JP2009038167A - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】APDを使う固体撮像装置は、高い電圧が必要になり、またAPDは温度変化に対して敏感であるが、すべての画素でAPDの特性を揃えるのは非常に難しい。また、量子ドットを用いる固体撮像装置では、製造自体が難しい。
【解決手段】センサ部1は、n型のソース領域4と、そのソース領域4を取り囲むように形成されたp型の電荷集中領域5とからなる。ソース領域4をソース、電荷集中領域5をゲート、n型領域3をドレインとするジャンクションFETを形成している。光電変換領域3で発生した光電荷は、電荷集中領域5に向かいここで溜められる。その結果、ソース領域4の電流が増加し、ソース電圧Vsが増大していく。光電荷の個数に応じた電流信号(ソース電圧)はデジタル信号に変換された後、メモリに記憶された後画素の外へ出力される。
【選択図】図2
【解決手段】センサ部1は、n型のソース領域4と、そのソース領域4を取り囲むように形成されたp型の電荷集中領域5とからなる。ソース領域4をソース、電荷集中領域5をゲート、n型領域3をドレインとするジャンクションFETを形成している。光電変換領域3で発生した光電荷は、電荷集中領域5に向かいここで溜められる。その結果、ソース領域4の電流が増加し、ソース電圧Vsが増大していく。光電荷の個数に応じた電流信号(ソース電圧)はデジタル信号に変換された後、メモリに記憶された後画素の外へ出力される。
【選択図】図2
Description
本発明は固体撮像装置及びその製造方法に係り、特にアナログ回路の雑音の影響を殆ど受けないように構成した固体撮像装置及びその製造方法に関する。
従来、固体撮像装置としてはCCD(Charge Coupled Devise:電荷結合素子)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使われている。これらの固体撮像装置では、所定時間内(例えば16m秒)に光電変換領域で発生した光電荷をまとめて電気信号(アナログ)である光信号に変換し、それをアンプで増幅し画素外に出力し、相関二重サンプリング(CDS)回路で雑音を除去した後、更にアンプで増幅し、AD変換してデジタル処理している。このようにデジタル化されるまでの間に、光信号は種々のアナログ回路を経るために、光信号はアナログ回路の雑音の影響を受ける。
このため、画素内でAD変換を行い、出力する方法が種々考えられている。しかし画素外のAD変換回路を画素内に単純に取り込んだだけでは、アンプなどのアナログ回路がまだ画素外に残っているために、やはりアナログ回路の雑音の影響を受ける。
このため、光電変換領域で発生した光電荷を直接デジタル信号に変換する方法が考え出されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。すなわち、特許文献1記載の固体撮像装置では、光電荷をAPD(Avalanche Photo Diode)により増幅し、パルス信号に変換し、それを1ビットメモリに記憶し、画素外部のカウンタで光電荷数を記録する。
また、特許文献2には、光電荷により量子ドットのコンダクタンス(gm)を変化させ、電流をオン/オフさせ、光電荷毎にパルスを発生させる方法について記載されている。
しかしながら、特許文献1記載の固体撮像装置のようにAPDを使う場合は、高い電圧が必要になり、またAPDは温度変化に対して敏感であるが、すべての画素でAPDの特性をそろえるのは非常に難しいという問題がある。
一方、特許文献2記載の固体撮像装置のように量子ドットを使う場合には、高電圧は必要ないが、量子ドットは製造自体が難しく、各画素で特性を揃えるのは非常に難しいという問題がある。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、APDのような高電圧素子を用いることなく、あるいは量子ドットのような製造困難な方法を用いることなく、電荷量を直接デジタル信号に変換できる固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の固体撮像装置は、複数個の画素が規則的に配列された固体撮像装置において、
上記画素は、入射光の光量に応じた個数の光電荷を発生する光電変換領域と、電流注入領域と電流注入領域の周辺に形成された電荷集中領域とを有し、
光電変換領域で発生した光電荷を検出するセンサ部と、センサ部で検出された光電荷の個数に応じた電流信号をデジタル信号に変換するデジタル変換手段と、デジタル信号を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されたデジタル信号を出力する出力手段と、センサ部を光電荷が検出される前の状態にリセットするリセット手段とを有し、光電変換領域において発生した光電荷を電荷集中領域に集め、その電荷集中領域における光電荷の個数に応じて電流注入領域における電流信号を変化させることを特徴とする。
上記画素は、入射光の光量に応じた個数の光電荷を発生する光電変換領域と、電流注入領域と電流注入領域の周辺に形成された電荷集中領域とを有し、
光電変換領域で発生した光電荷を検出するセンサ部と、センサ部で検出された光電荷の個数に応じた電流信号をデジタル信号に変換するデジタル変換手段と、デジタル信号を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されたデジタル信号を出力する出力手段と、センサ部を光電荷が検出される前の状態にリセットするリセット手段とを有し、光電変換領域において発生した光電荷を電荷集中領域に集め、その電荷集中領域における光電荷の個数に応じて電流注入領域における電流信号を変化させることを特徴とする。
ここで、上記のリセット手段は、光電荷の発生の有無に関わらず所定時間毎にセンサ部を光電荷が検出される前の状態にリセットするようにしてもよい。
また、上記の目的を達成するため、本発明の固体撮像装置の製造方法は、光電変換領域で発生した光電荷を電荷集中領域に溜め、電荷集中領域に溜められた光電荷の個数に応じて電流注入領域の電気信号を変化させる固体撮像装置を製造する固体撮像装置の製造方法であって、
半導体基板の一面側に光電変換領域を形成する光電変換領域形成工程と、光電変換領域形成後に、光電変換領域上に、第1の絶縁膜,導電膜,及び第2の絶縁膜を順次成膜する成膜工程と、成膜工程後に、第2の絶縁膜及び導電膜を部分的にエッチングして、第2の絶縁膜及び導電膜からなるリング状部を形成すると共にエッチングされた領域における第1の絶縁膜を露出させるリング状部形成工程と、リング状部形成工程後に、リング状部の内周面に絶縁部材からなるサイドスペーサを形成するサイドスペーサ形成工程と、サイドスペーサ形成後に、リング状部の中心開口部に対応する光電変換領域に、第1導電型のドーパントを第1の絶縁膜を介して注入し、光電変換領域に電荷集中領域を形成する電荷集中領域形成工程と、電荷集中領域形成後に、電荷集中領域に対応する第1の絶縁膜を除去して当該電荷集中領域を露出させる絶縁膜除去工程と、絶縁膜除去後に、第1導電型とは異なる第2導電型のドーパントを含み、電荷集中領域と接続する導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、導電パターン形成後に、リング状部よりも外側の光電変換領域に、第1導電型のドーパントを第1の絶縁膜を介して注入して、ドーパント注入領域を形成するドーパント注入工程と、ドーパント注入領域形成後に、半導体基板に熱処理を施して、導電パターン中の第2導電型のドーパントを電荷集中領域の一部に拡散させて電流注入領域を形成すると共に、ドーパント注入領域中の第1導電型のドーパントを光電変換領域の一部に拡散させてドレイン領域を形成する熱処理工程とを有することを特徴とする。
半導体基板の一面側に光電変換領域を形成する光電変換領域形成工程と、光電変換領域形成後に、光電変換領域上に、第1の絶縁膜,導電膜,及び第2の絶縁膜を順次成膜する成膜工程と、成膜工程後に、第2の絶縁膜及び導電膜を部分的にエッチングして、第2の絶縁膜及び導電膜からなるリング状部を形成すると共にエッチングされた領域における第1の絶縁膜を露出させるリング状部形成工程と、リング状部形成工程後に、リング状部の内周面に絶縁部材からなるサイドスペーサを形成するサイドスペーサ形成工程と、サイドスペーサ形成後に、リング状部の中心開口部に対応する光電変換領域に、第1導電型のドーパントを第1の絶縁膜を介して注入し、光電変換領域に電荷集中領域を形成する電荷集中領域形成工程と、電荷集中領域形成後に、電荷集中領域に対応する第1の絶縁膜を除去して当該電荷集中領域を露出させる絶縁膜除去工程と、絶縁膜除去後に、第1導電型とは異なる第2導電型のドーパントを含み、電荷集中領域と接続する導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、導電パターン形成後に、リング状部よりも外側の光電変換領域に、第1導電型のドーパントを第1の絶縁膜を介して注入して、ドーパント注入領域を形成するドーパント注入工程と、ドーパント注入領域形成後に、半導体基板に熱処理を施して、導電パターン中の第2導電型のドーパントを電荷集中領域の一部に拡散させて電流注入領域を形成すると共に、ドーパント注入領域中の第1導電型のドーパントを光電変換領域の一部に拡散させてドレイン領域を形成する熱処理工程とを有することを特徴とする。
本発明では、電荷集中領域における光電荷の個数に応じてソース領域の電流信号を変化させる構成としたため、APDを用いることなく、また量子ドットを用いることなく光電荷の個数に応じたデジタル信号を出力することができる。また、この発明では、量子ドットを用いる固体撮像装置に比べて簡単な製造方法で固体撮像装置を製造することができ、所定の光電荷量毎にデジタル信号処理化する必要がない。
本発明によれば、APDのような高電圧素子を用いる固体撮像装置に比べて低電圧で駆動することができ、また量子ドットを用いる固体撮像装置に比べて簡単な製造方法で製造することができ、更に電荷量を直接デジタル信号に変換でき、雑音に強く、広ダイナミックレンジの固体撮像装置を提供することができる。
次に、本発明の一実施の形態について図面と共に詳細に説明する。図1は本発明になる固体撮像装置の要部の光電変換領域とセンサ部の一実施の形態の模式図を示す。同図において、シリコン基板中に、深さ3μm、ドーパント濃度1E16〜1E18cm−3程度のn型領域3があり、その中に深さ2μm、ドーパント濃度1E14cm−3程度のp型の光電変換領域2がある。光電変換領域2の一部にはセンサ部1があり、光電変換領域2で発生した光電荷(この例ではホール)を検出する。これらセンサ部1と光電変換領域2は1画素分である。
図2は図1のセンサ部1を点線の矩形Aで囲んだ範囲の拡大断面図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図2において、センサ部1は、n型のソース領域4と、そのソース領域4を取り囲むように形成されたp型の電荷集中領域5とからなる。ソース領域4は、幅0.05μm、深さ0.02μm、ドーパント濃度1E18〜lE19cm−3程度である。また、p型の電荷集中領域5は、幅0.02μm程度、深さ0.04μm、ドーパント濃度1E17〜1E19cm−3程度である。すなわち、これはソース領域4をソース、電荷集中領域5をゲート、n型領域3をドレインとするジャンクションFET(以下J−FET)を形成している。ただし、ゲートとなる電荷集中領域5には電極は形成されておらず、電気的に浮いている状態である。
このJ−FETは非常に低電圧で動作する。図3は上記のn型領域3に0V、ソース領域4に−0.6Vを印加した場合の全体のポテンシャル図を示す。光電変換領域2のドーパント濃度が非常に低濃度であるため、全体が空乏化している様子が分かる。
図4は図1のセンサ部1を点線の矩形Aで囲んだ範囲の拡大ポテンシャル図を示す。図4において、ソース領域4の周りに−0.6Vぐらいのポテンシャルのくぼみが形成されていることが分かる。これは電荷集中領域5のドーパント濃度が高いために起きている。
図5は図3のx座標0(図2のソース領域4の真ん中)における断面図で、光電変換領域2の中ではポテンシャルが緩やかに変化しており、それが電荷集中領域5では急激にポテンシャルがくぼんでいることが分かる。光電変換領域2で発生した光電荷(ホール)は、このポテンシャルの傾きに従って電荷集中領域5に移動していき、このポテンシャルのくぼみに溜まっていく。
図6は上記のJ−FETのソース電流対ソース電圧特性図を示す。図2に示したゲートとなる電荷集中領域5にホールが溜まると、電荷集中領域5のポテンシャルが上昇する。すると、ゲート・ソース間のポテンシャル障壁が下がり、電流が増幅される。電荷集中領域5にホールがある場合のソース電流対ソース電圧特性は図6に「I」で示され、ホールが無い場合のソース電流対ソース電圧特性は図6に「II」で示され、ホールがある場合の方が無い場合に比べて、3桁ほどソース電流値が大きく変わることが分かる。
図6に示した計算では電荷量がホール数で30個程度を想定しているが、電荷集中領域5の設計でポテンシャルの深さを変えることで、電荷数はホール数で1個以上の所定の範囲で設計が可能である。すなわち、電荷集中領域5のドーパント濃度を減らすと、ポテンシャルの深さが浅くなり、ここに溜められる最大のホール数が減少する。従って、電荷集中領域5のドーパント濃度と大きさによって、溜められるホール数を制御できる。
このときのソース電極の容量特性を図7に示す。ソース電極の容量はソース電圧が0.2V以上で1E−18Fのオーダーであり、電荷1個分の電荷量1.6E−19Cと比較して、電荷1個1個が検出できる十分小さな容量である。
図8は本実施の形態の画素1個の構成を示す。同図において、破線で囲まれた部分20が画素1個である。図8に示すように、画素にはセンサ部1と光電変換領域2とn型領域3とからなるセンサデバイスがあり、センサ部1のソース電極につながれた配線が出ている。その配線は容量1E−17F程度のコンデンサ10とスイッチ11(SW1)とスイッチ12(SW2)の各一端に接続されると共に、インバータを構成しているpMOSFET13とnMOSFET14のゲート共通接続点に接続されている。インバータの出力端子であるpMOSFET13とnMOSFET14の各ドレイン共通接続点はメモリ15に接続されており、またメモリ15からの出力信号はスイッチ16とアンプ17を直列に介して出力線18より画素外に出力される。
スイッチ11とスイッチ12の他端は外部の配線を介してそれぞれ0Vと−5Vの電源に接続されている。スイッチ11、12、16のコントロールも外部から供給されている。また、1.2Vの電源がpMOSFET13のソースに供給されている。また、n型領域3に供給する0.6Vが配線されている。
次に、図8の画素の動作について図9のタイミングチャートと共に説明する。まず、図9(A)、(F)にハイレベルで模式的に示すように、SW1(スイッチ11)が一時的にオンして、センサ部1のソース領域4を0Vにセットする。この状態で光電変換領域2に光が入ると、光電荷が発生し、電子はn型領域3に吸収され、ホールがセンサ部1の電荷集中領域5に向かう。すると、電流が増大し、コンデンサ10に電荷が溜まっていく。その結果、図9(C)に示すようにソース電極の電圧Vsは0Vから0.6Vに向かって増大していく。
すると、ある電圧、例えば0.4Vでインバータを構成しているpMOSFET13がオンからオフに、nMOSFET14がオフからオンに反転する。その結果、そのインバータの出力電圧Voは、図9(D)に示すように1.2Vから0Vに変化する。デジタル的には「1」から「0」に変化する。メモリ15はこの結果、「0」を記憶する。
所定の時間が過ぎると、図9(B)にハイレベルで模式的に示すようにSW2(スイッチ12)が一時的にオンし、ソース電極に−5Vがかかり、ソース電圧Vsが図9(C)に示すように−5Vとなる(リセットされる)。すると、電荷集中領域5にたまっているホールが排出される。また、このときpMOSFET13がオフからオンに、nMOSFET14がオンからオフに反転する。その結果、光電変換領域2で発生するホールがセンサ部1の電荷集中領域5に向かうことによりインバータの出力電圧Voは、図9(D)に示すように再び上昇していく。
SW2(スイッチ12)が一時的にオンし、ソース電極に−5Vがかかったときの様子を図10に示す。ソース電極に−5Vがかかると、電荷集中領域5とソース領域4間のバリア高さが約0.1V以下になり、ホールはバリアを容易に越えてソース領域4へ移動し、リセットされる。
その後、図9(E)にハイレベルで模式的に示すように、SW3(スイッチ16)が一時的にオンとなり、メモリ15に記憶されたデータがアンプ17を介して画素の外へ出力される。
なお、図9(F)にハイレベルからローレベルへの変化で模式的に示すSW1(スイッチ11)がオフになってから図9(G)にローレベルからハイレベルへの変化で模式的に示すSW2(スイッチ12)がオンになるまでの所定時間内に光電荷が発生しない場合は、ソース電圧Vsは図9(H)に示すように変化するが、センサ部1の電荷集中領域5に向かうホールが存在しないので、インバータが反転せず、インバータの出力電圧Voは図9(I)に示すように一定のままであり、メモリ15は「1」を記憶する。
このように、本実施の形態によれば、APDのような高電圧素子や量子ドットを用いることなく、光電荷の個数に応じたデジタル信号を出力することができ、高電圧素子を用いた固体撮像装置に比べて低電圧で駆動することができる。
次に、このような本実施の形態の固体撮像装置を精度良く簡単に作る本発明の固体撮像装置の製造方法の一実施の形態について図11乃至図15と共に説明する。まず、図11(A)に示すドーパント濃度の低いp-型基板21を用意する。続いて、P(リン)を基板21に注入してリン注入部22を基板21内に図11(B)に示すように形成する。さらに、図12(A)に示すように素子表面の所定位置にレジスト24を形成した後、P(リン)を選択注入してレジスト24の真下のp-型領域23(図2の光電変換領域2に相当)を囲むようにn型領域25を形成する。このようにして形成されたリン注入部22、p-型領域23、n型領域25が図12(B)に示すデバイス形成範囲26となる。
次に、上記のデバイス形成範囲26におけるセンサ部分の製造方法を図13、図14、図15と共に説明する。各図中、同一構成部分には同一符号を付してある。
まず、図13(A)に示すように、上記のp-型領域23であるシリコン基板を900℃、30分の熱処理条件で熱処理してシリコン基板上に膜厚10nmの熱酸化薄膜30を形成し、更にその上にCVD(Chemical Vapour Deposition;化学気相成長)法を適用して膜厚150nmのCVDポリシリコン膜31、膜厚150nmのCVD酸化膜32を連続して形成する。
続いて、図13(B)に33で示すように、CVD酸化膜32、CVDポリシリコン膜31の中央部と外側とをリング状に選択除去する。選択除去方法としては通常のステッパによるレジスト露光を用いる。
続いて、図13(C)に示すように、CVD窒化膜34を等方的に素子全面に形成する。更に、図13(D)に示すように、CVD窒化膜34に対してエッチバックを行い、前記リング状に選択除去した中央開口部33の内壁にサイドスペーサ35が形成されるようにする。選択除去した外側部分にもサイドスペーサ35が形成される。
続いて、図13(E)に示すように、素子全面にレジスト36を塗布し、上記サイドスペーサ35とその内側部分が露出するようにレジスト36を開口した後、例えば加速エネルギー5keV、ドーズ量5E12cm-2程度の条件でイオン注入法を適用してp型不純物としてボロン(B)を基板23に注入してp型領域37を形成する。続いて、図14(A)に示すように、レジスト38でリング状形状の中央開口部を選択し、フッ酸などで熱酸化薄膜30を39で示すように選択除去する。
続いて、レジスト38を除去した後、図14(B)に示すように50nm程度の膜厚の第2ポリシリコン膜40を素子全面に形成する。この第2ポリシリコン膜40はP(リン)ドープされているため、導電性を有する。次に、図14(C)に示すように、第2ポリシリコン膜40の上面に所定の形状のレジスト41を形成した後、レジスト41が形成されていない部分の第2ポリシリコン膜40を選択除去する。
次に、図14(D)に示すように、レジスト41を除去し、例えば加速エネルギー30keV、ドーズ量5E12cm-2程度の条件でイオン注入法を適用してn型不純物としてAs(砒素)を基板23に注入して、基板23にn型領域42を形成する。続いて、図15(A)に示すように、例えば900℃、30分の条件で熱処理を行う。
これにより、p型領域37には第2ポリシリコン膜40からリン不純物が熱拡散してn型のソース領域4が形成され、その周囲にボロンが拡散したp型の電荷集中領域5が形成されたものとなる。また、n型領域42は上記熱処理により活性化されて、ドレイン領域(n型領域42)3を形成する。
その後、図15(B)に示すように、ソース電極配線やドレイン電極配線を施して、図1、図2に示した本実施の形態の固体撮像装置の製造を終了する。このように、本実施の形態の製造方法によれば、センサ部1、つまり電荷集中領域5とソース領域4とをセルフアライメントにより形成できるため、精度良く固体撮像装置を製造することができる。また、本実施の形態の製造方法によれば、量子ドットを用いる固体撮像装置に比べて簡単な製造方法で固体撮像装置を製造することができる。
1 センサ部
2 光電変換領域
3 n型領域(ドレイン領域)
4 ソース領域
5 電荷集中領域
10 コンデンサ
11(SW1) スイッチ
12(SW2) スイッチ
13 pMOSFET
14 nMOSFET
15 メモリ
16(SW3) スイッチ
17 アンプ
20 画素
23 p-型領域
35 サイドスペーサ
40 第2ポリシリコン膜
2 光電変換領域
3 n型領域(ドレイン領域)
4 ソース領域
5 電荷集中領域
10 コンデンサ
11(SW1) スイッチ
12(SW2) スイッチ
13 pMOSFET
14 nMOSFET
15 メモリ
16(SW3) スイッチ
17 アンプ
20 画素
23 p-型領域
35 サイドスペーサ
40 第2ポリシリコン膜
Claims (3)
- 複数個の画素が規則的に配列された固体撮像装置において、
前記画素は、
入射光の光量に応じた個数の光電荷を発生する光電変換領域と、
電流注入領域と前記電流注入領域の周辺に形成された電荷集中領域とを有し、
前記光電変換領域で発生した前記光電荷を検出するセンサ部と、
前記センサ部で検出された前記光電荷の個数に応じた電流信号をデジタル信号に変換するデジタル変換手段と、
前記デジタル信号を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記デジタル信号を出力する出力手段と、
前記センサ部を前記光電荷が検出される前の状態にリセットするリセット手段と、
を有し、
前記光電変換領域において発生した前記光電荷を前記電荷集中領域に集め、その電荷集中領域における前記光電荷の個数に応じて前記電流注入領域における前記電流信号を変化させることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記リセット手段は、前記光電荷の発生の有無に関わらず所定時間毎に前記センサ部を前記光電荷が検出される前の状態にリセットすることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 光電変換領域で発生した光電荷を電荷集中領域に溜め、該電荷集中領域に溜められた前記光電荷の個数に応じて電流注入領域の電気信号を変化させる固体撮像装置を製造する固体撮像装置の製造方法であって、
半導体基板の一面側に前記光電変換領域を形成する光電変換領域形成工程と、
前記光電変換領域形成後に、前記光電変換領域上に、第1の絶縁膜,導電膜,及び第2の絶縁膜を順次成膜する成膜工程と、
前記成膜工程後に、前記第2の絶縁膜及び前記導電膜を部分的にエッチングして、前記第2の絶縁膜及び前記導電膜からなるリング状部を形成すると共にエッチングされた領域における前記第1の絶縁膜を露出させるリング状部形成工程と、
前記リング状部形成工程後に、前記リング状部の内周面に絶縁部材からなるサイドスペーサを形成するサイドスペーサ形成工程と、
前記サイドスペーサ形成後に、前記リング状部の中心開口部に対応する前記光電変換領域に、第1導電型のドーパントを前記第1の絶縁膜を介して注入し、前記光電変換領域に前記電荷集中領域を形成する電荷集中領域形成工程と、
前記電荷集中領域形成後に、前記電荷集中領域に対応する前記第1の絶縁膜を除去して当該電荷集中領域を露出させる絶縁膜除去工程と、
前記絶縁膜除去後に、前記第1導電型とは異なる第2導電型のドーパントを含み、前記電荷集中領域と接続する導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
前記導電パターン形成後に、前記リング状部よりも外側の前記光電変換領域に、第1導電型のドーパントを前記第1の絶縁膜を介して注入して、ドーパント注入領域を形成するドーパント注入工程と、
前記ドーパント注入領域形成後に、前記半導体基板に熱処理を施して、前記導電パターン中の前記第2導電型のドーパントを前記電荷集中領域の一部に拡散させて前記電流注入領域を形成すると共に、前記ドーパント注入領域中の前記第1導電型のドーパントを前記光電変換領域の一部に拡散させてドレイン領域を形成する熱処理工程と、
を有することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
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JP2007200346A JP2009038167A (ja) | 2007-08-01 | 2007-08-01 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
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