WO2005100198A1

WO2005100198A1 - 蓋付き包装体

Info

Publication number: WO2005100198A1
Application number: PCT/JP2005/007323
Authority: WO
Inventors: Hideyuki Takama; Hiroshi Odaka
Original assignee: Idemitsu Unitech Co., Ltd.
Priority date: 2004-04-16
Filing date: 2005-04-15
Publication date: 2005-10-27
Also published as: JP2005306390A

Abstract

　容器本体２と蓋体３を備え、この容器本体２と蓋体３が内嵌合されて閉塞され、前記容器本体２の開口部２１の内周面２４に対して凸部２４１と凹部２４２を形成するとともに、前記蓋体３の外周部３３に凸部３３１を形成し、前記容器本体２の凹部２４２と、前記蓋体３の凸部３３１が嵌着してなる蓋付き包装体１であって、冷凍状態とした後に電子レンジによる急激な加熱に対しても、容器本体２と蓋体３との嵌着状態を維持することができるため、調理用食品を収納する蓋付き容器として利用することができる。

Description

明細書

蓋付き包装体

技術分野

[0001] 本発明は、容器本体と蓋体との着脱容易性が良好でありながら、両者の嵌合強度が優れるため、電子レンジ調理用途として好適な蓋付き包装体に関する。

背景技術

[0002] 近年のコンビ-エンスストアの普及に伴、、ノスタ、弁当、総菜など種々の調理済み食品が広く流通ないし販売されるようになっている。この調理済み食品は、所定の容器に収納されて販売され、当該食品を収納したまま電子レンジで加熱するだけで簡単に調理できるため、若者を中心にして気軽に利用し、食されている。

[0003] このような調理済み食品を収納する容器としては、使用後には廃棄される使い捨て用途であることから、軽量で安価な合成樹脂で形成することが好ましぐまた、調理済み食品を入れるための容器本体と、当該容器本体と別体であって、容器本体の開口部を覆うようにして被せられる蓋体力ゝらなる蓋付き容器が広く使用されている。

[0004] また、この蓋付き容器にあっては、容器本体の周縁部内側に蓋体が内嵌合するいわゆる内嵌合形式の嵌合構成が広く適用されており、具体的には、熱可塑性榭脂発泡シートからなる容器本体と、当該容器本体に装着可能な合成樹脂製蓋体からなり、容器本体の内面開口部近傍位置の全周に渡って嵌合部が形成され、当該容器本体の嵌合部に蓋体の外向き側の面が内嵌合する蓋付き容器が提供されている (例えば、特許文献 1)。

[0005] 図 4は、内嵌合形式を採用した従来の蓋付き容器 100における容器本体 200と蓋体 300との嵌合構成を示した断面図である。図 4に示すように、従来の蓋付き容器 10 0は、容器本体 200の開口部 201の内周面 202に対してアンダーカット 210からなる嵌合部が配設されており、この嵌合部に対して蓋体 300の外向き側の面 301を嵌着する構成となっている。

[0006] 一方、調理済み食品は、図 4等に示した構成の蓋付き容器に収納された状態で、常温な、しはチルド状態 (0°C前後の凍結しな!、程度の温度で冷蔵されて、る状態）で流通な！/ヽし販売され、当該食品を収納したまま電子レンジにより調理されて！、たが、近年では、調理済み食品の多様化や当該食品の保存性等に鑑み、調理済み食品を収納した蓋付き容器を 0°C以下 (例えば、 20〜― 30°C程度）に冷凍して、その後電子レンジにより加熱調理されることともあった。

[0007] 特許文献 1 :特開平 9 323743号公報 (請求項 1,図 2)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] しかしながら、—20〜― 30°C程度に冷凍した状態から、電子レンジで急激に加熱して調理を行った場合に、図 4に示した構成の従来の蓋付き容器にあっては、電子レンジで加熱されて容器の内圧が上昇することにより容器本体と蓋体との嵌合状態が解除されやすくなり、蓋体が容器本体から外れやすくなつてしまうという問題が発生していた。

[0009] また、蓋付き容器のうち蓋体を構成する榭脂材料については、従来よりポリスチレン系榭脂が使用されていたが、電子レンジ調理時に昇温するため、より耐熱性のあるポリプロピレン系榭脂への代替が望まれて、た。

[0010] 従って、本発明の目的は、容器本体と蓋体とが容易に着脱できる一方、これら両者の嵌合強度に優れ、電子レンジにより急激に加熱しても、容器本体と蓋体との嵌合状態を維持できるため、電子レンジ調理用としても良好な蓋付き包装体を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0011] 本発明の蓋付き包装体は、容器本体と蓋体を備え、当該容器本体と蓋体が内嵌合されて閉塞される蓋付き包装体であって、前記容器本体の開口部の内周面に対して凸部と凹部を形成するとともに、前記蓋体の外周部に凸部を形成し、前記容器本体の凹部と、前記蓋体の凸部が嵌着してなることを特徴とする。

[0012] この本発明の蓋付き包装体は、容器本体と蓋体を備え、この両者が内嵌合されて閉塞される一方、かかる内嵌合が、容器本体の開口部の内周面に対して凸部と凹部を形成するとともに、蓋体の外周部に凸部を形成し、前記容器本体の凹部と、前記蓋体の凸部が嵌着する構成としているので、容器本体と蓋体との嵌合状態が良好となり、両者が容易に着脱可能でありながら、嵌合強度が優れた蓋付き包装体となる。よつて、例えば、冷凍状態として電子レンジで長時間加熱した場合であっても、電子レンジで加熱されて容器の内圧が上昇することにより容器本体と蓋体との嵌合状態が解除されてしまうことを好適に防止することができる。

そして、カゝかる嵌合構成によれば、容器本体に対して蓋体を嵌着させた際の装着感も良好であり、嵌合時には軽い音を発して両者がしっかり嵌合されたことも確認できると!、つた副次的な効果もある。

[0013] ここで、本発明において、「容器本体と蓋体が内嵌合されてなる蓋付き包装体」とは、一般に、蓋体を容器本体に嵌合させるにあたって、容器本体の開口部を外側に張り出している張出部（例えば鍔状のフランジ部等）における容器内側に相当する位置に対して、蓋体の外周部を嵌合せしめられる蓋付き包装体を指すものである。

[0014] 本発明の蓋付き包装体は、前記した蓋体がポリプロピレン系榭脂からなることが好ましい。

この本発明によれば、蓋体がポリプロピレン系榭脂からなるようにしているので、前記した嵌合構成と組み合わせることにより、ポリプロピレン系榭脂からなる蓋体を適用しながら、前記の効果を好適に奏することができる蓋付き包装体を提供可能となる。また、ポリプロピレン系榭脂は汎用榭脂であるため、成形加工も容易であり、蓋付き包装体を構成する蓋体を低コストで製造することができる。更には、ポリプロピレン系榭脂は耐熱性が高いため、電子レンジ調理に際しても十分対応できるものである。そして、蓋体をポリプロピレン系榭脂とすることにより、ポリスチレン系榭脂製の蓋体では嵌合しにくい深めの内嵌合の構成であっても、良好な初期嵌合性を得ることができる。

[0015] 本発明の蓋付き包装体は、前記した蓋体のヘイズ値が 30%以下であることが好ましい。

この本発明によれば、ポリプロピレン系榭脂からなる蓋体のヘイズ値が特定範囲内にあるので、透明性が良好であり商品価値の高いポリプロピレン系榭脂製蓋体を好適に提供可能となる。また、蓋体の透明性が良好であるため、収納される調理済み食品の状態が明確にあらわれることとなり、購買意欲を高めることもできる。なお、力かる蓋体のヘイズ値は、 JIS K7136に準拠して測定した値を用いることができる。

[0016] 本発明の蓋付き包装体は、前記した蓋体に形成された凸部の底部がカール形状であることが好ましい。

この本発明によれば、蓋体の底部がカール形状であるので、蓋体の凸部を容器本体の内周面に形成された凹部に嵌め込みやすくなり、容器本体と蓋体の嵌着を効率的に行うことができる。

[0017] 本発明の蓋付き包装体は、前記した容器本体と蓋体がともにポリプロピレン系榭脂力なることが好ましい。

この本発明によれば、蓋付き包装体の構成体である容器本体と蓋体とがともにポリプロピレン系榭脂と 1、う同種の榭脂材料からなるので、容器本体と蓋体とを分別せずに廃棄することができるとともに、両者を一緒にしてマテリアルリサイクルすることもでき、リサイクル性に優れた蓋付き包装体となる。

また、蓋付き包装体をポリプロピレン系榭脂で構成し、容器本体と蓋体を内嵌合することにより、冷蔵状態とした場合であっても軽い衝撃等で割れることもなぐ低温衝撃性が良好で商品価値の高い蓋付き包装体を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0018] [図 1]本発明の蓋付き包装体の一態様を示した概略図である。

[図 2]蓋付き包装体の嵌合構成を示した断面図である。

[図 3]蓋付き包装体の嵌合構成の別の態様を示した断面図である。

圆 4]従来の蓋付き容器の嵌合構成を示した断面図である。

符号の説明

1 包装体

2 容器本体

3 蓋体

21 開口部

22 底面部

23 側面部 24 内周面

25 フランジ咅

26 傾斜部

31 天面部

32 側面部

33 外周部

35 フランジ咅

40 クリアランス

241 凸部

242 凹部

331 凸部

331a 底部

332 窪み

発明を実施するための最良の形態

[0020] 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

図 1及び図 2は、本発明の蓋付き包装体 1の一態様を示した概略図であり、図 1は蓋付き包装体の概略図 (ただし、容器本体 2と蓋体 3とを分離した状態を示している）であり、図 2は、容器本体と蓋体の嵌合構成を示した断面図である。図 1及び図 2中、 1は蓋付き包装体、 2は容器本体、 3は蓋体、をそれぞれ示す。

[0021] 図 1及び図 2に示すように、本実施形態の蓋付き包装体 1は、容器本体 2と蓋体 3を備えており、力かる容器本体 2と蓋体 3が、いわゆる内嵌合により閉塞されてなるものである。具体的には、容器本体 2の開口部 21を外側に張り出させた部分 (後記するフランジ部 25が相当する）の容器内側に対応する位置（内周面 24)に対して蓋体 3が嵌合せしめられる。

[0022] 蓋付き包装体 1を構成する容器本体 2は、その内部に調理済み食品等の物品を収納するものであり、図 1に示すように、略円形状の開口部 21と、底面部 22と、開口部 21から底面部に向力つて傾斜状に下りて形成される側面部 23を備え、側面部 23における開口部 21付近の内面力容器本体 2の内周面 24となる。 [0023] また、容器本体 2の開口部 21の全周には鍔状のフランジ部 25が形成されている。図 1及び図 2に示した本実施形態における当該フランジ部 25の形状としては、当該開口部 21の属する面と水平外側方向に延出して、その最外縁で垂下して形成される断面コ字形のスカートフランジを採用して、る例を示して、る。

なお、本実施形態の容器本体 2には、蓋体 3を挿入、嵌合しやすいように、フランジ部 25の下部に連接して傾斜部 26 (スロープ）が配設されている態様を示している。

[0024] この容器本体 2は、熱可塑性榭脂からなることが好ましぐ例えば、ポリスチレン系榭脂、ポリプロピレン系榭脂、ポリエチレンテレフタレート（PET)等のポリエステル系榭脂等を用いることができる。

また、これらの材料に対して、タルク、炭酸カルシウム等の無機フィラーを添加してもよい。

[0025] 容器本体 2の構成材料としては、これらの熱可塑性榭脂のうち、ポリプロピレン系榭脂を使用することが好ましい。ポリプロピレン系榭脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等のポリプロピレン榭脂のほか、プロピレン共重合体が挙げられ、これらの一種を単独で使用してもよぐまた、これらの二種以上を組み合わせて使用するようにしてもよ!、。

[0026] そして、この容器本体 2は、例えば、前記した種々の熱可塑性榭脂を公知の押出成形方法ないしは発泡押出成形方法を用いることにより得られたシート (発泡シート含む)を熱成形することにより、簡便に製造することができる。また、かかる熱成形の方法としては、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト真空成形法、プラグ圧空成形方法、いわゆる熱板成形方法等の各種熱成形方法を採用することができる。

[0027] 一方、蓋体 3は、調理済み食品等の各種物品を収納した容器本体 2と内嵌合され、包装体 1全体を閉塞状態とするものであり、天面部 31、側面部 32、外周部 33及びフランジ部 35を備えている。また、蓋体 3に形成されたフランジ部 25は、本実施形態にあっては、水平外側方向に延出して形成されるフラットフランジを採用している。

[0028] この蓋体 3は、容器本体 2と同様に熱可塑性榭脂からなることが好ましぐ例えば、ポリプロピレン系榭脂、ポリスチレン系榭脂、ポリエチレンテレフタレート（PET)等のポリエステル系榭脂等を用いることができ、ポリプロピレン系榭脂からなることが好ましい。

なお、蓋体 3を構成するポリプロピレン系榭脂の具体例としては、前記した容器本体 2を構成するポリプロピレン系榭脂を好適に使用することができる。

[0029] そして、本発明の蓋付き包装体 1は、容器本体 2と蓋体 3をポリプロピレン系榭脂からなるようにすれば、容器本体 2と蓋体 3とを分別せずに廃棄することができるとともに、両者を一緒にしてマテリアルリサイクルすることもでき、リサイクル性に優れた蓋付き包装体 1となるため好ましい。

また、蓋付き包装体 1をポリプロピレン系榭脂で構成すれば、冷蔵状態とした場合であっても軽、衝撃等で割れることもな、。

[0030] また、蓋体 3をポリプロピレン系榭脂で構成する場合にあっては、ヘイズ値が 30% 以下であることが好ましぐ 15%以下であることが特に好ましい。蓋体 3のヘイズ値が 10%以下であれば、ポリプロピレン系榭脂からなる透明性が良好な蓋体 3となり、蓋付き包装体 1の商品価値を高めることができるため好ましい。

なお、力かる蓋体のヘイズ値は、 JIS K7136に準拠して測定した値を用いることができる。

[0031] この蓋体 3を得るには、前記した容器本体 2と同様、前記した種々の熱可塑性榭脂を公知の押出成形法を用いることにより得られたシートを熱成形すればよい。また、かかる熱成形の方法も、容器本体 2の場合と同様に、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト真空成形法、プラグ圧空成形法、いわゆる熱板成形方法等の各種熱成形方法を採用することができる。

[0032] 本発明の蓋付き包装体 1は、前記した構成の容器本体 2と蓋体 3を嵌着させて閉塞状態にするものである。

図 2は、容器本体 2と蓋体 3の嵌合構成を示した断面図である。図 2に示すように、容器本体 2は、前記したように、フランジ部 25からの傾斜部 26 (スロープ）に続き、開口部 21の内周面 24に対して、開口部 21の内側方向に向力つて隆起された凸部 24 1と、当該凸部 241と連続して形成される凹部 242を備えている。

一方、蓋体 3の外周部 33に対しては、外側方向に向力つて隆起された凸部 331が形成されている。そして、容器本体 2と蓋体 3を嵌着させて閉塞状態とするには、図 2 に示すように、容器本体 2の開口部 21の内周面 24に形成された凹部 242と、蓋体 3 の外周部 33に形成された凸部 331が嵌着すればよい。

[0033] すなわち、容器本体 2の開口部 21の内周面 24には凸部 241と凹部 242が、また、蓋体 3の外周部 33には凸部 331が形成されている一方、容器本体 2の凹部 242と蓋体 3の凸部 331が嵌合する際には、図 2に示すように、容器本体 2の凸部 241が、蓋体 3に凸部 331が形成されることにより設けられた窪み 332に入り込むため、容器本体 2と蓋体 3とが良好に嵌着されることになる。更には、容器本体 2と蓋体 3が凹凸形状により嵌まり合うことにより、両者の嵌合強度も高いものとなる。

[0034] ここで、蓋体 3の外周部 33に形成された凸部 331の底部 331aは、図 2に示すように、カール形状とすることが好ましい。当該底部 331aをかかる形状とすれば、蓋体 3の凸部 331を容器本体 2の内周面 24に形成された凹部 242に嵌め込みやすくなるため、容器本体 2と蓋体 3の嵌着を効率的に行うことができる。

なお、これも図 2に示すように、容器本体 2の内周面 24に形成された凹部 242と蓋体 3の凸部 331との間には、若干の（最大クリアランスとして 100〜500 m程度の）クリアランス 40を設けることにより、両者の嵌着をよりスムースに行うことができる。

[0035] 本実施形態の蓋付き包装体 1の使用方法の一例を説明すると、まず、適量 (例えば、容器本体 2全体に対して 10〜60質量％程度）の無機フィラーを添加したポリプロピレンを用いて、公知の押出成形方法により厚みが 0. 2mm〜 2mmのポリプロピレン系シートを製造する。

このポリプロピレン系シートを、公知の熱成形方法により、図 1に示した形状であつて、内周面 24に対して図 2に示した凸部 241及び当該凸部 241に連続した凹部 242 を形成した容器本体 2を得る。

[0036] 次に、ポリプロピレンを用いて、公知の押出成形方法により厚さが 120〜800 /ζ πι の透明ポリプロピレン系シートを製造し、この透明ポリプロピレン系シートを、公知の熱成形方法により、図 1に示した形状であって、その外周部 33に対して、図 2に示した凸部 331を形成した蓋体 3を得る。

[0037] 更に、このようにして得られた容器本体 2と蓋体 3について、容器本体 2に対して図示しな、所定の調理済み食品を収納させた後、容器本体 2に対して蓋体を図 2の嵌合状態となるようにして嵌着させれば、調理済み食品を収納させた蓋付き包装体 1を得ることができる。

[0038] そして、力かる蓋付き包装体 1は、例えば、—20°C〜一 30°Cで冷蔵した後、出力を 1500〜1700W程度とした電子レンジで 0. 5〜5分間加熱処理した場合であっても、容器本体 2と蓋体 3との嵌着状態を維持することができ、容器本体 2から蓋体 3が外れてしまうこともない。

[0039] 前記のような構成の本実施形態の蓋付き包装体 1は、以下のような効果を奏することがでさる。

(1)蓋付き包装体 1の嵌合構成として、図 2に示すように、容器本体 2の開口部 21の内周面 24に対して凸部 241と凹部 242を形成するとともに、蓋体 3の外周部 33に凸部 331を形成し、容器本体 2の凹部 242と、蓋体 3の凸部 331が嵌着する構成としているので、容器本体 2と蓋体 3との嵌合状態が良好となり、両者が容易に着脱可能でありながら、嵌合強度が優れたものとなる。従って、冷凍状態として、電子レンジで長時間加熱した場合であっても、電子レンジで加熱されて容器の内圧が上昇することにより容器本体 2と蓋体 3との嵌合状態が解除されることを好適に防止することができる蓋付き包装体 1となる。

更には、図 2に示した嵌合構成によれば、容器本体 2に対して蓋体 3を嵌着させた際の装着感も良好であり、嵌合時には軽い音を発して両者がしつ力ゝり嵌合されたことち確認でさる。

[0040] (2)蓋体 3をポリプロピレン系榭脂からなるようにすれば、図 2に示した嵌合構成と組み合わせることにより、ポリプロピレン系榭脂からなる蓋体 3を適用しながら、前記効果（1)を好適に奏することができる蓋付き包装体 1を提供することができる。

また、ポリプロピレン系榭脂は汎用榭脂であるため、成形加工も容易であり、蓋付き包装体を構成する蓋体 3を低コストで製造することができ。

更には、ポリプロピレン系榭脂は耐熱性が高いため、電子レンジ調理における加熱処理にも十分対応可能である。

[0041] (3)なお、蓋体 3のほか容器本体 2もポリプロピレン系榭脂として、容器本体 2と蓋体 3 を内嵌合することにより、容器本体 2と蓋体 3とを分別せずに廃棄することができるとともに、両者を一緒にしてマテリアルリサイクルすることもでき、リサイクル性に優れた蓋付き包装体 1となる。また、蓋付き包装体 1をポリプロピレン系榭脂で構成することにより、冷蔵状態とした場合であっても軽い衝撃等で割れることもなぐ商品価値の高い蓋付き包装体 1を提供することができる。

[0042] (4)蓋体 3に形成された凸部 331の底部 331aをカール形状とすることにより、当該凸部 331を容器本体 2の凹部 242に嵌め込みやすくなり、両者の嵌着を効率的に行うことができる。

[0043] (5)ポリプロピレン系榭脂からなる蓋体 3のヘイズ値を 10%以下とすることにより、透明性が良好であり商品価値の高いポリプロピレン系榭脂からなる蓋体 3を備えた蓋付き包装体 1となる。

また、蓋体 3の透明性が良好であるため、収納される調理済み食品の状態が外部に対して明確にあらわれることとなり、購買意欲が高められる。

[0044] なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなぐ本発明の目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良力本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内にお、て、他の構造や形状等としても問題はな、。

[0045] 例えば、前記した実施形態では、容器本体 2と蓋体 3との嵌合構成として、図 2に示したように、蓋体 3の外周部 33に形成された凸部 331の底部 331aをカール形状とし、また、容器本体 2の内周面 24に形成された凹部 242と蓋体の凸部 331との間に若干のクリアランス 40を設けるようにしたが、両者の嵌合強度をより強くし、例えば、収納物が液体を含む場合にあって、収納物の漏れ出しを防止するためには、図 3に示すような嵌合構成としてもょ、。

[0046] 図 3は、蓋付き包装体 1の嵌合構成の別の態様を示した断面図であり、蓋体 3の外周部 33に形成された凸部 331の底部 331aをカール形状とせずに、また、当該凸部 331と容器本体 2の内周面 24に形成された凹部 242とのクリアランス 40を極力なくした構成を示している。この図 3の構成によれば、図 2の構成と比較して容器本体 2と蓋体 3との嵌着はややスムースさを欠くことになるが、両者の嵌着強度はより強くなり、内容物の漏れ出しを極力防止することができる。

[0047] また、前記した実施形態では、蓋付き包装体 1を得る手段として、ポリプロピレン系榭脂からなる容器本体 2や蓋体 3を例に挙げて説明したが、これには限定されず、例えば、容器本体 2や蓋体 3の構成材料として、熱可塑性榭脂であるポリスチレン系榭脂等を使用するようにしてもょ、。

[0048] 前記した実施形態では、容器本体 2の開口部 21の形状を略円形状とした例を示したが、これには限定されず、当該開口部 21の形状は、角形状、楕円形状等の各種形状としてもよい。

[0049] そして、前記した実施形態では、図 1に示すように、容器本体 2の開口部 21に形成されるフランジ部 25の形状として、スカートフランジを用いた例を示したが、これには限定されず、開口部 21の属する面と水平外側方向に延出して形成されるフラットフランジや、当該開口部 21の属する面と水平外側方向に延出し、最外縁で垂下して、端部をカール状とするカーリングフランジ等を採用してもよい。

その他、本発明の実施における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもょ、。

産業上の利用可能性

[0050] 本発明の蓋付き包装体は、容器本体と蓋体との着脱容易性が良好であり、かつ、両者の嵌合強度も優れるという特性を併せ持つため、冷凍状態とした後に電子レンジによる急激な加熱に対して、容器本体と蓋体との嵌着状態を維持することができ、パスタ、惣菜、弁当等の調理用食品を収納する蓋付き容器として広く利用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 容器本体と蓋体を備え、当該容器本体と蓋体が内嵌合されて閉塞される蓋付き包装体であって、

前記容器本体の開口部の内周面に対して凸部と凹部を形成するとともに、前記蓋体の外周部に凸部を形成し、

前記容器本体の凹部と、前記蓋体の凸部が嵌着してなることを特徴とする蓋付き包装体。

[2] 請求項 1に記載の蓋付き包装体において、

前記蓋体がポリプロピレン系榭脂からなることを特徴とする蓋付き包装体。

[3] 請求項 2に記載の蓋付き包装体において、

前記蓋体のヘイズ値が 30%以下であることを特徴とする蓋付き包装体。

[4] 請求項 1な、し請求項 3の何れかに記載の蓋付き包装体にぉ、て、

前記蓋体に形成された凸部の底部がカール形状であることを特徴とする蓋付き包装体。

[5] 請求項 1な、し請求項 4の何れかに記載の蓋付き包装体にぉ、て、

前記容器本体と蓋体がともにポリプロピレン系榭脂からなることを特徴とする蓋付き包装体。