JP2009035860A - 車両用通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯機と車載装置との好適な通信環境を容易に構築することができる車両用通信システムを提供する。
【解決手段】電子キーシステム1は、無線通信機能を有する携帯機10と、その携帯機10との無線通信に基づいて車両2を制御する車載装置20とを備える。車載装置20は、送信した無線信号の送信周波数と携帯機10の受信周波数とがずれても携帯機10が受信できる周波数特性の無線信号を携帯機10に対して送信する送信回路13を備える。携帯機10は、車載装置20から送信される無線信号を受信する受信回路23を備える。受信回路23は、車両2周辺の所定領域において車載装置20から送信される無線信号を受信できるように車載装置20の送信周波数に対して受信周波数を調整する調整回路を備える。
【選択図】図1
【解決手段】電子キーシステム1は、無線通信機能を有する携帯機10と、その携帯機10との無線通信に基づいて車両2を制御する車載装置20とを備える。車載装置20は、送信した無線信号の送信周波数と携帯機10の受信周波数とがずれても携帯機10が受信できる周波数特性の無線信号を携帯機10に対して送信する送信回路13を備える。携帯機10は、車載装置20から送信される無線信号を受信する受信回路23を備える。受信回路23は、車両2周辺の所定領域において車載装置20から送信される無線信号を受信できるように車載装置20の送信周波数に対して受信周波数を調整する調整回路を備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、無線通信機能を有する携帯機と、その携帯機との無線通信に基づいて車両を制御する車載装置とを備えた車両用通信システムに関する。
近年、自動車においては、基本性能や安全性の向上はもとより、利便性の向上が求められている。そこで、こうした利便性の向上を目的として、使用者によって所持される携帯機と車載装置(車両制御装置)との間で自動的に無線通信を行い、同無線通信が成立したことを条件としてドア錠の施解錠を自動的に行ったり、エンジンの始動を可能としたりする車両用通信システムが利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
車載装置は、車両周辺に無線信号(リクエスト信号)を間欠的に送信する。リクエスト信号は車両周辺の所定領域(車外領域)に送信されるように設定されている。このため、通信機能を有する携帯機を所持した使用者(運転者)が車外領域に進入すると、携帯機はリクエスト信号を受信するとともに、そのリクエスト信号に応答して自身に設定された識別コードを含む識別コード信号を返信する。車載装置は、この識別コード信号を受信し、自身に設定された識別コードと識別コード信号に含まれる識別コードとの照合を行う。その結果、車両制御装置は、それら識別コード同士が一致したときに携帯機との通信が成立したと判断し、ドア錠を自動的に解錠させる。すなわち、車載装置と携帯機との間で自動的に相互通信が行われ、その相互通信が確立したことを条件としてドア錠が自動的に解錠される。このため、ドアの施解錠に機械的な鍵を用いるなどの煩雑な操作が不要となり、車両の操作性が向上する。また、電気的な照合に基づいて施解錠が制御されるため、セキュリティレベルも向上する。
特開2001−311333号公報
ところで、車種毎に車両の車体の形状や大きさが異なるとともに、車載装置(正確には送信アンテナ)の配置位置も車種毎に異なるため、車載装置から送信される無線信号を携帯機が車両周辺の所定領域において受信できるように各車種に応じて調整作業を行う必要がある。そこで、車載装置の送信回路の抵抗を変更することによって車載装置から送信される無線信号の信号強度を変更し、車載装置から送信される無線信号を携帯機が車両周辺の所定領域において受信できるか否かを確認する作業を繰り返し、車載装置から送信される無線信号を携帯機が車両周辺の所定領域において受信できるように調整している。このような作業は車種ごとに行う必要があり非常に煩雑であるため、改善が望まれていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、携帯機と車載装置との好適な通信環境を容易に構築することができる車両用通信システムを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、無線通信機能を有する携帯機と、その携帯機との無線通信に基づいて車両を制御する車載装置とを備えた車両用通信システムにおいて、前記車載装置は、送信した無線信号の送信周波数と前記携帯機の受信周波数とがずれても前記携帯機が受信できる周波数特性の無線信号を前記携帯機に対して送信する送信手段を備え、前記携帯機は、前記車載装置から送信される無線信号を受信する受信手段を備え、前記受信手段は、前記車両周辺の所定領域において前記車載装置から送信される無線信号を受信できるように前記車載装置の送信周波数に対して受信周波数を調整する調整手段を備えることをその要旨としている。
請求項1に記載の発明は、無線通信機能を有する携帯機と、その携帯機との無線通信に基づいて車両を制御する車載装置とを備えた車両用通信システムにおいて、前記車載装置は、送信した無線信号の送信周波数と前記携帯機の受信周波数とがずれても前記携帯機が受信できる周波数特性の無線信号を前記携帯機に対して送信する送信手段を備え、前記携帯機は、前記車載装置から送信される無線信号を受信する受信手段を備え、前記受信手段は、前記車両周辺の所定領域において前記車載装置から送信される無線信号を受信できるように前記車載装置の送信周波数に対して受信周波数を調整する調整手段を備えることをその要旨としている。
同構成によれば、車載装置の送信周波数と携帯機の受信周波数とがずれても携帯機が受信できる周波数特性の無線信号を車載装置は送信するため、車載装置の送信周波数と携帯機の受信周波数とがずれたとしても、車両周辺において携帯機が車載装置から送信される無線信号を受信することができる。そして、車載装置から送信される無線信号の信号強度を調整しなくとも、携帯機の受信周波数を調整することによって、車両周辺の所定領域において車載装置から送信される無線信号を携帯機が受信できるようにすることができる。その結果、携帯機の受信周波数を変更するようにすれば、車種に関わらず同一の携帯機を用いて車両周辺の所定領域において車載装置から送信される無線信号を受信できるように調整できるため、携帯機と車載装置との好適な通信環境を容易に構築することができる。
上記周波数特性は、周波数と信号強度との関係のことである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用通信システムにおいて、前記調整手段は、予め設定された複数の受信周波数を切り替えることによって調整することをその要旨としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用通信システムにおいて、前記調整手段は、予め設定された複数の受信周波数を切り替えることによって調整することをその要旨としている。
同構成によれば、車載装置から送信される無線信号の送信周波数に対して予め設定された複数の受信周波数を切り替えることによって調整する。このため、車載装置の送信アンテナの配置位置によって通信状態に予め影響が想定される場合に、同送信アンテナの配置位置による影響に合わせて複数の受信周波数を設定すれば、車両周辺の所定領域において車載装置から送信される無線信号を好適に受信することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用通信システムにおいて、前記携帯機の動作態様として、前記受信周波数を調整することによって受信状態を調整する周波数調整機能が無効とされる第一の動作態様と、同周波数調整機能が有効とされる第二の動作態様とを備え、通常使用時には第一の動作態様に、周波数調整時には第二の動作態様に切り替えられることをその要旨としている。
同構成によれば、携帯機の通常使用時には、周波数調整機能が無効となる。また、周波数調整が既に行われていれば無線信号を受信する度に周波数調整動作を行う必要はない。このため、通常使用時において、車載装置から送信される無線信号に対する受信状態が不用意に悪化することを防止することができる。
本発明によれば、携帯機と車載装置との好適な通信環境を容易に構築することができる車両用通信システムを提供することができる。
以下、本発明を電子キーシステムに具体化した一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
<電子キーシステムの概要>
まず、電子キーシステムの概要を説明する。図1に示されるように、遠隔制御装置としての電子キーシステム1は、車両2に搭載される車載装置20、及び使用者により所持される電子キーとしての携帯機10を備えてなる。車載装置20は、車両制御部21を備える。車両制御部21には、車両2に固有の携帯機10との間で相互無線通信を行うための送信回路22及び受信回路23が接続されるとともに、車両制御部21の制御対象としてのドア錠装置41が接続されている。送信回路22は送信アンテナ22aを、また受信回路23は受信アンテナ23aを備えて構成されている。一方、携帯機10は、通信制御部11を備えるとともに、通信制御部11には受信回路12及び送信回路13が接続されている。受信回路12は受信アンテナ12aを、また送信回路13は送信アンテナ13aを備えて構成されている。なお、受信回路12については、後に詳述する。また、通信制御部11には、受信周波数(正確には、受信側の共振周波数)を予め設定された複数の受信周波数に切り替える切替スイッチ14が接続されている。切替スイッチ14が操作されると、予め設定された複数の受信周波数を切り替えるようになっている。
<電子キーシステムの概要>
まず、電子キーシステムの概要を説明する。図1に示されるように、遠隔制御装置としての電子キーシステム1は、車両2に搭載される車載装置20、及び使用者により所持される電子キーとしての携帯機10を備えてなる。車載装置20は、車両制御部21を備える。車両制御部21には、車両2に固有の携帯機10との間で相互無線通信を行うための送信回路22及び受信回路23が接続されるとともに、車両制御部21の制御対象としてのドア錠装置41が接続されている。送信回路22は送信アンテナ22aを、また受信回路23は受信アンテナ23aを備えて構成されている。一方、携帯機10は、通信制御部11を備えるとともに、通信制御部11には受信回路12及び送信回路13が接続されている。受信回路12は受信アンテナ12aを、また送信回路13は送信アンテナ13aを備えて構成されている。なお、受信回路12については、後に詳述する。また、通信制御部11には、受信周波数(正確には、受信側の共振周波数)を予め設定された複数の受信周波数に切り替える切替スイッチ14が接続されている。切替スイッチ14が操作されると、予め設定された複数の受信周波数を切り替えるようになっている。
さて、使用者が車両2に乗り込むべく携帯機10を携帯して同車両2に接近するに際して、車両制御部21は、送信アンテナ22a及び受信アンテナ23aを通じて携帯機10との間で相互無線通信を行い、同通信を通じて携帯機10との照合を行う。すなわち、車両制御部21は、携帯機10に応答を要求する応答要求無線信号(リクエスト信号)を生成するとともに、リクエスト信号を所定の制御周期で送信アンテナ22aを通じて車外に送信する。これにより、車両2のドア周辺には、図2に破線で示される車外領域Tが形成される。車外領域Tは、車載装置20から送信される無線信号を携帯機10が受信できる領域である。
そして、使用者が携帯機10を所持して施錠状態の車両2に接近して車外領域T内に入ると、携帯機10の通信制御部11は受信アンテナ12aを通じてリクエスト信号を受信するとともに、送信アンテナ13aを通じて所定の識別コードを含む識別コード信号を返信する。この返信された識別コード信号が車両2側の受信アンテナ23aを通じて車両制御部21に受信されると、車両制御部21は、同受信した識別コード信号に含まれる所定の識別コードと車両2(正確には、車両制御部21)に登録された識別コードとを照合し、一致したときには、ドア錠装置41に対し電子的に解錠を許可する。
そして、使用者が携帯機10を所持して解錠状態の車両2から降車して、車外領域Tの外に出ると、車両制御部21は、携帯機10から送信される識別コード信号が途絶えることにより車両2のドア錠装置41に対し電子的に施錠を許可する。
<車載装置の送信回路>
次に、車載装置20の送信アンテナ22aから送信される無線信号について説明する。
まず、図4に破線で示されるように、従来の車載装置の送信アンテナから送信される無線信号の周波数特性は、共振周波数を含む周波数範囲Fでは基準信号強度が得られるが、同周波数範囲Fを外れると急激に信号強度が小さくなる。しかしながら、図4に実線で示されるように、本実施形態の車載装置20の送信アンテナ22aから送信される無線信号の周波数特性は、共振周波数を含む周波数範囲Fと同周波数範囲Fを外れる周波数とで信号強度の変化が小さくなっている。また、車載装置20の送信アンテナ22aから送信される無線信号の信号強度は、車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数が一致した際に、車両2周辺の車外領域Tを含めた領域Tmaxにおいて携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信できる十分な大きさとなっている。このため、携帯機10の受信周波数(正確には、受信側の共振周波数)が車載装置20の送信周波数(正確には、送信側の共振周波数)に対して多少ずれたとしても、車両2周辺において携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信することができるようになっている。
次に、車載装置20の送信アンテナ22aから送信される無線信号について説明する。
まず、図4に破線で示されるように、従来の車載装置の送信アンテナから送信される無線信号の周波数特性は、共振周波数を含む周波数範囲Fでは基準信号強度が得られるが、同周波数範囲Fを外れると急激に信号強度が小さくなる。しかしながら、図4に実線で示されるように、本実施形態の車載装置20の送信アンテナ22aから送信される無線信号の周波数特性は、共振周波数を含む周波数範囲Fと同周波数範囲Fを外れる周波数とで信号強度の変化が小さくなっている。また、車載装置20の送信アンテナ22aから送信される無線信号の信号強度は、車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数が一致した際に、車両2周辺の車外領域Tを含めた領域Tmaxにおいて携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信できる十分な大きさとなっている。このため、携帯機10の受信周波数(正確には、受信側の共振周波数)が車載装置20の送信周波数(正確には、送信側の共振周波数)に対して多少ずれたとしても、車両2周辺において携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信することができるようになっている。
<携帯機の受信回路>
次に、携帯機10の受信回路12の構成を説明する。
図3に示されるように、受信回路12は、フィルタ回路30、増幅回路31、復調回路32、信号強度測定回路33及び調整回路34を備えてなる。フィルタ回路30の入力側には、受信アンテナ12aが接続されている。この受信アンテナ12aは、導線をコイル状に巻回してなるコイルアンテナ又は鉄心(磁性体)に導線を巻回してなる、いわゆるバーアンテナ等が採用可能である。また、フィルタ回路30の出力側には増幅回路31が接続されるとともに、増幅回路31には、復調回路32、信号強度測定回路33及び調整回路34がそれぞれ接続されている。これら復調回路32、信号強度測定回路33及び調整回路34は、それぞれ通信制御部11に接続されている。
次に、携帯機10の受信回路12の構成を説明する。
図3に示されるように、受信回路12は、フィルタ回路30、増幅回路31、復調回路32、信号強度測定回路33及び調整回路34を備えてなる。フィルタ回路30の入力側には、受信アンテナ12aが接続されている。この受信アンテナ12aは、導線をコイル状に巻回してなるコイルアンテナ又は鉄心(磁性体)に導線を巻回してなる、いわゆるバーアンテナ等が採用可能である。また、フィルタ回路30の出力側には増幅回路31が接続されるとともに、増幅回路31には、復調回路32、信号強度測定回路33及び調整回路34がそれぞれ接続されている。これら復調回路32、信号強度測定回路33及び調整回路34は、それぞれ通信制御部11に接続されている。
フィルタ回路30は、受信アンテナ12aを通じて受信した信号に含まれる雑音(ノイズ:隣接する周波数を有する不要信号)を除去するとともに、同雑音を除去した後の信号を増幅回路31へ出力する。
増幅回路31は、フィルタ回路30により雑音が除去された信号、すなわち受信アンテナ12aの出力電圧を復調可能なレベルに増幅した増幅信号Sampを復調回路32及び信号強度測定回路33へ出力する。また、増幅回路31は、通信制御部11からの指令に基づき、調整回路34を通じて増幅率を変更、ひいては携帯機10の受信周波数を調整可能とされている。携帯機10の受信状態の調整方法については、後に詳述する。
復調回路32は、受信アンテナ12aを通じて受信した信号(正確には、増幅回路31により増幅された増幅信号Samp)を復調し、復調信号Sdemを通信制御部11へ出力する。
信号強度測定回路33は、受信アンテナ12aを通じて受信される信号(正確には、増幅回路31により増幅された増幅信号Samp)の強度を検出して、増幅信号Sampの強度に応じた検出信号Spowを通信制御部11へ出力する。本実施形態では、信号強度測定回路33は、図示しないRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路を備えてなる。そして、このRSSI回路は、受信した無線信号の信号強度(電界強度)を表すRSSI値を検出信号Spowとして出力する。
通信制御部11は、EEPROM等のメモリ11aを備えるとともに、メモリ11aには、通信制御プログラム等の各種の制御プログラムが格納されている。また、メモリ11aには、車両2の車両制御部21との間の通信性能、ひいては電子キーシステム1の製品性能を確保する上で許容される、好適な受信が要求される信号強度を示す基準信号強度データ、及び増幅回路31の入力抵抗の抵抗値を変更するための各種の抵抗値等の周波数調整データが格納されている。この周波数調整データは、例えば車両モデルを使用した実験及び周知の理論計算等により予め求められたものである。
また、通信制御部11は、その第一の動作態様としての通常モード及び第二の動作態様としての周波数調整モードを有するとともに、それら2つのモードは、携帯機10に設けられた図示しないモード切り替えスイッチの操作により、いずれかのモードに切り替え可能とされている。なお、これらモードは、外部からの無線信号(切り替え信号)に基づき切り替えられるようにしてもよい。
通常モードは、携帯機10の通常使用時に切り替えられるモードである。この通常モードが選択されている場合、通信制御部11は、メモリ11aに格納された通信制御プログラムに従って車両2との間の無線通信を制御する。周波数調整モードは、例えば工場出荷時において、携帯機10の受信周波数の調整を行う際に切り替えられるモードである。この周波数調整モードが選択されている場合、通信制御部11は、切替スイッチ14が操作されることにより、前記周波数調整データを参照しつつ携帯機10の受信周波数の調整を行う待機状態となる。
通信制御部11は、信号強度測定回路33からの検出信号Spowに基づいて、受信アンテナ12aを通じて受信した信号の信号強度が、前記基準信号強度以上の信号強度を有する信号か否かを判断する。そして、通信制御部11は、同受信した信号が、前記基準信号強度以上である旨判定したときには、識別コード信号を返信する一方、前記基準信号強度未満である旨判定したときには、識別コード信号を返信することはない。
そこで、周波数調整モードに切り替えられた状態においては、識別コード信号を返信しない場合には、切替スイッチ14を操作することにより、前記基準信号強度以上の信号強度を有する信号を受信するべく、通信制御部11は調整回路34を通じて増幅回路31の入力抵抗の抵抗値を変更することにより携帯機10の受信周波数を調整する。
<受信周波数の調整方法>
次に、前述のように構成した携帯機10の受信周波数の調整方法を説明する。
携帯機10の受信周波数の調整作業は、例えば工場出荷時に行われる。同調整作業時において、携帯機10は前記モード切り替えスイッチを通じて通常モードから周波数調整モードへ切り替えられる。そして、同調整作業は、図5に示されるように、車両2の車載装置20の送信回路22から送信されるリクエスト信号を携帯機10に出力しながら行う。
次に、前述のように構成した携帯機10の受信周波数の調整方法を説明する。
携帯機10の受信周波数の調整作業は、例えば工場出荷時に行われる。同調整作業時において、携帯機10は前記モード切り替えスイッチを通じて通常モードから周波数調整モードへ切り替えられる。そして、同調整作業は、図5に示されるように、車両2の車載装置20の送信回路22から送信されるリクエスト信号を携帯機10に出力しながら行う。
車載装置20の送信アンテナから送信される無線信号は、車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数が一致した際に、車両2周辺の車外領域Tを含めた領域Tmaxにおいて携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信できる十分な大きさの信号強度となっている。
ここで、携帯機10の受信周波数は、携帯機10を車両2に近付けていった場合を考えてみると、その作動位置として予め設定される車両2からの基準距離Lの近傍位置及び基準距離Lよりも近い距離Lnearにおいて携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信できるとともに、基準距離Lよりも車両2から遠い距離Lfarにおいて携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信できないように調整する。すなわち、車載装置20からの無線信号を携帯機10が受信することができる領域である車外領域Tが車両2周辺に形成されるように調整する。
詳しくは、携帯機10が基準距離Lよりも遠い距離Lfarにおいて車載装置20から送信される無線信号を受信することができる場合には、車載装置20の送信周波数に対する携帯機10の受信周波数のずれ量が小さいということである。そのため、携帯機10の受信周波数を車載装置20の送信周波数に対するずれ量が大きくなるよう切替スイッチ14を操作して受信周波数を切り替える。なお、このようにするのは、携帯機10の受信周波数を車載装置20の送信周波数に対するずれ量が大きくなるほど、車両2からの無線信号を受信しにくくなるからである。
以後、通信制御部11は、携帯機10が基準距離Lよりも遠い距離Lfarにおいて車載装置20から送信される無線信号を受信することができないようになるまで、すなわち車両2周辺に車外領域Tが形成されるまで、切替スイッチ14を操作して受信周波数を切り替える。そして、前述のように周波数調整がなされた携帯機10は、通常モードに切り替えられた状態、すなわち、受信周波数の調整機能が無効にされた状態で出荷されることになる。
<実施形態の作用>
次に、乗車時における携帯機10の動作を説明する。同動作は、携帯機10の通信制御部11のメモリ11aに予め格納された通信制御プログラムに従って実行される。また、この通常使用時には、携帯機10は通常モードに切り替えられている。
次に、乗車時における携帯機10の動作を説明する。同動作は、携帯機10の通信制御部11のメモリ11aに予め格納された通信制御プログラムに従って実行される。また、この通常使用時には、携帯機10は通常モードに切り替えられている。
使用者が車両2に乗り込むべく携帯機10を所持して施錠状態の車両2に接近して車外領域T内に入ると、携帯機10の通信制御部11は受信アンテナ12aを通じてリクエスト信号を受信する。このリクエスト信号は、フィルタ回路30により雑音が除去された後、増幅回路31により所定の増幅率で増幅されるとともに、同増幅信号Sampは、復調回路32及び信号強度測定回路33へ出力される。復調回路32に入力された増幅信号Sampは、復調されて通信制御部11へ出力される。信号強度測定回路33は、入力された増幅信号Sampの強度に応じた検出信号Spowを通信制御部11へ出力する。
ここで、前述したように、本実施形態では、メモリ11aに格納された基準信号強度以上の信号を好適に受信すべく、携帯機10の受信周波数が調整されている。そして、前記基準信号強度は、車両2の車両制御部21との間の通信性能、ひいては電子キーシステム1の製品性能を確保する上で許容される受信すべき信号強度が設定されている。
通信制御部11は、復調回路32からの復調信号Sdem、正確には同信号に含まれる車両側の識別コードの妥当性を判断する。そして、通信制御部11は、復調信号Sdemが妥当である旨判断したときには、送信アンテナ13aを通じて所定の識別コードを含む識別コード信号を返信する。同識別コード信号が車両2側の受信アンテナ23aを通じて車両制御部21に受信されると、同車両制御部21は、同受信した識別コード信号に含まれる識別コードの妥当性を判断し、妥当である旨判断したときには、ドア錠装置41を電子的に解錠する。一方、通信制御部11は、復調信号Sdemが妥当でない旨判断したときには、識別コード信号を返信することなく処理を終了する。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数とがずれても携帯機10が受信できる周波数特性の無線信号を車載装置20は送信するため、車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数とがずれたとしても、車両2周辺において携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信することができる。そして、車載装置20から送信される無線信号の信号強度を調整しなくとも、携帯機10の受信周波数を調整することによって、車両2周辺の車外領域において車載装置20から送信される無線信号を携帯機10が受信できるようにすることができる。その結果、携帯機10の受信周波数を変更するようにすれば、車種に関わらず同一の携帯機10を用いて車両2周辺の所定領域において車載装置20から送信される無線信号を受信できるように調整できるなるため、携帯機10と車載装置20との好適な通信環境を容易に構築することができる。
(1)車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数とがずれても携帯機10が受信できる周波数特性の無線信号を車載装置20は送信するため、車載装置20の送信周波数と携帯機10の受信周波数とがずれたとしても、車両2周辺において携帯機10が車載装置20から送信される無線信号を受信することができる。そして、車載装置20から送信される無線信号の信号強度を調整しなくとも、携帯機10の受信周波数を調整することによって、車両2周辺の車外領域において車載装置20から送信される無線信号を携帯機10が受信できるようにすることができる。その結果、携帯機10の受信周波数を変更するようにすれば、車種に関わらず同一の携帯機10を用いて車両2周辺の所定領域において車載装置20から送信される無線信号を受信できるように調整できるなるため、携帯機10と車載装置20との好適な通信環境を容易に構築することができる。
(2)車載装置20から送信される無線信号の送信周波数に対して受信周波数を切り替えることによって調整する。このため、車載装置20の送信アンテナ22aの配置位置によって通信状態に予め影響が想定される場合に、送信アンテナ22aの配置位置による影響に合わせて複数の受信周波数を設定すれば、車両2周辺の所定領域において車載装置20から送信される無線信号を好適に受信することができる。
(3)携帯機10の動作態様として、周波数調整機能が無効とされる第1の動作モード(第1の動作態様)と、周波数調整機能が有効とされる第2の動作モード(第2の動作態様)とを備え、通常使用時には第1の動作モードに、また周波数調整時には第2の動作モードに切り替えられるようにした。このため、通常使用時において、不用意に車載装置20から送信される無線信号に対する受信状態が悪化することを防止することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態では、増幅回路31により増幅された増幅信号Sampに基づき受信アンテナ12aを通じて受信した信号の強度を測定するようにしたが、復調回路32により復調された復調信号Sdemに基づいて受信した信号の強度を測定するようにしてもよい。このようにしても、受信した信号の強度の測定が可能となる。
・上記実施形態では、増幅回路31により増幅された増幅信号Sampに基づき受信アンテナ12aを通じて受信した信号の強度を測定するようにしたが、復調回路32により復調された復調信号Sdemに基づいて受信した信号の強度を測定するようにしてもよい。このようにしても、受信した信号の強度の測定が可能となる。
・上記実施形態では、携帯機10の動作態様として、周波数調整機能が無効とされる第1の動作モード(第1の動作態様)と、周波数調整機能が有効とされる第2の動作モード(第2の動作態様)とを備え、両動作モードを切り替えるようにした。しかしながら、周波数調整機能が有効な動作モードのみを備え、工場出荷時等のみ周波数調整が行えるようにしてもよい。例えば、携帯機10の内部に切替スイッチ14があり、携帯機10のケースを開けて所定操作を行わなければ周波数調整が行えないようにする。
・上記実施形態では、携帯機10の周波数調整を切替スイッチ14によって受信周波数(正確には、受信側の共振周波数)を予め設定された複数の受信周波数に切り替えるようにしたが、携帯機10の受信周波数を連続的に調整することができるようにしてもよい。
1…電子キーシステム、2…車両、10…携帯機、11…通信制御部、11a…メモリ、12…受信回路、12a…受信アンテナ、13…送信回路、13a…送信アンテナ、14…切替スイッチ、20…車載装置、21…車両制御部、21a…メモリ、22…送信回路、22a…送信アンテナ、23…受信回路、23a…受信アンテナ、30…フィルタ回路、31…増幅回路、32…復調回路、33…信号強度測定回路、34…調整回路、41…ドア錠装置、F…周波数範囲、L…基準距離、Lnear…近い距離、Lfar…遠い距離、Samp…増幅信号、Sdem…復調信号、Spow…検出信号、T…車外領域、Tmax…車外領域Tを含めた領域。
Claims (3)
- 無線通信機能を有する携帯機と、その携帯機との無線通信に基づいて車両を制御する車載装置とを備えた車両用通信システムにおいて、
前記車載装置は、送信した無線信号の送信周波数と前記携帯機の受信周波数とがずれても前記携帯機が受信できる周波数特性の無線信号を前記携帯機に対して送信する送信手段を備え、
前記携帯機は、前記車載装置から送信される無線信号を受信する受信手段を備え、
前記受信手段は、前記車両周辺の所定領域において前記車載装置から送信される無線信号を受信できるように前記車載装置の送信周波数に対して受信周波数を調整する調整手段を備える
ことを特徴とする車両用通信システム。 - 請求項1に記載の車両用通信システムにおいて、
前記調整手段は、予め設定された複数の受信周波数を切り替えることによって調整する
ことを特徴とする車両用通信システム。 - 請求項1又は2に記載の車両用通信システムにおいて、
前記携帯機の動作態様として、前記受信周波数を調整することによって受信状態を調整する周波数調整機能が無効とされる第一の動作態様と、同周波数調整機能が有効とされる第二の動作態様とを備え、通常使用時には第一の動作態様に、周波数調整時には第二の動作態様に切り替えられる
ことを特徴とする車両用通信システム。
Priority Applications (1)
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JP2007198464A JP2009035860A (ja) | 2007-07-31 | 2007-07-31 | 車両用通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006089946A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Tokai Rika Co Ltd | 携帯機 |
JP2007159060A (ja) * | 2005-12-08 | 2007-06-21 | ▲い▼榮科技股▲ふん▼有限公司 | 自動周波数ホッピング遠隔制御装置 |
-
2007
- 2007-07-31 JP JP2007198464A patent/JP2009035860A/ja active Pending
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