JP2009040130A - 車両内音響装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者が好むエンジン音を十分な音量で車室内に導入することが可能な車両内音響装置を提供する。
【解決手段】 フィルタ部100は、エンジンルーム1と車室2とを隔てる境界壁であるダッシュパネル3に設けられた孔101を塞ぐ薄膜と、薄膜に張力を与える張力付与機構とを有する。エンジンルーム1において発生するエンジン音は、フィルタ部100を介して車室2内に導入される。車両に設けられた制御手段は、フィルタ部100の張力付与機構が薄膜に与える張力に車両の状態を反映させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、エンジン音を車室内に伝達する車両内音響装置に関する。
車両に関しては、外部へのエンジン音の漏れを少なくすることが求められるが、その一方において、車両内において快適なエンジン音を楽しみたいという運転者の要求もある。このため、エンジンルーム内において発生するエンジン音のうち快適感をもたらす成分を運転者に提供するための技術が各種提案されている。例えば特許文献1は、エンジンとエアクリーナとを接続する吸気管の中間部に開口部を設け、この開口部に一定の張力で伸張された薄膜を取り付けた構造を提案している。この構造において、張力の与えられた薄膜は、自動車の運転者などに好まれる吸気音の中高音を選択して出力するフィルタとして機能する。
特開2006−184681号公報
ところで、特許文献1に開示された構造は、フィルタとしての薄膜により、運転者に好まれる吸気音の中高音を取り出すことができるが、この取り出した音を車室内の運転者に伝えるための手段を欠くため、運転者に快適な音を十分な音量で提供することが困難であるという問題があった。また、運手者が快適な運転を行う上で、聴取されるエンジン音は、アクセル踏み込み量、車速などの車両の状態が反映されたものであることが好ましい。しかし、このような要求を満たす技術的手段は特許文献1には開示されていない。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、運転者が好むエンジン音を十分な音量で車室内に導入する技術的手段を提供することにある。また、この発明の第2の目的は、車室内に導入するエンジン音に車両の状態を反映させる技術的手段を提供することにある。
この発明は、エンジン音の音源が属する空間と車室とを隔てる境界壁に設けられた孔を塞ぐ薄膜と、前記薄膜に張力を与える張力付与機構とを有するフィルタ部を具備することを特徴とする車両内音響装置を提供する。
かかる発明によれば、エンジン音の音源が属する空間と車室とを隔てる境界壁に設けられた孔を塞ぐ薄膜が、運転者にとって快適な成分をエンジン音から取り出して車室内に導入する。従って、十分な音量で快適なエンジン音を運転者に提供することができる。
好ましい態様において、車両内音響装置は、前記車両の状態を前記フィルタ部の前記張力付与機構が前記薄膜に与える張力に反映させる制御手段を具備する。ここで、車両の状態は、例えばアクセルペダルの踏み込み量のような運転用の操作子の操作状態であってもよいし、車速などのような車両の物理的状態であってもよい。
かかる態様によれば、張力付与機構が薄膜に与える張力に車両の状態が反映され、薄膜のフィルタとしての特性が変化するので、薄膜を介して運転者に提供されるエンジン音に車両の状態が反映される。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態である車両内音響装置を適用した車両の前部の側断面図である。一般的な車両と同様、図示の車両は、ダッシュパネル3を有している。このダッシュパネル3は、エンジン音の音源であるエンジンが属するエンジンルーム1と車室2とを隔てる境界壁をなしている。本実施形態において、ダッシュパネル3には孔101が開口している。そして、ダッシュパネル3には、この孔101を利用したフィルタ部100が設けられている。このフィルタ部100は、エンジンルーム1からダッシュパネル3の孔101を介して車室2側へと導入されるエンジン音の帯域制限を行い、快適感をもたらすエンジン音の成分を車室2内の運転者に提供するものである。本実施形態の1つの特徴は、このようなフィルタ部100をエンジン音の音源であるエンジンが属するエンジンルーム1と車室2とを隔てる境界壁(この例ではダッシュパネル3)に設けた点にある。
図2は、フィルタ部100の詳細な構成を示す断面図である。図2に示すように、ダッシュパネル3には、孔101と連通し、車室2側へと突出した中空円筒部102が固定されている。この中空円筒部102の車室2側の開口端は、樹脂からなる薄膜103によって塞がれている。さらに詳述すると、この薄膜103は、リング状の枠104に張られており、この枠104は、中空円筒部102を内側に収容した状態で、張力付与機構110に支持されている。この張力付与機構110は、枠104をダッシュパネル3側へ移動させる機構を含んでいる。そして、張力付与機構110が枠104をダッシュパネル3側に移動させると、薄膜103の周辺部を枠104が引っ張り、中空円筒部102の車室2側の開口端により支持された薄膜103に与えられる張力が増加するようになっている。
薄膜103は、孔101を介してエンジンルーム1から車室2へ導入されるエンジン音の帯域制限を行うフィルタとして機能する。このフィルタの帯域制限特性は、張力付与機構110によって薄膜103に与えられる張力に依存する。本実施形態のもう1つの特徴は、車両の状態を張力付与機構110が薄膜103に与える張力に反映させる制御手段にある。この制御手段には、各種の構成例が考えられる。
図3は、この制御手段の第1の例を示すブロック図である。この第1の例では、アクセルペダル201の踏み込み動作がアクセルワイヤ202を介して張力付与機構110に伝達されるようになっている。張力付与機構110は、アクセルワイヤ202を介して伝達されるアクセルペダル201の踏み込み量に応じた距離だけ枠104をダッシュパネル3側に移動させる。すなわち、この第1の例では、アクセルペダル201の踏み込み量が“車両の状態”であり、アクセルペダル201の踏み込み量を張力付与機構110に伝達するアクセルワイヤ202が制御手段である。ここで、張力付与機構110は、アクセルワイヤ202を介して伝達される駆動力を枠104に伝えるギア列を有し、このギア列によりアクセルペダル201の踏み込み量に比例した距離だけ枠104をダッシュパネル3側に移動させるものであってもよい。この場合において、ギア列のギア比が車両に設けられた何らかの操作子(例えばシフトレバー)に連動して切り換わるように構成してもよい。また、張力付与機構110は、アクセルペダル201の踏み込み量が閾値を越えた場合に、その超過分に比例した距離だけ枠104をダッシュパネル3側に移動させるものであってもよい。
図4は、車両の状態を張力付与機構110が薄膜103に与える張力に反映させる制御手段の第2の例を示すブロック図である。この第2の例において、ECU(Engine Control Unit)203は、車両に設けられた各種のセンサからの情報を元に、エンジンの燃料噴射量や噴射時間を決定するプロセッサである。この第2の例では、このECU203に、上記制御手段としての機能を追加する。
さらに詳述すると、ECU203は、アクセルポジションセンサ204を介してアクセルペダル201の踏み込み量を検知するとともに、車速センサ205を介して車両の車速を検知する。そして、車両の状態であるアクセルペダル201の踏み込み量と車速とに応じて、張力制御モータ206に与える駆動目標量を決定する。張力制御モータ206は、そのロータが張力付与機構110に連結されており、ECU203から与えられる駆動目標量に相当するトルクをロータを介して張力付与機構110に与える。張力付与機構110は、張力制御モータ206のロータを介して与えられるトルクを、ダッシュパネル3側へ枠104を移動させる駆動力に変換するギア列を有している。従って、この第2の例では、ECU203から与えられる駆動目標量に相当する駆動力が張力制御モータ206および張力付与機構110を介して枠104に与えられ、同駆動目標量に応じた張力が薄膜103に与えられる。
薄膜103のフィルタとしての帯域制限特性は、薄膜103に与えられる張力に依存する。図5は、この薄膜103の帯域制限特性を示す図である。図5において、横軸は1/3オクターブバンドのエンジン音の中心周波数、縦軸はその際のエンジン音の薄膜103の通過前後における音圧レベル差(すなわち、薄膜103の通過に伴うエンジン音の減衰量)である。そして、グラフG1は、薄膜103を弛まない程度に枠104に支持させ、薄膜103に張力を与えない場合における薄膜103の通過前後のエンジン音の音圧レベル差、グラフG2は、薄膜103に所定の大きさの張力を与えた場合における薄膜103の通過前後のエンジン音の音圧レベル差を示す。図5に示すように、薄膜103に張力を与えない場合には、薄膜103の通過に伴うエンジン音の減衰量は広い周波数帯域に亙ってほぼ一定である。しかし、薄膜103に張力を与えると、500Hz以下の低域においてエンジン音が大きく減衰されるようになる。このため、エンジン音の中高域の成分が薄膜103を介して車室2内に導入されることとなる。
図6は本実施形態の第1の動作例を示す図である。この動作例において、制御手段の構成は前掲図3のものであってもよいし、前掲図4のものであってもよい。この第1の動作例において、制御手段は、アクセルペダル201の踏み込み量がある閾値thを越えた場合に、張力付与機構110から薄膜103に与える張力を減少させる。この例によれば、運転者が、アクセルペダル201を踏み込んだときに、薄膜103を通過するエンジン音の低域成分が増加される。従って、運転者は、アクセルペダル201を踏み込んだときに、低音の豊かな迫力のある音質のエンジン音を聴くこととなる。
図7は本実施形態の第2の動作例を示す図である。この動作例において、制御手段の構成は前掲図4のものであることが好ましい。この第2の動作例において、車速が例えば60km/h以下の低速である場合の動作は上記第1の動作例と同様である。すなわち、制御手段であるECU203は、アクセルペダル201の踏み込み量が閾値thより低い期間は薄膜103に与える張力をやや低いレベルとし、アクセルペダル201の踏み込み量が閾値thを越えると、薄膜103に与える張力を最低レベルまで減少させる(図7(a)参照)。しかし、車速が例えば60km/h以上の高速である場合の動作は上記第1の動作例と異なる。この場合、制御手段であるECU203は、アクセルペダル201の踏み込み量が閾値thより低い期間は薄膜103に与える張力をやや高いレベルとし、アクセルペダル201の踏み込み量が閾値thを越えると、薄膜103に与える張力を最低レベルまで減少させる(図7(b)参照)。このように車速が高速である場合に、アクセルペダル201を踏み込んでいない期間でも、エンジン音が薄膜103を通過する際に低域成分がやや増加する。そして、アクセルペダル201が踏み込まれると、エンジン音が薄膜103を通過する際に低域成分が大きく増加するのである。この第2の動作例によれば、車室2内の運転者に提供されるエンジン音の音質は、アクセルペダル201の踏み込み量と車速の両方に依存する。
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジンルーム1と車室2とを隔てる境界壁であるダッシュパネル3に設けられた孔101を塞ぐ薄膜103が、運転者にとって快適な成分をエンジン音から取り出すフィルタとして働く。従って、本実施形態によれば、十分な音量の快適なエンジン音を車室2内の運転者に提供することができる。また、本実施形態によれば、アクセル踏み込み量、車速といった車両の状態がフィルタたる薄膜103に与えられる張力に反映されるので、運転者は、車両の状態の変化をエンジン音の変化として聴き取ることができ、快適に運転を行うことができる。
<第2実施形態>
図8は、この発明の第2実施形態である車両内音響装置を適用した車両の前部の側断面図、図9は、同車両の前部を上方から透視した平面図である。この第2実施形態の1つの特徴は、上記第1実施形態に対し、音源から放射されるエンジン音を集めて、フィルタ部100(図1参照)に導入する集音装置10を追加した点にある。
図8および図9において、一般的な車両と同様、ダッシュパネル3の上部には、フロントガラス50を支持するカウル5が設けられている。そして、エンジンルーム1内には、エンジン本体6があり、このエンジン本体6の上部にはサージタンク7が設けられている。周知の通り、このサージタンク7は、外気をエンジン本体6に導くための吸気系に設けられた空気溜めである。吸気がエンジン本体6に供給される際、このサージタンク7の表面から吸気音が放射される。本実施形態では、このサージタンク7を音源とし、この音源から放射される吸気音を車室2に導入する。
サージタンク7とダッシュパネル3との間には、このサージタンク7の表面から放射される吸気音を集め、ダッシュパネル3を介して車室2へと導入する集音装置10が設けられている。この集音装置10は、サージタンク7およびダッシュパネル3間に閉じた空間を形成する壁11を有している。サージタンク7の表面から放射される吸気音は、この壁11により上下左右から囲まれた空間内をダッシュパネル3まで伝播する。十分なレベルの吸気音を車室2内に導入するためには、サージタンク7の表面において、なるべく広い面積の領域を壁11により囲まれた内側の空間に露出させるのが好ましい。壁11は、遮音性を有する材料により構成されている。これは、エンジンルーム1内において発生する機械音が壁11の内側の空間内に伝播しないようにするためである。また、壁11の端部とサージタンク7の表面との間には例えばゴムパッキン等によるクッション12が介在している。これは車両の走行時の揺れにより、壁11の端部とサージタンク7の表面とが衝突し、あるいは擦りあって、雑音が発生するのを防止するためである。
ダッシュパネル3において、集音装置10の壁11により囲まれた内側の領域のほぼ中央には、水平方向に並んだ複数の孔31が設けられている。本実施形態では、この孔31の個数は3個であり、各々径は40mmである。これらの孔31は、集音装置10を伝播してダッシュパネル3まで到達した吸気音を車室2内に導入する役割を果たすものである。大きな孔31を設けるのではなく、比較的小さな孔31を複数個設けるのは、車両に対する加工を極力少なくし、かつ、集音装置10によって集められた吸気音を効率的に車室2側に導入するためである。
そして、ダッシュパネル3には、複数の孔31を各々利用して、上記第1実施形態におけるフィルタ部100が各々設けられている(図示略)。
また、集音装置10の壁11により囲まれた空間内のダッシュパネル3近傍の位置には、レゾネータ41および42が設けられている。さらに、カウル5内には、運転者から見て左右方向に延びた共鳴管51および52が設けられている。これらは車室2に導入される吸気音の音質を調整する役割を果たす。
図10は、レゾネータ41および42、共鳴管51および52が配置されたエンジンルーム1と車室2との境界近傍部分の構成を示す斜視図、図11は同部分を上方から見た図である。なお、図10および図11では、図面が煩雑になるのを防止するため、カウル5の図示は省略されている。
図10および図11に示すように、レゾネータ41および42は、音の出入り口である音孔41aおよび42aを持った中空の箱状の構造体である。レゾネータ41および42は、サージタンク7からダッシュパネル3の孔31に至る音響伝播経路を各々の間に挟み、各々の音孔41aおよび42aを向き合わせて、ダッシュパネル3に固定されている。サージタンク7から放射された吸気音は、ダッシュパネル3の手前において、音孔41aおよび42aからレゾネータ41および42内に進入する。そして、レゾネータ41および42によって音質調整された吸気音が音孔41aおよび42aから出力され、それらがダッシュパネル3の手前において混ざり合い、ダッシュパネル3の孔31を利用したフィルタ部100を介して車室2内の運転者に向けて放射される。好ましい態様において、レゾネータ41および42の共鳴周波数は、150〜200Hz程度である。これは、6気筒エンジンが3000〜4000rpmの回転速度で回転しているときの吸気音の爆発1次(回転3次)の成分にレゾネータ41および42を共鳴させるためである。なお、レゾネータ41および42の各共鳴周波数は、同じでもよく、異なっていてもよい。
共鳴管51および52は、30cm程度の長さの中空の管である。これらは、サージタンク7からダッシュパネル3の孔31に至る音響伝播経路におけるダッシュパネル3の手前の位置において、各々の音の入り口である開放端を離間させ、かつ、対向させた状態で、ダッシュパネル3の上方のカウル5内に収容されている。カウル5の下面には、レゾネータ41および42の間を見下ろす位置に孔(図示略)が設けられている。サージタンク7から放射され、ダッシュパネル3の手前まで伝播した吸気音は、この孔を介して、カウル5内の共鳴管51および52に進入する。運転者から見て左側にある共鳴管51の端部近傍部分および運転者から見て右側にある共鳴管52の端部近傍部分には、車室2側に開口した孔51aおよび52aが設けられている。また、カウル5にも、これらの孔51aおよび52aと連通する孔53および54が各々設けられている(図8および図9参照)。カウル5には、上述したダッシュパネル3の孔31の場合と同様、孔53および54を各々利用したフィルタ部100(図示略)が設けられている。共鳴管51および52において音質調整された吸気音は、これらのフィルタ部100(図示略)を介して、車室2内の運転者に向けて放射される。好ましい態様において、共鳴管51および52の各共鳴周波数は500Hz程度である。
ダッシュパネル3の複数の孔31を各々利用した各フィルタ部100(図示略)およびカウル5の孔53、54を各フィルタ部100(図示略)は、上記第1実施形態において述べたものと同様な制御手段により、各々の薄膜103(図2参照)の張力が調整される。その場合の張力の調整の態様は、上記第1実施形態において、図6および図7を参照して説明した通りである。
以上説明したように、本実施形態によれば、集音装置10により吸気音を集め、フィルタ部100を介して車室2内に導入するので、車室2内の運転者に提供する吸気音の音量をさらに大きくすることができるという利点がある。また、本実施形態によれば、レゾネータ41、42、共鳴管51、52といった音質調整の手段が、各フィルタ部100の前段に配置されている。従って、レゾネータ41、42、共鳴管51、52によって、吸気音の低域成分の音量を充実させ、その後、アクセル踏み込み量、車速といった車両の状態に応じて、低域成分の音量をフィルタ部100により減衰させるか否かの切り換えを行うといった音質調整が可能であるという利点がある。
以上、この発明の第1および第2実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記各実施形態では、車両の状態として、アクセル踏み込み量と車速を利用したが、例えばシフト位置、車両の加速度などの他の情報を車両の状態として利用してもよい。あるいは、アクセル踏み込み量と車速に対し、シフト位置、車両の加速度などの他の情報を加えたものを車両の状態として利用してもよい。
(2)枠104に材質の異なる薄膜103を張ったユニットを各種用意しておき、運転者が所望のユニットを張力付与機構110に取り付けて使用することができるようにフィルタ部100を構成してもよい。
(3)上記第2実施形態のようにエンジンルーム1と車室2を隔てる境界壁に複数のフィルタ部100を設ける場合において、一部のフィルタ部100については制御手段が車両の状態に応じて薄膜103の張力を行い、他のフィルタ部100については薄膜103の張力を固定とし、または手動調整を行う構成としてもよい。
(4)フィルタ部100を介して車室2内に導入するエンジン音の種類にも各種考えられる。上記第2実施形態では、吸気音をフィルタ部100を介して車室2内に導入したが、排気音など、吸気音以外のエンジン音をフィルタ部100を介して車室2内に導入するようにしてもよい。
(5)上記第2実施形態において、吸気音の低域の成分を運転者に提供する必要がない場合には、レゾネータ41、42、共鳴管51、52を設けなくてもよい。
この発明の第1実施形態による車両内音響装置を備えた車両の前部の側断面図である。 同実施形態におけるフィルタ部100の構成を示す断面図である。 同実施形態における制御手段の第1の構成例を示すブロック図である。 同実施形態における制御手段の第2の構成例を示すブロック図である。 同実施形態におけるフィルタ部100の薄膜103の帯域制限特性を示す図である。 同実施形態の第1の動作例を示す図である。 同実施形態の第2の動作例を示す図である。 この発明の第2実施形態による車両内音響装置を備えた車両の前部の側断面図である。 同車両の前部を上方から透視した平面図である。 同具体例において、レゾネータ41および42、共鳴管51および52が配置されたエンジンルーム1と車室2との境界近傍部分の構成を示す斜視図である。 同境界近傍部分を上方から見た図である。
符号の説明
1……エンジンルーム、2……車室、3……ダッシュパネル、5……カウル、6……エンジン本体、7……サージタンク、10……集音装置、11……壁、12……クッション、41,42……レゾネータ、51,52……共鳴管、31,53,54……孔、41a,42a……音孔、100……フィルタ部、101……孔、102……中空円筒管、103……薄膜、104……枠、110……張力付与機構、201……アクセルペダル、202……アクセルワイヤ、203……ECU、204……アクセルポジションセンサ、205……車速センサ、206……張力制御モータ。

Claims (5)

  1. エンジン音の音源が属する空間と車室とを隔てる境界壁に設けられた孔を塞ぐ薄膜と、前記薄膜に張力を与える張力付与機構とを有するフィルタ部を具備することを特徴とする車両内音響装置。
  2. 前記車両の状態を前記フィルタ部の前記張力付与機構が前記薄膜に与える張力に反映させる制御手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の車両内音響装置。
  3. 前記制御手段は、前記車両のアクセルペダルの踏み込み量を、前記張力付与機構が前記薄膜に与える張力に反映させることを特徴とする請求項2に記載の車両内音響装置。
  4. 前記制御手段は、前記車両のアクセルペダルの踏み込み量と前記車両の車速に応じて、前記張力付与機構が前記薄膜に与える張力を制御することを特徴とする請求項2に記載の車両内音響装置。
  5. 前記音源から放射されるエンジン音を集めて、前記フィルタ部に導入する集音装置を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載の車両内音響装置。
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