JP2009031791A - レジスト用剥離剤組成物及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともホスホン酸(H2PHO3)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を提供する。そして、(a)このレジスト用剥離剤組成物を用いて、灰化処理を施してレジストマスク22を除去した後に、(b)前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に銅配線と低誘電率層間絶縁膜とから構成する、半導体装置の配線構造の形成の際に使用するレジスト用剥離剤組成物に関し、更にはそのようなレジスト用剥離剤組成物を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
配線の微細化及び配線ピッチの縮小化によって起こる配線抵抗及び配線容量の増大は、半導体装置の動作速度の劣化及び消費電力の増大を招く。従って、高集積化、低消費電力化、及び動作高速化の要求を満たすためには、電気抵抗の低い銅を配線材料とし、低誘電率膜を層間絶縁膜とした多層配線が、必要不可欠になる。
ダマシン法は、シングルダマシン・プロセスと、デュアルダマシン・プロセスとに大別される。
例えば、図10(a)に示すように、トランジスタなどの素子が形成された半導体基板92上に絶縁膜94を成膜し、続いてエッチング・ストッパー層96、低誘電率絶縁膜98、及びキャップ絶縁膜100を順次成膜する。次いで、フォトリソグラフィ処理及びエッチング加工によってキャップ絶縁膜100、及び低誘電率絶縁膜98をエッチングして配線溝102を形成する。続いて、バリア金属膜104/メッキ用Cu薄膜106をキャップ絶縁膜100上に堆積し、更にCu層を堆積する。次いで、Cu層、及びバリア金属膜104/メッキ用Cu薄膜106をCMP法などによって研磨し、配線溝102内にCu埋め込み配線108を形成する。
次いで、キャップ絶縁膜118、低誘電率絶縁膜116、エッチング・ストッパー層114、低誘電率絶縁膜112、及びエッチング・ストッパー層110をエッチングして、接続孔119を開口し、更にキャップ絶縁膜118、及び低誘電率絶縁膜116をエッチングして配線溝121を開口する。
続いて、バリア金属膜120/メッキ用Cu薄膜122をキャップ絶縁膜118上に堆積させ、更にCu層を堆積させる。続いて、Cu層、バリア金属膜120/メッキ用Cu薄膜122をCMP法などによって研磨し、Cu埋め込み配線124を形成する。
そこで、アルカリ性剥離剤や、フッ素化合物を主成分とした剥離液を使って薬液洗浄処理を施し、残存するレジスト残渣及び副生ポリマーを除去している。
一方、フッ素イオンを含有する剥離剤を使用する場合には、エッチング、アッシング工程で酸化された低誘電率膜が、フッ素イオンを含有する剥離剤によって浸食、エッチングされる。これにより、配線パターンの加工寸法が変化して、上下左右の隣接する配線間で短絡が生じるという問題があった。
また、メッキ用Cu薄膜のカバレッジ不良によりCuが堆積しないボイドが発生するという問題もあった。
その結果、バリア金属膜104/メッキ用Cu薄膜106のカバレッジが悪くなり、配線溝内でCuが堆積していないボイド126が発生したり、Cuが低誘電率絶縁膜98に拡散するという問題が発生した。
デュアルダマシン・プロセスでは、コンタクトホール119又は配線溝121を形成した後、剥離剤を使って洗浄処理したとき、図11(b)の矢印Aで示すように、低誘電率絶縁膜112、116が浸食されて後退する。
その結果、バリア金属膜120/メッキ用Cu薄膜122のカバレッジが悪くなり、矢印Bで示すように、コンタクトホール内及び配線溝内でCuが堆積していないボイド128が発生したり、Cuが低誘電率絶縁膜112、116に拡散するという問題が発生した。
この問題は、シングルダマシン・プロセス及びデュアルダマシン・プロセスで、ハードマスク形成層を成膜し、ハードマスク形成層上にレジストマスクを形成した後、レジストマスクのパターンをハードマスク形成層に転写して得たハードマスクを使って、絶縁膜をエッチングした場合にも該当する問題である。
また、例えばデュアルダマシン・プロセスにより、低誘電率絶縁膜内にCuを埋め込んだ埋め込み配線構造を形成する際、レジストマスクの除去に当たり、従来、広く用いられてきたアミン系薬液、例えばEKC社製の薬液、EKC525を使用すると、図19(a)に示すように、コンタクトホール119及び配線溝121から露出する低誘電率絶縁膜112、116の一部Cが変質して、誘電率が増加する。
また、酸性剥離剤としてホスホン酸塩を主成分とする剥離剤も市販されている。例えば特開2000−258924号公報は、酸化剤、ホスホン酸系キレート剤、及び水溶性フッ素化合物を有するレジスト用剥離剤組成物及びレジストの剥離方法を提案している。
更には、特開2001−345303号公報は、有機アルカリと錯化剤を含有する表面処理剤であって、錯化剤としてホスホン酸塩を、有機溶媒として有機アルカリを使用したものを提案している。
カルボン酸系の酸を主成分とする酸性剥離剤、及びホスホン酸系キレート剤を有する酸性剥離剤は、レジストの剥離性が低く、実際の生産工程で満足できる剥離効果を得ることが難しいことである。
また、錯化剤としてホスホン酸塩を有する酸性剥離剤は、pHが9以上のアルカリ領域で使用することが必要であるために、低誘電率膜がアルカリ領域の雰囲気によって変質するおそれがあるという問題があった。また、ホスホン酸塩の濃度が1〜1000重量ppmと極めて低濃度であるために、レジスト剥離能力及びポリマー除去能力が低いと考えられ、実際の生産工程で満足できる剥離効果を得ることが難しい。
そこで、本発明の目的は、ドライエッチングなどに使用したレジストマスクのレジスト残渣、及び副生ポリマーの除去が容易で、しかも低誘電率絶縁膜を酸化、浸食しない成分組成からなるレジスト用剥離剤組成物及びそれを使った半導体装置の製造方法を提供することである。
(1)低誘電率絶縁膜を浸食するアルカリ性剥離剤に代えて酸性剥離剤を使用することが必要であるが、従来の酸性剥離剤はレジストの剥離性が低い。そこで、従来のカルボン酸系又はシュウ酸系に代わる酸を探した結果、ホスホン酸が極めて有効であることを見い出した。ホスホン酸を主成分とすることにより、誘電率の上昇や、腐食、エッチング等の低誘電率絶縁膜の性能劣化を抑制しつつレジスト及びポリマーを剥離できる。
ホスホン酸の含有量は、0.1重量%以上20重量%以下が好ましく、0.5重量%以上15重量%以下であることが更に好ましい。
0.1重量%未満では、レジスト残渣物及びポリマーの剥離除去性が低下し、30重量%を超えると、配線材料等や低誘電率絶縁膜等に対しての腐食性が強くなるために好ましくない。
水溶性有機溶媒は、単味の種類でも、また2種類以上の組み合わせでも良い。水溶性有機溶媒の含有量は、30重量%以上95重量%以下であることが好ましく、50重量%以上90重量%以下が特に好ましい。水溶性有機溶媒の含有量が30重量%未満では、レジスト、レジスト残渣、及びポリマーの除去性が低下し、95重量%を超えると、ホスホン酸の濃度が相対的に低下して、レジスト残渣物、及びポリマーの溶解除去性が低下し、好ましくない。
本発明特定塩の含有量は0.01重量%以上10重量%以下が好ましく、0.05重量%以上5重量%以下が特に好ましい。0.01重量%未満では、レジスト残渣物の剥離除去性の向上の効果がなく、10重量%を超えると、配線材料や低誘電率絶縁膜等に対して腐食性が強くなるので、好ましくない。
上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明に係るレジスト用剥離剤組成物(以下、第1の発明と言う)は、レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理し、灰化処理を施して前記レジストマスクを除去した後に、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する際に使用するレジスト用剥離剤組成物であって、少なくともホスホン酸(H 2 PHO 3 )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であることを特徴としている。
好適には、ホスホン酸の含有量が0.1重量%以上30重量%以下である。
これにより、剥離したレジストマスクの残渣及び副生ポリマーの溶解が進行し、剥離除去が容易になる。
第1の発明のレジスト用剥離剤組成物に含有させる水溶性有機溶媒として、例えばアミド類、ピロリドン類、アルキル尿素類、スルホキシド類、イミダゾリジノン類、多価アルコール類及びその誘導体、ラクトン類、カルボン酸誘導体類等を挙げることができる。
ピロリドン類としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等を挙げることができる。
アルキル尿素類としては、テトラメチル尿素、テトラエチル尿素等を挙げることができる。
スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等を挙げることができる。
イミダゾリジノン類としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等を挙げることができる。
カルボン酸誘導体類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル等を挙げることができる。
また、第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物は、従来のアルミ配線の形成に際しても、従来のレジスト用剥離剤組成物に比べて、ドライエッチング後の洗浄、酸化膜のドライエッチング後の洗浄に当たり、レジスト膜及びレジスト残渣物の除去性能が高い。
これにより、レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの剥離性が、更に向上する。
金属を含まない塩基としては、例えばヒドロキシルアミン類、第1級、第2級もしくは第3級の脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、複素環式アミン等の有機アミン、アンモニア、低級アルキル第4級アンモニウム塩基等が挙げられる。
脂肪族第1級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、等を挙げることができる。
脂肪族第2級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、等を挙げることができる。
第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等を挙げることができる。
脂環式アミンとしては、シクロへキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等を挙げることができる。
芳香族アミンとしては、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン等を挙げることができる。
複素環式アミンとしては、ピロール、ピロリジン、ピリジン、モルホリン、ピラジン、ピペリジン、オキサゾール、チアゾール等を挙げることができる。
低級アルキル第4級アンモニウム塩基としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリ(2−ヒドキシエチル)アンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法(以下、第1の発明方法と言う)は、レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程とを有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H 2 PHO 3 )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴としている。
第1及び第2の発明方法では、レジストマスクの使用目的は問わない、即ち、ドライエッチングの際のエッチングマスクとして使用してもよく、またイオン注入のためのマスクとして使用しても良い。
(2)下地層として下層配線上に金属拡散防止効果をも有するエッチング・ストッパー層を成膜し、次いでレジストマスクとして接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクをエッチング・ストッパー層上に形成し、続いてエッチング・ストッパー層をドライエッチングして、下層配線に到達する接続孔をエッチング・ストッパー層に形成する工程でも、
(3)下地層として半導体基板上に金属膜を成膜し、次いでレジストマスクとして配線のレジストパターンを有するレジストマスクを金属膜上に形成し、続いて金属膜をドライエッチングして所定のパターンを有する配線を形成する工程でも良い。
即ち、本発明に係る半導体装置の更に別の製造方法(以下、第3の発明方法と言う)は、下地層上にハードマスク形成層を成膜する工程と、レジストパターンを有するレジストマスクを前記ハードマスク形成層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記ハードマスク形成層をエッチングし、前記レジストパターンを転写したハードマスクを形成する工程と、次いで前記ハードマスクを使って前記下地層を処理する工程と、前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程とを有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H 2 PHO 3 )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴としている。
また、第1から第3の発明方法によって、レジスト残渣やポリマー残渣を確実に剥離除去することができるので、半導体装置の製造に際し、半導体装置の特性劣化を確実に回避することができる。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例1
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の一例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のための薬液洗浄処理液として使用される。
従来のレジスト用剥離剤組成物は、レジスト残渣及びポリマー残渣の除去能力と、低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させるのは困難であったが、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を用いることにより、レジスト残渣及びポリマー残渣を除去し、かつ低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させることができる。
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸1.0重量%、H2O18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミド20重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル60重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、アッシング処理に代えて、つまりレジストマスクによる下地層の処理の後、アッシング処理を省いてレジストマスク及び副生ポリマーを除去するための薬液洗浄処理液として使用される。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行う後述の半導体装置の製造方法の実施形態例で説明するように、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は低誘電率絶縁膜に悪い影響を与えないようにしつつ、レジストマスク及び副生ポリマーを完全に除去することができる。
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の更に別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸2.5重量%、H2O36.5重量%、フッ化1水素アンモニウム1.0重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノメチルエーテル30重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のために使用する薬液洗浄処理液であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物と同様な効果を奏する。
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の一例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のための薬液洗浄処理液として使用される。
従来のレジスト用剥離剤組成物は、レジスト残渣及びポリマー残渣の除去能力と、低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させるのは困難であったが、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を用いることにより、レジスト残渣及びポリマー残渣を除去し、かつ低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させることができる。
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.17重量%、H2O27.83重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル30.0重量%、及びN,Nジメチルアセトアミド30.0重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、アッシング処理に代えて、つまりレジストマスクによる下地層の処理の後、アッシング処理を省いてレジストマスク及び副生ポリマーを除去するための薬液洗浄処理液として使用される。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行う後述の半導体装置の製造方法の実施形態例で説明するように、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は低誘電率絶縁膜に悪い影響を与えないようにしつつ、レジストマスク及び副生ポリマーを完全に除去することができる。
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の更に別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸9.0重量%、H2O42.5重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のために使用する薬液洗浄処理液であって、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物と同様な効果を奏する。
半導体装置の製造方法の実施形態例1
本実施形態例は、半導体装置の製造方法の実施形態の一例であって、図1(a)から(c)、及び図2(d)と(e)は、本実施形態例の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図1(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
アッシング処理によりレジストマスク22を剥離した際、図1(b)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜20上に残留し、またポリマー残渣が配線溝24に生成する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次に、図2(e)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26及びCu薄膜28をCMP法などにより除去し、Cu配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして半導体装置の製造方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
本変形例は、実施形態例1の変形例であって、かつ半導体装置の製造方法の実施形態の一例である。
本変形例では、レジストマスク22上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成した後、レジストマスク22を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク22を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
本変形例の薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸1.0重量%、H2O18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミド20重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル60重量%からなる実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例は、半導体装置の製造方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、図3(a)から(c)、図4(d)から(f)、図5(g)から(i)、及び図6(j)と(k)は、それぞれ、本実施形態例の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。
本実施形態例では、実施形態例1で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
次いで、所定のコンタクトホール・パターンを有するレジストマスク45を反射防止膜44上に形成する。
次いで、アッシング処理によりレジストマスクを剥離すると、図3(b)に示すように、キャップ絶縁膜42上にレジスト残渣、コンタクトホール46底壁にポリマー残渣が生成する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
続いて、レジストマスク50上からレジスト層48をエッチングして、図4(e)に示すように、配線溝パターンを有するレジストマスク52をキャップ絶縁膜42上に形成する。
続いて、アッシング処理によりレジストマスク50及び52を剥離すると、キャップ絶縁膜42表面にレジスト残渣が、コンタクトホール46及び配線溝54の底壁と側壁にポリマー残渣が発生する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
これにより、図5(h)に示すように、ポリマー残渣がコンタクトホール46の底壁及び側壁に発生する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
次に、図6(k)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通するコンタクトホール46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、本実施形態例の方法を適用して、Cu埋め込み配線62上に所要の層数のCu埋め込み配線を形成することにより、所要の層数の多層配線構造を形成することができる。
本変形例は、実施形態例2の変形例であって、かつ半導体装置の製造方法の実施形態の一例である。
本変形例では、図3(b)に示すように、レジストマスク45上から反射防止膜44、キャップ絶縁膜42、低誘電率絶縁膜40、エッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングし、エッチング・ストッパー層34の表面でエッチングを停止させて、配線溝46を形成した後、レジストマスク45を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク45及び反射防止膜44を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸が1.0重量%、H2Oが18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミドが20重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテルが60重量%の実施形態例2のレジスト処理薬剤である。
本変形例は、実施形態例2の変形例であって、かつ半導体装置の製造方法の実施形態の別の例である。
本変形例では、図4(f)に示すように、レジストマスク52上からキャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、エッチング・ストッパー層38の表面でエッチングを停止させて、配線溝54を形成し、更にコンタクトホール46を開口した後、レジストマスク52を除去する際、アッシング処理に代えて、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク52及びレジストマスク50を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸が1.0重量%、H2Oが18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミドが20重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテルが60重量%の実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例は、半導体装置の製造方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、図7(a)から(d)は、それぞれ、本実施形態例により単層の配線構造を形成する際の各工程の断面図である。
本実施形態例は、下地基板上に単層の配線構造を形成する例であって、先ず、図7(a)に示すように、予め、トランジスタなどの素子(図示せず)が形成された下地基板72の上に、膜厚20nmのTi膜74a、膜厚の20nmTiN膜74b、膜厚500nmのAl−0.5%Cu膜74c、膜厚5nmのTi膜74d、及び膜厚の100nmTiN膜74eからなる第1の配線74を例えば下記の成膜条件でマグネトロンスパッター法により形成する。
圧力 :0.52Pam
RF出力:2kW
ガス流量:Ar/35sccm
成長温度:300℃
圧力 :0.78Pa
RF出力:6kW
ガス流量:N2/Ar=42/21sccm
成長温度:300℃
圧力 :0.52Pa
RF出力:15kW
ガス流量:Ar/65sccm
成長温度:300℃
続いて、ドライエッチング法により、図7(c)に示すように、第1の配線74を次のエッチング条件でエッチング加工する。
ドライエッチング条件
ガス流量:BCl3/Cl2=100/150sccm
圧力 :1Pa
マイクロ波:400mA
RF出力:110W
オーバーエッチング:ジャスト+40%オーバーエッチング
続いて、本実施形態例では、第1の配線74上に僅かに残存しているレジスト残渣、第1の配線74に付着するポリマー残渣を実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物を使った300秒間の薬液洗浄処理により除去する。
レジストアッシング処理の条件
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O2/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
これにより、基板72上に単層配線構造の第1の配線74を形成することができる。尚、半導体装置の製造方法を適用する配線構造は、本実施形態例の例に限定されるものではない。
本実施形態例は半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、図8(e)から(g)及び図9(h)と(i)は、それぞれ、本実施形態例の方法により2層構造の配線構造を形成する際、実施形態例3の図7(d)に続く各工程の断面図である。
単層構造の第1の配線74が形成されている基板72上に、図8(e)に示すように、膜厚1400nmのSiO2膜を層間絶縁膜78として次の成膜条件で成膜する。
層間絶縁膜の成膜条件
成膜方法:HDP−SiO2CVD法
温度 :380℃
出力 :3250W
ガス流量:SiH4/O2/Ar=60/110/200sccm
圧力 :3mTorr
ドライエッチング条件
ガス流量:C2F8/Ar/CO/O2
=20/4 00/50/13sccm
圧力 :35mTorr
RF出力:2200W
オーバーエッチング:ジャスト+15%オーバーエッチング
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O2/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
薬液洗浄処理により、レジスト残渣及びポリマーは、ほぼ完全に剥離、除去される。
W膜の成膜条件(逆スパッタ熱酸化膜20nm相当)
温度 :400℃
圧力 :10.7kPa
ガス流量:WF6/H2/Ar=40/400/2250sccm
本実施形態例は、半導体装置の製造方法を適用した実施形態の一例であって、図12(a)から(c)、及び図13(d)から(f)は、本実施形態例の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。尚、図12及び図13では、図1から図2と同じ部位には同じ符号を付している。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図12(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次いで、本実施形態例では、同じくCVD法によりハードマスクを形成する窒化シリコン膜(SiN膜)21を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
続いて、図12(c)に示すように、ハードマスク23上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成する。
このエッチング加工を施した際、図12(c)に示すように、ポリマー残渣が配線溝24の底壁及び側壁に生成する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次に、図13(f)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26、Cu薄膜28及びハードマスク23を構成したSiN膜21をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして本半導体装置の製造方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
本実施形態例は、半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、図14(a)と(b)、図15(c)と(d)、図16(e)と(f)、図17(g)と(h)、及び図18(i)と(j)は、それぞれ、本実施形態例の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。尚、図14から図18では、図3から図6と同じ部位には同じ符号を付している。
本実施形態例では、実施形態例5で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
次いで、本実施形態例では、キャップ絶縁膜42上に、順次、第1ハードマスクを形成する第1マスクSiO2膜43、第2ハードマスクを形成する第2マスクSiO2膜45、及び反射防止膜44を成膜する。
次いで、所定の配線溝パターンを有するレジストマスク47を反射防止膜44上に形成する。
続いて、レジストマスク51上から第1マスクSiO2膜43をエッチングして、図15(d)に示すように、レジストマスク51のコンタクトホール・パターンを転写した第1マスク53をパターニングする。次いで、レジストマスク51をアッシング処理により除去して、コンタクトホール・パターンを有する第1ハードマスク53をキャップ絶縁膜42上に形成する。
続いて、配線溝パターンを転写した第2ハードマスク49上から、第1ハードマスク53、キャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、かつエッチングをエッチング・ストッパー層38で停止させて、図16(f)に示すように、配線溝54を形成する。
同時に、開口部55の底のエッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングして、コンタクトホール46を開口し、かつエッチングをエッチング・ストッパー層34の表面で停止させる。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、H2O34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅或いはコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
次に、図18(j)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58並びにハードマスク53をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通するコンタクトホール46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、実施形態例6では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した図16f)の段階で薬液処理によるポリマー残渣除去を行っているが、開口部55を開口した図16(e)の段階、コンタクトホール46及び配線溝54をほぼ形成した図16(f)の段階で、薬液処理によるポリマー残渣除去を行っても良い。
半導体装置の製造方法の実施形態例7
本実施形態例は、第2の発明方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用することを除いて、実施形態例1の半導体装置の製造方法と同様に実施する。そこで、実施形態例1の図1及び図2を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図1(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
アッシング処理によりレジストマスク22を剥離した際、図1(b)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜20上に残留し、またポリマー残渣が配線溝24に生成する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次に、図2(e)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26及びCu薄膜28をCMP法などにより除去し、Cu配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして第2の発明方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
本変形例は、実施形態例7の変形例であって、かつ第1の発明方法の実施形態の一例である。
本変形例では、レジストマスク22上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成した後、レジストマスク22を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク22を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
本変形例の薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.17重量%、H2Oが27.83重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテルが30.0重量%、及びN,Nジメチルアセトアミドが30.0重量%からなる実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例は、第2の発明方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用することを除いて、実施形態例2の半導体装置の製造方法と同様に実施する。そこで、実施形態例2の図3、図4、図5、及び図6を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、実施形態例7で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
次いで、所定のコンタクトホール・パターンを有するレジストマスク45を反射防止膜44上に形成する。
次いで、アッシング処理によりレジストマスクを剥離すると、図3(b)に示すように、キャップ絶縁膜42上にレジスト残渣、コンタクトホール46底壁にポリマー残渣が生成する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
続いて、レジストマスク50上からレジスト層48をエッチングして、図4(e)に示すように、配線溝パターンを有するレジストマスク52をキャップ絶縁膜42上に形成する。
続いて、アッシング処理によりレジストマスク50及び52を剥離すると、キャップ絶縁膜42表面にレジスト残渣が、コンタクトホール46及び配線溝54の底壁と側壁にポリマー残渣が発生する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
これにより、図5(h)に示すように、ポリマー残渣がコンタクトホール46の底壁及び側壁に発生する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
次に、図6(k)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通する接続孔46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、本実施形態例の方法を適用して、Cu埋め込み配線62上に所要の層数のCu埋め込み配線を形成することにより、所要の層数の多層配線構造を形成することができる。
本変形例は、実施形態例8の変形例であって、かつ第1の発明方法の実施形態の一例である。
本変形例では、図3(b)に示すように、レジストマスク45上から反射防止膜44、キャップ絶縁膜42、低誘電率絶縁膜40、エッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングし、エッチング・ストッパー層34の表面でエッチングを停止させて、配線溝46を形成した後、レジストマスク45を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク45及び反射防止膜44を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.17重量%、H2O27.83重量%ジエチレングリコールモノnブチルエーテル30.0重量%、及びN,N−ジメチルアセトアミド30.0重量%からなる実施形態例5のレジスト処理薬剤である。
本変形例は、実施形態例8の変形例であって、かつ第1の発明方法の実施形態の別の例である。
本変形例では、図4(f)に示すように、レジストマスク52上からキャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、エッチング・ストッパー層38の表面でエッチングを停止させて、配線溝54を形成し、更に接続孔46を開口した後、レジストマスク52を除去する際、アッシング処理に代えて、実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク52及びレジストマスク50を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
本変形例の薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.17重量%、H2Oが27.83重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテルが30.0重量%、及びN,Nジメチルアセトアミドが30.0重量%からなる実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例は、第2の発明に係る半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物に代えて、実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使用していることを除いて、実施形態例3の半導体装置の製造方法と同じ構成である。そこで、図7を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例は、下地基板上に単層の配線構造を形成する例であって、先ず、図7(a)に示すように、予め、トランジスタなどの素子(図示せず)が形成された下地基板72の上に、膜厚20nmのTi膜74a、膜厚の20nmTiN膜74b、膜厚500nmのAl−0.5%Cu膜74c、膜厚5nmのTi膜74d、及び膜厚の100nmTiN膜74eからなる第1の配線74を例えば下記の成膜条件でマグネトロンスパッター法により形成する。
圧力 :0.52Pam
RF出力:2kW
ガス流量:Ar/35sccm
成長温度:300℃
圧力 :0.78Pa
RF出力:6kW
ガス流量:N2/Ar=42/21sccm
成長温度:300℃
圧力 :0.52Pa
RF出力:15kW
ガス流量:Ar/65sccm
成長温度:300℃
続いて、ドライエッチング法により、図7(c)に示すように、第1の配線74を次のエッチング条件でエッチング加工する。
ドライエッチング条件
ガス流量:BCl3/Cl2=100/150sccm
圧力 :1Pa
マイクロ波:400mA
RF出力:110W
オーバーエッチング:ジャスト+40%オーバーエッチング
続いて、本実施形態例では、第1の配線74上に僅かに残存しているレジスト残渣、第1の配線74に付着するポリマー残渣を実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使った300秒間の薬液洗浄処理により除去する。
レジストアッシング処理の条件
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O2/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
これにより、基板72上に単層配線構造の第1の配線74を形成することができる。尚、第2の発明方法を適用する配線構造は、本実施形態例の例に限定されるものではない。
本実施形態例は第2の発明に係る半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使用していることを除いて、実施形態例4の半導体装置の製造方法の構成と同じである。そこで、図8及び図9を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、先ず、単層構造の第1の配線74が形成されている基板72上に、図8(e)に示すように、膜厚1400nmのSiO2膜を層間絶縁膜78として次の成膜条件で成膜する。
層間絶縁膜の成膜条件
成膜方法:HDP−SiO2CVD法
温度 :380℃
出力 :3250W
ガス流量:SiH4/O2/Ar=60/110/200sccm
圧力 :3mTorr
ドライエッチング条件
ガス流量:C4F8/Ar/CO/O2
=20/4 00/50/13sccm
圧力 :35mTorr
RF出力:2200W
オーバーエッチング:ジャスト+15%オーバーエッチング
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O2/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
薬液洗浄処理により、レジスト残渣及びポリマーは、ほぼ完全に剥離、除去される。
W膜の成膜条件(逆スパッタ熱酸化膜20nm相当)
温度 :400℃
圧力 :10.7kPa
ガス流量:WF6/H2/Ar=40/400/2250sccm
本実施形態例は、第3の発明方法に係る半導体装置の製造方法を適用した実施形態の一例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用していることを除いて、実施形態例5の半導体装置の製造方法と同様の構成を有する。そこで、図12及び図13を参照して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図12(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次いで、本実施形態例では、同じくCVD法によりハードマスクを形成する窒化シリコン膜(SiN膜)21を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
続いて、図12(c)に示すように、ハードマスク23上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成する。
このエッチング加工を施した際、図12(c)に示すように、ポリマー残渣が配線溝24の底壁及び側壁に生成する。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次に、図13(f)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26、Cu薄膜28及びハードマスク23を構成したSiN膜21をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして本発明方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
本実施形態例は、第3の発明方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用することを除いて、実施形態例6の半導体装置の製造方法と同様に実施する。そこで、図14から図18を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、実施形態例6と同様に、実施形態例11で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
次いで、本実施形態例では、キャップ絶縁膜42上に、順次、第1ハードマスクを形成する第1マスクSiO2膜43、第2ハードマスクを形成する第2マスクSiO2膜45、及び反射防止膜44を成膜する。
次いで、所定の配線溝パターンを有するレジストマスク47を反射防止膜44上に形成する。
続いて、レジストマスク51上から第1マスクSiO2膜43をエッチングして、図15(d)に示すように、レジストマスク51のコンタクトホール・パターンを転写した第1マスク53をパターニングする。次いで、レジストマスク51をアッシング処理により除去して、コンタクトホール・パターンを有する第1ハードマスク53をキャップ絶縁膜42上に形成する。
続いて、配線溝パターンを転写した第2ハードマスク49上から、第1ハードマスク53、キャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、かつエッチングをエッチング・ストッパー層38で停止させて、図16(f)に示すように、配線溝54を形成する。
同時に、開口部55の底のエッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングして、コンタクトホール46を開口し、かつエッチングをエッチング・ストッパー層34の表面で停止させる。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、H2O48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
しかも、従来の図19(a)及び(b)に示すように、低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅或いはコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
次に、図18(j)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58並びにハードマスク53をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通する接続孔46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、実施形態例12では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した図16f)の段階で薬液処理によるポリマー残渣除去を行っているが、開口部55を開口した図16(e)の段階、コンタクトホール46及び配線溝54をほぼ形成した図16(f)の段階で、薬液処理によるポリマー残渣除去を行っても良い。
Claims (18)
- レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理、灰化処理を施して前記レジストマスクを除去した後に、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する際に使用するレジスト用剥離剤組成物であって、
少なくともホスホン酸(H2PHO3)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であることを特徴とするレジスト用剥離剤組成物。 - 前記ホスホン酸の含有量が0.1重量%以上30重量%以下であり、前記有機溶媒の含有量が30重量%以上95重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト用剥離剤組成物。
- 前記ホスホン酸(H2PHO3)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液に加えて、更に、フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレジスト用剥離剤組成物。
- 前記フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩は、前記フッ化水素酸と前記金属を含まない塩基とのモル比率が、1:0.1以上1:10以下であることを特徴とする請求項3に記載のレジスト用剥離剤組成物。
- 前記フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩の含有量は0.01重量%以上10重量%以下であることを特徴とする請求項3又は4に記載のレジスト用剥離剤組成物。
- 前記少なくともホスホン酸と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液のpHが8以下であることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載のレジスト用剥離剤組成物。
- レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、
前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程と
を有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H2PHO3)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、
灰化処理を施して前記レジストマスクを除去する灰化処理工程と、
前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの残渣の少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程と
を有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H2PHO3)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記下地層を処理する工程では、前記下地層として半導体基板上に絶縁膜を成膜し、次いで前記レジストマスクとして配線溝又は接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクを前記絶縁膜上に形成し、前記絶縁膜をドライエッチングして、所定のパターンを有する配線溝又は接続孔を形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記絶縁膜として、酸化シリコン膜を成膜することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記絶縁膜として、低誘電率絶縁膜、又は低誘電率絶縁膜を有する積層絶縁膜を成膜することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記下地層を処理する工程では、前記下地層として下層配線上に金属拡散防止効果をも有するエッチング・ストッパー層を成膜し、次いで前記レジストマスクとして接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクをエッチング・ストッパー層上に形成し、続いてエッチング・ストッパー層をドライエッチングして、下層配線に到達する接続孔をエッチング・ストッパー層に形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記金属拡散防止効果を有するエッチング・ストッパー層として、窒化シリコン膜、又は炭化シリコン膜を成膜することを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記下地層を処理する工程では、下地層として半導体基板上に金属膜を成膜し、次いで前記レジストマスクとして配線のレジストパターンを有するレジストマスクを前記金属膜上に形成し、続いて前記金属膜をドライエッチングして所定のパターンを有する配線を形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記金属膜としてアルミニウム膜、又はアルミニウム合金膜を成膜することを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
- 下地層上にハードマスク形成層を成膜する工程と、
レジストパターンを有するレジストマスクを前記ハードマスク形成層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記ハードマスク形成層をエッチングし、前記レジストパターンを転写したハードマスクを形成する工程と、
次いで前記ハードマスクを使って前記下地層を処理する工程と、
前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程と
を有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H2PHO3)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記洗浄処理工程では、前記レジスト用剥離剤組成物として、前記少なくともホスホン酸と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液に、更に、フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成する塩を含有させたレジスト剥離剤組成物を使用することを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩は、前記フッ化水素酸と前記金属を含まない塩基とのモル比率が、1:0.1以上1:10以下であることを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
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