JP2009038185A - 導電膜パターンの形成方法、および配線基板、表示装置 - Google Patents

導電膜パターンの形成方法、および配線基板、表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な工程で線幅の細い導電膜パターンを製造する導電膜パターンの形成方法、さらにはこの導電膜パターンを用いてなる配線基板、表示装置を提供する。
【解決手段】基板の上に液滴塗布法を用いて導電膜パターンを形成する形成方法において、導電膜パターンを形成する部分の内側に互いに離間した複数の突起構造体を形成する工程と、突起構造体の間に導電性材料を溶媒に溶解又は分散した液滴を滴下する工程と、溶媒を蒸発させて突起構造体の間に導電性材料からなる導電膜パターンを形成する工程と、を有することを特徴とする導電膜パターンの形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電膜パターンの形成方法、および配線基板、表示装置に関する。
近年、従来のシリコンを材料とした薄膜トランジスタ(以下TFTと記す)素子のデメリットを補う技術として、有機半導体材料を用いた有機TFT素子の研究開発が盛んに進められている(特許文献1、非特許文献1等参照)。
有機TFT素子は低温プロセスで製造可能であるため、軽く、割れにくい樹脂基板を用いることができ、さらに、樹脂フィルムを支持体として用いたフレキシブルなディスプレイが実現できると言われている(非特許文献2等参照)。また、大気圧下で、印刷や塗布などのウェットプロセスで製造できる有機半導体材料を用いることで、生産性に優れ、非常に低コストのディスプレイが実現できる。
ところでTFTを表示装置の駆動素子として利用するには、電気信号を供給するための配線パターンが必要となる。例として図8(a)に公知の表示装置の画素等価回路、図8(b)に、画素配列レイアウトを示す。ただし、図8(b)では、配線部分のみ図示している。
図8に示す表示装置の一つの画素はTFT10と表示素子13から構成され、TFT10のゲート電極7は行配線11に、ソース電極3は列配線12に接続されている。表示素子13は画素電極8と対向電極9からなり、画素電極8はドレイン電極4に接続され、対向電極9は接地されている。列配線12には所定の電圧が印加されており、行配線11に所定の電圧を印加するとTFT10がオンになり、画素電極8に列配線12の電圧が印加される。表示素子は、このようにして印加された電圧に応じて表示を行う。
図8(b)に示すように、同一行に属する各画素のゲートには共通の行配線11が、同一列に属する画素のソースには共通な列配線12が接続されている。このような表示装置においてTFTを高密度に実装し、画素の開口を大きくするためには各配線の線幅を細くすることが課題である。
一方、有機TFTの製造工程を簡略化するためには配線パターンも印刷や塗布等のプロセスにより形成することが望ましい。例えば、インクジェット法に代表される液滴塗布法は、所望の位置のみに材料を滴下するので、材料資源の浪費がなく、また不要部分の除去工程もないため、製造工程を簡略にすることができる。液滴塗布法で線幅の細い配線を形成するためには、液滴を連続的に塗布して、基板に着弾した液滴がお互いにつながるようにする必要がある。
ところが、お互いにつながるような位置に液滴を連続塗布すると、基板上で液滴同士が結合して1つの大きな液滴になってしまい線状に塗布することは出来ない。図9(1−a)、(1−b)、(1−c)はこのような問題を説明するための説明図である。図9(1−a)は液滴50aを滴下した状態、図9(1−b)は液滴50aを滴下した直後、お互いにつながるような位置に液滴50bを滴下した状態を示している。すると図9(1−c)に示すように大きな1つの液滴50cなってしまう。
このため、図9(2−a)に示すようにまず点状に液滴50e、50f、50gを塗布し、乾燥して膜を形成した後、図9(2−b)に示すよう点状の膜の間に液滴50h、50iを塗布することで線状の形状を得る、ということが行われている。
しかしながら、この方法では、塗布、乾燥、塗布の工程が必要であり、工程が複雑化してコスト高になる。また得られる配線幅は液滴の着弾サイズで決定されてしまうため、配線の細線化には液滴サイズを小さくする必要があるが、着弾サイズを1/nにするためには液滴の体積を1/n3にする必要があるため、技術的に難しい。
このような問題を改善するため、基板表面を多孔質とし、着弾した液滴の液体成分が直ちに吸収されるようにすることで基板に着弾した液滴同士の結合を防ぐ、という方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
また、基板にあらかじめ溝状構造を設けておき、溝の内面を親液性、それ以外を撥液性としておいて、溝に向けて液滴を塗布し、液を溝内面に導入し、溝状に塗布する、という方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。
特開平10−190001号公報 特開2004−6578号公報 特開2003−318401号公報 Advanced Material誌 2002年 第2号 99頁(レビュー) SID’01 Digest 57頁
しかしながら、特許文献2に開示されている方法では、塗布工程を1回にすることができるが、配線幅は着弾サイズによって決定されるため上述のように配線の細線化は難しい。
一方、特許文献3に開示されている方法では、塗布工程は1回であり、塗布膜の細線化も可能であるが、液滴の着弾サイズに比べて溝幅を細くしすぎると溝に入りきらなかった溶液が溝の外で乾燥し、塗布膜が溝の外にできてしまう場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、簡単な工程で線幅の細い導電膜パターンを製造する導電膜パターンの形成方法、さらにはこの導電膜パターンを用いてなる配線基板、表示装置を提供することを課題とする。
1.
基板の上に液滴塗布法を用いて導電膜パターンを形成する導電膜パターンの形成方法において、
前記導電膜パターンを形成する部分の内側に互いに離間した複数の突起構造体を形成する工程と、
前記突起構造体の間に導電性材料を溶媒に溶解又は分散した液滴を滴下する工程と、
前記溶媒を蒸発させて前記突起構造体の間に前記導電性材料からなる導電膜パターンを形成する工程と、
を有することを特徴とする導電膜パターンの形成方法。
2.
前記突起構造体を形成する工程の前に、前記基板の上に撥液層を形成する工程を行って該撥液層の上に前記突起構造体を形成する、ことを特徴とする1に記載の導電膜パターンの形成方法。
3.
前記突起構造体を形成する工程の後、前記導電膜パターンを形成する部分に親液性を付与する工程を行う、ことを特徴とする1または2に記載の導電膜パターンの形成方法。
4.
前記突起構造体は前記液滴に対して親液性を有する、ことを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載の導電膜パターンの形成方法。
5.
1乃至4の何れか1項に記載の導電膜パターンの形成方法によって形成された導電膜パターンを配線として有することを特徴とする配線基板。
6.
1乃至4の何れか1項に記載の導電膜パターンの形成方法によって形成された導電膜パターンを配線として有することを特徴とする表示装置。
本発明によれば、基板の上に設けた複数の突起構造体の間に導電性材料を溶媒に溶解又は分散した液滴を滴下した後、溶媒を蒸発させて前記突起構造体の間に前記導電性材料からなる導電膜パターンを形成するので、簡単な工程で線幅の細い導電膜パターンを製造する導電膜パターンの形成方法、さらにはこの導電膜パターンを用いてなる配線基板、表示装置を提供できる。
以下、実施形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は第1の実施形態の導電膜パターンの形成方法を説明する説明図である。
本発明に係る導電膜パターンの形成方法の一例として、次の工程S1〜S4を説明する。
S1・・・・・撥液層を形成する工程
S2・・・・・突起構造形成層を形成する工程
S3・・・・・突起構造体を形成する工程
S4・・・・・導電膜パターンを形成する工程
図1を用いて、基板1上に導電膜パターン51を形成する製造方法の一例について順を追って説明する。
図1(1−a)〜図1(5−a)は基板1の平面図、図1(1−b)〜図1(5−b)は図1(1−a)〜図1(5−a)のA−Aで示す部分の断面図である。
本発明において、基板1は特に材料を限定されない。例えばガラスやポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)などを用いることができる。
本実施形態では、図1(5−a)のように紙面上下方向に線幅wの直線状の導電膜パターン51を形成する例について説明する。
S1・・・・・撥液層5を形成する工程
後の工程で滴下する導電性材料を溶解又は分散した溶液に対して撥液性のある材料を、既知の塗布方法、例えばスピンコート法を用いて基板1の上に図1(1−a)、(1−b)のように塗布する。撥液材料としては例えばフッ素樹脂、ポリイミドなどを用いることができる。
S2・・・・・突起構造形成層20を形成する工程
基板1上に既知の塗布方法、例えばスピンコート法にて、突起構造体21を形成する前工程として突起構造体21の材料を図1(2−a)、(2−b)のように塗布する。図1(2−a)では基板1の全面に突起構造形成層20を形成しているが、インクジェット法やディスペンサ法などを用いて、導電膜パターン51を形成する部分の付近だけ突起構造形成層20を形成しても良い。
突起構造体21の材料には、後の工程で滴下する導電性材料を溶解又は分散した溶液に対して親液性のある材料、例えばポリビニルアルコールなどを用いることができる。
S3・・・・・突起構造体を形成する工程
基板1の最上層に感光性レジストを塗布後、突起構造体21のパターンを有するフォトマスクを介して露光後、現像して、突起構造体21のパターンのレジスト層を形成する。次に各種のエッチング法、例えばO2プラズマエッチング法などのドライエッチング法を用いて突起構造形成層20の不要部分を除去した後、レジストを除去し図1(3−a)、(3−b)のように突起構造体21を形成する。図1の例では突起構造体21は、導電膜パターン51を形成する部分の内側に2列の突起構造体21が互いに離間して配設されている。
本実施形態では、突起構造体21が円柱状の例について説明するが、突起構造体21の形状は円柱状に限られるものではなく、四角柱状や三角柱状、あるいは円錐形状などでも良い。また、突起構造体21の形状は同一形状に限られるものではなく、大きさや形状の異なる突起構造体21を導電膜パターン51を形成する部分の内側に互いに離間するよう複数配置しても良い。
また、突起構造体21の突起部の高さによって、突起構造体21の間に工程S4で滴下する導電性材料の溶液を保持する量が変わるので液滴50の液量や、導電膜パターンに必要な導電率等を考慮して突起部の形状を決定すればよい。突起構造体21の高さを高くすると、突起構造体21の間に形成された導電膜に含まれる導電材料の量を増すことができるので、導電率を高くすることができる。
S4・・・・・導電膜パターンを形成する工程
基板1上に形成された突起構造体21の間に、既知の液滴塗布方法、例えばインクジェット法やディスペンサ法にて導電性材料を溶媒に溶解又は分散した溶液の液滴50を図1(4−a)、(4−b)のように滴下する。図1(4−a)、(4−b)には図示していない部分の導電膜パターンは、液滴50を滴下する位置を順次移動させて滴下する。
液滴50として、例えば、AgナノインクやITOナノインク、Auナノインク等の金属ナノ粒子インクや、PEDOT/PSS、ポリアニリンを溶液に分散させた有機導電インクを用いることが出来る。
液滴50を突起構造体21の間に滴下すると、図1(5−a)、(5−b)のように親液性のある突起構造体21の間に液滴50が広がる。このように導電性材料の溶液を突起構造体21の間に満たした後、溶液を乾燥させて導電膜とし、線幅wの導電膜パターン51を形成する。
第1の実施形態の導電膜パターンの形成方法の説明は以上である。
このようにして所望の導電膜パターンを形成した基板1は、配線基板として用いることができる。また、図8に示す表示装置の配線基板としても用いることができる。
次に、液滴50の着弾サイズより細い線幅wの導電膜パターン51を形成する条件について図2〜図4を用いて説明する。
図2は、図1(4−a)、(4−b)のように突起構造体21の間に滴下した直後の液滴50が突起構造体21c、21dから突起構造体21a、21bの方に広がっていく状態の一例を模式的に示している。矢印Bは図1(5−a)に示すように紙面下側方向であり、導電膜パターン51の方向を示している。矢印wは導電膜パターン51の線幅wである。
図2では滴下した液滴50が突起構造体21の間を矢印B方向に広がっていく状態を示している。突起構造体表面における液滴50の液面の高さは、液滴が基板と接する部分に近いほど低く、遠いほど高い。図中の矢印hは、突起構造体21c、21dの表面の、液滴が基板と接する部分から最も遠い部分における液滴50の液面の高さであり、突起構造体21a、21bの表面の、液滴が基板と接する部分から最も近い部分における液滴50の液面の高さは0である。
広がった液滴50の液面は、基板1上の撥液層5に対し図2のように接触角θの角度をなすものとする。rは円柱状の突起構造体21a、21b、21c、21dの半径である。
突起構造体21の表面の溶液に濡れている部分と濡れていない部分の境界線の長さを接触境界線長Lとする。L21、L22、L23、L24は、突起構造体21a、21b、21c、21dのそれぞれの接触境界線長である。
突起構造体21の表面に液滴50が薄膜状に広がっていく速度を拡張濡れ速度とすると、拡張濡れ速度は各々の突起構造体21の接触境界線長Lに依存する。すなわち、接触境界線長Lが長いほど拡張濡れ速度が速くなり、滴下した液滴は親液性を有する突起構造体21の表面に急速に広がっていく。そのため、突起構造体21から離れて着弾した溶液も溶液が乾燥するまでに突起構造体21の間に広がり、所望の導電膜パターンの外に導電膜ができることはない。
一方、接触境界線長Lが短いと拡張濡れ速度が遅くなり、滴下した液滴は親液性を有する突起構造体21の間に広がる速度が遅くなってしまう。そのため、突起構造体21から離れて着弾した溶液は突起構造体21の間に広がる前に乾燥し、所望の導電膜パターンの外に導電膜ができてしまうことがある。
図1、図2の例では突起構造体21は所望の線幅wの方向に隙間dを空けて2つ、また矢印B方向にも隙間dを空けて複数配設されている。図2のように滴下した液滴が4つの突起構造体21に接しながら広がるとすると、4つの接触境界線長L21、L22、L23、L24の総和が大きいほど滴下した液滴は突起構造体21の間に速く広がっていく。突起構造体21の半径rと隙間dを小さくし、線幅の間に配設する突起構造体21を増すと接触境界線長Lを増すことができる。
接触境界線長Lの算出方法について図2、図3を用いて説明する。
図3には、図2に示す突起構造体21の一つを図示している。
図3に示す突起構造体21の接触境界線長L2unitは数1で算出できる。
Figure 2009038185
ただしEは数2に示す第2種楕円積分関数である。
Figure 2009038185
次に、図1(5−a)のように直線状の導電膜パターン51を形成する場合を例に説明する。図1(5−a)の例では線幅w方向に2個の突起構造体21されているが、一般には線幅w方向にn個の突起構造体21を隙間dで配設し、図2の矢印B方向にも同じ隙間dで突起構造体21を配設するものとする。
線幅wが10μmの場合の線幅wの間に配設できる円柱状の突起構造体21の個数と、突起構造体21の間の隙間dの例を下表に示す。
Figure 2009038185
図2に示す距離Pは、数3で算出できる。
Figure 2009038185
h=1μmのとき、距離Pの間に配設できる半径rの突起構造体21の数nを表2に示す。
Figure 2009038185
表2では、半径rが2μm、1.5μm、1.2μmのとき、接触角θが5°、10°、20°、30°の場合についてそれぞれ突起構造体21の数nを示している。突起構造体21の数nは円柱の一部だけが液面から出ている場合も接触境界として機能することを考慮して、1未満の数値まで算出した。
次に、接触境界線長の総和L2を求める。接触境界線長L2は、表2で求めた突起構造体21の数nに一つの突起構造体21の接触境界線長L2unitをかけることで求められる。
比較のため、従来例の接触境界線長L1算出方法について図4を用いて説明する。図4は、従来例の基板上に設けた溝55に滴下した液滴50が溝の中を広がっていく状態を示す模式図である。
図4の溝55は、基板に設けられた幅w、深さhの断面形状が長方形の溝である。図4では、溝55に滴下した液滴50の先端部が接触角θで溝55の中を流れている状態を示している。L1は接触境界線長であり、溝55内部の溶液に濡れている部分と濡れていない部分の境界線の長さを表している。
図4に示す溝55の接触境界線長L1は数4で算出できる。
Figure 2009038185
表3は、突起構造体21が円柱状で半径rが2μm、1.5μm、1.2μmの場合について、それぞれ液滴50との接触角θが5°、10°、20°、30°のときの接触境界線長L2を求めた結果である。また、表3に比較のため、図4に示す溝55に接触角θが5°、10°、20°、30°で液滴50が接している場合の接触境界線長L1を記している。
Figure 2009038185
表3から、接触角θが小さい場合は従来例より接触境界線長L2が大きく、着弾した液滴50が突起構造体21の間に広がりやすいことがわかる。また、半径rの小さい突起構造体21を、導電膜パターン51を形成する部分の内側にたくさん配設するほど接触境界線長L2を大きくできることがわかる。
このようにして、導電膜パターンを形成する部分の内側に接触境界線長L2ができるだけ大きくなる条件で突起構造体21を形成すると、線幅wより大きな液滴50を滴下しても所望の導電膜パターン51からはみ出さず、細い線幅の導電膜パターン51を形成することができる。
次に、円錐、四角錐、三角錐などの錐体状の突起構造体21を形成する場合について説明する。工程S3の突起構造体を形成する工程以外の工程は第1の実施形態と同様であり説明を省略する。
図5、図6は錐体状の突起構造体を形成する工程を説明する説明図である。
図5、図6は基板1に形成する突起構造体21部分の断面図であり、図5、図6では1つの突起構造体21を部分的に図示している。
最初に、図5を用いて錐体状の突起構造体21を形成する方法の一例を説明する。
図5(a)のように、突起構造形成層20が形成された基板1の最上層にレジスト層23を形成する。
次に、グレイマスク露光と現像を行うと図5(b)のように、錐体状のレジスト層23が残る。次の工程で、ドライエッチング等の技術を用いて突起構造形成層20をエッチングする。このとき、レジスト層と突起構造形成層のエッチングレートを同程度にしておけば、レジスト層の形状を突起構造形成層に転写することができるので、錐体状の突起を形成することが可能となる。
図5(c)はエッチングの途中の状態であり、エッチング終了後レジストを除去すると図5(d)のように錐体状の突起構造体21が形成できる。
この後、図1の例と同様に工程S4の導電膜パターンを形成する工程を行って導電膜パターンを形成する。
次に、図6に示す錐体状の突起構造体21を形成する方法の例を説明する。
図6(a)のように、突起構造形成層20が形成された基板1の最上層に、レジスト層23を形成する。
次に、通常の露光と現像を行うと図6(b)のように、レジスト層23が残る。次の工程で、ウェットエッチング等の技術を用いて突起構造形成層20をエッチングする。このとき、図6(c)のように故意にオーバーエッチングにする。
エッチング終了後レジストを除去すると図6(d)のように錐体状の突起構造体21が形成できる。
この後、図1の例と同様に工程S4の導電膜パターンを形成する工程を行って導電膜パターンを形成する。
このように錐体状の突起構造体21を形成すると、着弾した液滴50の先端部分の接触境界線長L2を大きくできるので、溶液がより突起構造体21の間に広がりやすくすることができる。
また、円柱状の突起構造形成層20と同様に所望の導電膜パターンを形成した基板1は、配線基板として用いることができる。
次に第2の実施形態の導電膜パターンの形成方法を説明する。
図7は第2の実施形態の導電膜パターンの形成方法を説明する説明図である。第2の実施形態と第1の実施形態との違いは、突起構造体を形成する工程の後に前記導電膜パターンを形成する部分に親液性を付与する工程を行う点である。第1の実施形態と同じ工程には同じ工程番号を付し、説明を省略する。
図7を用いて、第2の実施形態の工程について順を追って説明する。
図7(1−a)〜図7(6−a)は基板1の平面図、図7(1−b)〜図7(6−b)は図7(1−a)〜図7(6−a)にA−Aで示す部分の断面図である。
S1・・・・・撥液層を形成する工程
第1の実施形態と同様に、図7(1−a)、(1−b)のように撥液層5を形成する。
S2・・・・・突起構造形成層を形成する工程
基板1上に既知の塗布方法、例えばスピンコート法にて、突起構造体21を形成する前工程として突起構造体21の材料を図7(2−a)、(2−b)のように塗布する。図7(2−a)では基板1の全面に突起構造形成層20を形成しているが、インクジェット法やディスペンサ法などを用いて、導電膜パターン51を形成する部分の付近だけ突起構造形成層20を形成しても良い。
突起構造体21の材料は特に親液性を有する必要はない。例えばポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、アクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂、シアノエチルプルラン等の有機化合物を用いることができる。また、第1の実施形態と同様の親液性を有する材料を用いることもできる。
S3・・・・・突起構造体を形成する工程
第1の実施形態と同様の方法で、図7(3−a)、(3−b)のように突起構造体21を形成する。
S3.5・・・導電膜パターンを形成する部分に親液性を付与する工程
図7(4−a)、(4−b)のように導電膜パターンを形成する部分以外を遮光する露光マスク30を基板1の上に配置し、図7(4−b)の矢印で示すように導電膜パターンを形成する部分に紫外線光を照射する。紫外線光は例えば低圧水銀ランプの波長185nmの光を用いる。紫外線光の照射により突起状構造表面の分子のC−O、C−H等の結合が切断され、紫外線光によって生成された活性酸素原子が表面に作用することで表面が親液化される。
紫外線光照射の際、突起状構造のみでなく、突起状構造近辺、例えば突起状構造同士に挟まれた領域にも光が照射されるようにしておいてもよい。照射された部分の撥液層表面が親液化する効果が期待できるので、より拡張ぬれがおきやすくなる。
S4・・・・・導電膜パターンを形成する工程
基板1上に形成された突起構造体21の間に、第1の実施形態と同様に液滴50を図7(5−a)、(5−b)のように滴下する。図7(5−a)、(5−b)には図示していない部分の導電膜パターンは、液滴50を滴下する位置を順次移動させて滴下する。
液滴50を突起構造体21の間に滴下すると、図7(6−a)、(6−b)のように親液性のある突起構造体21の間に液滴50が広がる。このように導電性材料の溶液を突起構造体21の間に満たした後、溶液を乾燥させて導電膜とし、線幅wの導電膜パターン51を形成する。
第2の実施形態の導電膜パターンの形成方法の説明は以上である。
また、第1の実施形態と同様に所望の導電膜パターンを形成した基板1は、表示装置などの配線基板として用いることができる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例では、基板1にはガラス基板を用いた。
以降の工程は、図1で説明したS1〜S4の工程で作製したので、各工程の番号を付して順に説明し、共通する点は説明を省略する。
S1・・・・・撥液層を形成する工程
スピンコート法を用いてポリイミドを塗布し、撥液層5を形成した。
S2・・・・・突起構造形成層を形成する工程
スピンコート法を用いてポリビニルアルコールを塗布し、突起構造形成層20を形成した。
S3・・・・・突起構造体を形成する工程
通常のフォトリソグラフィー工程により、パターニング処理を行い、円柱状の突起構造体21を形成した。円柱の高さは1μm、円柱の半径rは1.5μmとし、円柱間の隙間dは0.34μmで、10μmの線幅wの間に3つの円柱列を形成した。
S4・・・・・導電膜パターンを形成する工程
インクジェット装置を用いて、Agナノ粒子分散インクを突起構造体21の間にパターンに沿って順次滴下した。液滴50の体積は10pl、着弾サイズは17μmである。滴下後、室温にて基板1を乾燥させ導電膜パターン51を形成した。
〔実験結果〕
基板1上に形成した突起構造体21の間に導電膜パターン51が形成され、それ以外の部分に不要な導電膜が形成されることは無かった。また、導電膜パターン51の両端の抵抗値が配線パターンとして十分低い値であることが確認できた。
[実施例2]
本実施例では、基板1にはガラス基板を用いた。
以降の工程は、図7で説明した第2の実施形態の工程で作製したので、各工程の番号を付して順に説明し、共通する点は説明を省略する。
S1・・・・・撥液層を形成する工程
スピンコート法を用いてポリイミドを塗布し、撥液層5を形成した。
S2・・・・・突起構造形成層を形成する工程
スピンコート法を用いてポリアミドを塗布し、突起構造形成層20を形成した。
S3・・・・・突起構造体を形成する工程
通常のフォトリソグラフィー工程により、パターニング処理を行い、円柱状の突起構造体21を形成した。円柱の高さは1μm、円柱の半径rは1.5μmとし、円柱間の隙間dは0.34μmで、10μmの幅の間に3つの円柱列を形成した。
S3.5・・・導電膜パターンを形成する部分に親液性を付与する工程
図7(4−a)、(4−b)のように導電膜パターンを形成する部分以外を遮光する露光マスク30を基板1の上に配置し、図7(4−b)の矢印で示すように導電膜パターンを形成する部分に紫外線光を照射した。紫外線光は例えば低圧水銀ランプの波長185nmの光を用いた。
S4・・・・・導電膜パターンを形成する工程
インクジェット装置を用いて、Agナノ粒子分散インクを突起構造体21の間にパターンに沿って順次滴下した。液滴50の体積は10pl、着弾サイズは17μmである。室温にて基板1を乾燥させ導電膜パターン51を形成した。
〔実験結果〕
基板1上に形成した突起構造体21の間に導電膜パターン51が形成され、それ以外の部分に不要な導電膜が形成されることは無かった。また、導電膜パターン51の両端の抵抗値が配線パターンとして十分な値であることが確認できた。
以上このように、本発明によれば、簡単な工程で線幅の細い導電膜パターンを製造する導電膜パターンの形成方法、さらにはこの導電膜パターンを用いてなる配線基板、表示装置を提供できる。
第1の実施形態の導電膜パターンの形成方法を説明する説明図である。 突起構造体21の間に滴下した直後の液滴50が突起構造体21の間に広がっていく状態を示す模式図である。 図2に示す突起構造体21の一つを示す説明図である。 従来例の基板上に設けた溝に滴下した液滴50が溝の中を広がっていく状態を示す模式図である。 第1の実施形態の突起構造体を形成する工程の一例を説明する説明図である。 第1の実施形態の突起構造体を形成する工程の他の例を説明する説明図である。 第2の実施形態の導電膜パターンの形成方法を説明する説明図である。 表示装置の画素回路構成の説明図である。 従来の液滴塗布法の問題点を説明するための説明図である。
符号の説明
1 基板
3 ソース電極
4 ドレイン電極
5 撥液層
7 ゲート電極
8 画素電極
9 対向電極
10 スイッチング素子
11 行配線
12 列配線
13 表示素子
20 突起構造体形成層
21 突起構造体
23 レジスト層
50 液滴
55 溝

Claims (6)

  1. 基板の上に液滴塗布法を用いて導電膜パターンを形成する導電膜パターンの形成方法において、
    前記導電膜パターンを形成する部分の内側に互いに離間した複数の突起構造体を形成する工程と、
    前記突起構造体の間に導電性材料を溶媒に溶解又は分散した液滴を滴下する工程と、
    前記溶媒を蒸発させて前記突起構造体の間に前記導電性材料からなる導電膜パターンを形成する工程と、
    を有することを特徴とする導電膜パターンの形成方法。
  2. 前記突起構造体を形成する工程の前に、前記基板の上に撥液層を形成する工程を行って該撥液層の上に前記突起構造体を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の導電膜パターンの形成方法。
  3. 前記突起構造体を形成する工程の後、前記導電膜パターンを形成する部分に親液性を付与する工程を行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載の導電膜パターンの形成方法。
  4. 前記突起構造体は前記液滴に対して親液性を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の導電膜パターンの形成方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の導電膜パターンの形成方法によって形成された導電膜パターンを配線として有することを特徴とする配線基板。
  6. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の導電膜パターンの形成方法によって形成された導電膜パターンを配線として有することを特徴とする表示装置。
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