JP2009039613A - 触媒組成物及びそれを用いたクロスカップリング化合物の製造方法 - Google Patents

触媒組成物及びそれを用いたクロスカップリング化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機合成上、非常に重要な反応技術であるクロスカップリング反応用に極めて高活性な触媒組成物、及びそれを用いたクロスカップリング化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】 0価のニッケル化合物、特定のアミン化合物及びトリフェニルホスフィンを含んでなる触媒組成物を用いて、塩基の存在下に、オルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物とハロゲン化合物等とを反応させることによりクロスカップリング化合物を得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機合成上、クロスカップリング反応に対し高活性な触媒組成物、及びそれを用いたクロスカップリング化合物の製造方法に関するものである。本発明の方法を用いることにより、種々の機能性化合物を効率的に製造することが可能となる。
カップリング反応技術は、電子材料、医農薬中間体、各種機能性化合物等を合成する技術として非常に重要である。中でも、塩基及び触媒存在下に、ホウ素化合物と有機ハライド化合物とをクロスカップリング反応させる技術(以下、鈴木カップリング反応技術と略記する)が、有用で汎用性の高い技術として大きく注目されてきており、この技術を利用して様々な有用な化合物を合成可能である。特に近年では、ビアリール化合物(医農薬中間体や液晶材料等)や置換オレフィン化合物(機能性材料の原料等)合成において極めて重要となっている。
従来、鈴木カップリング反応技術を利用してビアリールまたは置換オレフィン化合物を合成する際の触媒としては、パラジウム化合物とホスフィン化合物から成る触媒(以下、パラジウム−ホスフィン触媒と略記する)が多用されてきた。しかしながら、パラジウムは非常に高価であり、また、カップリング原料として安価な塩化物の利用が困難であった。
これに対し、パラジウムを経済的に有利となる安価なニッケルで代替したニッケル化合物とホスフィン化合物からなる触媒(以下、ニッケル−ホスフィン触媒と略記する)、またはニッケル化合物とアミン化合物からなる触媒(以下、ニッケル−アミン触媒と略記する)が提案されてきており(例えば、特許文献1〜5、非特許文献1〜4参照)、これらの触媒系は塩化物に対しても有効であることが知られている。しかしながら、これらの方法においては、オルト位に置換基を有する芳香族ホウ素化合物の場合に反応速度、収率の低下がみられる場合があった。特に、これまでオルト位にエステル基がある芳香族ホウ素化合物に対しては報告例がなく、従来ニッケル触媒系では適用しても目的のクロスカップリング体の収率は大きく低下する問題があったため(例えば、特許文献6参照)、効率的なクロスカップリング用触媒の開発が望まれていた。
特開2000−302697公報(実施例) 特開2000−302720公報(実施例) 特開2003−119175公報(実施例) 特開2004−91467公報(実施例) 特開2004−91465公報(実施例) 特開2006−305558公報(実施例) 「テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)」,(英国),1996年,第37巻,p2993−2996(スキーム1、表1〜2) 「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)」,(米国),1997年,第62巻,p8024−8030(スキーム1、表1〜6) 「テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)」,(英国),1997年,第38巻,p3513−3516(スキーム1、表1〜2) 「テトラヘドロン(Tetrahedron)」,(英国),1999年,第55巻,p11889−11894(図1〜3、表1〜3)
本発明は、有機合成上、非常に重要な反応技術であるクロスカップリング反応において、従来の方法では解決できなかった、オルト位に置換基を有する芳香族ホウ素化合物を使用する際の反応速度および収率低下の問題を改善した、高活性な触媒組成物及びそれを用いたクロスカップリング化合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、従来の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ニッケル化合物、アミン化合物及びトリフェニルホスフィンを含んでなる触媒組成物が、従来法では利用が困難であった、オルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物に対して、効率的に鈴木カップリング反応を進行させることを見出した。
すなわち本発明は、イ)0価のニッケル化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物及びトリフェニルホスフィンを含んでなる触媒組成物、及びロ)下記式(3)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物と下記式(4)で示される化合物とを、塩基及び前記触媒組成物の存在下に、クロスカップリング反応させることを特徴とする下記式(5)で示されるクロスカップリング化合物の製造方法に関するものである。
Figure 2009039613
Figure 2009039613
Figure 2009039613
Figure 2009039613
(式中、R〜Rは同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。nは4〜12の整数を表す。Rはホウ素原子が結合する炭素原子のオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。Yは水酸基を表す。Rは置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。)
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の触媒組成物は、ニッケル化合物、アミン化合物及びトリフェニルホスフィンの3成分から構成される。
本発明の触媒組成物におけるニッケル化合物とは、ニッケル元素を有効成分とする0価のニッケル化合物を示す。
その0価のニッケル化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、ニッケル(0)粉末、下記式(1)で示されるビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)等が挙げられる。
Figure 2009039613
(式中、Xは1,5−シクロオクタジエンを表す。)
上記したニッケル化合物は単独または混合物として使用してもよい。なお、反応性及び収率の観点からは、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケルを用いることが好ましい。
また、本発明の触媒組成物におけるアミン化合物とは、下記式(2)で示される第三級の二座アミン化合物である。
Figure 2009039613
(式中、R〜Rは同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。nは4〜12の整数を表す。)
一般式(2)で示される第三級の二座アミン化合物の具体例としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルペンタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルペンタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルペンタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルペンタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルペンタヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘプタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルヘプタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルヘプタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルヘプタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルオクタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルオクタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルオクタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルオクタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルノナンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルノナンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルノナンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルノナンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルドデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルドデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラシクロヘキシルドデカンジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニルドデカンジアミン等が挙げられる。収率の観点からはnが6〜8の第三級の二座アミン化合物を用いることが望ましく、また、化合物入手の観点からはnが6のN,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミンを用いることが好ましい。
本発明の触媒組成物は、ニッケル化合物、アミン化合物及びトリフェニルホスフィンの3成分から構成されるが、種々のホスフィン化合物の中でも、トリフェニルホスフィンを使用した場合にのみ、特異的に高活性な触媒組成物が得られることを見出した。
本発明の触媒組成物は、上記したニッケル化合物、アミン化合物及びトリフェニルホスフィンを混合、またはニッケル−アミン錯体にトリフェニルホスフィンを添加することによっても得られ、反応系中での調製も可能である。各々の化合物の組成比は、ニッケル化合物1.0モルに対し、アミン化合物1.0〜10.0モル比、トリフェニルホスフィン1.0〜10.0モル比の範囲により適宜選択することができる。より好ましくは、ニッケル化合物1.0モルに対し、アミン化合物1.0〜5.0モル比、トリフェニルホスフィン2.0〜5.0モル比である。
触媒組成物は溶媒存在下に調製することができる。使用される溶媒は、ニッケル化合物、アミン化合物及びトリフェニルホスフィンに対して不活性であれば特に限定されないが、例えば、エーテル系溶媒、含酸素系溶媒、含窒素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒等が挙げられる。通常、これらの溶媒を単独或いは混合して使用することができる。
本発明者らは、上記の触媒組成物が、有機合成反応において非常に高い活性を有することを見出した。特に、塩基の存在下に、オルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物とハライド化合物とをクロスカップリングさせる方法(鈴木カップリング反応)において、高い活性を有することを見出した。
以下、本発明の方法におけるクロスカップリング反応について詳細に説明する。
本発明の方法において実施される鈴木カップリング反応は、下記式(3)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物と、下記式(4)で示される化合物とを、塩基及び前記触媒組成物の存在下にクロスカップリング反応させて、下記式(5)で示されるクロスカップリング化合物を得る方法である。
Figure 2009039613
Figure 2009039613
Figure 2009039613
(式中、Rはホウ素原子が結合する炭素原子のオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。Yは水酸基を表す。Rは置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。)
本発明の方法において使用されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物は、上記式(3)で示される化合物である。式中、Rはホウ素原子が結合する炭素原子のオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。
における置換もしくは無置換のアリール基としては特に限定されないが、例えば、C〜C18の1〜4環の置換もしくは無置換のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、アズレン基、ピレン基、フェナントレニル基、フルオレニル基等が挙げられる。また、それぞれ任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基で置換されていてもよい。但し、ホウ素原子が結合した炭素原子のオルト位には少なくとも1つのエステル基を有する。
における置換もしくは無置換のヘテロアリール基としては特に限定されないが、具体的には、イミダゾリル基、ピリジニル基、ピリミジル基、ピラジル基、インドリル基、キノリン基、イソキノリン基等の含窒素ヘテロアリール基、フリル基、ベンゾフラニル基等の含酸素ヘテロアリール基、チエニル基、ベンゾチエニル基等の含硫黄ヘテロアリール基等が挙げられる。また、それぞれ任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基で置換されていてもよい。但し、ホウ素原子が結合した炭素原子のオルト位には少なくとも1つのエステル基を有する。
また、Yは水酸基を表すが、下記式(9)で示されるように、脱水縮合して3量体無水物を形成していてもよい。
Figure 2009039613
(式中、Rはホウ素原子が結合する炭素原子のオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。)
芳香族ホウ素化合物のより好ましい例は、下記式(6)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する化合物である。
Figure 2009039613
(式中、R〜Rは同一または異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基を表す。但し、R,Rの少なくとも一方は水素原子ではない。aは1〜3の整数を表す。ベンゼン環の隣り合う炭素原子に結合しているRは、任意に結合してベンゼン環と縮合環を形成してもよい。Yは水酸基を表す。)
上記式(6)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物の具体例としては特に限定されないが、例えば、2−アセトキシフェニルボロン酸、2−メトキシカルボニルフェニルボロン酸、2,4−ビス(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸、2−エトキシカルボニルフェニルボロン酸、2,4−ビス(エトキシカルボニル)フェニルボロン酸、2−ベンジルオキシカルボニルフェニルボロン酸等が挙げられる。
本発明の方法において使用される上記式(4)で示される化合物のRは置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。
における置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基としては特に限定されないが、例えば、直線状、分岐状または環状のC〜C20のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、シクロエイコシル基等が挙げられ、さらにノルボルナル基、アダマンチル基等の多環式化合物もこの範疇に含まれる。また、それぞれ任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基で置換されていてもよい。
における置換もしくは無置換のアリール基としては特に限定されないが、例えば、C〜C18の1〜4環の置換もしくは無置換のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、アズレン基、ピレン基、フェナントレニル基、フルオレニル基等が挙げられる。また、それぞれ任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基で置換されていてもよい。
における置換もしくは無置換のヘテロアリール基としては特に限定されないが、例えば、C〜C18の1〜4環の置換もしくは無置換のヘテロアリール基が挙げられ、具体的にはピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、ベンゾフラニル基、インドール基、ベンゾチオフェン基、キノリン基、イソキノリン基、カルバゾール基、アクリジン基、フェナントロリン基、フェノチアジン基等が挙げられる。また、それぞれ任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基で置換されていてもよい。
における置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基としては特に限定されないが、例えば、C〜C20の1〜4環のアルケニル基が挙げられ、具体的にはビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、エイコセニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロノネニル基、シクロデセニル基、シクロウンデセニル基、シクロドデセニル基、シクロトリデセニル基、シクロテトラデセニル基、シクロペンタデセニル基、シクロヘキサデセニル基、シクロヘプタデセニル基、シクロオクタデセニル基、シクロノナデセニル基、シクロエイコセニル基等が挙げられ、さらにノルボルニル基等の多環式化合物もこの範疇に含まれる。また、それぞれ任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基で置換されていてもよい。
一般式(4)で示される化合物のさらに好ましい例は、下記式(7)で示される芳香族化合物、または下記式(8)で示されるアルケニル化合物である。
Figure 2009039613
Figure 2009039613
(式中、R10〜R13は同一または異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基を表す。bは1〜5の整数を表す。ベンゼン環の隣り合う炭素原子に結合しているR10は、任意に結合してベンゼン環と縮合環を形成してもよい。アルケニル基上の隣接するR11とR13、同一炭素上にあるR12とR13はそれぞれ同じ環状の一部であってもよい。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。)
上記式(7)で示される芳香族化合物の具体例としては特に限定されないが、例えば、フッ化ベンゼン、塩化ベンゼン、臭化ベンゼン、ヨウ化ベンゼン、フェニルメタンスルホナート、フェニルトリフルオロメタンスルホナート、o−クロロトルエン、m−クロロトルエン、p−クロロトルエン、o−ブロモトルエン、m−ブロモトルエン、p−ブロモトルエン、o−ヨードトルエン、m−ヨードトルエン、p−ヨードトルエン、2−エチルクロロベンゼン、3−エチルクロロベンゼン、4−エチルクロロベンゼン、2−エチルブロモベンゼン、3−エチルブロモベンゼン、4−エチルブロモベンゼン、2−エチルヨードベンゼン、3−エチルヨードベンゼン、4−エチルヨードベンゼン、2−プロピルクロロベンゼン、3−プロピルクロロベンゼン、4−プロピルクロロベンゼン、2−プロピルブロモベンゼン、3−プロピルブロモベンゼン、4−プロピルブロモベンゼン、2−プロピルヨードベンゼン、3−プロピルヨードベンゼン、4−プロピルヨードベンゼン、2−ブチルクロロベンゼン、3−ブチルクロロベンゼン、4−ブチルクロロベンゼン、2−ブチルブロモベンゼン、3−ブチルブロモベンゼン、4−ブチルブロモベンゼン、2−ブチルヨードベンゼン、3−ブチルヨードベンゼン、4−ブチルヨードベンゼン、1−クロロナフタレン、2−クロロナフタレン、1−ブロモナフタレン、2−ブロモナフタレン、1−ヨードナフタレン、2−ヨードナフタレン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、o−ジブロモベンゼン、m−ジブロモベンゼン、p−ジブロモベンゼン、o−ブロモクロロベンゼン、m−ブロモクロロベンゼン、p−ブロモクロロベンゼン、o−クロロフルオロベンゼン、m−クロロフルオロベンゼン、p−クロロフルオロベンゼン、o−ブロモフルオロベンゼン、m−ブロモフルオロベンゼン、p−ブロモフルオロベンゼン、o−クロロアニソール、m−クロロアニソール、p−クロロアニソール、o−ブロモアニソール、m−ブロモアニソール、p−ブロモアニソール、o−ヨードアニソール、m−ヨードアニソール、p−ヨードアニソール、o−クロロフェネトール、m−クロロフェネトール、p−クロロフェネトール、o−ブロモフェネトール、m−ブロモフェネトール、p−ブロモフェネトール、o−ヨードフェネトール、m−ヨードフェネトール、p−ヨードフェネトール、o−n−ブトキシクロロベンゼン、m−n−ブトキシクロロベンゼン、p−n−ブトキシクロロベンゼン、o−n−ブトキシブロモベンゼン、m−n−ブトキシブロモベンゼン、p−n−ブトキシブロモベンゼン、o−n−ブトキシヨードベンゼン、m−n−ブトキシヨードベンゼン、p−n−ブトキシヨードベンゼン、o−t−ブトキシクロロベンゼン、m−t−ブトキシクロロベンゼン、p−t−ブトキシクロロベンゼン、o−t−ブトキシフェニルブロマイド、m−t−ブトキシフェニルブロマイド、p−t−ブトキシフェニルブロマイド、o−t−ブトキシヨードベンゼン、m−t−ブトキシヨードベンゼン、p−t−ブトキシヨードベンゼン、2−クロロベンゾニトリル、3−クロロベンゾニトリル、4−クロロベンゾニトリル、2−ブロモベンゾニトリル、3−ブロモベンゾニトリル、4−ブロモベンゾニトリル、2−ヨードベンゾニトリル、3−ヨードベンゾニトリル、4−ヨードベンゾニトリル、o−(1−エトキシエトキシ)クロロベンゼン、m−(1−エトキシエトキシ)クロロベンゼン、p−(1−エトキシエトキシ)クロロベンゼン、o−(1−エトキシエトキシ)ブロモベンゼン、m−(1−エトキシエトキシ)ブロモベンゼン、p−(1−エトキシエトキシ)ブロモベンゼン、o−(1−エトキシエトキシ)ヨードベンゼン、m−(1−エトキシエトキシ)ヨードベンゼン、p−(1−エトキシエトキシ)ヨードベンゼン、o−アセチルクロロベンゼン、m−アセチルクロロベンゼン、p−アセチルクロロベンゼン、o−アセチルブロモベンゼン、m−アセチルブロモベンゼン、p−アセチルブロモベンゼン、o−アセチルヨードベンゼン、m−アセチルヨードベンゼン、p−アセチルヨードベンゼン、o−アセトキシクロロベンゼン、m−アセトキシクロロベンゼン、p−アセトキシクロロベンゼン、o−アセトキシブロモベンゼン、m−アセトキシブロモベンゼン、p−アセトキシブロモベンゼン、o−アセトキシヨードベンゼン、m−アセトキシヨードベンゼン、p−アセトキシヨードベンゼン、2−トリフルオロメチルクロロベンゼン、3−トリフルオロメチルクロロベンゼン、4−トリフルオロメチルクロロベンゼン、2−トリフルオロメチルブロモベンゼン、3−トリフルオロメチルブロモベンゼン、4−トリフルオロメチルブロモベンゼン、2−トリフルオロメチルヨードベンゼン、3−トリフルオロメチルヨードベンゼン、4−トリフルオロメチルヨードベンゼン、2−クロロ安息香酸、3−クロロ安息香酸、4−クロロ安息香酸、2−ブロモ安息香酸、3−ブロモ安息香酸、4−ブロモ安息香酸、2−ヨード安息香酸、3−ヨード安息香酸、4−ヨード安息香酸、2−クロロ安息香酸メチル、3−クロロ安息香酸メチル、4−クロロ安息香酸メチル、2−ブロモ安息香酸メチル、3−ブロモ安息香酸メチル、4−ブロモ安息香酸メチル、2−ヨード安息香酸メチル、3−ヨード安息香酸メチル、4−ヨード安息香酸メチル、2−クロロアニリン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ブロモアニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードアニリン、2−クロロホルミルベンゼン、3−クロロホルミルベンゼン、4−クロロホルミルベンゼン、2−ブロモホルミルベンゼン、3−ブロモホルミルベンゼン、4−ブロモホルミルベンゼン等が挙げられる。
上記式(8)で示されるアルケニル化合物の具体例としては特に限定されないが、塩化ビニル、臭化ビニル、β−ブロモスチレン、β−クロロスチレン、β−ヨードスチレン、α−ブロモスチレン、α−クロロスチレン、α−ヨードスチレン、1−ブロモ−1−ブテン、1−クロロ−1−ブテン、1−ヨード−1−ブテン、1−ブロモ−1−ペンテン、1−クロロ−1−ペンテン、1−ヨード−1−ペンテン、1−ブロモ−1−ヘキセン、1−クロロ−1−ヘキセン、1−ヨード−1−ヘキセン、1−ブロモ−1−ヘプテン、1−クロロ−1−ヘプテン、1−ヨード−1−ヘプテン、1−ブロモ−1−オクテン、1−クロロ−1−オクテン、1−ブロモ−1−デセン、1−クロロ−1−デセン、1−ヨード−1−オクテン等が挙げられる。
また、Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。ハロゲン原子の具体例は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
本発明の方法では、塩基の存在下に、一般式(3)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物と一般式(4)で示される化合物とを反応させることにより、クロスカップリング反応を実施する。
本発明の方法で使用される塩基については、塩基性を有する化合物であれば特に限定されないが、通常は無機塩基化合物が挙げられる。無機塩基化合物の具体例としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化化合物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸セシウム等の炭酸塩化合物、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸塩化合物、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等の酢酸塩化合物、リチウムメトキシド、リチウム−t−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド等のアルコキシド化合物等が挙げられる。
なお、用いる塩基の使用量は、上述した芳香族ホウ素化合物に対して通常0.1〜20当量の範囲で用いられる。使用量が0.1当量未満の場合には、反応が円滑に進行せず、20当量を超える場合には、使用量の割には収率が向上せず、かえって経済的に不利となる。
本発明者らは、前述したクロスカップリング反応において、ニッケル化合物、アミン化合物及びトリフェニルホスフィンを含んでなる触媒組成物が有効であることを見出した。特に本発明の如き触媒組成物を用いた場合には、これまでは利用が困難であった、オルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物に対しても効率的にクロスカップリング反応が進行する特徴を有しており、本発明の方法はクロスカップリング化合物の工業的製造法として極めて有用である。
本発明の方法における触媒組成物の使用量については、一般式(4)で示される化合物に対し、ニッケル原子当り0.001〜0.15当量であり、好ましくは0.005〜0.10当量である。使用量が0.001当量未満の場合には、反応が円滑に進行せず、0.15当量を超える場合には、使用量の割には収率が向上せず、かえって経済的に不利となる。
本発明の方法における反応温度は、通常0〜150℃の範囲である。
本発明の反応は、溶媒存在下に実施することができる。使用される溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、エーテル系溶媒、含酸素系溶媒、含窒素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒等が挙げられる。通常、これらの溶媒を単独或いは混合して使用することができる。また、共溶媒として、水等の溶媒も使用することができる。
反応終了後は、酸洗浄、水洗浄、アルカリ洗浄を適当に組み合わせることにより、副生した無機物や未反応原料等を除去し、さらにクロマトグラフィーや蒸留、再結晶等の通常の精製技術により、目的とするカップリング化合物を得ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の方法によれば、従来の問題点を解決した高活性な触媒組成物、特にオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物を使用する鈴木カップリングの如きクロスカップリング反応に対して本触媒組成物を用いることにより、高収率にてクロスカップリング化合物を得ることができる。
また、本発明の方法を応用することにより、医薬原料として有用な4’−トリフルオロメチル−2−ビフェニルカルボン酸への重要中間体である4’−トリフルオロメチル−2−ビフェニルカルボン酸エチルを効率的に合成することが可能となった。
以下に、本発明の方法を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
窒素ガスで置換された30ml反応管に、p−トリフルオロメチルクロロベンゼン 0.54g(3.0mmol)、2−エトキシカルボニルフェニルボロン酸 0.70g(3.6mmol)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(Ni(cod)) 41mg(0.15mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミン 24.5mg(0.17mmol)、トリフェニルホスフィン(PPh) 120mg(0.45mmol)、1,4−ジオキサン 5.0g、無水リン酸三カリウム(KPO) 1.91g(9.0mmol)を加えて、溶媒還流温度にて12時間攪拌した。反応終了後、5%HCl水溶液を加えて後処理し、分液操作にて得られた有機層をさらに飽和NaCl水溶液で洗浄した。得られた有機層をn−ドデカンを内部標準物質とするガスクロマトグラフィー定量分析にて分析した結果、目的物である4’−トリフルオロメチル−2−ビフェニルカルボン酸エチルが、収率59%(p−トリフルオロメチルクロロベンゼン基準)の割合で生成していた。結果を表1に示す。
実施例2〜9、比較例1〜2
実施例1において、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミン 24.5mg(0.17mmol)の代わりに、表1に示したアミン化合物を用いた以外は、実施例1に準拠して反応を行った。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(Ni(cod)) 41mg(0.15mmol)、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジアミン 24.5mg(0.17mmol)の代わりに、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンジクロロニッケル錯体(NiCl(tmeda))を使用した以外は、実施例1に準拠して反応を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009039613

Claims (6)

  1. 0価のニッケル化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物及びトリフェニルホスフィンを含んでなるクロスカップリング反応用触媒組成物において、下記式(3)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物と下記式(4)で示される化合物との反応に用いることを特徴とするクロスカップリング反応用触媒組成物。
    Figure 2009039613
    Figure 2009039613
    Figure 2009039613
    (式中、R〜Rは同一または異なっていてもよく、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。nは4〜12の整数を表す。Rはホウ素原子が結合する炭素原子のオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。Yは水酸基を表す。Rは置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。)
  2. アミン化合物のメチレン単位を表すnが6〜8であることを特徴とする請求項1〜2に記載のクロスカップリング反応用触媒組成物。
  3. アミン化合物が、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミンであることを特徴とする請求項1に記載のクロスカップリング反応用触媒組成物。
  4. 下記式(3)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物と下記式(4)で示される化合物とを、塩基及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の触媒組成物の存在下に、クロスカップリング反応させることを特徴とする下記式(5)で示されるクロスカップリング化合物の製造方法。
    Figure 2009039613
    Figure 2009039613
    Figure 2009039613
    (式中、Rはホウ素原子が結合する炭素原子のオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。Yは水酸基を表す。Rは置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基を表す。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。)
  5. 式(3)で示されるオルト位に少なくとも1つのエステル基を有する芳香族ホウ素化合物が、下記式(6)で示される化合物であることを特徴とする請求項4に記載のクロスカップリング化合物の製造方法。
    Figure 2009039613
    (式中、R〜Rは同一または異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基を表す。但し、R,Rの少なくとも一方は水素原子ではない。aは1〜3の整数を表す。ベンゼン環の隣り合う炭素原子に結合しているRは、任意に結合してベンゼン環と縮合環を形成してもよい。Yは水酸基を表す。)
  6. 式(4)で示される化合物が、下記式(7)で示される芳香族化合物、もしくは下記式(8)で示されるアルケニル化合物であることを特徴とする請求項4〜5に記載のクロスカップリング化合物の製造方法。
    Figure 2009039613
    Figure 2009039613
    (式中、R10〜R13は同一または異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の直線状、分岐状または環状のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基を表す。bは1〜5の整数を表す。ベンゼン環の隣り合う炭素原子に結合しているR10は、任意に結合してベンゼン環と縮合環を形成してもよい。アルケニル基上の隣接するR11とR13、同一炭素上にあるR12とR13はそれぞれ同じ環状の一部であってもよい。Zはハロゲン原子、メタンスルホナート基、トリフルオロメタンスルホナート基、トシレート基を表す。)
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