JP2009038076A - 二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、第一導電形の不純物がそれぞれ高濃度に導入されたソース領域およびドレイン領域と、それら領域の間に接して介在させたチャネル領域と、該チャネル領域の前記両領域と接しない対向面の第一の面に第一のゲート絶縁物を介して設けた第一のゲート電極と、前記チャネル領域の前記対向面の第二の面に第二のゲート絶縁物を介して設けた第二のゲート電極とを有し、前記ソース領域およびドレイン領域に、前記不純物の濃度特性が前記ゲート絶縁物と接する面から内方に離れるに従い漸次高くなる領域を形成する。
【選択図】図11
Description
この点は消費電力削減の観点から解決すべき問題として重要視され、その解決のために様々な提案がなされている。
図2は、図1のソース領域1、チャネル領域3およびドレイン領域2をX方向断面で見た略図であり、従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおけるアンダーラップ構造の概念図である。
この図3は、二次元デバイスシミュレーションによるゲート電圧(V)対ドレイン電流(A/μm、アンペア/マイクロメータ)特性の例である。ただし、第一ゲート電極と第二ゲート電極は同じ電位が印加されているものとする。特性上、ゲート電圧が0.0〜0.1の間のドレイン電流値に問題がある。
第一導電形の不純物がそれぞれ高濃度に導入されたソース領域およびドレイン領域と、それら領域の間に接して介在させたチャネル領域と、該チャネル領域の前記両領域と接しない対向面の第一の面に第一のゲート絶縁物を介して設けた第一のゲート電極と、前記チャネル領域の前記対向面の第二の面に第二のゲート絶縁物を介して設けた第二のゲート電極とを有する二重絶縁ゲート電界効果トランジスタにおいて、前記ソース領域およびドレイン領域に、前記不純物の濃度特性が前記ゲート絶縁物と接する面から内方に離れるに従い漸次高くなる領域を形成する。
(1)二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、第一導電形の不純物がそれぞれ高濃度に導入されたソース領域およびドレイン領域と、それら領域の間に接して介在させたチャネル領域と、該チャネル領域の前記両領域と接しない対向面の第一の面に第一のゲート絶縁物を介して設けた第一のゲート電極と、前記チャネル領域の前記対向面の第二の面に第二のゲート絶縁物を介して設けた第二のゲート電極とを有する二重絶縁ゲート電界効果トランジスタにおいて、前記ソース領域およびドレイン領域に、前記不純物の濃度特性が前記ゲート絶縁物と接する面から内方に離れるに従い漸次高くなる領域を形成したことを特徴とする。
(2)上記(1)記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、前記不純物の濃度特性は、前記不純物の濃度が前記ゲート絶縁物と接する面から内方に離れるに従い漸次高くなる濃度特性領域を含むと共に、前記ソース領域およびドレイン領域内の最高濃度の濃度特性領域を含んで形成されていることを特徴とする。
(3)上記(2)記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、前記ソース領域およびドレイン領域内の最高濃度の濃度特性領域を、前記第一のゲート絶縁物から前記第二のゲート絶縁物に向かう方向において、前記ソース領域および前記ドレイン領域の内部の中央部に位置するようにしたことを特徴とする。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、前記第一導電形の不純物による最高濃度の濃度ピーク位置を、前記ソース領域から前記ドレイン領域に向かう方向において、前記第一のゲート電極および前記第二のゲート電極の端部より離れた位置としたことを特徴とする。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1項記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、前記第一のゲート電極と前記第二のゲート電極が電気的に接続されていることを特徴とする。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれか1項記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、前記第一のゲート電極の構成材料の仕事関数と前記第二のゲート電極の構成材料の仕事関数を異なるものとしたことを特徴とする。
本発明は、このように構成したので、同じアンダーラップ長LuであってもGIDL現象を従来法より軽減できるようになる。
図11(a)は本発明の二重ゲート電界効果トランジスタの構成図であり、図11(b)は図11(a)のソース領域1およびドレイン領域2におけるY方向(絶縁膜5から絶縁膜8へ向かう方向)の不純物濃度分布図である。
図11(a)の構成は、図1の従来の二重ゲート電界効果トランジスタの構成と同じなので図1の説明を援用し、説明を省略する。
また、好ましくは、この不純物濃度特性は、ソース領域およびドレイン領域の内部の第一の不純物の濃度がそれらの中央部のピーク(最高)濃度領域から両ゲート電極に向かって指数関数的に漸減する。
さらに、ソース領域およびドレイン領域内の最高濃度の濃度特性領域を、第一のゲート絶縁物から第二のゲート絶縁物に向かう方向において、ソース領域およびドレイン領域の内部の中央部に位置するようにした。
また、第一導電形の不純物による最高濃度の濃度ピーク位置を、ソース領域からドレイン領域に向かう方向において、第一のゲート電極および第二のゲート電極の端部より離れた位置とする。
図4中の連続する点線および波線は、二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ内部の不純物分布の等高線(等しい不純物濃度の点の集合を線で示したもの)を示す。
これにより、ゲート電極と対向するソース領域端は、ソース領域の他の部分より不純物濃度が低下し、電界の集中が抑制される。
図6は本発明における二重ゲート電界効果トランジスタのチャネルの中央部を通るソース領域からドレイン領域に至るX−Z断面の不純物分布を示した図である。
図6はソース領域からドレイン領域に至るチャネル中央部に沿ったX方向分布を示す。チャネル領域と、その両側のソース領域およびドレイン領域との接続部分の不純物濃度特性は、図6に示すように、急峻な角部が生じないように丸みが付けられている。これにより、対向する領域端における電界の集中を抑制することができる。
実際、デバイスシミュレーションにより従来構造(素子の寸法は図4の場合と同じ)、すなわちソース領域およびドレイン領域の不純物分布がY方向にほぼ一様な場合のドレイン電流対ゲート電圧の結果である図3の場合と、本発明の構造の場合を同様バイアス条件でのシミュレーション結果である図7の場合とを比較すると、同じLuにおいて本発明の方がGIDLをより軽減していることがわかる。即ち、図7の特性曲線のゲート電圧が0.0Vから0.2V近辺までのドレイン電流の特性が図3の従来例の特性より低下している。
図10は図7と同様バイアス条件でのシミュレーション結果である。図7よりもGIDLの軽減効果は大きくなっている。ただし、通常のようにソースまたはドレイン領域の両側面部がピーク濃度であるような構造においても、不純物濃度分布の特性長が小さいとGIDLは軽減する。
さらに、本発明は第一ゲート電極と第二ゲート電極が一体となって構成されたいわゆるフィン形二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ、例えば特許1875548「電界効果型半導体装置」に適応して同様効果を得ることができる。
図11に示すように、従来構造ではソース領域またはドレイン領域の高濃度不純物分布特性は厚さ方向(Y方向)にほぼ一定であった。そのため、両ゲート電極端部チャネル領域のドレイン領域近傍で高電界が発生し、バンド間トンネル現象でドレイン電流の増大(GIDL)が見られた。
この不純物分布形状は、ソース領域およびドレイン領域内の該第一の高濃度不純物の濃度ピークがそれらの中央部から両ゲート電極に向かって指数関数で減少することが好ましい。
さらにまた、特許3543117号に開示されている構造、すなわち、ソース、ドレイン領域のY方向の厚さが、チャネル領域のそれよりも厚くなっている構造に対しても適応しても同様効果を得ることが出来る。
2 ドレイン
3 チャネル
4 第1の表面
5 第1のゲート絶縁物
6 第1のゲート電極
7 第2の表面
8 第2のゲート絶縁物
9 第2のゲート電極
Claims (6)
- 第一導電形の不純物がそれぞれ高濃度に導入されたソース領域およびドレイン領域と、それら領域の間に接して介在させたチャネル領域と、該チャネル領域の前記両領域と接しない対向面の第一の面に第一のゲート絶縁物を介して設けた第一のゲート電極と、前記チャネル領域の前記対向面の第二の面に第二のゲート絶縁物を介して設けた第二のゲート電極とを有する二重絶縁ゲート電界効果トランジスタにおいて、
前記ソース領域およびドレイン領域に、前記不純物の濃度特性が前記ゲート絶縁物と接する面から内方に離れるに従い漸次高くなる領域を形成したことを特徴とする二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。 - 前記不純物の濃度特性は、前記不純物の濃度が前記ゲート絶縁物と接する面から内方に離れるに従い漸次高くなる濃度特性領域を含むと共に、前記ソース領域およびドレイン領域内の最高濃度の濃度特性領域を含んで形成されていることを特徴とする請求項1記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
- 前記ソース領域およびドレイン領域内の最高濃度の濃度特性領域を、前記第一のゲート絶縁物から前記第二のゲート絶縁物に向かう方向において、前記ソース領域および前記ドレイン領域の内部の中央部に位置するようにしたことを特徴とする請求項2記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
- 前記第一導電形の不純物による最高濃度の濃度ピーク位置を、前記ソース領域から前記ドレイン領域に向かう方向において、前記第一のゲート電極および前記第二のゲート電極の端部より離れた位置としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
- 前記第一のゲート電極と前記第二のゲート電極が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
- 前記第一のゲート電極の構成材料の仕事関数と前記第二のゲート電極の構成材料の仕事関数を異なるものとしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
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