JP2009038247A - Led点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機構部材によってオープン故障したLEDの端子間を短絡し、短絡部分の電圧降下を微小もしくは皆無として発熱を回避し、他のLEDを正常に点灯させるLED点灯装置を得る。
【解決手段】直列に接続した複数のLED3a〜3xを定電流電源2から出力される定電流によって点灯するとき、LED3a〜3xを直列に接続したLEDアレイ3の中で、いずれかのLEDにオープン故障が起ると、オープン故障を起したLEDの端子間を機構部材によって短絡し、他の正常なLEDに定電流電源2の出力電流を供給する短絡部4a〜4xを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、直列に接続した複数の発光ダイオード、即ちLight Emitting Diode(以下、LEDと記載する)を点灯させるLED点灯装置に関するものである。
複数のLEDをマトリックス状に配置したLEDディスプレイに電流を流して発光させるとき、LEDチップに対して並列に半導体保護素子を接続して、静電気やサージ電圧から各LEDチップを保護するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、直列に接続したLEDのいずれかにオープン故障が発生したとき、当該オープン故障したLEDに印加される電圧によってヒューズに電流を流し、このヒューズが溶断するとスイッチング素子のMOS型FETのゲートに電圧が印加されて、当該MOS型FETのスイッチング素子が導通状態になり、オープン故障したLEDをバイパスして電流がMOS型FETへ流れるようにし、また前述のヒューズの溶断によって断たれた電流を検出して、表示手段にLEDの故障を表示させるものがある(例えば、特許文献2参照)。
このような動作を行うときには、電圧駆動のスイッチング素子をONし続けるための電源をLED点灯電源の他に設ける必要がある。またさらに、オープン故障が発生したLEDの電流をバイパスさせる回路の構成部品が追加されるので、これらを備えるためのコスト上昇と装置等のサイズ拡大を伴う。
また、トランジスタのコレクタとエミッタを各々LEDの両端に接続し、当該トランジスタのベースに小容量のダイオードをヒューズとして接続しておく。LEDが点灯しているときには、小容量のダイオードに電流が流れてトランジスタのベースとエミッタが同電位になり、当該トランジスタがOFF状態になっている。LEDがオープン故障を起すと、小容量のダイオードに大きな電流が流れて当該ダイオードが破壊されてオープンになり、トランジスタのベース電流が供給されて当該トランジスタがON状態になってオープン故障を起したLEDの両端子間を短絡するものがある(例えば、特許文献3参照)。
このような動作を行うときには、LED点灯以外の電源を必要とせず、またヒューズとして用いる小容量のダイオードも回路等の小型化に適しているが、オープン故障を起したLEDの電流をバイパスするための部品が追加されるので、前述のものと同様にコスト上昇と装置等のサイズ拡大を伴う。
また、例えばAu、Cuなどの金属層とAl、Tiなどの酸化物の絶縁障壁層とを交互に多数積層させたトンネル接合素子を各LEDに並列接続させておく。このようなトンネル接合素子を各々接続させているLEDを直列接続して点灯させているとき、いずれかのLEDにオープン故障が発生すると、当該オープン故障を起したLEDに接続されているトンネル接合素子に所定の電圧が印加され、このトンネル接合素子に電流が流れてLEDの電流をバイパスするものがある(例えば、特許文献4参照)。
前述のトンネル接合素子は、金属酸化膜に発生するトンネル効果によって、バリスタと同様な電圧上昇を抑える特性を備えている。このトンネル接合素子を用いると、電圧が概ね一定になってツェナーダイオードと同様に熱が発生する。従って、LEDがオープン故障を起してトンネル接合素子に電流が流れたとき、当該トンネル接合素子が自己発熱によって破壊されないように放熱機構を備える必要がある。即ち、トンネル接合素子を用いるときには、放熱機構を備えるため装置サイズの拡大を伴う。
なお、前述のようにバリスタに相当する金属酸化膜のトンネル効果による導電挙動は、低電力で発熱の少ないときには可逆的な性質を有するが、電圧印加によって導通状態になった後、さらに大きな電力が加えられると無線電波検波用のコヒーラのように非可逆的に短絡する。このような過電力によって発生した短絡は、トンネル効果を生じる金属酸化膜が破壊されて電流が流れ易くなっているもので、素材の特性により幾らかの抵抗成分が残る短絡状態となる。このとき、電圧を概ね一定に保つときほどではないが、前述の残った抵抗成分によって少なからず発熱する。従って、LEDの両端子間を短絡するバイパス素子としての使用は可能であるが、抵抗成分を持って短絡している素子の発熱を避けることはできない。
特開2002−335012号公報(第3,4頁、図1,2,9) 特開2005−129691号公報(第5〜7頁、図1,5) 特開2005−183975号公報(第5,6頁、図1) 特開2007−12381号公報(第3〜5頁、図1〜4)
従来のLED点灯装置は以上のように、LEDの順方向電圧以上で電流が流れるツェナーダイオード、トリガダイオード、トランジスタ、バリスタ等の半導体素子をLEDに並列接続させている。このLEDに並列接続されている半導体素子は、直列に接続したLEDの中にオープン故障したものが存在するとき当該LEDの電流をバイパスするものであるが、殆ど故障のないLEDに付加する保護回路としては、いずれも個々の部品コストと放熱効果も考慮して部品を備える際に占有するスペースが大きな負担となる。
また、車載ヘッドランプ用のLEDには点光源に近い小さな面積で大きな発光量が必要になる。このような大光量/大電力のLEDは、正常な点灯においても放熱には厳しい環境で点灯しており、このLEDの故障に対処するためには大きな発熱に耐えなければならい前述のような半導体素子による保護回路は適していないという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、機構部材によってオープン故障したLEDの端子間を短絡し、短絡部分の電圧降下を微小もしくは皆無として発熱を回避し、他のLEDを正常に点灯させるLED点灯装置を得ることを目的とする。
この発明に係るLED点灯装置は、直列に接続したLEDの中でいずれかのLEDにオープン故障が起ると、オープン故障を起したLEDの端子間を機構部材によって短絡する短絡部を備えたものである。
この発明によれば、前記直列に接続したLEDの中でオープン故障を起したものを短絡部が機構部材によって短絡するようにしたので、短絡部の設置スペースを抑えると共に短絡による発熱を抑えて残りの正常なLEDを点灯させることができるという効果がある。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
白色や各種色合の高輝度LEDが実用化されたことから、LCDディスプレイ等のバックライトや道路に設置された信号機等の表示板、車両のテールランプやヘッドランプ等にLEDが光源として使用されている。LEDを使用した光源には面光源を構成するため、または大きな発光量を確保するために複数のLEDを同時に点灯させている。このように複数のLEDを点灯させるときには、各LEDの発光量をそろえながら点灯電源を簡素化するため、当該複数のLEDを直列に接続して点灯している。
この発明は、複数のLEDを直列に接続して点灯するLED点灯装置において、いずれかのLEDがオープン故障したときに、当該LEDの両端子間を機械的な接触によって短絡する短絡部(以下、補助回路と記載する)を設けたもので、直列に接続したLEDを定電流電源によって点灯するように構成しておくことにより、短絡部分において電圧降下を生じさせずに他のLEDに一定の点灯電流を供給し、過剰な負担を電源などに強いることなく点灯させることを可能にしている。
図1は、この発明の実施の形態1によるLED点灯装置の回路図である。図示したLED点灯装置は、直流電力を供給する電源1、電源1からの電力を用いて一定の電流を出力する定電流電源2、定電流電源2の出力電流が流れるように複数のLEDを直列接続させたLEDアレイ3、及び、LEDアレイ3のいずれかのLEDにオープン故障が発生したときにLEDの端子間を短絡する補助回路4によって構成されている。
定電流電源2は、電源1の高電位側に一端を接続するインダクタ10、インダクタ10の他端にアノードを接続するダイオード11、インダクタ10とダイオード11との接続点にドレインを接続させているNチャネルMOS型電界トランジスタのMOSFET12を備えている。なお電源1の低電位側は接地されている。
また、定電流電源2は、MOSFET12のゲートに出力端子を接続させている比較器13、一定の三角波を発生して比較器13の第一の入力端子へ当該三角波を表す出力信号を入力するように接続されている三角波発生器14、自らの出力端子を比較器13の第二の入力端子に接続させている誤差増幅器15を備えている。
また、自らの高電位側を誤差増幅器15の第一の入力端子へ接続して基準電圧を印加する基準電圧源16、LEDアレイ3の低電位側の端部に配置されたLEDのカソードと誤差増幅器15の第二の入力端子との接続点に一端を接続して、LEDアレイ3に流れる電流を検出するシャント抵抗17、ダイオード11のカソードに接続して定電流電源2の出力電流を平滑にするコンデンサ18を備えている。なお、MOSFET12のソース、基準電圧源16の低電位側、シャント抵抗17の他端は接地されている。
LEDアレイ3は、前述のように複数のLEDを直列に接続したもので、例えばx個のLED3a,3b,3c,…3xによって構成されている。LED3aのアノードは、定電流電源2の高電位側の出力端子、詳しくはダイオード11とコンデンサ18との接続点に接続されている。LED3aのカソードはLDE3bのアノードに接続され、同様にLED3aからLED3xまで直列接続されている。LEDアレイ3の低電位側の端部に配置されるLED3xのカソードは、定電流電源2の低電位側の出力端子に接続され、前述のようにシャント抵抗17及び誤差増幅器15に接続されている。なお、前述のLEDの数を示すx個は任意の数量である。
補助回路4は、後述するように構成された機械接点を有する短絡部4a,4b,4c,…4xを備えて構成されている。図1に示した補助回路4では、短絡部4aがLED3aの両端、即ちアノードとカソード間を短絡するように、短絡部4bがLED3bの両端を短絡するように、以下、各LED3a〜3xを同様に短絡するように各々の短絡部4a〜4xが接続されている。このように、短絡部4a〜4xが各LED3a〜3xの両端を短絡するように接続されることにより、短絡部4a〜4xの各機械接点が直列に連なって配置されるように接続されている。短絡部4a〜4xは、後述するように定常は接点が開放されている開成接点を有するもので、LED3a〜3xのいずれかがオープン故障を発生すると、当該故障を発生したLEDの両端に接続されている短絡部が接点を閉じるものである。
次に動作について説明する。
定電流電源2は、電源1の電力を入力し、インダクタ10及びダイオード11を介して、またコンデンサ18によって平滑化して電力出力を行い、LEDアレイ3へ点灯電力を供給する。このように点灯電力を供給しているときLEDアレイ3に流れる電流をシャント抵抗17の両端電圧として検出し、この電圧と基準電圧源16の基準電圧とを誤差増幅器15へ入力してこれらの電圧の差を求める。このようにして求めた電位差を比較器13へ入力する。比較器13は三角波発生器14の出力信号、即ち三角波を表すように刻々と変化する電圧と、前述の誤差増幅器15の出力信号が示す電圧とを比較し、この比較結果に応じた幅を持つ矩形波をMOSFET12のゲートに印加する。MOSFET12は、ゲート電圧と前述の矩形波の幅に応じてドレイン‐ソース間のON/OFF動作を繰り返し、このようなスイッチング動作によってダイオード11に流れる電流、即ち定電流電源2から出力される電流が一定の値となるように制御/調整する。このような動作によって一定の電流がLEDアレイ3に流れ、各LED3a〜3xが点灯する。
LED3a〜3xの中で、いずれかのLEDにオープン故障が発生したとき、当該LEDの両端に接続されている短絡部(補助回路4)が後述するように稼動して短絡状態になる。
図2は、LEDを保護する一般的な回路を示す説明図である。図2に示した保護回路は、PNP型のトランジスタ21とNPN型のトランジスタ22とをサイリスタ構造を形成するようにLED20の両端に接続したもので、LED20のアノードにトランジスタ21のエミッタ、抵抗23の一端、及び、ツェナーダイオード24のカソードを接続している。抵抗23の他端は、トランジスタ21のベース及びトランジスタ22のエミッタに接続している。ツェナーダイオード24のアノードは抵抗25の一端に接続し、抵抗25の他端は抵抗26の一端、トランジスタ21のコレクタ、及び、トランジスタ22のベースに接続している。抵抗26の他端は、トランジスタ22のエミッタ及びLED20のカソードに接続している。
図2の保護回路では、LED20がオープン故障してツェナーダイオード24にツェナー電圧以上の電圧が印加されると、トランジスタ21,22の各ベースに電流が供給されて当該トランジスタ21,22がON状態になり、LED20の両端を短絡するように動作する。
なお、従来例のようにLEDの両端にツェナーダイオードを並列接続し、当該LEDがオープン故障したときにツェナーダイオードに電流が流れるバイパス回路を構成すると、オープン故障が発生すると当該ツェナーダイオードはLEDと同等、もしくはそれ以上の熱を発生する。LEDの順方向電圧を3[V]、通電電流を0.3[A]とし、また電圧降下が4[V]程度のツェナーダイオードを使用したとき、上記のLEDにオープン故障が発生するとツェナーダイオードは4[V]×0.3[A]=1.2[W]程の電力を消費し、この電力に相当する発熱が生じる。
また、図2に例示したように、二つのトランジスタによってサイリスタ構造を形成して、当該サイリスタのスイッチング動作による保護回路を構成するとき、スイッチング電圧を4[V]に設定して回路構成すると、印加電圧が4[V]を超えて回路が動作する当該トランジスタの消費電力は0.7[V]×2×0.3[A]=0.42[W]程になり、前述のツェナーダイオードに比べて電力損失と発熱が軽減される。
従来例のようなツェナーダイオードによるバイパス回路の構成は簡素であるが、発熱に対応するツェナーダイオードの大型化もさることながら、放熱板などを備えるためのスペースが必要になってしまう。
サイリスタは、電流が流れているとき、即ちON状態のときの電圧降下がツェナーダイオードやトリガダイオードなどに比べて小さいが、それでも1〜2[V]程度降下し、電流が流れているときには発熱を伴う。
このような半導体素子を使用した保護回路は、発光時に大きな電流が流れると共に発熱量も大きな高輝度のLEDに対応させると、通電電流定格の大きな高輝度LEDと同等に大きな定格の半導体素子等が必要になり、また放熱用の機構部品も必要になる。そのため、オープン故障したLEDに替わって電流を通電する半導体素子を用いた保護回路を構成すると、当該回路を構成する部品のコスト上昇や放熱機構を備えるためのサイズ拡大が生じてしまう。
図3−1〜図3−3は、実施の形態1によるLED点灯装置の補助回路の短絡部の構成を示す説明図である。図1に示したものと同一部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。図3−1〜図3−3は、図1の補助回路4を成す短絡部4a〜4xの各々の構成を示したもので、短絡部4aを例示したものである。図3−1はLED3aに接続された短絡部4aの回路図、図3−2は短絡部4aの機構部分の内部を透視した斜視図、及び、図3−3は短絡部4aの機構部分の縦断面図である。
図3−1に示したように、実施の形態1による短絡部4aは、ツェナーダイオード43のカソードを固定接点41に接続している。また、ツェナーダイオード43のアノードをヒューズ44の一端に接続し、当該ヒューズ44の他端を可動接点42に接続している。前述のツェナーダイオード43のカソードと固定接点41の接続点は、LED3aのアノードに接続され、ヒューズ44と可動接点の42の接続点は、LED3aのカソードに接続されている。
図3−2及び図3−3に示したように、短絡部4aの機構部分は、例えば円筒状に形成され、当該円筒の一端部に固定接点41が設置されている。前述の円筒の他端部にはコイルバネ45の一端を固定する栓部46が設置されている。コイルバネ45は、導電性及びばね性を有する材料から成るもので、前述のように一端が栓部46に固定されて短絡部4aの内部に伸縮自在に配置され、他端に可動接点42の円盤状の接触部が固定されている。また、栓部46の中央部分にヒューズ44の一端が固定されている。ヒューズ44は、所定の値以上の電流が流れると溶断する例えばワイヤ状の部材で、コイルバネ45のコイル内部を貫いて他端が可動接点42の接触部の裏面に固定されている。なお、ヒューズ44と可動接点42の接触部との間、及び、コイルバネ45と可動接点42の接触部との間は、電気導通を有するように接続/固定されている。
ヒューズ44は、栓部46と可動接点42の接触部に固定されることによって、コイルバネ45を縮めて可動接点42の接触部を栓部46へ引き付け、固定接点41と可動接点42とを引き離して接点間が開成するように設置されている。換言すると、ヒューズ44が切れてコイルバネ45に何も外力が働いていないときには、固定接点41と可動接点42が接触するように各部分が構成され、好ましくは固定接点41と可動接点42との接触部分等には電気抵抗が生じないように構成される。
なお、前述のヒューズ44及び栓部46などが可動接点42を固定接点41から引き離す固定部材を構成している。また、ばね性を有する可動接点42は、前述の可動接点42の円盤状の接触部及びコイルバネ46によって構成されている。図3−1及び図3−2に示した短絡部4aの機構部分は、固定接点41に接続しているリード部41aにツェナーダイオード43のカソードが接続され、またツェナーダイオード43のアノードが、栓部46に固定されているヒューズ44の端部にリード部44aを介して接続されている。また、LED3aのアノードはリード部41aに接続され、カソードはリード部45aを介して栓部46に固定されているコイルバネ45の端部に接続している。
図3−1〜図3−3に示したように短絡部4aを構成してLED3aに接続すると、LED3aに電流が流れて点灯しているときには、LED3aの両端電圧はツェナーダイオード43のツェナー電圧よりも低く、当該ツェナーダイオード43ならびにヒューズ44には電流が流れない。LED3aにオープン故障が発生すると、LED3aの両端電圧が上昇し、ツェナーダイオード43のカソードにツェナー電圧以上の電圧が印加される。すると、ツェナーダイオード43に電流が流れ、当該ツェナーダイオード43を介してヒューズ44に電流が流れる。この電流がヒューズ44に流れると当該ヒューズ44が発熱して溶断し、縮められていたコイルバネ45が開放され、可動接点42の接触部がコイルバネ45の付勢によって固定接点41に押し付けられて、LED3aの端子間を短絡する経路が形成される。この短絡経路は金属等の機構部材である固定接点41及び可動接点42などによって形成され、経路途中に半導体素子等が介在しないことから明確な電圧降下が発生せず、電気抵抗が極めて小さなものとなる。オープン故障を起したLED3aの短絡部4aにおいて電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該定電流電源2の出力電圧が低下する。また、短絡部4aは、ヒューズ44の溶断によって不可逆的に接点間が閉じることから、LED点灯装置の点灯動作の有無によらずオープン故障が発生したLED3aの短絡状態を維持する。
例えば、前述のようにLED3aにオープン故障が発生したときには短絡部4aが作動してLED3aの両端子間が短絡され、図1に示したLED3b〜3xには定電流電源2の出力電流が流れ、オープン故障を発生していない正常なLED3b〜3xを点灯させることができる。即ち、LEDアレイ3全体としての明るさが低下し、また照射範囲には明るさのむらが生じるが、全てのLEDが消灯に至る事態を避けることができる。
また、オープン故障が発生したLED3aの端子間、ならびにツェナーダイオード43の端子間を機構部材によって短絡させると、短絡状態の補助回路4は発熱を起さないため、当該補助回路4の放熱を配慮する必要がなくなる。また、オープン故障を起したLED3aの端子間を短絡すると点灯させるLEDの数が減少し、一定の電流をLEDアレイ3に供給している定電流電源2の出力電圧が低下する。このとき、LED3aを短絡したことによる電流増加が生じていないことから、定電流電源2の出力電力が減少し、電源等にかかる負荷が軽くなってLED点灯装置の動作状態を悪化させることを避けることができる。
なお、例えば順方向電圧が3[V]で0.3[A]の定電流が供給されるLED素子にツェナー電圧が4[V]のツェナーダイオードを当該LED素子の両端子間に接続してバイパス回路を構成し、電流が流れ続ける場合には、LED素子にオープン故障が発生したとき(4−3)[v]×0.3[A]=0.3[W]の消費電力が増加し、定電流電源2の負担が増加する。
以上のように実施の形態1によれば、直列に接続したLED3a〜3xに、固定接点41及び可動接点42の機構部材からなる接点を有する短絡部4a〜4xを各々接続し、いずれかのLEDにオープン故障が発生すると、当該オープン故障を起したLEDの両端子に接続されている短絡部が機構部材から成る接点を閉じて短絡経路を形成するようにしたので、短絡による発熱を抑えて故障したLEDの両端子間を短絡し、電源1や定電流電源2の負担を増大させることなく他の正常なLEDの点灯を維持することができ、小型で安価な構成によって全てのLEDが消灯する致命的な故障を回避することができるという効果がある。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2によるLED点灯装置の構成を示すブロック図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。図4に示したLED点灯装置は、図1に示したLED点灯装置に電圧検出部31及び異常信号出力部32を備えたものである。ここでは、実施の形態1で説明したLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。電圧検出部31は、定電流電源2の出力電圧を測定するように定電流電源2の出力端子等に接続されている。異常信号出力部32は、電圧検出部31の出力信号を入力し、当該出力信号に応じて異常発生を示す異常信号を生成して例えば外部へ出力するように構成されている。
次に動作について説明する。
実施の形態1によるLED点灯装置と同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態2によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
LEDがオープン故障を起したとき、当該LEDの両端子間を短絡してLEDアレイ3を点灯させると、実施の形態1で説明したように定電流電源2のLED1個相当の出力電圧が低下する。このことから、定電流電源2の出力電圧を検出することによってLEDのオープン故障発生を検知することができる。
なお、LEDにツェナーダイオードを並列接続してオープン故障を起したときにLEDの電流をバイパスする回路では、LEDを点灯させる定電流電源の出力電圧は、LEDがオープン故障を起こすと上昇する。実施の形態1で例示したものと同様に、順方向電圧が3[V]で0.3[A]の定電流が供給されるLEDにツェナー電圧が4[V]のツェナーダイオードを当該LEDの両端子間に接続してバイパス回路を構成した場合には、LEDのオープン故障によって定電流電源2の出力電圧が1[V]上昇する。また、二つのトランジスタによってサイリスタ構造を形成させて保護回路を構成したときには、定電流電源の出力電圧が若干低下する。実施の形態1で例示したものと同様にサイリスタ構造の動作電圧を1.4[V]に設定して回路構成すると1.6[V]降下する。このように定電流電源の出力電圧の変化幅が狭いので、前述のような各半導体素子を用いたときにLEDのオープン故障を判断するためには精密な電圧計測が必要になる。
しかしながら補助回路4の短絡部4aによってLED3aが短絡されると、定電流電源2の出力電圧はLED3aの点灯電圧分が低下することから、LED3a一個分の点灯電圧が3[V]であるときには、電圧検出部31は、3[V]の電圧変化を検出することができるように構成されたものであればよい。即ち、LED3aの両端子間が短絡部4aを成す機構部材によって短絡されることから、当該短絡部4aにおける電圧降下を考慮する必要がなく、簡素な構成による分解能の粗い電圧検出でLEDのオープン故障を検知することができる。
電圧検出部31は、LEDアレイ3の両端子間の電圧、即ち定電流電源2の出力電圧を検出して、この電圧値を示す信号、あるいは電圧変化を示す信号を異常信号出力部32へ出力する。異常信号出力部32は、電圧検出部31の出力信号が電圧変化を示したときに異常発生を示す信号を生成し、例えばLED点灯装置の外部に接続されている図示されない表示装置等へ出力する。
なお、ここでは、実施の形態1によるLED点灯装置に電圧検出部31及び異常信号出力部32を備えたものを例示して説明したが、後述する各実施の形態によるLED点灯装置に電圧検出部31及び異常信号出力部32を備え、同様に動作するように構成してもよい。
以上のように実施の形態2によれば、定電流電源2の出力電流で直列接続させたLED3a〜3xを点灯させ、機構部材による接点を備えた短絡部4a〜4xを各々LED3a〜3xの端子間に接続させた補助回路4と、定電流電源2の出力電圧を検出する電圧検出31と、電圧検出部31の出力信号に応じて異常発生を示す信号を外部へ出力する異常信号出力部32とを備えたので、わずかなコストの追加によりLEDのオープン故障を速やかに使用者へ報知することができ、修理等の迅速な対応が可能になるという効果がある。
実施の形態3.
図5−1〜図5−3は、この発明の実施の形態3によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。実施の形態3によるLED点灯装置は、図1に示したように回路構成されている。実施の形態3によるLED点灯装置は、補助回路4の短絡部4a〜4xが前述の実施の形態1によるLED点灯装置と異なるもので、他の部分は実施の形態1で説明したものと同様に構成される。ここでは実施の形態1によるLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。
図5−1は、実施の形態3によるLED点灯装置の短絡部4aの回路図、図5−2は、実施の形態3によるLED点灯装置の短絡部4aの機構部分の構成を示す斜視図、図5−3は、図5−2に示した短絡部4aの接点間を正面視した概観図である。なお、図5−1〜図5−3には、短絡部4aならびに当該短絡部4aが接続されているLED3aを例示しているが、LED3b〜3xに各々接続されている短絡部4b〜4xも同様に構成されている。
図5−1に示したように、LED3aのアノードには固定接点51及びツェナーダイオード43のカソードが接続され、LED3aのカソードには可動接点52及びツェナーダイオード43のアノードが接続されている。なお、実施の形態3による短絡部4aのツェナーダイオード43は、発熱部材として備えられているものである。
図5−2及び図5−3に示したように、固定接点51及び可動接点52は、固定部材である台座53に各々の一端部を固定して立設された板部材から成るもので、各々の他端部が開放されている。また台座53には、固定接点51に対して適当な間隔を空けて、例えば固定接点51と寸法ならびに形状が同様に形成された接続部材52bが立設されている。固定接点51及び接続部材52bの開放されている端部、即ち台座53に固定されていない側の端部には、半田等を用いて固定接点51にカソードを接続させ、アノードを接続部材52bに接続させてツェナーダイオード43が実装されている。
可動接点52は、ばね性及び導電性を有する板バネ部材で、一端部が固定接点52に対向配置させて台座53に固定され、他端部が開放されて板ばねとして動くばね部によって支えられている。また、可動接点52は、適当な位置に固定接点51と接触させる接点凸部52aを備えている。前述の可動接点52の開放側の端部は、固定接点51及び接続部材52bに固定されているツェナーダイオード43の本体部分等に付着/固定されたスペーサ部材54に当接して、可動接点52の接点凸部52aが固定接点51から離れるように、可動接点52のばね部が撓められている。なお、可動接点52と接続部材52bは、図5−1に示したように電気的に接続されている。
スペーサ部材54は、ツェナーダイオード43の発熱によって加熱されたときに溶融、変形または溶断する絶縁性を有する樹脂などから成るもので、例えば、低温で変形するスチロール系の樹脂や200[℃]程で変形するPBT系の樹脂など、発熱部材であるツェナーダイオード43の発熱特性等に応じて適当なものが用いられる。
次に動作について説明する。
前述の実施の形態1等で説明したものと同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態3によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
実施の形態3による短絡部4aは、前述のように固定接点51に実装されているツェナーダイオード43に付着させたスペーサ部材54によって可動接点52が撓められ、当該可動接点52は固定接点51から引き離されて開成位置で固定されている。
LED3aがオープン故障を起すとLED3aの両端電圧が上昇し、ツェナーダイオード43にツェナー電圧以上の大きな電圧が印加される。すると、ツェナーダイオード43に電流が流れて発熱し、この熱によってスペーサ部材54が加熱されて溶融、変形または溶断して当該スペーサ部材54に押さえ込まれていた可動接点52が撓みを解消するように移動する。撓みを解消した可動接点52は、接点凸部52aが対向配置されている固定接点51に接触し、短絡部4aの接点間が閉じる。
このような固定接点51と可動接点52との接触によって、LED3a及びツェナーダイオード43の短絡回路が形成され、以後ツェナーダイオード43は発熱しなくなる。また、オープン故障したLED3aの両端が短絡されて、オープン故障を起していないLED3b〜3xに定電流電源2の出力電流が流れ、当該LED3b〜3xが点灯する。オープン故障を起したLED3aの短絡部4aにおいて電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該定電流電源2の出力電圧が低下する。
図5−1〜図5−3に示した短絡部4aは、発熱部材としてツェナーダイオード43を使用しているが、このツェナーダイオード43は、樹脂によって形成された角型、あるいはガラスによって封止された円柱型のいずれのものでも構わない。特にガラスによって封止されたタイプのツェナーダイオードは過負荷に対しての耐量が高く、固定接点51と可動接点52が閉じて短絡回路が形成されるまでの過負荷となる期間においてもツェナー特性を維持し、また破壊し難いことから短絡部4a等を構成する発熱部材として好適である。
また、実施の形態3による短絡部4aを構成するとき、発熱部材として角型チップあるいは円柱型の抵抗を用いてもよく、このときには当該抵抗にツェナーダイオード、もしくはツェナーダイオードと同様な電圧‐電流特性を有する素子を直列に接続して使用する。その他、酸化亜鉛等による過電圧保護素子、即ちバリスタ等を発熱部材として使用することも可能である。
以上のように実施の形態3によれば、LED3aがオープン故障を起したときに電流が流れて発熱するツェナーダイオード43を固定接点51に固定し、ばね性を有する可動接点52を固定接点51から引き離すスペーサ部材54をツェナーダイオード43と可動接点52との間に配置したので、LED3aがオープン故障を起したとき、スペーサ部材54が変形または溶断して固定接点51と可動接点52が接触し、LED3aの両端子間ならびにツェナーダイオード43の両端子間を短絡することができ、小型の部材で構成することが可能になり短絡部の設置スペースを抑えると共に短絡による発熱を抑えて正常なLED3b〜3xに定電流電源2の出力電流を供給して点灯させることができるという効果がある。
実施の形態4.
図6−1〜図6−3は、この発明の実施の形態4によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。実施の形態4によるLED点灯装置は、図1に示したように回路構成されている。実施の形態4によるLED点灯装置は、補助回路4の短絡部4a〜4xが前述の実施の形態1によるLED点灯装置と異なるもので、他の部分は実施の形態1で説明したものと同様に構成されている。ここでは実施の形態1によるLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。
図6−1は、実施の形態4によるLED点灯装置の短絡部4aの回路図、図6−2は、実施の形態4によるLED点灯装置の短絡部4aの機構部分の構成を示す斜視図、図6−3は、図6−2に示した短絡部4aの固定接点61及び可動接点62の接点間を正面視したときの断面図である。なお、図6−1〜図6−3には、短絡部4aならびに当該短絡部4aが接続されているLED3aを例示しているが、LED3b〜3xに各々接続されている短絡部4b〜4xも同様に構成されている。
図6−1に示したように、実施の形態4による短絡部4aは、発熱部材であるツェナーダイオード43のカソードが固定部材(固定接点)61に接続されている。可動接点62は、ツェナーダイオード43のアノードに接続されている。
図6−2及び図6−3に示したように、固定部材61は、例えば略コの字状に形成された導電性を有する部材で、コの字の並行な二辺を成す柱部61a,61bの各端部を台座63に固定してアーチ状に設置されている。柱部61bには、対向する柱部61aへ向って突出している凸部分が設けられており、この凸部分にツェナーダイオード43のカソード端子が例えば半田64によって接続固定され、柱部61aには可動接点62に設けた接点用の突起部位が接触する凸部を設けている。
可動接点62は、ばね性及び導電性を有する板バネ部材で、固定部材61のアーチ状の内部において、当該固定部材61の二つの柱部61aと柱部61bとの間において揺動自在なように一端部が開放され、他端部が台座63に固定されて板ばねとして動くばね部によって支えられ、詳しくは、可動接点62に何も外力等が作用せず、撓んでいないときには固定部材61の柱部61aと接触して導通するように突起部位が設けられ、また台座63に配置固定されている。可動接点62の一端部に設けた凸部分に、ツェナーダイオード43のアノード端子を接続/固定材料である半田64を用いて接続固定し、当該可動接点62が固定接点を成す柱部61aの凸部から引き離されるように可動接点62のばね部が撓められている。可動接点62とツェナーダイオード43とを接続固定する半田64には、低温で溶融する共晶半田、鉛を使用しない錫系の半田、あるいは高温の鉛系半田など、発熱部材であるツェナーダイオード43の発熱の度合いなどに応じて適当なものを選択して使用する。
次に動作について説明する。
前述の実施の形態1等で説明したものと同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態4によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
実施の形態4による短絡部4aは、固定部材61の柱部61aの凸部から引き離されるように可動接点62が撓められ、可動接点62を固定接点から引き離した開成位置でツェナーダイオード43と半田64によって固定されている。
LED3aにオープン故障が発生するとLED3aの両端電圧が上昇し、ツェナーダイオード43にツェナー電圧以上の大きな電圧が印加されて電流が流れる。するとツェナーダイオード43が発熱して当該ツェナーダイオード43を固定している半田64が加熱されて溶融し、撓んでいた板ばねの可動接点62の凸部分がツェナーダイオード43から離れて固定部材61の柱部61aの凸部に接触する。
固定接点である柱部61aと可動接点62の接触によってLED3aの両端子間を短絡する短絡回路が形成され、以後、オープン状態になったツェナーダイオード43は発熱しなくなり、半田64が冷えて固化する。また、可動接点62は、固定部材61の柱部61aとの接触を維持し、機構部材による短絡経路が継続して形成される。また、オープン故障を起したLED3aの短絡部4aにおいて電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該点電流電源2の出力電圧が低下する。
なお、実施の形態3で説明したように、ツェナーダイオード43の替わりに発熱部材として角型チップあるいは円柱型の抵抗を用いてもよく、このときには当該抵抗にツェナーダイオード、もしくは同様な電圧‐電流特性を有する素子を直列に接続して使用する。また、その他、酸化亜鉛等による過電圧保護素子、即ちバリスタ等を発熱部材として使用してもよい。
以上のように実施の形態4によれば、LED3aがオープン故障を起したときに電流が流れて発熱するツェナーダイオード43と半田64によって、ばね性を有する可動接点62を、固定部材61の柱部61a即ち固定接点から引き離して固定したので、LED3aがオープン故障を起したときの通電により半田64が変形または溶断して固定接点の柱部61aと可動接点62が接触し、LED3aの両端子間を短絡することができ、小型の部材で構成することが可能になり短絡部の設置スペースを抑えると共に短絡による発熱を抑えて正常なLED3b〜3xに定電流電源2の出力電流を供給して点灯させることができるという効果がある。
実施の形態5.
図7−1及び図7−2は、この発明の実施の形態5によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。実施の形態5によるLED点灯装置は、図1に示したように回路構成されている。実施の形態5によるLED点灯装置は、補助回路4の短絡部4a〜4xが前述の実施の形態1によるLED点灯装置と異なるもので、他の部分は実施の形態1で説明したものと同様に構成される。ここでは実施の形態1によるLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。
図7−1は、実施の形態5によるLED点灯装置の短絡部4aの機構部分の構成を示す分解斜視図、図7−2は、図7−1に示した短絡部4aの縦断面図である。なお、図7−1及び図7−2には、短絡部4aならびに当該短絡部4aが接続されているLED3aを例示しているが、LED3b〜3xに各々接続されている短絡部4b〜4xも同様に構成されている。
実施の形態5による短絡部4aは、絶縁性を有する素材、例えば円柱型のガラスに覆われ、リード部43bを両端に有するツェナーダイオード43aを発熱部材として用いるもので、ツェナーダイオード43a本体のガラス部分が円管状の導電性部材である半田73に挿入され覆われている。
王冠状短絡電極71は、溶融した半田73が付着し易い金属からなる部材で、複数の突起部分を櫛歯状となるように並べ、また並んでいる突起部分を環状とした櫛歯形電極部71aを有し、また、環状の櫛歯形電極部71aの反対側の底端部分を塞ぐ端面を有している。この端面には、ツェナーダイオード43aのリード部43bを挿通させる孔が設けられ、一方のリード部43bを貫通させて例えば半田64によって当該電極と接続されている。王冠状短絡電極72も、王冠状短絡電極71と同様に構成されたもので、前述の櫛歯形電極部71aと対向させたとき互いの突起部分が噛み合うように、当該櫛歯形電極部71aと同様な形状に形成された櫛歯形電極部72a、ならびに前述のものと同様な端面を有してツェナーダイオード43aの他方のリード部43bが接続されている。このように、王冠状短絡電極71,72に接続固定された発熱部材のツェナーダイオード43aによって円管状の半田73が支えられている。
王冠状短絡電極71と王冠状短絡電極72は、管状の外装部材70の各端部を各々塞ぐように配置され、管内部に固定されている。外装部材70に内包されている王冠状短絡電極71と王冠状短絡電極72は、前述の半田73に覆われたツェナーダイオード43aを内包するように、櫛歯形電極部71aと櫛歯形電極部72aとを対向させ、詳しくは各電極部を成す複数の突起部分が互いに噛み合うように、かつ所定の間隔を隔てて対向設置されている。また、半田73に覆われたツェナーダイオード43aを王冠状短絡電極71,72に内包させたとき、その内部で円管状の半田73が動いて王冠状短絡電極71,72間を短絡しないように、即ち、王冠状短絡電極71と王冠状短絡電極72に同時に接触しない位置となるように、絶縁素材から成る絶縁板74a,74bを円管状の半田73の両端に各々配置し、当該王冠状短絡電極71,72に内包させている。
また、ツェナーダイオード43a、円管状の半田73、及び絶縁板74a,74bを王冠状短絡電極71と王冠状短絡電極72で覆い、これらを外装部材70に固定したとき、円管状の半田73が短絡しないように間隔を隔てて配置される。なお、前述の各部材を隔てる空間には、例えば松脂のようなフラックスを注入し、円管状の半田73が過度に移動しないようにしてもよい。
次に動作について説明する。
前述の実施の形態1等で説明したものと同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態5によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
LED3aにオープン故障が発生してLED3aの両端電圧が上昇し、ツェナーダイオード43aのツェナー電圧以上の大きな電圧が短絡部4aに印加されると、当該短絡部4aの内部に配置されているツェナーダイオード43aに電流が流れて発熱する。この発熱により円管状の半田73が加熱されて変形または溶融し、ツェナーダイオード43aから離脱し、王冠状短絡電極71,72の内部を移動して、櫛歯形電極部71aと櫛歯形電極部72aとの入り組んだ隙間に流れ込んで当該櫛歯形電極71aと櫛歯形電極部72aとを接続し、ツェナーダイオード43a及びLED3aの両端子間を短絡する経路を構成する。こうして短絡されたツェナーダイオード43aは発熱しなくなり、王冠状短絡電極71と王冠状短絡電極72とを接続している半田73が冷却されて固化し、LED3aならびにツェナーダイオード43aの短絡経路が維持される。また、オープン故障を起したLED3aの短絡部4aにおいて電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該定電流電源2の出力電圧が低下する。
なお、互いの櫛歯形電極部71a,72aを入り組ませた一対の王冠状短絡電極71,72は、溶融した半田73が重力によって落下、もしくは流れ込む先に各電極部の隙間が存在し、確実に両電極間が短絡されるように構成したものであるが、同様な機能を有する形状であれば、ここで説明した形状等に限定されるものではない。
また、王冠状短絡電極71,72の各部を半田73と同様な材料でコーティング、いわゆる半田メッキなどを施し、溶融した半田73が王冠状短絡電極71,72になじみ易くなるようにしてもよい。
また、溶融した半田73が櫛歯形電極部71aと櫛歯形電極部72aとの隙間を確実に埋めるように、当該隙間に流れ込む半田73の温度低下を遅延させるように構成してもよい。具体的には、櫛歯形電極部71a,72aの温度伝達が少なくなるように、換言すると溶融している半田73の熱が拡散し難くなるように櫛歯形電極部71a,72aを細く、また薄く構成することが望ましい。
以上のように実施の形態5によれば、LED3aがオープン故障を起したときに電流が流れて発熱するツェナーダイオード43aを円管状の半田73で覆い、狭い隙間を有して配置される王冠状短絡電極71,72に内包させたので、LED3aがオープン故障を起したとき、半田73が溶融して王冠状短絡電極71と王冠状短絡電極72との隙間に流れ込み、これらの電極を接続させてLED3aの両端子間ならびにツェナーダイオード43aの両端子間を短絡することができ、小型の部材で構成することが可能になり短絡部4aの設置スペースを抑えると共に短絡による発熱を抑えて正常なLED3b〜3xに定電流電源2の出力電流を供給して点灯させることができるという効果がある。
実施の形態6.
図8−1及び図8−2は、この発明の実施の形態6によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。実施の形態6によるLED点灯装置は、図1に示したように回路構成されている。実施の形態6によるLED点灯装置は、補助回路4の短絡部4a〜4xが前述の実施の形態1によるLED点灯装置と異なるもので、他の部分は実施の形態1で説明したものと同様に構成されている。ここでは実施の形態1によるLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。
図8−1は、実施の形態6によるLED点灯装置の短絡部4aの短絡機構部分を示す斜視図、図8−2は、図8−1に示した短絡部4aの短絡機構部分を正面視したときの概略配置を示した図である。なお、図8−1,図8−2には、短絡部4aならびに当該短絡部4aが接続されているLED3aを例示しているが、LED3b〜3xに各々接続されている短絡部4b〜4xも同様に構成されている。
実施の形態6による短絡部4aの短絡接点は、固定部材である基板5の導体部、即ち配線パターン5aの一部分に構成される。基板5は、図8−1に示した基板上側部5a1が基板5の上側になり、基板下側部5a2が基板5の下側となるように概ね垂直に立っている状態で設置されている。基板5は、表面実装型で2端子を有しているツェナーダイオード43を発熱部材として実装し、例えば半田等の融点の低い金属の接続材料によって配線パターン5aに接続固定させている。また、基板5は、図8−2に示したようにLED3aと接続する全体の図示を省略した配線パターン5aを備えている。導体部である配線パターン5aは、ツェナーダイオード43のアノード及びカソードの各端子/電極部分を接続固定する導体の接触部81,82を、配線パターン5aの一部分として備えている。換言すると、接触部81と接触部82は、例えばチップ型のツェナーダイオード43のアノードならびにカソードの各端子/電極部分を各々半田付けする部分である。なお、図8−1,図8−2、ならびに後述する図9〜図11では、接続材料である半田等の図示を省略している。
また、図8−2に例示したように、接触部81にLED3aのアノードが接続され、また接触部82にLED3aのカソードが接続されるように構成したときには、接触部81にツェナーダイオード43のカソードが接続固定され、接触部82にアノードが接続固定される。
配線パターン5aは、接触部81から延設されて接触部82の下側に配置される導体の接触部84と、接触部82から延設されて接触部81の下側に配置される導体の接触部83とを備えている。接触部83と接触部84は、接触部81,82と同様な間隔を隔てて対向配置されている。接触部81と接触部83、ならびに接触部82と接触部84は、各々所定の感覚を隔てて配置され、詳しくは、対向する接触部81、82にツェナーダイオード43の端子/電極を半田付けしたとき、この状態でツェナーダイオード43の各端子/電極が接触部83,84と接触しない間隔を、接触部81と接触部83との間、ならびに接触部82と接触部84との間に設けて配置されている。なお、接触部81と接触部83との間隔、ならびに接触部82と接触部84との間隔は、後述するように移動したツェナーダイオード43の各々の端子/電極が接触部81と接触部83との間を接続することができ、また接触部82と接触部84との間を接続することができるように狭い間隔を隔てて設けられている。このように、導体部の接触部81の下方に、当該接触部81と対向する発熱部材のツェナーダイオード43の電極即ち接触部82と接続している接触部82を備え、また、接触部82の下方に、当該接触部82と対向するツェナーダイオード43の電極即ち接触部81と接続している接触部84を備えている。
接触部83,84は、表面に絶縁塗装等が施されることなく導電面を露出している。
次に動作について説明する。
前述の実施の形態1等で説明したものと同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態6によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
LED3aにオープン故障が発生してLED3aの両端電圧が上昇し、ツェナーダイオード43のツェナー電圧以上の大きな電圧が短絡部4aに印加されると、ツェナーダイオード43に電流が流れて当該ツェナーダイオード43が発熱する。発熱したツェナーダイオード43は、自らを固定している半田を溶融し、自重によって下方へ移動して接触部81,82の下側に配置されている接触部83,84に当該ツェナーダイオード43の端子/電極が接触し、また溶融した半田が下方へ流れて接触部83,84に達する。このようにツェナーダイオード43が下方へ移動し、また溶融した半田が流れることにより、ツェナーダイオード43の端子/電極によって接触部81と接触部83の間が接続され、また接触部82と接触部84との間が接続される。すると、接触部81と接触部84とを接続しているパターンと、接触部82と接触部83を接続しているパターンによって、ツェナーダイオード43の両端ならびにオープン故障を起したLED3aの両端が短絡される。
両端が短絡されたツェナーダイオード43は、電流が流れなくなって発熱が治まり、接触部81と接触部83との間に移動した半田が冷却され、また同様に接触部82と接触部84との間の半田も冷却されて固化し、このような位置にツェナーダイオード43が固定され、前述のLED3aの両端ならびにツェナーダイオード43の両端を短絡する経路が維持される。また、オープン故障を起したLED3aの短絡部4aにおいて電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該定電流電源2の出力電圧が低下する。
なお、ツェナーダイオード43の発熱によって、ツェナーダイオード43を固定している半田が容易に溶融して当該ツェナーダイオード43の下方への移動が確実に生じるように、ツェナーダイオード43を固定させておく接触部81,82及びその下側に隣接される接触部83,84は、ツェナーダイオード43の発生した熱が逃げないように可能な限り細くまた長く形成することが望ましい。
図9は、実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。図8−1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その部分の重複説明を省略する。図9に示した短絡部4aは、図8−1等に示したものにチップ素子85を備えてツェナーダイオード43の下方への移動を制限するように構成したものである。
表面実装部品のチップ素子85は、例えば接触部83,84の下側に配置固定され、自らの両端子を、例えば接触部83と接続しているパッド及び接触部84と接続しているパッドに各々図示されない半田によって固定されている。
LED3aがオープン故障を起してツェナーダイオード43に電流が流れて発熱すると、この熱によって接触部81,82に付着している図示されない融点の低い接続材料の半田が溶融する。ツェナーダイオード43は、自重によって下方へ移動してチップ素子85に当接する。すると、前述と同様にツェナーダイオード43の各端子や前述の溶融した半田が接触部81と接触部83との間を接続し、また接触部82と接触部84との間を接続する。換言すると、このような位置にツェナーダイオード43を固定することができるようにチップ素子85が配置されている。なお、チップ素子85は、ツェナーダイオード43に当接して前述のように位置決めを行うことができる態様であれば、どのように配置してもよい。
発熱部材であるツェナーダイオード43の移動規制手段を成すチップ素子85として、表面実装用のチップ抵抗やチップコンデンサを用いることができる。例えば、前述のようにチップ素子85自らの端子が接触部83と接触部84に各々接続されているとき、部品の長手方向の端部に比較的大きな端子/電極部分を有するチップコンデンサは、下方へ移動してきたツェナーダイオード43の端子/電極部分と自らの端子/電極部分が触れ易く、これらの端子/電極部分同士が接触することにより、接触部81と接触部83との間、ならびに接触部82と接触部84との間が接続され易くなるため、LED3aの両端ならびにツェナーダイオード43の両端を短絡する経路を構成させるものとして好ましい。
また、部品の長手方向の端部に電極を有するチップ抵抗は、ツェナーダイオード43の過度な移動を制限することに適した形状をしており、安価なためコスト的に複数使用することもできることから、前述の移動を制限する部品として好ましい。
図9に示したように構成することにより、ツェナーダイオード43が、自らの発熱によって接触部81,82に付着している半田を溶融して下方へ移動するとき、チップ素子85によって当該下方への移動距離を制限することにより、短絡用の接触部82,84を超えて脱落してしまう可能性を低くすることができる。
図10−1及び図10−2は、実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。図8−1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その部分の重複説明を省略する。図10−1,図10−2に示した構成例は、リード部43bを両端に有するツェナーダイオード43aを用いたもので、基板5のツェナーダイオード43aの実装位置に開口部5bを設け、また基板5の実装面上にツェナーダイオード43aの本体部分を覆う梁状部材86を備えている。
開口部5bは、例えば基板5の表裏を貫通して接触部81と接触部82との間、及び接触部83と接触部84との間において開口しており、ツェナーダイオード43a本体の円柱状ガラス部分が基板5の実装面から沈み込んだ状態で接触部81と接触部83との間、即ち接触部82と接触部84との間を移動できるように形成されている。なお、図示されない部分において、前述のように接触部81と接触部84がパターン接続されており、また接触部82と接触部83がパターン接続されている。
梁状部材86は、基板5の実装面に取り付けた状態で側方視すると略コの字状をしており、梁の部分が立設された基板5の上下方向、即ち基板上側部5a1と基板下側部5a2との間に渡って、また開口部5bを覆うように設置されている。
このように梁状部材86を基板5に備え、開口部5bに本体部分を入れて基板5に実装したツェナーダイオード43aを覆う。発熱部材のツェナーダイオード43aの移動規制手段として開口部5bが設けられ、また梁状部材86が備えられている。
なお、ツェナーダイオード43aの両端に備えられているリード部43bは、各々接触部81と接触部82に図示されない半田によって接続固定されている。また、例えば、図10−1,図10−2に図示されないLED3aのアノードが接触部81に接続しており、カソードが接触部82に接続しているときには、接触部81にツェナーダイオード43aのカソード側のリード部43bを接続固定し、接触部82にツェナーダイオード43aのアノード側のリード部43bを接続固定する。
LED3aがオープン故障を起してツェナーダイオード43aが発熱すると、この熱によって接触部81,82に付着している図示されない融点の低い接続材料の半田が溶融する。ツェナーダイオード43aは、自重によって下方へ移動する。このとき、前述のように梁状部材86に覆われているツェナーダイオード43aは、ツェナーダイオード43aの移動可能な範囲が基板5の実装面上において上下左右に制限され、またリード部43bが接触部83,84を超えて下方へ移動することが制限され、基板5の実装面から離れることなく移動し、換言すると、ツェナーダイオード43aの本体部分が開口部5bから飛び出することなく移動する。すると、ツェナーダイオード43aの各リード部43bや前述の溶融した半田が接触部81と接触部83との間を接続し、また接触部82と接触部84との間を接続する。
このように梁状部材86を備えることにより、ツェナーダイオード43aが発熱して下方へ移動するとき、当該ツェナーダイオード43aが基板5から脱落することを防ぐことができ、確実な短絡動作ができる。
図11は、実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。図8−1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その部分の重複説明を省略する。図11に示した構成例は、図9を用いて説明したチップ素子を用いてツェナーダイオードの移動を規制する構成を複数設けたものである。詳しくは、図9に示した接触部81〜84を、基板5の実装面において上下方向に複数並べて設け、これらの接触部をLED3aに対して並列接続させるように配線パターン5aを形成している。
前述の各接触部には、図9のツェナーダイオード43に相当するツェナーダイオード87a〜87cが実装され、また図9のチップ素子85に相当するチップ素子85a〜85cが実装され、各々のツェナーダイオードとチップ素子が図9のツェナーダイオード43とチップ素子85の回路接続と同様なものとなるように実装されている。このように実装することによって、ツェナーダイオード87a〜87cとチップ素子85a〜85cが基板5の上下方向において並列に配置されている。
例えば、ツェナー電圧が4[V]のものを図11のツェナーダイオード87aとし、ツェナー電圧が5[V]のものをツェナーダイオード87bとし、またツェナー電圧が6[V]のものをツェナーダイオード87cとして基板5に実装し、LED3aに並列に接続すれば、LDE3aにオープン故障が発生したときには、まず最もツェナー電圧が低いツェナーダイオード87aに電流が流れて発熱し、図8−1などを用いて説明したような短絡動作が始まる。万一、ツェナーダイオード87aの半田が外れて接触部間の短絡に失敗したときには、次にツェナー電圧が低いツェナーダイオード87bに電流が流れ、同様な短絡動作が開始される。ツェナーダイオード87bによる短絡も失敗すれば、ツェナー電圧が6[V]のツェナーダイオード87cに電流が流れて短絡動作を行う。従って、短絡の失敗をリカバリーすることができ、LED3aの両端の短絡を確実に行うことができる。なお、図11にはツェナーダイオード及びチップ素子が各々3個実装されているものを示したが、LED3aに対して並列に複数接続されるツェナーダイオード及びチップ素子の数は、ここで例示したものに限定されない。
図8−1〜図11を用いて説明した実施の形態6による短絡部4aは、図8−1などに示した接触部83,84の表面に、発熱部材であるツェナーダイオード43等の固定に用いる接続/固定材料と同様な材料を予め付着させ、例えば接続/固定材料として用いた半田で接触部83,84の表面を覆っておくと、発熱したツェナーダイオードによって溶融した半田が接触部81,82から下方へ流れたとき接触部83,84になじみ易くなり、接触部81と接触部83との間の短絡、ならびに接触部82と接触部84との間の短絡がより確実に形成できるようになる。なお、接触部83,84に半田を付着させるときには、専用工程を設けるまでもなく、面実装部品を実装するクリーム半田の印刷工程で、他の実装部品用の半田と同時に塗布することができる。
以上のように実施の形態6によれば、概ね垂直に設置されている基板5に、ツェナーダイオード43の両端子を接続固定させている接触部81,82の下方に接触部83,84を配置し、LED3aがオープン故障を起してツェナーダイオード43が発熱すると自身を固定している半田を溶融して下方へ移動し、接触部81と接触部83との間、また接触部82と接触部84との間を接続して短絡経路を形成するようにしたので、短絡部4aの設置スペースを抑えると共に短絡による発熱を生じさせずに正常なLED3b〜3xに定電流電源2の出力電流を供給して点灯させることができるという効果がある。
実施の形態7.
図12は、この発明の実施の形態7によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。実施の形態7によるLED点灯装置は、図1に示したように回路構成されている。実施の形態7によるLED点灯装置は、補助回路4を構成する短絡部4a〜4xが前述の実施の形態1によるLED点灯装置と異なるもので、他の部分は実施の形態1で説明したものと同様に構成されている。ここでは実施の形態1によるLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。なお、図12には、短絡部4aならびに当該短絡部4aが接続されているLED3aを例示しているが、LED3b〜3xに各々接続されている短絡部4b〜4xも同様に構成されている。
図12の短絡部4aは、通電によって変形または膨張する例えばバリスタを駆動部材として使用したものである。外枠90の内部には、特定の電圧を超えた電圧を印加すると電流が流れ、この電流によって発熱して膨張するバリスタ部材94が配置されている。バリスタ部材94の両端部には、電極部材91と電極部材92が各々接触している。電極部材91は、バリスタ部材94と外枠90の内壁部分との間に配置されている。可動接点の電極部材92は、バリスタ部材94と接している部分と対向する部分を絶縁膜95に接している。絶縁膜95は、絶縁素材から成る例えば網目状の小さな開口部を備えた薄膜で、電極部材92と電極部材93に挟まれるように配置されている。固定接点の電極部材93は、絶縁膜95と外枠90の内壁部分との間に配置されている。即ち、図12の短絡部4aは、電極部材91、バリスタ部材94、可動接点の電極部材92、絶縁膜95、及び固定接点の電極部材93の順で、これらの部材等を積層させ、外枠90の内部に固定したものである。
電極部材91〜93は、いずれも錫などの比較的柔らかい金属から成り、バリスタ部材94の膨張によって容易に変形するものである。なお、小さな開口部を備えた絶縁膜95を間に挟んでいる電極部材92と電極部材93は、バリスタ部材94が膨張していないときにはこれらの電極間に導通が生じないように外枠90の内部に配置/構成されている。また、図12に例示したものは、電極部材91,93がLED3aのアノードに接続され、電極部材92がカソードに接続されている。換言すると、図12に示した状態は、電極部材92と電極部材93との間を絶縁膜95によって絶縁されていることから、LED3aの両端を短絡する機構部材となる電極部材92と電極部材93が開成されているものである。電極部材92と電極部材93は、実施の形態7による短絡部4aの短絡接点を成すもので、いずれもが駆動部材であるバリスタ部材94によって圧接される可動接点である。
次に動作について説明する。
前述の実施の形態1等で説明したものと同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態7によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
図13は、実施の形態7によるLED点灯装置の動作を示す説明図である。図12に示したものと同一部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。
LED3aにオープン故障が発生するとLED3aの両端電圧が上昇する。LED3aの両端電圧は、短絡部4aの電極部材91と電極部材92との間の電圧と同等であることから、バリスタ部材94に印加される電圧が上昇する。この上昇した電圧によってバリスタ部材94に電流が流れ、自ら発熱して変形または膨張する。バリスタ部材94が膨張すると、図13に矢印で示したように圧力が生じて可動接点の電極部材92が駆動されて絶縁膜95へ押し付けられ、絶縁膜95の網目(小さな開口部)の中に電極部材92が入り込み、絶縁膜95のすき間を抜けて固定接点の電極部材93に接触する。このように電極部材92と電極部材93が接触することによってLED3aの両端子間が短絡され、またバリスタ部材94の両端子間が短絡されて当該バリスタ部材94には電流が流れなくなる。すると、バリスタ部材94は発熱が治まって元の大きさに戻る。電極部材92は絶縁膜95の網目(小さな開口部)に入り込んで電極部材93に接触している状態を維持し、短絡部4aはLED3aの両端子間を短絡する経路が維持される。また、オープン故障を起したLED3aの短絡部4aにおいて電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該定電流電源2の出力電圧が低下する。
なお、バリスタ部材94の両端には、LED3aが正常に点灯しているときにも当該LED3aの両端電圧が印加されている。バリスタ部材94は、LED3aが正常に点灯しているときの両端電圧よりも大きな電圧、換言すると、LED3aの点灯時の降下電圧以上の電圧が印加されたときに電流が流れる電圧特性を有するもので、前述の各実施の形態で説明したツェナーダイオード43等のツェナー電圧と同様な所定の電圧が印加されると電流が流れるものである。
以上のように実施の形態7によれば、LED3aがオープン故障を起したときの電圧が印加されると膨張するバリスタ部材94によって、小さな開口部を備えた網目状の絶縁膜95を挟んで配置されている電極部材92と電極部材93が接触するようにしたので、短絡部4aの設置スペースを抑えると共に、構造部材である電極部材92と電極部材93とを接触させてLED3aならびにバリスタ部材94の両端を短絡することにより、当該短絡部分の発熱を抑えて正常なLED3b〜3xに定電流電源2の出力電流を供給して点灯させることができるという効果がある。
実施の形態8.
実施の形態1〜7で説明したLED点灯装置のように、LEDがオープン故障したときに備えて、一つのLEDに一つの短絡部を接続すれば、残されたLED群による発光量の低下を少なくして照射性能の劣化を最小限に抑えることができ、好ましいLED点灯装置にすることができるが、それぞれのLEDに短絡部を設置するためにスペースとコストが嵩むことは否めない。
直列接続したLED群をいくつかのグループに分割し、グループごとに短絡部を設置すると、オープン故障が発生したLEDを含むグループの全LEDが発光できなくなるが、LED点灯装置に備える短絡部の数量を減らすことができ、短絡部を設けることによる追加コストの上昇を抑えながらも、残りのグループのLEDを点灯させることによって全てのLEDが消灯する事態を避けることができる。
図14は、この発明の実施の形態8によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。図1等に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。実施の形態8によるLED点灯装置は、図1等に示したLEDアレイ3に替えてLEDアレイ103を備え、また図1等に示した補助回路4に替えて補助回路104を備え、これらの部分が前述の実施の形態1によるLED点灯装置と異なる構成としている。図示を省略した電源1や定電流電源2等の部分は実施の形態1で説明したものと同様に構成されている。ここでは実施の形態1によるLED点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略する。
図14に例示したLEDアレイ103は、LED103a〜103iの9個のLEDを直列に接続し、LED103a,103b,103cを一つのグループとし、同様にLED103d,103e,103fからなるグループと、LED103g,103h,103iからなるグループに分けて構成されている。
また、LEDアレイ103は、各グループの中で各々のLEDが異なる方向へ照射するように構成されている。例えば、LED103a〜103cのグループでは、LED103aを図中矢印の照射方向105で示した方向Aに向けて設置し、LD103bを照射方向106で示した方向Bに向けて設置し、また、LED103cを照射方向107で示した方向Cに向けて設置しておく。同様に、LED103d〜103fのグループではLED103dを方向Aに、LED103eを方向Bに、LED103fを方向Cに向けて設置し、LED103g〜103iのグループではLED103gを方向Aに、LED103hを方向Bに、LED103iを方向Cに向けて設置する。
補助回路104は、LED103a〜103cのグループの両端を短絡する短絡部104a、LED103d〜103fのグループの両端を短絡する短絡部104b、及び、LED103g〜103iのグループの両端を短絡する短絡部104cを備えている。即ち、直列に接続された3個のLEDに対して1個の短絡部が接続されている。
また、各短絡部104a〜104cは、前述の実施の形態1〜7で説明した各短絡部4aのいずれかと同様に構成されているもので、LEDがオープン故障を起したことによって上昇するLEDグループの両端電圧、換言するとオープン故障を起したLEDを含んでいるグループの両端電圧が印加されると、短絡状態になるように構成されているものである。
次に動作について説明する。
前述の実施の形態1等で説明したものと同様な動作の重複説明を省略し、実施の形態8によるLED点灯装置の特徴となる動作を説明する。
例えば、LED103aにオープン故障が発生すると、LED103b,103cに電流が流れなくなり、直列接続されているLED103a〜103cの両端電圧が上昇する。この上昇した電圧が短絡部104aに印加されると、当該短絡部104aは短絡状態になり、LED103a〜103cのグループの電流をバイパスする経路が形成され、図示されない定電流電源2の出力電流がLED103d〜103fのグループ及びLED103g〜103iのグループに供給され、これらグループの各LEDが点灯する。また、オープン故障を起したLEDを含むグループの短絡部分において電圧降下が生じないことから、この状態において定電流電源2が点灯させるLEDの数が減少し、当該点電流電源2の出力電圧が低下する。
図14に示したように補助回路104をLEDの各グループに接続することにより、LED点灯装置に設ける短絡部の数量を抑制することができる。すると、装置の構成においてスペースに余裕ができ、発熱対策を講じることが可能になる。そのため、短絡部104a〜104cは、機械的な接触によって短絡する部品以外のもので構成することも可能になり、敢えて高電力で電気的に破壊して短絡させるバリスタの使用や、スイッチング電圧を特定の電圧に設定したサイリスタ構造のトランジスタを使用することも可能である。
図14に示したように複数のLEDからなるグループ毎に短絡部を接続すると、いずれかのLEDにオープン故障が発生したときにはグループ毎にLEDが点灯しなくなり、当該点灯しなくなったグループの照射範囲が暗転してしまう。
そこで、例えば図14に矢印105〜107で示したように各グループにおいて、おのおののLEDが照らし出す部分を1ヶ所に集中させないで多方向に分散させる。このように照射方向を分散させることにより、LEDアレイ103が照らし出す範囲が局部的に暗転することを回避することができる。
図14に例示したものは、一つのグループ中の3個のLEDをそれぞれABCの3方向に向けて設置し、一つのグループが消灯しても残りのグループでそれぞれの方向A,B,Cを照射するようにして特定の方向が暗転することを避けている。
以上のように実施の形態8によれば、直列接続したLED103a〜103cのグループに短絡部104aを接続し、直列接続したLED103d〜103fのグループに短絡部104bを接続し、直列接続したLED103g〜103iのグループに短絡部104cを接続したので、補助回路104を設けるためのコストを抑制し、安価なコスト追加により全てのLEDが消灯する事態を避けることができるという効果がある。
また、各グループのLEDを各々異なる方向A,B,Cに向けて照射するようにしたので、いずれかのグループにおいてLEDのオープン故障が発生しても、照射範囲が部分的に暗転することを避けることができ、残りのグループを活かして全てのLEDが消灯する事態を避けることができるという効果がある。
なお、前述の各実施の形態と同様にLEDの数量・グループ数・照射方向は実施の形態8で説明したものに限定されず、当該説明において例示した数量以外でも構わない。
この発明の実施の形態1によるLED点灯装置の回路図である。 LEDを保護する一般的な回路を示す説明図である。 実施の形態1によるLED点灯装置の補助回路の短絡部の構成を示す説明図である。 実施の形態1によるLED点灯装置の補助回路の短絡部の構成を示す説明図である。 実施の形態1によるLED点灯装置の補助回路の短絡部の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるLED点灯装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態3によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態3によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態4によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態4によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態4によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態5によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態5によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態6によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態6によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。 実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。 実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。 実施の形態6によるLED点灯装置の他の構成例を示す説明図である。 この発明の実施の形態7によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。 実施の形態7によるLED点灯装置の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態8によるLED点灯装置の構成を示す説明図である。
符号の説明
1 電源、2 定電流電源、3,103 LEDアレイ、3a〜3x,20,103a〜103i LED、4,104 補助回路、4a〜4x,104a〜104c 短絡部、5 基板、5a 配線パターン、5a1 基板上側部、5a2 基板下側部、5b 開口部、10 インダクタ、11 ダイオード、12 MOSFET、13 比較器、14 三角波発生器、15 誤差増幅器、16 基準電圧源、17 シャント抵抗、18 コンデンサ、21,22 トランジスタ、23,25,26 抵抗、24,43,43a,87a〜87c ツェナーダイオード、31 電圧検出部、32 異常信号出力部、41,51,61 固定部材、41a,43b,44a,45a リード部、42,52,62 可動接点、44 ヒューズ、45 コイルバネ、46 栓部、52a 接点凸部、52b 接続部材、53,63 台座、54 スペーサ部材、61a,61b 柱部、64,73 半田、70 外装部材、71,72 王冠状短絡電極、71a,72a 櫛歯形電極部、74a,74b 絶縁板、81〜84 接触部、85,85a〜85c チップ素子、86 梁状部材、90 外枠部材、91〜93 電極部材、94 バリスタ部材、95 絶縁膜、105〜107 照射方向。

Claims (13)

  1. 直列に接続した複数のLEDを定電流電源から出力される定電流によって点灯するLED点灯装置において、
    前記直列に接続したLEDの中でいずれかのLEDにオープン故障が起ると、該オープン故障を起したLEDの端子間を機構部材によって短絡する短絡部を備えたことを特徴とするLED点灯装置。
  2. LEDがオープン故障を起していることを検出する検出部、
    及び、
    前記検出部がオープン故障を検出したとき異常信号を出力する異常信号出力部、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  3. 短絡部は、
    固定接点、
    ばね性を有し前記固定接点と接触して短絡経路を形成する可動接点、
    及び、
    前記可動接点を支えるばね部を撓めて通電による発熱で溶断するまでは前記可動接点を前記固定接点から引き離して開成位置に固定する固定部材を備えた構成であって、
    前記固定部材がLEDのオープン故障時に流れる電流によって溶断するヒューズ部材であることを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  4. 短絡部は、
    固定接点、
    ばね性を有し前記固定接点と接触して短絡経路を形成する可動接点、
    前記可動接点と前記固定接点との間に挟んで通電による加熱によって変形または溶断するまでは前記可動接点を前記固定接点から引き離して開成位置に固定するスペーサ部材、
    及び、
    LEDのオープン故障による通電による発熱によって前記スペーサ部材を加熱する発熱部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  5. 短絡部は、
    固定接点、
    ばね性を有し前記固定接点と接触して短絡経路を形成する可動接点、
    前記可動接点を支えるばね部を撓めて、通電による加熱によって変形または溶断するまでは前記可動接点を前記固定接点から引き離して開成位置に固定する固定部材、
    及び、
    LEDのオープン故障による通電による発熱によって前記固定部材を加熱する発熱部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  6. 短絡部は、
    LEDのオープン故障による通電によって発熱し、本体部分が絶縁性の素材で覆われている円柱状の発熱部材、
    前記発熱部材の本体部分を挿入し、該発熱部材に支えられる加熱によって変形または溶融する円管状の導電性部材、
    及び、
    前記円管状の導電性部材の周囲であって、該円管状の導電性部材と接触しない位置に、所定の間隔を隔てて対向して設置した短絡経路を形成する一対の電極、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  7. 短絡部は、
    LEDのオープン故障による通電によって発熱する2端子の表面実装される発熱部材、
    概ね垂直に設置した前記発熱部材を融点の低い金属によって表面に固定する固定部材、
    前記発熱する表面実装部材の電極を融点の低い金属によって固定する2個の導体部の下方に、それぞれの電極が対向する電極に接続する導体を所定の間隔を隔てて、導電面を露出して備えたことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  8. LEDのオープン故障時の通電による発熱によって融点の低い材料が溶融し下方へ移動する発熱部材の移動を所定の範囲に規制する移動規制手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のLED点灯装置。
  9. 固定する導体部に対向する露出した導電面に発熱部材を接続固定している固定材料と同様な材料を付着させていることを特徴とする請求項7記載のLED点灯装置。
  10. 各々異なるツェナー電圧を有する複数のツェナーダイオードをLEDに対して並列に接続したことを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1項記載のLED点灯装置。
  11. 短絡部は、
    固定接点、
    前記固定接点と接触して短絡経路を形成する可動接点、
    及び、
    LEDのオープン故障による通電によって変形または膨張して前記可動接点を駆動する駆動部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  12. 直列に接続されている複数のLEDをグループに分割し、
    オープン故障を起したLEDが含まれるグループを短絡する短絡部を設けたことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
  13. グループを成す各LEDは、各々照射方向が異なるように設置されていることを特徴とする請求項12記載のLED点灯装置。
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