JP2009031779A - 光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及び光学レンズシート - Google Patents

光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及び光学レンズシート Download PDF

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典子 清柳
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Abstract

【課題】離型性、型再現性、基板フィルムとの密着性に優れ、ブロッキングがなく耐光性が良い樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
下記一般式(1)で表される化合物(A)
Figure 2009031779

(式中、Yは水素原子、C1〜C3のアルキル基、またはC1〜C14のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表し、連結基AはC2〜C3のアルキレン基を表し、nは4〜15の正数を表す)、ウレタン(メタ)アクリレート(B)、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)及び光重合開始剤(D)を含有する光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いた光学レンズシートに関する。更に詳しくは、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等の光学レンズシート類に特に適する樹脂組成物及び硬化物に関するものである。
従来、上記のレンズはプレス法、キャスト法(注型形成法)等の方法により成形されていた。前者のプレス法は、加熱、加圧、冷却サイクルで製造するため生産性が悪かった。又、後者のキャスト法は、金型にモノマーを流し込んで重合するため製作時間が長くかかるとともに、金型が多数個必要なため製造コストが上がるという問題があった。このような問題を解決するために、紫外線硬化性樹脂組成物を使用することについて種々の提案がなされている(特許文献1、特許文献2)。
これら紫外線硬化型樹脂組成物を使用することによって透過型スクリーンなどに用いる光学レンズシートを製造する方法はある程度成功している。しかしながら、これら従来の樹脂組成物の硬化物は基板との密着性、型からの離型性が悪いという課題があった。密着性が悪いと、使用可能な基板の種類が限られ、意図する光学物性を得づらくなる。離型性が悪いと、離型時に型に樹脂が残り、型が使用できなくなる。又、密着性の良い硬化物を与える樹脂組成物は型への密着も良くなるため離型性が悪くなり易く、一方、離型性の良い樹脂組成物は密着性が悪くなり易いという課題もある。そのため、基板との密着性と型からの離型性の両性能を満足できる樹脂組成物を提供することが望まれている。
これら光学レンズシート等は、近年の画像の高精細化等に伴い、より微細な形状に加工されたり、より薄く加工されたりするために、フィルム状の基材を用いてロール状のシートやフィルムに連続加工をすることが多く、また基材フィルムもますます薄手のものを用いることが多くなっている。このような連続加工を行うためには、巻き取った光学レンズシートがブロッキングしないよう、べたつきの少ない硬化膜の得られる樹脂が求められる。さらにレンズ形状もより複雑で微細になりつつあり、出来上がった光学レンズシートを後加工で裁断したりする際に、裁断した部分をきっかけに成型部分が基材フィルムから剥がれたり、ほつれたりしやすいため、従来必要とされていた以上に基材フィルムへの十分な密着性をもたせる必要がある。特許文献2、及び特許文献3では密着性と離型性を併せ持つ樹脂組成物が提案されているが、基材へのより高い密着性を有しつつも離型性にも優れた、微細な構造を持つ光学レンズシートについての要求を満たす樹脂組成物は未だ得られていない。
又、光学シートを実際の製品で使用した際の高温環境下でも物性の変化が少ないように、また長期間使用した際に着色による物性低下がおこらないよう、耐光性の良いものが求められる。上記のような要求に対し、離型性、型再現性、密着性、ブロッキング性、耐光性を兼ね備えることは難しく、すべてを満足できるものは得られていないという問題があった。
特開昭63−167301号公報 特開昭63−199302号公報 特許第3209554号
本発明の目的は、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズなどの光学レンズシート類を製造するに適した樹脂組成物や、離型性、型再現性、密着性に優れ、ブロッキングがなく耐光性の良い硬化物を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の組成を有する紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物が前記課題を解決することを見い出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)下記一般式(1)で表される化合物(A)
Figure 2009031779
(式中、Yは水素原子、C1〜C3のアルキル基、またはC1〜C14のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表し、連結基AはC2〜C3のアルキレン基を表し、nは4〜15の正数を表す)、ウレタン(メタ)アクリレート(B)、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)及び光重合開始剤(D)を含有する光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物、
(2)さらに(A)、(B)及び(C)以外の(メタ)アクリレート(E)を含むことを特徴とする前記(1)に記載の光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物、
(3)化合物(A)のYが水素原子またはメチル基またはノニルフェニル基であり、nが4以上10未満である前記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物、
(4)前記(1)ないし(3)のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化して得られる光学レンズシート、
(5)前記(1)ないし(3)のいずれか一項に記載の樹脂組成物の層と厚さ500μm未満の基材フィルムを接着させた後、エネルギー線を照射して得られる光学レンズシート、
に関する。
本発明の樹脂組成物は、安定性が良く、その硬化物は離型性、型再現性、基板フィルムとの密着性に優れ、ブロッキングがなく耐光性が良好である。そのため特にレンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等の光学レンズシートに適している。
本発明の樹脂組成物に使用する化合物(A)について説明する。化合物(A)のYは水素原子、C1〜C3のアルキル基、またはC1〜C14のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表し、連結基AはC2〜C3のアルキレン基を表し、nは4〜15の正数を表す。YのC1〜C3のアルキル基としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基を、C1〜C14のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基としてはフェニル基、あるいは直鎖あるいは分岐したC1〜C14アルキル基によって置換されたフェニル基を表し、例えばメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基などが挙げられる。連結基AはC2〜C3のアルキレン基でエチレン基またはプロピレン基を表す。nは平均値であって、4〜15の正数を表す。
これらのものは市販品として入手することができ、例えば東亜合成(株)製のアロニックスM−102や第一工業製薬製ニューフロンティアPHE−4(Y=フェニル基、A=エチレン基、n=4)、新中村化学(株)製AMP−60G(Y=フェニル基、A=エチレン基、A=エチレン基、n=6)、日本油脂(株)製ブレンマーAP−400(Y=水素、n=6)、東亜合成(株)製のアロニックスM−113(Y=ノニルフェニル基、A=エチレン基、n=4)、共栄社化学(株)製ライトアクリレートNP−8EA(Y=ノニルフェニル基、A=エチレン基、n=8)、第一工業製薬製ニューフロンティアME−3(Y=メチル基、A=エチレン基、n=3)、第一工業製薬製ニューフロンティアME−4S(Y=メチル基、A=エチレン基、n=4)などがある。本発明の樹脂組成物には化合物(A)のYが水素原子またはメチル基またはノニルフェニル基であり、Aがエチレン基であり、nが4以上10未満であるものがより好ましい。
本発明の樹脂組成物に使用するウレタン(メタ)アクリレートとしては、以下のものが挙げることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジオール化合物又はこれらジオール化合物と二塩基酸若しくはその無水物との反応物であるポリエステルジオールと、有機ポリイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを付加した反応物等が挙げられる。
本発明において利用することのできるジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、等のグリコール類、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の直鎖又は分岐アルキルジオール類、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の脂環式アルキルジオール類、ビスフェノールAポリエトキシジオール、又はビスフェノールAポリプロポキシジオール等を挙げることができる。
本発明において利用することのできる二塩基酸若しくはその無水物としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸若しくはこれらの無水物等を挙げることができる。
本発明において利用することのできるポリエステルジオールは前記ジオール化合物と二塩基酸若しくはその無水物との反応物である。
本発明において利用することのできる有機ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の鎖状飽和炭化水素イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水添トルエンジイソシアネート等の環状飽和炭化水素イソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジイソシアネート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
本発明において利用することのできる水酸基含有(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明に使用するウレタン(メタ)アクリレート(B)は、前記ジオール化合物や、これらジオール化合物と二塩基酸又はその無水物との反応物であるポリエステルジオールと有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートを用いて常法で合成することにより得ることができる。即ち、例えば、ジオール化合物と有機ポリイソシアネートとを付加することにより反応物(I)を得て、次いで反応物(I)に水酸基含有(メタ)アクリレートを付加することによりウレタン(メタ)アクリレート(B)が得られる。
反応物(I)の合成に際しては、前記ジオールの水酸基1当量に対して、有機ポリイソシアネートのイソシアネート基1.1〜2.0当量を反応させることが好ましく、1.3〜2.0当量を反応させることが特に好ましい。反応温度は、60〜100℃が好ましい。イソシアネート基が反応前の5.0重量%以下となったときを反応終点とする。
なお反応に際しては粘度を下げるために、反応に関与しない化合物を希釈剤として添加することも出来る。具体的には、化合物(A)、ウレタン(メタ)アクリレート(B)、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)以外の(メタ)アクリレートのうち、単官能や2官能の(メタ)アクリレート(E)で、水酸基を持たない構造のものを希釈剤として用いることができる。
反応物(I)と水酸基含有(メタ)アクリレートの反応においては、反応物(I)のイソシアネート基1当量あたり、水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基0.95〜1.1当量を反応させることが好ましい。反応温度は、60〜100℃が好ましい。イソシアネート基が反応前の0.1重量%以下となったときを反応終点とする。なお、これら反応を促進するために、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の第3級アミン類、ジブチルスズラウリレート、ジオクチルスズラウリレート等のジラウリレート化合物を触媒として用いることができる。触媒の添加量は反応混合物全体に対して0.001〜5重量%であることが好ましく、0.01〜1重量%であることが特に好ましい。また、反応中の重合を防止するために、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン等の重合禁止剤を用いることができる。重合禁止剤の添加量は反応混合物全体に対して0.001〜5重量%であることが好ましく、0.01〜1重量%であることが特に好ましい。なお、本発明の樹脂組成物においては、ウレタン(メタ)アクリレート(B)は単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。
本発明においてジオール化合物としてはグリコール類、好ましくはネオペンチルグリコールが用いられる。二塩基酸又はその無水物としてはアジピン酸が好ましい。有機ポリイソシアネートとしては鎖状飽和炭化水素イソシアネートもしくは環状飽和炭化水素イソシアネート、好ましくは環状飽和炭化水素イソシアネートであり、さらに好ましくは炭素数が4〜15、なお好ましくは炭素数が4〜13のイソホロンジイソシアネートが用いられる。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましく、中でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。本発明において用いられるウレタン(メタ)アクリレートとしては、グリコール類、アジピン酸及び鎖状飽和炭化水素イソシアネートもしくは環状飽和炭化水素イソシアネートを使用したウレタン(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
さらに本発明の樹脂組成物は得られる本発明の樹脂組成物の硬化物の硬さやガラス転移点(Tg点)を考慮して、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)を用いることができる。
分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)としては、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。なお、本発明の樹脂組成物においては、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)は単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物に含有される光重合開始剤(D)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]等のアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド等のホスフィンオキサイド類等を挙げることができる。好ましくは、アセトフェノン類であり、さらに好ましくは2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを挙げることができる。なお、本発明の樹脂組成物においては、光重合開始剤(D)は単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
また本発明の樹脂組成物には、得られる本発明の樹脂組成物の粘度、屈折率、密着性などを考慮して、成分(A)、成分(B)、成分(C)以外の(メタ)アクリレート(E)を単独あるいは二種類以上を混合して使用してもよい。該(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、を挙げることができる。
ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、例えば、前記のジオール化合物と前記の二塩基酸又はその無水物との反応物であるポリエステルジオールと、(メタ)アクリル酸の反応物等が挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸との反応物等を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物の各成分の使用割合は、所望の屈折率やガラス転移温度や粘度や密着性等を考慮して決められるが、組成物全体を100重量%とした場合、成分(A)の含有量は5〜50重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。成分(B)の含有量は10〜50重量%であり、好ましくは15〜40重量%である。成分(C)の含有量は3〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%である。成分(E)の含有量は0〜70重量%、好ましくは0〜50重量%である。成分(D)の含有量は(メタ)アクリレート化合物の総量100重量部に対して、0.1〜10重量部であり、好ましくは0.3〜5重量部である。
本発明の樹脂組成物には、前記成分以外に取り扱い時の利便性等を改善するために、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、酸化防止剤、重合禁止剤、帯電防止剤等を状況に応じて併用して含有することができる。更に、必要に応じて、アクリルポリマー、ポリエステルエラストマー、ウレタンポリマー及びニトリルゴム等のポリマー類も添加することができる。溶剤を加えることもできるが、溶剤を添加しないものが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、各成分を常法に従い混合溶解することにより調製することができる。例えば、撹拌装置、温度計のついた丸底フラスコに各成分を仕込み、40〜80℃にて0.5〜6時間撹拌することにより得ることができる。
本発明の樹脂組成物の粘度は、光学レンズシート類を製造する際の形状の転写性や加工性の作業性に適した粘度として、E型粘度計(TV−200:東機産業社製)を用いて測定した粘度が25℃で50mPa・sから4000mPa・sの範囲である組成物が好ましい。
本発明の樹脂組成物はエネルギー線によって容易に硬化させることができる。ここでエネルギー線の具体例としては、紫外線、可視光線、赤外線、X線、ガンマー線、レーザー光線等の電磁波、アルファー線、ベータ線、電子線等の粒子線等が挙げられる。本発明においては、これらのうち、紫外線、レーザー光線、可視光線、または電子線が好ましい。
常法に従い、本発明の樹脂組成物に前記エネルギー線を照射することにより、本発明の硬化物を得ることができる。本発明の樹脂組成物の硬化物の屈折率は通常1.47〜1.60であり、好ましくは1.49〜1.59である。屈折率はアッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)等で測定することができる。
本発明の光学レンズシートは、例えば、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ等の形状を有するスタンパー上に塗布して該樹脂組成物の層を設け、その層の上に透明基材であるバックシート(例えば、ポリメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、又はこれらポリマーのブレンド品等からなるフィルム)を接着させ、次いで該透明基材側から高圧水銀灯等によりエネルギー線を照射して該樹脂組成物を硬化させた後、該スタンパーから硬化物を剥離して得ることができる。本発明の光学レンズシートに用いる基材としては、厚さ500μm未満の基材フィルムが連続式での加工の容易さから好ましい。
本発明の樹脂組成物は、離型性、型再現性、密着性、耐光性に優れた光学レンズシート用として有用である。光学レンズシートとしては、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等が挙げられる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、数値の単位「部」は重量部を示す。
ウレタン(メタ)アクリレート(B)の合成
合成例1
乾燥容器中に、ネオペンチルグリコールとアジピン酸のポリエステルジオール(数平均分子量425、水酸基価264.0)を1007.8部、イソホロンジイソシアネート748.6部、希釈モノマーとして1,6−ヘキサンジオールジアクリレート501.6部を仕込み、80℃で攪拌し、約8時間反応を行った。イソシアネート基が5.0重量%になったところで2−ヒドロキシエチルアクリレート250部とp−メトキシフェノール1部とジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ0.3部を仕込み80℃で約15時間反応を行い、イソシアネート基が0.1重量%以下になったところで反応を終了した。屈折率は1.483であった。
以下の実施例に示すような組成にて本発明の紫外線硬化型樹脂組成物及び硬化物を得た。又、樹脂組成物及び硬化膜についての評価方法及び評価基準は以下の通り行った。
(1)粘度:E型粘度計(TV−200:東機産業(株)製)を用い、25℃にて測定した。
(2)離型性:硬化した樹脂を金型より離型させるときの難易度を表す。
○・・・・金型からの離型が良好である
△・・・・離型がやや困難あるいは離型時に剥離音がある
×・・・・離型が困難あるいは型残りがある
(3)型再現性:基材上に紫外線硬化型樹脂層を塗布・成型し、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で1000mJ/cm2の照射を行い硬化させた。硬化した紫外線硬化型樹脂層の表面形状と金型の表面形状を観察した。
○・・・・再現性良好である
×・・・・再現性が不良である
(4)密着性−1:型再現性評価で用いたサンプルにて、JIS K5600−5−6に準じて密着性評価を行った。
評価結果は0〜2を○とし、3〜5を×とした。
(5)密着性−2:型再現性評価で用いた成型サンプルを用い、裁断した際の端部からのはがれを評価した。セロハンテープ24mm幅(ニチバン(株)製)を裁断した部分に貼り、端部から成型部分を引き剥がす方法で評価した。
○・・・・はがれなし
△・・・・はがれがあるがわずかである
×・・・・成型部分が端部から大きくはがれる
(6)ブロッキング:成型サンプルと基材フィルムを重ね、すべりの状態を評価した。
○・・・・すべりがありブロッキングしない
×・・・・すべらず、ブロッキングあり
(7)屈折率(25℃):硬化した紫外線硬化性樹脂層の屈折率(25℃)をアッベ屈折率計(DR−M2:(株)アタゴ製)で測定した。
(8)耐光性:硬化した紫外線硬化性樹脂層をEYE SUPER UV TESTER SUV−W11(岩崎電気製)にて60℃、60%RHの条件で2時間の耐光試験を行った後、膜の状態を目視にて評価した。
○・・・・若干着色は見られるが透明性良好である
×・・・・着色が顕著な状態、透明性不良、が確認される
実施例1
成分(A)として東亜合成(株)製のアロニックスM−113(一般式(1)において、Y=ノニルフェニル基、A=エチレン基、n=4)32部、成分(B)として合成例1で得られた化合物44部、成分(C)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート22部、成分(D)として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン3部、成分(E)としてテトラヒドロフルフリルアクリレート4部を60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は2731mPa・sであった。又、この樹脂組成物に高圧水銀ランプで1000mJ/cm2の照射量の紫外線を照射して硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.510だった。
この樹脂組成物をプリズムレンズ金型の上に膜厚が約50μmになるように塗布し、その上に基材として易接着PETフィルム(東洋紡コスモシャインA4300、100μm厚)を接着させ、更にその上から高圧水銀ランプで1000mJ/cm2の照射量の紫外線を照射して硬化させた後剥離して、本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例2
実施例1において、成分(A)として日本油脂(株)製ブレンマーAP−400(一般式(1)において、Y=水素、A=エチレン基、n=6)22部を、成分(C)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10部を、成分(E)としてフェノキシエチルアクリレート13部を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は1847mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.504であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例3
実施例1において、成分(A)として新中村化学(株)製AMP−60G(一般式(1)において、Y=フェニル基、A=エチレン基、n=6)を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は1310mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.510であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例4
実施例1において、成分(A)として共栄社化学(株)製ライトアクリレートNP−8EA(一般式(1)において、Y=ノニルフェニル基、A=エチレン基、n=8)を用いる以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は2876mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.508であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例5
実施例1において、成分(A)としてライトアクリレートNP−8EA 18部を用い、成分(C)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 26部を用い、成分(D)としてジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド 0.1部を追加し、成分(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート 18部を追加した以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は2170mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.515であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例6
実施例1において、成分(A)としてライトアクリレートNP−8EA 27部を用い、成分(C)としてトリメチロールプロパントリアクリレート 26部を用い、成分(D)としてジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド 0.1部を追加し、成分(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート 9部を追加した以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は1172mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.511であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例7
実施例1において、成分(A)としてライトアクリレートNP−8EA 27部を用い、成分(C)としてジペンタエリスリールヘキサアクリレート 26部を用い、成分(D)としてジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド 0.1部を追加し、成分(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート 9部を追加した以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は2606mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.512であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
実施例8
実施例1において、成分(A)としてライトアクリレートNP−8EA 27部を用い、成分(C)としてトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート 26部を用い、成分(D)としてジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド 0.1部を追加し、成分(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート 9部を追加した以外は実施例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は2790mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.514であった。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:○、ブロッキング:○、耐光性:○であった。
比較例1
特許文献3(特許第3209554号)の合成例1のウレタンアクリレート(ネオペンチルグリコールとアジピン酸のポリエステルジオール、エチレングリコール、トリレンジイソシアネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートの反応物)及び該文献合成例3の化合物(o−フェニルフェノールジエトキシアクリレート)を合成し、上記のウレタンアクリレートを30部、上記のo−フェニルフェノールジエトキシアクリレートを15部、KAYARAD R−551(ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート)を45部、トリブロモフェニルアクリレートを10部、イルガキュアー184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)3部を60℃に加温、混合し、比較用の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は4420mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.574であった。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様にプリズムレンズシートを得た。
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:△、ブロッキング:○であった。
比較例2
実施例1において、成分(A)のアロニックスM−113の32部を用いずに、アロニックスM−101(一般式(1)において、Y=フェニル基、A=エチレン基、n=2)を32部用いる以外は実施例1と同様に比較用の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は1300mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.524であった。
この樹脂組成物を用いて実施例1と同様にプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:×、ブロッキング:○であった。
比較例3
実施例1において、成分(A)のアロニックスM−113の32部を用いずにアロニックスM−101(Y=フェニル基、n=2)を15部、さらに成分(C)のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート22部を用いずに成分(E)のKAYARAD PEG−400DAを10部、及びKAYARAD R−128Hを50部用いる以外は実施例1と同様に比較用の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は2990mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.512であった。
この樹脂組成物を用いて実施例1と同様にプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:△、型再現性:○、密着性1:○、密着性2:△、ブロッキング:×であった。
比較例4
実施例1において、成分(A)として共栄社化学(株)製ライトアクリレートNP−8EA(一般式(1)において、Y=ノニルフェニル基、A=エチレン基、n=8)20部、成分(B)は使用せず、成分(C)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート30部、成分(D)としてさらにジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド0.1部、成分(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート30部を用いる以外は実施例1と同様に比較用の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は56mPa・sであった。又、この樹脂組成物を硬化させた膜の屈折率(25℃)は1.522であった。
この樹脂組成物を用いて実施例1と同様にプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:×、密着性1:○、密着性2:×、ブロッキング:○であった。
比較例5
実施例1において、成分(A)および成分(B)を使用せず、成分(C)としてジペンタエリスリトールテトラアクリレート30部、成分(D)としてESACURE KIP100F(Lamberti製;オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン])5部、成分(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート30部および1,6−ヘキサンジオールジアクリレート40部、添加剤としてグラノール410を用いる以外は実施例1と同様に比較用の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度は27mPa・sであった。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様にプリズムレンズシートを得た。
評価結果
離型性:○、型再現性:×、密着性1:○、密着性2:×、ブロッキング:○であった。
実施例1〜8、及び比較例1〜5の評価結果から明らかなように、特定の組成を有する本発明の樹脂組成物は離型性、型再現性に優れている上、基板フィルムとの密着性に優れ、ブロッキングがなく耐光性が良好であった。そのため例えばレンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等の光学レンズシートに適している。特に微細な加工が必要な用途や連続加工が必要な、比較的薄い基材を用いる工程の製造にも適している。
本発明の紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物は、主に、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等の光学レンズシート用に特に適するものである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物(A)
    Figure 2009031779
    (式中、Yは水素原子、C1〜C3のアルキル基、またはC1〜C14のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表し、連結基AはC2〜C3のアルキレン基を表し、nは4〜15の正数を表す)、ウレタン(メタ)アクリレート(B)、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート(C)及び光重合開始剤(D)を含有する光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. さらに(A)、(B)及び(C)以外の(メタ)アクリレート(E)を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 化合物(A)のYが水素原子またはメチル基またはノニルフェニル基であり、nが4以上10未満である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化して得られる光学レンズシート。
  5. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の樹脂組成物の層と厚さ500μm未満の基材フィルムを接着させた後、エネルギー線を照射して得られる光学レンズシート。
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JP2007039482A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Nippon Kayaku Co Ltd 樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物

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