JP2009037711A - 液体レンズ、ピックアップ装置、及び収差補正方法等 - Google Patents

液体レンズ、ピックアップ装置、及び収差補正方法等 Download PDF

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Abstract

【課題】このような点の解消を課題の一つとし、一つの機構でより精度良く複数の収差を補正することを可能とした液体レンズ、ピックアップ装置、及び収差補正方法等を提供することを目的する。
【解決手段】本願は、電極A、電極B、電極Aと電極Bとを絶縁する絶縁体21及び一対の窓部を備えた容体によって、内部に第一の液体及び第二の液体が封止されている液体レンズであって、第一の液体及び第二の液体は界面を介して分離された状態で隣接しており、電極Aと電極Bの間に印加される電圧に応じて界面の形状が変化し、電極Bは複数に分割され、分割された分割電極は互いに絶縁されている。
【選択図】図4

Description

本願は、光ピックアップを備える情報再生装置等の技術分野に関する。
従来から、光ピックアップを備える情報再生装置において、収差の補正は極めて重要な技術的課題である。このような収差の種類として、球面収差、コマ収差、非点収差等が知られている。
例えば、球面収差の補正については、特許文献1に開示されるように、コリメータレンズを移動させることにより行うことができる。また、コマ収差の補正については、例えば対物レンズが搭載されたアクチュエータの傾きを調整することにより行うことができる。
更に、特許文献2には、液晶素子を用いて球面収差とコマ収差の双方を補正する方法が提案されている。
特開2007−026616号公報 特許第3885921号
しかしながら、特許文献2に開示された液晶素子では球面収差の補正量に限界があるので、複数の層における層間の間隔が広く、NA(開口数)の大きい対物レンズを使用する、例えばBlu−rayの2層ディスク再生時に生じる球面収差を補正することは困難であった。また、他の従来の技術において球面収差とコマ収差の双方を補正するためには、夫々の補正を担う機構が必要となり、一つの機構でより精度良く球面収差とコマ収差の双方を補正することが困難であった。
そこで、本願は、このような点の解消を課題の一つとし、一つの機構でより精度良く複数の収差を補正することを可能とした液体レンズ、ピックアップ装置、及び収差補正方法等を提供することを目的する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の液体レンズの発明は、第一の電極、第二の電極、第一の電極と第二の電極とを絶縁する絶縁体及び一対の窓部を備えた容体によって、内部に第一の液体及び第二の液体が封止されている液体レンズであって、前記第一の液体及び第二の液体は界面を介して分離された状態で隣接しており、前記第一の電極と第二の電極の間に印加される電圧に応じて前記界面の形状が変化し、前記第二の電極は複数に分割され、前記分割された分割電極は互いに絶縁されていることを特徴とする。
請求項2に記載のピックアップ装置の発明は、請求項1に記載の液体レンズを備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の情報処理装置の発明は、請求項2に記載のピックアップ装置を備え、当該ピックアップ装置により、光学式記録媒体から読み取られた信号を処理する情報処理装置であって、前記液体レンズにおける夫々の前記分割電極と前記第一の電極との間に印加する電圧を制御することにより収差を補正する補正手段を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の収差補正方法の発明は、請求項2に記載のピックアップ装置を用いて収差を補正する収差補正方法であって、前記液体レンズにおける夫々の前記分割電極と前記第一の電極との間に印加する電圧を制御することにより収差を補正することを特徴とする。
請求項5に記載の収差補正プログラムの発明は、請求項2に記載のピックアップ装置を備え、当該ピックアップ装置により、光学式記録媒体から読み取られた信号を処理するコンピュータを、前記液体レンズにおける夫々の前記分割電極と前記第一の電極との間に印加する電圧を制御することにより収差を補正する補正手段として機能させることを特徴とする。
以下、本願の最良の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、光学式記録媒体の一例としての光ディスクDに記録された情報を再生する情報再生装置に対して本願を適用した場合の実施形態である。なお、光ディスクの再生又は記録を可能とした情報再生記録装置に対して適用しても良い。
先ず、図1等を参照して、本実施形態に係る情報再生装置の構成及び機能を説明する。
図1は、本実施形態に係る情報再生装置の概要構成例を示す図である。
図1に示すように、情報再生装置Sは、光ピックアップ(ピックアップ装置)1、再生処理部2、外部出力処理部3、及び制御部4等を備えて構成されている。
なお、情報再生装置Sにおける所定位置に載置された光ディスクDを回転駆動させるスピンドルモータ、光ピックアップ1を光ディスクDにおける所定の読取位置まで移動させるキャリッジ、レーザダイオードのレーザ光の強度を制御するレーザ駆動回路、及びスピンドルモータ,キャリッジ及び光ピックアップ1におけるアクチュエータをサーボ制御するサーボ制御回路については図示を省略している。また、本実施形態では、光ディスクDの例として、CD、DVD、又はBlu−rayを想定している。
光ピックアップ1は、光ディスクDにレーザ光を照射し、その照射光に対する反射光を受光することにより信号を読み取るようになっている。
より具体的に、光ピックアップ1は、対物レンズ11、光ディスクDに適した波長のレーザ光を出射するレーザダイオード12、コリメータレンズ13、ビームスプリッタ14、マルチレンズ15、受光素子16、及び液体レンズ(電極分割液体レンズ)20等を備えて構成されている。
このような光ピックアップ1の構成において、レーザダイオード12からレーザ光が出射された場合、その光はビームスプリッタ14により反射されて、液体レンズ20を透過し、コリメータレンズ13により略平行光にされ、対物レンズ11に入射される。そして、対物レンズ11に入射された光は、光ディスクDの記録面に集光される。
また、光ディスクDから反射された反射光は、ビームスプリッタ14を透過し、マルチレンズ15を介して、受光素子16により受光される。そして、受光された光の強度に応じたRF(Radio Frequency)信号がRFアンプ(図示せず)によって所定のレベルまで増幅され再生処理部2に出力されることになる。
ここで、図2を参照して、液体レンズ20の構造について説明する。
図2は、液体レンズ20を横から見た構造の一例を示す図である。図2の例では、液体レンズ20は、第一の電極の一例としての電極Aと、第二の電極の一例としての電極Bと、電極Aと電極Bとを絶縁する絶縁体21、一対の透明な窓部(例えばガラスからなる)22,23、第一の液体24及び第二の液体25等を備えて構成されており、電極A、電極B、絶縁体21、及び一対の窓部22,23からなる容体によって、内部に第一の液体24及び第二の液体25が封止されている。なお、電極Aと電極Bは円形で中心軸から同心円状に孔部を有している。
第一の液体24と第二の液体25は、界面Kを介して分離された状態で隣接している。第一の液体24としては、例えば導電性を有する水溶液を適用でき、第二の液体25としては、例えば絶縁性のオイルを適用できる。また、電極Aの絶縁体21側の表面は第一の液体24に接している。また、電極Bの絶縁体21側の表面は薄い絶縁物質26で覆われ(コーティング)ており、絶縁物質26は第一の液体24及び第二の液体25の双方に接している。
そして、電極Aと電極B間に印加する電圧(電極Aと電極B間の電位差)を制御することにより、界面Kの形状が変化するようになっている。
更に、電極Bは、複数に分割され、分割された分割電極は互いに絶縁されている。
図3は、電極Bを第一の液体24側から見た構造の一例を示す図である。図3の例では、電極Bは、絶縁体27により複数に分割されることにより、8つ(8等分)の分割電極B−1,B−2,B−3,B−4,B−5,B−6,B−7,及びB−8が形成されている。このように電極Bを8つに分割することにより、後述するように、印加電圧を制御して効率よく収差を補正することができる。
なお、図3に示すような電極Bは、射出成形で形状を成形し、その表面に電気回路を形成する例えば三次元射出成形回路部品技術(MID)により作成することができる。
図4は、各分割電極B1〜B8と電極A間に印加される電圧例を示す図である。図4に示すように、分割電極B−1〜分割電極B−8と電極A間には個別に電圧V1〜V8を印加することができる。なお、以下の説明において、図4に示すように、電極Bの中心軸を中心として、分割電極B−1の中央部を通る方向を0度(°)方向(TAN+方向)、分割電極B−3の中央部を通る方向を90度方向(RAD+方向)、分割電極B−5の中央部を通る方向を180度方向(TAN−方向)、分割電極B−7の中央部を通る方向を270度方向(RAD−方向)と定義する。
次に、再生処理部2は、光ピックアップ1からのRF信号に対して所定の復調処理、誤り訂正処理、及びデコード処理等を施してディジタル信号(オーディオ信号及びビデオ信号等)に変換し、当該ディジタル信号を外部出力処理部3に出力する。外部出力処理部3は、再生処理部2からのディジタル信号に係るオーディオ信号をスピーカに出力、及びディジタル信号に係るビデオ信号をディスプレイに出力するための処理を行う。なお、かかる処理については公知であるので詳しい説明を省略する。また、再生処理部2は、RF信号から得られる情報(例えば、RFレベル)を制御部4に出力するようになっている。
制御部4は、CPU,各種データ及びプログラムを記憶するROM,作業用RAM等を備えて構成されており、CPUが上記プログラムを実行することにより、情報再生装置S全体を統括制御しつつ、本願の補正手段として機能するようになっている。補正手段としての制御部4は、例えば、光ディスクDの再生制御を行い、光ピックアップ1により読み取られた信号から得られるパラメータ値としてのRFレベルやジッター等が最良(例えば、RFレベルの場合その値が極値(例えば最大)、ジッターの場合その値が極値(例えば最小))となるように(つまり、光ピックアップ1の性能が最良)、液体レンズ20における夫々の分割電極B−1〜B−8と電極Aとの間に印加する電圧を制御することにより収差(球面収差、コマ収差、及び非点収差)を補正するようになっている。
以下、球面収差、コマ収差、及び非点収差の補正方法について具体的に説明する。
(球面収差の補正方法)
先ず、図5及び図6を参照して、球面収差の補正方法について説明する。なお、球面収差の補正においては、電極Bにおける夫々の分割電極には同じ電圧が印加される。
図5は、液体レンズ20における界面Kの形状の変化に伴って対物レンズ11への入射光の光路が変化する様子を示す図である。図6は、RF及びジッターと、印加電圧との関係を示す図である。
図5の例では、液体レンズ20の焦点距離を変化させ、対物レンズ11に入射する光を、(A)発散、(B)平行、(C)集光に変化させており、この過程で、例えば多層ディスクの層間ジャンプ等、光ディスクの厚さ変化による球面収差を補正(打ち消す)することができる。
図5における(A)発散では、電極Aと電極B間に電圧は印加されておらず(電圧0)、この場合の界面Kは、対物レンズ11に向かって凹形状となっている(凹レンズに相当)。図5における(B)平行では、電極Aと電極B間には小さい(低い)電圧Vlが印加されており、この場合の界面Kは、光軸と直交する直線状となっている(板ガラスに相当)。図5における(C)集光では、電極Aと電極B間には大きい(高い)電圧Vh(>Vl)が印加されており、この場合の界面Kは、対物レンズ11に向かって凸形状となっている(凸レンズに相当)。
より詳しくは、制御部4は、光ピックアップ1により読み取られた信号から得られるRFレベル、ジッター等をモニターしつつ、夫々の分割電極B−1〜B−8と電極Aとの間に印加する電圧(球面収差補正電圧)を同様に変化させ、例えば図6に示すように、RFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVS)を求める。そして、当該求められた電圧値(EVS)を、製造工程において当該電圧値(EVS)を求めたときに用いられた光ディスク(例えば、DVD)と同タイプの光ディスクを用いて再生又は記録する場合のデフォルト値として製品(光ピックアップ1又は情報再生装置S)に搭載されたROMに記憶しておく。そして、同タイプの光ディスクから情報を再生又は情報を記録する場合、制御部4は、先ずROMから上記デフォルト値を読み出しその電圧を、夫々の分割電極B−1〜B−8と電極Aとの間に印加し、必要に応じて例えば温度変化による球面収差を更に補正するために、そのデフォルト値を基に更に電圧を変動させ、ジッター又はRFレベルにより最良点を最調整することにより、より短時間に安定した状態に調整することができる。また、RFレベルやジッター以外のパラメータ値を適用しても良い。
(コマ収差の補正方法)
次に、図7乃至図9を参照して、コマ収差の補正方法について説明する。
図7(A)は、発生したコマ収差の方向と、当該コマ収差を打ち消すコマ収差の方向を示す図であり、図7(B)は、コマ収差を強制的に発生させる様子を示す図である。図8(A)〜(C)は、コマ収差を打ち消すための印加電圧例を示す図である。図9は、球面収差とコマ収差を打ち消すための印加電圧例を示すである。
コマ収差は、例えば光ディスクDの傾きや対物レンズ11の傾き等により生じ、これを打ち消すためには、図7(A)に示すように、発生したコマ収差と180度対向する方向に強制的にコマ収差を発生させれば良い。例えば、図7(B)に示すように、分割電極B−1と電極A間に電圧V+αを印加し、且つ、分割電極B−5(分割電極B−1に対して180度方向に位置)と電極A間に電圧Vを印加することを考えると、電圧α(つまり、分割電極B−1と分割電極B−5との差電圧)が“0”のときは、分割電極B−1側と分割電極B−5側の相対する領域を通過した光が同じポイントXに集光することになるが、電圧αを大きくしていくと、集光ポイントのずれYが大きくなっていく、つまり、コマ収差が発生することになる。
より詳しくは、制御部4は、例えば、先ず、図4に示す0度方向(TAN方向)のコマ収差を打ち消すために、図8(A)に示すように、0度方向に位置する分割電極B−1(基準となる分割電極の一例)と電極A間に電圧Vを印加し、分割電極B−1に対して180度方向に位置する分割電極B−5と電極A間に電圧−Vを印加し、Vを変化させてRFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVC1)を求め、分割電極B−1と電極A間に電圧EVC1を、分割電極B−5と電極A間に電圧−EVC1を夫々印加する。
次に、制御部4は、図4に示す90度方向(RAD方向)のコマ収差を打ち消すために、90度方向に位置する分割電極B−3(基準となる分割電極の一例)と電極A間に電圧Vを印加し、分割電極B−3に対して180度方向に位置する分割電極B−7と電極A間に電圧−Vを印加し、その電圧Vを変化させてRFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVC3)を求め、分割電極B−3と電極A間に電圧EVC3を、分割電極B−7と電極A間に電圧−EVC3を夫々印加する。
その後、必要に応じ、制御部4は、図4に示す+45度のコマ収差を打ち消すために、+45度方向に位置する分割電極B−2(基準となる分割電極の一例)と電極A間に電圧Vを印加し、分割電極B−2に対して180度方向に位置する分割電極B−6と電極A間に電圧−Vを印加し、その電圧Vを変化させてRFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVC2)を求め、分割電極B−2と電極A間に電圧EVC2を、分割電極B−6と電極A間に電圧−EVC2を夫々印加する。
更に、必要に応じ、制御部4は、図4に示す−45度のコマ収差を打ち消すために、−45度方向に位置する分割電極B−4(基準となる分割電極の一例)と電極A間に電圧Vを印加し、分割電極B−4に対して180度方向に位置する分割電極B−8と電極A間に電圧−Vを印加し、その電圧Vを変化させてRFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVC4)を求め、分割電極B−4と電極A間に電圧EVC4を、分割電極B−8と電極A間に電圧−EVC4を夫々印加する。
以上のようにして、所定方向に生じたコマ収差を打ち消すことができる。
なお、光の波面全体の波面を制御するため、図8(B)に示すように、分割電極の全体的に(同時に)電圧を印加するようにしても良い。図8(B)の例では、分割電極B−1と電極A間に電圧EVC1が印加され、分割電極B−5と電極A間に電圧−EVC1が印加され、分割電極B−2と電極A間及び分割電極B−8と電極A間に電圧EVC2(EVC1より小さい電圧)が印加され、分割電極B−4と電極A間及び分割電極B−6と電極A間に電圧−EVC2が印加され、分割電極B−3と電極A間及び分割電極B−7と電極A間に電圧EVC3(0V)が印加されている。
また、図8(C)に示すように、コマ収差が発生した方向のみの分割電極で印加電圧を制御するようにしても良い。図8(C)の例では、分割電極B−1と電極A間に電圧EVC1が印加され、その他の分割電極と電極A間は0Vになっている。
また、球面収差とコマ収差を同時に打ち消すために、図9に示すように印加電圧を制御することもできる。なお、コマ収差を補正する場合、先ず球面収差を補正した後に行うと更に精度を向上させることができる。
(非点収差の補正方法)
次に、図10乃至図12を参照して、非点収差の補正方法について説明する。
図10(A)は、発生した非点収差の方向と、当該非点収差を打ち消す非点収差の方向を示す図であり、図10(B),(C)は、非点収差を強制的に発生させる様子を示す図である。図11(A),(B)は、非点収差を打ち消すための印加電圧例を示す図である。図12は、球面収差とコマ収差と非点収差を打ち消すための印加電圧例を示すである。
例えばレーザダイオード12や対物レンズ11等の持つ非点収差を打ち消すためには、図10(A)に示すように、発生した非点収差に対して90度する方向に強制的に非点収差を発生させれば良い。例えば、非点収差が無い場合において、図10(C)に示すように、分割電極B−3(分割電極B−1に対して90度方向に位置)と電極A間に電圧V+αを印加し、且つ、分割電極B−7(分割電極B−1に対して90度方向に位置)と電極A間に電圧V+αを印加することを考えると、電圧α(つまり、分割電極B−1と分割電極B−3(又は分割電極B−7)との差電圧)が“0”のときは、図10(B)に示す0−180度断面の光と同じポイントXに集光することになるが、電圧αを大きくしていくと、集光ポイントのずれYが大きくなっていく、つまり、非点収差が発生することになる。すなわち、非点収差を発生させたい方向の分割電極とこれと相対(対向)する分割電極がピークとなるような電圧を印加する(非点収差の定義方法等で打ち消すための電圧の極性が変化するので、分割電極の電圧はその極性に応じて変化させる必要がある)。
より詳しくは、制御部4は、例えば、先ず、図4に示す0度方向の非点収差を打ち消すために、図11(A)に示すように、0度方向に位置する分割電極B−1(基準となる分割電極の一例)及び分割電極B−5の夫々と電極A間に電圧Vを印加し、分割電極B−1に対して90度方向に位置する分割電極B−3及び分割電極B−7の夫々と電極A間に電圧−Vを印加し、その電圧Vを変化させてRFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVA1)を求め、分割電極B−1及び分割電極B−5の夫々と電極A間に電圧EVA1を印加し、分割電極B−3及び分割電極B−7の夫々と電極A間に電圧−EVA1を印加する。
その次に、図4に示す45度方向の非点収差を打ち消すために、45度方向に位置する分割電極B−2(基準となる分割電極の一例)及び分割電極B−6の夫々と電極A間に電圧Vを印加し、分割電極B−2に対して90度方向に位置する分割電極B−4及び分割電極B−8の夫々と電極A間に電圧−Vを印加し、その電圧Vを変化させてRFレベルが最大、又はジッターが最小等になる電圧値(EVA2)を求め、分割電極B−2及び分割電極B−6の夫々と電極A間に電圧EVA2を印加し、分割電極B−4及び分割電極B−8の夫々と電極A間に電圧−EVA2を印加する。
以上のようにして、所定方向に生じた非点収差を打ち消すことができる。
なお、図11(B)に示すように、非点収差の方向のみの分割電極で印加電圧を制御するようにしても良い。
また、非点収差は、光ディスク要因による影響が小さいため、光ピックアップ1又は情報再生装置S等の製品の製造工程において、性能が最良になる電圧値を決めてその値をROMに記憶しておき、動作時には、その電圧値を印加するだけで効果が得られる。しかし、温度による光学部品のゆがみ等による非点収差変化もあるので、セットアップ時のROMに記憶された値を中心として、更に電圧を変化させ、RFレベルが最大、又はジッターが最小等の光ピックアップ性能が最良となるように調整することも可能である。
また、球面収差とコマ収差と非点収差を同時に打ち消すために、図12に示すように印加電圧を制御することもできる。
以上説明したように、上記実施形態によれば、電極A、電極B、電極Aと電極Bとを絶縁する絶縁体21及び一対の窓部22,23を備えた容体によって、内部に第一の液体24及び第二の液体25が封止されている液体レンズ20であって、第一の液体24及び第二の液体25は界面Kを介して分離された状態で隣接しており、電極Aと電極Bの間に印加される電圧に応じて界面Kの形状が変化し、電極Bは複数に分割され、分割された分割電極は互いに絶縁されている液体レンズ20を用いて、当該液体レンズ20における夫々の分割電極と電極Aとの間に印加する電圧を上述したように制御することにより収差を補正するように構成したので、一つの機構でより精度良く複数の収差(例えば、球面収差、コマ収差、非点収差)を簡単に補正することができる。従って、部品点数が少なく、小型化が可能で、コスト的にも有利である。また、NA(開口数)の大きい対物レンズを使用する、例えばBlu−rayの2層ディスク再生時に生じる球面収差の補正の幅を向上させることができるようになった。
なお、上記実施形態においては、液体レンズ20における電極Bは8分割される例を示したが、他の例として、当該電極Bを4分割、12分割、16分割等しても良い。
また、上記実施形態においては、光ピックアップ1に対して本願の液体レンズを適用した場合を例にとって説明したが、収差補正が必要なその他の機器に対しても本願の液体レンズを適用可能である。
本実施形態に係る情報再生装置の概要構成例を示す図である。 液体レンズ20を横から見た構造の一例を示す図である。 電極Bを第一の液体24側から見た構造の一例を示す図である。 各分割電極B1〜B8と電極A間に印加される電圧例を示す図である。 液体レンズ20における界面Kの形状の変化に伴って対物レンズ11への入射光の光路が変化する様子を示す図である。 RF及びジッターと、印加電圧との関係を示す図である。 (A)は、発生したコマ収差の方向と、当該コマ収差を打ち消すコマ収差の方向を示す図であり、(B)は、コマ収差を強制的に発生させる様子を示す図である。 コマ収差を打ち消すための印加電圧例を示す図である。 球面収差とコマ収差を打ち消すための印加電圧例を示すである。 (A)は、発生した非点収差の方向と、当該非点収差を打ち消す非点収差の方向を示す図であり、(B),(C)は、非点収差を強制的に発生させる様子を示す図である。 非点収差を打ち消すための印加電圧例を示す図である。 球面収差とコマ収差と非点収差を打ち消すための印加電圧例を示すである。
符号の説明
1 光ピックアップ
2 再生処理部
3 外部出力処理部
4 制御部
11 対物レンズ
12 レーザダイオード
13 コリメータレンズ
14 ビームスプリッタ
15 マルチレンズ
16 受光素子
20 液体レンズ
S 情報再生装置

Claims (6)

  1. 第一の電極、第二の電極、第一の電極と第二の電極とを絶縁する絶縁体及び一対の窓部を備えた容体によって、内部に第一の液体及び第二の液体が封止されている液体レンズであって、
    前記第一の液体及び第二の液体は界面を介して分離された状態で隣接しており、
    前記第一の電極と第二の電極の間に印加される電圧に応じて前記界面の形状が変化し、
    前記第二の電極は複数に分割され、前記分割された分割電極は互いに絶縁されていることを特徴とする液体レンズ。
  2. 請求項1に記載の液体レンズを備えたことを特徴とするピックアップ装置。
  3. 請求項2に記載のピックアップ装置を備え、当該ピックアップ装置により、光学式記録媒体から読み取られた信号を処理する情報処理装置であって、
    前記液体レンズにおける夫々の前記分割電極と前記第一の電極との間に印加する電圧を制御することにより収差を補正する補正手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項2に記載のピックアップ装置を用いて収差を補正する収差補正方法であって、
    前記液体レンズにおける夫々の前記分割電極と前記第一の電極との間に印加する電圧を制御することにより収差を補正することを特徴とする収差補正方法。
  5. 請求項2に記載のピックアップ装置を備え、当該ピックアップ装置により、光学式記録媒体から読み取られた信号を処理するコンピュータを、
    前記液体レンズにおける夫々の前記分割電極と前記第一の電極との間に印加する電圧を制御することにより収差を補正する補正手段として機能させることを特徴とする収差補正プログラム。
  6. 請求項5に記載の収差補正プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されていることを特徴とする記録媒体。
JP2007203576A 2007-08-03 2007-08-03 液体レンズ、ピックアップ装置、及び収差補正方法等 Pending JP2009037711A (ja)

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