JP2006008933A - 樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】高屈折率で、離型性、型再現性、密着性、形状保持性に優れた硬化物を与える樹脂組成物及びその硬化物を提供する。
【解決手段】2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)及び任意成分として(a)成分以外のジオール(a−1)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含むことを特徴とする樹脂組成物。

Description

本発明は、紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物に関する。更に詳しくは、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等のレンズ類に特に適する樹脂組成物及び硬化物に関するものである。
従来、この種のレンズはプレス法、キャスト法等の方法により成形されていた。前者のプレス法は加熱、加圧、冷却サイクルで製造するため生産性が悪かった。また、後者のキャスト法は金型にモノマーを流し込んで重合するため製作時間が長くかかるとともに金型が多数個必要なため、製造コストが上がるという問題があった。このような問題を解決するために、紫外線硬化性樹脂組成物を使用することについて種々の提案がなされている(特許文献1、特許文献2等)。
これら紫外線硬化型樹脂組成物を使用することによって透過型スクリーンを製造する方法はある程度成功している。しかしながら、これら従来の樹脂組成物は基板との密着性、型からの離型性が悪いという課題があった。密着性が悪いと、使用可能な基板の種類が限られ、意図する光学物性を得づらくなる。離型性が悪いと、離型時に型に樹脂が残り、型が使用できなくなる。また、密着性の良い樹脂組成物は型への密着も良くなるため離型性が悪くなり易く、一方、離型性の良い樹脂組成物は密着性が悪くなり易いという課題もある。そのため、基板との密着性と型からの離型性の両性能を満足できる樹脂組成物を提供することが望まれている。
特許文献3は、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを含むポリエステルジオールを必須成分としており、脱型性、型再現性、復元性に優れた樹脂組成物を記載している。しかし、該特許文献に記載のレンズは使用温度(例えば40℃)において、加えられる圧力による形状保持性が悪いという欠点があった。
特開昭63−167301号公報 特開昭63−199302号公報 特開2002−363230号公報
本発明の目的は、その硬化物が離型性、型再現性、密着性、形状保持性に優れ、高屈折率である樹脂組成物及びこれらの硬化物を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の組成含有感光性樹脂組成物が前記課題を解決することを見いだし、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
(1)2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)及び任意成分として(a)成分以外のジオール(a−1)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)及び水酸基含有(メタ)アクリレート(c)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含む1項に記載の樹脂組成物、
(3)2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)及び(a)成分以外のジオール(a−1)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含む1項に記載の樹脂組成物、
(4)ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)及び任意成分として(a)成分以外のジオール(a−1)と有機ポリイソシアネート(b)とを付加することにより反応物(I)を得て、次いで反応物(I)に水酸基含有(メタ)アクリレート(c)を付加することにより得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)である、1項に記載の樹脂組成物、
(5)レンズ用である1ないし4項のいずれか一項に記載の樹脂組成物、
(6)1ないし4項のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化して得られる硬化物、
(7)膜屈折率(25℃)が1.55以上である6項に記載の硬化物、
(8)レンズ用である6または7項に記載の硬化物、
に関する。
本発明の樹脂組成物を硬化して得られる硬化物は、高屈折率で離型性、型再現性、密着性、形状保持性に優れ特にフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等に適していることが明らかになった。
本発明の樹脂組成物は、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)及び任意成分として(a)成分以外のジオール(a−1)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)を含むものである。
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)は、市場より容易に入手できる。例えば、協和発酵工業(株)製、品名ブチルエチルプロパンジオール等が挙げられる。
有機ポリイソシアネート(b)の具体例としては、例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4、4’−シクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジメリルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3、3’−ジメチル−4,4’−ジフェニレンジイソシアネート等を挙げることができる。好ましくは、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートを挙げることができる。
水酸基含有(メタ)アクリレート(c)の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
前記(a)成分以外のジオール(a−1)の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAポリ(n≒2〜20)エトキシジオール、ビスフェノールAポリ(n≒2〜20)プロポキシジオール等のジオール化合物(a−1−1)、これらジオール化合物(a−1−1)と二塩基酸又はその無水物(例えばコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸あるいは、これらの無水物)との反応物であるポリエステルジオール(a−1−2)等を挙げることができる。ジオール成分として好ましくは、ビスフェノールAポリ(n≒2〜20)プロポキシジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物で用いられる、ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)及び水酸基含有(メタ)アクリレート(c)、若しくは更にジオール(a−1)とを用いて常法で合成することにより得ることができる。即ち、例えば、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)とを付加することにより反応物(I)を得て、次いで反応物(I)に水酸基含有(メタ)アクリレート(c)を付加することによりウレタン(メタ)アクリレート(A)が得られる。
反応物(I)の合成に際しては、前記ジオール(a)の水酸基1当量に対して、有機ポリイソシアネート(b)のイソシアネート基1.1〜2.0当量を反応させることが好ましく、1.3〜2.0当量を反応させることが特に好ましい。反応温度は、60〜100℃が好ましい。
次に、ウレタン(メタ)アクリレート(A)への反応は、(a)成分と(b)成分との反応物(I)中のイソシアネート基1当量あたり、水酸基含有(メタ)アクリレート(c)中の水酸基0.95〜1.1当量を反応させることが好ましい。反応温度は、60〜100℃が好ましい。なお、これら反応を促進するために、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の第3級アミン類、ジブチルスズラウリレート、ジオクチルスズラウリレート等のジラウリレート化合物を触媒として用いることができる。触媒の添加量は反応混合物全体に対して0.001〜5重量%であることが好ましく、0.01〜1重量%であることが特に好ましい。また、反応中の重合を防止するために、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン等の重合禁止剤を用いることができる。重合禁止剤の添加量は反応混合物全体に対して0.001〜5重量%であることが好ましく、0.01〜1重量%であることが特に好ましい。
なお、本発明の樹脂組成物においては、ウレタン(メタ)アクリレート(A)は単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。
次に、(メタ)アクリレート(B)としては、モノマー、オリゴマーを任意に使用しても良く、オリゴマー成分としては、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。なお、本発明の樹脂組成物においては、(メタ)アクリレート(B)は単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。
(メタ)アクリレート(B)成分のモノマーの具体例としては、例えば、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフロフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルポリエトキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD HX−220、HX−620、等)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等のモノマー類を挙げることができる。好ましくは、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを挙げることができる。特に好ましくは、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
(メタ)アクリレート(B)成分のオリゴマー成分としてのエポキシ(メタ)アクリレートの具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸との反応物等を挙げることができる。好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテルを挙げることができる。
(メタ)アクリレート(B)成分のオリゴマー成分としてのポリエステル(メタ)アクリレートの具体例としては、前記のポリエステルジオール(a−1−2)と(メタ)アクリル酸の反応物等を挙げることができる。
光重合開始剤(C)の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等を挙げることができる。好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシンクロヘキシルフェニルケトンを挙げることができる。なお、本発明の樹脂組成物においては、光重合開始剤(C)は単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。
本発明の樹脂組成物で含有される成分の使用割合は、(A)成分+(B)成分を100重量部とした場合、(A)成分は、10〜60重量部使用することが好ましく、特に好ましくは20〜50重量部である。(B)成分は40〜90重量部使用することが好ましく、特に好ましくは50〜80重量部である。(C)成分は(A)+(B)の総量100重量部に対して、0.1〜10重量部使用することが好ましく、特に好ましくは0.3〜5重量部である。
本発明の樹脂組成物は、前記成分以外に離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、酸化防止剤、重合禁止剤、帯電防止剤、有機溶剤等を併用して含有することができる。さらに、必要に応じて、アクリルポリマー、ポリエステルエラストマー、ウレタンポリマー及びニトリルゴム等のポリマー類も添加することができる。
本発明の樹脂組成物は、各成分を常法に従い混合溶解することにより調製することができる。具体的には撹拌装置、温度計のついた丸底フラスコに各成分を仕込み、40〜80℃にて0.5〜6時間撹拌することにより得ることができる。
本発明の硬化物は、常法に従い、本発明の樹脂組成物に紫外線を照射することにより硬化して得ることができる。具体的には本発明のレンズ用樹脂組成物を、例えば、フレネルレンズ又はレンチキュラーレンズの形状含有スタンパー上に塗布し、該樹脂組成物の層を設け、その層の上に硬質透明基板であるバックシート(例えば、ポリメタクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、或いはこれらポリマーのブレンド品等からなる基板あるいはフィルム)を接着させ、次いで該硬質透明基板側から高圧水銀灯などにより、紫外線を照射して該樹脂組成物を硬化させた後、該スタンパーから硬化物を剥離する。
この様にして屈折率(25℃)が1.55以上で離型性、密着性に優れたフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等のレンズを得ることができる。なお、屈折率はアッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)等で測定することができる。
本発明の樹脂組成物は、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等のレンズ類用として有用であるが、その他に各種コーティング剤、接着剤等にも有用である。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
1.ウレタン(メタ)アクリレート(A)の合成例
合成例1−1
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(協和発酵工業(株)製、品名ブチルエチルプロパンジオール、水酸基価700.2mgKOH/g、数平均分子量160)301.2g、ビスフェノールAポリ(n≒2)プロポキシジオール(水酸基価2762mgKOH/g、数平均分子量406)169.0gと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート584.9gを仕込み、80℃で撹拌し、約7時間反応を行った。イソシアネート基が8.40重量%になったところで2−ヒドロキシエチルアクリレート269.7gとp−メトキシフェノール0.2gとジブチルスズラウリレート0.2gを仕込み80℃で約7時間反応を行い、イソシアネート基が0.1重量%以下になったところで反応を終了した。得られたウレタンアクリレートの屈折率(25℃)は1.508であった。なお、屈折率はアッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)で測定した(以下の合成例、実施例の屈折率の測定は上記アッベ屈折率計で測定した)。
合成例1−2
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(協和発酵工業(株)製、品名ブチルエチルプロパンジオール、水酸基価700.2mgKOH/g、数平均分子量160)373.8gとトリレンジイソシアネート609.5gを仕込み、80℃で撹拌し、約3時間反応を行った。イソシアネート基が9.96重量%になったところで2−ヒドロキシエチルアクリレート279.0gとp−メトキシフェノール0.2gとジブチルスズラウリレート0.2gを仕込み80℃で約5時間反応を行い、イソシアネート基が0.1重量%以下になったところで反応を終了した。得られたウレタンアクリレートの屈折率(25℃)は1.556であった。
2.比較例のためのウレタン(メタ)アクリレートの合成
合成例2−1
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールとイソフタル酸のポリエステルジオール(協和発酵工業(株)製、品名1000BI、水酸基価111.7mgKOH/g、数平均分子量1005)289.9gとトリレンジイソシアネート75.4gを仕込み、70℃で撹拌し、約2時間反応を行った。イソシアネート基が3.32重量%になったところで2−ヒドロキシエチルアクリレート34.5gとp−メトキシフェノール0.2gとジブチルスズラウリレート0.2gを仕込み80℃で約7時間反応を行い、イソシアネート基が0.1重量%以下になったところで反応を終了した。得られたウレタンアクリレートの屈折率(25℃)は1.543であった。
合成例2−2
ポリプロピレングリコール(水酸基価57.5mgKOH/g、数平均分子量1950)247.0g、ビスフェノールAポリ(n≒3)プロポキシジオール(水酸基価276mgKOH/g、数平均分子量406.6)84.0gとトリレンジイソシアネート87.3gを仕込み、70℃で撹拌し、約9時間反応を行った。イソシアネート基が3.35重量%になったところで2−ヒドロキシエチルアクリレート38.7gとp−メトキシフェノール0.04gとジブチルスズラウリレート0.04gを仕込み80℃で約10時間反応を行い、イソシアネート基が0.1%以下になったところで反応を終了した。得られたウレタンアクリレートの屈折率(25℃)は1.511であった。
実施例1、2、比較例1、2
表1に示すような組成(数値は重量部を示す)の実施例及び比較例の紫外線硬化性の樹脂組成物をレンズ金型の上に膜厚が100〜150μmになるように塗布し、その上に2.5mm厚のアクリル樹脂板を接着させ、さらにその上から高圧水銀ランプで600mj/cm2の照射量の紫外線を照射して硬化させフレネルレンズを得た。樹脂組成物及び得られたそれぞれの硬化膜について、以下の性能評価を行った。それらの結果も併せて表1に示す。
(1)離型性:硬化した樹脂を金型より離型させるときの難易
○・・・・金型からの離型が良好
△・・・・離型がやや困難
×・・・・離型が困難あるいは型のこりがある
(2)型再現性:得られたレンズの表面形状と金型の表面形状を観察した。
○・・・・再現性良好
×・・・・再現性が不良
(3)形状保持性:得られたレンズの上に5cm角のガラス板を置き、さらにその上に500gの分銅をのせ、40℃の乾燥機中に10時間放置後、形状の変形を光学顕微鏡で観察した。
○・・・・形状変化がない
×・・・・形状変化がある
(4)密着性:硬質透明樹脂基板上に樹脂組成物を膜厚200μm程度、幅20mm程度、長さ150mm程度に塗布し、次いで高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で600mj/cm2の照射を行い硬化させたテストピースを作成し、剥離強度の測定を行った。剥離強度は引張試験機で硬質透明樹脂基板上の硬化した樹脂の90度剥離強度を測定した(剥離スピード、100mm/分)
◎・・・・2kg/cm以上
○・・・・1〜2kg/cm
△・・・・0.5〜1kg/cm
×・・・・0.5kg/cm以下
(5)屈折率(25℃):硬化した紫外線硬化性樹脂層の屈折率(25℃)を測定した。
表1
実施例 比較例
1 2 1 2
(A)成分
合成例1−1で得たウレタンアクリレート 32
合成例1−2で得たウレタンアクリレート 32
合成例2−1で得たウレタンアクリレート 32
合成例2−2で得たウレタンアクリレート 32
(B)成分
フェニルオキシエチルアクリレート 5 5 5 5
o−フェニルフェノールポリエトキシ 40 40 40 40
アクリレート
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 13 13 13 13
トリメチロールプロパントリアクリレート 10 10 10 10
(C)成分
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 3 3 3 3
(評価結果)
離型性 ○ ○ ○ △
型再現性 ○ ○ ○ ○
形状保持性 ○ ○ × ×
密着性 ○ ○ ○ ×
屈折率 1.551 1.566 1.562 1.552
表1の評価結果から明らかなように、本発明の樹脂組成物の硬化物は、高屈折率で、離型性、型再現性、密着性、形状保持性に共に優れている。
本発明の紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物は、主に、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、マイクロレンズ等のレンズ類に特に適するものである。

Claims (8)

  1. 2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)及び任意成分として(a)成分以外のジオール(a−1)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)及び水酸基含有(メタ)アクリレート(c)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)と有機ポリイソシアネート(b)と水酸基含有(メタ)アクリレート(c)及び(a)成分以外のジオール(a−1)の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と、(A)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(a)及び任意成分として(a)成分以外のジオール(a−1)と有機ポリイソシアネート(b)とを付加することにより反応物(I)を得て、次いで反応物(I)に水酸基含有(メタ)アクリレート(c)を付加することにより得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. レンズ用である請求項1ないし4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
  7. 膜屈折率(25℃)が1.55以上である請求項6に記載の硬化物。
  8. レンズ用である請求項6または7に記載の硬化物。
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