JP6397522B2 - フレーム構造、車椅子、ベビーカー及び椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、フレーム構造、車椅子、ベビーカー及び椅子に関する。
従来、車椅子、ベビーカー、椅子などには、背もたれのリクライニングを可能とする種々のフレーム構造が用いられている。
例えば、特許文献1のリクライニング車椅子(100)は、背部フレーム(113)の後方に配置され、背もたれ体(104)を初期角度又はリクライニング角度に維持するリクライニング機構(120)を備える。リクライニング機構(120)は、背部フレーム(113)の後方に延びる延出部(116)に回動可能に軸支され、背もたれ体(104)を後方から支持する支持部材(121)を備える。支持部材(121)が延出部(116)に載置された第1位置で支持部材(121)が背もたれ体(104)に係合して背もたれ体(104)が初期角度に維持され、且つ、支持部材(121)が延出部(116)から垂れ下がった第2位置で支持部材(121)が背もたれ体(104)に係合して背もたれ体(121)がリクライニング角度に維持される。なお、()内に特許文献1の符号を示した。
特開2016−112162号公報
特許文献1のようなリクライニング機構では、リクライニング動作の際、背もたれフレームが後方に傾動し、座部フレームが動かないことが一般的である。それ故、車椅子又は椅子をリクライニングさせた状態で、(乳児や障がい者等を含む)座乗者の世話や介助をするには、通常、ユーザー(介助者)は、座乗者に近づくべく、背を屈めて作業を行わなければならなかった。このような背を屈めた作業は、ユーザーにとって負担が大きく、腰痛等を引き起こす虞があった。そのため、リクライニング姿勢の座乗者への世話や介助の負担を軽減することが課題として挙げられる。また、例えば、ユーザーである母親が座乗者である乳児の面倒を見る場合、リクライニングによって、母親の目線から乳児の目線が遠くなって乳児が不安に感じる虞があった。このように、座乗者にとっても、その快適な使用感が損なわれることも課題として挙げられる。
本発明は、上記課題を解消するためになされたものであり、その目的は、リクライニング形態における介助者及び座乗者双方の使用感を改良したフレーム構造、並びに、該フレーム構造を有する車椅子、ベビーカー及び椅子を提供することにある。
請求項1に記載のフレーム構造は、
前脚フレームと、
前記前脚フレームに直接的又は間接的に連結され、前記前脚フレームの後方に位置する後脚フレームと、
座面を構成するための座部フレームと、
背もたれを構成するための背部フレームと、
前記背部フレームの前方且つ前記座部フレームの上方で前記後脚フレームに固定された固定ヒンジ部材と、
前記固定ヒンジ部材に回動式に連結されるとともに、前記座部フレーム内の後端部から前方に後退した位置に回動式に連結された第1リンク片と、
前記固定ヒンジ部材に回動式に連結されるとともに、前記背部フレーム内の下端部から上方に後退した位置に回動式に連結された第2リンク片と、
前記後脚フレームの延伸方向に沿ってスライド可能に前記後脚フレームに支持され、前記背部フレームの下端部及び前記座部フレームの後端部をそれぞれ回動式に連結する、可動ヒンジ部材と、を備え、
前記座部フレームと前記背部フレームとの間の角度が増加するように前記背部フレームがリクライニングすると、前記第1リンク片及び第2リンク片が上方に回動するとともに前記可動ヒンジ部材が上方にスライドし、前記座部フレーム全体が上方に変位することを特徴とする。
請求項2に記載のフレーム構造は、請求項1のフレーム構造において、前記固定ヒンジ部材は、前記第1リンク片を前方に回動式に連結する第1回動軸と、前記第2リンク片を後方に回動式に連結する第2回動軸とを備え、
前記可動ヒンジ部材は、前記座部フレームの後端部を前方に回動式に連結する第3回動軸と、前記背部フレームの下端部を後方に回動式に連結する第4回動軸とを備えることを特徴とする。
請求項3に記載のフレーム構造は、請求項1又は2のフレーム構造において、前記後脚フレームは、前方斜め上方向に傾斜し、前記可動ヒンジ部材の上方へのスライドに伴って、前記フレーム構造の重心が前方に移動することを特徴とする。
請求項4に記載のフレーム構造は、請求項3のフレーム構造において、前記前脚フレームは、後方斜め上方向に傾斜し、前記前脚フレーム上端と前記後脚フレーム上端とが連結されていることを特徴とする。
請求項5に記載のフレーム構造は、請求項4のフレーム構造において、前記前脚フレームの上端が前記固定ヒンジ部材に回動式に連結され、
前記前脚フレーム及び前記後脚フレームが互いに近接するように回動することによって、前記フレーム構造が展開形態から折り畳み形態に変形可能であることを特徴とする。
請求項6に記載のフレーム構造は、請求項1から5のいずれか一項に記載のフレーム構造において、前記後脚フレームの複数のロック位置に前記可動ヒンジ部材を固定可能であり、且つ、固定状態を解除可能に構成されたロック機構をさらに備え、
前記ロック機構は、前記背部フレームを直立シート位置及び1又は複数のリクライニング位置に固定することを特徴とする。
請求項7に記載のフレーム構造は、請求項6に記載のフレーム構造において、前記ロック機構は、前記後脚フレームに延伸方向に沿って設けられた複数のロック孔と、前記可動ヒンジ部材に設けられたロックピンと、前記ロックピンを前記ロック孔に対して前進及び後退操作するための操作部とを備えることを特徴とする。
請求項8に記載のフレーム構造は、請求項1から7のいずれか一項に記載のフレーム構造において、前記可動ヒンジ部材が上限位置にあるとき、前記座部フレームが、水平方向に配向し、又は、前方斜め上方向に傾斜することを特徴とする。
請求項9に記載のフレーム構造は、請求項1から8のいずれか一項に記載のフレーム構造において、前記背部フレームが直立シート位置にあるときに、前記座部フレームが前方斜め上方向に傾斜し、前記座部フレームの水平方向に対する傾斜角度が15〜25°であることを特徴とする。
請求項10に記載のフレーム構造は、請求項1から9のいずれか一項に記載のフレーム構造において、前記第1リンク片は、フットレストが着設される脚部フレームと一体的に形成されていることを特徴とする。
請求項11に記載の車椅子は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフレーム構造を備え、
前記前脚フレームに着設された前輪と、
前記後脚フレームに着設された後輪と、を備えることを特徴とする。
請求項12に記載のベビーカーは、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフレーム構造を備え、
前記前脚フレームに着設された前輪と、
前記後脚フレームに着設された後輪と、を備えることを特徴とする。
請求項13に記載の椅子は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフレーム構造を備えることを特徴とする。
本発明の一実施形態に記載のフレーム構造によれば、座部フレームと背部フレームとの間の角度が増加するように背部フレームがリクライニングすると、第1リンク片及び第2リンク片が上方に回動するとともに、可動ヒンジ部材が上方にスライドする。その結果、座部フレームの後端及び背部フレームの下端がともに上方に移動し、リクライニング前のポジションと比べて座部フレームがより高いポジションに変位する。このとき、座部フレームの後端だけでなく、座部フレームの前端も第1リンク片とともに上方に変位するため、座部フレーム全体が持ち上げられる。すなわち、座乗者は、従来と比べて、より目線が高い位置でリクライニング姿勢をとることが可能となる。結果として、介助者及び座乗者双方がより快適な使用感を得ることができる。
本発明のさらなる実施形態に記載のフレーム構造によれば、上記効果に加えて、後脚フレームが前方斜め上方向に傾斜していることから、リクライニング動作に伴って、可動ヒンジ部材が前方斜め上方へとスライドする。これにより、フレーム構造の重心が前方に移動して、リクライニング時にフレーム構造が後方に転倒する虞を軽減することができる。
本発明のさらなる実施形態に記載のフレーム構造によれば、上記効果に加えて、後脚フレームの複数のロック位置に可動ヒンジ部材を選択的に固定可能なロック機構をさらに設けたことにより、座部フレーム及び背部フレームのなす角度を任意に定めることが可能となる。さらに、ロック機構をロックピンとロック孔の構成とすることにより、その構造を簡素化することが可能である。
本発明のさらなる実施形態に記載のフレーム構造によれば、上記効果に加えて、可動ヒンジ部材が上限位置にあるリクライニング時に、座部フレームが水平方向に配向し又は前方斜め上方向に傾斜することにより、座乗者が前方にずり落ちることが防止される。
本発明のさらなる実施形態に記載のフレーム構造によれば、上記効果に加えて、可動ヒンジ部材が下限位置にある非リクライニング状態のときに座部フレームの水平方向に対する傾斜角度が15〜25°である。このように座面が起きたことによって、直立シート位置で座乗者が後方へと転倒する虞が軽減される。
本発明のフレーム構造は、車椅子、ベビーカー及び椅子として上記作用効果を発揮することができる。
本発明の一実施形態の車椅子(フレーム構造)のカバー部材を装着した状態の概略斜視図。 本発明の一実施形態の車椅子(フレーム構造)のカバー部材を省略した状態の概略斜視図。 図2の車椅子の概略背面図。 図2の車椅子の概略側面図。 図4の車椅子のリクライニング機構を示す部分拡大側面図。 図2の車椅子において、背部フレームが部分的のリクライニングした状態の概略側面図。 図6の車椅子のリクライニング機構を示す部分拡大側面図。 図2の車椅子において、背部フレームがリクライニング位置にある状態の概略側面図。 図8の車椅子のリクライニング機構を示す部分拡大側面図。 図2の車椅子のロック機構を示す部分拡大図。 図2の車椅子の折り畳み機構を示す部分拡大側面図。 図2の車椅子の折り畳み形態を示す概略側面図。 図12の車椅子の折り畳み機構を示す部分拡大側面図。 図11の車椅子の折り畳み変形用のロック機構を示す部分拡大背面図。 本発明の別実施形態の車椅子(フレーム構造)の概略側面図。 図15の車椅子のリクライニング形態を示す概略側面図。 図15の車椅子の折り畳み形態を示す概略側面図。 本発明の一実施形態の椅子(フレーム構造)の概略側面図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
本発明の一実施形態の車椅子10は、リクライニング機構を有するフレーム構造100からなる。図1は、フレーム構造100に座部カバーや背もたれカバーを装着した車椅子10の概略斜視図である。そして、本実施形態の車椅子10は、主に小児用のバギーとして構成されている。しかしながら、その用途や対象は本実施形態に限定されないことは言うまでもない。以下、本実施形態の車椅子10のフレーム構造100について説明する。図2乃至図4は、座部カバーや背もたれカバーを省略した直立シート形態の車椅子10の概略斜視図、背面図及び側面図である。図5は、フレーム構造100のリクライニング機構を示す部分拡大側面図(説明のため、一部部材を省略)である。
図2乃至図4に示すとおり、本実施形態のフレーム構造100は、車椅子10の両側に延在する一対の側部フレームを組み合わせたものである。フレーム構造100は、上下方向に延びる前脚フレーム101と、該前脚フレーム101に連結され、該前脚フレーム101の後方に位置する後脚フレーム102と、該後脚フレーム102の前方に支持され、座面を構成するための座部フレーム103と、該後脚フレーム102の後方に支持され、背もたれを構成する背部フレーム104と、該座部フレーム103の前端に連結された脚部フレーム105とを備える。また、図4及び図5に示すとおり、フレーム構造100は、後脚フレーム102の上端に固定された固定ヒンジ部材111と、後脚フレーム102にスライド式に支持された可動ヒンジ部材112と、該可動ヒンジ部材112の下方で後脚フレーム102にスライド式に支持された可動連結部材121とを備える。さらに、図5に示すとおり、フレーム構造100は、固定ヒンジ部材111を介して後脚フレーム102及び座部フレーム103を回動式に連結する第1リンク片114、及び、固定ヒンジ部材111を介して後脚フレーム102及び背部フレーム104を回動式に連結する第2リンク片115を備える。
前脚フレーム101は、後方斜め上方向に傾斜して延びる中空のパイプからなる。該前脚フレーム101の下端には、旋回式の前輪133が着設されている。また、後脚フレーム102は、前方斜め上方向に傾斜して延びる中空の扁平状のパイプからなる。該後脚フレーム102の下端には、後輪134が着設されている。つまり、前脚フレーム101及び後脚フレーム102は、前輪133及び後輪134を介して接地して、車椅子10又はフレーム構造100を支持する。そして、図3に示すように、該後脚フレーム102の後方には、後輪134の回転を制動するためのフットブレーキ135が設けられている。前脚フレーム101及び後脚フレーム102は、その上端で固定ヒンジ部材111によって回動式に連結されている。また、前脚フレーム101には、上端部から下方に後退した位置に連結部101aが形成されている。該連結部101a及び可動連結部材121の間に架け渡る連結リンク126によっても、前脚フレーム101及び後脚フレーム102が連結されている。本実施形態では、限定されないが、前脚フレーム101及び後脚フレーム102の為す角度は、約55°である。後述するとおり、可動連結部材121が下方にスライドし、前脚フレーム101及び後脚フレーム102が近接方向に回動することで、車椅子10が折り畳み形態に変形する。
座部フレーム103は、座面カバーが着設される中空パイプから構成され、座乗者の臀部を支持可能に前後に延びている。図5に示すように、座部フレーム103には、中空パイプの上方に一体的に形成された長板状の連結片103aが設けられている。該連結片103aは、座部フレーム103の略中央から後端にかけて延在している。座部フレーム103の後端部(連結片103aの後端)は、可動ヒンジ部材112を介して後脚フレーム102の中段に連結されている。他方、座部フレーム103の略中央(後端部から前方に後退した位置)は、第1リンク片114及び固定ヒンジ部材111を介して後脚フレーム102の上段に連結されている。詳細には、座部フレーム103の連結片103aの後端には、第1リンク片114に回動式に連結するための第1連結軸103bが設けられている。換言すると、座部フレーム103内の後端部から前方に離隔(又は後退)した位置に第1連結軸103bが設けられている。
また、座部フレーム103の先端(前端)は、関節部材105aを介して脚部フレーム105に連結されている。脚部フレーム105の先端部には、フットレスト131が着設されている。そして、関節部材105aは、座部フレーム103と脚部フレーム105との角度を多段階式に変更してこれらを固定可能である。つまり、ユーザーは、脚部フレーム105の座部フレーム103に対する角度を調節し、座乗者にとって、より快適な位置にフットレスト131を配置することができる。例えば、図8に示すように、リクライニング形態において、脚部フレーム105がより水平方向に傾斜してもよい。また、図12に示すように、折り畳み形態において、脚部フレーム105を座部フレーム103に対して折り畳んでもよい。
なお、座部フレーム103は、直立シート形態において、水平方向から若干前方が上がるように前方斜め上方向に傾斜して延びている。本実施形態では、当該座部フレーム103の水平方向に対する傾斜角度が18°であり、好ましくは、該傾斜角度が15〜25°である。このように上記好ましい傾斜角度で、座面が起きたことによって、座乗者の目線が上がるととともに、重心が下がって直立シート位置で座乗者が後方へと転倒する虞が軽減される。
背部フレーム104は、背もたれカバーが着設される中空パイプから構成され、座乗者の背部を支持可能に上下に延びている。図5に示すように、背部フレーム104の下端部は、可動ヒンジ部材112を介して後脚フレーム102の中段に連結されている。他方、背部フレーム104は、その下端部から後退した位置で、第2リンク片115及び固定ヒンジ部材111を介して後脚フレーム102の上段に連結されている。詳細には、背部フレーム104の下端部から上方に後退した位置には、第2リンク片115に回動式に連結するための第2連結軸104aが設けられている。
背部フレーム104は、図2及び図3に示すように、上端部で後方に屈折し、その上端で幅方向に両側部フレームを連結するように屈曲している。そして、背部フレーム104の上端部には、ユーザー(介助者)が把持可能な、幅方向に延びるハンドル132が設けられている。さらに、ハンドル132の下方には、幅方向に延びるとともに両側の背部フレーム104を連結する幅フレーム106が設けられている。図2及び図3に示すように、該幅フレーム106には、折り畳み及び展開変形用のロックを解除するための操作レバー124が着設されている。
固定ヒンジ部材111は、後脚フレーム102の上端部を嵌入可能な中空の台形状を有し、後脚フレーム102の上端部に固定されている。そして、固定ヒンジ部材111は、図5に示すように、第1リンク片114を前方に回動式に連結する第1回動軸111aと、第2リンク片115を後方に回動式に連結する第2回動軸111bとを備える。第1回動軸111a及び第2回動軸111bは、固定ヒンジ部材111の中空部分の前側及び後側の裾部分にそれぞれ形成されている。該固定ヒンジ部材111は、リクライニング動作に拘わらず、背部フレーム104の前方且つ座部フレーム103の上方に常に位置する。
第1リンク片114及び第2リンク片115は、細長い板片からなり、前脚フレーム101よりも車椅子10の幅方向内側に位置する。第1リンク片114は、一端で第1回動軸111aに軸支され、他端で第1連結軸103bに軸支されている。他方、第2リンク片115は、一端で第2回動軸111bに軸支され、他端で第2連結軸104aに軸支されている。これら第1リンク片114及び第2リンク片115は、互いに鈍角をなすように配列している。
可動ヒンジ部材112は、後脚フレーム102を内挿可能な貫通孔を有する台形状に形成されている。そして、可動ヒンジ部材112は、後脚フレーム102の延伸方向に沿ってスライド可能に後脚フレーム102に外挿支持されている。該可動ヒンジ部材112は、後脚フレーム102の上限位置から下限位置までの範囲に変位可能である。可動ヒンジ部材112は、図5に示すように、座部フレーム102の後端部を前方に回動式に連結する第3回動軸112aと、背部フレーム103の下端部を後方に回動式に連結する第4回動軸112bとを備える。第3回動軸112a及び第4回動軸112bは、可動ヒンジ部材112の貫通孔の前側及び後側の裾部分にそれぞれ形成されている。そして、可動ヒンジ部材112は、座部フレーム103及び背部フレーム104に対して第3回動軸112a及び第4回動軸112bを介して軸接されている。後述するように、可動ヒンジ部材112が後脚フレーム102に沿って上限位置にスライド移動することにより、各部材が連動して直立シート形態からリクライニング形態へとフレーム構造100が変形する。図4及び図5の形態では、可動ヒンジ部材112がロック機構113によって直立シート位置にロックされている。ロック機構113は、後脚フレーム102の複数(本実施形態では2つ)のロック位置に可動ヒンジ部材112を固定可能であり、且つ、その固定状態を解除可能であり、背部フレーム103を直立シート位置及びリクライニング位置に固定するように構成されている。なお、本実施形態では、可動ヒンジ部材112のロック位置は、後脚フレーム102に穿設されたロック孔113aによって定められる。
次に、図4乃至図9を参照して、フレーム構造100のリクライニング機構の動作について説明する。図6及び図7は、背部フレーム104が部分的にリクライニングした状態の概略側面図及びその部分拡大側面図である。図8及び図9は、背部フレーム104が完全にリクライニングした状態の概略側面図及びその部分拡大側面図である。
図4及び図5に示した直立シート形態の車椅子10において、ロック機構113の操作により、可動ヒンジ部材112のロックを解除した状態で、ハンドル132を把持して背部フレーム104を後方に傾動させることにより、図6及び図7の半リクライニング形態を経て、車椅子10が図8及び図9の(完全)リクライニング形態へと変形する。なお、直立シート形態では、座部フレーム103と背部フレーム104のなす角度は、略直角又はそれよりも僅かに大きく定められる。
図6及び図7に示すように、背部フレーム104が第4回動軸112bを中心に後方に傾動すると、第2リンク片115が第2回動軸111bを中心に上方(図7の反時計回り)に回動し、背部フレーム104の下端が上昇するとともに可動ヒンジ部材112が後脚フレーム102に沿って所定距離で上方スライドする。このとき、第2連結軸104aを介して第2リンク片115及び背部フレーム104がより鋭角に屈折する。そして、可動ヒンジ部材112の上方スライドによって、座部フレーム103の後端部が上方に持ち上げられる。同時に、座部フレーム103が第3回動軸112aを中心に下方(図7の反時計回り)に回動するとともに、第1リンク片114が第1連結軸103bを中心に上方(図7の時計回り)に回動する。このとき、第1連結軸103bを介して第1リンク片114及び座部フレーム103がより鋭角に屈折し、第1リンク片114及び第2リンク片115のなす角度、及び、座部フレーム103と背部フレーム104のなす角度がより鈍角になる。その結果、可動ヒンジ部材112の前方斜め上方向へのスライドによって、座部フレーム103全体が上方に変位するとともに、背部フレーム104が部分的にリクライニングされる。このとき、第1リンク片114の動きにより、座部フレーム103が下方に大きく回動することが抑えられ、前方斜め上方向に傾斜した状態を維持している。なお、本実施形態では、図6及び図7の位置で可動ヒンジ部材112がロックされない。しかしながら、可動ヒンジ部材112が当該位置でロックされるように構成されてもよい。
また、可動ヒンジ部材112が後脚フレーム102に沿って前方斜め上方向に移動することにより、フレーム構造100の重心が前方に移動する。本実施形態では、後脚フレーム102の水平方向に対する傾斜角は、約60°である。そして、リクライニング動作とともにフレーム構造100の重心を前方に効果的に移動させるには、後脚フレーム102の水平方向に対する傾斜角は、約30〜75°であることが好ましい。
図6及び図7の形態から背部フレーム104が第4回動軸112bを中心に後方にさらに傾動すると、図8及び図9に示すように、可動ヒンジ部材112が(固定ヒンジ部材111に近接した)上限位置へとスライドし、座部フレーム103と背部フレーム104のなす角度がより一層鈍角になり、座部フレーム103全体が最上段に変位するとともに背部フレーム104が完全にリクライニングされる。本実施形態では、図8及び図9のリクライニング形態において、座部フレーム103と背部フレーム104のなす角度が約135°であるが、上記角度は任意に定められ得る。また、このリクライニング形態において、座部フレーム103は、水平方向に配向し、又は、前方斜め上方向に傾斜することが好ましい。本実施形態では、座部フレーム103は前方斜め上方向に僅かに傾斜し、座部フレーム103の水平方向に対する傾斜角度は、(本発明を限定するものではないが)約3°に定められた。すなわち、座部フレーム103の先端が(前方斜め下方向に)垂れ下がることなく、座部フレーム103の後端が後脚フレーム102の上端近傍にまで引き上げられている。その結果、車椅子10(フレーム構造)直立シート形態からリクライニング形態に移行すると、座乗者の臀部の位置が相対的に上位置に変位し、リクライニング姿勢の座乗者の目線の低下が部分的に相殺されることになる。そして、可動ヒンジ部材112がロック機構113によってロックされることにより、車椅子10のリクライニング形態が維持される。
図10は、フレーム構造100のロック機構113を示す部分拡大図であり、(a)がロック状態を示し、(b)がロック解除状態を示す。ロック機構113は、一般的なピンロック機構を採用したものである。より具体的には、図10に示すように、ロック機構113は、後脚フレーム101の幅方向外側の外面に穿設された複数(本実施形態では、2つ)のロック孔113aと、該ロック孔113aに対して進入及び離脱可能に可動ヒンジ部材112に支持されたロックピン113bと、該ロックピン113bを操作するための操作部としてのつまみ113cとを備える。当該ロック機構113では、可動ヒンジ部材112に支持されたロックピン113bが上方又は下方のロック孔113a,113aのいずれかを貫通することにより、可動ヒンジ部材112が後脚フレーム102の所定の上方位置(直立シート位置)又は下方位置(リクライニング位置)にロックされる。ロック状態では、ロックピン113bがロック孔113a内に維持されるようにバネ部材113dで付勢されている。そして、ロック状態から、つまみ113cを手前に引いて捻ることによって、上方又は下方のロック孔113a,113bからロックピン113bが離脱し、可動ヒンジ部材112がスライド可能なロック解除状態が維持される。なお、ロック機構の形態は本実施形態に限定されず、当業者であれば種々の形態を採用可能である。例えば、ボルトやクランプで留める形態を採用してもよい。
続いて、図11乃至図14を参照して、フレーム構造100の折り畳み機構について説明する。
図11は、車椅子10が展開された形態(図2の状態)の部分拡大側面図である。図11に示すように、後脚フレーム102には、可動ヒンジ部材112の下方で、該後脚フレーム102の延伸方向に沿ってスライド可能に可動連結部材121が外挿支持されている。可動連結部材121は、後脚フレーム102を内挿可能な貫通孔を有する台形状に形成されている。可動連結部材121の貫通孔の前側の裾部分には、第5回動軸121aが形成されている。そして、第5回動軸121aを介して、可動連結部材121に細板状の連結リンク126の後端が回動式に連結されている。他方、連結リンク126の前端が前脚フレーム101の連結部101aに回動式に連結されている。
また、可動連結部材121の略中央には、第6回動軸121bを介して、細板状の牽引リンク127が回動式に連結されている。さらに、可動連結部材121の下方に位置する後脚フレーム102の軸部102aには、支持脚フレーム128が回動式に支持されている。支持脚フレーム128は、図2及び図3に示すように、先端でコ字状に屈折している。支持脚フレーム128は、基端で後脚フレーム102の軸部102aに回動式に連結され、その基端から後退した位置で牽引リンク127に回動式に連結されている。つまり、支持脚フレーム128は、牽引リンク127を介して可動連結部材121に連結されている。
そして、図11に示すような車椅子10の展開形態において、後述する折り畳み用ロック機構によって可動連結部材121が展開位置に固定されている。つまり、図11のように、可動連結部材121が所定のロック位置に固定された状態では、牽引リンク127によって支持脚フレーム128が上方に牽引されている。該折り畳み用ロック機構によってロック解除され、可動連結部材121が後脚フレーム102に沿って下方にスライドすることによって、車椅子10が折り畳み形態に変形する。
図12及び図13は、車椅子10が折り畳まれた形態の概略側面図及びその部分拡大側面図である。図12に示すように、車椅子10は、前後方向に短縮されるように折り畳まれる。車椅子10(フレーム構造100)の折り畳み形態では、前脚フレーム101及び後脚フレーム102が互いに近接するように回動し、背部フレーム104が垂直側に傾動し、座部フレーム103と背部フレーム104のなす角度が鋭角になり、脚部フレーム105が座部フレーム103側に屈折される。そして、支持脚フレーム128の先端と後輪134とが接地することで車椅子10が自立する。
より詳細には、図13に示すように、ロック解除状態において、支持脚フレーム128が後脚フレーム102に対して下方に回動すると、牽引リンク127が第6回動軸121bを中心に回動しつつ下方に移動する。この下方に移動する牽引リンク127によって可動連結部101が下方に牽引されて、可動連結部材121が後脚フレーム102に沿って下方に移動する。そして、可動連結部材121の下方へのスライドに伴い、連結リンク126が、第5回動軸121a及び連結部101aを軸として、その先端(図11,図13の左端)が上方に回動するように変位する。その結果、前脚フレーム101及び後脚フレーム102が回動して互いに近接する。可動連結部材121は、当該下方位置において後述の折り畳み用ロック機構によってロックされる。このとき、可動連結部材121が可動ヒンジ部材112の下限位置を定める。そして、可動ヒンジ部材112が下降した可動連結部材121に近接するように下方スライドすることにより、脚部フレーム105及び座部フレーム103が鋭角に近接するように折り畳まれる。
図14は、折り畳み用ロック機構を示す部分拡大背面図であり、(a)がロック状態を示し、(b)がロック解除状態を示す。該折り畳み用ロック機構は、車椅子10の幅方向内側から可動連結部材121及び後脚フレーム102に作用するように設けられている。具体的には、後脚フレーム102の幅方向内側の外面には、延伸方向の上下に2つの長円状の固定孔123が穿設されている(図11及び図13参照)。これら固定孔123は、ロック孔113の下方に位置する。また、可動連結部材121には、ロック部122が設けられている。ロック部122は、ピンロック機構を有し、可動連結部材121の外面に固定された基台122aと、可動連結部材121を貫通するように該基台122aに支持されたロック軸122bと、該ロック軸122bを後脚フレーム102側に付勢するバネ部材122cとを備える。図14(a)のロック状態では、ロック軸122b先端が固定孔123に挿入されて、可動連結部材121が後脚フレーム102に対してロックされる。
また、該ロック部122のロック軸122aには、図3に示すように、ワイヤ125が接続され、該ワイヤ125が操作レバー124に接続されている。ユーザーが操作レバー124を操作することにより、ロック部122及び操作レバー124間に張設されたワイヤ125がロック軸122aを牽引し、ロック軸122aが固定孔123から離脱する。すなわち、ユーザーが操作レバー124をグリップする間、図14(b)に示すようにロック解除され、可動連結部材121が後脚フレーム102に対してスライド可能となる。このロック解除状態で、上記のとおり、可動連結部材121が下方にスライドし、車椅子10が展開形態から折り畳み形態へと変形し得る。
なお、本実施形態のフレーム構造100の各フレームは、SUS製の中空パイプで構成されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、フレーム構造に他の金属材料、硬質な合成樹脂、木材等の材料を選択してもよい。また、固定ヒンジ部材111、可動ヒンジ部材112及び可動連結部材121は合成樹脂からなるが、本発明はこれに限定されず、金属等の他の材料であってもよい。
以下、本実施形態の車椅子10及びフレーム構造100の作用効果について説明する。
本実施形態の車椅子10(フレーム構造100)では、座部フレーム103と背部フレーム104との間の角度が増加するように背部フレーム104がリクライニングすると、第1リンク片114及び第2リンク片115が上方に回動するとともに、可動ヒンジ部材112が上方にスライドする。その結果、座部フレーム103の後端部及び背部フレーム104の下端部がともに上方に移動し、リクライニング前のポジションと比べて座部フレームがより高いポジションに変位する。このとき、座部フレーム103の後端だけでなく、座部フレーム103の前端も第1リンク片114とともに上方に変位するため、座部フレーム103全体が持ち上げられる。特に、リクライニング形態においても、座部フレーム103が水平方向に配向し又は前方斜め上方向に傾斜することにより、リクライニング姿勢の座乗者が前方にずり落ちることが防止される。また、後脚フレーム102が前方斜め上方向に傾斜していることから、リクライニング動作に伴って、可動ヒンジ部材112が前方斜め上方へとスライドする。これにより、フレーム構造100の重心が前方に移動して、リクライニング時にフレーム構造100が後方に転倒する虞を軽減することができる。すなわち、座乗者は、従来と比べて、安定した姿勢で、より目線が高い位置でリクライニング姿勢をとることが可能となる。したがって、本実施形態の車椅子10(フレーム構造100)によれば、介助者及び座乗者双方がより快適な使用感を得ることができる。
[変形例]
本発明のフレーム構造又は車椅子は、上記実施形態に限定されずに、例えば、以下のように変形可能である。以下、本発明の変形例を説明する。なお、各変形例において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、説明がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
(1)上記実施形態のフレーム構造100では、脚部フレーム105が座部フレーム103先端に関節部材105aを介して連結されているが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、図15乃至17は、別実施形態のフレーム構造200を備えた車椅子20を示している。本フレーム構造200は、フレーム構造100と異なり、第1リンク片214が脚部フレーム205と一体的に形成されている。当該フレーム構造200においても、図16及び図17に示すように、上記実施形態と同様にリクライニング動作及び折り畳み動作することが可能である。
(2)上記実施形態のフレーム構造100では、前脚フレーム101及び後脚フレーム102がその上端で直接的に連結されているが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、前脚フレーム101は、垂直に延在して、水平方向に延びるフレームを介して前脚フレーム101に間接的に連結されてもよい。
(4)上記実施形態では、フレーム構造100のリクライニング形態において座部フレーム103が前方斜め上方向に傾斜しているが、本発明はこれに限定されず、用途等によっては座部フレームが前方斜め下方向に傾斜してもよい。ただし、前方斜め下方向への傾斜角度は、0〜15°程度であることが好ましい。
(5)上記実施形態では、車椅子100が大車輪を有しないバギーであるが、本発明の車椅子は当該構成に限定されない。例えば、フレーム構造を通常の大車輪を有する車椅子に採用してもよい。あるいは、本発明の車椅子は折り畳み式でなくてもよい。
(6)本発明のフレーム構造は、リクライニング式の椅子に採用されてもよい。例えば、図18は、フレーム構造300を備える折り畳み式の椅子30を示している。フレーム構造300は、フレーム構造100と同様の構成を有することから、椅子30は、上記のように、リクライニング及び折り畳み可能であり、上記車椅子10と同様の作用効果を発揮するものである。あるいは、フレーム構造は、ベビーカーに採用されてもよい。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 車椅子
100 フレーム構造
101 前脚フレーム
101a 連結部
102 後脚フレーム
102a 軸部
103 座部フレーム
103a 連結片
103b 第1連結軸
104 背部フレーム
104a 第2連結軸
105 脚部フレーム
105a 関節部材
106 幅フレーム
111 固定ヒンジ部材
111a 第1回動軸
111b 第2回動軸
112 可動ヒンジ部材
112a 第3回動軸
112b 第4回動軸
113 ロック機構
113a ロック孔
113b ロックピン
113c つまみ(操作部)
113d バネ部材
114 第1リンク片
115 第2リンク片
121 可動連結部材
121a 第5回動軸
121b 第6回動軸
122 ロック部
122a 基台
122b ロック軸
122c バネ部材
123 固定孔
124 操作レバー
125 ワイヤ
126 連結リンク
127 牽引リンク
128 支持脚フレーム
131 フットレスト
132 ハンドル
133 前輪
134 後輪
135 フットブレーキ
30 椅子

Claims (13)

  1. 前脚フレームと、
    前記前脚フレームに直接的又は間接的に連結され、前記前脚フレームの後方に位置する後脚フレームと、
    座面を構成するための座部フレームと、
    背もたれを構成するための背部フレームと、
    前記背部フレームの前方且つ前記座部フレームの上方で前記後脚フレームに固定された固定ヒンジ部材と、
    前記固定ヒンジ部材に回動式に連結されるとともに、前記座部フレーム内の後端部から前方に後退した位置に回動式に連結された第1リンク片と、
    前記固定ヒンジ部材に回動式に連結されるとともに、前記背部フレーム内の下端部から上方に後退した位置に回動式に連結された第2リンク片と、
    前記後脚フレームの延伸方向に沿ってスライド可能に前記後脚フレームに支持され、前記背部フレームの下端部及び前記座部フレームの後端部をそれぞれ回動式に連結する、可動ヒンジ部材と、を備え、
    前記座部フレームと前記背部フレームとの間の角度が増加するように前記背部フレームがリクライニングすると、前記第1リンク片及び第2リンク片が上方に回動するとともに前記可動ヒンジ部材が上方にスライドし、前記座部フレーム全体が上方に変位することを特徴とするフレーム構造。
  2. 前記固定ヒンジ部材は、前記第1リンク片を前方に回動式に連結する第1回動軸と、前記第2リンク片を後方に回動式に連結する第2回動軸とを備え、
    前記可動ヒンジ部材は、前記座部フレームの後端部を前方に回動式に連結する第3回動軸と、前記背部フレームの下端部を後方に回動式に連結する第4回動軸とを備えることを特徴とする請求項1に記載のフレーム構造。
  3. 前記後脚フレームは、前方斜め上方向に傾斜し、前記可動ヒンジ部材の上方へのスライドに伴って、前記フレーム構造の重心が前方に移動することを特徴とする請求項1又は2に記載のフレーム構造。
  4. 前記前脚フレームは、後方斜め上方向に傾斜し、前記前脚フレーム上端と前記後脚フレーム上端とが連結されていることを特徴とする請求項3に記載のフレーム構造。
  5. 前記前脚フレームの上端が前記固定ヒンジ部材に回動式に連結され、
    前記前脚フレーム及び前記後脚フレームが互いに近接するように回動することによって、前記フレーム構造が展開形態から折り畳み形態に変形可能であることを特徴とする請求項4に記載のフレーム構造。
  6. 前記後脚フレームの複数のロック位置に前記可動ヒンジ部材を固定可能であり、且つ、固定状態を解除可能に構成されたロック機構をさらに備え、
    前記ロック機構は、前記背部フレームを直立シート位置及び1又は複数のリクライニング位置に固定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフレーム構造。
  7. 前記ロック機構は、前記後脚フレームに延伸方向に沿って設けられた複数のロック孔と、前記可動ヒンジ部材に設けられたロックピンと、前記ロックピンを前記ロック孔に対して前進及び後退操作するための操作部とを備えることを特徴とする請求項6に記載のフレーム構造。
  8. 前記可動ヒンジ部材が上限位置にあるとき、前記座部フレームが、水平方向に配向し、又は、前方斜め上方向に傾斜することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のフレーム構造。
  9. 前記背部フレームが直立シート位置にあるときに、前記座部フレームが前方斜め上方向に傾斜し、前記座部フレームの水平方向に対する傾斜角度が15〜25°であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のフレーム構造。
  10. 前記第1リンク片は、フットレストが着設される脚部フレームと一体的に形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のフレーム構造。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフレーム構造を備え、
    前記前脚フレームに着設された前輪と、
    前記後脚フレームに着設された後輪と、を備えることを特徴とする車椅子。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフレーム構造を備え、
    前記前脚フレームに着設された前輪と、
    前記後脚フレームに着設された後輪と、を備えることを特徴とするベビーカー。
  13. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフレーム構造を備えることを特徴とする椅子。
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