JP2009038860A - 回転電機のロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロータの回転速度に関わらず、ロータ間の相対回転角を変化させることができる回転電機のロータを提案する。
【解決手段】 永久磁石12を具えた2個のロータ2、3を、共通するシャフト6に設け、これらシャフト6およびロータ2,3を回転自在に支持する。これら2個のロータ2,3間には、電機子コイル8により磁化されるステータ1を配置し、ロータ2,3のうち一方のロータ3を、他方のロータ2に対して相対回動可能に前記シャフト6に取り付ける。そして、ロータ2,3に対するステータ1の電気角を進角にすることにより、他方のロータ2に対する一方のロータ3の相対回動角θを変化させる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ロータを2個具えた回転電機につき、これらロータ間の相対回転角を変化させることで、高回転時に過大な誘起電圧が電機子コイルに発生することを防止する技術に関するものである。
永久磁石を具えたロータと、電機子コイルを具えたステータからなる回転電機は、ロータの高回転時にステータの誘起電圧が高くなるという問題がある。すなわち、誘起電圧が高くなるとインバータによる回転電機の運転制御が不可能になったり、インバータの耐電性能を超える電圧がインバータに作用し、インバータ内部の半導体素子に悪影響を及ぼす。
このため、ロータの高回転時には電機子コイルに鎖交する磁束を減少させて誘起電圧を抑制する発明としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
特許文献1に記載の磁束量可変磁石型ロータは、永久磁石を具えて回転電機の回転軸に固定された固定ロータに、永久磁石を具えた可動ロータを隣接配置する。また回転軸には、この可動ロータを、固定ロータに対して相対回動可能に装着し、可動ロータを回動させるためのウエイトを取り付ける。そして、ロータの高回転時には、ウエイトに作用する遠心力に応じて、固定子コイルを基準とした可動ロータの相対回転角を変化させることにより、固定子コイルと鎖交する磁束を低回転時よりも減少させて、誘起電圧を抑制するようにしたものである。
特開2004−242461号公報
しかし、上記従来のような回転電機にあっては、なおも以下に説明するような問題を生ずる。つまり上述したウエイト等の遠心ガバナは、ロータの回転速度の自乗に比例する遠心力を発生することから、ロータ間の相対回転角をロータの回転速度に関わらず任意に制御することができない。
特開平11−71648号公報
本発明は、上述の実情に鑑み、ロータの回転速度に関わらず、ロータ間の相対回転角を変化させることができる回転電機のロータを提案するものである。
この目的のため本発明による回転電機のロータは、請求項1に記載のごとく、
永久磁石を具えた2個のロータを、共通するシャフトに設け、これらシャフトおよびロータを回転自在に支持し、
これら2個のロータ間には、電機子コイルにより磁化されるステータを配置し、
該ロータのうち一方のロータを、他方のロータに対して相対回動可能に前記シャフトに取り付け、
前記ロータに対する前記ステータの電気角を進角にすることにより、前記一方のロータと前記他方のロータとの間の相対回動角を変化するよう構成したことを特徴としたものである。
かかる本発明の構成によれば、2個のロータ間の相対回動角を任意に変化することが可能になることから、必要に応じて、ステータと鎖交する磁束を減らすことが可能となって、回転電機の誘起電圧を防止する自由度が向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例になる回転電機のロータおよびステータの具えた回転電機を、回転軸を含む面で破断して示す縦断面図である。この実施例は、ステータ1とロータ2,3とを軸方向に対向配置し、これらステータ1とロータ2,3の間に空隙をそれぞれ設けたアキシャルギャップ構造の回転電機である。
4および5は回転電機の外殻を構成する回転電機ケースである。回転電機ケース4は中空円筒形状であり、回転電機ケース4の内壁にはステータ1を取り付ける。回転電機ケース4の軸方向両端にはそれぞれ円盤形状の回転電機ケース5をそれぞれ取り付ける。回転電機ケース5は、中央部でベアリングを介してシャフト6を軸支する。回転電機ケース4,5内の空間にあって、シャフト6の一方の端部にはロータ2を固設する。ロータ2からみて、ステータ1を挟んだシャフト6の他方の端部にはロータ3を配置する。ロータ3の中央にシャフト6を貫通させ、ロータ3は、シャフト6およびロータ2に対して相対回動可能とする。ただし通常は、ロータ3を、シャフト6に対して相対回動不能にしておき、ロータ3およびステータ1間と、ロータ2およびステータ1間とで、それぞれトルクを発生させて力行運転したり、電磁誘導による回生運転をしたりする。そして必要に応じて、後述するステータ1の進角調整により、ロータ3をシャフト6に対して相対回動させる。
相対回動可能となるロータ3を配置した、シャフト6の他方端10側には、油圧回路の配管11を配設する。そしてロータ3およびシャフト6間には、図示しないクラッチ機構を介挿し、このクラッチ機構に上述の配管11を接続する。
クラッチ機構に配管11から油圧を供給しない状態で、クラッチ機構は両者3,6を締結し、ロータ3はシャフト6に対して回動不能に固定される。これに対し、配管11からクラッチ機構に油圧を供給する間、クラッチ機構は解放されて、前記固定を解く。そうすると、ロータ3はシャフト6およびロータ2に対して回動可能になる。つまりこのクラッチ機構はロータ2,3同士を締結または解放する。
ステータ1には、複数個のステータ鉄心7を周方向に配列する。ステータ鉄心7の一端はロータ2と対向する。また、ステータ鉄心7他端はロータ3と対向する。夫々のステータ鉄心7には電機子コイル8を巻回する。ロータ2,3にトルクを発生する際には、これらロータ2,3につき共通するステータ1にて、公知の交流モータ制御を行い、周方向に配列する各電機子コイル8,8・・・・に通電する。このとき、ステータ1の磁極が、ロータ2およびロータ3の回転に対し進角して回転するよう、後述のようにステータ1を磁化する。
ステータ1と対向するロータ2およびロータ3の前面には複数の永久磁石12を周方向に配置する。永久磁石12からみて、ステータ1とは反対側にある、ロータ2の内部には、永久磁石12と隣接して、バックヨーク13を配置する。同様にロータ3内部にもバックヨーク13を配置する。
図2はロータ1からみたロータ2およびロータ3の前面の様子を相互に比較して示す正面図である。通常は図2に示すように、ロータ2に配置した永久磁石12の周方向位置と、ロータ3に配置した永久磁石12の周方向位置とが一致するよう、ロータ3をシャフト6に固定しておく。図2に示す状態を、相対回動角θ=0度の状態という。
これに対し、ステータ1と鎖交するロータ2およびロータ3の磁束の合計を減少させる場合には、ロータ2,3同士を締結または解放するクラッチ機構を解放し、回転電機の力行中はステータ1の電気角(β角)を+90度(進角)にすることにより、ロータ3を、ロータ2を基準として図3に矢で示す向きに回転させて、相対回転角θを変化させる。
そして図3に示すように、ロータ3に配置した永久磁石12,12同士の境界部位が、ロータ2に配置した永久磁石12の周方向中央部に一致した状態で、クラッチ機構を再び締結する。これにより、相対回転角を変化させた状態を保持することができる。図3に示す状態を、相対回動角θ=90度の状態という。
図4は本実施例の回転電機内部を模式的に示す縦断面図である。ロータ2は、シャフト6と一体に結合する。シャフト6とロータ3との間には、摩擦要素を組み合わせた前述のクラッチ機構に相当するクラッチ14および、ロータ3をシャフト6に固定するロック機構15を設ける。ロータ2とロータ3との間には、両者2,3の相対回動角を後述するように所定範囲に規制するストッパ16を設ける。
シャフト6の端部では、シャフト6の表面を外径方向に突出させて突出部17aを形成する。回転電機ケース5側には、ロータ2およびシャフト6と一体に回転する突出部17aの周方向位置を検出するレゾルバ17を設ける。また、ロータ3の外縁部を外径方向に突出させて突出部18を形成する。ロータ3と一体に回転する突出部18の周方向位置を検出する位置センサ19を設ける。これら、レゾルバ17の検出信号と、位置センサ19の検出信号を照らし合わせて、ロータ2とロータ3との相対回動角を検出する。
またクラッチ14の代わりに、図5の縦断面図に示すように、ピストン機構21と、シャフト6およびロータ3間に皿バネ22などの弾性部材を設けてもよい。配管11からピストン機構21に油圧を供給しない間、皿バネ22は、ロータ3にスラストを与えて、ロック機構15を締結する。これに対し、配管11からピストン機構21に油圧を供給して、ピストン機構21が皿バネ22の上記スラストに抗する間、ロック機構15は解放して、ロータ3はシャフト6に対して相対回動自在となる。
図6〜図12は、ロータ2,3に対するステータ1の電気角を進角にすることにより、あるいは進角以外の原因でロータ2,3に作用するトルクを利用することにより、ロータ3の相対回動角を変化させる様子を、周方向に展開して示す動作説明図である。図中、左右方向に延在する一連のS,N,S,N,・・・は周方向に複数配置された永久磁石12,12・・・を示す。また図中、上下方向に伸びるS,Nは、電機子コイル8の交流制御により磁化されたステータ1の一部、すなわち軸方向に延在する1個のステータ鉄心7を示す。理解を容易にするため、一部の永久磁石12およびステータ1の一部を表示する。
図6はステータ1の電機子コイル8に交流を通電して、回転電機を力行運転してロータ2,3を加速しながら回転させる様子を示す動作説明図であり、(a)は誘起電圧を低減させない通常の状態であり相対回動角θ=0度の状態を示し、(b)は誘起電圧を低減させる相対回動角θ=+90度(最大)の状態を示す。
図6(a)中、磁化されたステータ1のS極およびN極の周方向中心を一点鎖線Sで示し、ロータ2のN極121およびロータ3のS極131の周方向中心を一点鎖線Rで示すと、一点鎖線S(ステータ1)は一点鎖線R(ロータ2,3)よりも90度進角(電気角:β角=+90度)である。このようにステータ周方向位置Sをロータ周方向位置Rよりも
電気角(β角)で+90度の進角にして回転させることにより、ロータ2,3に駆動トルクを発生させて回転電機を力行運転中する。
つまりステータ1は、ロータ2,3に対し、図6(a)に示すように電気角(β角)で+90度、先回って回転している。これにより、磁化されたステータ1のS極は、ロータ2のN極121を細い矢で示す向きに引き寄せる。また、磁化されたステータ1のN極も、ロータ3のS極131を細い矢で示す向きに引き寄せる。このようにして、ロータ2,3に駆動トルクを発生させる。
また、相対回動角θ=0度であるため、図6(a)に示すようにロータ2のN極の周方向位置はロータ3のS極の周方向位置と一致し、ロータ2のS極の周方向位置はロータ3のN極の周方向位置と一致する。
シャフト6に固設されたロータ2には、周方向で異なる2つの位置にストッパ突起162およびストッパ突起164を設ける。ロータ2に対して相対回動可能なロータ3には、ストッパ突起163を設ける。そしてストッパ突起162およびストッパ突起164間にストッパ突起163の周方向位置を規制する。このような配置で設けられたストッパ突起162,163,164は、前述したストッパ16を構成する。
図6(a)に示すように、シャフト6に対して相対回動可能なロータ3のストッパ突起163は、シャフト6に固定された固定側とも言えるロータ2のストッパ突起162と当接する。このためロータ3の相対回動角が0よりも負値になることはない。
ロータ3を相対回動する場合、クラッチ14を解放し、ロック機構15を解放し、ステータ1の電気角βを0にする。そうすると、ロータ3は回動自在となる。シャフト6が固着したロータ2のイナーシャと比較してロータ3のイナーシャは軽いため、図6(b)に太い矢で示すように、シャフト6と結合しないロータ3のS極131は、シャフト6と結合するロータ2のN極121よりも速く回転するよう、ステータ1のN極に引き寄せられる。この結果、ロータ3はロータ2に対して相対回動する。そしてシャフト6に対して相対回動可能なロータ3のストッパ突起163は、シャフト6に固定された固定側とも言えるロータ2のストッパ突起164と当接し、ロータ3の相対回動角θを、電気角(β角)で言う+90度以下に規制する。
以上より、クラッチ14を解放し、ロック機構15を解放して、ステータ1の電気角(β角)を+90度(進角)にすると、ロータ3の相対回動角θは+90度になる。なお、相対回動角θを保持するためには、クラッチ14を締結し、ロック機構15を締結する。
図6(a)および図6(b)に沿って上述したように、ストッパ16は、ロータ3の相対回動角θを、電気角(β角)で言う0度から+90度までの範囲に規制する。
図7はステータ1の電機子コイル8に交流を通電して、回転電機を力行運転してロータ2,3を加速しながら回転させる様子を示す動作説明図である。ロータ3の相対回動角を0度に戻すため、クラッチ14を解放し、ロック機構15を解放し、図7に示すようにロータ2,3に対するステータ1の電気角(β角)を0度にする。そうすると、ロータ2のN極121が磁化されたステータ1のS極に細い矢の向きに引き寄せられるとともに、ロータ3のS極131が磁化されたステータ1のN極に細い矢の向きに引き寄せられる。そうすると、ロータ3は太い矢で示す向きに回動して、相対回動角θが0になる。
そして、クラッチ14を締結し、ロック機構15を締結にして、相対回動角θを0に保持する。
図8は回転電機を回生運転してロータ2,3を減速し、ステータ1の電機子コイル8に交流が発生する状態を示す動作説明図である。回生運転時は、ロータ2およびロータ3間の磁束がステータ1を鎖交して、ステータ1が磁化される。そうすると、ロータ2のS極122が磁化されたステータ1のN極に細い矢の向きに引き寄せられるとともに、ロータ3のN極132が磁化されたステータ1のS極に細い矢の向きに引き寄せられて、相対回動角θが0になる。ストッパ突起163はストッパ突起162に当接する。つまり回生運転時にクラッチ14を解放し、ロック機構15を解放してもロータ3は相対回動しない。
図9は、相対回動角θ=+90度の状態で、ロータ2,3が減速する様子を示す動作説明図である。図9に示すように相対回動角θ=+90度の状態では、ロータ2およびロータ3間で磁束が流れないため、ステータ1はロータ2,3によって磁化されない。ストッパ突起163はストッパ突起164に当接する。このため、クラッチ14を解放し、ロック機構15を解放しても、ロータ3は相対回動しない。また回転電機は力行運転しない。
図10は、シャフト6を回転電機の外からの力(外力)で回転させ、この外力を時間の経過につれて増大させて、シャフト6およびロータ2,3が加速しながら回転する様子を示す動作説明図である。このような場合としては、例えば、下り坂を惰性走行する電機自動車の駆動源がある。ロータ2は惰性走行によって図10に太い矢で示すトルクの向きに連れ回される。このためクラッチ14を解放し、ロック機構15を解放しても、ストッパ突起162はストッパ突起163に当接し、ロータ3は相対回動角θ=0度のままであって相対回動しない。
図11は、シャフト6を回転電機の外からの力(外力)で回転させ、この外力を時間の経過につれて増大させて、シャフト6およびロータ2,3が加速しながら回転する様子を示す動作説明図であり、(a)は相対回動角θ=+90度の状態を示し、(b)は相対回動角θ=0度の状態を示す。この場合としては、例えば、下り坂を惰性走行する電気自動車の駆動源がある。ロータ2は図11に太い矢で示すトルクの向きに連れ回される。このため(a)の状態でクラッチ14を解放し、ロック機構15を解放すると、ロータ3の相対回動角θは+90から減少する。そして(b)に示すように、ストッパ突起162はストッパ突起163に当接し、相対回動角θが0に戻る。(b)以後、ロータ3は相対回動角θ=0度のままであって相対回動しない。なお、図11(a)から図11(b)までの相対回動角θが0に戻る過程では、図11(b)に細い矢で示すコギングの作用によっても相対回動角θが0に戻ろうとする。
図12は、シャフト6を回転電機の外からの力(外力)で回転させ、この外力を時間の経過につれて減少させて、ロータ2,3が減速する様子を示す動作説明図であり、(a)は相対回動角θ=0度の状態を示し、(b)は相対回動角θ=+90度の状態を示す。この場合としては、例えば、上り坂を惰性走行する電気自動車の駆動源がある。図12(a)の状態でクラッチ14を解放し、ロック機構15を解放すると、シャフト6およびロータ2は減速することからロータ3は図12に太い矢で示すトルクの向きに相対回動する。この結果、ロータ3の相対回動角θは0から増大する。そして(b)に示すように、ストッパ突起163はストッパ突起164に当接し、相対回動角θが+90になる。(b)以後、ロータ3は相対回動角θ=+90度のままとなる。
なお上述したように、シャフト6を回転電機の外からの力(外力)で回転させ、この外力を時間の経過につれて減少させて、ロータ2,3が減速する場合にあっては、図12(b)に示す状態から、相対回転角θが0度に戻ることはない。
電気自動車の駆動源たる回転電機に、これまで説明してきた図6〜図12に示す様子を適用した場合を、図表である図13に整理して表示する。
ところで上述した本実施例では、永久磁石12を具えた2個のロータ2、3を、共通するシャフト6に設け、これらシャフト6およびロータ2,3を回転自在に支持し、これら2個のロータ2,3間には、電機子コイル8により磁化されるステータ1を配置し、ロータ2,3のうち一方のロータ3を、他方のロータ2に対して相対回動可能に前記シャフト6に取り付け、ロータ2,3に対するステータ1の電気角を進角にすることにより、他方のロータ2に対する一方のロータ3の相対回動角θを変化するよう構成したことから、
相対回動角θをロータ回転速度に関わらず任意に変化することが可能になり、回転電機の誘起電圧を防止する自由度が向上する。
また本実施例では、2個のロータ2,3間に、これらロータ2,3の相対回動角θを規制するストッパ16を設けたことから、
相対回動角θを所定範囲内で制御することが可能になり、本実施例になるθ=0度ないし+90度のように、相対回転角θの調整が容易になる。
また本実施例では、2個のロータ2,3間に、これらロータ2,3同士を締結または解放するクラッチ機構に相当するクラッチ14またはロック機構15を設けたことから、
相対回転角θを狙いとする値に保持することができる。
また本実施例では、クラッチ14およびロック機構15を締結側に動作させる皿バネ22を具え、クラッチ14に所定値未満の液圧を供給する間はこれらロータ2,3同士を締結し、前記クラッチ機構に所定値以上の液圧を供給する間はこれらロータ2,3同士を解放することから、
相対回転角θを変化させる場合のみ、液圧を供給すればよく、エネルギーの省力化を図ることができる。
また本実施例では、図6に示すようにステータ1の進角を+90度にして回転電機の力行運転中に、クラッチ14およびロック機構15を解放して相対回動角θを増加させることから、
相対回動角θの調整を効率よく実行することができる。
また本実施例では、シャフト6を駆動する回転電機の力行運転中に、図7に示すようにステータ1の進角を0度にし、クラッチ14およびロック機構15を解放して相対回動角θを減少させることから、
相対回動角θの調整を効率よく実行することができる。
また本実施例では、図10に示すように回転電機の回生運転中に、ステータ1の進角を0度にし、クラッチ14およびロック機構15を解放して相対回動角θを減少させることから、
相対回動角θの調整を効率よく実行することができる。
また本実施例では、例えば電気自動車が下り坂を走行するとき等、図11に示すようにシャフト6を回転電機の外からの力で回転させてシャフト6およびロータ2の加速中に、クラッチ14およびロック機構15を解放して相対回動角θを減少させることから、
相対回動角θの調整を効率よく実行することができる。
また本実施例では、例えば電気自動車が上り坂を走行するとき等、図12に示すようにシャフト6を回転電機の外からの力で回転させてシャフト6およびロータ2の減速中に、クラッチ14およびロック機構15を解放して相対回動角θを増大させることから、
相対回動角θの調整を効率よく実行することができる。
また本実施例では図4に示すように、一方のロータ3に位置センサ19を設け、シャフト6にレゾルバ17を設け、これら17,19が一方のロータ3の相対回動角θを検出する位置検出手段を構成することから、
相対回動角θの調整を正確に実行することができる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨に逸脱しない範囲において種々変更が加えられうるものである。例えば本実施例では、アキシャルギャップ型の回転電機としたが、ラジアルギャップ型であってもよい。
本発明の一実施例になるロータを具えた回転電機の縦断面図である。 ロータ2およびロータ3の周方向の位置関係になる相対回動角θが0の状態を示す正面図である。 ロータ2およびロータ3の周方向の位置関係になる相対回動角θが最大に変化した状態を示す正面図である。 本実施例の回転電機内部を模式的に示す縦断面図である。 別な実施例の回転電機内部を模式的に示す縦断面図である。 回転電機を力行運転して2個のロータを加速しながら回転させる様子を示す動作説明図であり、(a)は相対回動角=0度の状態を示し、(b)は相対回動角θ=+90度の状態を示す。 回転電機を力行運転して2個のロータを加速しながら回転させる様子を示す動作説明図である。 回転電機を回生運転して2個のロータを減速する様子を示す動作説明図である。 相対回動角=+90度の状態で、ロータが減速する様子を示す動作説明図である。 シャフトを外力で回転させ、ロータが加速しながら回転する様子を示す動作説明図である。 シャフトを外力で回転させ、ロータが加速しながら回転する様子を示す動作説明図であり、(a)は相対回動角=+90度の状態を示し、(b)は相対回動角=0度の状態を示す。 シャフトの外力が時間の経過につれて減少して、ロータが減速する様子を示す動作説明図であり、(a)は相対回動角=0度の状態を示し、(b)は相対回動角=+90度の状態を示す。 上記の動作説明図を分類して示す図表である。
符号の説明
1 ステータ
2 ロータ
3 ロータ
6 シャフト
7 ステータ鉄心
8 電機子コイル
11 配管
12 永久磁石
13 バックヨーク
14 クラッチ
15 ロック機構
17 レゾルバ
21 ピストン機構
22 皿バネ

Claims (10)

  1. 永久磁石を具えた2個のロータを、共通するシャフトに設け、これらシャフトおよびロータを回転自在に支持し、
    これら2個のロータ間には、電機子コイルにより磁化されるステータを配置し、
    該ロータのうち一方のロータを、他方のロータに対して相対回動可能に前記シャフトに取り付け、
    前記ロータに対する前記ステータの電気角を進角にすることにより、前記一方のロータと前記他方のロータとの間の相対回動角を変化するよう構成したことを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記2個のロータ間に、これらロータの相対回動角を規制するストッパを設けたことを特徴とする回転電機のロータ。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記シャフトに、前記2個のロータ同士を締結または解放するクラッチ機構を設けたことを特徴とする回転電機のロータ。
  4. 請求項3に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記クラッチ機構を締結側に動作させる弾性部材を具え、
    前記クラッチ機構に所定値未満の液圧を供給する間はこれらロータ同士を締結し、前記クラッチ機構に所定値以上の液圧を供給する間はこれらロータ同士を解放することを特徴とする回転電機のロータ。
  5. 請求項3または4に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記進角を+90度にして回転電機の力行運転中に、前記クラッチ機構を解放して相対回動角を増加させることを特徴とする回転電機のロータ。
  6. 請求項3または4に記載の回転電機のロータにおいて、
    回転電機の力行運転中に、前記進角を0度にし、前記クラッチ機構を解放して相対回動角を減少させることを特徴とする回転電機のロータ。
  7. 請求項3または4に記載の回転電機のロータにおいて、
    回転電機の回生運転中に、前記進角を0度にし、前記クラッチ機構を解放して相対回動角を減少させることを特徴とする回転電機のロータ。
  8. 請求項3または4に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記シャフトを外力で回転させて前記シャフトおよび他方のロータの加速中に、前記クラッチ機構を解放して相対回動角を減少させることを特徴とする回転電機のロータ。
  9. 請求項3または4に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記シャフトを外力で回転させて前記シャフトおよび他方のロータの減速中に、前記クラッチ機構を解放して相対回動角を増大させることを特徴とする回転電機のロータ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記一方のロータと、前記シャフトまたは前記他方のロータのいずれかに、前記一方のロータの相対回動角を検出する位置検出手段を設けたことを特徴とする回転電機のロータ。
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