JP2009032915A - 基板保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板処理装置の現状の塗布性能を維持しつつ、基板の吸着・吸着解除を迅速に行うことができる基板保持装置を実現することを目的とする。
【解決手段】ステージ3の保持面30側に、X軸方向とY軸方向と基板の対角線方向と沿って延びる溝33を設ける。また、基板90の端縁部付近に対向する保持エリアから基板90の中央部付近に対向する保持エリアに向けて、溝33内の容積が大きくなるように設定する。また、基板90が保持面30に載置された状態で、基板90の下面に向けてエアを供給することができる気体供給機構26を基板保持装置20に設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶用ガラス角型基板、半導体ウエハ、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルター用基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に処理を施す際に、基板を所定位置に保持する基板保持装置に関するもので、特に、基板をステージに保持する、あるいはステージから剥離する技術に関する。
従来より、基板保持装置のステージ(例えば石定盤)に設けられた吸着口によって基板の裏面を吸着保持し、保持した基板の表面に向けてスリットノズルからレジスト液を吐出して基板の表面にレジスト液を塗布する基板処理装置(例えばスリットコータ)が知られている。
ここで基板を吸着および剥離する技術は、例えば特許文献1に開示されている。すなわち、ステージに設けられた吸着孔と、吸着孔に連通接続された排気機構(負圧源)とを設け、排気機構を駆動することでチャンバ内の雰囲気を排出して基板をステージに吸着させる。さらに基板保持装置には、4本のエジェクトピンが設けられており、エジェクトピンをステージの上面から突出させることで基板を剥離する。
一方、例えば特許文献2には、基板処理装置に負圧源と正圧源が設けられており、正圧源を利用し、チャンバ内に気体を送り込むことで基板をステージから剥離する技術が開示されている。
特開平6−339830号公報 特開平9−192567号公報
ところが、特許文献1に開示されている基板の剥離方法では、基板をエジェクトピンにより強制的に剥離するため、基板に無理な力がかかり、破損が生じるという問題があった。
また特許文献2に開示されている技術では、エジェクトピンでガラス基板を持ち上げる際に、ガラス基板と石定盤の間で負圧が発生する。そのため、この発生する負圧分布に応じて基板を引き剥がさなければ、基板に無理な力がかかり、基板の破損が生じる問題があった。また液晶製造業界では、処理する基板の大型化がますます進んでいることから、製造工程のタクトタイムの短縮が望まれている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、基板処理装置の現状の塗布性能を維持しつつ、基板の吸着・吸着解除を迅速に行うことができる基板保持装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、基板を保持する基板保持装置であって、基板を保持する保持面を形成するとともに、互いに連通する複数の溝と前記複数の溝に接続する貫通孔とが設けられるステージと、前記貫通孔と連通接続してガスを供給する気体供給手段と、前記保持面の位置と前記保持面から離間する位置との間で前記基板を昇降させる昇降手段とを備え、前記複数の溝のうち、前記基板の中央部付近に対向する溝内の容積は、前記基板の端縁部付近に対向する溝内の容積よりも大きいことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板保持装置であって、前記複数の溝のうち、前記基板の中央部付近に対向する溝の深さは、前記基板の端縁部付近に対向する溝の深さよりも大きいことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明に係る基板保持装置であって、前記昇降手段は、前記基板の端縁部付近を支持して昇降する第1支持部と、前記基板の中央部付近を支持しつつ前記第1支持部と独立して昇降可能な第2支持部とを有することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明に係る基板保持装置であって、前記貫通孔に連通接続され、前記貫通孔内の雰囲気を排気する排気手段をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明に係る基板保持装置であって、前記保持面に保持される前記基板の形状が矩形であり、前記複数の溝は、前記基板の対角方向に沿って延びる溝を有することを特徴とする。
請求項1ないし5に記載の発明によれば、気体供給時(すなわち、吸着解除時)に気体がより中央部付近に進入しやすくなる(エア循環が良くなる)。これにより、中央部付近の吸着解除を迅速に行うことができる。したがって、基板の処理時間を短縮することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、基板の中央部付近からステージへ載置することができる。これにより、先に基板の中央部付近とステージとの間のエアを外側へ追い出すことができ、その後基板の端縁部付近をおろすことで基板を保持面に滑ることなく載置できる。また本発明によれば、基板を引き上げる際には、基板の端縁部を先に持ち上げることもできる。これによりエアが基板の周辺部から中央部付近に向かって流入するため基板中央部の引き上げが容易となり、引き上げ時間を短縮することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、基板載置時において、排気動作により基板とステージとの間のエアを効率よく除去することもできるため、基板の滑りを抑制できる。また基板の吸着を効率良く行うことができ、基板の保持を迅速に行うことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、基板の対角方向に沿ってステージに溝が設けられる。これにより、基板の対角線上エリアにおけるエア循環がよくなり、基板を迅速に引き上げることが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
<1. 実施の形態>
<1.1.基板処理装置1の構成>
図1は、本発明に係る基板保持装置20を備える基板処理装置1の概略斜視図である。なお、図1において、図示および説明の都合上、Z軸方向が鉛直方向を表し、XY平面が水平面を表すものとして定義するが、それらは位置関係を把握するために便宜上定義するものであって、以下に説明する各方向を限定するものではない。以下の各図についても同様である。
基板処理装置1は、本体2と制御部8とに大別され、液晶表示装置の画面パネルを製造するための角型ガラス基板を、被処理基板(以下、単に「基板」と称する。)90としており、基板90の表面に形成された電極層などを選択的にエッチングするプロセスにおいて、基板90の表面に処理液としてのレジスト液を塗布する塗布処理装置として構成されている。従って、本実施の形態では、スリットノズル41はレジスト液を吐出するよう構成されている。なお基板処理装置1は、液晶表示装置用のガラス基板だけでなく、一般に、フラットパネルディスプレイ用の種々の基板に処理液を塗布する装置として変形利用することもできる。また角型ガラス基板に限らず、円形型や非円形の多角型基板の処理にも変形利用できる。
本体2は主に、基板保持装置20と、走行レール31と、架橋構造4と、ノズル支持部40と、スリットノズル41と、ノズル昇降機構43,44と、リニアモータ50,51と、リニアエンコーダ52,53とから構成される。
基板保持装置20は、基板90を載置して保持するとともに、付属する各機構の基台としても機能するステージ3を備える。ステージ3は、直方体形状を有する例えば一体の石製であり、基板90が載置される保持面30および側面は平坦面に加工されている。なお基板保持装置20の構成については、後に詳述する。
走行レール31は、ステージ3の保持面30のうち基板90の保持エリア(基板90が保持される領域)を挟んだ両端部に固設され、X軸方向に沿って平行に伸びて設置されている。そして、架橋構造4の両端部の最下方に固設される図示しない支持ブロックとともに、架橋構造4を保持面30の上方に支持するリニアガイドを構成する。
保持面30における保持エリアの(−X)方向側には、開口32が設けられている。開口32は、後述するスリットノズル41と同じくY軸方向に長手方向を有し、かつ該長手方向長さはスリットノズル41の長手方向長さとほぼ同じである。
図1においては図示を省略しているが、開口32の下方の本体2の内部には、スリットノズル41の状態を正常化するための予備塗布機構や、待機中のスリットノズル41の乾燥を抑制するための待機ポッドなどが設けられている。待機ポッドは、レジスト用ポンプ(図示せず)からレジスト液が排出される際にも使用される。
架橋構造4は、ステージ3の上方であって、ステージ3の両側部分から略水平方向に掛け渡された状態で設けられている。架橋構造4は、例えばカーボンファイバ補強樹脂を骨材とするノズル支持部40と、その両端を支持するノズル昇降機構43,44とから主に構成されている。
ノズル支持部40には、スリットノズル41が取り付けられている。図1においてY軸方向に長手方向を有するスリットノズル41には、スリットノズル41へレジスト液を供給するレジスト供給機構(図示せず)が接続されている。
スリットノズル41は、基板90の表面を走査しつつ、供給されたレジスト液を基板90の表面の所定の領域(以下、「レジスト塗布領域」と称する。)に吐出することにより基板90にレジスト液を塗布する。なお、レジスト塗布領域とは、基板90の表面のうちでレジスト液を塗布しようとする領域であって、通常、基板90の全面積から、端縁に沿った所定幅の領域を除いた領域である。
ノズル昇降機構43,44は、スリットノズル41を並進的に昇降させる。また、ノズル昇降機構43,44は、スリットノズル41のYZ平面内での姿勢を調整するためにも用いられる。
ACコアレスリニアモータ(以下「リニアモータ」と称する。)50,51は、架橋構造4の両端部であって、ステージ3の両側の縁側に沿って備えられている。リニアモータ50は、固定子(ステータ)50aと移動子50bとを備え、リニアモータ51は固定子51aと移動子51bとを備える。
リニアエンコーダ52,53は、架橋構造4の両端部にそれぞれ固設され、図示しないスケール部と検出子とを備えている。リニアエンコーダ52,53は、リニアモータ50,51の位置を検出して制御部8に伝達する。
これらリニアモータ50,51とリニアエンコーダ52,53とが主として、架橋構造4が走行レール31に案内されつつステージ3上をX軸方向に移動するための移動機構を構成する。
制御部8は、プログラムに従って各種データを処理する演算部80と、プログラムや各種データを保存する記憶部81とを内部に備える。また前面には、オペレータが基板処理装置1に対して必要な指示を入力するための操作部82と、各種データを表示する表示部83とを備える。
制御部8は、図1においては図示しないケーブルにより本体2に付属する各機構と電気的に接続されている。制御部8の演算部80は、操作部82からの入力信号や、図示しない各種センサなどからの信号に基づいて、スリットノズル41へのレジスト液の供給動作や、ノズル昇降機構43,44による昇降動作、リニアモータ50,51によるスリットノズル41の走査動作などを制御する。
なお、制御部8の構成のうち、記憶部81の具体例としては、データを一時的に記憶するRAM、読み取り専用のROM、および磁気ディスク装置などが該当する。ただし、記憶部81は、可搬性の光磁気ディスクやメモリーカードなどの記憶媒体、およびそれらの読み取り装置により代用されてもよい。また、操作部82には、ボタンおよびスイッチ類(キーボードやマウスなどを含む。)などが該当するが、タッチパネルディスプレイのんように表示部83の機能を兼ね備えたものであってもよい。なお表示部83には、液晶ディスプレイや各種ランプなどが該当する。
<1.2.基板保持装置20の構成>
図2は、YZ平面における基板保持装置20の断面を示す図である。基板保持装置20は主に、ステージ3と、リフトピン21と、基部22と、昇降機構23と、配管24と、排気機構25と、気体供給機構26と、バルブ27,28とを備えている。
リフトピン21は、基板90の端縁部付近(基板90の外周)を支持して昇降する端縁部リフトピン21aと、基板90の中央部付近を支持して昇降する中央部リフトピン21bとから構成される。
また基部22は、第1基部22aと第2基部22bとから構成される。そして昇降機構23は、第1昇降機構23aと第2昇降機構23bとから構成される。
端縁部リフトピン21aは、第1基部22aに垂設されており、第1基部22aは第1昇降機構23aに接続されている(第1支持部)。また中央部リフトピン21bは、それぞれ第2基部22bに垂設されており、第2基部22bは第2昇降機構23bに接続されている(第2支持部)。各昇降機構23は各基部22を独立して上下に移動させることができ、これによりリフトピン21の上端を上下に昇降させることができる。
図2では、リフトピン21が、図示しない搬送機構(搬送ロボットなど)やオペレータなどから、基板90を受け渡された状態、あるいは基板90を搬送機構などに受け渡す位置(基板受渡位置)にある基板保持装置20の様子を示している。このように、リフトピン21の上端は、保持面30から突出した状態で基板90の裏面に当接し、リフトピン21により基板90が保持される。このとき、基板90はステージ3の保持面30から離間している(離間する位置にある)。
一方、基板90を保持したリフトピン21がステージ3に埋没するまで下降すると、基板90はステージ3に載置され保持される(保持面30の位置にある)。すなわち、リフトピン21と、基部22と、昇降機構23とが、本発明の昇降手段に相当する。
排気機構25(例えば真空ポンプ)は、配管24とバルブ27とを介して、貫通孔34に接続されており、これらの空間内のエアを排出することができる。したがって、基板90をステージ3に載置する際には、排気機構25により貫通孔34内を減圧して、基板90をステージ3に吸着させることができる。
気体供給機構26は、排気機構25と同様に、配管24とバルブ28とを介して、貫通孔34に接続されており、これらの空間内にエアを供給することができる。したがって、気体供給機構26により、上記の排気機構25による基板90の吸着を解除することができる。
バルブ27,28は、制御部8により制御されることで、排気機構25と貫通孔34との接続状態、あるいは気体供給機構26と貫通孔34との接続状態を切り替えることが可能となっている。
またステージ3において、リフトピン21を通すためのピン孔35が設けられており、各リフトピン21と各ピン孔35との隙間にはOリング(図示せず)が固着されている。これにより、ピン孔35を介したエアの通りを抑制し、排気機構25や気体供給機構26による貫通孔34内からの排気効率や気体供給効率を高めることができる。
図3は、基板保持装置20の概略斜視図である。図2では説明の都合上、図示を省略したが、図3に示すように、基板90が保持されるステージ3の保持面30側には、複数の溝33が設けられている。溝33は、X軸方向(第1の方向)に沿って延びる第1溝33aと、Y軸方向(第2の方向)に沿って延びる第2溝33bと、Y軸方向およびX軸方向の両方に対し、傾斜して交わる方向(第3の方向)に沿って延びる第3溝33cとで構成されている。なお本実施の形態においては、基板90の形状が矩形であるため、溝33cは、基板90の対角線上に沿って延びる方向に設けられているとも言い換えることができる。
複数の溝33は、互いに連通接続されており、また溝33のうちのいくつかは、貫通孔34と連通的に接続されている(図2参照)。なお、本実施の形態において、溝33の横幅は、どの領域においてもほぼ一定としているが、もちろん異なっていてもよい。また断面の形状が矩形となる(例えば第1溝33aの場合、XZ平面における断面が矩形となる)溝加工がほどこされている。
なお、前述した端縁部リフトピン21aおよび中央部リフトピン21bは、図3に示すように分散して配置されている。
図4は、YZ平面におけるステージ3の断面の部分拡大図である。図4では、第1溝33aと第2溝33bと貫通孔34とを含み、第2溝33bに沿った断面を示している。また、第1溝33aと連通している部分を示している。(+Y)方向は、基板90の中央部付近に対向する保持エリアへと向かう方向であり、(−Y)方向は基板90の端縁部付近に対向する保持エリアへと向かう方向を示している。
なお基板90の「中央部付近」とは、基板90の中心と端縁部の各点とを結んだときの各直線の中点をつなぎ合わせることで得られる境界線よりも内側(基板90の中心を含む側)をいうものとする。また基板90の「端縁部付近」とは、該境界線よりも外側(基板90の中心を含まない側)から基板90の端までのエリアをいう。
図4に示すように、第2溝33bは、(+Y)方向(すなわち、基板の中央部付近に対向する保持エリア)へ向かうにつれて、第2溝33bの深さ幅Dが大きくなるように加工されている。図4では、第2溝33bの構造について示しているが、第2溝33bに限らず、第1溝33aおよび第3溝33cについても同様の加工が施されている。すなわち、基板90の中央部付近に対向する保持エリアに向かうにつれて、溝33の深さ幅Dが大きくなるように、また逆に基板90の端縁部付近に対向する保持エリアに近づくにつれて、第1溝33a,第3溝33cの深さ幅Dが小さくなるように設計されている。
なお、第1溝33aと第2溝33bとが連通(交差)する部分においては、第1溝33aの溝の形状(ここでは矩形)に沿って、第2溝33bの底の形状が直線的構造でなくなる(図4、矢印)。このように溝33の各交差位置では、底の形状が交差する他の溝33で決定される場合がある。ここで、溝33が他の溝33と連通(交差)する部分の容積は、当該溝33内部の全容積(長手方向に渡る内部の容積)に比して一般に小さい。そこで、溝33の深さ幅Dを保持エリアの中央部に向けて大きくするような設計を行う際には、上記の様な他の溝33と連通する領域については考慮に入れないものとする。また貫通孔34と連通する部分についても、設計上は考慮しないものとする。
また溝33のうち、最外周に設けられるものについては、その長手方向が基板90の中央部付近に向かうことはない。したがって、それらの溝33においては、深さ幅Dが一定の値となる。
このように各溝33の深さ幅Dが保持面30の中央部に向けて大きくなるように設計されることで、基板90の中央部付近に対向する保持エリアの位置において、溝33内の容積が大きくなるように設計される。なお、ここでいう「容積」とは、各溝33の長手方向についての単位長さあたりの溝33内の容積をいう。
以上が本実施の形態における、基板処理装置1および基板保持装置20の構成および機能の説明である。
<1.3.基板保持装置の動作>
次に、基板保持装置20の動作について説明する。
図6、図7および図8は、本実施の形態における基板90の載置および引き上げ手順を説明するための図である。
まず基板90の載置手順について説明する。なお、基板保持装置20による基板90の載置動作は、図示しない基板搬送機構などにより基板90が保持面30の上方に運ばれてきた時点で開始される。
搬送機構などにより基板90が保持面30の上方に運ばれると、昇降機構23が駆動されて、図5に示した基板受渡位置まで、リフトピン21が上昇する。そして、基板90がリフトピン21の上端へ受け渡される。
次に、第2昇降機構23bにより、中央部リフトピン21b上端の高さ位置のみを下降させることで、基板90に撓みが与えられる(図6参照)。基板90に撓みを与えることで、基板90の中央部付近から端縁部付近にかけて、基板90を良好に載置することができる。
続いて、第1昇降機構23aおよび第2昇降機構23bを制御することにより、端縁部リフトピン21aと中央部リフトピン21bとが略同一の下降速度となるように調整して、基板90を下降させる。これにより、基板90は撓んだ状態を維持しつつ、保持面30に向けて下方移動する。
中央部リフトピン21b上端が、保持面30の高さ位置あるいはそれよりも低い位置に到達すると(図7参照)、中央部リフトピン21bの下降動作を停止するとともに、排気機構25による排気動作が開始される。これにより、基板90の中央部付近が保持面30に吸着される。一方、端縁部リフトピン21aは、引き続き下降する。こうして基板90は、その中央部付近から端縁部付近にかけて、徐々に保持面30と接触する。また、基板90と保持面30との間の雰囲気は、貫通孔34を介して排気機構25により排出される。これにより、基板90は中央部から端縁部に向かって保持面30に吸着される。
端縁部リフトピン21a上端が、保持面30の高さ位置あるいはそれよりも低い位置に到達すると(図7参照)、端縁部リフトピン21aの下降動作を停止する。これにより、基板90の全面が保持面30に到達し、基板保持装置20による基板90の載置動作が終了する。以上が載置手順の説明である。
次に、基板90の引き上げ手順について説明する。基板処理装置1によるレジスト塗布処理などが終了した後、引き上げ手順が開始される。最初に、排気機構25が大気開放されることにより、配管24を介して貫通孔34内に大気が送り込まれる。さらに、バルブ27を開放し、気体供給機構26を駆動させることで、貫通孔34内に窒素ガスなどが送り込まれる。これにより、基板90の吸着が解除される。
続いて、第1昇降機構23aを制御して、端縁部リフトピン21aの上昇を開始させる。一方、このとき、中央部リフトピン21bは停止し続けている。これにより、基板90は端縁部から中央部にかけて、徐々に保持面30から引き剥がされる(図6参照)。
さらに端縁部リフトピン21aの上端が所定の高さ位置まで上昇すると、中央部リフトピン21bの上端と端縁部リフトピン21aの上端とが略同一の上昇速度となるように、中央部リフトピン21bを上昇させる。これにより、基板90の中央部付近が保持面30から引き剥がされる。そして、端縁部リフトピン21aおよび中央部リフトピン21bが上昇することにより、基板90が受渡位置まで上方移動する(図5参照)。
<1.4.本実施の形態の利点>
基板保持装置20の構成を上記のようにすることで、以下のような様々な効果を得ることができる。
例えば従来は、基板をステージに載置する際に、基板と保持面との間に形成される「エア溜まり」が問題となっていた。このようなエア溜まりは、基板がステージに速やかに密着するのを妨げるため、基板が保持面に対して水平方向に滑りやすくなり、ステージ3上における基板の位置精度が低下する。
本実施の形態では、保持面30側に溝33が設けられているが、その溝内の深さ幅Dは、保持エリアの中央部に向かうにつれて大きくなるように形成されている。すなわち、基板の中央部付近に対向するエリアにおいて、エアの通路が形成されやすくなっており、基板90の中央部におけるエア溜まりの問題を解消することができる。
図8は、従来の基板保持装置において保持面から基板を引き上げたときの基板と保持面との間の大気の流速分布をシミュレートした様子を示す図である。図8において、白色(あるいは無地)であるほど流速が大きく、黒色であるほど流速が小さいことを示している。この解析の結果から、基板を保持面から引き上げた直後では、基板の端縁部付近における気体の流速が大きいことが分かる。これは基板の周辺部から基板の下面中央部に向けて、気体の流入が活発に起こるためである。一方、基板の対角線上領域(破線で囲んだ部分)と中央部領域における気体の流速は比較的小さい。このことは、基板の下面の対角線上領域および中央部領域におけるエアの循環は、端縁部領域と比較してよくないことを示している。
すなわち、基板の引き上げにかかる時間は、基板の中央部領域と対角線上部領域の引き上げに律速されており、この傾向は処理する基板サイズが大きくなるごとに顕著となる。
本実施の形態においては、溝33の位置に応じて深さ幅Dを変更することにより、基板90が保持面30に載置されたときに、基板90の端縁部付近に対向する保持エリアの溝33内の配管抵抗に比べて、基板90の中央部付近に対向する保持エリアの溝33内の配管抵抗が小さくなるよう溝33が形成されている。これにより、気体供給機構26により供給されるエアは、保持エリアの中央部付近により集まりやすくなり、基板90の中央部付近について、迅速に吸着状態を解除しやすくなっている。したがって、基板90の中央部付近の引き剥がしを迅速に行えるようになるため、基板90の処理時間を短縮することができる。
また上記したように、基板90の引き上げの早さは、対角線上部領域の引き上げに律速されると説明したが、この点に関して本実施の形態では、ステージ3に基板90の対角線に沿った第3溝33cを設けている。これにより、対角線上領域に対しても直接気体を供給することができるため、対角線上部領域の吸着状態を迅速に解除することができ、基板90の引き上げる時間を短縮することができる。
<2. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では深さ幅Dを変えることにより、基板90の中央部付近に対向するエリアの溝33内の容積を大きくした。しかし、もちろんこれに限られることなく、例えば溝の横幅を広く設計する等でもよい。
また上記実施の形態では、溝33の断面の形状を矩形としているが、このような形状に限られるものではない。
また上記実施の形態では、形状が矩形の基板90について説明をしてきたが、基板の形状はこれに限られるものではなく、例えば楕円形型や矩形以外の多角形型のような基板であってもよい。なおこの様な基板を載置するステージに溝を設ける場合には、保持面30に対して水平な面(XY平面)について、任意の第1の方向(例えばX軸方向)と、この第1の方向と直交する第2の方向(例えばY軸方向)と、第1の方向および第2の方向のそれぞれに対して傾斜して交差する第3の方向とに沿って延びるように、溝をそれぞれ設ければよい。また、基板の形状が矩形でない場合にも、保持エリアの中央部に対して基板の中央部が対向するように、基板を載置するのがよい。
また上記実施の形態では、基板90を保持面30に載置する動作や、基板90を保持面30から引き上げる動作を、基板90を撓ませた状態で行うと説明した。しかし、これに限られるものではなく、基板90を撓ませずに水平姿勢を保たせたまま、保持面30に載置させてもよい。また基板90を保持面30から引き上げる際においても、基板90を撓ませずに水平姿勢を保たせたまま、保持面30から引き上げてもよい。
また上記実施の形態では、リフトピン21は基部22を介して昇降機構23に接続されているが、基部22を省略して、リフトピン21と昇降機構23とを直接的に接続する構成であってもよい。
本発明に係る基板保持装置を備える基板処理装置の概略斜視図である。 YZ平面における基板保持装置の断面を示す図である。 基板保持装置の概略斜視図である。 YZ平面におけるステージの断面の部分拡大図である。 基板の載置および引き上げ手順を説明するための図である。 基板の載置および引き上げ手順を説明するための図である。 基板の載置および引き上げ手順を説明するための図である。 従来の基板保持装置において保持面から基板を引き上げたときの基板と保持面との間の大気の流速分布をシミュレートした様子を示す図である。
符号の説明
1 基板処理装置
20 基板保持装置
21 リフトピン
21a 端縁部リフトピン
21b 中央部リフトピン
22 基部
22a 第1基部
22b 第2基部
23 昇降機構
23a 第1昇降機構
23b 第2昇降機構
25 排気機構
26 気体供給機構
3 ステージ
30 保持面
33 溝
33a 第1溝
33b 第2溝
33c 第3溝
34 貫通孔
90 基板
D 深さ幅

Claims (5)

  1. 基板を保持する基板保持装置であって、
    基板を保持する保持面を形成するとともに、互いに連通する複数の溝と前記複数の溝に接続する貫通孔とが設けられるステージと、
    前記貫通孔と連通接続してガスを供給する気体供給手段と、
    前記保持面の位置と前記保持面から離間する位置との間で前記基板を昇降させる昇降手段と、
    を備え、
    前記複数の溝のうち、前記基板の中央部付近に対向する溝内の容積は、前記基板の端縁部付近に対向する溝内の容積よりも大きいことを特徴とする基板保持装置。
  2. 請求項1に記載の基板保持装置であって、
    前記複数の溝のうち、前記基板の中央部付近に対向する溝の深さは、前記基板の端縁部付近に対向する溝の深さよりも大きいことを特徴とする基板保持装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板保持装置であって、
    前記昇降手段は、
    前記基板の端縁部付近を支持して昇降する第1支持部と、
    前記基板の中央部付近を支持しつつ前記第1支持部と独立して昇降可能な第2支持部と、
    を有することを特徴とする基板保持装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板保持装置であって、
    前記貫通孔に連通接続され、前記貫通孔内の雰囲気を排気する排気手段をさらに備えることを特徴とする基板保持装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の基板保持装置であって、
    前記保持面に保持される前記基板の形状が矩形であり、
    前記複数の溝は、
    前記基板の対角方向に沿って延びる溝を有することを特徴とする基板保持装置。
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