5を用いて、式(20)、(21)により、電圧センサ4の故障判定を行う。総電圧Vt4、Vt5は時刻t3で故障発生後に電圧センサ4により取得された総電圧なので、式(20)、(21)が成立し、以下に示すようになる。
|Vt4−Vet5|≧Vs’
|Vt5−Vet5|≧Vs’
したがって、バッテリコントローラ1は、時刻t5において、電圧センサ4の故障を判定する。その結果、通信周期の間にバッテリ2による充放電が大きく、電圧センサ4が取得する総電圧Vの変化が大きい場合であっても、バッテリコントローラ1は電圧センサ4の異常の有無を正確に判定できる。
以上で説明した第7の実施の形態における組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置によれば、第1〜第6の実施の形態で得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
バッテリコントローラ1は、電圧センサ4が総電圧Vを検出する周期において、総電圧Vと推定総電圧Veとの偏差が判定閾値Vs’以上であり、かつ推定総電圧Veを算出する周期の期間における総電圧Vと推定総電圧Veとの偏差が判定閾値Vs’以上の場合に、電圧センサ4の故障を診断するようにした。したがって、セルIC31〜3nとバッテリコントローラ1とのカスケード通信に伴う通信遅れの際に、バッテリ2の充放電量が大きく電圧センサ4により検出した電圧値の変化量が大きい場合であっても、正確に電圧センサ4の異常の有無を判定できるので、電圧センサ4の診断精度を向上できる。
特許請求の範囲の構成要素と実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、バッテリ2が組電池を、負荷8が負荷を、電圧センサ4が総電圧センサを、セルIC31〜3nがセル電圧センサを、バッテリコントローラ1が電圧センサ選択手段、電圧推定手段、総電圧センサ故障診断手段、平均値算出手段、記憶手段、残容量調整手段、および出力電力制御手段、リレースイッチ9がリレーをそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
本発明の実施の形態による組電池の電圧センサ診断装置を備える組電池の制御装置のシステム構成図である。 放電電流の積算値と通信補償電圧Vlとの関係を示す図である。 第1の実施の形態における電圧センサの故障診断処理および充放電電力制御処理を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態における電圧センサの故障診断処理および充放電電力制御処理を説明するフローチャートである。 第3の実施の形態における電圧センサの故障診断処理および充放電電力制御処理を説明するフローチャートである。 第4の実施の形態における電圧センサの故障診断処理および充放電電力制御処理を説明するフローチャートである。 第5の実施の形態における残容量調整による平均電圧Vaの時間変化を示すタイムチャートであり、図7(a)は偏差が0を超える場合を示し、図7(b)は偏差Vhが0以下の場合を示す。 第5の実施の形態における電圧センサの故障診断処理および充放電電力制御処理を説明するフローチャートである。 セルの残存容量と電圧変化量との関係を示す図である。 第7の実施の形態における電圧センサの故障診断を説明するタイムチャートであり、図10(a)は電圧センサにより取得する総電圧と時刻との関係を表し、図10(b)はセルICから取得したセル電圧に基づいて算出される推定総電圧と時刻との関係を表す。
符号の説明
1・・・バッテリコントローラ 2・・・バッテリ 31〜3n・・・セルIC 4・・・電圧センサ
8・・・負荷 9・・・リレースイッチ

Claims (15)

  1. 複数の単電池を直列に接続した組電池と、
    前記組電池と給電母線を介して電気的に接続され、前記組電池から電力の供給を受けて駆動する負荷と、
    前記組電池の出力電圧を総電圧として検出する総電圧センサと、
    前記複数の単電池の内の所定個数の単電池ごとに対応して設けられ、対応する所定個数の単電池のそれぞれの電圧をセル電圧として検出する複数のセル電圧センサと、
    前記複数のセル電圧センサから一部のセル電圧センサを選択する電圧センサ選択手段と、
    前記選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧に基づいて、前記組電池の出力電圧の推定値を総電圧推定値として算出する電圧推定手段と、
    前記検出された総電圧と、前記算出された推定総電圧値との偏差が所定の判定閾値以上の場合に、前記総電圧センサの故障を診断する電圧センサ故障診断手段とを備えることを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  2. 請求項1に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記電圧推定手段は、前記選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧の平均値に基づいて、前記総電圧推定値を算出することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  3. 請求項2に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記電圧推定手段は、前記複数のセル電圧の平均値に、前記組電池を構成する単電池の個数を乗算して前記総電圧推定値を算出することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記組電池を構成する全ての単電池の電圧の平均値を算出する平均値算出手段をさらに備え、
    前記電圧センサ選択手段は、所定個数の単電池のセル電圧の平均値と、前記平均値算出手段により算出された平均値との差を算出し、前記差が最小となる前記所定個数の単電池に対応するセル電圧センサを選択することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記電圧センサ選択手段は、セル電圧および単電池の残存容量のいずれか一方の最大値と最小値との差を算出し、前記差が最小となる所定個数の単電池に対応するセル電圧センサを選択することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記電圧センサ選択手段は、所定個数の全ての単電池の残存容量が、残存容量に対する電圧の変化量が所定の変化量以下の範囲内に含まれる所定個数の単電池に対応するセル電圧センサの中から、いずれか一つのセル電圧センサを選択することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  7. 請求項2に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記電圧推定手段は、
    前記複数のセル電圧センサにより検出された全ての単電池のセル電圧に基づいて、前記全ての単電池のセル電圧の平均値を算出し、前記全ての単電池のセル電圧の平均値と前記選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧の平均値との平均電圧偏差を算出して記憶するとともに、
    前記選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧の平均値と、前記記憶した平均電圧偏差とに基づいて、前記総電圧推定値を算出することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  8. 請求項7に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記電圧推定手段は、前記組電池が無負荷状態の時における前記全ての単電池のそれぞれのセル電圧と、前記組電池が無負荷状態の時における前記選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧とに基づいて、前記平均電圧偏差を算出することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  9. 請求項8に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記組電池と前記負荷とを接続する給電母線は、システム起動後に閉路するとともに、システム停止時に開路するリレーを有し、
    前記組電池が無負荷状態の時は、前記リレーが開路している時であることを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  10. 請求項9に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    システム停止時に全てのセル電圧センサにより検出された全ての単電池のセル電圧を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記電圧推定手段は、システム起動時から前記リレーが閉路するまでの間に、前記全てのセル電圧センサにより前記全ての単電池のセル電圧が検出された場合は、前記検出されたセル電圧に基づいて、前記全ての単電池のセル電圧の平均値を算出し、
    システム起動時から前記リレーが閉路するまでの間に、前記全てのセル電圧センサにより前記全ての単電池のセル電圧が検出されない場合は、前記記憶されたセル電圧に基づいて、前記全ての単電池のセル電圧の平均値を算出することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  11. 請求項7に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記複数の単電池のそれぞれに対して電力を放電させて、前記複数の単電池の残存容量を均一に調整する残存容量調整手段をさらに備え、
    前記電圧推定出手段は、前記組電池が無負荷状態の時における前記全ての単電池のセル電圧と、前記組電池が無負荷状態の時における前記選択されたセル電圧センサにより検出された複数のセル電圧との偏差を、前記残存容量調整手段による残存容量調整開始からの放電量に応じて補正して前記平均電圧偏差を算出し、
    前記選択されたセル電圧センサにより検出されたセル電圧の平均値と、前記補正された平均電圧偏差とに基づいて前記総電圧推定値を算出することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記所定の判定閾値は、前記総電圧センサおよび前記セル電圧センサの電圧検出誤差に基づいて設定されることを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記所定の判定閾値は、前記セル電圧センサによりセル電圧を検出する期間における前記セル電圧の変化量に基づいて設定されることを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の組電池の電圧センサ診断装置において、
    前記総電圧センサは、第1の周期で前記総電圧を検出し、
    前記電圧推定手段は、前記第1の周期を複数倍した第2の周期で前記総電圧推定値を算出し、
    前記電圧センサ故障診断手段は、前記第1の周期において、前記電圧推定手段により算出された前記総電圧推定値と、前記総電圧センサにより検出された前記総電圧との偏差が所定の判定閾値以上であり、かつ前記第2の周期の期間における前記総電圧推定値と前記総電圧との偏差が所定の判定閾値以上である場合に、前記総電圧センサの故障を診断することを特徴とする組電池の電圧センサ診断装置。
  15. 請求項1乃至14に記載の組電池の電圧センサ診断装置と、
    前記電圧センサ故障診断手段により前記総電圧センサが故障していないと判定された場合は、前記総電圧センサにより検出された前記組電池の出力電圧に基づいて前記組電池の充放電電力を制御し、前記総電圧センサが故障していと判定された場合は、前記電圧推定手段により算出された推定総電圧に基づいて前記組電池の充放電電力を制御する出力電力制御手段とを備えることを特徴とする組電池の制御装置。
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