JP2006063839A - 車両用エンジンの吸気装置および車両の車内音設定方法 - Google Patents

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幸輝 林
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正章 樫本
Shohei Kumano
昌平 熊野
Kenichi Morisane
健一 森実
Koji Hatano
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Abstract

【課題】 加速時の音量がリニアに増大しスポーティーで運転者に快い車内音を確実に作り出すことができる構成簡易な車両用エンジンの吸気装置および車両の車内音設定方法を提供する。
【解決手段】 エンジンルーム2(あるいはフロントフェンダー内)に、エンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空洞共鳴部(K)と、一端が空洞共鳴部(K)に開口するとともに他端がエアクリーナ5に連通し、同じくエンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する音響生成ダクト7とを設けて、これら空洞共鳴部(K)と音響生成ダクト7とで吸気音を増幅させ、車内音をエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加速時の音量がリニアに増大するスポーティーで運転者に快い車内音を作り出すことのできる車両用エンジンの吸気装置および車両の車内音設定方法に関する。
車両走行時の車内音は、エンジンを含むパワートレイン系の振動音や、排気音、吸気音、ロードノイズ、風騒音など、音源を異にする様々な音が車体を通して伝播する複雑な音である。そして、その車内音は一般的には音量を低減することが要求されるが、一方で、車内音の設定によってスポーティーなフィーリングを演出するなど、車内音を積極的に活用することも行われている。
車内音の設定手段としては、例えば排気音の設定があり、排気音を強調したスポーティーサウンドづくりが一般的に知られているが、この方法は車外騒音の増大を招くため最近はあまり採用されていない。
また、吸気系、とりわけエアクリーナに外気を導入する吸気ダクト(フレッシュエアダクト)を音源とする吸気音は、負荷に応じて大きくなる基本的にリニアな特性を有しているもので、運転者にとって心地よさを感じられる主要な要素であることから、近年、この吸気音を強調した車内音の音作りが注目され、例えば、エンジンルーム周辺のカウルボックス空間やフェンダ空間に開口させて共鳴周波数が互いに異なるよう設定した複数の吸気ダクトを設け、それぞれの吸気ダクトで発生し車室内に伝播する吸気音を、機関回転数・音圧レベル特性のピークが互いに異なる機関回転数となるようにし、各吸気ダクトに所定の周波数帯域の音響を減衰するレゾネータを設けて、加速時に機関回転数の上昇に応じて音圧レベルがリニアに上昇するように設定し、車室内に対する音響伝播性の高いカウルボックス空間やフェンダ空間を介して車室内に強調伝播させるよう吸気装置を構成することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−303925号公報
このように、吸気音は基本的に負荷に応じたリニアな特性を有することから、吸気音の設定により、スポーティーで運転者に快いを車内音の設定が可能となる。しかし、機関回転数・音圧レベル特性のピークを互いに異なる設定とした複数の吸気ダクトに、それぞれ所定の周波数帯域の音響を減衰するレゾネ―タを設け、加速時に機関回転数が上昇するにしたがって吸気音の音圧レベルがリニアに上昇するように吸気音を設定する上記従来の技術では、複数の吸気ダクトにそれぞれレゾネータを設けることが実質上不可欠で、吸気系が複雑なものとなる。また、車内音は、エンジンを含むパワートレイン系の振動音や、排気音、吸気音、ロードノイズ、風騒音など、音源を異にする様々な音が車体を通して伝播する複雑な音であり、吸気音をリニアに設定する上記従来の技術では、必ずしも車内音をリニアに設定することはできない。
本発明は、加速時の音量がリニアに増大しスポーティーで運転者に快い車内音を確実に作り出すことができる構成簡易な車両用エンジンの吸気装置および車両の車内音設定方法を提供することを目的とする。
本発明による車両用エンジンの吸気装置は、エンジンルームに搭載されたエンジンを音源の一つとする車両走行時の車内音の大きさがエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大するようにエンジン回転数の所定の領域で車内音を増幅する音響増幅手段を備えた車両用エンジンの吸気装置であって、前記音響増幅手段が、前記エンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空洞共鳴部と、一端が前記空洞共鳴部に開口するとともに他端がエアクリーナに連通し、前記エンジン回転数の所定の領域において前記吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する音響生成ダクトとからなることを特徴とする。
この吸気装置は、音響生成ダクトを音源とする吸気音の所定次数成分を、エンジン回転数の所定の領域において、音響生成ダクトと空洞共鳴部とで相乗的に増幅させ、その吸気音の車室内への伝播により、エンジン回転数の所定の領域において車内音を所定量増大させることができる。そして、予め求まるデータに基づいて、車内音を増幅させるべきエンジン回転数の所定の領域と該領域における目標増幅量とを設定することにより、加速時の車内音をリニアに増大させ、スポーティーで運転者に快い車内音を確実に作り出すことができる。しかも、そのための構成は、空洞共鳴部と音響生成ダクトとからなる音響増幅手段を設けるだけで、簡易な構成とすることができる。
ここで、車内音を増幅させるべきエンジン回転数の所定の領域は、音響生成ダクトを設ける前の車内音とエンジン回転数との関係を示す音響特性のデータから、車内音がエンジン回転数に対しリニアな関係から外れて中だるみ状にへこんだ状態になる回転数領域を特定して、その領域に設定する。そして、そのエンジン回転数の所定の領域における車内音を増幅してエンジン回転数との関係をリニアとするために必要な吸気音の所定次数成分の増幅量を音響特性のデータから算出し、それを目標増幅量として音響生成ダクトを設定する。
また、その増幅させる吸気音の所定次数成分は、例えば直列4気筒エンジンの場合、4次成分とするのが好ましい。4気筒の場合の吸気音の低周波成分である2次成分は、違和感の強いこもり音となるだけでなく、ダクト共鳴がエンジン出力に大きく影響するため、音作りには適当でない。その点、高周波成分である4次成分は、音質が良く、エンジン出力への影響も少ないため音作りに適している。高周波成分でも、6次の場合は、エンジン出力への影響が大きい。
また、空洞共鳴部は、設定したエンジン回転数の所定の領域において、設定した吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空間(言い換えれば、狙いとする周波数に対する音響感度の高い空間である。)を、エンジンルームまたはフロントフェンダー内を調査して特定し、その調査により特定できた空間に設定する。その場合、例えば、4気筒直列エンジンで、加速時にエンジン回転数が例えば3000rpmから6000rpmまで上昇する間というのは、吸気音の4次成分の周波数でいうと、200Hzから400Hzであり、その間、車内音がエンジン回転数に対しリニアな関係から外れて中だるみ状にへこんだ状態となる回転数領域が例えば4000〜4500rpmであるとすると、狙いの共鳴周波数は290Hz前後ということになる。そこで、エンジンルームまたはフロントフェンダー内を調査して、290Hz前後で共鳴する空間を特定する。
こうしてエンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分を音響生成ダクトにより増幅し、それをさらに空洞共鳴部により増幅することにより、エンジン回転数に対しリニアに増大する車内音の音作りを行うのである。
音響生成ダクトは、エアクリーナに外気を導入する吸気ダクトとは別に設けられたものであってよく、エアクリーナに外気を導入する吸気ダクトを兼ね、該エアクリーナの吸入側に連通する単一のダクトを構成するものであってもよい。また、音響生成ダクトの通路断面積は吸気ダクトの通路断面積より小さくするのがよい。
音響生成ダクトを、エアクリーナに外気を導入する本来の吸気ダクトとは別に設ける場合、本来の吸気ダクトをベースとしたエンジンおよび車両の開発を行った後で、空洞共鳴部と音響生成ダクトとで音響増幅手段を構成することにより吸気音を強調してリニアな車内音を設定するようにでき、開発の効率化を図ることができる。
本発明による車両の車内音設定方法は、エンジンルームに搭載されたエンジンを音源の一つとする車両走行時の車内音の大きさをエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大させる車両の車内音設定方法であって、設定前の車両の前記車内音を計測して、前記車内音の大きさとエンジン回転数との関係を示す音響特性のデータを求め、該データに基づき、前記車内音の大きさとエンジン回転数との関係を示す音響特性をグラフ化して、車内音を増幅させるべきエンジン回転数の所定の領域と該領域における前記車内音の目標増幅量を設定し、前記エンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空洞共鳴部を前記エンジンルームまたはフロントフェンダー内の特定空間に設定する一方、前記エンジン回転数の所定の領域において前記吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴するダクト特性に設定した音響生成ダクトを、該ダクトの一端が前記空洞共鳴部に開口するとともに他端がエアクリーナに連通するように配置し、前記空洞共鳴部と前記音響生成ダクトとによる前記エンジン回転数の所定の領域における前記吸気音の所定次数成分の増幅により、前記車内音の大きさをエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大させることを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、吸気音の強調により加速時の車内音をリニアに増大させ、スポーティーで運転者に快い車内音を確実に作り出すことができる。しかも、そのための構成は、空洞共鳴部と音響生成ダクトとからなる音響増幅手段を設けるだけで、簡易な構成とすることができる。
特に、請求項1に係る発明によれば、従来のように、レゾネータを用いることなく、空洞共鳴部と音響生成ダクトとからなる簡便な装置により、吸気音を強調して加速時に車内音をリニアに増大させることが可能となる。
また、請求項2に係る発明によれば、音響生成ダクトを本来の吸気ダクトとは別に設けるため、設計の自由度が大きい。
また、請求項3に係る発明によれば、エアクリーナの吸入側に連通するダクトが単一であるため、構成が簡単となる。
また、請求項4に係る発明によれば、音響生成ダクトが本来の吸気ダクトとは別に設けられ、しかも音響生成ダクトの通路断面積が小さいため、本来の吸気ダクトをベースとしたエンジンおよび車両の開発を行った後で、空洞共鳴部と音響生成ダクトとで音響増幅手段を構成することにより、吸気音を強調してリニアな車内音を設定するようにでき、開発の効率化を図ることができる。
また、請求項5に係る発明によれば、簡便な方法で、空洞共鳴部と音響生成ダクトとにより吸気音を強調して加速時に車内音をリニアに増大させることができる、
図1は、本発明の実施の形態の一例に係る車両前部の構成を模式図にて示している。この実施の形態の車両は、車両1の前部に位置するエンジンルーム2に、吸気系を車両進行方向の前側とし排気系を後ろ側として横置きで直列4気筒のエンジン3を搭載したもので、エンジン3の本体前方に吸気マニホールド4が配置され、エンジンルーム2の前部で運転席から見て左側方となる位置に吸気マニホールド4に繋がるエアクリーナ5が配置され、エアクリーナ5に外気を導入する吸気ダクト6が前方に向けて配置されている。
そして、この実施の形態は、エンジンルーム2の後部で、エンジン3の図示しない排気管の上方に、290Hz前後の周波数で共鳴する空間がある例であって、この空間を空洞共鳴部(K)として、一端をこの空洞共鳴部(K)に開口させるとともに他端をエアクリーナ5に連通させ、同じく290Hz前後の周波数で共鳴するよう設計した音響生成ダクト7を、吸気ダクト6とは別に設けている。これら空洞共鳴部(K)と音響生成ダクト7は、エンジン3の吸気装置において、吸気音の強調により車内音の大きさをエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大させるようにエンジン回転数の所定の領域で車内音を増幅する音響増幅手段を構成する。
この実施の形態において、空洞共鳴部(K)と音響生成ダクト7とからなる音響増幅手段の設定およびそれによる車内音の設定方法は次のとおりである。
まず、音響生成ダクト7を設ける前の、外気を導入する吸気ダクト6を備えたエンジン3を車両に搭載した状態で、車内音を計測して、車内音の大きさとエンジン回転数との関係を示す音響特性のデータを求める(現状調査)。図2は、上記データに基づく車内音の大きさとエンジン回転数との関係のグラフの一例である。
この例では、加速時にエンジン回転数が3000rpmから6000rpmまで上昇する途中の4000〜4500rpmあたりの回転数領域で、車内音の大きさ、すなわちラウドネス(単位はsone)が、図2に破線で示すようにエンジン回転数に対しリニアな関係から外れて中だるみ状にへこんだ状態になっている。
そこで、この4000〜4500rpmあたりの回転数領域をターゲット(車内音を増幅させるべきエンジン回転数の所定の領域)として、図2に一点鎖線で示すようにこの間のリニア度を改善する仮想改善ラインを想定し、それを基準として、当該領域の中心的回転数における車内音の目標増幅量(増幅させるべき目標音圧レベル)を設定する。すなわち、4000〜4500rpmの領域の中心的回転数における車内音の4次成分の周波数を例えば290Hzとして、その290Hzの音圧の増幅量を、例えば6dB、9dB、11dBというように変えていって、図2のグラフがどう変化するかによって最適な増幅量すなわち目標増幅量を設定する。
そして、その目標増幅量(例えば9dB)だけ車内音を増幅させるための吸気音4次成分の増幅分(増幅する目標音圧レベル)を求め、例えばその4次成分の目標音圧レベル(例えば30dB)を達成するよう、次のとおり空洞共鳴部(K)および音響生成ダクト7を設定する。
まず、現状調査においてラウドネスがエンジン回転数に対しリニアな関係から外れて中だるみ状に落ち込んでいる例えば4000〜4500rpmの回転数領域(エンジン回転数の所定の領域)において吸気音の4次成分(所定次数成分)の周波数である290Hz前後で最も共鳴する空間を、エンジンルーム2内の様々な空間部またはフロントフェンダー8内空間の音響特性の計測を通して特定し、その空間を空洞共鳴部(K)として設定する。
そして、その空洞共鳴部(K)に音響生成ダクト7の一端を開口させ、該音響生成ダクト7の他端をエアクリーナ5に連通させる。
音響生成ダクト7は、図3の(a)に模式で示す均等径のダクトであってよく、また、図3の(b)に模式で示す途中を拡張した形態のダクトや、逆に途中を絞った形態のダクト(図示せず)であってもよいもので、エアクリーナ5と空洞共鳴部(K)との位置関係などを考慮して、任意に形態を設定し得る。そして、この音響生成ダクト7は、ターゲットとする例えば4000〜4500rpmの回転数領域(エンジン回転数の所定の領域)において吸気音の4次成分(所定次数成分)の共鳴が1/2波長で発生するよう吸気管長L1あるいはL2を設定し、リニア感を向上させるために必要な音圧レベルに応じて管径D1あるいはD2を設定する。音響生成ダクト7は、途中を拡張しても、あるいは途中を絞っても、共鳴の周波数は全体のボリュームが略等しい均等径のダクトと同等で、音圧レベルは概ね元の管径(例えばD2)によって決まる。そのため、エアクリーナ5と空洞共鳴部(K)との位置関係などの都合で、途中を拡張して管長を縮めたり、途中を絞って管長を伸ばしたりすることができる。管径D1、D2は、通路断面積が吸気ダクト6の通路断面積より小さくなるよう設定する。
このように空洞共鳴部(K)と音響生成ダクト7を設定することにより、音響生成ダクト7を音源とする吸気音の4次成分(所定次数成分)が、エンジン回転数が4000〜4500rpmの領域(エンジン回転数の所定の領域)において、音響生成ダクト7と空洞共鳴部(K)とで相乗的に増幅され、その結果、図2に実線で示すように4000〜4500rpmの領域で車内音の大きさ(ラウドネス)が一点鎖線で示す仮想改善ラインに近づき、加速時にリニアに増大するスポーティーで運転者に快い車内音となる。
以上、実施の形態の一例を説明したが、本発明はその他様々な実施の形態が可能である。例えば、音響生成ダクトは、エアクリーナに外気を導入する吸気ダクトを兼ね、エアクリーナの吸入側に連通する単一のダクトを構成するものであってもよい。
また、音響生成ダクトは1つに限らず、車内音の大きさ(ラウドネス)のへこみが複数ある場合など、狙いとする周波数を複数とし、それぞれの周波数に対応させて複数の音響生成ダクトを設けてもよい。
空洞共鳴部は、フロントフェンダー内に設定してもよい。また、エンジンルームあるいはフロントフェンダー内に、狙いとする吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空間(狙いとする周波数に対する音響感度の高い空間)がない場合は、空洞共鳴部となる空洞共鳴箱をエンジンルームに設置してもよい。
また、音響生成ダクトはエンジンルーム内に取り回すにあたり、ボンネットレインフォースメント、サスペンションフレーム、車体フレーム等の構造系をダクト構成品として活用することも可能である。
本発明は、また、音響生成ダクトの一端を、カウルボックス内に開口する空調装置用ブロアユニットのベルマウス部に近接配置することにより、空調装置の、室内に開口する吹出しダクトからより直接的に吸気音を放射させるような応用も可能である。
本発明の実施の形態に係る車両前部の模式構成図である。 本発明の実施の形態における車内音の音響特性のグラフである。 本発明の実施の形態における共鳴生成ダクトの一例の模式図(a)および他の例の模式図(b)である。
符号の説明
1 車両
2 エンジンルーム
3 エンジン
5 エアクリーナ
6 吸気ダクト
7 音響生成ダクト
K 空洞共鳴部

Claims (5)

  1. エンジンルームに搭載されたエンジンを音源の一つとする車両走行時の車内音の大きさがエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大するようにエンジン回転数の所定の領域で車内音を増幅する音響増幅手段を備えた車両用エンジンの吸気装置であって、
    前記音響増幅手段が、前記エンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空洞共鳴部と、一端が前記空洞共鳴部に開口するとともに他端がエアクリーナに連通し、前記エンジン回転数の所定の領域において前記吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する音響生成ダクトとからなることを特徴とする車両用エンジンの吸気装置。
  2. 前記エアクリーナに外気を導入する吸気ダクトとは別に前記音響生成ダクトが設けられている請求項1記載の車両用エンジンの吸気装置。
  3. 前記音響生成ダクトが前記エアクリーナに外気を導入する吸気ダクトを兼ね、該エアクリーナの吸入側に連通する単一のダクトを構成している請求項1記載の車両用エンジンの吸気装置。
  4. 前記音響生成ダクトの通路断面積は前記吸気ダクトの通路断面積より小さく設定されている請求項2記載の車両用エンジンの吸気装置。
  5. エンジンルームに搭載されたエンジンを音源の一つとする車両走行時の車内音の大きさをエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大させる車両の車内音設定方法であって、
    設定前の車両の前記車内音を計測して、前記車内音の大きさとエンジン回転数との関係を示す音響特性のデータを求め、該データに基づき、前記車内音の大きさとエンジン回転数との関係を示す音響特性をグラフ化して、車内音を増幅させるべきエンジン回転数の所定の領域と該領域における前記車内音の目標増幅量を設定し、前記エンジン回転数の所定の領域において吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴する空洞共鳴部を前記エンジンルームまたはフロントフェンダー内の特定空間に設定する一方、前記エンジン回転数の所定の領域において前記吸気音の所定次数成分の周波数で共鳴するダクト特性に設定した音響生成ダクトを、該ダクトの一端が前記空洞共鳴部に開口するとともに他端がエアクリーナに連通するように配置し、
    前記空洞共鳴部と前記音響生成ダクトとによる前記エンジン回転数の所定の領域における前記吸気音の所定次数成分の増幅により、前記車内音の大きさをエンジン回転数の上昇に伴いリニアに増大させることを特徴とする車両の車内音設定方法。
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