JP2009032475A - 透明積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比較して、保護フィルムの剥離時に、透明導電性フィルムが浮き上がった状態で引っ張られ難く、かつ、透過率を向上させることが可能な透明積層フィルムを提供すること。
【解決手段】透明フィルム基材の一方面に、金属層を含む透明導電性層が積層されるとともに、上記透明フィルム基材の他方面に、離型性を有する反射防止層が積層されてなる透明導電性フィルムと、フィルム基材の一方面に粘着層が積層されてなる保護フィルムとを有し、上記反射防止層の表面と上記粘着層の表面とが貼り合わされてなる透明積層フィルムとする。上記透明導電性フィルムと上記保護フィルムとの間の剥離力は、2〜15gf/25mm幅の範囲内にあると良い。また、上記透明導電性フィルムの透明フィルム基材の厚み/上記保護フィルムのフィルム基材の厚みの比は、1.5以上であると良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明積層フィルムに関し、さらに詳しくは、液晶材を利用する調光シートなどの透明電極フィルム、タッチパネルの上部電極基板などに用いて好適な透明積層フィルムに関するものである。
近年、ポリエステルフィルムなどの透明フィルム基材の表面に、ITO層などの透明導電性層を成膜してなる透明導電性フィルムの需要が増加している。
この種の透明導電性フィルムは、例えば、調光シートの透明電極フィルムとして用いられる。調光シートは、2つの透明電極間に液晶層を挟み込み、その液晶材の配列を制御することにより、透過光量を調光することができる。
また例えば、上記透明導電性フィルムは、タッチパネルの透明電極フィルムとして用いられる。タッチパネルは、指やペンなどにより上部電極フィルムにタッチすると、上部電極フィルムの透明導電性層と下部電極基板の透明導電性層とが接触して導通する。そのため、その入力ポイントの座標を検出することにより、スイッチとして動作させることができる。
最近では、透明導電性層として、ITO層に代えて、TiOなどの金属酸化物層とAgなどの金属層とを交互に積層した透明導電性層を用いることも提案されるようになってきている。
ところで、上記透明導電性フィルムを製造する場合、透明フィルム基材の薄膜形成面とは反対側の面に、当該フィルム面を保護するため、予め薄膜形成前に保護フィルム(バッキングフィルムと呼ばれることもある。)を貼り合わせることが行われている。
保護フィルムとしては、ポリエステルフィルムなどのフィルム基材の片面に、アクリル系粘着剤などによる粘着層を形成したものなどが多く使用されている。
例えば、特許文献1には、加工プロセス中における熱損傷を抑制するため、特定の熱特性を有する粘着層付き保護フィルムを、粘着層を介して、透明導電性フィルムの透明フィルム基材に貼り合わせる技術が開示されている。
このように貼り合わされた保護フィルムは、調光シートやタッチパネルなどを表示装置に組み込んだ後に、剥離除去される。
特開平7−68690
しかしながら、従来知られる技術は、以下の点で問題があった。
すなわち、調光シートやタッチパネルなどに適用された後の透明導電性フィルムは、通常、フィルム周囲が固定されている。つまり、図5(a)に示すように、保護フィルム100の貼り付け面とは反対側の面における透明導電性フィルム102の外周(図中、Aの部分)は、シール剤や接着剤などによって固定されている。
この状態で、保護フィルム100を剥離しようとすると、図5(b)に示すように、保護フィルム100の粘着力によっては、透明導電性フィルム102の中央部などが浮き上がった状態で引っ張られ、透明導電性フィルム102に曲がりが生じる。
このような現象が生じると、例えば、図6に示すように、調光シート104の液晶層106が破壊し、調光シート104の機能が妨げられるなどの問題が発生する。なお、図6中、108はシール剤であり、110は透明導電性フィルム102に対向する側の透明導電性フィルムである。
これに対し、タッチパネルは、透明電極間が空間とされているので、調光シートほどその機能が害され難いと考えられる。しかし、復元性などを鑑みると、上記浮き上がりはできる限り抑制することが好ましい。
このような現象を抑制する手段の一つとして、保護フィルムに用いる粘着層の粘着力を弱めることも考えられる。しかしながら、保護フィルムに汎用されているアクリル系などの粘着剤は、そもそも粘着力が高い。そのため、製造バラツキなどを考慮すると、粘着力を弱めたところで安定させるのは、思った以上に困難である。
加えて、近年、透明導電性フィルムは、できる限り薄いものが要求されるようになってきている。ところが、保護フィルムは、透明フィルム基材に対する損傷を抑制するという目的から見れば、フィルム製造性に支障をきたさない範囲内で、できる限り厚い方が好ましい。そのため、透明導電性フィルムとこれに貼り付ける保護フィルムとの厚みの差は、ますます拡大する傾向にある。
そうなると、透明導電性フィルムの剛性が、保護フィルムの剛性よりも相対的に低くなりやすい。それ故、上記保護フィルムの剥離に伴う透明導電性フィルムの浮き上がり現象が、極めて生じやすい状況になってきている。
また更に、透明導電性フィルムには、高い透明性、導電性が要求される。しかしながら、金属層を用いた透明導電性フィルムは、従来より汎用されているITOフィルムに比較すると、金属層による可視光吸収がある。そのため、透明導電性層の可視光反射率を小さく設計しても、可視光吸収がある分、透過率(=100%−可視光反射率−可視光吸収率)が低減しやすい。
金属層による可視光吸収を少なくするため、金属層の厚みを極力薄くすることも考えられるが、過度に金属層を薄くすれば、基本性能である導電性がかえって低下してしまう。
特に、透明導電性フィルムを対で用いた場合には、金属層による可視光吸収の影響が2倍になる。そのため、調光シートやタッチパネル全体の透明性が一層低下しやすくなる。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、従来に比較して、保護フィルムの剥離時に、透明導電性フィルムが浮き上がった状態で引っ張られ難く、かつ、透過率を向上させることが可能な透明積層フィルムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る透明積層フィルムは、透明フィルム基材の一方面に、金属層を含む透明導電性層が積層されるとともに、上記透明フィルム基材の他方面に、離型性を有する反射防止層が積層されてなる透明導電性フィルムと、フィルム基材の一方面に粘着層が積層されてなる保護フィルムとを有し、上記反射防止層の表面と上記粘着層の表面とが貼り合わされてなることを要旨とする。
ここで、上記透明導電性フィルムと上記保護フィルムとの間の剥離力は、2〜15gf/25mm幅の範囲内にあると良い。
また、上記透明導電性フィルムの透明フィルム基材の厚み/上記保護フィルムのフィルム基材の厚みの比は、1.5以上であると良い。
また、上記透明導電性層は、上記金属層と、有機分を含有する金属酸化物層とが積層された積層構造を有していると良い。
この際、上記金属層の少なくとも一方面には、上記有機分を含有する金属酸化物層よりも薄い金属酸化物層が形成されていると良い。
上記透明積層フィルムは、調光シートの透明電極フィルム、タッチパネルの電極基板などとして好適に用いることができる。
一方、本発明に係る調光シートは、一対の透明電極フィルムの間に液晶層が挟持されてなる調光シートであって、少なくとも一方の透明電極フィルムとして、上記透明積層フィルムを用いたことを要旨とする。
また、本発明に係るタッチパネルは、電圧を感知するプローブとして機能する上部電極基板と、タッチ位置の座標検出を行う下部電極基板とが、互いの導電面同士が対向するように配置されてなるタッチパネルであって、上記上部電極基板として、上記透明積層フィルムを用いたことを要旨とする。
本発明に係る透明積層フィルムは、透明フィルム基材における透明導電性層の積層面側とは反対側の面に、離型性を有する反射防止層が積層されている。そして、この反射防止層の表面と保護フィルムの粘着層の表面とが、貼り合わされている。
そのため、透明導電性フィルムの外周が固定された状態で、保護フィルムを剥離する際に、従来に比較して、透明導電性フィルムが浮き上がった状態(持ち上がった状態)で、保護フィルムに引っ張られ難い。
さらに、上記反射防止層により、入射光の反射が低減される。そのため、ITOなどに比較して可視光吸収率の大きな金属層を透明導電性層中に含んでいても、透過率が向上する。
したがって、これを例えば、調光シートに適用した場合には、保護フィルムの剥離時に透明導電性フィルムが浮き上がり難く、液晶層の破壊を抑制することが可能になる。また、良好な透明性を有する調光シートが得られる。また、これを例えば、タッチパネルに適用した場合には、保護フィルムの剥離時に透明導電性フィルムが浮き上がり難く、元に戻らない浮き上がり変形の発生を抑制することが可能になる。また、良好な透明性を有するタッチパネルが得られる。
ここで、上記透明導電性フィルムと保護フィルムとの間の剥離力が特定の範囲内にある場合には、保護フィルムの剥離時における、透明導電性フィルムの浮き上がり抑制効果が高くなる。
また、上記透明導電性フィルムの透明フィルム基材の厚み/透明保護フィルムのフィルム基材の厚みの比が特定の範囲内にある場合も、保護フィルムの剥離時における、透明導電性フィルムの浮き上がり抑制効果が高くなる。
また、上記透明導電性層が、金属層と、有機分を含有する金属酸化物層とが積層された積層構造を有している場合には、透明導電性層としてITO層を単体で用いた場合に比較して、可視光反射率を低減でき、その分、透過率を向上させやすくなる。また、有機分を含有する金属酸化物層は、ゾル−ゲル法などの液相法により成膜できることから、製造コストの低減にも寄与できる。
また、上記金属層の少なくとも一方面に、上記有機分を含有する金属酸化物層よりも薄い金属酸化物層が形成されている場合には、金属層を構成する金属の拡散を抑制しやすくなる。そのため、透明導電性フィルムの耐久性を向上させることができる。
一方、本発明に係る調光シートは、透明電極フィルムの少なくとも一方に、上記透明積層フィルムを用いている。そのため、本発明に係る調光シートの保護フィルムを剥離した際に、透明フィルム基材の浮き上がりを抑制することができる。したがって、液晶層の破壊が発生し難く、信頼性に優れる。
また、本発明に係るタッチパネルは、上部電極基板として、上記透明積層フィルムを用いている。そのため、本発明に係るタッチパネルの保護フィルムを剥離した際に、透明フィルム基材の浮き上がりを抑制することができる。したがって、元に戻らない浮き上がり変形が発生し難く、信頼性に優れる。
以下、本実施形態に係る透明積層フィルム(以下、「本積層フィルム」ということがある。)、本実施形態に係る調光シート(以下、「本調光シート」ということがある。)および本実施形態に係るタッチパネル(以下、「本タッチパネル」ということがある。)について詳細に説明する。なお、説明の順序は次の通りである。
1.本積層フィルム
1.1 透明導電性フィルム
1.1.1 透明フィルム基材
1.1.2 透明導電性層
<金属層(M)>
<金属酸化物層(MO)>
<金属酸化物層(B)>
1.1.3 反射防止層
1.2 保護フィルム
1.2.1 フィルム基材
1.2.2 粘着層
2.本積層フィルムの製造方法
3.本調光シート
4.本タッチパネル
1.本積層フィルム
図1は、本積層フィルムの積層構造(断面)の一例を模式的に示した図である。図1に示すように、本積層フィルム10は、透明導電性フィルム12と、保護フィルム14とを有している。
透明導電性フィルム12は、透明フィルム基材12aと、透明フィルム基材12aの一方面に積層された透明導電性層12bと、透明フィルム基材12aの他方面に積層された、離型性を有する反射防止層12cとを備えている。
一方、保護フィルム14は、フィルム基材14aと、フィルム基材14aの一方面に積層された粘着層14bとを備えている。
そして、透明導電性フィルム12と保護フィルム14とは、透明導電性フィルム12の反射防止層12cの表面と、保護フィルム14の粘着層14bの表面とが当接するように貼り合わされている。
ここで、透明導電性フィルムと保護フィルムとの間の剥離力は、保護フィルムの剥離時における、透明導電性フィルムの浮き上がり抑制効果を高めるなどの観点から、好ましくは、2〜15gf/25mm幅の範囲内、より好ましくは、2〜12gf/25mm幅の範囲内、さらにより好ましくは、2〜10gf/25mm幅の範囲内にあると良い。
なお、上記剥離力は、次のようにして測定される値である。図2に剥離力の測定方法を模式的に示す。図中、透明導電性フィルム12および保護フィルム14における詳細な層構成は省略されている。
先ず、本積層フィルムから幅25mm、長さ300mmの短冊状(帯状)の試料Sを採取する。次いで、この試料Sの一方の短辺側において、引張試験装置(図示せず)に装着するのに必要な分だけ、透明導電性フィルム12と保護フィルム14とを剥離する。次いで、引張試験装置の上方把持部T1に保護フィルム14の端部を把持させるとともに、引張試験装置の下方把持部T2に透明導電性フィルム12の端部を把持させる。次いで、引張試験装置のクロスヘッドスピードを300mm/minとし、保護フィルム14を上方(図中、黒矢印方向)に引っ張り、安定状態で剥離が生じているときの引張荷重を測定する。
本発明では、このようにして測定される25mm幅当たりの引張荷重(gf)を、本積層フィルム10における透明導電性フィルム12と保護フィルム14との間の剥離力と規定している。
上記測定方法によれば、試料Sを構成する透明導電性フィルム12について、曲がり角度Mも合わせて測定することができる。この曲がり角度Mは、引張軸に垂直な方向から、剥離試験の状況を写真撮影し、撮影した写真から角度を読み取ることにより求めることができる。この曲がり角度Mも、液晶層の破壊、フィルム浮き上がりによる変形等と関連のある物性値である。
上記曲がり角度は、180°に近いほど良い。曲がり角度が小さいほど、透明導電性フィルムは大きく曲がることになり、保護フィルム剥離時に、例えば、液晶層等に大きな歪みを与えることになる。上記曲がり角度は、例えば、図3に示すように、透明導電性フィルムが有する透明フィルム基材の腰の強さと保護フィルムが有するフィルム基材の腰の強さとの比(透明導電性フィルムが有する透明フィルム基材の腰の強さ/保護フィルムが有するフィルム基材の腰の強さ)に比例する。透明導電性フィルムの透明フィルム基材と保護フィルムのフィルム基材として同じ材質・同じ幅のフィルム基材を用いた場合、フィルム基材の腰の強さは、下記のとおり、フィルム基材の厚みの3乗に比例する。そのため、透明導電性フィルムの透明フィルム基材の厚み/保護フィルムのフィルム基材の厚みの比も、重要なパラメータになりうるといえる。
フィルム基材の腰の強さR=E・b・d/12
但し、E:フィルム基材のヤング率
b:フィルム基材の幅
d:フィルム基材の厚さ
本積層フィルムにおいて、上記透明導電性フィルムの透明フィルム基材の厚み/保護フィルムのフィルム基材の厚みの比は、保護フィルムの剥離時における、透明導電性フィルムの浮き上がり抑制効果を高めるなどの観点から、好ましくは、1.5以上、より好ましくは、2以上、さらにより好ましくは、2.5以上であると良い。なお、上記厚みの比の上限は、特に限定されるものではないが、フィルム基材として入手が容易であるなどの観点から、100以下であると良い。
以下、本積層フィルムを構成する透明導電性フィルム、保護フィルムの詳細な構成について説明する。
1.1 透明導電性フィルム
上述したように、透明導電性フィルムは、透明フィルム基材と、透明導電性層と、離型性を有する反射防止層とを備えている。
1.1.1 透明フィルム基材
透明フィルム基材は、透明導電性層や反射防止層などの薄膜層を形成するためのベースとなるものである。透明フィルム基材の材料としては、可視光領域において透明性を有し、その表面に薄膜層を支障なく形成できるものであれば、基本的には、何れのものでも用いることができる。
透明フィルム基材の材料としては、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、トリアセチルセルロース、ポリウレタン、シクロオレフィンポリマーなどの透明高分子材料を例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これらのうち、とりわけ、透明性、耐久性、加工性などに優れるなどの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンポリマーなどを好適なものとして例示することができる。特に好ましくは、コスト、透明性、耐久性、加工性などのバランスに優れるなどの観点から、ポリエチレンテレフタレートである。
また、上記透明フィルム基材の厚みは、調光シートやタッチパネルなど、本積層フィルムの用途、用いる材料などを考慮して種々調節することができる。その好ましい下限値として、具体的には、例えば、10μm、25μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、500μm、250μmなどを例示することができる。
なお、透明フィルム基材の片面(反射防止層の積層面側)には、易接着層などが形成されていても良い。
1.1.2 透明導電性層
透明導電性層は、導電性を確保するため、少なくとも金属層を含んでいる。透明導電性層は、好ましくは、高屈折率を確保する、柔軟性を向上させる、比較的低コストであるなどの観点から、有機分を含有する金属酸化物層をさらに含んでいると良い。
透明導電性層としては、具体的には、金属層(以下、「M」と略表記することがある。)と、有機分を含有する金属酸化物層(以下、「MO」と略表記することがある。)とが交互に積層されたものなどを例示することができる。
さらに、金属層を構成する金属の拡散を抑制するなどの観点から、金属層の何れか一方面、または、金属層の両面には、有機分を含有する金属酸化物層よりも薄い金属酸化物層(以下、「B」と略表記することがある。)が形成されていると良い。
したがって、透明導電性層の積層構造の基本単位としては、具体的には、例えば、透明フィルム基材側から、MO│M、MO│B/M/B、MO│M/B、MO│B/Mといった第1基本単位、または、透明フィルム基材側から、M/MO、B/M/B│MO、M/B│MO、B/M│MOといった第2基本単位などを例示することができる。
透明導電性層は、第1基本単位から選択される1または2以上の基本単位を単数または複数繰り返し積層した積層構造を有していても良いし、第2基本単位から選択される1または2以上の基本単位を単数または複数繰り返し積層した積層構造を有していても良い。
金属層を構成する金属は、透明フィルム基材側とは反対側に拡散しやすい傾向が見られる。そのため、第1基本単位であれば、MO│B/M/B、MO│M/Bの単位を好適に選択することができる。また、第2基本単位であれば、B/M/B│MO、M/B│MOの単位を好適に選択することができる。
とりわけ、金属層を構成する金属の拡散を抑制しやすいなどの観点から、第1基本単位であれば、MO│B/M/Bの単位を、第2基本単位であれば、B/M/B│MOの単位を最も好適に選択することができる。
なお、第1基本単位を用いる場合には、金属層を劣化し難くする、可視光に対する透明性を確保しやすいなどの観点から、透明フィルム基材から最も遠い表面に、別途、有機分を含有する金属酸化物層(MO)を積層するのが好ましい。
上記積層構造における積層数は、各薄膜層の材料や厚み、要求される透明性、製造コストなどを考慮して異ならせることができる。上記積層数としては、2〜10層が好ましく、3層、5層、7層、9層などの奇数層がより好ましい。
なお、上記積層数では、有機分を含有する金属酸化物層(MO)を1層、有機分を含有する金属酸化物層よりも薄い金属酸化物層(B)を含めた金属薄膜(M)を1層として数えている。
上記積層数としては、透明性、製造コストのバランスに優れるなどの観点から、MO│B/M/B│MO、MO│B/M│MO、MO│M/B│MOなどの3層が最も好ましい。
透明導電性層において、各薄膜層は、一度に形成されたものであっても良いし、分割形成されたものであっても良い。また、透明導電性層中に含まれる各薄膜層のうち、一部または全部が分割形成されていても良い。各薄膜層が、複数の分割層よりなる場合、その分割数は、各薄膜層ごとに同じであっても良いし、異なっていても良い。なお、分割層は積層数として数えず、複数の分割層が集合して形成された1つの薄膜層を1層として数える。
各薄膜層の組成または材料は、それぞれ同一の組成または材料から形成されていても良いし、異なる組成または材料から形成されていても良い。なお、この点は、各薄膜層が複数の分割層よりなる場合も同様である。
また、各薄膜層の厚みは、ほぼ同一であっても良いし、各層ごとに異なっていても良い。
以下、金属層(M)、有機分を含有する金属酸化物層(MO)、有機分を含有する金属酸化物層よりも薄い金属酸化物層(B)についてより詳細に説明する。
<金属層(M)>
金属層は、主として導電性を確保するための層である。
金属層を主に構成する金属としては、具体的には、例えば、銀、金、白金、銅、アルミニウム、クロム、チタン、亜鉛、スズ、ニッケル、コバルト、ニオブ、タンタル、タングステン、ジルコニウム、鉛、パラジウム、インジウムなどの金属や、これら金属の合金などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
上記金属としては、導電性、積層時の可視光透過性などに優れるなどの観点から、銀および/または銀合金が好ましい。より好ましくは、熱、光、水蒸気などの環境に対する耐久性が向上するなどの観点から、ビスマス、金、パラジウム、白金、銅などの金属元素を少なくとも1種以上含んだ銀合金であると良い。特に好ましくは、銀の拡散抑制効果が大きい、コスト的に有利であるなどの観点から、ビスマスを含む銀合金(Ag−Bi系合金)である。
ビスマスを含む銀合金を用いる場合、ビスマスの割合としては、銀とビスマスとの総量に対して、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、0.01原子%、0.05原子%などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、5原子%、2原子%などを例示することができる。なお、上記ビスマスの割合は、ICP分析法を用いて測定することができる。
上記金属層の厚みは、表面抵抗と可視光透過率とのバランスなどを考慮して種々調節することができる。金属層の厚みが過度に厚すぎると、可視光吸収が大きくなり、可視光透過率が低下するなどの傾向が見られる。一方、その厚みが過度に薄すぎると、表面抵抗値が増大し、本積層フィルムの基本性能の一つである導電性が低下するなどの傾向が見られる。したがって、上記金属層の厚みの選択には、これらに留意すると良い。
上記金属層の厚みとしては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、5nm、8nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、30nm、20nmなどを例示することができる。
ここで、上記金属層を形成する方法としては、具体的には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、MBE法、レーザーアブレーション法などといった物理的気相成長法(PVD)、熱CVD法、プラズマCVD法などといった化学的気相成長法(CVD)などの気相法、導電性ペーストを塗工し、焼結する方法などを例示することができる。上記積層構造中の各金属層は、これらのうち何れか1つの方法を用いて形成されていても良いし、あるいは、2つ以上の方法を用いて形成されていても良い。
より具体的には、例えば、真空蒸着法を用いる場合には、蒸発源として所望の金属を用い、抵抗加熱、レーザ加熱、電子ビーム加熱などにより、金属を加熱蒸着させて金属層を形成すれば良い。
また、例えば、スパッタリング法を用いる場合には、ターゲットとして所望の金属を用いるとともに、スパッタリングガスとしてアルゴン、ネオンなどの不活性ガスを用い、ターゲットと透明フィルム基材との間に直流(DC)電圧(DCスパッタリング法)または高周波(RF)電圧(RFスパッタリング法)を印加し、金属層を形成すれば良い。成膜速度を速くする観点から、直流マグネトロンスパッタリング法や高周波マグネトロンスパッタリング法を用いても良い。
また、例えば、イオンプレーティング法を用いる場合には、蒸発源として所望の金属を用い、真空蒸着装置内に低圧ガスを導入し電界をかけてプラズマを発生させ、蒸発源からの蒸発粒子をイオン化しながら蒸着させ、金属層を形成すれば良い。
<金属酸化物層(MO)>
金属酸化物層(MO)は、可視光領域において透明性を有し、主として高屈折率層として機能するものである。ここで、高屈折率とは、633nmの光に対する屈折率が1.7以上ある場合をいう。
上記金属酸化物としては、具体的には、例えば、チタンの酸化物、亜鉛の酸化物、インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウムとスズとの酸化物、マグネシウムの酸化物、アルミニウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、ニオブの酸化物、セリウムの酸化物などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。また、これら金属酸化物は、2種以上の金属酸化物が複合した複酸化物であっても良い。
上記金属酸化物としては、とりわけ、可視光に対する屈折率が比較的大きいなどの観点から、酸化チタン(IV)(TiO)、ITO、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)などを好適なものとして例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
ここで、上記金属酸化物層(MO)は、主成分として金属酸化物を含んでいるが、それ以外にも、有機分を含有していると良い。この有機分を含有することで、本積層フィルムの可撓性をより向上させることができる。この種の有機分としては、具体的には、例えば、金属酸化物層(MO)の形成材料に由来する成分などを例示することができる。
上記有機分としては、より具体的には、例えば、上述した金属酸化物を構成する金属の金属アルコキシド、金属アシレート、金属キレートなどといった有機金属化合物(その分解物なども含む)などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
上記金属酸化物層(MO)中に含まれる有機分の含有量としては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、3、5、10質量%などを例示することができる。
一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、30、20、15質量%などを例示することができる。
なお、上記有機分の種類は、赤外分光法(IR)(赤外吸収分析)などを用いて調べることができる。また、上記有機分の含有量は、X線光電子分光法(XPS)などを用いて調べることができる。
上記金属酸化物層(MO)は、必要な屈折率を確保でき、可視光透過性などに悪影響を及ぼさない範囲内であれば、上記主成分や上記有機分以外にも、他の成分を含んでいても良い。
例えば、上記金属酸化物層(MO)の形成時に使用した各種の添加剤、不可避不純物などの物質を1種または2種以上含んでいても良い。上記添加剤としては、上記有機金属化合物と反応して紫外線吸収性のキレートを形成する化合物(後述する)などを例示することができる。
また、上記金属酸化物層(MO)の厚みは、可視光透過率や可視光反射率などを考慮して種々調節することができる。上記金属酸化物層(MO)の厚みとしては、具体的には、例えば、その好ましい下限値として、18nm、20nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、150nm、100nmなどを例示することができる。
以上のような構成を有する上記金属酸化物層(MO)は、液相法により好適に形成することができる。液相法は、気相法と比較して、真空引きしたり、大電力を使用したりする必要がない。そのため、その分、コスト的に有利であり、生産性にも優れている。
上記液相法としては、有機分を残存させやすいなどの観点から、ゾル−ゲル法を好適に利用することができる。
上記ゾル−ゲル法としては、より具体的には、例えば、金属酸化物を構成する金属の有機金属化合物を含有するコーティング液を層状にコーティングし、これを必要に応じて乾燥させ、金属酸化物層(MO)の前駆体層を形成した後、この前駆体層中の有機金属化合物を加水分解・縮合反応させ、有機金属化合物を構成する金属の酸化物を合成するなどの方法を例示することができる。これによれば、金属酸化物を主成分として含み、有機分を含有する金属酸化物層(MO)を形成することができる。以下、上記方法について説明する。
上記コーティング液は、上記有機金属化合物を適当な溶媒に溶解して調製することができる。この際、有機金属化合物としては、具体的には、例えば、チタン、亜鉛、インジウム、スズ、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、セリウム、シリコン、ハフニウム、鉛などの金属の有機化合物などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
上記有機金属化合物としては、具体的には、例えば、上記金属の金属アルコキシド、金属アシレート、金属キレートなどを例示することができる。好ましくは、空気中での安定性などの観点から、金属キレートであると良い。
上記有機金属化合物としては、とりわけ、高屈折率を有する金属酸化物になり得る金属の有機化合物を好適に用いることができる。このような有機金属化合物としては、例えば、有機チタン化合物などを例示することができる。
上記有機チタン化合物としては、具体的には、例えば、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラメトキシチタンなどのM−O−R結合(Rはアルキル基を示し、Mはチタン原子を示す)を有するチタンのアルコキシドや、イソプロポキシチタンステアレートなどのM−O−CO−R結合(Rはアルキル基を示し、Mはチタン原子を示す)を有するチタンのアシレートや、ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトナート、ジヒドロキシビスラクタトチタン、ジイソプロポキシビストリエタノールアミナトチタン、ジイソプロポキシビスエチルアセトアセタトチタンなどのチタンのキレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。また、これらは単量体、多量体の何れであっても良い。
上記コーティング液中に占める有機金属化合物の含有量としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、20、15、10質量%などを例示することができる。これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、1、3、5質量%などを例示することができる。
一方、上記有機金属化合物を溶解させる溶媒としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘプタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、酢酸エチルなどの有機酸エステル、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのシクロエーテル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの酸アミド類、ヘキサンなどの炭化水素類、トルエンなどの芳香族類などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
この際、上記溶媒量としては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、上記有機金属化合物の固形分重量に対して、5、10倍量などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、上記有機金属化合物の固形分重量に対して、50、30、20倍量などを例示することができる。
上記溶媒量が50倍量より多くなると、一回のコーティングで形成できる層厚が薄くなり、所望の厚みを得るために多数回のコーティングが必要となる傾向が見られる。一方、5倍量より少なくなると、層厚が厚くなり過ぎ、有機金属化合物の加水分解・縮合反応が十分に進行し難くなる傾向が見られる。したがって、上記溶媒量は、これらを考慮して選択すると良い。
また、上記コーティング液中には、ゾル−ゲル法による加水分解が促進され、高屈折率化が図りやすくなるなどの観点から、必要に応じて水が含まれていても良い。
この場合、上記コーティング液中に占める水分含有量は、好ましくは1質量%以上あると良い。
もっとも、上記水分含有量を過度に多くしても、屈折率の向上効果も頭打ちになるし、コーティングもやり難くなるなどの傾向が見られる。そのため、上記水分含有量の好ましい上限値として、具体的には、例えば、50、40、30、20、10質量%などを例示することができる。
なお、上記水分含有量は、カールフィッシャー水分計(容量滴定方式)により測定される値である。すなわち、カールフィッシャー水分計を用い、被測定対象であるコーティング液を脱水溶剤中に溶解または分散した後、カールフィッシャー試薬(滴定剤)にて滴定すれば、コーティング液中に占める水分含有量を求めることができる。
上記カールフィッシャー水分計は、例えば、京都電子工業(株)などにより上市されている。また、脱水溶剤、カールフィッシャー試薬についても、例えば、三菱化学(株)などにより、アクアミクロン(登録商標、以下省略)脱水溶剤GEX、アクアミクロン滴定剤SS−Zなどとして上市されている。
上記コーティング液の調製は、例えば、所定割合となるように秤量した有機金属化合物と、適当な量の溶媒と、必要に応じて添加される他の成分とを、攪拌機などの撹拌手段により所定時間撹拌・混合するなどの方法により調製することができる。この場合、各成分の混合は、1度に混合しても良いし、複数回に分けて混合しても良い。
また、上記コーティング液のコーティング法としては、均一なコーティングが行いやすいなどの観点から、マイクログラビア法、グラビア法、リバースロールコート法、ダイコート法、ナイフコート法、ディップコート法、スピンコート法、バーコート法など、各種のウェットコーティング法を好適なものとして例示することができる。これらは適宜選択して用いることができ、1種または2種以上併用しても良い。
また、コーティングされたコーティング液を乾燥する場合、公知の乾燥装置などを用いて乾燥させれば良い。この際、乾燥条件としては、具体的には、例えば、80℃〜120℃の温度範囲、0.5分〜5分の乾燥時間などを例示することができる。
また、前駆体層中の有機金属化合物を加水分解・縮合反応させる手段としては、具体的には、例えば、紫外線照射、電子線照射、加熱など、各種の手段を例示することができる。これらは1種または2種以上組み合わせて用いても良い。これらのうち、とりわけ、紫外線照射を好適に用いることができる。他の手段と比較した場合、低温、短時間で金属酸化物を生成できるし、熱劣化など、熱による負荷を透明フィルム基材、保護フィルムに与え難いからである。また、有機分として、有機金属化合物(その分解物なども含む)などを残存させやすい利点もあるからである。
この際、用いる紫外線照射機としては、具体的には、例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、重水素ランプ、エキシマランプ、メタルハライドランプなどを例示することができる。これらは1種または2種以上組み合わせて用いても良い。
また、照射する紫外線の光量は、前駆体層を主に形成している有機金属化合物の種類、コーティング層の厚みなどを考慮して種々調節することができる。もっとも、照射する紫外線の光量が過度に小さすぎると、金属酸化物層(MO)の高屈折率化を図り難くなる。一方、照射する紫外線の光量が過度に大きすぎると、紫外線照射の際に生じる熱により透明フィルム基材が変形することがある。したがって、これらに留意すると良い。
照射する紫外線の光量としては、具体的には、例えば、測定波長300〜390nmのとき、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、300mJ/cm、500mJ/cmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、8000mJ/cm、5000mJ/cmなどを例示することができる。
なお、前駆体層中の有機金属化合物を加水分解・縮合反応させる手段として、紫外線照射を用いる場合、上述したコーティング液中に、有機金属化合物と反応して紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤を添加しておくと良い。出発溶液であるコーティング液中に上記添加剤が添加されている場合には、予め紫外線吸収性キレートが形成されたところに紫外線照射がなされるので、比較的低温下において金属酸化物層(MO)の高屈折率化を図り得やすくなるからである。
上記添加剤としては、具体的には、例えば、βジケトン類、アルコキシアルコール類、アルカノールアミン類などの添加剤を例示することができる。より具体的には、上記βジケトン類としては、例えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、マロン酸ジエチルなどを例示することができる。上記アルコキシアルコール類としては、例えば、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−メトキシ−2−プロパノールなどを例示することができる。上記アルカノールアミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
これらのうち、とりわけ、βジケトン類が好ましく、中でもアセチルアセトンを最も好適に用いることができる。
また、上記添加剤の配合割合としては、上記有機金属化合物における金属原子1モルに対して、例えば、0.1〜2倍モルの範囲などを例示することができる。
<金属酸化物層(B)>
金属酸化物層(B)は、主として、上記金属層(M)を構成する金属が、金属酸化物層(MO)中へ拡散するのを抑制する機能を有している。また、金属層(M)と金属酸化物層(MO)との間に介在することで、両者の密着性の向上にも寄与する。
なお、金属酸化物層(B)は、連続的に層状に形成されていることが好ましいが、上記拡散を抑制できれば、浮島状など、不連続な部分があっても良い。
上記金属酸化物層(B)は、主として金属酸化物より形成されている。上記金属酸化物としては、具体的には、例えば、チタンの酸化物、亜鉛の酸化物、インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウムとスズとの酸化物、マグネシウムの酸化物、アルミニウムの酸化物、ジルコニウムの酸化物、ニオブの酸化物、セリウムの酸化物などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。また、これら金属酸化物は、2種以上の金属酸化物が複合した複酸化物であっても良い。なお、上記金属酸化物層(B)は、上記金属酸化物以外に不可避不純物などを含んでいても良い。
この際、上記金属酸化物層(B)を構成する金属酸化物は、上記金属酸化物層(MO)との密着性を一層向上させやすいなどの観点から、上記金属酸化物層(MO)を構成する金属酸化物と同一種であると良い。
上記金属酸化物層(B)を構成する金属酸化物としては、とりわけ、チタンの酸化物を好適に用いることができる。
ここで、上記金属酸化物層(B)は、上記金属酸化物層(MO)よりも厚みが薄い。これは、上記金属薄膜(M)を構成する金属の拡散は、原子レベルで生じるので、屈折率を十分確保するのに必要な厚みまで厚くする必要性が低いからである。また、薄く形成することで、その分、成膜コストが安価になり、本積層フィルムの製造コストの低減にも寄与することができる。
上記金属酸化物層(B)の厚みとしては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、1.0nm、1.5nm、2.0nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、15.0nm、10.0nm、8.0nmなどを例示することができる。
上記金属酸化物層(B)を構成する金属酸化物として、チタンの酸化物を用いる場合、チタンの酸化物における酸素に対するチタンの原子モル比Ti/Oとしては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、1.0/4.0、1.0/3.8、1.0/3.5、1.0/3.0、1.0/2.8などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、1.0/0.5、1.0/0.7、1.0/1.0、1.0/1.2、1.0/1.5、1.0/2.0などを例示することができる。Ti/O比がこの範囲内にあれば、膜質、界面の表面形状などに優れることから、金属層(M)を構成する金属の拡散を抑制しやすくなるからである。
上記Ti/O比は、当該層の組成から算出することができる。当該層の組成分析方法としては、極めて薄い薄膜層の組成を比較的正確に分析することが可能な観点から、エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)を好適に用いることができる。
具体的な組成分析方法について説明すると、先ず、超薄切片法(ミクロトーム)などを用いて、分析対象となる当該層を含む透明導電性層の断面方向の厚みが100nm以下の試験片を作製する。次いで、断面方向から当該層の位置を、透過型電子顕微鏡(TEM)により確認する。次いで、EDX装置の電子銃から電子線を放出させ、分析対象となる当該層の厚み中央部近傍に入射させる。試験片表面から入射した電子は、ある深さまで入り込み、各種の電子線やX線を発生させる。この際の特性X線を検出して分析することで、当該層の構成元素分析を行うことができる。
上記金属酸化物層(B)は、緻密な層を形成できる、数nm〜数十nm程度の薄膜層を均一な厚みで形成できるなどの観点から、気相法により好適に形成すると良い。
上記気相法としては、具体的には、例えば、上述した真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、MBE法、レーザーアブレーション法などといった物理的気相成長法(PVD)、熱CVD法、プラズマCVD法などといった化学的気相成長法(CVD)などを例示することができる。
この際、上記金属酸化物層(B)は、主に金属酸化物より形成されているので、上記各薄膜形成法による成膜時には、その雰囲気中に酸素を含むガスを導入する必要がある。
なお、透明導電性層中に含まれる各金属酸化物層(B)は、これら気相法のうち何れか1つの方法を用いて形成されていても良いし、あるいは、2つ以上の方法を用いて形成されていても良い。
上記気相法としては、真空蒸着法などと比較して層界面の密着性に優れる、層厚制御が容易であるなどの観点から、上述したスパッタリング法を好適に用いることができる。
但し、スパッタリング法を用いる場合には、例えば、スパッタリングガスとしてのアルゴン、ネオンなどの不活性ガスに、さらに反応性ガスとして酸素を含むガスを混合し、金属と酸素とを反応させながら金属酸化物層(B)を形成することになる(反応性スパッタリング法)。
また、反応性スパッタリング法を用いて、例えば、上記Ti/O比を有するチタン酸化物層を得る場合、雰囲気中の酸素濃度(不活性ガスに対する酸素を含むガスの体積割合)は、上述した層厚範囲を考慮して最適な割合を適宜選択すれば良い。
具体的には、厚みを厚くするには、金属チタンターゲットへの投入電力、雰囲気中の酸素濃度などを増やせば良く、一方、厚みを薄くするには、同投入電力、同酸素濃度などを減らせば良い。したがって、上述した最小の層厚値を選択した場合には、酸素濃度の好ましい下限値として、具体的には、例えば、2vol%などを例示することができる。一方、上述した最大の層厚値を選択した場合には、酸素濃度の好ましい上限値として、具体的には、例えば、35vol%などを例示することができる。酸素濃度がこの範囲にあれば、上記Ti/O比を有するチタン酸化物層を得ることができる。
なお、本積層フィルムが有する透明導電性層において、上記金属層(M)、金属酸化物層(MO)および金属酸化物層(B)の各材料は、必要に応じて上述したものから適宜選択して用いることができる。最も好適な層形成材料の組み合わせとしては、上記金属酸化物層(MO)および金属酸化物層(B)における金属酸化物として、チタンの酸化物、金属層(M)における金属として、銀または銀合金を例示することができる。表面抵抗が低く、透明性に優れるなど、特性バランスが良いからである。
1.1.3 反射防止層
反射防止層は、反射防止機能以外に、保護フィルムの粘着層との剥離を容易にするため、離型性を有している。
反射防止層を主に構成する材料としては、具体的には、フッ素樹脂などのフッ素含有樹脂、シリコーン樹脂などのシリコーン含有樹脂、低屈折率フィラー添加樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
上記反射防止層の屈折率(633nmの光に対する屈折率)としては、光学設計などの観点から、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、1.30、1.32などを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、1.42、1.40などを例示することができる。
上記反射防止層の厚みとしては、反射防止層の屈折率とも関係してくるが、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、80nm、85nmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、170nm、150nmなどを例示することができる。
上記反射防止層を形成する方法としては、具体的には、例えば、上記主材料樹脂、および/または、上記主材料樹脂になりうるモノマー・オリゴマーと、必要に応じて添加される各種添加剤と、メチルエチルケトンなどの各種溶剤とを混合するなどして調製した塗工液を、透明フィルム基材の透明導電性層の形成面とは反対側の面に塗工し、乾燥、必要に応じて重合させる方法などを例示することができる。
1.2 保護フィルム
上述したように、保護フィルムは、フィルム基材と、粘着層とを備えている。
1.2.1 フィルム基材
フィルム基材の材料としては、可撓性を有し、透明導電性フィルムを保護しうる強度などを有しておれば、基本的には、何れのものでも用いることができる。なお、フィルム基材は、透明フィルム基材のように、可視光に対する透明性を必ずしも有している必要はないが、製造工程内における検査のやりやすさなどの観点から、透明性を有していると良い。
フィルム基材の材料としては、具体的には、例えば、上述した透明フィルム基材と同様のものを例示することができる。
また、上記フィルム基材の厚みは、製造時などに透明導電性フィルムに加わる外傷の程度などを考慮して種々調節することができる。その好ましい下限値として、具体的には、例えば、5μm、10μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、125μm、100μmなどを例示することができる。
1.2.2 粘着層
粘着層は、反射防止層に対する粘着性を有しておれば良い。粘着層は、フィルム基材の表面に粘着層材料を層状に形成したものであっても良いし、フィルム基材の表層を改質し、粘着性を付与するなどして形成されたものであっても良い。好ましくは、製造性に優れるなどの観点から、前者であると良い。
上記粘着層を構成する主材料としては、具体的には、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
これらのうち、好ましくは、コスト、透明性などの観点から、アクリル樹脂などである。
上記粘着層の粘着力は、粘着剤の配合や粘着層の厚さなどにより制御することができる。上記粘着層の厚みとしては、その好ましい下限値として、具体的には、例えば、2μm、3μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、50μm、30μmなどを例示することができる。
上記粘着層を形成する方法としては、具体的には、例えば、上記主材料樹脂、および/または、上記主材料樹脂になりうるモノマー・オリゴマーと、必要に応じて添加される各種添加剤と、メチルエチルケトンなどの各種溶剤とを混合するなどして調製した塗工液を、フィルム基材の片面に塗工し、乾燥、必要に応じて重合させる方法などを例示することができる。
2.本積層フィルムの製造方法
上述した各層の形成方法を利用して、本積層フィルムを製造する方法としては、例えば、次のような方法を例示することができる。以下、MO│B/M/B│MOの積層構造を備えた透明導電性層を形成する場合を用いて具体的に説明する。
先ず、フィルム基材をロールから繰り出し、フィルム基材の片面に粘着層を形成して保護フィルムとし、これをロールに巻き取る。
次に、このロールから保護フィルムを繰り出すともに、透明フィルム基材をロールから繰り出し、保護フィルムの粘着層と透明フィルム基材の片面とを貼り合わせ、これをロールに巻き取る。
次に、このロールを繰り出しながら、透明フィルム基材の保護フィルム貼り合わせ側とは反対側の面に、上述したゾル−ゲル法などの液相法により金属酸化物層(MO)を形成した後、これをロールに巻き取る。
次に、このロールを、上述した反応性スパッタリング法などの気相法による薄膜形成装置の成膜室内に装着し、ロールを繰り出しながら、酸素を含む雰囲気中で、金属酸化物層(MO)の表面上に金属酸化物層(B)を形成する。次いで、このフィルム体を他の成膜室に移動させ、引き続き、酸素を実質的に含まない雰囲気中で、金属酸化物層(B)の表面上に金属層(M)を形成する。次いで、このフィルム体を他の成膜室に移動させ、上記と同様にして、酸素を含む雰囲気中で金属層(M)の表面上に金属酸化物層(B)を形成し、これをロールに巻き取る。
次に、このロールを繰り出しながら、上記と同様にして、金属酸化物層(B)の表面上に金属酸化物層(MO)を形成し、これをロールに巻き取る。
基本的には、このような操作を行えば、本積層フィルムを連続的に製造することができる。なお、他の基本単位を含む透明導電性層を形成する場合には、上記方法に準じて行えば良い。また、各薄膜層を複数の分割層より形成する場合には、各操作を分割数だけ繰り返し行えば良い。
3.本調光シート
本調光シートは、一対の透明電極フィルムの間に液晶層が挟持されてなる。ここで、一対の透明電極フィルムのうち、少なくとも一方は、上述した本積層フィルムである。なお、本積層フィルムは、透明電極となる透明導電性層側が液晶層側となるように配置されている。
また、一方の透明電極フィルムだけに上記透明積層フィルムを用いる場合、他方の透明電極フィルムとしては、透明フィルム基材の表面にITOなどの金属酸化物層を積層したもの、これに保護フィルムを積層したものなど、従来知られる透明電極フィルムを用いることができる。
好ましくは、両透明電極フィルムともに、本積層フィルムを使用するのが好ましい。本調光シートの両面とも損傷などから保護することができ、保護フィルムの剥離時に液晶層を破壊し難いからである。また、品種が少なくなって製造コストの低減を図ることができる、調光性、可視光透過性などの向上に有利であるなどの利点もあるからである。
液晶層は、液晶分子を含んでおり、かつ、調光可能であれば、層全体が液晶分子で満たされていても良いし、液晶分子と高分子との混合物よりなっていても良い。後者の場合としては、具体的には、例えば、高分子中に液晶分子を分散したものなどを例示することができる。
用いる液晶分子は特に限定されるものではない。具体的には、例えば、ネマチック型、コレステリック型、スメチック型などの何れの液晶分子も適用可能である。好ましくは、ネマチック型液晶分子を含んでいると良い。これらは1種または2種以上混合して用いても良い。
また、上記高分子としては、透明性を有し、液晶分子の配向に悪影響を及ぼさないものであれば、何れのものでも用いることができる。具体的には、例えば、ビニルエーテルアクリレート、ビニルエーテルアクリレートと他のモノマーとの共重合体などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
これらのうち、好ましくは、透明性に優れる、液晶分子との屈折率との関係が良好であるなどの観点から、ビニルエーテルアクリレート共重合体である。
また、液晶分子と高分子とを混合する場合、両者の割合は特に限定されるものではなく、調光性、コストなどを考慮して最適な割合を選択することができる。具体的には、例えば、液晶分子の割合としては、50〜90質量%、高分子の割合としては、10〜50質量%などを好ましい範囲として例示することができる。
なお、液晶層中には、必要に応じて、紫外線開始剤などの光開始剤、酸化防止剤などの添加剤が1種または2種以上含まれていてもよい。
上記液晶層の厚みは、調光性、透明性、可撓性などを考慮して種々調節することができる。上記液晶層の厚みとしては、具体的には、例えば、その好ましい下限値として、5μm、10μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい下限値と組み合わせ可能な好ましい上限値として、具体的には、例えば、200μm、100μmなどを例示することができる。
なお、上記液晶層は、水分などを遮断する、液晶材の漏れを防ぐなどの観点から、例えば、調光領域の外周にシール材を設けることにより封止されていても良い。他にも、調光領域の外周に透明電極がない領域を形成し、2枚の透明フィルム基材同士を熱融着することにより封止されていても良い。
この場合、上記シール材としては、具体的には、例えば、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂などの光硬化樹脂、これらの混合物などを例示することができる。
液晶層を形成する方法としては、具体的には、例えば、一対の透明電極フィルムの透明電極面を対向させ、所定の隙間を形成し、この隙間に液晶材を自然または真空注入する方法、一方の透明電極フィルムの透明電極面に液晶材を滴下または塗布し、その後、他方の透明電極フィルムの透明電極面を貼り合わせる方法などを例示することができる。なお、上記隙間を均一に形成するため、スペーサーなどを散布しても良い。
また、高分子を含む液晶層を形成する場合、液晶分子と高分子との混合物を当初より用い、これを上記隙間に注入などしても良いし、当該高分子を生成可能なモノマを上記隙間に注入などした後、熱や光などを用いて、上記モノマを重合させて高分子を生成させても良い。
低分子量であり、流動性が大きく、注入などを行いやすいなどの観点から、後者を好適に用いることができる。
4.本タッチパネル
本タッチパネルは、電圧を感知するプローブとして機能する上部電極基板と、タッチ位置の座標検出を行う下部電極基板とが、互いの導電面同士が対向するように配置されてなる。
ここで、本タッチパネルは、上部電極基板として、上述した本積層フィルムを用いている。なお、本積層フィルムは、透明電極となる透明導電性層側が下部電極基板側となるように配置されている。
下部電極基板としては、例えば、所定の表面抵抗を備えたITO層などの透明導電性層を1層以上有するITOフィルム、ITOガラスなどが挙げられる。
また、上下の基板の間には、任意にスペーサを介在させても良い。スペーサを介在させる場合、スペーサは、特に限定されるものではなく、従来知られる材質、構造のものを採用することができる。
スペーサとしては、例えば、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂などによりドットパターンを印刷形成したものなどが挙げられる。これらは1種または2種以上併用されていても良い。
本タッチパネルは、例えば、次のように製造することができる。上部電極基板の基板周囲に、導電性ペーストなどの導電性材料により、取り出し電極を形成し、この取り出し電極に電位取り出し配線を取り付ける。
また、下部電極基板の基板周囲に、導電性ペーストなどの導電性材料により電圧印加電極を形成し、この電圧印加電極の四隅にそれぞれ配線を取り付ける。
そして、上部電極基板の導電面(透明導電性層の面)と下部電極基板の導電面とを対向させ、スペーサなどを任意に介して所定の隙間を形成した状態で貼り合わせるなどすれば、本タッチパネルを製造することができる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明する。なお、以下における屈折率は、波長633nmのときの値である。
1.透明積層フィルムの作製
(実施例1に係る透明積層フィルム)
先ず、厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、「ルミラー(登録商標)S10」)(以下、「PETフィルム(1)」ということがある。)の片面に、グラビアコーターを用いて、乾燥後の膜厚が5μmになるようにアクリル系粘着剤(綜研化学(株)製、「SKダイン(登録商標)1491H」)を塗工形成することにより、片面にアクリル系粘着層を有する保護フィルムを準備した。
次に、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、「コスモシャイン(登録商標)A4100」)(以下、「PETフィルム(2)」という。)の易接着層面側に、マイクログラビアコーターを用いて、固形分濃度2.5質量%に調製した反射防止層形成用塗料(触媒化成(株)製、「ELCOM TQ−1003SIC」)を塗工した。なお、上記塗料は、低屈折率フィラーとして中空シリカ微粒子を含むアクリルシリコーン系の塗料である。上記塗工後、形成した塗工膜を80℃で2分間乾燥させた後、窒素雰囲気中にて紫外線を600mJ/cm照射した。これにより、PETフィルム(2)の片面に厚み100nmの反射防止層を積層した。
次いで、上記反射防止層表面に、上記保護フィルムの粘着層表面を貼り合わせた。
次いで、PETフィルム(2)の反射防止層形成側とは反対側のPET面に、ダイレクトグラビアコーターを用いて、線速3m/minで、チタン酸化物層(MO)を形成するためのコーティング液を連続的に塗工した。
なお、上記コーティング液は、チタンアルコキシドとして、テトラ−n−ブトキシチタン4量体(日本曹達(株)製、「B4」)と、紫外線吸収性のキレートを形成する添加剤として、アセチルアセトンとを、n−ブタノールとイソプロピルアルコールとの混合溶媒に配合し、攪拌機を用いて10分間混合することにより調製した。この際、テトラ−n−ブトキシチタン4量体/アセチルアセトン/n−ブタノール/イソプロピルアルコールの配合は、それぞれ6.75重量%/3.38重量%/59.87重量%/30.00重量%とした。
次いで、インラインの乾燥炉を用いて、形成した塗工層を100℃で80秒間乾燥させ、チタン酸化物層(MO)の前駆体層を形成した。次いで、インラインの紫外線照射機〔高圧水銀ランプ(160W/cm)〕を用いて、上記塗工時と同線速で、上記前駆体層に対して連続的に紫外線を1.5秒間照射した。これによりPETフィルム(2)上(反射防止層側とは反対側)に、ゾル−ゲル法によるチタン酸化物層(MO)が1層積層されたロール状のフィルム体を作製した。
なお、作製したチタン酸化物層(MO)の屈折率を、FilmTek3000(Scientific Computing International社製)により測定したところ、測定波長633nmにおいて屈折率1.90であった。
また、このチタン酸化物層(MO)中に含まれる有機分の含有量を、X線光電子分光法(XPS)により測定したところ、5質量%であった。
次いで、2層目として、1層目のチタン酸化物層(MO)上に、チタン酸化物層(B)/銀層(M)/チタン酸化物層(B)を以下の手順により成膜した。
すなわち、DCマグネトロンスパッタ装置を用い、上記フィルムを繰り出しながら、先ず、下側のチタン酸化物層(B)を反応性スパッタにより成膜した。次いで、この下側のチタン酸化物層(B)上に銀層をスパッタリングにより成膜した。次いで、この銀層上に上側のチタン酸化物層(B)を反応性スパッタにより成膜した。
なお、チタン酸化物層(B)の成膜条件は、Tiターゲット(純度4N)、真空到達圧:5×10−6(Torr)、不活性ガス:Ar、反応性ガス:O、ガス流量比:Ar/O=100/20、ガス圧:2.5×10−3(Torr)、投入電力:8.3(W/cm)、成膜時間:1.5秒とした。
また、銀層の成膜条件は、Agターゲット(純度4N)、真空到達圧:5×10−6(Torr)、不活性ガス:Ar、ガス圧:2.5×10−3(Torr)、投入電力:1.1(W/cm)、成膜時間:1.5秒とした。
次に、3層目として、2層目の上側のチタン酸化物層(B)上に、チタン酸化物層(MO)を成膜した。ここでは、1層目と同じ成膜手順で成膜を行った。
以上より、PETフィルム(2)のPET面に、ゾル−ゲル法によるチタン酸化物層(MO)(厚み35nm)│反応性スパッタリング法によるチタン酸化物層(B)(厚み5nm)/銀層(M)(厚み7nm)/反応性スパッタリング法によるチタン酸化物層(B)(厚み5nm)│ゾル−ゲル法によるチタン酸化物層(MO)(厚み35nm)の3層構造よりなる透明導電性層を形成した。
これにより、実施例1に係る透明積層フィルムを作製した。なお、この透明積層フィルムのうち、粘着層付き保護フィルムを除いた部分が透明導電性フィルムに該当する。
(比較例1に係る透明積層フィルム)
上記実施例1において、反射防止層を形成することなく、PETフィルム(2)の表面(透明導電性層形成側と反対側の面)と、保護フィルムの粘着層表面とを貼り合わせたこと以外は同様にして、比較例1に係る透明積層フィルムを作製した。
2.透明積層フィルム単体の評価
次に、作製した各透明積層フィルムについて、表面抵抗値、可視光透過率、保護フィルムの剥離力、保護フィルム剥離時の曲がり角度を事前に評価した。
この際、表面抵抗値の測定には、渦電流計(コペル電子(株)製、「非接触抵抗率計モデル717」)を用いた。また、可視光透過率は、JIS R3106に準拠し、分光光度計(島津製作所(株)製、「UV3100」)を用いて、波長300〜1000nmの透過スペクトルを測定し、可視光透過率を計算することにより行った。なお、可視光透過率は、保護フィルムを剥離して測定した。
また、保護フィルムの剥離力、剥離時の曲がり角度は、実施形態にて説明した手順に従って測定した。
また、各チタン酸化物層(B)について、EDX分析を行い、Ti/O比を次のようにして求めた。
すなわち、保護フィルムを剥離した透明導電性フィルムをミクロトーム(LKB(株)製、「ウルトロームV2088」)により切り出し、分析対象となるチタン酸化物層(B)を含む積層構造の断面方向の厚みが100nm以下の試験片を作製した。
次いで、この試験片の断面(積層構造とチタン酸化物層(B)の位置)を、電界放出型電子顕微鏡(HRTEM)(日本電子(株)製、「JEM2001F」)により確認した。
次いで、EDX装置(分解能133eV以下)(日本電子(株)製、「JED−2300T」)を用い、この装置の電子銃から電子線を放出させ、分析対象となるチタン酸化物層(B)の膜厚中央部近傍に入射させ、発生した特性X線を検出して分析することにより、各チタン酸化物層(B)の構成元素分析を行った。
表1に、上記測定結果をまとめて示す。
Figure 2009032475
上記表1によれば、次のことが分かる。
すなわち、実施例1に係る透明積層フィルムは、透明フィルム基材であるPETフィルム(2)に形成した透明導電性層側とは反対側の面に、離型性を有する反射防止層が積層されている。そして、この反射防止層表面と保護フィルムの粘着層表面とが貼り合わされている。
そのため、保護フィルムを剥離する際に、反射防止層のない比較例1に係る透明積層フィルムに比較して、透明導電性フィルムが浮き上がった状態(持ち上がった状態)で、保護フィルムに引っ張られ難く、剥離力が小さくて済むことが分かる。
さらに、上記反射防止層により、入射光の反射が低減される。そのため、銀層を透明導電性層中に含んでいても、比較的高い可視光透過率を有していることが分かる。
3.調光シートの作製
(実施例1L)
次に、2枚の実施例1に係る透明積層フィルムを透明電極フィルムとして用い、これらフィルム間に液晶層を挟持し、実施例1Lに係る調光シートを作製した。
すなわち、先ず、液晶材(Merck(株)製、「ネマチック液晶TL213」)80質量部に、3,5,5−トリメチルヘキシルアクリレート17.5質量部、ヘキサンジオールビニルエーテルアクリレート2.5質量部を加え、さらに、紫外線開始剤として、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1質量部を添加し、液体状の液晶組成物を調製した。
次いで、2枚の実施例1に係る透明積層フィルムの透明導電性層面を対向させ、40μmの隙間を形成し、この隙間に、上記液晶組成物を自然注入した。その後、30mW/cmの紫外線光を30秒間、面全体に均一に照射し、モノマーの重合を行った。
これにより、一対の実施例1に係る透明積層フィルムが有する各透明電極フィルムの間に、液晶材と高分子との混合物よりなる液晶層を挟持してなる実施例1Lに係る調光シート(30cm×15cm)を作製した。
(比較例1L)
2枚の比較例1に係る透明積層フィルムを用いた以外は、実施例1Lに係る調光シートと同様にして、比較例1Lに係る調光シートを作製した。
4.調光シートの評価
作製した調光シートの両側表面にある保護フィルムを、人の手で剥離し、液晶層の破壊の有無を目視により確認した。
また、作製した調光シートの短辺の一方から電極を取り出し、交流60Hz、12Vを印加し、裏面からバックライトにより可視光を入射させ、この状態で分光光度計を用いて可視光透過率を測定した。なお、可視光透過率は、保護フィルムを剥離して測定している。
表2に、上記測定結果をまとめて示す。
Figure 2009032475
表2によれば、以下のことが分かる。すなわち、保護フィルムの粘着層と透明導電性フィルムの反射防止層とが貼り合わされていない比較例1に係る透明積層フィルムを用いた場合、保護フィルムの剥離時に透明導電性フィルムが浮き上がり、液晶層が破壊してしまうことが分かる。また、反射防止層がない分、透明性も低くなっていることが分かる。
これに対し、保護フィルムの粘着層と透明導電性フィルムの反射防止層とが貼り合わされている実施例1に係る透明積層フィルムを用いた場合には、保護フィルムの剥離時に透明導電性フィルムが浮き上がり難く、液晶層の破壊を抑制することができることが分かる。また、良好な透明性を有する調光シートが得られることも分かる。
5.タッチパネルの作製
(実施例1T)
次に、実施例1に係る透明積層フィルムを上部電極基板として用い、実施例1Tに係るタッチパネルを作製した。
すなわち、図4に示すように、実施例1に係る透明積層フィルム30の透明導電性層側における四辺の全周縁部に、導電性ペースト(藤倉化成(株)製、「ドータイト(登録商標) FA−301CA」)を用いて、2mm幅、10μm厚の取り出し電極32を形成するとともに、電位取り出し配線Eを取り付けた。
次いで、下部電極ガラスとして、表面抵抗が500Ω/□のITO薄膜が形成されたITOガラス34(日本曹達(株)製、SLGガラス品、大きさ15cm角、厚み1.1mm)を準備した。
次いで、実施例1に係る透明積層フィルム30と同様にして、ITOガラス34にけるITO薄膜形成面側における四辺の全周縁部に、上記導電性ペーストを用いて、1mm幅、5μm厚の電圧印加電極36を形成するとともに、四隅に配線A、B、C、Dを取り付けた。
次いで、実施例1に係る透明積層フィルム30上の取り出し電極32と、ITOガラス34上の電圧印加電極36との間に、絶縁性の両面テープ38(積水化学工業(株)製、「両面テープW3−15C」)を挟み込み、取り出し電極32と電圧印加電極36とが導通しないように貼り合わせた。
これによりアナログ形式かつ5線抵抗膜方式の実施例1Tに係るタッチパネルを作製した(20cm×10cm)。なお、作製したタッチパネルでは、スペーサは省略した。
(比較例1T)
上部電極基板として比較例1に係る透明積層フィルムを用いた以外は、実施例1Tに係るタッチパネルと同様にして、比較例1Tに係るタッチパネルを作製した。
6.タッチパネルの評価
作製したタッチパネルの片側表面にある保護フィルムを、人の手で剥離し、上部電極フィルムにおける元に戻らない浮き上がりの発生の有無を目視により確認した。
また、作製したタッチパネルの可視光透過率を分光光度計を用いて測定した。なお、可視光透過率は、保護フィルムを剥離して測定している。
表3に、上記測定結果をまとめて示す。
Figure 2009032475
表3によれば、以下のことが分かる。すなわち、保護フィルムの粘着層と透明導電性フィルムの反射防止層とが貼り合わされていない比較例1に係る透明積層フィルムを用いた場合、保護フィルムの剥離時に透明導電性フィルムが浮き上がり、その後元に戻らない浮き上がりが発生してしまうことが分かる。また、反射防止層がない分、透明性も低くなっていることが分かる。
これに対し、保護フィルムの粘着層と透明導電性フィルムの反射防止層とが貼り合わされている実施例1に係る透明積層フィルムを用いた場合には、保護フィルムの剥離時に透明導電性フィルムが浮き上がり難く、元に戻らない浮き上がりの発生を抑制することができることが分かる。また、良好な透明性を有するタッチパネルが得られることも分かる。
以上、本発明の実施形態、実施例について説明したが、本発明は上記実施形態・実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本実施形態に係る透明積層フィルムの断面構造を模式的に示した図である。 透明導電性フィルムと保護フィルムとの間の剥離力の測定方法を説明するための図である。 フィルム基材の腰の比(透明導電性フィルムが有する透明フィルム基材の腰の強さ/保護フィルムが有するフィルム基材の腰の強さ)と曲がり角度との関係を示した図である。 実施例におけるタッチパネルの作製手順を模式的に説明するための図である。 外周が固定された保護フィルム付き透明導電性フィルムの断面を模式的に示した図であり、(a)は保護フィルム剥離前、(b)は保護フィルム剥離時の状態を示している。 調光シートから保護フィルムを剥離する際における液晶層が破壊する原理を模式的に示した図である。
符号の説明
10 透明積層フィルム
12 透明電極フィルム
12a 透明フィルム基材
12b 透明導電性層
12c 反射防止層
14 保護フィルム
14a フィルム基材
14b 粘着層

Claims (8)

  1. 透明フィルム基材の一方面に、金属層を含む透明導電性層が積層されるとともに、前記透明フィルム基材の他方面に、離型性を有する反射防止層が積層されてなる透明導電性フィルムと、
    フィルム基材の一方面に粘着層が積層されてなる保護フィルムとを有し、
    前記反射防止層の表面と前記粘着層の表面とが貼り合わされてなることを特徴とする透明積層フィルム。
  2. 前記透明導電性フィルムと前記保護フィルムとの間の剥離力が、2〜15gf/25mm幅の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の透明積層フィルム。
  3. 前記透明導電性フィルムの透明フィルム基材の厚み/前記保護フィルムのフィルム基材の厚みの比が、1.5以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明積層フィルム。
  4. 前記透明導電性層は、前記金属層と、有機分を含有する金属酸化物層とが積層された積層構造を有していることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の透明積層フィルム。
  5. 前記金属層の少なくとも一方面には、前記有機分を含有する金属酸化物層よりも薄い金属酸化物層が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の透明積層フィルム。
  6. 調光シートまたはタッチパネルに用いられることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の透明積層フィルム。
  7. 一対の透明電極フィルムの間に液晶層が挟持されてなる調光シートであって、少なくとも一方の透明電極フィルムとして、請求項1から5の何れかに記載の透明積層フィルムを用いたことを特徴とする調光シート。
  8. 電圧を感知するプローブとして機能する上部電極基板と、タッチ位置の座標検出を行う下部電極基板とが、互いの導電面同士が対向するように配置されてなるタッチパネルであって、前記上部電極基板として、請求項1から5の何れかに記載の透明積層フィルムを用いたことを特徴とするタッチパネル。
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