JP2009031644A - 画像形成装置 - Google Patents

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正治 白井
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伸英 稲葉
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Abstract

【課題】像保持体に付着した不要物の除去を必要に応じて行い、良好な画像形成を実現する画像形成装置を提供する。
【解決手段】表面に像を保持する像保持体と、電圧の印加を受けて電荷を発生させ、該電荷を像保持体に付与する帯電器と、像保持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像することで現像像を形成する像形成部と、現像像を像保持体から転写して記録媒体上に定着する転写定着部と、帯電器による電荷付与に伴い像保持体の表面に付着する不要物を、該表面に当接してクリーニングする、該表面に当接する当接位置と、像保持体とは離間した離間位置との間で移動可能なクリーニング部材と、像保持体の表面に対する所定の測定を行って該表面における表面抵抗のレベルを確認し、そのレベルが所定レベル以下にまで低下した場合には、クリーニング部材を離間位置から当接位置へと移動させるクリーニング部材移動部とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、像保持体上に現像像を形成して、その現像像を像保持体から転写して記録媒体上に定着する画像形成装置に関する。
近年、プリンタや複写機を中心とする画像形成装置が広く普及しており、このような画像形成装置を構成する様々な要素に関する技術も広く普及している。画像形成装置の中でも電子写真方式を採用している画像形成装置では、像保持体を帯電器を用いて帯電させ、帯電した像保持体上に周囲の電位とは電位が異なる静電潜像を形成することによって印刷パターンの形成が行われることが多く、このようにして形成された静電潜像は、トナーを含む現像剤で現像された後、最終的に記録媒体上に転写される。
帯電器による帯電の際には帯電器に高電圧が印加されるため、この高電圧の印加によって帯電器周囲の空気から副次的にオゾンや窒素酸化物などの物質が生成されることが多い。これらの放電生成物等の不要物が像保持体に付着すると像保持体の帯電性能の低下が起こりやすく、帯電性能の低下の程度が甚だしいと、記録媒体上に形成された画像がぼやけるといった画質劣化(いわゆる像流れ)が起きる。このため、画像形成装置の中には、放電生成物を排気するための排気装置を備えた画像形成装置(例えば、特許文献1参照)や、放電生成物を吸収する吸収剤により画像形成装置内の放電生成物の濃度を低減する機構を備えた画像形成装置(例えば、特許文献2〜特許文献6参照)が存在する。
特開昭60−260069号公報 特開昭63−180977号公報 特開平7−325528号公報 特開平10−221928号公報 特開2004−301957号公報 特開平7−128955号公報
像保持体に付着する不要物の量は、温度や湿度といった環境要因によって大きく変化するものであるため、画像形成を何度か繰り返していても、画質劣化が生じるほどに不要物が付着していないことも多い。このように不要物の付着が問題とならない状況では放電生成物の除去を行う必要がないので、特許文献1〜特許文献6のように、実際の帯電性能の低下とは無関係に放電生成物の除去を行う方法には、柔軟性に欠ける面が否定できない。
本発明は、上記事情に鑑み、像保持体に付着した不要物の除去を必要に応じて行い、良好な画像形成を実現する画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置は、
表面に像を保持する像保持体と、
電荷を上記像保持体に付与する帯電器と、
上記像保持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像することで現像像を形成する像形成部と、
上記現像像を上記像保持体から転写して記録媒体上に定着する転写定着部と、
上記帯電器による電荷付与に伴い上記像保持体の表面に付着する不要物を、該表面に当接してクリーニングする、該表面に当接する当接位置と、上記像保持体とは離間した離間位置との間で移動可能なクリーニング部材と、
上記像保持体の表面に対する所定の測定を行って該表面における表面抵抗のレベルを確認し、そのレベルが所定レベル以下にまで低下した場合には、上記クリーニング部材を上記離間位置から上記当接位置へと移動させるクリーニング部材移動部とを備えたことを特徴とする。
像保持体表面に、放電生成物といった不要物が多く付着すると、像保持体の表面抵抗が低下する。本発明の画像形成装置は、この事実に注目し、像保持体の表面抵抗のレベルを測定によって確認してそのレベルが所定レベル以下にまで低下した場合には、クリーニング部材を像保持体の表面に当接させて不要物の除去を行う。
一般に、像保持体表面に付着した放電生成物の粒径は小さいので除去されにくく、このため、像保持体表面に付着した放電生成物を充分に除去するためには、強い力で像保持体表面に当接して像保持体表面を摺擦することが必要となる。こうした強い力での摺擦は、像保持体が摩耗するおそれがあるので、必要最小限にとどめることが望ましい。
本発明の画像形成装置は、像保持体の表面の抵抗のレベルが所定レベル以下にまで低下したときだけ不要物の除去が行われるので、不必要に像保持体表面が摺擦されることはなく、像保持体の摩耗が回避されている。
また、本発明の画像形成装置において、「上記クリーニング部材移動部が、上記像保持体の表面を面内方向に流れる電流を測定し、その測定結果に基づいて上記表面抵抗のレベルを確認するものである」という形態は、好ましい形態である。
このような形態によれば、像保持体の表面抵抗のレベルを直接に確認できる。
また、本発明の画像形成装置、および上記像保持体の表面を面内方向に流れる電流を測定する本発明の画像形成装置において、「上記クリーニング部材移動部は、上記像保持体表面上の離間した各位置で上記像保持体の表面に当接する複数の電極部材と、これら複数の電極部材の間に電圧を印加する電圧印加部と、これら複数の電極部材の相互間を流れる電流を測定する電流測定部とを備え、上記電流測定部による電流の測定結果に基づいて上記表面抵抗のレベルを確認するものである」という形態は、好ましい形態である。
このような形態によれば、像保持体の表面抵抗のレベルを精度良く確認できる。
また、複数の電極部材の相互間を流れる電流を測定する電流測定部を備えた本発明の画像形成装置において、「上記帯電器は、上記像保持体に当接して該像保持体に電荷を付与するものであり、上記クリーニング部材移動部は、上記複数の電極部材の1つとして上記帯電器を用いるものである」という形態も、好ましい形態である。
このような形態によれば、帯電器が、像保持体の表面抵抗を求めるための電極を兼ねることで、像保持体の表面抵抗のレベルを確認するための構成を簡略化することができる。
また、本発明の画像形成装置において、「上記帯電器は、上記像保持体に当接して該像保持体に電荷を付与するものであり、上記クリーニング部材移動部は、上記帯電器による電荷付与に伴って上記帯電器と上記像保持体との相互間を流れる電流を測定する電流測定部を備え、上記電流測定部による電流の測定結果に基づいて上記表面抵抗のレベルを確認するものである」という形態も、好ましい形態である。
このような形態によれば、きわめて簡単な構成で、像保持体の表面抵抗のレベルを見積もることができる。
また、本発明の画像形成装置において、「前記現像像を前記像保持体から転写した後に、前記像保持体に残留する現像像を除去する除去部材をさらに有する」という形態も、好ましい形態である。
このような形態によれば、転写できずに残留した現像像を除去することができ、クリーニング部材のクリーニング効率を上げることができる。
本発明によれば、像保持体に付着した不要物の除去を必要に応じて行い、良好な画像形成を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す全体構成図である。
この画像形成装置1000は、電子写真方式を採用したモノクロの片面出力プリンタである。この画像形成装置1000は、電子写真方式用の積層型の像保持体であって、画像形成時には図の矢印A方向に回転する像保持体61と、不図示の帯電電圧印加部から所定の直流電圧を重畳させた交流電圧の印加を受けて、像保持体61に接触しながら回転することで像保持体61を帯電する帯電器63とを備えている。また、この画像形成装置1000には、像保持体61に向けてレーザ光を発し、像保持体61上に、周囲より電位が異なる静電潜像を形成する露光部7、静電潜像にトナーを付着させて現像することで現像像を形成する現像器64、転写用のバイアス電圧の印加を受けて像保持体61上の現像像を、搬送されてくる用紙へ転写させる転写ロール50、用紙上に転写された転写像に対し熱および圧力を加えることで転写像の用紙への定着を行う定着器10、現像像の転写後に像保持体61に付着したまま残留したトナー(残留トナー)を、像保持体61に当接するクリーニングブレードにより除去するクリーニング装置62(本発明にいう除去部材の一例に相当)、像保持体61の表面抵抗率を測定する表面抵抗率測定装置66、像保持体61の表面に付着した放電生成物を除去するための放電生成物除去装置65、各部を制御するCPU4も備えられている。
この画像形成装置1000には、トナーが蓄えられた不図示のトナーカートリッジが備えられており、このトナーカートリッジにより現像器64にトナーの補給が行われる。また、現像像が転写されるために用いられる用紙は、トレイ1の中に蓄えられており、ユーザから画像形成が指示されるとトレイ1から搬送されて、転写ロール50において現像像の転写が行われた後、図の左方向に向かって搬送されていく。図1においては、この時の用紙搬送路が、左向きの矢印で示す経路として示されており、用紙はこの用紙搬送路を通って定着器10において、用紙上に転写された転写像の定着が行われた後、左方向に排出される。
一般に、帯電器による帯電の際には帯電器に高電圧が印加されるため、この高電圧の印加によって帯電器周囲の空気からオゾンが生成され副次的に窒素酸化物などの物質が生成されることが多い。これらの放電生成物が像保持体に付着すると像保持体の帯電性能の低下が起こりやすく、帯電性能の低下の程度が甚だしいと、記録媒体上に形成された画像がぼやけるといった画質劣化(いわゆる像流れ)が起きる。
ここで、像保持体への放電生成物の付着に伴う像保持体の表面抵抗率の変化について説明する。
図2は、像保持体の表面抵抗率と、像流れの程度との関係を表した図である。
この図では、横軸の変数として、画像を観察することで得られる、像流れの程度(レベル)が採用されており、横軸に沿って図の右方に向かう方向が、像流れが目立つようになる方向である。また、この図では、縦軸の変数として像保持体の表面抵抗率の常用対数値が採用されている。この図には、像保持体の表面抵抗率と、像流れの程度(レベル)との関係を調べた実験から得られるグラフが表されており、像流れのレベルが高くなるほど、像保持体の表面抵抗率が低下していく様子が示されている。そこで、このグラフから、像保持体への放電生成物の付着量が多いほど、像保持体の表面抵抗率が低下していくということがわかる。
ここで、画像形成上の問題とされる像流れは、一般の人でも明確な画質欠陥として観察される像流れであり、グラフ上の点Pでの像流れのレベルG以上の像流れである。レベルG未満の像流れは、発生していても一般の人間にはほとんど画質欠陥として認識されない。グラフ上の点Pでの表面抵抗率はρ[Ω]であり、従って、このρを閾値として、像保持体の表面抵抗率がρ以下となった場合に像流れが問題となることがわかる。
そこで、図1の画像形成装置1000では、像保持体61の表面抵抗率の検出を行い、表面抵抗率がρ以下であることが検出されると放電生成物の除去作業が行われる。以下では、まず、像保持体61の表面抵抗率の検出について説明し、その次に、放電生成物の除去作業について説明する。
図3は、図1の像保持体の表面抵抗率を測定する表面抵抗率測定装置の構成を表した概略構成図である。
図1の表面抵抗率測定装置65は、像保持体61の表面に沿って並んだ3つの電極660,661,662と、この3つの電極のうち図3の中央の電極660に流れ込む電流の値を測定する電流測定器66bを備えている。ここで、3つの電極660,661,662は、いずれも、像保持体61の回転軸方向に延びている所定長さの円柱状の電極であり、像保持体61表面上において互いに平行に配置され像保持体61の回転に従動して回転する。この図3では、これら3つの電極の円状の断面が表されている。
なお、この図3では不図示であるが、これら3つの円柱状の電極はいずれも、導電性を有する円柱状の基体の周面を、ゴム材料を主成分とし導電剤を含有する弾性層が覆った構成を備えており、さらに弾性層の上には、摩耗耐久性を高めるための、導電剤を含有する樹脂からなる表面層も設けられている。基体の材料としては、鉄、真鍮、アルミニウム、ステンレス、導電剤を含有した樹脂材を挙げることができるが、耐久性の観点からステンレスが好ましい。弾性層の材料としては、シリコンゴム、ウレタン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等のゴム材料を挙げることができる。また、弾性層が含有する導電剤としては、カーボンブラックや、亜鉛、鉄などの金属粒子、酸化亜鉛や二酸化錫などの金属酸化物を挙げることができる。また、表面層の材料としては、上記の導電剤を分散させた、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂を挙げることができる。また、弾性層の厚みは、1mm以上4mm以下が好ましく、2mm以上3mm以下であることが特に好ましい。また、表面層の厚みは10μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上200μm以下であることが特に好ましい。
図3に示す表面抵抗率測定装置65には、図の中央の電極660と左側の電極661との間、および、中央の電極660と右側の電極662との間にそれぞれ同じ大きさの直流電圧を印加する電源66aが備えられている。ここで、電源66aに関し、中央の電極660は陽極であり、左側の電極661および右側の電極662は陰極であって、陽極側は接地されている。図の像保持体61は、金属製の感光体基板612に、電荷を発生・輸送する感光層611が重なった構成であり、感光体基板612は接地されている。このような構成により感光体基板612は図の中央の電極660と等電位となる。このため、中央の電極660に流れ込んだ電流が感光層611を通過して感光体基板612に向かって流れることはなく、中央の電極660に流れ込んだ電流は、左側の電極661に向かう電流と、右側の電極662に向かう電流とに半分に分かれて像保持体61に表面に沿って流れる。ここで、図の中央の電極660から左側の電極661までの距離と、図の中央の電極660から右側の電極662までの距離とは同じであり、従って、図の中央の電極660と左側の電極661との間の像保持体61表面の電気抵抗の値は、図の中央の電極660と右側の電極662との間の像保持体61表面の電気抵抗の値と同一である。この電気抵抗の値をR[Ω]とすると、抵抗値Rは、電源66aの大きさをE[V]と、電流測定器66bによって測定される電流(中央の電極660に流れ込む電流)の大きさをI[A]とを用いて、下記の式によって求められる。
R=E/(I/2) ・・・・・(1)
ここで、右辺の分母の電流Iが2で割られているのは、上述したように、中央の電極660に流れ込んだ電流は、左側の電極661に向かう電流と、右側の電極662に向かう電流とに半分に分かれて流れるためである。
ここで、この像保持体61表面の表面抵抗率の値をρ[Ω]とすると、表面抵抗率ρは、式(1)で求められる抵抗値Rと、3つの電極660,661,662の長さ(上述した所定長さ)a[m]と、図の中央の電極660から左側の電極661までの距離(従って、図の中央の電極660から右側の電極662までの距離)b[m]とを用いて、下記の式によって求められる。
ρ=R×(a/b) ・・・・・(2)
以上の式(1)および式(2)をまとめると、表面抵抗率の値ρは、下記の式によって求められる。
ρ=2E×(a/b)/I ・・・・・(3)
CPU4は、画像形成装置1000の電源投入直後と、ユーザから指示される一連の画像形成(ジョブ)終了直後に、図3の表面抵抗率測定装置65の電源66aに電極間への電圧印加を指示し、電流測定器66bによって測定された電流値Iを電流測定器66bから取得する。そして、上記の式(2)に従って、表面抵抗率の値ρを求め、この値が、図2において上述した閾値ρ以下であるか否かを判定する。CPU4は、表面抵抗率の値ρが閾値ρ以下ではないと判定された場合にはそのまま放置し、表面抵抗率の値ρが閾値ρ以下であると判定された場合には、図1に示す放電生成物除去装置65に、以下に説明する放電生成物の除去作業を実行させる。
図4は、図1に示す放電生成物除去装置を表した図である。
放電生成物除去装置65は、ウエブ656を像保持体61表面に当接させて像保持体61表面を摺擦する装置である。ウエブ656を張架するウエブガイドロール657は、図に垂直な方向に延び図の面内で移動可能な可動式ロール回転軸655bの回りを回転できるロールであって、可動式ロール回転軸655bの移動とともに図の面内で移動する。可動式ロール回転軸655bは、ウエブ656を像保持体61表面に当接させるウエブ当接位置と、ウエブを像保持体61表面から離間させるウエブ離間位置との間で移動することができ、図4のパート(a)では、可動式ロール回転軸655bがウエブ離間位置にいるときの様子が示されており、図4のパート(b)では、可動式ロール回転軸655bがウエブ当接位置にいるときの様子が示されている。以下では、これらの図を参照して、可動式ロール回転軸655bをウエブ当接位置とウエブ離間位置との間を移動させる機構について説明する。
ウエブガイドロール657は、図の面内で移動可能な可動式ロール回転軸655bの回りを回転できるロールであって、図4のパート(a)に示すように、可動式ロール回転軸655bには、L字型金具655のL字の一端が固定されているとともに、バネ658も接続されている。このL字型金具655の、L字に折れ曲がった箇所において、図の垂直方向に延びた固定軸655aがL字型金具655を貫いており、このL字型金具655は、固定軸655aを中心に回転することができる。L字型金具655のもう一方のL字の端は、緩衝バネ653の一端と接続されており、さらに緩衝バネ653の他端は、強磁性体のシャフト651に固定されている。金属製のシャフト651は、緩衝バネ653から図の左方向に向かう力を受けているが、金属製のシャフト651は、不図示の止め部材により所定位置までしか左方向に移動できない構成となっており、図4のパート(a)では、シャフト651が最大限に図の左方向に移動したときの様子が示されている。ここで、シャフト651は、一部がソレノイドコイル652内に差し込まれている。このソレノイドコイル652は電圧印加部13dから電圧の印加を受けることができ、その電圧印加の制御はCPU4によって行われる。図4のパート(a)に示す、ウエブガイドロール657がウエブ当接位置にいる状態は、ソレノイドコイル652は、電圧印加部13dから電圧の印加を受けていない状態であり、この状態で、図1で上述した画像形成が実行される。CPU4は、表面抵抗率の値ρが閾値ρ以下であると判定された場合に、電圧印加部13dにソレノイドコイル652への電圧の印加を指示する。
ソレノイドコイル13bが電圧印加部13dから電圧の印加を受けると、コイル内部に発生する磁場により、シャフト651を図4のパート(a)に示す位置よりもさらにコイル内部に引き込もうとする力が生じ、シャフト651は、矢印B方向に移動する。シャフト651が矢印B方向に移動すると、緩衝バネ653を介して、緩衝バネ653が接続されたL字型金具655のL字の端が、図4のパート(a)の右方向に引っ張られ、L字型金具655は、固定軸655aを中心として、図の矢印C方向に回転する。この回転により、L字型金具655に接された可動式ロール回転軸655bが、バネ658を伸張させながら、ウエブガイドロール657やウエブ656とともに図の下方に移動し、最終的に図4のパート(b)で示すウエブ当接位置に到達する。ここで、図4のパート(b)では、ウエブ656は、図1のクリーニング装置62が有するクリーニングブレードが像保持体61に当接する力よりも大きな力で、ウエブガイドロール657によって像保持体61に押しつけられている。図4のパート(b)で示す状態で、CPU4の指示に基づき不図示のウエブ巻き取り装置が駆動され、このウエブ巻き取り装置によりウエブ656が、像保持体61表面を拭き取りながら矢印X方向に巻き取られていく。ここで、ウエブ巻き取り装置が駆動される際には、像保持体61も図1のA方向に回転するよう駆動されており、ウエブ巻き取り装置によるウエブ656の巻き取り速度は、像保持体61の回転速度に比して所定割合(例えば、±0.5%)異なるようにあらかじめ設定されている。このウエブ656による像保持体61表面の拭き取りで、像保持体61表面に付着した放電生成物は充分に除去されることとなる。
一般に、像保持体表面に付着した放電生成物の粒径は残留トナーの粒径に比べて小さいので、放電生成物は残留トナーに比べて除去されにくい。このため、像保持体表面に付着した放電生成物の除去の際には、像保持体表面に残留したトナー(残留トナー)をクリーニングブレードで除去する際の当接力よりも強い力で像保持体表面に当接して像保持体表面を摺擦することが必要となる。当接力が弱すぎると放電生成物の除去が不充分となり、像流れといった画像欠陥が生じるおそれがある。クリーニングブレードの当接力を大きくして放電生成物が充分に除去できるようにすることも考えられるが、通常、クリーニングブレードは残留トナーの除去のために常時像保持体表面に当接しているため、クリーニングブレードの当接力を大きすぎると今度は像保持体が摩耗するおそれがある。そこで、残留トナーを除去するクリーニングブレードが、そのまま放電生成物除去の役目も兼ねるのは画質上好ましくない。
図1の画像形成装置1000は、残留トナーを除去するクリーニング装置62とは別に、ウエブ656を像保持体表面に押し当てて放電生成物を拭き取る方式を採用する放電生成物除去装置65を備えることで、画像形成装置1000では、放電生成物の除去に適した当接力で放電生成物が充分に除去され、像流れの発生が回避されている。さらに、画像形成装置1000では、像流れが問題となる程度に放電生成物が多量に像保持体61表面に付着したときだけウエブ656が像保持体61表面に当接して放電生成物の除去が行われるので、不必要に像保持体表面が摺擦されることはなく、像保持体の摩耗が回避されている。
また、仮に、像保持体61表面に付着した放電生成物の量に無関係に、ウエブ656が常時、あるいはジョブ終了後のタイミングで像保持体表面に押し当てられるとすると、上述の像保持体の摩耗の問題に加えて、ウエブ656が残留トナーで汚れて放電生成物除去装置65が放電生成物を除去する能力がすぐに低下してしまう問題も懸念されるが、こうした問題も、画像形成装置1000では回避されている。この結果、画像形成装置1000では、放電生成物除去装置65における、放電生成物の除去能力が長期間、維持されることとなる。
所定の長さのウエブ656が、ウエブ巻き取り装置によって巻き取られることで放電生成物の除去作業は終了する。除去作業が終了すると、CPU4は、電圧印加部654に電圧の印加を停止させ、この結果、シャフト651は、図4のパート(b)の左方向に動き、
L字型金具が固定軸655aの回りを矢印D方向に回転して再び図4のパート(a)の状態に戻る。
上記の放電生成物除去装置65では、巻き取り式のウエブ656を張架したウエブガイドロール657を用いた、放電生成物の除去方式が採用されているが、本発明では、巻き取り式のウエブ656を張架したウエブガイドロール657の代わりに、クリーニングロールを像保持体61表面に当接させて放電生成物の除去が行われる方式が採用されてもよい。この場合は、クリーニングロールを、像保持体61の回転速度に比して所定割合(例えば、±0.5%)異なる回転速度で回転させながら放電生成物の除去を行うことが好ましい。
また、図1の画像形成装置では、放電生成物除去装置65は、像保持体61の回転方向について表面抵抗率測定装置66の下流側に設けられているが、本発明では、放電生成物除去装置が、像保持体の回転方向について表面抵抗率測定装置の上流側に設けられていてもよい。
以上説明した画像形成装置1000では、表面抵抗率測定装置65と、帯電器63とは別個の装置であったが、本発明では、接触型の帯電器が表面抵抗率測定装置の電極を兼ねていてもよい。以下では、接触型の帯電器が表面抵抗率測定装置の電極を兼ねている画像形成装置について説明する。
図5は、接触型の帯電器を有し、この帯電器が、表面抵抗率測定装置の電極を兼ねている画像形成装置の全体構成図である。
この図に示す画像形成装置1000’の構成において、図1に示す画像形成装置1000の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその重複説明は省略する。
図5に示す画像形成装置1000’では、接触型の帯電器63は、像保持体61を帯電する役割を担うとともに、表面抵抗率測定装置66’が有する3つの電極のうちの1つを兼ねている。ここで、以下に説明するように、像保持体61の帯電を行う時と、像保持体61の表面抵抗率が測定される時とでは、図5に示す帯電器63に供給される電圧の発生源が切り替えられる。
図6は、図5に示す表面抵抗率測定装置の構成を表した概略構成図である。
この図に示す表面抵抗率測定装置66’の構成において、図3に示す表面抵抗率測定装置66の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付して、その重複説明は省略する。図6に示す表面抵抗率測定装置66’の構成が、図3に示す表面抵抗率測定装置66の構成と異なる点は、図3に示す表面抵抗率測定装置66が有する3つの電極のうち中央の電極660が、図6に示す表面抵抗率測定装置66’では、接触型の帯電器63に置き替わっている点と、帯電器63に供給される電圧の発生源を切り替えるスイッチ663が設けられている点である。このスイッチ663は、CPU4の制御を受けて切り替えられるスイッチであり、CPU4はスイッチ663を切り替え制御することで、画像形成時の像保持体61の帯電の際には、帯電電圧印加部63aに、所定の直流電圧を重畳させた交流電圧を帯電器63に印加させ、像保持体61の表面抵抗率の測定の際には、図3でも説明した直流電源66aに、直流電圧を帯電器63に印加させる。ここで、図6の帯電器63は、図3の中央の電極660と同様に、像保持体61の回転軸方向に延びた円柱状の形状を備えており、その長さおよび位置は、図3の中央の電極660と同じである。そこで、図6に示す表面抵抗率測定装置66’でも、図3で説明したのと同じように式(3)を用いて像保持体61の表面抵抗率が測定される。ここでは、その重複説明は省略する。
以上説明した画像形成装置1000,1000’では、像保持体に向かう電流(電流計で測定される電流)が、像保持体内部には流れ込まずに像保持体表面だけを流れるように表面抵抗率測定装置の構成が工夫されていたが(図3参照)、本発明は、装置構成の簡略化を優先し、このような工夫を持たない装置で像保持体表面への放電生成物の付着の程度を検出する画像形成装置であってもよい。上記の工夫を持たない装置では、像保持体内部にも電流が流れ込むために、上述した図3の方式に比べて精度は少し落ちるが、装置構成が簡略化されるためにコスト低下や小型化が実現するという利点がある。
以下では、このように放電生成物の付着の程度を検出する手段が簡略化された画像形成装置について説明する。
図7は、放電生成物の付着の程度を検出する手段が簡略化された画像形成装置の全体構成図である。
この図に示す画像形成装置1000’’の構成において、図5に示す画像形成装置1000’の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその重複説明は省略する。
図7に示す画像形成装置1000’’では、接触型の帯電器63は、像保持体61を帯電する役割を担うとともに、像保持体に向かう電流の大きさを測定するための電極の役割を兼ねており、この点では、図5に示す画像形成装置1000’と共通しているが、図5に示す画像形成装置1000’と異なり、図7の画像形成装置1000’’では、電極は、帯電器63の1つだけである。
図8は、図7に示す画像形成装置1000’’に備えられている、放電生成物の付着の程度を検出する検出装置の構成を表した概略構成図である。
この図に示す検出装置66’’の構成において、図6に示す表面抵抗率測定装置66’の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付す。図8に示す検出装置66’’では、像保持体61の帯電を行う際に、所定の直流電圧を重畳させた交流電圧を帯電器63に対して印加する帯電電圧印加部63aが、像保持体に向かう電流の測定の際に、電流測定用の直流電圧を帯電器63に対して印加する。ここで、この帯電電圧印加部63aの制御は、CPU4によって行われる。図8に示す検出装置66’’では、像保持体61に向かう電流は、感光層611を通過して感光体基板612に流れ込む。ここで、像保持体61表面に放電生成物が多量に付着していると電流は像保持体61表面に沿って流れやすくなるので、帯電器63から像保持体61に流れ込んだ電流は、帯電器63の位置を中心として図の左右方向に広がりながら感光層611を通過して感光体基板612に流れ込む。従って、像保持体61表面に放電生成物が多量に付着しているほど、感光層611を通過して感光体基板612に流れ込む電流が増加することとなる。言い換えれば、感光層611を電流が通過する際の通過断面積が増加するので電気抵抗として働く感光層611の実効的な抵抗値が低下する。ここで、感光層611を通過して感光体基板612に流れ込む電流の大きさは、電流測定器66bによって測定される。
図9は、像保持体表面上に設置された電極から、感光層を通過して基体に流れ込む電流と、像流れの程度との関係を表した図である。
この図には、横軸の変数として、像流れの程度(レベル)を採用し、縦軸の変数としては、保持体表面上に設置された電極から、感光層を通過して基体に流れ込む電流の大きさを採用したときの、電流と、像流れの程度(レベル)との関係を表したグラフが表されており、像流れのレベルが高くなるほど、感光層を通過して基体に流れ込む電流が増加していく様子が示されている。そこで、このグラフから、像保持体への放電生成物の付着量が多いほど、像保持体の感光層を通過して基体に流れ込む電流が増加していくということがわかる。
ここで、図2で上述した、明確な画質欠陥として観察されるために画像形成上の問題となる像流れは、グラフ上の点Pでの像流れのレベルG以上の像流れであり、従って、電流が、グラフ上の点Qでの電流I以上となった場合に像流れが問題となることがわかる。
そこで、図8のCPU4は、電流測定器66bによって測定された電流の値が、閾値となるI以上であるか否かを判定し、電流測定器66bによって測定された電流の値が、I以上であると判定した場合には、図7に示す放電生成物除去装置65(図4に示す放電生成物除去装置65と同じ装置)に、放電生成物の除去を行わせる。この放電生成物の除去は、図4において上述したのと同じ方式で行われ、ここでは、その重複説明は省略する。
言い換えれば、図8の検出装置では、像保持体に向かう電流の大きさがI以上になったことを検出することで、間接的に、像保持体の表面抵抗率が、図3で上述した閾値ρ以下になったことが検出されることとなり、この検出結果に基づいて放電生成物の除去作業が行われる。
以上説明した画像形成装置1000,1000’,1000’’では、放電生成物の除去に、ウエブにより放電生成物の拭き取りを行う放電生成物除去装置65が採用されているが、本発明は、クリーニングブレードを用いて残留トナーの除去を行うクリーニング装置が放電生成物除去装置の役割も兼ねており、放電生成物の除去の時には、クリーニングブレードが、残留トナーの除去の時よりも強い当接力で像保持体に当接するように当接力を切り替えるクリーニング装置を採用してもよい。
このようなクリーニング装置を採用した画像形成装置は、図1に示す画像形成装置1000と比べて、残留トナーの除去を行うクリーニング装置が放電生成物除去装置の役割も兼ねており放電生成物除去装置65が存在しない点を除けば、図1に示す画像形成装置1000の構成と同じ構成を備えている。ここでは、共通する構成要素についての説明は省略し、以下では、クリーニング装置において行われる、クリーニングブレードの当接力の切り替えについて説明する。
図10は、クリーニングブレードの当接力が切り替わる様子を表した図である。
図10のパート(a)では、クリーニング装置62’に備えられたクリーニングブレード622が、残留トナーの除去を行う時の様子が示されている。クリーニングブレード622は、図10に垂直な方向に延びた、ウレタンゴムからなる板状の部材であって、支持部材621によって、板状の片面と側面とから支持されており、図では、その側面側から見たときのクリーニングブレード622が示されている。支持部材621は、不図示のモータから回転駆動力を受けて、図に垂直な方向に延びた回転軸621aを中心に回転することができ、この支持部材621の回転とともに、クリーニングブレード622も回転する。モータの制御は、この図では不図示のCPUによって行われ、CPUは、表面抵抗率測定装置によって測定された表面抵抗率の値が、図2で上述した閾値ρ以下である場合に、モータを制御してクリーニングブレード622を、図10のパート(a)の矢印E方向に回転させる。
クリーニングブレード622が矢印E方向に回転すると、図10のパート(a)の状態では像保持体61表面に当接していたクリーニングブレード622の端(図10のパート(a)の右端)は像保持体61表面を離れ、図10のパート(a)の状態では像保持体61表面からは離間していたクリーニングブレード622の端(図10のパート(a)の左端)が像保持体61表面に当接する。図10のパート(b)では、このようにして像保持体61表面に当接するクリーニングブレード622の端が切り替わった後の状態が示されており、この図10のパート(b)に示す状態で、放電生成物の除去が行われる。この放電生成物の除去の際には、像保持体61表面に対するクリーニングブレード622の当接力が、残留トナーの除去の際の当接力よりも大きくなるように、不図示のモータの駆動力の制御がCPUによって行われている。
図10のパート(a)に示す状態では、クリーニングブレード622の当接端が、像保持体61表面の移動方向(図10のパート(a)のA方向)とは反対方向(図10のパート(a)の下向き方向)を向きながら像保持体61に当接するのに対し、図10のパート(b)に示す状態では、クリーニングブレード622の当接端が、像保持体61表面の移動方向(図10のパート(b)のA方向)と同じ方向(図10のパート(b)の上向き方向)を向くようにして像保持体61に当接する。図10のパート(a)に示す状態では、像保持体61に当接するクリーニングブレード622先端部は、移動する像保持体61表面に引っ掛かるようにして像保持体61を摺擦することとなり、図10のパート(b)に示す状態よりも、像保持体61表面に付着した残留トナーのように粒子径の大きい不要物を除去する効果は高い。しかし、図10のパート(b)に示す状態では、クリーニングブレード622の弾性によりスティックスリップが起こりやすいため、放電生成物のような粒子径の小さい不要物は、クリーニングブレード622をすり抜けてしまい、こうした粒子径の小さい不要物が充分に除去されないことが多い。一方、図10のパート(b)に示す状態では、図10のパート(a)に示す状態に比べ、クリーニングブレード622がスティックスリップを起こしにくく、放電生成物のような粒子径の小さい不要物の除去に適している。そこで、クリーニング装置62’では、除去対象となる不要物が残留トナーの場合には図10のパート(a)に示す状態で除去作業を行い、除去対象となる不要物が放電生成物の場合には図10のパート(b)に示す状態で除去作業を行うことで、残留トナーと放電生成物の両方が充分に除去されることとなる。
ここで、放電生成物の除去の際には、像保持体61表面に対するクリーニングブレード622の当接力を、残留トナーの除去の際の当接力の1.05倍以上1.20倍以下の当接力とすることが好ましく、1.07倍以上1.15倍以下の当接力とすることが特に好ましい。また、放電生成物の除去効果を向上させるために、放電生成物の除去の際に像保持体61表面に当接するクリーニングブレード先端部に、酸化セリウムなどの研磨剤を分散させてもよく、この場合、体積含有率で10%以上20%以下の範囲で分散させるのが好ましい。
図10のパート(b)に示す状態で像保持体61が所定回数回転することで放電生成物の除去作業は終了する。除去作業が終了すると、CPUは、モータを制御して、支持部材621を、図10のパート(b)の矢印F方向に回転させる。これにより、クリーニングブレード622は、再び、図10のパート(a)に示す、残留トナーの除去のための当接状態に戻ることとなる。
以下では、直接、あるいは間接に、像保持体の表面抵抗率の値が所定の閾値以下となったことを検出して放電生成物の除去を行うことで、実際に像流れの発生を回避できることを実験結果に基づいて説明する。
(実施例1)
実施例1の画像形成装置は、図1の画像形成装置1000と同じ構成を持つ画像形成装置である。この画像形成装置では、像保持体表面に設けられた3つの電極として、ステンレス製の基体に、4級アンモニウム塩やカーボンブラックを成分とする導電剤を分散させたエピクロロヒドリンゴムの弾性層が重なった電極が採用されており、また、放電生成物の除去が行われる際のウエブの回転速度には、像保持体の回転速度の0.5%程度の速度差をつけられている。この画像形成装置では、放電生成物の除去作業の際に、閾値となる表面抵抗率の常用対数値としては14[logΩ]を採用した。すなわち、図2で上述したρが1014[Ω]の場合に相当する。この実施例1の画像形成装置を用いて所定の画像を50枚連続出力させるジョブを100回行った。この実施例1の画像形成装置では、各ジョブの終了時に像保持体の表面抵抗の検出が行われ、その値が1014[Ω]以下になるとウエブが像保持体表面に当接して放電生成物の除去作業が行われている。
各ジョブの最初に出力される画像において像流れの発生の有無を調べたところ、画質上問題となるほどの像流れは発生していなかった。
(実施例2)
実施例2の画像形成装置は、図7の画像形成装置1000’’と同じ構成を持つ画像形成装置である。この画像形成装置では、放電生成物の除去が行われる際のウエブの回転速度には、像保持体の回転速度の0.5%程度の速度差をつけられている。この画像形成装置では、放電生成物の除去作業の際に、閾値となる電流として0.4[μA]を採用した。すなわち、図2で上述したIが0.4[μA]の場合に相当する。この実施例2の画像形成装置を用いて、実施例1と同様に所定の画像を50枚連続出力させるジョブを100回行った。この実施例2の画像形成装置では、各ジョブの終了時に像保持体に流れ込む電流の測定が行われ、その値が0.4[μA]以上になるとウエブが像保持体表面に当接して放電生成物の除去作業が行われている。
各ジョブの最初に出力される画像において像流れの発生の有無を調べたところ、画質上問題となるほどの像流れは発生していなかった。
(比較例1)
比較例1の画像形成装置は、像保持体の表面抵抗率を測定する装置が存在せず、また、
放電生成物除去装置も存在しない点を除けば、図1の画像形成装置1000と同じ構成を持つ画像形成装置である。この画像形成装置では、クリーニング装置が有するクリーニングブレードが常時、像保持体表面に当接している。この比較例1の画像形成装置を用いて、実施例1と同様に所定の画像を50枚連続出力させるジョブを100回行った。
各ジョブの最初に出力される画像において像流れの発生の有無を調べたところ、100回のジョブのうち、特に後半のジョブにおいて、明確に像流れと認められる画質欠陥が顕著に観察された。
以上の実施例1、実施例2、および比較例1の結果から、実施例1、実施例2のように、ジョブの終了時に放電生成物の像保持体への付着の程度を調べ、放電生成物が多量に付着している場合に放電生成物の拭き取りを行うことで、像流れの発生が効果的に回避されることが結論できる。
なお、以上説明してきた画像形成装置はモノクロの片面出力プリンタであったが、本発明の画像形成装置は、モノクロの両面出力プリンタや、フルカラーの片面/両面出力プリンタに応用されてもよい。また、FAXなど他の画像形成装置に応用されてもよい。
本発明の画像形成装置の一実施形態に相当するフルカラー画像形成装置の概略構成を示す図である。 像保持体の表面抵抗率と、像流れの程度との関係を表した図である。 図1の像保持体の表面抵抗率を測定する表面抵抗率測定装置の構成を表した概略構成図である。 図1に示す放電生成物除去装置を表した図である。 接触型の帯電器を有し、この帯電器が、表面抵抗率測定装置の電極を兼ねている画像形成装置の全体構成図である。 図5に示す表面抵抗率測定装置の構成を表した概略構成図である。 放電生成物の付着の程度を検出する手段が簡略化された画像形成装置の全体構成図である。 図7に示す画像形成装置1000’’に備えられている、放電生成物の付着の程度を検出する検出装置の構成を表した概略構成図である。 像保持体表面上に設置された電極から、感光層を通過して基体に流れ込む電流と、像流れの程度との関係を表した図である。 クリーニングブレードの当接力が切り替わる様子を表した図である。
符号の説明
1000,1000’,1000’’…画像形成装置、
1…トレイ、
4…CPU、
50…転写ロール、
61…像保持体、
611…感光層、
612…感光体基板、
62…クリーニング装置、
621…支持部材、
621a…回転軸、
622…クリーニングブレード、
623…支持部材、
63…帯電器、
63a…電圧印加部、
64…現像器、
65…放電生成物除去装置、
651…シャフト、
652…ソレノイドコイル、
653…緩衝バネ、
654…電圧印加部、
655…L字型金具、
655a…固定軸、
655b…可動式ロール回転軸、
656…ウエブ、
657…ウエブガイドロール、
658…バネ、
66,66’…表面抵抗率測定装置、
66’’…検出装置、
66a…電源、
66b…電流測定器、
660,661,662…電極、
663…スイッチ、
7…露光部、
10…定着器

Claims (6)

  1. 表面に像を保持する像保持体と、
    電荷を前記像保持体に付与する帯電器と、
    前記像保持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像することで現像像を形成する像形成部と、
    前記現像像を前記像保持体から転写して記録媒体上に定着する転写定着部と、
    前記帯電器による電荷付与に伴い前記像保持体の表面に付着する不要物を、該表面に当接してクリーニングする、該表面に当接する当接位置と、前記像保持体とは離間した離間位置との間で移動可能なクリーニング部材と、
    前記像保持体の表面に対する所定の測定を行って該表面における表面抵抗のレベルを確認し、そのレベルが所定レベル以下にまで低下した場合には、前記クリーニング部材を前記離間位置から前記当接位置へと移動させるクリーニング部材移動部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記クリーニング部材移動部が、前記像保持体の表面を面内方向に流れる電流を測定し、その測定結果に基づいて前記表面抵抗のレベルを確認するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記クリーニング部材移動部は、前記像保持体表面上の離間した各位置で前記像保持体の表面に当接する複数の電極部材と、これら複数の電極部材の間に電圧を印加する電圧印加部と、これら複数の電極部材の相互間を流れる電流を測定する電流測定部とを備え、前記電流測定部による電流の測定結果に基づいて前記表面抵抗のレベルを確認するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電器は、前記像保持体に当接して該像保持体に電荷を付与するものであり、
    前記クリーニング部材移動部は、前記複数の電極部材の1つとして前記帯電器を用いるものであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電器は、前記像保持体に当接して該像保持体に電荷を付与するものであり、
    前記クリーニング部材移動部は、前記帯電器による電荷付与に伴って前記帯電器と前記像保持体との相互間を流れる電流を測定する電流測定部を備え、前記電流測定部による電流の測定結果に基づいて前記表面抵抗のレベルを確認するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記現像像を前記像保持体から転写した後に、前記像保持体に残留する現像像を除去する除去部材を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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