JP2009034011A - 氷室の冷熱を使用した温室及び温室の使用方法 - Google Patents

氷室の冷熱を使用した温室及び温室の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】氷を貯蔵する氷室の冷熱を使用して、化石燃料を用いることなく、低コストで植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を可能とした氷室の冷熱を使用した温室を提供する。
【解決手段】温室空間を形成する温室本体2と、温室本体2と区画されて設けられ、氷を貯蔵する氷室3と、温室本体2内から氷室3に延設され、温室本体2内の排気を行なうためのメイン排気ダクト4と、温室本体2内から氷室3に延設され、温室本体2内から吸入した排気と氷室3の冷気を混合させながら温室本体2内に供給する入排気混合ダクト5とを備えた温室1を提供する。氷室3は、氷室空間を形成する氷室本体22と、氷室本体22内に配設された所定段の棚23と、棚23に載置された氷を貯蔵する複数の水槽24,24…と、氷室本体22の側壁25上部に設けられた外気取入口26とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、氷を貯蔵する氷室の冷熱を使用して果実や花き類等の出荷時期を調整可能とした氷室の冷熱を使用した温室及び温室の使用方法に関する。
従来のこの種の技術は、下記のようになっている。
通常、北海道のような寒冷地での温室栽培は作物をガラスやビニールシートで覆い、化石燃料を用いて、露地栽培ものの出荷時期より早めて出荷することを主目的としている(暖房温室栽培)。
温室栽培の目的は前述の露地栽培に対し、(1)出荷時期をずらすことと、(2)昼と夜の温度差を大きくすることで糖度蓄積の高い果実にすることである。
我が国の果物の有名ブランドと言えば山形のさくらんぼ、山梨のぶどう、夕張のメロンなどが挙げられる。
これらの産地はいずれも中山間地であり、昼と夜の温度差が大きい自然の特性を上手に利用している。
夕張メロンに代表されるメロンや、西瓜、ぶどう等の果物は果肉の糖度が高いほど高級とされている。
具体的には、5月〜7月(露地ものが出回る前)に出荷される北海道産メロンは2月〜4月に温室に植えられたものだが、結実〜成熟時に温度差を与えるためと、2月〜3月の夜間の過低温を防ぐため、多くの温室は化石燃料を用いて暖房している。
尚、此種の先行文献としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、氷貯留所からの熱エネルギーを伝熱装置に与えることにより培地を直接冷却する構成が記載されている。
特開2003−189745号公報
最近、食料を使って自動車の燃料(バイオエタノール)を作ることが行なわれるようになってきている。
これは、自動車の燃料として一般に用いられている化石燃料の高騰によるものであり、現に化石燃料のコスト上昇で温室栽培の野菜の価格も上昇している。
一方、化石燃料を燃やすことが、地球温暖化に悪影響を与える問題もあり、更に、化石燃料は限りあるものであるため、省資源化を図ることが望まれている。
そこで、化石燃料を用いることなく、低コストで、植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整等を行なうことが望まれている。
以上の現状に鑑み、本発明は、氷を貯蔵する氷室の冷熱を使用して、化石燃料を用いることなく、低コストで植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を可能とした氷室の冷熱を使用した温室及び温室の使用方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、温室空間を形成する温室本体と、前記温室本体と区画されて設けられ、氷を貯蔵する氷室と、前記温室本体内から前記氷室に延設され、前記温室本体内の排気を行なうためのメイン排気ダクトと、前記温室本体内から前記氷室に延設され、前記温室本体内から吸入した排気と前記氷室の冷気を混合させながら温室本体内に供給する入排気混合ダクトとを備えたことを特徴とする氷室の冷熱を使用した温室を提供するものである。
請求項2に係る発明は、前記氷室は、氷室空間を形成する氷室本体と、前記氷室本体内に配設された所定段の棚と、前記棚に載置された氷を貯蔵する複数の水槽と、氷室本体の側壁上部に設けられた外気取入口とを備えていることを特徴とする請求項1記載の氷室の冷熱を使用した温室を提供するものである。
請求項3に係る発明は、前記メイン排気ダクトは、長さ調整自在のダクト体と、網で形成された長さ調整自在の網製ダクト体とを交互に連結して構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の氷室の冷熱を使用した温室を提供するものである。
請求項4に係る発明は、前記入排気混合ダクトは、前記温室本体内に配設された混合ダクト本体と、前記混合ダクト本体に連結され、後端が氷室本体の下部に引き込まれている連結パイプとから構成され、
前記混合ダクト本体は、前記温室本体内から排気を吸入する排気混合ダクト体と、前記排気混合ダクト体が吸入した排気と前記氷室の冷気を混合させながら前記温室本体内に供給する入気混合ダクト体とが、交互に連結され、且つ、夫々、長さ調節自在に構成され、
前記排気混合ダクト体は、その周面における上下面と左右面とに排気混合口が群設して形成され、
前記排気混合口は、前記排気混合ダクト体に後方に向けた切込みで得た舌状片を斜め後方外方に向け折り立てて形成され、
前記入気混合ダクト体は、その周面における左右面と下面に入気混合口が群設して形成され、
前記入気混合口は、前記入気混合ダクト体に前方に向けた切込みで得た舌状片を斜め前方外方に向け折り立てて形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の氷室の冷熱を使用した温室を提供するものである。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の温室を用いて、前記メイン排気ダクトによって、前記温室本体内の排気を行ない、前記入排気混合ダクトによって、前記温室本体内から吸入した排気と前記氷室の冷気とを混合調整しながら前記温室本体内に供給することにより、前記温室本体内で、植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なうことを特徴とする温室の使用方法を提供するものである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の温室を用いて、前記氷室の冷気を前記温室本体内に供給することなく、前記メイン排気ダクトによって、前記温室本体内の排気を適宜行なう第1工程と、前記メイン排気ダクトによって、前記温室本体内の排気を行ない、前記入排気混合ダクトによって、前記温室本体内から吸入した排気と前記氷室の冷気を混合調整しながら温室本体内に供給する第2工程とを実施することにより、植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なうことを特徴とする温室の使用方法を提供するものである。
本発明によれば、次のような効果が期待できる。
氷を貯蔵する氷室の冷熱を使用して、化石燃料を用いることなく、低コストで植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を可能とした氷室の冷熱を使用した温室及び温室の使用方法を提供することができる。例えば、具体的には次のような効果が期待できる。
(1)氷室の自然冷熱を用いて昼と夜の温度を糖度蓄積の最適温度差に設定し、高糖度の美味しい高級果物を北海道のみならず、冬季に於いて、水が凍結する地域であれば日本中何処でも当施設を設置して生産できる。
(2)従来の温室栽培とは逆に氷室の自然冷熱を4月〜6月に植えられたもの(7月〜9月出荷)の夜間温度を適度の低温に保つために使用することで、出荷時期を暖房温室栽培ものと重複させずに糖度の高い高級果物を出荷できる。
従って、従来の暖房温室栽培での生産に当発明の冷房温室栽培を併用することにより、産地として出荷時期を2倍にすることができ、高糖度に品質が一定した高級果物を長時間安定出荷することができる。
(3)果物、カーネーション等の花き類の出荷時期の調整や、新たな地域ブランドの開発が可能となる。
(4)従来の暖房温室栽培と比較して、作物への昼夜温度差を更に大きくすることが可能になると共に、エネルギーコストを低減でき、且つ、COを排出する化石燃料を使用しないため地球温暖化防止に貢献できる。
(5)従来の促進栽培用の温室は、促進栽培終了後は使用できないが、本発明の温室は促進栽培に使用した後に、抑制栽培用として使用できる。例えば、前記第1工程を促進栽培用とし、前記第2工程を抑制栽培用とすることにより可能である。
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1に於いて、1は、本発明の第1発明である氷室の冷熱を使用した温室であり、温室1は、温室空間を形成する温室本体2と、温室本体2と区画されて設けられ、氷を貯蔵する氷室3と、温室本体2内上部から氷室3に延設され、温室本体2内の排気を行なうためのメイン排気ダクト4と、温室本体2内上部から氷室3に延設され、温室本体2内から吸入した排気と氷室3の冷気を混合させながら温室本体2内に供給する入排気混合ダクト5とを備えている。
温室本体2は、図2に示すように、アルミフレームの枠組みに、ガラス又はポリカーボネート製の前後壁11、左右壁12、屋根部分13が設けられる公知のものである。
図中、14は圃場、15は作物を示す。
氷室3は、図1に示すように、前記温室本体2に断熱仕切り壁21で区画されて連設された氷室空間を形成する氷室本体22と、この氷室本体22内に配設された適数段の棚23とこの棚23に載置された氷を貯蔵する複数の水槽24,24…と、氷室本体22の側壁25上方に設けられた外気取入口26から構成されている。水槽24,24…内には氷が貯蔵される。水槽24内の氷は、例えば、冬季に於いて、水槽24内に水を入れ、寒気を氷室本体22内に導入して、水槽24内の水を凍らせて製造したものである。水槽24内の氷は、氷室本体22、棚23、水槽24等を断熱構造とすることにより、断熱し、融解を防止しながら春、夏、秋に使用するまで保存する。尚、水槽24内の氷は他の方法で製造することも可能であるが、その場合に於いても、冬季の自然の寒気を利用することが望ましい。
メイン排気ダクト4は、温室本体2内から氷室3に延設され、温室本体2の棟と平行状態で配設され、後端が氷室3の上部に連通するように連結されている。
メイン排気ダクト4の温室本体2内に配設された部分は、ダクト体31と網製ダクト体32とが交互に連結して構成されている。
このメイン排気ダクト4は、後述のように温室本体2内の内気を適宜排出することになるが、ダクト体31と網製ダクト体32の長さを調整することで温室本体2内の排気が均一になるよう内気の排出量を調整することができる。長さの調整方法は、例えば、図示しないが、ダクト体31に摺動自在のカバーを設け、そのカバーを網製ダクト体32側に摺動させて、網製ダクト体32の一部を覆うと、網部分の長さが短くなり、排出量を少なくすることができる。
入排気混合ダクト5は、メイン排気ダクト4と平行状態で配設された混合ダクト本体41とこの混合ダクト本体41に連結された連結パイプ42から構成され、この連結パイプ42の後端は氷室本体22の下部に引き込まれている。
図例では、中心のメイン排気ダクト4に対して2本の入排気混合ダクト5、5が、所定間隔をもって左右に配されているが、これに限るものではない。
そこで、混合ダクト本体41は、前方に入気混合ダクト体43が位置し、その後方に排気混合ダクト体44に位置するように繰り返し配列されて連結されている。
入気混合ダクト体43は、図3及び図4に示す如く、その周面における左右面と下面に入気混合口45,45…が群設されている。
入気混合口45は、図5(a)に示す如く、入気混合ダクト体43に前方に向けた平面略U字状の切込みで得た舌状片46を斜め前方外方に向け折り立てて構成されている。
尚、舌状片46は、斜め前方内方(即ち、入気混合ダクト体43の内側)に向け折り立てて構成することも可能である。
一方、排気混合ダクト体44は、図3に示す如く、その周面における上下面と左右面に排気混合口51,51…が群設されている。
排気混合口51は、図5(b)に示す如く、排気混合ダクト体44に後方に向けた平面略U字状の切込みで得た舌状片52を斜め後方に向け折りたてて構成されている。
尚、舌状片52は、斜め後方内方(即ち、排気混合ダクト体44の内側)に向け折り立てて構成することも可能である。
この排気混合ダクト本体44は、温室1内の内気を適宜混合して温度を調整することになるが、入気混合ダクト体43、排気混合ダクト体44の長さを調整することで内気の温度を調整することができる。長さの調整方法は、例えば、図示しないが、排気混合ダクト体44を摺動自在のカバー状に形成し、混合ダクト本体41上でカバー状の排気混合ダクト体44を摺動させて、排気混合ダクト体44の排気混合機能部分の長さを調節し、即ち、排気混合口51,51…の開口数を調節することも可能である。そして、同様に、入気混合ダクト体43も摺動自在のカバー状に形成し、混合ダクト本体41上でカバー状の入気混合ダクト体43を摺動させて、入気混合ダクト体43の長さを調節し、即ち、入気混合口45,45…の開口数を調節することも可能である。
次に、本発明の第2発明である前記温室の使用方法について説明する。
本発明の第2発明は、前記温室1を用いて、植物の栽培、果実や花き類等の植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なう温室の使用方法であり、メイン排気ダクト4によって、温室本体2内の排気を行ない、入排気混合ダクト5によって、温室本体2内から吸入した排気と氷室の冷気とを混合調整しながら温室本体2内に供給することにより、温室本体2内で、植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なう方法である。
更に、具体的に説明すると、メイン排気ダクト4に連結される図示しないファンを駆動すると、網製ダクト体32,32…を介して温室本体2内の排気がメイン排気ダクト4に吸引され、メイン排気ダクト4の排気は氷室本体22内に排気される。氷室本体22内の空気は水槽24の中に貯蔵される氷によって冷却される。尚、外気取入口26から適宜或いは自然に新しい空気が取り入れられ、温室本体2内の空気と除々に入れ替わる。
一方、入排気混合ダクト5に連結される図示しないファンを駆動すると、氷室本体22内の氷によって冷却された冷気が、温室本体2の下部に引き込まれた連結パイプ42の一端部から入排気混合ダクト5内に導入され、冷気は、図1に於いて前方(図中左方)に流れ、入気混合ダクト体43,43…に形成された入気混合口45,45…から温室本体2内に供給される。
その時、前述の冷気の流れによって、排気混合ダクト体44,44…の排気混合口51,51…から温室本体2の排気を吸入し、吸入された排気は入排気混合ダクト5内を流れる冷気と混合する。
従って、入気混合口45,45…から温室本体2内に供給される冷気は、排気混合口51,51…から吸入された排気との混合気体となる。これによって、急激な冷却を避け、適温の混合気を供給することができる。混合の調整は、入気混合ダクト体43及び排気混合ダクト体44の長さ調節によって行なう。
温室本体2には、図2に示すように、圃場14に作物15を栽培しており、或いは、図示しない植物を収納しており、温室本体2内が、前述のように冷却されることにより、作物15或いは植物に適する生育環境を作ったり、作物15或いは植物の生育を遅らせたり、果実の糖度を上げたり、作物15或いは植物の出荷調整を行なったりすることが可能である。
一例として、氷室3の自然冷熱を用いて、温室本体2内の昼と夜の温度を自然と同様にゆっくりと、果物の糖度蓄積の最適温度差になるように設定すれば、高糖度の美味しい高級果物を得ることができる。
次に、本発明の第3発明である前記温室の他の使用方法について説明する。
本発明の第3発明は、前記温室1を用いて、氷室3の冷気を温室本体2内に供給することなく、メイン排気ダクト4によって、温室本体2内の排気を適宜行なう第1工程と、メイン排気ダクト4によって、温室本体2内の排気を行ない、入排気混合ダクト5によって、温室本体2内から吸入した排気と氷室の冷気を混合調整しながら温室本体2内に供給する第2工程とを実施することにより、植物の栽培、果実や花き類等の植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なう温室の使用方法を提供するものである。
更に、具体的に説明すると、第1工程は、温室1を、通常の温室効果を得るための温室として使用する工程であり、換気のために、適宜、メイン排気ダクト4に連結される図示しないファンを駆動すると、網製ダクト体32,32…を介して温室本体2内の排気がメイン排気ダクト4に吸引され、メイン排気ダクト4の排気は氷室本体22内に排気される。
この時、氷室本体22内の氷によって冷却された冷気は使用しないため、入排気混合ダクト5に連結されるファンは駆動しない。
第2工程は、メイン排気ダクト4と、入排気混合ダクト5とを使用する工程であり、メイン排気ダクト4に連結される図示しないファンを駆動すると、網製ダクト体32,32…を介して温室本体2内の排気がメイン排気ダクト4内に吸引され、メイン排気ダクト4内の排気は氷室本体22内に排気される。氷室本体22内の空気は水槽24の中に貯蔵される氷によって冷却される。尚、外気取入口26から適宜或いは自然に新しい空気が取り入れられ、温室本体2内の空気と除々に入れ替わる。
一方、入排気混合ダクト5に連結される図示しないファンを駆動すると、氷室本体22内の氷によって冷却された冷気が、温室本体2の下部に引き込まれた連結パイプ42の一端部から入排気混合ダクト5内に導入され、冷気は、図1に於いて前方(図中左方)に流れ、入気混合ダクト体43,43…に形成された入気混合口45,45…から温室本体2内に供給される。
その時、排気混合ダクト体44,44…の排気混合口51,51…から温室本体2の排気を吸入し、排気は入排気混合ダクト5内を流れる冷気と混合する。
従って、入気混合口45,45…から温室本体2内に供給される冷気は、排気混合口51,51…から吸入された排気との混合気体となる。混合の調整は、入気混合ダクト体43及び排気混合ダクト体44の長さ調節によって行なう。
温室本体2には、図2に示すように、圃場14に作物15を栽培しており、或いは、図示しない植物を収納しており、温室本体2内が、前述のように温室として温められたり、冷却されることにより、作物15或いは植物に適する生育環境を作ったり、作物15或いは植物の生育を遅らせたり、果実の糖度を上げたり、作物15或いは植物の出荷調整を行なったりすることが可能である。
例えば、早春から夏までは第1工程の使用法である従来の温室栽培として使用し、夏になったら、第2工程である氷室の冷熱を使用することにより、即ち、異なる時期に第1工程と同様の温室本体2内の環境を作ることにより同じ作物を年内に2度作ることも可能である。
又、前記第1工程と、第2工程とを実施することにより、温室本体2内の昼と夜の温度を自然と同様にゆっくりと、果物の糖度蓄積の最適温度差になるように設定すれば、高糖度の美味しい高級果物を得ることができる。
尚、本発明の第3発明は、前記第1工程と、第2工程とを順次実施するものであるが、これに限定されず、使用方法によっては、前記第1工程と、第2工程の順番を変更することも可能であり、第1工程、第2工程の夫々の実施回数を1乃至複数回とすることもでき、1乃至複数回の第1工程と、1乃至複数回の第2工程とを繰り返すことも可能である。
(a)本発明による氷室の冷熱を使用した温室の平面断面図である。(b)本発明による氷室の冷熱を使用した温室の正面縦断面図である。 本発明による氷室の冷熱を使用した温室の側面縦断面図である。 本発明による入排気混合ダクトの一部正面図である。 本発明による入排気混合ダクトの側面図である。 (a)本発明による入気混合口の斜視図である。(b)本発明による排気混合口の斜視図である。
符号の説明
1 温室
2 温室本体
3 氷室
4 メイン排気ダクト
5 入排気混合ダクト
22 氷室本体
23 棚
24 水槽
25 側壁
26 外気取入口
31 ダクト体
32 網製ダクト体
41 混合ダクト本体
42 連結パイプ
43 入気混合ダクト体
44 排気混合ダクト体
45 入気混合口
46,52 舌状片
51 排気混合口

Claims (6)

  1. 温室空間を形成する温室本体と、前記温室本体と区画されて設けられ、氷を貯蔵する氷室と、前記温室本体内から前記氷室に延設され、前記温室本体内の排気を行なうためのメイン排気ダクトと、前記温室本体内から前記氷室に延設され、前記温室本体内から吸入した排気と前記氷室の冷気を混合させながら温室本体内に供給する入排気混合ダクトとを備えたことを特徴とする氷室の冷熱を使用した温室。
  2. 前記氷室は、氷室空間を形成する氷室本体と、前記氷室本体内に配設された所定段の棚と、前記棚に載置された氷を貯蔵する複数の水槽と、氷室本体の側壁上部に設けられた外気取入口とを備えていることを特徴とする請求項1記載の氷室の冷熱を使用した温室。
  3. 前記メイン排気ダクトは、長さ調整自在のダクト体と、網で形成された長さ調整自在の網製ダクト体とを交互に連結して構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の氷室の冷熱を使用した温室。
  4. 前記入排気混合ダクトは、前記温室本体内に配設された混合ダクト本体と、前記混合ダクト本体に連結され、後端が氷室本体の下部に引き込まれている連結パイプとから構成され、
    前記混合ダクト本体は、前記温室本体内から排気を吸入する排気混合ダクト体と、前記排気混合ダクト体が吸入した排気と前記氷室の冷気を混合させながら前記温室本体内に供給する入気混合ダクト体とが、交互に連結され、且つ、夫々、長さ調節自在に構成され、
    前記排気混合ダクト体は、その周面における上下面と左右面とに排気混合口が群設して形成され、
    前記排気混合口は、前記排気混合ダクト体に後方に向けた切込みで得た舌状片を斜め後方外方に向け折り立てて形成され、
    前記入気混合ダクト体は、その周面における左右面と下面に入気混合口が群設して形成され、
    前記入気混合口は、前記入気混合ダクト体に前方に向けた切込みで得た舌状片を斜め前方外方に向け折り立てて形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の氷室の冷熱を使用した温室。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の温室を用いて、前記メイン排気ダクトによって、前記温室本体内の排気を行ない、前記入排気混合ダクトによって、前記温室本体内から吸入した排気と前記氷室の冷気とを混合調整しながら前記温室本体内に供給することにより、前記温室本体内で、植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なうことを特徴とする温室の使用方法。
  6. 請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の温室を用いて、前記氷室の冷気を前記温室本体内に供給することなく、前記メイン排気ダクトによって、前記温室本体内の排気を適宜行なう第1工程と、前記メイン排気ダクトによって、前記温室本体内の排気を行ない、前記入排気混合ダクトによって、前記温室本体内から吸入した排気と前記氷室の冷気を混合調整しながら温室本体内に供給する第2工程とを実施することにより、植物の栽培、植物の出荷調整、又は、果物の糖度増加調整を行なうことを特徴とする温室の使用方法。
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