JP2009031791A - レジスト用剥離剤組成物及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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真文 村松
Isato Iwamoto
勇人 岩元
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和己 浅田
Tomoko Suzuki
智子 鈴木
Toshitaka Hiraga
敏隆 平賀
Tetsuo Aoyama
哲男 青山
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Abstract

【課題】ドライエッチング後のフォトレジスト残渣、及びポリマーの除去が容易で、しかも低誘電率絶縁膜を浸食、酸化しない成分組成のレジスト用剥離剤組成物を提供する。
【解決手段】少なくともホスホン酸(HPHO)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を提供する。そして、(a)このレジスト用剥離剤組成物を用いて、灰化処理を施してレジストマスク22を除去した後に、(b)前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レジスト用剥離剤組成物、及び半導体装置の製造方法に関し、更に詳細には、例えば半導体基板上に金属配線を形成する際、絶縁膜のドライエッチング後に残存するレジスト膜、レジスト残渣、及び副生成物であるポリマーの残渣を剥離除去するために使用するレジスト用剥離剤組成物、及びレジスト用剥離剤組成物を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
本発明は、特に銅配線と低誘電率層間絶縁膜とから構成する、半導体装置の配線構造の形成の際に使用するレジスト用剥離剤組成物に関し、更にはそのようなレジスト用剥離剤組成物を用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
近年、半導体装置の高集積化に伴い、回路形成の際に要求される配線の加工寸法は、微細化の一途を辿っており、かつ配線の多層化も進んでいる。また、高集積化と同時に低消費電力化、及び動作の高速化なども要求されている。
配線の微細化及び配線ピッチの縮小化によって起こる配線抵抗及び配線容量の増大は、半導体装置の動作速度の劣化及び消費電力の増大を招く。従って、高集積化、低消費電力化、及び動作高速化の要求を満たすためには、電気抵抗の低い銅を配線材料とし、低誘電率膜を層間絶縁膜とした多層配線が、必要不可欠になる。
そこで、配線間絶縁膜や層間絶縁膜の絶縁膜材料として、現在広く用いられている化学気相成長(CVD)法やスピンオン塗布法で成膜した酸化シリコン膜に代えて、フッ素を含有する酸化シリコン膜や、炭素を含有した酸化シリコン膜、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、ポリアリルエーテル、テフロン(登録商標)などの低誘電率材料を用いることが検討されている。以下、これらの低誘電率材料で形成される絶縁膜を低誘電率絶縁膜(Low−k膜)と言う。
また、配線材料には、現在広く用いられているアルミニウムを主成分とするAl配線から、電気抵抗の低い銅を主成分とするCu配線を用いることが検討されている。銅配線は、エッチング加工がAl配線に比べて難しいので、ダマシン法と言われる技術によって加工されている。
ダマシン法は、シングルダマシン・プロセスと、デュアルダマシン・プロセスとに大別される。
シングルダマシン・プロセスとは、単層の配線を形成する際に主として適用されるプロセスであって、予め、所定の配線パターンの配線溝を絶縁膜に形成し、次いで金属層を絶縁膜上に堆積させて配線溝を埋め、導体層を形成する。次いで、既知のCMPなどの任意の研磨方法によって金属層を研磨して絶縁膜を露出させ、かつ絶縁膜面を平坦化することによって埋め込み配線を形成する技術である。
例えば、図10(a)に示すように、トランジスタなどの素子が形成された半導体基板92上に絶縁膜94を成膜し、続いてエッチング・ストッパー層96、低誘電率絶縁膜98、及びキャップ絶縁膜100を順次成膜する。次いで、フォトリソグラフィ処理及びエッチング加工によってキャップ絶縁膜100、及び低誘電率絶縁膜98をエッチングして配線溝102を形成する。続いて、バリア金属膜104/メッキ用Cu薄膜106をキャップ絶縁膜100上に堆積し、更にCu層を堆積する。次いで、Cu層、及びバリア金属膜104/メッキ用Cu薄膜106をCMP法などによって研磨し、配線溝102内にCu埋め込み配線108を形成する。
デュアルダマシン・プロセスは、下層配線と上層配線とからなる多層配線構造を形成する際に適用される。下層配線に接続するコンタクトホールと、これに接続する配線溝とをドライエッチングによって絶縁膜層に形成し、次いでコンタクトホールと配線溝とを金属層で埋め込む。金属膜を研磨して、コンタクトホールを埋め込んだ下層配線に接続するコンタクトプラグと、配線溝を埋め込んだ上層配線とを同時に形成する。
例えば、図10(b)に示すように、例えばシングルダマシン法により形成したCu埋め込み配線108上に、順次、エッチング・ストッパー層110、低誘電率絶縁膜112、エッチング・ストッパー層114、低誘電率絶縁膜116、及びキャップ絶縁膜118を成膜する。
次いで、キャップ絶縁膜118、低誘電率絶縁膜116、エッチング・ストッパー層114、低誘電率絶縁膜112、及びエッチング・ストッパー層110をエッチングして、接続孔119を開口し、更にキャップ絶縁膜118、及び低誘電率絶縁膜116をエッチングして配線溝121を開口する。
続いて、バリア金属膜120/メッキ用Cu薄膜122をキャップ絶縁膜118上に堆積させ、更にCu層を堆積させる。続いて、Cu層、バリア金属膜120/メッキ用Cu薄膜122をCMP法などによって研磨し、Cu埋め込み配線124を形成する。
ところで、ダマシン・プロセスでは、絶縁膜をエッチングした後にレジストマスクをアッシング処理して除去するものの、アッシング処理後にレジスト残渣、及び副生成物であるポリマーが残存する。これらレジスト残渣及びポリマーを除去しないと、上下配線パターン間の抵抗値が高くなったり、同一配線層の配線間でリーク電流が増加したりするなどの問題が発生する。
そこで、アルカリ性剥離剤や、フッ素化合物を主成分とした剥離液を使って薬液洗浄処理を施し、残存するレジスト残渣及び副生ポリマーを除去している。
しかし、低誘電率絶縁膜は、アルカリ性の薬液によって容易に酸化、浸食され、また吸湿性が高まって誘電率が上昇する可能性がある。従って、アルカリ性剥離液を使用すると、低誘電率絶縁膜の特性が劣化して、所望とする半導体装置の性能が得られないという問題があった。
一方、フッ素イオンを含有する剥離剤を使用する場合には、エッチング、アッシング工程で酸化された低誘電率膜が、フッ素イオンを含有する剥離剤によって浸食、エッチングされる。これにより、配線パターンの加工寸法が変化して、上下左右の隣接する配線間で短絡が生じるという問題があった。
また、上記ダマシン・プロセスにおいて、絶縁膜として低誘電率絶縁膜上に酸化シリコン膜を有する積層構造を使用した場合、低誘電率絶縁膜が選択的に浸食、エッチングされることによって、配線溝が庇形状の側壁を有することになり、配線金属の拡散防止を目的としたバリア金属層の付着が不十分になり、配線金属が絶縁膜内に拡散するという問題があった。
また、メッキ用Cu薄膜のカバレッジ不良によりCuが堆積しないボイドが発生するという問題もあった。
例えば、シングルダマシン・プロセスでは、配線溝102を形成した後、剥離剤を使って洗浄処理したとき、図11(a)の円形部分に示すように、低誘電率絶縁膜98が浸食されて後退し、配線溝102の底部部分が拡大する。
その結果、バリア金属膜104/メッキ用Cu薄膜106のカバレッジが悪くなり、配線溝内でCuが堆積していないボイド126が発生したり、Cuが低誘電率絶縁膜98に拡散するという問題が発生した。
また、デュアルダマシン・プロセスにも、シングルダマシン・プロセスと同様な問題があった。
デュアルダマシン・プロセスでは、コンタクトホール119又は配線溝121を形成した後、剥離剤を使って洗浄処理したとき、図11(b)の矢印Aで示すように、低誘電率絶縁膜112、116が浸食されて後退する。
その結果、バリア金属膜120/メッキ用Cu薄膜122のカバレッジが悪くなり、矢印Bで示すように、コンタクトホール内及び配線溝内でCuが堆積していないボイド128が発生したり、Cuが低誘電率絶縁膜112、116に拡散するという問題が発生した。
この問題は、シングルダマシン・プロセス及びデュアルダマシン・プロセスで、ハードマスク形成層を成膜し、ハードマスク形成層上にレジストマスクを形成した後、レジストマスクのパターンをハードマスク形成層に転写して得たハードマスクを使って、絶縁膜をエッチングした場合にも該当する問題である。
また、例えばデュアルダマシン・プロセスにより、低誘電率絶縁膜内にCuを埋め込んだ埋め込み配線構造を形成する際、レジストマスクの除去に当たり、従来、広く用いられてきたアミン系薬液、例えばEKC社製の薬液、EKC525を使用すると、図19(a)に示すように、コンタクトホール119及び配線溝121から露出する低誘電率絶縁膜112、116の一部Cが変質して、誘電率が増加する。
また、従来のNHF系薬液を適用すると、図19(b)に示すように、低誘電率絶縁膜112、116が浸食されて後退し、エッチングストッパー層114及びキャップ絶縁膜118が張り出した庇形状が形成される。このため、カバレッジが悪化してバリヤ金属膜120及びメッキ用Cu薄膜122が堆積できない領域が生じる。この結果、Cuが低誘電率絶縁膜内に拡散したり、CuのボイドDが形成されたりして、配線信頼性が悪化し、不良品の発生率が高くなる。
上述のように、アルカリ性剥離剤が低誘電率絶縁膜を浸食するという欠点を有するので、アルカリ性剥離剤に代わるものとして、カルボン酸系の酸を主成分とした酸性剥離剤が市販されている。
また、酸性剥離剤としてホスホン酸塩を主成分とする剥離剤も市販されている。例えば特開2000−258924号公報は、酸化剤、ホスホン酸系キレート剤、及び水溶性フッ素化合物を有するレジスト用剥離剤組成物及びレジストの剥離方法を提案している。
更には、特開2001−345303号公報は、有機アルカリと錯化剤を含有する表面処理剤であって、錯化剤としてホスホン酸塩を、有機溶媒として有機アルカリを使用したものを提案している。
特開2000−258924号公報 特開2001−345303号公報
しかし、従来の酸性剥離液は、それぞれ、以下に説明するように、実用化の上で問題があった。
カルボン酸系の酸を主成分とする酸性剥離剤、及びホスホン酸系キレート剤を有する酸性剥離剤は、レジストの剥離性が低く、実際の生産工程で満足できる剥離効果を得ることが難しいことである。
また、錯化剤としてホスホン酸塩を有する酸性剥離剤は、pHが9以上のアルカリ領域で使用することが必要であるために、低誘電率膜がアルカリ領域の雰囲気によって変質するおそれがあるという問題があった。また、ホスホン酸塩の濃度が1〜1000重量ppmと極めて低濃度であるために、レジスト剥離能力及びポリマー除去能力が低いと考えられ、実際の生産工程で満足できる剥離効果を得ることが難しい。
以上の説明では、ダマシン・プロセスを例に挙げてレジスト用剥離剤組成物の問題点を説明したが、これはダマシン・プロセスに限らずレジストマスクの除去一般に該当する問題である。
そこで、本発明の目的は、ドライエッチングなどに使用したレジストマスクのレジスト残渣、及び副生ポリマーの除去が容易で、しかも低誘電率絶縁膜を酸化、浸食しない成分組成からなるレジスト用剥離剤組成物及びそれを使った半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、種々の検討と実験を重ね、以下のような結論を得た。
(1)低誘電率絶縁膜を浸食するアルカリ性剥離剤に代えて酸性剥離剤を使用することが必要であるが、従来の酸性剥離剤はレジストの剥離性が低い。そこで、従来のカルボン酸系又はシュウ酸系に代わる酸を探した結果、ホスホン酸が極めて有効であることを見い出した。ホスホン酸を主成分とすることにより、誘電率の上昇や、腐食、エッチング等の低誘電率絶縁膜の性能劣化を抑制しつつレジスト及びポリマーを剥離できる。
ホスホン酸の含有量は、0.1重量%以上20重量%以下が好ましく、0.5重量%以上15重量%以下であることが更に好ましい。
0.1重量%未満では、レジスト残渣物及びポリマーの剥離除去性が低下し、30重量%を超えると、配線材料等や低誘電率絶縁膜等に対しての腐食性が強くなるために好ましくない。
(2)レジスト及びポリマーに対して優れた溶解除去能力を有する水溶性有機溶媒を併用することにより、更にレジスト及びポリマーの除去性が高まる。
水溶性有機溶媒は、単味の種類でも、また2種類以上の組み合わせでも良い。水溶性有機溶媒の含有量は、30重量%以上95重量%以下であることが好ましく、50重量%以上90重量%以下が特に好ましい。水溶性有機溶媒の含有量が30重量%未満では、レジスト、レジスト残渣、及びポリマーの除去性が低下し、95重量%を超えると、ホスホン酸の濃度が相対的に低下して、レジスト残渣物、及びポリマーの溶解除去性が低下し、好ましくない。
(1)と(2)を備えるレジスト用剥離剤組成物は、ホスホン酸により低誘電率絶縁膜の浸食、性能低下を抑制しつつレジスト及びポリマーを剥離し、かつ剥離したレジスト及びポリマーを水溶性有機溶媒により効果的に溶解除去することができる。
(3)フッ化水素酸と金属を含有しない塩基とから生成する塩(以下、本発明特定塩とも言う)を含有させることにより、更に、レジスト及びポリマーの剥離性を高めることができる。
本発明特定塩の含有量は0.01重量%以上10重量%以下が好ましく、0.05重量%以上5重量%以下が特に好ましい。0.01重量%未満では、レジスト残渣物の剥離除去性の向上の効果がなく、10重量%を超えると、配線材料や低誘電率絶縁膜等に対して腐食性が強くなるので、好ましくない。
第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物
上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明に係るレジスト用剥離剤組成物(以下、第1の発明と言う)は、レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理し、灰化処理を施して前記レジストマスクを除去した後に、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する際に使用するレジスト用剥離剤組成物であって、少なくともホスホン酸(H PHO )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であることを特徴としている。
第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物は、レジストマスクが灰化処理により除去できるレジスト材で形成されている限り、その組成に制約無く適用でき、特に半導体装置の製造過程で、ドライエッチング、アッシング後のレジストマスク、レジスト残渣物及び副生ポリマーを効果的に剥離除去し、かつ銅配線や絶縁膜、特にLow−k膜に対して優れた防食性を有している。
第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物では、ホスホン酸を含有することにより、レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの剥離が容易になる。また、剥離したレジストマスクの残渣及び副生ポリマーをレジスト用剥離剤組成物の水に溶解ないし懸濁させることができる。
好適には、ホスホン酸の含有量が0.1重量%以上30重量%以下である。
第1の発明の好適な実施態様では、更に、水溶性有機溶媒を含有し、水溶性有機溶媒の含有量が30重量%以上95重量%以下である。水溶性有機溶媒は、単独でも、また2種類以上の有機溶媒の組み合わせでも良い。
これにより、剥離したレジストマスクの残渣及び副生ポリマーの溶解が進行し、剥離除去が容易になる。
第1の発明のレジスト用剥離剤組成物に含有させる水溶性有機溶媒として、例えばアミド類、ピロリドン類、アルキル尿素類、スルホキシド類、イミダゾリジノン類、多価アルコール類及びその誘導体、ラクトン類、カルボン酸誘導体類等を挙げることができる。
第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物で水溶性有機溶媒に使用されるアミド類としては、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等を挙げられる。
ピロリドン類としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等を挙げることができる。
アルキル尿素類としては、テトラメチル尿素、テトラエチル尿素等を挙げることができる。
スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等を挙げることができる。
イミダゾリジノン類としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等を挙げることができる。
多価アルコール類及びその誘導体としては、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル等を挙げることができる。
ラクトン類としては、γ−ブチロラクトン、σ−バレロラクトン等を挙げることができる。
カルボン酸誘導体類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル等を挙げることができる。
第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物は、ホスホン酸及び水溶性有機溶媒を含有する水溶液であることにより、従来のレジスト用剥離剤組成物に比べて、ダマシン・プロセスにより配線構造を形成する際、ドライエッチングを行った後のレジスト膜の除去、並びにアッシング処理の後のレジスト残渣及びポリマーの除去がより一層効果的であって、しかも銅配線や絶縁膜、特に低誘電率膜に対して優れた防食性を有する。
また、第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物は、従来のアルミ配線の形成に際しても、従来のレジスト用剥離剤組成物に比べて、ドライエッチング後の洗浄、酸化膜のドライエッチング後の洗浄に当たり、レジスト膜及びレジスト残渣物の除去性能が高い。
第1の発明の好適な実施態様では、更に、ホスホン酸(H PHO )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液に加えて、更に、フッ化水素酸と金属を含まない塩基(以下、第1の発明特定塩と言う)とから生成される塩を含有する。第1の発明特定塩は、フッ化水素酸と金属を含まない塩基とのモル比率が、1:0.1以上1:10以下であり、また、フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩の含有量は0.01重量%以上10重量%以下である。
これにより、レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの剥離性が、更に向上する。
金属を含まない塩基としては、例えばヒドロキシルアミン類、第1級、第2級もしくは第3級の脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、複素環式アミン等の有機アミン、アンモニア、低級アルキル第4級アンモニウム塩基等が挙げられる。
レジスト用剥離剤組成物で使用されるヒドロキシアミン類としては、ヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシアミン等を挙げることができる。
脂肪族第1級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、等を挙げることができる。
脂肪族第2級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、等を挙げることができる。
第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等を挙げることができる。
脂環式アミンとしては、シクロへキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等を挙げることができる。
芳香族アミンとしては、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン等を挙げることができる。
複素環式アミンとしては、ピロール、ピロリジン、ピリジン、モルホリン、ピラジン、ピペリジン、オキサゾール、チアゾール等を挙げることができる。
低級アルキル第4級アンモニウム塩基としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリ(2−ヒドキシエチル)アンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。
第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物を使って洗浄する半導体装置の製造方法
本発明に係る半導体装置の製造方法(以下、第1の発明方法と言う)は、レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程とを有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H PHO )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴としている。
本発明に係る別の半導体装置の製造方法(以下、第2の発明方法と言う)は、レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、灰化処理を施して前記レジストマスクを除去する灰化処理工程と、前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの残渣の少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程とを有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H PHO )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴としている。
第1の発明方法では、レジストマスクを灰化処理することなく、第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物によりレジストマスク及び副生ポリマーを除去する。一方、第2の発明方法では、レジストマスクを灰化処理により大部分を除去し、次いで第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物によりレジストマスクの残渣及び副生ポリマーを除去する。
第1及び第2の発明方法では、レジストマスクの使用目的は問わない、即ち、ドライエッチングの際のエッチングマスクとして使用してもよく、またイオン注入のためのマスクとして使用しても良い。
下地層を処理する工程は、例えば(1)下地層として半導体基板上に絶縁膜を成膜し、次いでレジストマスクとして配線溝又は接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクを絶縁膜上に形成し、絶縁膜をドライエッチングして、所定のパターンを有する配線溝又は接続孔を形成する工程でも、
(2)下地層として下層配線上に金属拡散防止効果をも有するエッチング・ストッパー層を成膜し、次いでレジストマスクとして接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクをエッチング・ストッパー層上に形成し、続いてエッチング・ストッパー層をドライエッチングして、下層配線に到達する接続孔をエッチング・ストッパー層に形成する工程でも、
(3)下地層として半導体基板上に金属膜を成膜し、次いでレジストマスクとして配線のレジストパターンを有するレジストマスクを金属膜上に形成し、続いて金属膜をドライエッチングして所定のパターンを有する配線を形成する工程でも良い。
下地層を処理する工程で、絶縁膜は、例えば酸化シリコン膜、低誘電率絶縁膜、又は低誘電率絶縁膜を有する積層絶縁膜等であり、金属拡散防止効果を有するエッチング・ストッパー層は、窒化シリコン膜、又は炭化シリコン膜であり、金属膜はアルミニウム膜、又はアルミニウム合金膜である。
更に、第1及び第2発明方法の技術的思想は、ハードマスクを使ったエッチング加工にも適用できる。
即ち、本発明に係る半導体装置の更に別の製造方法(以下、第3の発明方法と言う)は、下地層上にハードマスク形成層を成膜する工程と、レジストパターンを有するレジストマスクを前記ハードマスク形成層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記ハードマスク形成層をエッチングし、前記レジストパターンを転写したハードマスクを形成する工程と、次いで前記ハードマスクを使って前記下地層を処理する工程と、前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程とを有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(H PHO )と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴としている。
以上の説明からも明らかなように、第1の発明によれば、少なくともホスホン酸と水溶性有機溶剤とを含有する水溶液をレジスト用剥離剤組成物として用いることにより、レジストマスクを除去する際、銅配線や絶縁膜に対する防食性を有し、特に低誘電率絶縁膜の酸化、浸食を抑制し、低誘電率絶縁膜の良好な性能を維持しつつ、レジストマスクの残渣及び副生ポリマーをほぼ完全に除去することができるレジスト用剥離剤組成物を実現することができる。
第1から第3の発明方法によれば、下地層の処理に使用したレジストマスクに第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を施すことにより、低誘電率絶縁膜の酸化、浸食を抑制し、低誘電率絶縁膜の良好な性能を維持しつつレジストマスクの残渣及び副生ポリマーをほぼ完全に除去することが可能となる。
第1から第3の発明方法を適用することにより、半導体装置の歩留まりや信頼性低下を引き起こすことなく、所望の特性を有する半導体装置の製造が可能になる。
また、第1から第3の発明方法によって、レジスト残渣やポリマー残渣を確実に剥離除去することができるので、半導体装置の製造に際し、半導体装置の特性劣化を確実に回避することができる。
以下に、添付図面を参照して、実施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例1
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の一例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のための薬液洗浄処理液として使用される。
アミンを主成分とする従来の剥離剤、NHFを主成分とする従来の剥離剤、修酸を主成分とする従来の剥離剤、及び本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物について、レジスト残渣の除去性、副生ポリマー残渣の除去性、低誘電率絶縁膜の吸湿性による性能劣化の有無、及び低誘電率絶縁膜の後退量の大小を評価項目として多数回の試験を行い、表1に示す結果を得た。
Figure 2009031791
表1から判る通り、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物(試料4)は、評価項目の少なくともいずれかに欠点のある従来のレジスト用剥離剤組成物に比べて、評価項目の全てにわたり優れた特性を有している。
従来のレジスト用剥離剤組成物は、レジスト残渣及びポリマー残渣の除去能力と、低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させるのは困難であったが、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を用いることにより、レジスト残渣及びポリマー残渣を除去し、かつ低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させることができる。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例2
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸1.0重量%、HO18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミド20重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル60重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、アッシング処理に代えて、つまりレジストマスクによる下地層の処理の後、アッシング処理を省いてレジストマスク及び副生ポリマーを除去するための薬液洗浄処理液として使用される。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行う後述の半導体装置の製造方法の実施形態例で説明するように、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は低誘電率絶縁膜に悪い影響を与えないようにしつつ、レジストマスク及び副生ポリマーを完全に除去することができる。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例3
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の更に別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸2.5重量%、HO36.5重量%、フッ化1水素アンモニウム1.0重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノメチルエーテル30重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のために使用する薬液洗浄処理液であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物と同様な効果を奏する。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例4
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の一例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のための薬液洗浄処理液として使用される。
アミンを主成分とする従来の剥離剤、NHFを主成分とする従来の剥離剤、修酸を主成分とする従来の剥離剤、及び本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物について、レジスト残渣の除去性、副生ポリマー残渣の除去性、低誘電率絶縁膜の吸湿性による性能劣化の有無、及び低誘電率絶縁膜の後退量の大小を評価項目として多数回の試験を行い、表2に示す結果を得た。
Figure 2009031791
表2から判る通り、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物(試料5)は、評価項目の少なくともいずれかに欠点のある従来のレジスト用剥離剤組成物に比べて、評価項目の全てにわたり優れた特性を有している。
従来のレジスト用剥離剤組成物は、レジスト残渣及びポリマー残渣の除去能力と、低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させるのは困難であったが、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を用いることにより、レジスト残渣及びポリマー残渣を除去し、かつ低誘電率膜の吸湿性が高くなることによる性能劣化及び後退量の抑制を両立させることができる。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例5
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.17重量%、HO27.83重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル30.0重量%、及びN,Nジメチルアセトアミド30.0重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、アッシング処理に代えて、つまりレジストマスクによる下地層の処理の後、アッシング処理を省いてレジストマスク及び副生ポリマーを除去するための薬液洗浄処理液として使用される。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行う後述の半導体装置の製造方法の実施形態例で説明するように、本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は低誘電率絶縁膜に悪い影響を与えないようにしつつ、レジストマスク及び副生ポリマーを完全に除去することができる。
レジスト用剥離剤組成物の実施形態例6
本実施形態例は、レジスト用剥離剤組成物の実施形態の更に別の例である。本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸9.0重量%、HO42.5重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなるレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例のレジスト用剥離剤組成物は、主として、レジストマスクをアッシング処理した後にレジスト残渣及び副生ポリマー残渣の除去のために使用する薬液洗浄処理液であって、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物と同様な効果を奏する。
下、レジスト用剥離剤組成物を使用した半導体装置の製造方法について説明する。ただし、本半導体装置の製造方法はこれらの実施形態例に制限されるものでは無い。尚、以下の実施形態例で示した、膜種、膜厚、成膜方法、その他寸法等は、本半導体装置の製造方法の理解を容易にするための例示であって、本半導体装置の製造方法はこれら例示に限定されるものではない。
半導体装置の製造方法の実施形態例1
本実施形態例は、半導体装置の製造方法の実施形態の一例であって、図1(a)から(c)、及び図2(d)と(e)は、本実施形態例の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図1(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
次に、図1(b)に示すように、レジストマスク22上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成する。次いで、アッシング処理を施してレジストマスク22を剥離する。
アッシング処理によりレジストマスク22を剥離した際、図1(b)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜20上に残留し、またポリマー残渣が配線溝24に生成する。
そこで、本実施形態例では、配線溝パターン24を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を300秒間施してレジスト残渣、及びポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図1(c)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜20上から、またポリマー残差も配線溝24からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次いで、図2(d)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜26、及びメッキ用のCu薄膜28を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝24内に銅(Cu)などの導電性の配線層30を堆積させ、配線溝24を埋め込む。
次に、図2(e)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26及びCu薄膜28をCMP法などにより除去し、Cu配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
本実施形態例で形成したCu埋め込み配線32は、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(a)に示す従来のシングルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率絶縁膜が後退することなく、レジスト残渣及びポリマー残渣がほぼ完全に除去されている。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして半導体装置の製造方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
実施形態例1の変形例
本変形例は、実施形態例1の変形例であって、かつ半導体装置の製造方法の実施形態の一例である。
本変形例では、レジストマスク22上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成した後、レジストマスク22を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク22を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
本変形例の薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸1.0重量%、HO18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミド20重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル60重量%からなる実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物である。
本変形例では、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行うことにより、図1(c)に示すように、レジスト残差も、ポリマー残渣もなく、しかもアッシング処理に比べて低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅の拡大もほとんど無い配線溝を形成することができる。
半導体装置の製造方法の実施形態例2
本実施形態例は、半導体装置の製造方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、図3(a)から(c)、図4(d)から(f)、図5(g)から(i)、及び図6(j)と(k)は、それぞれ、本実施形態例の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。
本実施形態例では、実施形態例1で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
先ず、図3(a)に示すように、Cu埋め込み配線32上に、例えばCVD法などにより、エッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、エッチング・ストッパー層38、低誘電率絶縁膜40、キャップ絶縁膜42、及び反射防止膜44を順に積層する。
次いで、所定のコンタクトホール・パターンを有するレジストマスク45を反射防止膜44上に形成する。
続いて、図3(b)に示すように、レジストマスク45上から反射防止膜44、キャップ絶縁膜42、低誘電率絶縁膜40、エッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングしてコンタクトホール46を開口し、エッチング・ストッパー層34の表面でエッチングを停止させる。
次いで、アッシング処理によりレジストマスクを剥離すると、図3(b)に示すように、キャップ絶縁膜42上にレジスト残渣、コンタクトホール46底壁にポリマー残渣が生成する。
そこで、本実施形態例では、配線溝パターン24を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を300秒間施してレジスト残渣、及びポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図3(c)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜42上から、またポリマー残差もコンタクトホール46からそれぞれほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
次いで、図4(d)に示すように、配線溝加工時にエッチング・ストッパー膜34がエッチングされないように、レジスト層48でコンタクトホール46を埋め込み、かつ配線溝を形成をするために、配線溝パターンを有するレジストマスク50をレジスト層48上に形成する。
続いて、レジストマスク50上からレジスト層48をエッチングして、図4(e)に示すように、配線溝パターンを有するレジストマスク52をキャップ絶縁膜42上に形成する。
更に、図4(f)に示すように、レジストマスク52上からキャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングしてエッチング・ストッパー層38で停止させて配線溝54を開口し、更にコンタクトホール46を埋めたレジスト層48をエッチングして除去、開口し、エッチング・ストッパー膜34表面でエッチングを停止させる。
続いて、アッシング処理によりレジストマスク50及び52を剥離すると、キャップ絶縁膜42表面にレジスト残渣が、コンタクトホール46及び配線溝54の底壁と側壁にポリマー残渣が発生する。
そこで、本実施形態例では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を300秒間施して、レジスト残渣、及びポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図5(g)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜42上から、またポリマー残差もコンタクトホール46及び配線溝54の底壁及び側壁からそれぞれほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
更に、図5(h)に示すように、エッチング・ストッパー層38をマスクにして、エッチング・ストッパー層34をエッチングして、コンタクトホール46を下層のCu埋め込み配線32に連通させる。
これにより、図5(h)に示すように、ポリマー残渣がコンタクトホール46の底壁及び側壁に発生する。
そこで、本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を60秒間施してポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図5(i)に示すように、ポリマー残差がコンタクトホール46の底壁及び側壁からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
次いで、図6(j)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜56、及びメッキ用のCu薄膜58を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝54内に銅(Cu)などの導電性の配線層60を堆積させ、配線溝54を埋め込む。
次に、図6(k)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通するコンタクトホール46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
本実施形態例で形成したデュアルダマシン構造のCu埋め込み配線62は、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(b)に示す従来のデュアルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率膜が後退することなく、しかもレジスト残渣及びポリマー残渣がほぼ完全に除去される。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、本実施形態例の方法を適用して、Cu埋め込み配線62上に所要の層数のCu埋め込み配線を形成することにより、所要の層数の多層配線構造を形成することができる。
実施形態例2の変形例1
本変形例は、実施形態例2の変形例であって、かつ半導体装置の製造方法の実施形態の一例である。
本変形例では、図3(b)に示すように、レジストマスク45上から反射防止膜44、キャップ絶縁膜42、低誘電率絶縁膜40、エッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングし、エッチング・ストッパー層34の表面でエッチングを停止させて、配線溝46を形成した後、レジストマスク45を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク45及び反射防止膜44を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸が1.0重量%、HOが18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミドが20重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテルが60重量%の実施形態例2のレジスト処理薬剤である。
本変形例では、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行うことにより、図3(c)に示すように、レジスト残差も、ポリマー残渣もなく、しかもアッシング処理に比べて低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつコンタクトホール孔径の拡大もほとんど無い開口形状を形成することができる。
実施形態例2の変形例2
本変形例は、実施形態例2の変形例であって、かつ半導体装置の製造方法の実施形態の別の例である。
本変形例では、図4(f)に示すように、レジストマスク52上からキャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、エッチング・ストッパー層38の表面でエッチングを停止させて、配線溝54を形成し、更にコンタクトホール46を開口した後、レジストマスク52を除去する際、アッシング処理に代えて、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク52及びレジストマスク50を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸が1.0重量%、HOが18.8重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.2重量%、N,Nジメチルアセトアミドが20重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテルが60重量%の実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物である。
本変形例では、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行うことにより、図4(f)に示すように、コンタクトホール46の底壁及び側壁にポリマー残渣もなく、しかもアッシング処理に比べて低誘電率膜の性能が劣化することもなく、かつコンタクトホール孔径及び配線溝幅の拡大もほとんどコンタクトホール46及び配線溝54を形成することができる。
半導体装置の製造方法の実施形態例3
本実施形態例は、半導体装置の製造方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、図7(a)から(d)は、それぞれ、本実施形態例により単層の配線構造を形成する際の各工程の断面図である。
本実施形態例は、下地基板上に単層の配線構造を形成する例であって、先ず、図7(a)に示すように、予め、トランジスタなどの素子(図示せず)が形成された下地基板72の上に、膜厚20nmのTi膜74a、膜厚の20nmTiN膜74b、膜厚500nmのAl−0.5%Cu膜74c、膜厚5nmのTi膜74d、及び膜厚の100nmTiN膜74eからなる第1の配線74を例えば下記の成膜条件でマグネトロンスパッター法により形成する。
Ti膜の成膜条件
圧力 :0.52Pam
RF出力:2kW
ガス流量:Ar/35sccm
成長温度:300℃
TiN膜の成膜条件
圧力 :0.78Pa
RF出力:6kW
ガス流量:N/Ar=42/21sccm
成長温度:300℃
Al−0.5%Cu膜の成膜条件
圧力 :0.52Pa
RF出力:15kW
ガス流量:Ar/65sccm
成長温度:300℃
次に、第1の配線74をドライエッチング法により加工するために、図7(b)に示すように、フォトリソグラフィー技術により配線パターンを有するレジストマスク76をTiN膜74e上に形成する。
続いて、ドライエッチング法により、図7(c)に示すように、第1の配線74を次のエッチング条件でエッチング加工する。
ドライエッチング条件
ガス流量:BCl/Cl=100/150sccm
圧力 :1Pa
マイクロ波:400mA
RF出力:110W
オーバーエッチング:ジャスト+40%オーバーエッチング
エッチング加工により、図7(c)に示すように、エッチング加工された第1の配線74上にレジストマスク76の残部が、及び第1の配線74の側壁に副生ポリマーが発生するので、アッシング処理により除去する。
続いて、本実施形態例では、第1の配線74上に僅かに残存しているレジスト残渣、第1の配線74に付着するポリマー残渣を実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物を使った300秒間の薬液洗浄処理により除去する。
レジストアッシング処理の条件
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸2.5重量%、HO36.5重量%、フッ化アンモニウム1.0重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノメチルエーテル30重量%からなる実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物である。
実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理することにより、図7(d)に示すように、第1の配線74上のレジスト残渣、及び第1の配線74の側壁のポリマー残渣は、ほぼ完全に剥離、除去される。
これにより、基板72上に単層配線構造の第1の配線74を形成することができる。尚、半導体装置の製造方法を適用する配線構造は、本実施形態例の例に限定されるものではない。
半導体装置の製造方法の実施形態例4
本実施形態例は半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、図8(e)から(g)及び図9(h)と(i)は、それぞれ、本実施形態例の方法により2層構造の配線構造を形成する際、実施形態例3の図7(d)に続く各工程の断面図である。
単層構造の第1の配線74が形成されている基板72上に、図8(e)に示すように、膜厚1400nmのSiO膜を層間絶縁膜78として次の成膜条件で成膜する。
層間絶縁膜の成膜条件
成膜方法:HDP−SiOCVD法
温度 :380℃
出力 :3250W
ガス流量:SiH/O/Ar=60/110/200sccm
圧力 :3mTorr
続いて、CMP法により層間絶縁膜78を500nmの厚さ研磨して表面を平坦化し、図8(f)に示すように、第1の配線74と接続するコンタクトホールのホールパターンを有するレジストマスク80をフォトリソグラフィー技術により層間絶縁膜78上に形成する。
次に、レジストマスク80上からドライエッチング法により層間絶縁膜78を以下のエッ チング条件でエッチングして、図8(g)に示すように、コンタクトホール82を開口する。
ドライエッチング条件
ガス流量:C/Ar/CO/O
=20/4 00/50/13sccm
圧力 :35mTorr
RF出力:2200W
オーバーエッチング:ジャスト+15%オーバーエッチング
続いて、レジストマスク78の残存分をアッシング処理により除去し、更に、コンタクトホール82の側壁に付着したポリマーを実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物を用いた300秒間の薬液洗浄処理により洗浄、除去し、更に純水リンス処理、及び乾燥処理を施す。
アッシング条件
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸2.5重量%、HO36.5重量%、フッ化アンモニウム1.0重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノメチルエーテル30重量%からなる実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物である。
薬液洗浄処理により、レジスト残渣及びポリマーは、ほぼ完全に剥離、除去される。
次に、例えば指向性スパッタ法により膜厚30nmのTiN膜を成膜し、更に膜厚300nmのW(タングステン)膜を成膜してコンタクトホール82を埋め込み、続いてCMP処理よってW膜を研磨し、図9(h)に示すように、コンタクトホール82を埋めたWプラグ84を形成する。
W膜の成膜条件(逆スパッタ熱酸化膜20nm相当)
温度 :400℃
圧力 :10.7kPa
ガス流量:WF/H/Ar=40/400/2250sccm
更に、実施形態例3と同様にして、Wプラグ84に接続する第2の配線86を層間絶縁膜78上に形成することにより、図9(i)に示すように、第1の配線74と、第1の配線74とWプラグ84を介して第1の配線74と電気的に接続する第2の配線86とを有する2層構造の配線構造を形成することができる。
本実施形態例で、層間絶縁膜78は、HDP−SiO膜に限定されるものではない。例えば、層間絶縁膜78を低誘電率絶縁膜と酸化シリコン膜の積層構造にしてもよい。低誘電率絶縁膜の例として、フッ素を添加した酸化シリコン膜、炭素を添加した酸化シリコン膜、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、ポリアリルエーテル、テフロン(登録商標)系の材料で成膜した膜でも良い。
半導体装置の製造方法の実施形態例5
本実施形態例は、半導体装置の製造方法を適用した実施形態の一例であって、図12(a)から(c)、及び図13(d)から(f)は、本実施形態例の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。尚、図12及び図13では、図1から図2と同じ部位には同じ符号を付している。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図12(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次いで、本実施形態例では、同じくCVD法によりハードマスクを形成する窒化シリコン膜(SiN膜)21を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
次に、図12(b)に示すように、レジストマスク22上からSiN膜21をエッチングして、レジストマスク22の配線溝パターンを転写したハードマスク23をパターニングする。続いて、レジストマスク22をアッシング処理により除去して、配線溝パターンを有するハードマスク23をキャップ絶縁膜20上に形成する。
続いて、図12(c)に示すように、ハードマスク23上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成する。
このエッチング加工を施した際、図12(c)に示すように、ポリマー残渣が配線溝24の底壁及び側壁に生成する。
そこで、本実施形態例では、配線溝パターン24を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を300秒間施してポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図13(d)に示すように、ポリマー残差が配線溝24からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次いで、図13(e)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜26、及びメッキ用のCu薄膜28を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝24内に銅(Cu)などの導電性の配線層30を堆積させ、配線溝24を埋め込む。
次に、図13(f)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26、Cu薄膜28及びハードマスク23を構成したSiN膜21をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
本実施形態例で形成したCu埋め込み配線32は、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(a)に示す従来のシングルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率絶縁膜が後退することなく、ポリマー残渣がほぼ完全に除去されている。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして本半導体装置の製造方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
半導体装置の製造方法の実施形態例6
本実施形態例は、半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、図14(a)と(b)、図15(c)と(d)、図16(e)と(f)、図17(g)と(h)、及び図18(i)と(j)は、それぞれ、本実施形態例の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。尚、図14から図18では、図3から図6と同じ部位には同じ符号を付している。
本実施形態例では、実施形態例5で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
先ず、図14(a)に示すように、Cu埋め込み配線32上に、例えばCVD法などにより、エッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、エッチング・ストッパー層38、低誘電率絶縁膜40、及びキャップ絶縁膜42を順に積層する。
次いで、本実施形態例では、キャップ絶縁膜42上に、順次、第1ハードマスクを形成する第1マスクSiO膜43、第2ハードマスクを形成する第2マスクSiO膜45、及び反射防止膜44を成膜する。
次いで、所定の配線溝パターンを有するレジストマスク47を反射防止膜44上に形成する。
次に、図14(b)に示すように、レジストマスク47上から反射防止膜44及び第2マスクSiO膜45をエッチングして、レジストマスク47の配線溝パターンを転写した第2マスク49をパターニングする。続いて、レジストマスク47をアッシング処理により除去して、第2ハードマスク49を第1マスクSiO膜43上に形成する。
次いで、図15(c)に示すように、第1マスクSiO膜43及び第2マスク49上にコンタクトホール・パターンを有するレジストマスク51を形成する。
続いて、レジストマスク51上から第1マスクSiO膜43をエッチングして、図15(d)に示すように、レジストマスク51のコンタクトホール・パターンを転写した第1マスク53をパターニングする。次いで、レジストマスク51をアッシング処理により除去して、コンタクトホール・パターンを有する第1ハードマスク53をキャップ絶縁膜42上に形成する。
次いで、コンタクトホール・パターンを転写した第1ハードマスク53上からキャップ絶縁膜42及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、かつエッチングをエッチング・ストッパー層38で停止させて、図16(e)に示すように、コンタクトホール・パターンを有する開口部55を形成する。このエッチングにより、図16(e)に示すように、ポリマー残渣が、開口部55の底壁及び側壁に生成する。
続いて、配線溝パターンを転写した第2ハードマスク49上から、第1ハードマスク53、キャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、かつエッチングをエッチング・ストッパー層38で停止させて、図16(f)に示すように、配線溝54を形成する。
同時に、開口部55の底のエッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングして、コンタクトホール46を開口し、かつエッチングをエッチング・ストッパー層34の表面で停止させる。
次いで、エッチング・ストッパー層34をエッチングして、図17(g)に示すように、コンタクトホール46を下層のCu埋め込み配線32に連通させる。この段階で、ポリマー残渣は、配線溝54の側壁及び底壁、並びにコンタクトホール46の側壁及び底壁に生成し、付着している。
そこで、本実施形態例では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した段階で、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を60秒間施してポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、スルファミン酸5.0重量%、HO34.7重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.3重量%、N,Nジメチルアセトアミド30重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル30重量%からなる実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図17(h)に示すように、ポリマー残差が配線溝54の側壁及び底壁、並びにコンタクトホール46の底壁及び側壁からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅或いはコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
次いで、図18(i)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜56、及びメッキ用のCu薄膜58を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝54内に銅(Cu)などの導電性の配線層60を堆積させ、配線溝54を埋め込む。
次に、図18(j)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58並びにハードマスク53をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通するコンタクトホール46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
本実施形態例で形成したデュアルダマシン構造のCu埋め込み配線62は、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(b)に示す従来のデュアルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率膜が後退することなく、しかもレジスト残渣及びポリマー残渣がほぼ完全に除去される。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、レジスト用剥離剤組成物の実施形態例1で言及した表1に示すレジスト用剥離剤組成物の評価は、実施形態例5及び6の半導体装置の製造方法にも該当する。つまり、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物を用いることにより、低誘電率絶縁膜の変質、後退量を抑制しつつレジスト残渣及びポリマー残渣を除去することができる。
実施形態例6の方法を適用して、更なる上層メタル配線を所要層数だけCu埋め込み配線62上に形成することにより、所望の層数の多層配線構造を形成することができる。更には、シングルダマシン・プロセスによる実施形態例1、5の配線構造の積み重ね、デュアルダマシン・プロセスによる実施形態例2、6の配線構造の積み重ね等、種々の実施形態例を組み合わせて多層配線構造を形成することができる
また、実施形態例6では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した図16f)の段階で薬液処理によるポリマー残渣除去を行っているが、開口部55を開口した図16(e)の段階、コンタクトホール46及び配線溝54をほぼ形成した図16(f)の段階で、薬液処理によるポリマー残渣除去を行っても良い。
以下、第1の発明に係るレジスト用剥離剤組成物を使用した半導体装置の製造方法について説明する。
半導体装置の製造方法の実施形態例7
本実施形態例は、第2の発明方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用することを除いて、実施形態例1の半導体装置の製造方法と同様に実施する。そこで、実施形態例1の図1及び図2を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図1(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
次に、図1(b)に示すように、レジストマスク22上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成する。次いで、アッシング処理を施してレジストマスク22を剥離する。
アッシング処理によりレジストマスク22を剥離した際、図1(b)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜20上に残留し、またポリマー残渣が配線溝24に生成する。
そこで、本実施形態例では、配線溝パターン24を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を300秒間施してレジスト残渣、及びポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図1(c)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜20上から、またポリマー残差も配線溝24からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次いで、図2(d)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜26、及びメッキ用のCu薄膜28を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝24内に銅(Cu)などの導電性の配線層30を堆積させ、配線溝24を埋め込む。
次に、図2(e)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26及びCu薄膜28をCMP法などにより除去し、Cu配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
本実施形態例で形成したCu埋め込み配線32は、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(a)に示す従来のシングルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率絶縁膜が後退することなく、レジスト残渣及びポリマー残渣がほぼ完全に除去されている。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして第2の発明方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
実施形態例7の変形例1
本変形例は、実施形態例7の変形例であって、かつ第1の発明方法の実施形態の一例である。
本変形例では、レジストマスク22上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成した後、レジストマスク22を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク22を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
本変形例の薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.17重量%、HOが27.83重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテルが30.0重量%、及びN,Nジメチルアセトアミドが30.0重量%からなる実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物である。
本変形例では、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行うことにより、図1(c)に示すように、レジスト残差も、ポリマー残渣もなく、しかもアッシング処理に比べて低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅の拡大もほとんど無い配線溝を形成することができる。従って、図19(a)に示すような低誘電率膜の誘電率が変化するようなことは生じない。
半導体装置の製造方法の実施形態例8
本実施形態例は、第2の発明方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用することを除いて、実施形態例2の半導体装置の製造方法と同様に実施する。そこで、実施形態例2の図3、図4、図5、及び図6を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、実施形態例7で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
先ず、図3(a)に示すように、Cu埋め込み配線32上に、例えばCVD法などにより、エッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、エッチング・ストッパー層38、低誘電率絶縁膜40、キャップ絶縁膜42、及び反射防止膜44を順に積層する。
次いで、所定のコンタクトホール・パターンを有するレジストマスク45を反射防止膜44上に形成する。
続いて、図3(b)に示すように、レジストマスク45上から反射防止膜44、キャップ絶縁膜42、低誘電率絶縁膜40、エッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングしてコンタクトホール46を開口し、エッチング・ストッパー層34の表面でエッチングを停止させる。
次いで、アッシング処理によりレジストマスクを剥離すると、図3(b)に示すように、キャップ絶縁膜42上にレジスト残渣、コンタクトホール46底壁にポリマー残渣が生成する。
そこで、本実施形態例では、配線溝パターン24を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を300秒間施してレジスト残渣、及びポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図3(c)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜42上から、またポリマー残差もコンタクトホール46からそれぞれほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
次いで、図4(d)に示すように、配線溝加工時にエッチング・ストッパー膜34がエッチングされないように、レジスト層48でコンタクトホール46を埋め込み、かつ配線溝を形成をするために、配線溝パターンを有するレジストマスク50をレジスト層48上に形成する。
続いて、レジストマスク50上からレジスト層48をエッチングして、図4(e)に示すように、配線溝パターンを有するレジストマスク52をキャップ絶縁膜42上に形成する。
更に、図4(f)に示すように、レジストマスク52上からキャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングしてエッチング・ストッパー層38で停止させて配線溝54を開口し、更に接続孔46を埋めたレジスト層48をエッチングして除去、開口し、エッチング・ストッパー膜34表面でエッチングを停止させる。
続いて、アッシング処理によりレジストマスク50及び52を剥離すると、キャップ絶縁膜42表面にレジスト残渣が、コンタクトホール46及び配線溝54の底壁と側壁にポリマー残渣が発生する。
そこで、本実施形態例では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を300秒間施して、レジスト残渣、及びポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図5(g)に示すように、レジスト残渣がキャップ絶縁膜42上から、またポリマー残差もコンタクトホール46及び配線溝54の底壁及び側壁からそれぞれほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
更に、図5(h)に示すように、エッチング・ストッパー層38をマスクにして、エッチング・ストッパー層34をエッチングして、コンタクトホール46を下層のCu埋め込み配線32に連通させる。
これにより、図5(h)に示すように、ポリマー残渣がコンタクトホール46の底壁及び側壁に発生する。
そこで、本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を60秒間施してポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図5(i)に示すように、ポリマー残差がコンタクトホール46の底壁及び側壁からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のように低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅が拡大するようなこともない。
次いで、図6(j)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜56、及びメッキ用のCu薄膜58を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝54内に銅(Cu)などの導電性の配線層60を堆積させ、配線溝54を埋め込む。
次に、図6(k)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通する接続孔46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
本実施形態例で形成したデュアルダマシン構造のCu埋め込み配線62は、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(b)、図19(a)及び(b)に示す従来のデュアルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率膜が後退したり、劣化したりすることなく、しかもレジスト残渣及びポリマー残渣がほぼ完全に除去される。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、本実施形態例の方法を適用して、Cu埋め込み配線62上に所要の層数のCu埋め込み配線を形成することにより、所要の層数の多層配線構造を形成することができる。
実施形態例8の変形例1
本変形例は、実施形態例8の変形例であって、かつ第1の発明方法の実施形態の一例である。
本変形例では、図3(b)に示すように、レジストマスク45上から反射防止膜44、キャップ絶縁膜42、低誘電率絶縁膜40、エッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングし、エッチング・ストッパー層34の表面でエッチングを停止させて、配線溝46を形成した後、レジストマスク45を除去する際、アッシング処理に代えて実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク45及び反射防止膜44を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.17重量%、HO27.83重量%ジエチレングリコールモノnブチルエーテル30.0重量%、及びN,N−ジメチルアセトアミド30.0重量%からなる実施形態例5のレジスト処理薬剤である。
本変形例では、実施形態例2のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行うことにより、図3(c)に示すように、レジスト残差も、ポリマー残渣もなく、しかもアッシング処理に比べて低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつコンタクトホール孔径の拡大もほとんど無い開口形状を形成することができる。
実施形態例8の変形例2
本変形例は、実施形態例8の変形例であって、かつ第1の発明方法の実施形態の別の例である。
本変形例では、図4(f)に示すように、レジストマスク52上からキャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、エッチング・ストッパー層38の表面でエッチングを停止させて、配線溝54を形成し、更に接続孔46を開口した後、レジストマスク52を除去する際、アッシング処理に代えて、実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物を使った15分間の薬液洗浄処理によりレジストマスク52及びレジストマスク50を剥離する。次いで、通常の方法に従って純水リンス及び乾燥処理を行う。
本変形例の薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウムが0.17重量%、HOが27.83重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテルが30.0重量%、及びN,Nジメチルアセトアミドが30.0重量%からなる実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物である。
本変形例では、実施形態例5のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を行うことにより、図4(f)に示すように、接続孔46の底壁及び側壁にポリマー残渣もなく、しかもアッシング処理に比べて低誘電率膜の性能が劣化することもなく、かつコンタクトホール孔径及び配線溝幅の拡大もほとんどコンタクトホール46及び配線溝54を形成することができる。
半導体装置の製造方法の実施形態例9
本実施形態例は、第2の発明に係る半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物に代えて、実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使用していることを除いて、実施形態例3の半導体装置の製造方法と同じ構成である。そこで、図7を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例は、下地基板上に単層の配線構造を形成する例であって、先ず、図7(a)に示すように、予め、トランジスタなどの素子(図示せず)が形成された下地基板72の上に、膜厚20nmのTi膜74a、膜厚の20nmTiN膜74b、膜厚500nmのAl−0.5%Cu膜74c、膜厚5nmのTi膜74d、及び膜厚の100nmTiN膜74eからなる第1の配線74を例えば下記の成膜条件でマグネトロンスパッター法により形成する。
Ti膜の成膜条件
圧力 :0.52Pam
RF出力:2kW
ガス流量:Ar/35sccm
成長温度:300℃
TiN膜の成膜条件
圧力 :0.78Pa
RF出力:6kW
ガス流量:N/Ar=42/21sccm
成長温度:300℃
Al−0.5%Cu膜の成膜条件
圧力 :0.52Pa
RF出力:15kW
ガス流量:Ar/65sccm
成長温度:300℃
次に、第1の配線74をドライエッチング法により加工するために、図7(b)に示すように、フォトリソグラフィー技術により配線パターンを有するレジストマスク76をTiN膜74e上に形成する。
続いて、ドライエッチング法により、図7(c)に示すように、第1の配線74を次のエッチング条件でエッチング加工する。
ドライエッチング条件
ガス流量:BCl/Cl=100/150sccm
圧力 :1Pa
マイクロ波:400mA
RF出力:110W
オーバーエッチング:ジャスト+40%オーバーエッチング
エッチング加工により、図7(c)に示すように、エッチング加工された第1の配線74上にレジストマスク76の残部が、及び第1の配線74の側壁に副生ポリマーが発生するので、アッシング処理により除去する。
続いて、本実施形態例では、第1の配線74上に僅かに残存しているレジスト残渣、第1の配線74に付着するポリマー残渣を実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使った300秒間の薬液洗浄処理により除去する。
レジストアッシング処理の条件
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸9.0重量%、HO42.5重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物である。
実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理することにより、図7(d)に示すように、第1の配線74上のレジスト残渣、及び第1の配線74の側壁のポリマー残渣は、ほぼ完全に剥離、除去される。
これにより、基板72上に単層配線構造の第1の配線74を形成することができる。尚、第2の発明方法を適用する配線構造は、本実施形態例の例に限定されるものではない。
半導体装置の製造方法の実施形態例10
本実施形態例は第2の発明に係る半導体装置の製造方法の実施形態の更に別の例であって、実施形態例3のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を使用していることを除いて、実施形態例4の半導体装置の製造方法の構成と同じである。そこで、図8及び図9を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、先ず、単層構造の第1の配線74が形成されている基板72上に、図8(e)に示すように、膜厚1400nmのSiO膜を層間絶縁膜78として次の成膜条件で成膜する。
層間絶縁膜の成膜条件
成膜方法:HDP−SiOCVD法
温度 :380℃
出力 :3250W
ガス流量:SiH/O/Ar=60/110/200sccm
圧力 :3mTorr
続いて、CMP法により層間絶縁膜78を500nmの厚さ研磨して表面を平坦化し、図8(f)に示すように、第1の配線74と接続するコンタクトホールのホールパターンを有するレジストマスク80をフォトリソグラフィー技術により層間絶縁膜78上に形成する。
次に、レジストマスク80上からドライエッチング法により層間絶縁膜78を以下のエッチング条件でエッチングして、図8(g)に示すように、コンタクトホール82を開口する。
ドライエッチング条件
ガス流量:C/Ar/CO/O
=20/4 00/50/13sccm
圧力 :35mTorr
RF出力:2200W
オーバーエッチング:ジャスト+15%オーバーエッチング
続いて、レジストマスク78の残存分をアッシング処理により除去し、更に、コンタクトホール82の側壁に付着したポリマーを実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物を用いた300秒間の薬液洗浄処理により洗浄、除去し、更に純水リンス処理、及び乾燥処理を施す。
アッシング条件
装置 :平行平板型RIE装置
ガス流量:O/3250sccm
温度 :250℃
圧力 :150Pa
出力 :900W
時間 :60秒
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸12.0重量%、2フッ化1水素アンモニウム0.17重量%、HO42.5重量%、及びジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例6のレジスト用剥離剤組成物である。
薬液洗浄処理により、レジスト残渣及びポリマーは、ほぼ完全に剥離、除去される。
次に、例えば指向性スパッタ法により膜厚30nmのTiN膜を成膜し、更に膜厚300nmのW(タングステン)膜を成膜してコンタクトホール82を埋め込み、続いてCMP処理よってW膜を研磨し、図9(h)に示すように、コンタクトホール82を埋めたWプラグ84を形成する。
W膜の成膜条件(逆スパッタ熱酸化膜20nm相当)
温度 :400℃
圧力 :10.7kPa
ガス流量:WF/H/Ar=40/400/2250sccm
更に、実施形態例9と同様にして、Wプラグ84に接続する第2の配線86を層間絶縁膜78上に形成することにより、図9(i)に示すように、第1の配線74と、第1の配線74とWプラグ84を介して第1の配線74と電気的に接続する第2の配線86とを有する2層構造の配線構造を形成することができる。
本実施形態例で、層間絶縁膜78は、HDP−SiO膜に限定されるものではない。例えば、層間絶縁膜78を低誘電率絶縁膜と酸化シリコン膜の積層構造にしてもよい。低誘電率絶縁膜の例として、フッ素を添加した酸化シリコン膜、炭素を添加した酸化シリコン膜、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、ポリアリルエーテル、テフロン(登録商標)系の材料で成膜した膜でも良い。
半導体装置の製造方法の実施形態例11
本実施形態例は、第3の発明方法に係る半導体装置の製造方法を適用した実施形態の一例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用していることを除いて、実施形態例5の半導体装置の製造方法と同様の構成を有する。そこで、図12及び図13を参照して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、予め、トランジスタなどの半導体素子(図示せず)が形成された半導体基板上にシングルダマシン・プロセスよりCu埋め込み配線を形成する。
先ず、図12(a)に示すように、半導体基板12に成膜された絶縁膜14上に、減圧CVD法などにより窒化シリコン(SiN)を堆積させてエッチング・ストッパー層16を成膜し、エッチング・ストッパー層16上にCVD法などにより順次低誘電率(low−k)絶縁膜18、及びキャップ絶縁膜20を堆積させる。
次いで、本実施形態例では、同じくCVD法によりハードマスクを形成する窒化シリコン膜(SiN膜)21を堆積させる。
次に、所望の配線溝パターンを有するレジストマスク22を形成する。
次に、図12(b)に示すように、レジストマスク22上からSiN膜21をエッチングして、レジストマスク22の配線溝パターンを転写したハードマスク23をパターニングする。続いて、レジストマスク22をアッシング処理により除去して、配線溝パターンを有するハードマスク23をキャップ絶縁膜20上に形成する。
続いて、図12(c)に示すように、ハードマスク23上からキャップ絶縁膜20及び低誘電率絶縁膜18をエッチングし、エッチング・ストッパー層16の表面でエッチングを停止させて、配線溝24を形成する。
このエッチング加工を施した際、図12(c)に示すように、ポリマー残渣が配線溝24の底壁及び側壁に生成する。
そこで、本実施形態例では、配線溝パターン24を形成した絶縁膜積層構造に実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を300秒間施してポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図13(d)に示すように、ポリマー残差が配線溝24からほぼ完全に除去される。
しかも、従来のレジスト用剥離剤組成物を使ったときのように、低誘電率膜の性能が劣化したり、配線溝幅が拡大したりするようなこともない。
次いで、図13(e)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜26、及びメッキ用のCu薄膜28を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝24内に銅(Cu)などの導電性の配線層30を堆積させ、配線溝24を埋め込む。
次に、図13(f)に示すように、配線溝24外に堆積した配線層30及び金属膜26、Cu薄膜28及びハードマスク23を構成したSiN膜21をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線32を形成する。
以上の工程を経て、半導体基板12上の絶縁膜14及びエッチング・ストッパー層16上に成膜された低誘電率絶縁膜18及びキャップ絶縁膜20に埋め込まれた単層のCu埋め込み配線32を形成することができる。
本実施形態例で形成したCu埋め込み配線32は、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(a)に示す従来のシングルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率絶縁膜が後退することなく、ポリマー残渣がほぼ完全に除去されている。
これにより、TaN膜26、及びメッキ用の銅薄膜28がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
本実施形態例では、配線溝の形成を例にして本発明方法を説明したが、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際にも本実施形態例方法を適用でき、同様の効果を得ることができる。
半導体装置の製造方法の実施形態例12
本実施形態例は、第3の発明方法に係る半導体装置の製造方法の実施形態の別の例であって、実施形態例1のレジスト用剥離剤組成物に代えて実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使用することを除いて、実施形態例6の半導体装置の製造方法と同様に実施する。そこで、図14から図18を援用して、本実施形態例の方法を説明する。
本実施形態例では、実施形態例6と同様に、実施形態例11で作製したCu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線を形成する。
先ず、図14(a)に示すように、Cu埋め込み配線32上に、例えばCVD法などにより、エッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、エッチング・ストッパー層38、低誘電率絶縁膜40、及びキャップ絶縁膜42を順に積層する。
次いで、本実施形態例では、キャップ絶縁膜42上に、順次、第1ハードマスクを形成する第1マスクSiO膜43、第2ハードマスクを形成する第2マスクSiO膜45、及び反射防止膜44を成膜する。
次いで、所定の配線溝パターンを有するレジストマスク47を反射防止膜44上に形成する。
次に、図14(b)に示すように、レジストマスク47上から反射防止膜44及び第2マスクSiO膜45をエッチングして、レジストマスク47の配線溝パターンを転写した第2マスク49をパターニングする。続いて、レジストマスク47をアッシング処理により除去して、第2ハードマスク49を第1マスクSiO膜43上に形成する。
次いで、図15(c)に示すように、第1マスクSiO膜43及び第2マスク49上にコンタクトホール・パターンを有するレジストマスク51を形成する。
続いて、レジストマスク51上から第1マスクSiO膜43をエッチングして、図15(d)に示すように、レジストマスク51のコンタクトホール・パターンを転写した第1マスク53をパターニングする。次いで、レジストマスク51をアッシング処理により除去して、コンタクトホール・パターンを有する第1ハードマスク53をキャップ絶縁膜42上に形成する。
次いで、コンタクトホール・パターンを転写した第1ハードマスク53上からキャップ絶縁膜42及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、かつエッチングをエッチング・ストッパー層38で停止させて、図16(e)に示すように、コンタクトホール・パターンを有する開口部55を形成する。このエッチングにより、図16(e)に示すように、ポリマー残渣が、開口部55の底壁及び側壁に生成する。
続いて、配線溝パターンを転写した第2ハードマスク49上から、第1ハードマスク53、キャップ絶縁膜42、及び低誘電率絶縁膜40をエッチングし、かつエッチングをエッチング・ストッパー層38で停止させて、図16(f)に示すように、配線溝54を形成する。
同時に、開口部55の底のエッチング・ストッパー層38、及び低誘電率絶縁膜36をエッチングして、コンタクトホール46を開口し、かつエッチングをエッチング・ストッパー層34の表面で停止させる。
次いで、エッチング・ストッパー層34をエッチングして、図17(g)に示すように、コンタクトホール46を下層のCu埋め込み配線32に連通させる。この段階で、ポリマー残渣は、配線溝54の側壁及び底壁、並びにコンタクトホール46の側壁及び底壁に生成し、付着している。
そこで、本実施形態例では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した段階で、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使った薬液洗浄処理を60秒間施してポリマー残渣を除去し、次いで通常の方法に従って純水リンス、続いて乾燥処理を行う。
薬液洗浄処理で使用するレジスト用剥離剤組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0重量%、フッ化アンモニウム0.12重量%、HO48.38重量%、ジエチレングリコールモノnブチルエーテル48.5重量%からなる実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物である。
本実施形態例では、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を使って薬液洗浄処理を行うことにより、図17(h)に示すように、ポリマー残差が配線溝54の側壁及び底壁、並びにコンタクトホール46の底壁及び側壁からほぼ完全に除去される。
しかも、従来の図19(a)及び(b)に示すように、低誘電率膜の性能が劣化することなく、かつ配線溝幅或いはコンタクトホール径が拡大するようなこともない。
次いで、図18(i)に示すように、例えばスパッタリング法によって基板上全面に配線金属拡散防止を目的としたTaNなどの金属膜56、及びメッキ用のCu薄膜58を成膜し、続いて、例えばメッキ法により配線溝54内に銅(Cu)などの導電性の配線層60を堆積させ、配線溝54を埋め込む。
次に、図18(j)に示すように、配線溝54外に堆積した配線層60及び金属膜56/Cu薄膜58並びにハードマスク53をCMP法などにより除去し、Cu埋め込み配線62を形成する。
以上の工程を経て、Cu埋め込み配線32に接続するデュアルダマシン構造の上層配線構造、つまりエッチング・ストッパー層34、低誘電率絶縁膜36、及びエッチング・ストッパー層38を貫通してCu埋め込み配線32に連通する接続孔46を埋め込んだCuプラグと、配線溝54を埋め込んだCu埋め込み配線62とを同時に形成することができる。
本実施形態例で形成したデュアルダマシン構造のCu埋め込み配線62は、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物による薬液洗浄処理を施しているので、図11(b)、図19(a)及び(b)に示す従来のデュアルダマシン法によるCu埋め込み配線とは異なり、低誘電率膜が劣化したり、後退したりすることなく、しかもレジスト残渣及びポリマー残渣がほぼ完全に除去される。
これにより、TaN膜56、及びメッキ用の銅薄膜58がカバレッジよく成膜されて、銅が絶縁膜に拡散するような問題やボイド発生の問題が生じない。
また、レジスト用剥離剤組成物の実施形態例4で言及した表2に示すレジスト用剥離剤組成物の評価は、実施形態例11及び12の半導体装置の製造方法にも該当する。つまり、実施形態例4のレジスト用剥離剤組成物を用いることにより、低誘電率絶縁膜の変質、後退量を抑制しつつレジスト残渣及びポリマー残渣を除去することができる。
実施形態例12の方法を適用して、更なる上層メタル配線を所要層数だけCu埋め込み配線62上に形成することにより、所望の層数の多層配線構造を形成することができる。
また、実施形態例12では、配線溝54及びコンタクトホール46を形成した図16f)の段階で薬液処理によるポリマー残渣除去を行っているが、開口部55を開口した図16(e)の段階、コンタクトホール46及び配線溝54をほぼ形成した図16(f)の段階で、薬液処理によるポリマー残渣除去を行っても良い。
図1(a)から(c)は、実施形態例1又は7の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図2(d)と(e)は、図1(c)に続いて、実施形態例1又は7の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図3(a)から(c)は、実施形態例2又は8の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図4(d)から(f)は、図3(c)に続いて、実施形態例2又は8の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図5(g)から(i)は、図4(f)に続いて、実施形態例2又は8の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図6(j)と(k)は、図5(i)に続いて、実施形態例2又は8の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図7(a)から(d)は、それぞれ、実施形態例3又は9の方法により単層の配線構造を形成する際の各工程の断面図である。 図8(e)から(g)は、それぞれ、実施形態例4又は10の方法により2層構造の配線構造を形成する際、図7(d)に続く各工程の断面図である。 図9(h)と(i)は、それぞれ、実施形態例4又は10の方法により2層構造の配線構造を形成する際、図8(g)に続く各工程の断面図である。 図10(a)と(b)は、それぞれ、シングルダマシン構造の単層埋め込み配線構造及びデュアルダマシン構造の多層埋め込み配線構造の構成を示す断面図である。 図11(a)と(b)は、それぞれ、シングルダマシン構造の単層埋め込み配線構造及びデュアルダマシン構造の多層埋め込み配線構造の形成に際し、従来のレジスト用剥離剤を使用したときの問題を説明する断面図である。 図12(a)から(c)は、実施形態例5又は11の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図13(d)から(f)は、図12(c)に続いて、実施形態例5又は11の方法に従ってシングルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図14(a)と(b)は、実施形態例6又は12の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図15(c)と(d)は、図14(b)に続いて、実施形態例6又は12の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図16(e)と(f)は、図15(d)に続いて、実施形態例6又は12の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図17(g)と(h)は、図16(f)に続いて、実施形態例6又は12の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図18(i)と(j)は、図17(h)に続いて、実施形態例6又は12の方法に従ってデュアルダマシン・プロセスを実施する際の各工程の断面図である。 図19(a)と(b)は、それぞれ、デュアルダマシン構造の多層埋め込み配線構造の形成に際し、従来のレジスト用剥離剤を使用したときの問題を説明する断面図である。
符号の説明
12……半導体基板、14……絶縁膜、16……エッチング・ストッパー層、18……低誘電率絶縁膜、20……キャップ絶縁膜、21……SiN膜、22……レジストマスク、23……ハードマスク、24……配線溝、26……TaNなどの金属膜、28……Cuメッキ薄膜、30……Cu配線層、32……Cu埋め込み配線、34……エッチング・ストッパー層、36……低誘電率絶縁膜、38……エッチング・ストッパー層、40……低誘電率絶縁膜、42……キャップ絶縁膜、43……第1マスクSiO膜、44……レジストマスク、45……第2マスクSiO膜、46……接続孔、47……レジストマスク、48……レジスト層、49……第2ハードマスク、50……レジストマスク、51……レジストマスク、52……レジストマスク、53……第1ハードマスク、54……配線溝、55……開口部、56……TaNなどの金属膜、58……Cuメッキ薄膜、60……Cu配線層、62……Cu埋め込み配線、72……基板、74……第1の配線、76……レジストマスク、78……層間絶縁膜、80……レジストマスク、82……コンタクトホール、84……Wプラグ、86……第2の配線、92……半導体基板、94……絶縁膜、96……エッチング・ストッパー層、98……低誘電率絶縁膜、100……キャップ絶縁膜、102……配線溝、104……バリア金属膜、106……メッキ用Cu薄膜、108……Cu埋め込み配線、110……エッチング・ストッパー層、112……低誘電率絶縁膜、114……エッチング・ストッパー層、116……低誘電率絶縁膜、118……キャップ絶縁膜、119……接続孔、120……バリア金属膜、121……配線溝、122……メッキ用Cu薄膜、124……Cu埋め込み配線、126……ボイド

Claims (18)

  1. レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理、灰化処理を施して前記レジストマスクを除去した後に、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する際に使用するレジスト用剥離剤組成物であって、
    少なくともホスホン酸(HPHO)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であることを特徴とするレジスト用剥離剤組成物。
  2. 前記ホスホン酸の含有量が0.1重量%以上30重量%以下であり、前記有機溶媒の含有量が30重量%以上95重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト用剥離剤組成物。
  3. 前記ホスホン酸(HPHO)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液に加えて、更に、フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレジスト用剥離剤組成物。
  4. 前記フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩は、前記フッ化水素酸と前記金属を含まない塩基とのモル比率が、1:0.1以上1:10以下であることを特徴とする請求項3に記載のレジスト用剥離剤組成物。
  5. 前記フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩の含有量は0.01重量%以上10重量%以下であることを特徴とする請求項3又は4に記載のレジスト用剥離剤組成物。
  6. 前記少なくともホスホン酸と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液のpHが8以下であることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載のレジスト用剥離剤組成物。
  7. レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、
    前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程と
    を有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(HPHO)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. レジストパターンを有するレジストマスクを下地層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記下地層を処理する工程と、
    灰化処理を施して前記レジストマスクを除去する灰化処理工程と、
    前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの残渣の少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程と
    を有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(HPHO)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記下地層を処理する工程では、前記下地層として半導体基板上に絶縁膜を成膜し、次いで前記レジストマスクとして配線溝又は接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクを前記絶縁膜上に形成し、前記絶縁膜をドライエッチングして、所定のパターンを有する配線溝又は接続孔を形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記絶縁膜として、酸化シリコン膜を成膜することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記絶縁膜として、低誘電率絶縁膜、又は低誘電率絶縁膜を有する積層絶縁膜を成膜することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記下地層を処理する工程では、前記下地層として下層配線上に金属拡散防止効果をも有するエッチング・ストッパー層を成膜し、次いで前記レジストマスクとして接続孔のレジストパターンを有するレジストマスクをエッチング・ストッパー層上に形成し、続いてエッチング・ストッパー層をドライエッチングして、下層配線に到達する接続孔をエッチング・ストッパー層に形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記金属拡散防止効果を有するエッチング・ストッパー層として、窒化シリコン膜、又は炭化シリコン膜を成膜することを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記下地層を処理する工程では、下地層として半導体基板上に金属膜を成膜し、次いで前記レジストマスクとして配線のレジストパターンを有するレジストマスクを前記金属膜上に形成し、続いて前記金属膜をドライエッチングして所定のパターンを有する配線を形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記金属膜としてアルミニウム膜、又はアルミニウム合金膜を成膜することを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 下地層上にハードマスク形成層を成膜する工程と、
    レジストパターンを有するレジストマスクを前記ハードマスク形成層上に形成し、次いで前記レジストマスクを使って前記ハードマスク形成層をエッチングし、前記レジストパターンを転写したハードマスクを形成する工程と、
    次いで前記ハードマスクを使って前記下地層を処理する工程と、
    前記処理した下地層をレジスト用剥離剤組成物により洗浄処理して、前記レジストマスクの残渣及び副生ポリマーの少なくともいずれかを剥離、除去する洗浄処理工程と
    を有し、前記レジスト用剥離剤組成物として、少なくともホスホン酸(HPHO)と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液であるレジスト用剥離剤組成物を使用することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 前記洗浄処理工程では、前記レジスト用剥離剤組成物として、前記少なくともホスホン酸と水溶性有機溶媒とを含有する水溶液に、更に、フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成する塩を含有させたレジスト剥離剤組成物を使用することを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記フッ化水素酸と金属を含まない塩基とから生成される塩は、前記フッ化水素酸と前記金属を含まない塩基とのモル比率が、1:0.1以上1:10以下であることを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
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