JP2009039377A - 食品保温器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 空気と反応して発熱する発熱体を用い、加熱食品をできるだけ温かい状態で保管及び配達できる食品保温器を提供する。
【解決手段】 食品保温器1は、保温される食品が収容される本体3と蓋体4とからなる断熱性の箱2と、本体3の底に敷かれる底敷き5と、底敷き5の上に置かれる、空気と反応して発熱する発熱体6と、を備える。箱本体3の発熱体6の近傍には通気孔31が設けられており、通気孔31を通って箱内部に侵入する空気と発熱体6が反応して発生した熱により箱2の内部が加温されて、食品を保温することができる。底敷き5は、凹凸が付与された平板状のアルミ箔で作製され、箱本体3の熱による変形を防ぐとともに、発熱体6の下面と底敷き5との間に空間が開くので、発熱剤と空気とが良好に接触し、発熱剤の発熱性が良くなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 食品保温器1は、保温される食品が収容される本体3と蓋体4とからなる断熱性の箱2と、本体3の底に敷かれる底敷き5と、底敷き5の上に置かれる、空気と反応して発熱する発熱体6と、を備える。箱本体3の発熱体6の近傍には通気孔31が設けられており、通気孔31を通って箱内部に侵入する空気と発熱体6が反応して発生した熱により箱2の内部が加温されて、食品を保温することができる。底敷き5は、凹凸が付与された平板状のアルミ箔で作製され、箱本体3の熱による変形を防ぐとともに、発熱体6の下面と底敷き5との間に空間が開くので、発熱剤と空気とが良好に接触し、発熱剤の発熱性が良くなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気と反応して発熱する発熱体を用い、加熱食品を比較的長時間保温できる食品保温器に関する。
お弁当やピザの宅配サービスやケータリングサービスにおいては、加熱調理された温かい食品をできるだけ温かい状態で注文者に届けることが好ましい。業者の作業工程や配達時間などを考慮すると、食品が加熱調理されてから注文者が口にするまでかなりの時間がかかる場合もあるので、このような食品は保温した状態で保管されたり、配達される。例えば、宅配ピザは、ピザが入った紙製の箱をビニール製のケースに入れて、さらに、そのケースを、配達用のバイク等に備えられている断熱性の収容ボックスに入れて配達される。
また、水や空気と反応して発熱する発熱体を利用して、食品を保温する保温器も多数提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
本発明は、空気と反応して発熱する発熱体を用い、加熱食品をできるだけ温かい状態で保管及び配達できる食品保温器を提供することを目的とする。
本発明の食品保温器は、 保温される食品が収容される本体と蓋体とからなる断熱性の箱と、 該箱の底に置かれる、空気と反応して発熱する発熱体と、を備え、 前記発熱体から発生した熱で前記食品を保温する食品保温器であって、 前記箱の、前記発熱体の近傍に通気孔が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、通気孔を通って箱内部に侵入する空気と発熱体が反応して発生した熱により箱の内部が加温されて、食品を保温することができる。特に、発熱体の近傍の箱に通気孔を設けたので、発熱体に空気が供給されやすくなり、発熱体の発熱性能を十分に発揮させることができる。なお、発熱体の“近傍”とは、発熱体からの距離が50mm以下の位置を示す。
断熱性の箱の材料としては、例えば、発泡スチロール、発泡ポリエチレンなどの発泡樹脂、ダンボール、ボール紙などの板状紙製品や紙製品、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラートなどのプラスチックなどが挙げられる。
発熱体としては、空気と反応して発熱する発熱性組成物と、それを収容する通気性の袋体からなるものを使用できる。
発熱性組成物としては、種類に制約はなく従来公知の空気の存在によって発熱する材料であればすべて適用できる。なかでも金属粉を使用した発熱性組成物が好適に用いられる。金属粉としては鉄粉系が好ましく、組成例としては鉄粉系、反応助剤、水、保水剤及び/又は添加剤から構成される。具体的には、鉄粉、還元鉄、活性炭、アルミナ、シリカゲル、木炭、吸水性高分子、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、酢酸、クロル酢酸、水、アクリル系吸水高分子、CMC、ベントナイト、トルマリン(苦土電気石)、トリポリリン酸ソーダ、消石灰、バーミキュライト、パーライト、テラバルーン、木粉等の発熱原料を適宣配合処方した組成物の使用が好適である(特開2002−45386参照)。
なお、鉄粉系、反応助剤、水、保水剤及び/又は添加剤の配合比は、鉄粉系:60〜75wt%、反応助剤:4〜7wt%、水:20〜28wt%、保水剤及び/又は添加剤:0〜10wt%であることが好ましい。
発熱性組成物としては、種類に制約はなく従来公知の空気の存在によって発熱する材料であればすべて適用できる。なかでも金属粉を使用した発熱性組成物が好適に用いられる。金属粉としては鉄粉系が好ましく、組成例としては鉄粉系、反応助剤、水、保水剤及び/又は添加剤から構成される。具体的には、鉄粉、還元鉄、活性炭、アルミナ、シリカゲル、木炭、吸水性高分子、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、酢酸、クロル酢酸、水、アクリル系吸水高分子、CMC、ベントナイト、トルマリン(苦土電気石)、トリポリリン酸ソーダ、消石灰、バーミキュライト、パーライト、テラバルーン、木粉等の発熱原料を適宣配合処方した組成物の使用が好適である(特開2002−45386参照)。
なお、鉄粉系、反応助剤、水、保水剤及び/又は添加剤の配合比は、鉄粉系:60〜75wt%、反応助剤:4〜7wt%、水:20〜28wt%、保水剤及び/又は添加剤:0〜10wt%であることが好ましい。
また、通気性袋体の材料としては、例えば、不織布、多孔質フィルム、不織布と多孔質フィルムの積層シート、不繊布とプラスチックフィルムとの積層シート、不繊布上に溶融樹脂を積層し穿孔したシート、穿孔したプラスチックフィルム等が挙げられる。前記多孔質フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン又はそれらを柔軟に改質したプラスチック類及びゴム類等からなる微細気孔を有する熱可塑性のものが一例として挙げられ、それらを単独で用いてもよく、また、補強のためにそれらに不織布等を積層してもよい。更に、また、以下に説明する非通気性包材に機械的に穿孔したもの等を単独で用いてもよく、また、補強のために不織布等を積層してもよい。非通気性包材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ポリエステル等のプラスチックフィルムやプラスチックフィルムにSiO2等の無機酸化物、又はアルミニウムなどの金属を蒸着したものやそれらを用いた積層物等が挙げられる。また、前記包材の厚みは、収納袋としての強度に問題が生じなければ、特に制限はないが、通常は、10μm〜500μm、好ましくは、20μm〜300μm、より好ましくは、20μm〜200μm、更に、好ましくは、30μm〜100μmである。
本発明においては、 さらに、前記箱の底に敷かれる底敷きを備え、 該底敷きが、耐熱性を有し、凹凸が付与された平板状のものであるこが好ましい。
耐熱性を有する平板状の底敷きを備えることにより、発熱体の熱が直接箱の底に接しない。このため、例えば、箱が発泡スチロールで作製されていた場合、発泡スチロールは発熱体の熱で変形し、再使用が不可能になる場合もあるが、このような底敷きを間に介することにより変形を防ぐことができる。また、底敷きを凹凸状とすることにより、発熱体の下面と底敷きとの間に空間が開き、発熱剤と空気とが良好に接触し、発熱剤の発熱性が良くなる。また、箱と直接接触しないことにより、断熱性を付与して保温性を更に高めることができる。
なお、凹凸状とは、平板の一面に多数の凹部又は凸部が設けられたもの、平板全体がジグザグ状に折られたもの、加工成形により複数の凹凸を設けたものなどを含む。後述の実施例においては、底敷きとして平板の一面に凸部を設けたものを用いているが、凸部の裏面は凹部となっており、同部内の空気も断熱層として作用する。
さらに、凸部又は凹部あるいはその両方に、直径5mm程度の穴をランダムに設けることにより空気との反応をよくすることも可能である。
なお、凹凸状とは、平板の一面に多数の凹部又は凸部が設けられたもの、平板全体がジグザグ状に折られたもの、加工成形により複数の凹凸を設けたものなどを含む。後述の実施例においては、底敷きとして平板の一面に凸部を設けたものを用いているが、凸部の裏面は凹部となっており、同部内の空気も断熱層として作用する。
さらに、凸部又は凹部あるいはその両方に、直径5mm程度の穴をランダムに設けることにより空気との反応をよくすることも可能である。
底敷きの材料としては、例えば、アルミ箔、ダンボール、板状紙製品、紙、軟化点100℃以上のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラートなどのプラスチックなどを挙げることができる。なお、アルミ箔は熱伝導率が高いので前述の箱の熱変形防止の作用と矛盾するが、アルミ箔を凹凸状として凸部で発熱体と接触させるようにすることにより、発熱体と底敷きとの接触面積を少なくでき、アルミ箔への熱の伝導性を小さくすることができる。また、アルミ箔は放熱性が高いため、周囲の空気に放熱されやすくなる。
本発明においては、 前記通気孔の面積が、前記箱の表面積の0.01〜5%であることとすれば、通気孔から発熱体への空気供給性と、箱内部の断熱性とを適当なバランスとすることができる。0.01%未満であれば、発熱体への空気の供給量が不足して、発熱体の発熱性が損なわれる。一方、5%以上であれば、箱内部の加熱された空気が外部へ漏れやすくなり、保温性が低下する。
また、本発明においては、 前記発熱体の上に置かれて、保温される食品が載せられるトレイをさらに備え、 前記箱の熱伝導率が0.02〜0.2W・m-1・K-1であり、前記トレイの熱伝導率が200W・m-1・K-1以上であることが好ましい。
箱の熱伝導率が0.02〜0.2W・m-1・K-1であれば、箱内部の保温性を保持することができる。また、トレイの熱伝導率が200W・m-1・K-1以上であれば、発熱体の熱を、トレイ上に置かれた食品に良好に伝えることができる。
箱の熱伝導率が0.02〜0.2W・m-1・K-1であれば、箱内部の保温性を保持することができる。また、トレイの熱伝導率が200W・m-1・K-1以上であれば、発熱体の熱を、トレイ上に置かれた食品に良好に伝えることができる。
本発明の食品保温器で保温される食品は、いったん加熱調理されたものならば制限はないが、例えば、ピザ、肉まん、焼き豚、お好み焼き、お弁当などである。また、パン生地を発酵させる際には、適切に温度を調節することにより発酵を実現できる。他に、チョコレートの湯煎、チーズフォンデュなどの食品加熱の用途にも適用できる。
以上の説明あるいは後述の実施例などから明らかなように、本発明によれば、空気と反応して発熱する発熱体を使用した、加熱された食品をできるだけ温かい状態で保管及び配達できる食品保温器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る食品保温器の構造を説明する断面図である。
図2は、図1の食品保温器の底敷きの斜視図である。
食品保温器1は、保温される食品が収容される本体3及び蓋体4とからなる断熱性の箱2と、箱本体3の底に敷かれる底敷き5、同底敷き5上に置かれる、空気と反応して発熱する発熱体6と、を備える。
図1は、本発明の実施の形態に係る食品保温器の構造を説明する断面図である。
図2は、図1の食品保温器の底敷きの斜視図である。
食品保温器1は、保温される食品が収容される本体3及び蓋体4とからなる断熱性の箱2と、箱本体3の底に敷かれる底敷き5、同底敷き5上に置かれる、空気と反応して発熱する発熱体6と、を備える。
箱2の本体3と蓋体4は、断熱性の材料(例えば、発泡スチロール(熱伝導率:約0.03W・m-1・K-1)で作製される。箱2の寸法や形状は、収容される食品の形状に合わせて選択される。例えば、ピザの場合は、平面形状が円形や方形の、比較的薄めものであり、焼豚や肉まんの場合は、やや高さの高いものとなる。この例では、本体3の厚さは20mm、蓋体4の厚さは40mmであり、箱2の寸法は、直径14.5cmのピザを2枚保温するものと想定して、横380mm×縦290mm×高さ160mmとする。
箱本体3の周壁には、複数の通気孔31が開けられている。この例では、通気孔31の形状は横長の長方形で、寸法は縦0.5mm×横30mmである。通気孔31は、箱本体3の底壁から25mmの高さ位置(箱本体3の周壁の外面の下端からの高さ)に、前後の壁に各々2ヶ所、左右の壁に各々1ヶ所開けられている(図1(B)参照)。詳しくは後述するように、発熱体6は箱本体3の底壁上に置かれる。この発熱体6は空気を反応して発熱するので、発熱体6の近傍の箱本体3の周壁にこのような通気孔31を設けることにより、発熱体6に空気が供給されやすくなり、発熱反応を起こしやすくなる。
また、箱蓋体4の中央付近にも、同様の通気孔41が開けられている。
また、箱蓋体4の中央付近にも、同様の通気孔41が開けられている。
この例では、全ての通気孔31、41の面積は10.5cm2となる。一方、箱2の表面積は4348cm2である。通気孔の箱2の表面積に対する面積率は0.24%となる。このように通気孔の面積の箱2の表面積に対する面積率を0.01〜5%とすることにより、通気孔31、41から発熱体6への空気供給性と、箱2内部の断熱性とを適当なバランスとすることができる。
発熱体6は、通気性を有する包材で作製した袋体に、空気と反応して発熱するタイプの発熱性組成物を収容したものである。包材は、非撥水性の不織布(100%レーヨン、MR−50、国光製紙社製)で作製される。包材の一面には防水層(PP製)が押出しラミネート加工により設けられている。包材には、全面にほぼ一様な密度で針孔が開けられている。この包材の通気度を、JISP8117のガーレ試験機法(使用した試験機:ガーレ式デンソメータ(RANGE;300ミリリットル、TIMER;s、t<1、測定部直径;30mm、株式会社東洋精機製作所製、JIS P8177準拠))を用いて測定したところ、1.5s/300ミリリットルであった。なお、通気度は、0.5〜30s/300ミリリットル、好ましくは、1.0〜20s/300ミリリットル、より好ましくは、1.5〜15s/300ミリリットル、さらに好ましくは、2〜10s/300ミリリットルである。袋体の寸法は、120mm×200mmである。
発熱性組成物は、鉄粉、活性炭、食塩及び水を、配合組成、鉄粉:67.5wt%、活性炭:5wt%、水:23.7wt%、食塩:3wt%で混合したものを使用する。この発熱性組成物を150g袋体に収容して発熱体6を作製した。発熱体6は、箱2の寸法や保温される食品を考慮して、複数個使用してもよい(この例では2個使用)。
なお、発熱体6は被使用時に発熱剤が空気と触れないように、気密性の外袋に入れて保管されている。
発熱性組成物は、鉄粉、活性炭、食塩及び水を、配合組成、鉄粉:67.5wt%、活性炭:5wt%、水:23.7wt%、食塩:3wt%で混合したものを使用する。この発熱性組成物を150g袋体に収容して発熱体6を作製した。発熱体6は、箱2の寸法や保温される食品を考慮して、複数個使用してもよい(この例では2個使用)。
なお、発熱体6は被使用時に発熱剤が空気と触れないように、気密性の外袋に入れて保管されている。
底敷き5は、図2に示すように、箱本体3の底壁とほぼ同様の寸法の長方形の平板であり、全面に凸部5aが付与されている。この例では、底敷き5は、耐熱性を有する材料(例えば、アルミ箔)で作製される。図1に示すように、このような底敷き5を、箱本体3の底壁と発熱体6との間に敷くことにより、発熱体6の熱が箱本体3の底壁に直に伝わることを防ぎ、底壁の熱による変形を防止できる。
また、凸部5aを設けることにより、底敷き5と底壁との間に空気層が形成されて断熱性が付与される。また、発熱体6と底敷き5との間にも空気が存在するので、発熱体6が空気と接触しやすくなる。なお、この例では、底敷き5を熱伝導率の高いアルミ箔で作製しているが、図1に示すように、底敷き5は凸部5aで発熱体6に接しており、発熱体6と底敷き5との接触面積は少ないので、発熱体6からアルミ箔への熱の伝導性は小さい。また、アルミ箔は放熱性が高いため、周囲の空気に放熱されやすくなる。これらのことにより、箱本体2を発泡樹脂で作製しても、発熱体6の熱による熱変形を起こさない。
また、凸部5aを設けることにより、底敷き5と底壁との間に空気層が形成されて断熱性が付与される。また、発熱体6と底敷き5との間にも空気が存在するので、発熱体6が空気と接触しやすくなる。なお、この例では、底敷き5を熱伝導率の高いアルミ箔で作製しているが、図1に示すように、底敷き5は凸部5aで発熱体6に接しており、発熱体6と底敷き5との接触面積は少ないので、発熱体6からアルミ箔への熱の伝導性は小さい。また、アルミ箔は放熱性が高いため、周囲の空気に放熱されやすくなる。これらのことにより、箱本体2を発泡樹脂で作製しても、発熱体6の熱による熱変形を起こさない。
発熱体6は、底敷き5の上に置かれるが、その際、発熱体6と、箱本体3の通気孔31との間の距離は約2.5〜50mm程度となる。このように、発熱体6の近傍の箱本体3の周壁にこのような通気孔31を設けることにより、発熱体6に空気が供給されやすくなり、発熱反応を起こしやすくなる。このような空気供給性を考慮すると、発熱体6と通気孔31との距離は50mm以下であることが好ましい。
なお、食品をトレイ7に入れて、そのトレイ7を発熱体6上に置くこともできる。トレイ7は、熱伝導性の良好な(100W・m-1・K-1以上)材料(例えば、アルミ箔(熱伝導率:238W・m-1・K-1))で作製されることが好ましい。この場合、トレイ7を介して保温される食品に発熱体6の熱が伝わりやすくなる。また、食品を直接発熱体6上に置くことが困難な場合にも好ましい。
図1の食品保温器1を使用して、加熱された食品(ピザ(直径14.5cm、重さ140g)2枚)を保温する例を説明する。
まず、底敷き5を箱本体3の底に敷く。そして、2個の発熱体6を外袋から出して底敷き5上に置く。加熱調理後のピザP2枚をトレイ7に入れ、そのトレイ7を発熱体5上に置いた。発熱体5は空気と反応して発熱反応を始めた。その後、箱本体3に蓋4をした。発熱反応開始後の、ピザ内部の温度、発熱体6の温度、トレイ7の温度及び箱2内の雰囲気温度を計測した。
まず、底敷き5を箱本体3の底に敷く。そして、2個の発熱体6を外袋から出して底敷き5上に置く。加熱調理後のピザP2枚をトレイ7に入れ、そのトレイ7を発熱体5上に置いた。発熱体5は空気と反応して発熱反応を始めた。その後、箱本体3に蓋4をした。発熱反応開始後の、ピザ内部の温度、発熱体6の温度、トレイ7の温度及び箱2内の雰囲気温度を計測した。
図3は、各温度と、測定時間との関係を示すグラフである。縦軸は温度、横軸は時間を示す。
発熱体6は、グラフの太実線に示すように、約30分後に80℃以上に上がり、一時間後には84℃程度に達し、それから徐々に下降していくが、6時間後も70℃程度を維持している。箱2内の雰囲気温度は、グラフの細実線に示すように、反応開始直後に55℃以上に上昇し、徐々に下降していくが、6時間後にも50℃程度を保っている。また、トレイ7の温度は、二点鎖線に示すように、反応開始直後の高温状態から約10分後に65℃程度まで下がるが、約30分後に70℃以上に上がり、その後6時間後まで70℃以上を維持している。そして、食品内部の温度は、一点鎖線に示すように、いったん65℃程度に下がり、その後徐々に下降していくが、6時間後も55℃以上を維持している。
発熱体6は、グラフの太実線に示すように、約30分後に80℃以上に上がり、一時間後には84℃程度に達し、それから徐々に下降していくが、6時間後も70℃程度を維持している。箱2内の雰囲気温度は、グラフの細実線に示すように、反応開始直後に55℃以上に上昇し、徐々に下降していくが、6時間後にも50℃程度を保っている。また、トレイ7の温度は、二点鎖線に示すように、反応開始直後の高温状態から約10分後に65℃程度まで下がるが、約30分後に70℃以上に上がり、その後6時間後まで70℃以上を維持している。そして、食品内部の温度は、一点鎖線に示すように、いったん65℃程度に下がり、その後徐々に下降していくが、6時間後も55℃以上を維持している。
この例では、図1の食品保温器を使用して焼き豚(重さ1kg)を保温した例を説明する。ただし、この例では、食器保温器の寸法は、縦200mm×横230mm×高さ120mmであり、通気孔の寸法は、図1の食器保温器と同じである。また、発熱体6は1個使用した。比較例として、発熱体を入れない食品保温器を使用した場合の温度も計測した。なお、焼き豚はアルミ箔で包んでトレイ7上に置いた。
図4は、焼き豚内部温度及び発熱剤温度と、測定時間との関係を示すグラフである。縦軸は温度、横軸は時間を示す。
発熱体6は、実線で示すように、約30分後に80℃以上に上がり、6時間後も80℃程度を維持している。そして、焼き豚内部の温度は、点線で示すように、一時間後に80℃以上に上がり、6時間後まで80℃付近を維持している。一方、発熱剤のない比較例の場合は、徐々に下降し、6時間後に50℃程度に下降した。
発熱体6は、実線で示すように、約30分後に80℃以上に上がり、6時間後も80℃程度を維持している。そして、焼き豚内部の温度は、点線で示すように、一時間後に80℃以上に上がり、6時間後まで80℃付近を維持している。一方、発熱剤のない比較例の場合は、徐々に下降し、6時間後に50℃程度に下降した。
この例では、図1の食品保温器を使用して肉まん1個を保温した例を説明する。ただし、この例では、食器保温器の寸法は、縦200mm×横230mm×高さ120mmであり、通気孔の寸法は、図1の食器保温器と同じである。また、発熱体6は1個使用した。なお、比較例として、発熱体を入れない食品保温器を使用した場合の温度も計測した。なお、肉まんはアルミ箔で包んでトレイ7上に置いた。
図5は、肉まん内部温度及び発熱剤温度と、測定時間との関係を示すグラフである。縦軸は温度、横軸は時間を示す。
発熱体は、実線で示すように、約30分後に80℃以上に上がり、その後も85℃以上を維持している。そして、肉まん内部の温度は、点線に示すように、一時間後まで85℃以上、三時間後まで80℃以上の温度を維持し、その後徐々に下がるが6時間後にも65℃以上を維持している。一方、発熱剤のない比較例の場合は、徐々に下降し、2時間後には60℃以下に低下し、6時間後には40℃程度に下降した。
発熱体は、実線で示すように、約30分後に80℃以上に上がり、その後も85℃以上を維持している。そして、肉まん内部の温度は、点線に示すように、一時間後まで85℃以上、三時間後まで80℃以上の温度を維持し、その後徐々に下がるが6時間後にも65℃以上を維持している。一方、発熱剤のない比較例の場合は、徐々に下降し、2時間後には60℃以下に低下し、6時間後には40℃程度に下降した。
1 食品保温器 2 箱
3 本体 4 蓋体
5 底敷き 6 発熱体
7 トレイ 31、41 通気孔
3 本体 4 蓋体
5 底敷き 6 発熱体
7 トレイ 31、41 通気孔
Claims (4)
- 保温される食品が収容される本体と蓋体とからなる断熱性の箱と、
該箱の底に置かれる、空気と反応して発熱する発熱体と、
を備え、
前記発熱体から発生した熱で前記食品を保温する食品保温器であって、
前記箱の、前記発熱体の近傍に通気孔が設けられていることを特徴とする食品保温器。 - さらに、前記箱の底に敷かれる底敷きを備え、
該底敷きが、耐熱性を有し、凹凸が付与された平板状のものであることを特徴とする請求項1記載の食品保温器。 - 前記通気孔の面積が、前記箱の表面積の0.01〜5%であることを特徴とする請求項1又は2記載の食品保温器。
- 前記発熱体の上に置かれて、保温される食品が載せられるトレイをさらに備え、
前記箱の熱伝導率が0.02〜0.2W・m-1・K-1であり、前記トレイの熱伝導率が200W・m-1・K-1以上であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の食品保温器。
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- 2007-08-10 JP JP2007208828A patent/JP2009039377A/ja active Pending
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