JP2009039312A - 車椅子の座部の長さ調節部材 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】車椅子の利用者の疾患の状態によって、車椅子の座部の前後の長さを簡単に調節できる車椅子の座部の長さ調節部材を提供する。
【解決手段】一方端に上部フレームの後端部を摺動可能に挿入口15に挿入して上部フレームを固定するネジ孔Aと、下端部に後部フレームの上端部を着設するネジ孔Bと、後端部にアームレストを着設するネジ孔Eと、該ネジ孔Eの前方に背もたれフレームの中程を固定するネジ孔Dと、該ネジ孔Dの下部に前記ネジ孔Dを支点として背もたれフレームの角度を調節して固定することができる連続したネジ孔Cを穿設した構造とした。
【選択図】図3

Description

車椅子の上部フレームの後端部と後部フレームの上端部に着設して座乗者の疾患状態に合わせて座部の前後の長さを調節することができる車椅子の座部の長さ調節部材に係わる。
障害者の足ともなる車椅子は、長時間利用しても疲れない状態で座乗していることができる座部を有することが好ましい。このように座乗者の症状に合わせて車椅子を製造することが望ましいが、コスト面から問題がある。そこで座部の幅や高さを座乗者に合わせて簡単に調整するための様々な方法が報告されている。
特許文献1においては、段落[0016]「使用者の体格が座部の座幅が合わないようなときは、折り畳み機構における拘束手段を解除操作して、座幅調節手段を操作する。先ず、拘束手段の操作軸における握り部を持って、保持縁で保持された状態、すなわち一対のリンクの移動端部の移動方向と逆側に微小角度折れ曲がった状態から、一対のリンクの移動端部の移動方向に力を加える。これによって、一対のリンクは回動軸を中心に変位し始め、移動端部が双方のベースフレーム上部、下部の内側辺の中間側から背フレーム取り付け側にかけてのガイドレールに沿って移動可能となる。」、及び[0017]「かかる状態で、座幅調節手段における、リンク側に突設したピン部材を第1、第2拘束リンクの調節長穴における係止穴のいずれかに選択的に係止させて、拘束手段の操作軸における握り部を持って移動端部の移動方向と反対方向に押し込んで、前記第1、2拘束リンクを再び、リンクの移動端部の移動方向と逆側に微小角度折れ曲がった状態にたらすことで、一対のリンクの動作を拘束して、前記双方のフレーム間の距離、すなわち座幅を所望の幅に保持することができる。そして、座板を双方のフレーム上に取り付けるに当たり、座幅に応じた取付穴を選択して、ボルト止めすることとなる。」方法が開示されている。
特許文献2には、段落[0005]「X字状挟動体に椅子フレーム連繋用の左右一対の上部水平杆と下部水平杆とを設け、両水平杆のいずれか一方を椅子フレームの横桁に係脱自在とし、他方を手動操作用のロック機構により椅子フレームの支柱に高さ調節自在に枢着させたものとしたから、工具を必要とすることなく極めて簡単に誰でもが短時間で座幅を調節することができるので、車椅子を貸し受ける際に待たされることもない。また利用者自身が座幅を調整することもできるので、作業員を常時配置させておく必要がなくなるので管理運営費を大幅に低減できることとなる。しかも座幅の調整機構が椅子フレームから大きく突出されて取り付けられていないので、整備時や取り扱い時に邪魔にならず、円滑に整備作業ができるうえに折り畳み時に手を挟んだり、ぶつけたりすることができない。さらにデザイン的にも優れたものとすることができる。」座幅調節機構が開示されている。
上記で開示されている座幅の調節機構は、いずれも折り畳み可能なX字状のフレームの幅を調節することによって、車椅子の座部の横幅を調節するものであり、座部の前後の幅、すなわち座部の長さを調節するものではない。車椅子の利用者や疾患の状態によっては座部の奥行きを調節することが必要な場合もあり、座部の奥行きを簡単に調節できる車椅子の出現が望まれている。
特開2003−125884号公報 特開2005−160718号公報
本発明は、車椅子の利用者の疾患の状態によって、車椅子の座部の前後の長さを簡単に調節できる車椅子の座部の長さ調節部材を提供するものである。
車椅子の利用者の疾患状態によって、車椅子の座部の前後の長さを簡単に調節するための、車椅子の座部の長さ調節部材は、車椅子の上部フレームの後端部に挿着して、後部フレームの上端部に固定する構造とした。また、車椅子の座部の長さ調節部材の後部には、背もたれフレームとアームレストの下端部を取着することができる。
本発明の特徴は、一方端に上部フレームの後端部を摺動可能に挿入口15に挿入して上部フレームを固定するネジ孔Aと、下端部に後部フレームの上端部を着設するネジ孔Bと、後端部にアームレストを着設するネジ孔Eと、該ネジ孔Eの前方に背もたれフレームの中程を固定するネジ孔Dと、該ネジ孔Dの下部に前記ネジ孔Dを支点として背もたれフレームの角度を調節して固定することができる連続したネジ孔Cが穿設されていることを特徴とする車椅子の座部の長さ調節部材である。
本発明の別の特徴は、請求項1に記載の車椅子の座部の長さ調節部材を着設していることを特徴とする車椅子である。
車椅子の座部の長さ調節部材の下部に穿設された3箇所のネジ孔のいずれかを選択することによって、座乗者の疾患状態に合わせて座部の奥行きの長さを調節することができる。座乗者の疾患状態に合わせて座部の奥行き長さを調節することによって、車椅子に長時間座していても疲れない効果を有している。
車椅子の利用者の疾患状態によって、車椅子の座部の前後の長さを簡単に調節するために、本発明の車椅子の座部の長さ調節部材は、調節部材の前端部に車椅子の上部フレームの後端部を摺動可能に挿着して、調節部材の下端部を後部フレームの上端部に固定する構造とした。また、車椅子の座部の長さ調節部材の後部には、背もたれフレームとアームレストの下端部を取着することができる形状とした。以下、図面でもって本発明の車椅子の座部の長さ調節部材について説明する。
本発明の車椅子の座部の長さ調節部材100は、図1に示すように、上部フレーム12の後端部を挿入する挿入口25と、後部フレーム14の上端部に固定する部分Bと、その上に背もたれフレームを取着する部分Dと、背もたれの角度を調節する部分C,後端部にアームレスト18の下端部を装着する部分Eよりなる。
図2は、上記のように着設した車椅子の座部の長さ調節部材100は、車椅子に座部の長さ調節部材100を着設して、座部の長さを調節する場合は車椅子の座部の長さ調節部材100の上部フレーム挿入口25のネジ孔Aのネジと、後部フレーム14に着設したネジ孔Bのネジをはずして、車椅子の座部の長さ調節部材100を後方にずらすと、前部フレーム11と背もたれフレーム16の間が長くなって、座乗者の疾患状態に合わせて最適の位置を選んで、座部の長さを前後に調節することができる。
図3は、座部の長さ調節部材100の斜視図である。長さ調節部材100の先端部は上部フレーム12を挿入して、前後に摺動できるように上部フレーム12の外径よりも若干大きな上部フレーム挿入口25が穿設されている。上部フレーム挿入口25の横には、上部フレーム12を固定するためのネジ孔Aが穿設されている。座部の長さ調節部材100の下には、後部フレーム14の上端部に取着するためのネジ孔Bが3箇所穿設されている。座部の長さ調節部材100の後端部には、アームレスト17を着設して固定するネジ孔Eが穿設されている。ネジ孔Eの前には背もたれフレーム16を固定するネジ孔Dが穿設されており、背もたれフレーム16はネジ孔Dを支点として角度が調節できるように、座部の長さ調節部材100の下に数個のネジ孔が連続したネジ孔Cが穿設されており、背もたれフレーム16の下端部を適当な位置で固定して、背もたれフレーム16の角度を調節する。
図4(4−1)は、座部の長さ調節部材100の上面図、図4(4−2)は後面図、図4(4−3)は側面図を示している。図4(4−4)は前面図、図4(4−5)は下面図をそれぞれ示している。図4(4−3)に示すネジ孔Cは、上記したように背もたれフレーム16の角度を調節できるように連続した穴が穿設されている。
図5は、車椅子の座部の長さ調節部材100を車椅子に着設した状態を示している。前部フレーム11の下端部にフットレスト18と、回動可能なキャスター19を有し、上部フレーム12と下部フレーム13の間にクロスバー21と車軸受け24を着設した折り畳み可能な車椅子の上部フレーム12の後端部に座部の長さ調節部材100を着設した。車椅子の座部の長さ調節部材100の先端部に上部フレーム12の後端部を挿入し、車椅子の座部の長さ調節部材100の上部前方よりガードフレーム20、背もたれフレーム16、アームレスト17をそれぞれ着設した。車椅子の座部の長さ調節部材100の後下端部は、後部フレーム14の上端部に座乗者の適切な位置に座部の長さを調節してネジ孔Bをネジで固定した。
座部の長さ調節部材を着設した車椅子のフレームの部分側面図である。 座部の長さ調節部材を後方に移動して座部を延長した車椅子のフレームの部分側面図である。 座部の長さ調節部材の斜視図である。 座部の長さ調節部材の側面図である。 座部の長さ調節部材を着設した車椅子の側面図である。
符号の説明
100:座部の長さ調節部材
11:前部フレーム
12:上部フレーム
13:下部フレーム
14:後部フレーム
15:補助フレーム
16:背もたれフレーム
17:アームレスト
18:フットレスト
19:キャスター
20:ガードフレーム
21:クロスバー
22:クロスバーフレーム
23:主車輪
24:車軸受け
25:上部フレーム挿入口

Claims (2)

  1. 一方端に上部フレームの後端部を摺動可能に挿入口15に挿入して上部フレームを固定するネジ孔Aと、下端部に後部フレームの上端部を着設するネジ孔Bと、後端部にアームレストを着設するネジ孔Eと、該ネジ孔Eの前方に背もたれフレームの中程を固定するネジ孔Dと、該ネジ孔Dの下部に前記ネジ孔Dを支点として背もたれフレームの角度を調節して固定することができる連続したネジ孔Cが穿設されていることを特徴とする車椅子の座部の長さ調節部材。
  2. 請求項1に記載の車椅子の座部の長さ調節部材を着設していることを特徴とする車椅子。
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