JP2009031466A - 光学シート及びディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学シートは、光入射面120aと光射出面120bを有する光透過性基材120と、光射出面120bに対して均一の間隔をおいて配置され、出射される光の方向を制御する光制御要素172と、光射出面120bと光制御要素172とを互いに切り離された箇所で接合する多数の固定要素130とを備え、多数の固定要素130による接合領域を除く光射出面120bと光制御要素172との間の相対向する空間領域の少なくとも一部に前記光制御要素の屈折率より低屈折率の光学要素である空気層140が介在され、多数の固定要素130光の接続効率を、空気層140への光の入射全光量に対して射出し伝達される光の全光量の比である光の接続効率以下にした。
【選択図】図4
Description
このような液晶ディスプレイ装置は、液晶表示素子の消費電力は小さいが、バックライトユニットでの消費電力が大きくなり、例えば、ラップトップコンピュータや携帯電話などの電池式装置に用いられる場合には、光源の光の利用効率を高めることで装置としての消費電力を低減することが求められている。
このBEFは、図1に示すように、光透過性の基材70上に、断面三角形状のプリズム72が一方向に一定のピッチで配列されたフィルムから構成される。このプリズム72は光の波長に比較して大きいピッチである。このようなBEFは、“軸外(off-axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on-axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。これにより、基材1の平坦面から入射した光がプリズム面から射出する際、正面方向に光を集める効果をもち、正面方向のディスプレイの輝度を向上させることが可能になる。
しかしながら、光学シートの構成枚数が多いと、ディスプレイ装置の組立て時の作業が煩雑になり、また、光学シートの間に侵入したゴミの影響を受け、また小型化、薄型化の妨げになるなどの問題があった。これらのことから、それぞれの光学シートを一体化することで、少ない枚数の光学シートで、十分な機能を発揮させようという試みがなされている。
例えば、特許文献1では、粘着性微粒子を介して、光透過性基材(第1の透明樹脂部材)と、マイクロプリズムによる光制御要素(第2の透明樹脂シート部材)とを貼り合わせている。
すなわち、特許文献1に示す光学シートでは、微粒子の粘着材によって固定しているため、その固定力は弱く十分な強度を持ち得ない。これに対して微粒子の粘着材の量を増やし、接着面積の5%を超えると、輝度ムラなどが生じていた。
これは、低屈折率領域との界面によって多くの光が反射してしまうことに対して、固定要素の部分では光制御要素や光透過性基材との屈折率差が小さいため、固定要素の部分を介して入射してくる光の量が相対的に強くなってしまうことによる。
しかるに、光学シートは、光源からの熱などによる膨張や収縮の繰り返し、液晶ディスプレイ装置の薄型化による、反りや捻れなどの外部からの応力、紫外線などの固定力の劣化を促進する多くの要因やディスプレイ装置の組立て時に加わる様々な応力などがあり、光学シートには強い固定力が要求されている。
つまり、必要な光学特性を持たせるためには固定要素の部分の面積比を小さくしなければならなかったが、固定要素の部分の面積が小さいため、十分な接着強度が得られないという問題が存在していた。
さらに、固定要素部分の面積が大きい場合、その領域に偏りが生じるとムラとして認識されてしまい、また偏りをなくすために周期的に固定要素を配置するとモアレが生じるなどの問題が生じていた。
請求項3の発明は、請求項1記載の光学シートにおいて、前記光透過性基材をその厚さ方向から見た場合に、前記光射出面から前記光制御要素へ光を伝達する領域に対して、前記多数の固定要素が占める領域の割合である前記固定要素の面積率sが、0.2%<s<0.5%の範囲であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1記載の光学シートにおいて、前記光射出面から前記光制御要素へ光を伝達する領域に対して、前記多数の固定要素が占める領域の割合である前記固定要素の面積率をsとし、前記固定要素の光の接続効率をeとした時、前記面積率sと光の接続効率eとの積が、s×e<0.2であり、かつ光学シート全体の正面方向での光利得が1以上であり、かつ正面から斜め10度の方向での光利得が0.5以上であることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シートにおいて、前記固定要素が光散乱性を有することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の光学シートにおいて、前記固定要素の光利得が0.1以下であることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1記載の光学シートにおいて、前記光制御要素が、プリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイであることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項1記載の光学シートにおいて、前記光透過性基材は一定のピッチPtで平面状に配列された複数の光透過性単位要素を含んで構成され、前記光制御要素は一定のピッチPcで配列された複数の単位レンズからなり、前記ピッチPtと前記ピッチPcとは、3×Pt<2×Pcもしくは3×Pc<2×Ptの関係にあることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項11記載の光学シートにおいて、前記固定要素のピッチPfと前記単位レンズのピッチPcが等しいことを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項15記載のディスプレイ装置において、前記画像表示素子は液晶セルであることを特徴とする。
前記画素のピッチPpと前記固定要素のピッチPfと前記単位レンズのピッチPcとは、3×Pt<2×Pcかつ3×Pc<2×Ppもしくは3×Pc<2×Ptかつ3×Pt<2×Ppもしくは3×Pt<2×Ppかつ3×Pp<2×Pcもしくは3×Pp<2×Ptかつ3×Pt<2×Pcもしくは3×Pp<2×Pcかつ3×Pc<2×Ptもしくは3×Pc<2×Ppかつ3×Pp<2×Ptの関係にあることを特徴とする。
前記バックライトは一定のピッチPlで平面状に配置した複数の光源を有し、前記光源のピッチPlと前記固定要素のピッチPfと前記単位レンズのピッチPcとは、3×Pt<2×Pcかつ3×Pc<2×Plもしくは3×Pc<2×Ptかつ3×Pt<2×Plもしくは3×Pt<2×Plかつ3×Pl<2×Pcもしくは3×Pl<2×Ptかつ3×Pt<2×Pcもしくは3×Pl<2×Pcかつ3×Pc<2×Ptもしくは3×Pc<2×Plかつ3×Pl<2×Ptの関係にあることを特徴とする。
請求項20の発明は、請求項15記載のディスプレイ装置において、前記バックライトと前記光学シートとの間隔が10mm以下であることを特徴とする。
請求項22の発明は、請求項15記載のディスプレイ装置において、前記光源が半導体レーザーであることを特徴とする。
請求項23の発明は、請求項15記載のディスプレイ装置において、前記光源が冷陰極蛍光ランプであることを特徴とする。
また、本発明によれば、固定要素の面積率sを0.2<s<0.5とすることで、より安定した強度と光学特性の両方を満足する光学シートを実現することが可能になる。
また、本発明によれば、固定要素の面積率sと光の接続効率eとの積がs×e<0.2の関係にあり、そして、光学シート全体の正面方向での光学利得が1以上であり、かつ正面から10度離れた位置での光学利得が0.5以上であることで、光学シートの強度と光学特性のバランスを取ることが可能になる。
また、本発明によれば、固定要素が光散乱性を有することで、固定要素を介して入射してくる光の影響を目立たなくすることが可能になる。
また、本発明によれば、固定要素の部分の光利得が0.1以下とすることで、固定要素の部分を透過した光が正面方向に強くピークをもつことを防止することが可能になる。
また、本発明によれば、光透過性基材が拡散性をもつことで、より固定要素部分の存在を目立たなくすることが可能になる。
また、本発明によれば、光制御要素がプリズムレンズアレイやマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイとすることで、光制御要素を比較的低コストで、容易に作成することが可能になる。
また、本発明によれば、光制御要素の単位レンズのピッチPcと、固定要素のピッチPfとが、3×Pf<2×Pcもしくは3×Pc<2×Pfの関係を満たすことで、モアレを防止することが可能になる。
また、本発明によれば、固定要素のピッチPfと光制御要素の単位レンズのピッチPcとが等しいことで、光学シートのもつ周期成分を少なくすることが可能になり、ディスプレイ装置のもつ周期構造である画素や光源とのモアレに対する抑制処置を容易に行うことが可能になる。
また、本発明にかかるディスプレイ装置によれば、バックライトを構成する複数の光源のピッチPlと固定要素のピッチPfと光制御要素を構成する単位レンズのピッチPcとが、3×Pt<2×Pcかつ3×Pc<2×Plもしくは3×Pc<2×Ptかつ3×Pt<2×Plもしくは3×Pt<2×Plかつ3×Pl<2×Pcもしくは3×Pl<2×Ptかつ3×Pt<2×Pcもしくは3×Pl<2×Pcかつ3×Pc<2×Ptもしくは3×Pc<2×Plかつ3×Pl<2×Ptの関係を満たすことで、光源と、固定要素と光制御要素の周期的構造によるモアレを抑制することができる。
また、本発明にかかるディスプレイ装置によれば、バックライトと光学シートとの間隔が10mm以下とすることで、ディスプレイ装置の薄型化、小型化が実現可能になる。
また、本発明にかかるディスプレイ装置によれば、光源に半導体レーザーを用いることで、小型かつ長寿命で色再現性の良いディスプレイ装置が実現できる。
また、本発明にかかるディスプレイ装置によれば、光源に冷陰極蛍光ランプを用いることで、低消費電力で長寿命のディスプレイ装置が実現できる。
したがって、本発明によれば、十分な強度をもったまま、所望の輝度や配光範囲、均一性などを達成する光学シートを提供することができるとともに、優れた耐久性を有する薄型のディスプレイ装置を提供することができる。
図3は、本発明にかかる光学シートを用いた液晶ディスプレイ装置の実施の形態を示す概略断面図であり、各部位の縮尺は実際とは一致しない。
図3に示す液晶ディスプレイ装置100は、液晶パネル(特許請求の範囲に記載した画像表示素子(液晶セル)に相当する)110と、この液晶パネル110の光入射側に対向して平行に配置されたバックライト112と、液晶パネル110とバックライト112との間に配置された光学シート114と、光制御要素172の光出射側に対向して配置された輝度向上フィルム(PCF)116を含んで構成される。
前記バックライト112は、図3に示すように、内壁にアルミ等の鏡面形成用金属を蒸着するなどにより形成された反射板112aと、この反射板112a内に光学シート114の光入射面に対して一定のピッチで平行に配列された複数の陰極線管等からなるランプ112bとを含んで構成されている。
また、光制御要素172は、図4及び図5に示すように、その光射出側に一定のピッチPcで配列された複数のプリズム状の単位レンズ172aを含んで構成される。さらに、多数の固定要素130はストライプ状に構成され、これらストライプ状の固定要素130は、図5に示すように、一定のピッチPfで配列されている。そして、プリズム状の単位レンズ172aの延在方向とストライプ状の固定要素130の延在方向とは5度以上90度以下の範囲で交差されるように配置されている。
そこで、光透過性基材120と光制御要素172を固定し一体化して使用する場合、固定要素130を介して入射する光の影響を極力小さくするため、光透過性基材120から光制御要素172へ光を伝達する領域に対して固定要素130による固定領域の面積を極力小さくする必要があった。例えば、特許文献1では、その固定する面積は大きくとも5%以下にする必要があり、小さい場合は0.05%にもなる。
本発明の実施の形態では、これらの課題を克服し比較的広い面積で接合しても、固定要素を介して伝達される光の影響を極力小さくし、光学特性と耐環境性能を両立するために次のような構成を有する。以下、図6を参照して説明する。
そこで、光学シート114全体の光の利用効率を低下させないためには、固定要素230の部分での光の吸収は極力小さく、5%以下にすることが望ましい。固定要素230の部分で反射した光は再利用され、再度、空気層240など低屈折領域を介して光制御要素へ伝達することにより、効率よく光を制御することが可能になる。
したがって、本実施の形態では、固定要素230の部分の接続効率が30%以下であればその効果は得られ、15%以下であればその効果は大となる。
また、固定要素230は、反射作用と接着もしくは粘着作用とを一体に有するものであってもよく、反射要素と接着もしくは粘着要素を有する複数の部材の組み合わせによって構成されてもよい。また、低屈折領域の空間をより確実に確保するために、剛性のある部材との組み合わせでもよい。さらに、低屈折領域での光の反射は、界面の屈折率差による反射が主になることが望ましい。
固定要素での光反射作用が、金属などによる鏡面的な反射である場合、固定要素での反射での偏光成分の崩れが小さく、液晶などでの光の利用効率を向上させることができる。
なお、図6に示す光線250は、図4に示す光線150と同一のものである。
シリカを含有したアクリル樹脂の場合、その厚みが3ミクロン程度と薄くなると、光反射作用は有するものの、大部分の光は固定要素を介して散乱透過してしまう。そのため、微粒子による反射体を用いる場合、光伝達効率が高くならないように、拡散部分の厚みを調整する必要がある。
これらの結果をもとに、様々な固定要素パラメータを用いて、実験を行った結果を表にしたものを図7に示す。この結果から、固定要素の部分の面積率sが0.1<s<0.6の範囲内であることが望ましく、0.2<s<0.5であればより高い光制御効果を示すことがわかる。また、固定要素部分の光接続効率が0.3以下であれば、固定要素の面積比率を上げることが可能であり、耐環境性能を向上させることが可能になる。
なお、図7において、固定要素の各構成パラメータに対する耐環境性の良否判定及び輝度向上効果の良否判定を丸印(良)、三角印(可)、バツ印(不良)で表すと、図6に示すようになる。
ここで、光学利得とは、光学的な拡散部材の拡散性を示す指標の一つであり、完全拡散する拡散体の輝度を1として、その光の輝度との比で表される。測定する拡散部材の拡散性が方向によって偏っている場合、方向ごとの光学利得を出すことで、その拡散部材の拡散特性を示すことが出来る。また、完全拡散とは、吸収が0で、かつ、どの方向にも一定の強度をもつとする理想的な拡散体のことを示す。つまり、光学利得が1以上であるということは、その測定する方向に光を集める効果を持つことを示し、その値が大きいほど集光効果が強いことを示す。
また、光透過性基材としては拡散性をもつものが挙げられるが、これに限らず、透明樹脂もしくは透明樹脂とこの透明樹脂の中に分散された透明粒子とを具備して構成されている。
上記透明樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、メチルスチレン樹脂及びフルオレン樹脂等を使用することができる。
光透過性基材は、この光透過性基材に入射した光を散乱させながら透過させる必要がある。このため、光透過性基材に含まれる前記透明粒子の平均粒径は0.5〜10.0μmであることが望ましい。好ましくは1.0〜5.0μmである。
また、透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子又は樹脂からなる透明粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体;メラミン−ホルマリン縮合物の粒子;PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子;シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら透明粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
そして、これら透明樹脂中に透明粒子を分散して、押出し成型することにより、板状の光透過性基材13を製造することができる。その厚みは、5mm以下であることが望ましい。5mmを越えると、光源21からの光の透過率が悪くなるという欠点がある。
また、透明樹脂中に透明粒子を分散した層をフィルム基材の片面、もしくは両面に塗布することで製造することができる。
また、前述のような透明樹脂の延伸フィルムに、空気を含んだボイド構造をもたせることで同等の機能を有する光透過性基材を得ることもできる。
上記接着層は、ウレタン系、アクリル系の樹脂等を用いて作成する。1液型で押圧して接着するもの、熱や光で硬化させるものを用いることができ、2液もしくは複数の液を混合して硬化させるものを用いることができる。接着面へは直接塗布してもよく、あらかじめドライフィルムとして準備したものを貼り合わせてもよい。
また、光学シートの用途として、バックライトの輝度向上フィルムの例を挙げたが、LCD、ELやPDPなどディスプレイの視野角コントロールフィルムや、コントラスト向上フィルム、太陽電池用の光制御フィルム、投射スクリーンなどに用いてもよい。
また、光透過性基材と光制御要素の環境的な挙動が同一であれば、反り、剥がれなどの問題が生じにくい。このためには、光透過性基材と光制御要素の熱膨張率が近い(例えば1.0×10-5・k-1以下の差)ことがのぞましい。10-5・k-1さらに、吸水率が近い(例えば23℃水24Hrで1%以下の差)と高湿度化における挙動も安定するためさらに優れた適性をもつ。もっとも優れた形態として、光透過性基材と光制御要素の支配的な素材が、同一素材であることが挙げられる。
固定要素部分の不均一さを減少させるためには、十分に細かなピッチで固定要素を配置することが望ましい。しかしながら、一般的にディスプレイは一定ピッチで二次元に配列された画素構造をもつものが多く、さらに光制御要素も一定のピッチで配列された周期的な構造をもつ場合がある。そのため、それぞれの周期構造同士のモアレ、3つ以上の周期構造で発生する2次モアレなど高次のモアレが生じ見た目を悪いという問題が生じる。
2次モアレなど高次のモアレを低減するためには、各々の光制御要素のピッチPcと、固定要素のピッチPfとが3×Pf<2×Pcもしくは3×Pc<2×Pfの関係、すなわち3/2以上異なることが望ましいことが実験によって求められた。そのため、各光制御要素のピッチPcと、固定要素のピッチPfを3/2以上離すことで、高次のモアレを低減することが可能になる。
ここでは、周期的な構造として、ディスプレイの画素、光制御要素、固定要素を挙げたが、それに限ったものではなく、光透過性基材や光源などに周期的構造をもつものであれば、それぞれの周期的構造に対して各々のピッチPp、Pf、Pc、Ptが3/2以上の離れることが望ましい。
なお、光透過性基材は、図示しないが、上述した光制御要素や固定要素の場合と同様な方式で、一定のピッチPtで平面状に配列された複数の光透過性単位要素を含んで構成される。
特に点光源間の間隔が20mm以下の場合、光源の周期構造の影響を受けやすく本発明の効果を顕著に示すことができる。しかしながら、これらの関係は光源と光制御要素のみにいえることではなく、他の周期的な構造にも当てはめることができる。
Claims (23)
- 光の輝度を制御する光学シートであって、
厚さ方向の一方の面が光入射面とされ厚さ方向の他方の面が光射出面とされた光透過性基材と、
前記光射出面に対して前記光透過性基材の厚さ方向に均一の間隔をおいて配置され出射される光の方向を制御する光制御要素と、
前記光射出面と前記光制御要素とを互いに切り離された箇所で接合する多数の固定要素とを備え、
前記多数の固定要素による接合領域を除く前記光射出面と前記光制御要素との間の相対向する空間領域の少なくとも一部に前記光制御要素の屈折率より低屈折率の光学要素が介在され、
前記多数の固定要素への光の入射全光量に対して射出し伝達される光の全光量の比である光の接続効率は、前記光学要素への光の入射全光量に対して射出し伝達される光の全光量の比である光の接続効率以下である、
ことを特徴とする光学シート。 - 前記光透過性基材をその厚さ方向から見た場合に、前記光射出面から前記光制御要素へ光を伝達する領域に対して、前記多数の固定要素が占める領域の割合である前記固定要素の面積率sが、0.1%<s<0.6%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光透過性基材をその厚さ方向から見た場合に、前記光射出面から前記光制御要素へ光を伝達する領域に対して、前記多数の固定要素が占める領域の割合である前記固定要素の面積率sが、0.2%<s<0.5%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記固定要素の光の接続効率が0.3%以下であることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光射出面から前記光制御要素へ光を伝達する領域に対して、前記多数の固定要素が占める領域の割合である前記固定要素の面積率をsとし、前記固定要素の光の接続効率をeとした時、前記面積率sと光の接続効率eとの積が、s×e<0.2であり、かつ光学シート全体の正面方向での光利得が1以上であり、かつ正面から斜め10度の方向での光利得が0.5以上であることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記固定要素が光反射性を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シート。
- 前記固定要素が光散乱性を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学シート。
- 前記固定要素の光利得が0.1以下であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の光学シート。
- 前記光透過性基材が光拡散性を有することを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光制御要素が、プリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイであることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光制御要素は、その光射出側に一定のピッチPcで配列された複数の単位レンズを含んで構成され、前記多数の固定要素は一定のピッチPfで配列され、前記ピッチPfと前記ピッチPcとは、3×Pf<2×Pcもしくは3×Pc<2×Pfの関係にあることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光透過性基材は一定のピッチPtで平面状に配列された複数の光透過性単位要素を含んで構成され、前記光制御要素は一定のピッチPcで配列された複数の単位レンズからなり、前記ピッチPtと前記ピッチPcとは、3×Pt<2×Pcもしくは3×Pc<2×Ptの関係にあることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記固定要素のピッチPfと前記単位レンズのピッチPcが等しいことを特徴とする請求項11記載の光学シート。
- 前記単位レンズはプリズム状の単位レンズから構成され、前記多数の固定要素はストライプ状に構成され、前記プリズム状の単位レンズの延在方向と前記ストライプ状の固定要素の延在方向とは5度以上90度以下の範囲で交差されるように配置されていることを特徴とする請求項11記載の光学シート。
- 一定のピッチPpで2次元に配列された画素を有し、該画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、
前記画像表示素子の背面側に配置された、請求項1乃至14の何れか1項に記載の光学シートと、
前記光学シートの背面側に配置されたバックライトとを備える、
ことを特徴とするディスプレイ装置。 - 前記画像表示素子は液晶セルであることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。
- 前記光制御要素は、その光射出側に一定のピッチPcで配列された複数の単位レンズを含んで構成され、
前記画素のピッチPpと前記固定要素のピッチPfと前記単位レンズのピッチPcとは、3×Pt<2×Pcかつ3×Pc<2×Ppもしくは3×Pc<2×Ptかつ3×Pt<2×Ppもしくは3×Pt<2×Ppかつ3×Pp<2×Pcもしくは3×Pp<2×Ptかつ3×Pt<2×Pcもしくは3×Pp<2×Pcかつ3×Pc<2×Ptもしくは3×Pc<2×Ppかつ3×Pp<2×Ptの関係にあることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。 - 前記光制御要素は、その光射出側に一定のピッチPcで配列された複数の単位レンズを含んで構成され、
前記バックライトは一定のピッチPlで平面状に配置した複数の光源を有し、前記光源のピッチPlと前記固定要素のピッチPfと前記単位レンズのピッチPcとは、3×Pt<2×Pcかつ3×Pc<2×Plもしくは3×Pc<2×Ptかつ3×Pt<2×Plもしくは3×Pt<2×Plかつ3×Pl<2×Pcもしくは3×Pl<2×Ptかつ3×Pt<2×Pcもしくは3×Pl<2×Pcかつ3×Pc<2×Ptもしくは3×Pc<2×Plかつ3×Pl<2×Ptの関係にあることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。 - 前記画像表示素子と前記光学シートとの間隔が10mm以下であることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。
- 前記バックライトと前記光学シートとの間隔が10mm以下であることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。
- 前記光源がLEDであることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。
- 前記光源が半導体レーザーであることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。
- 前記光源が冷陰極蛍光ランプであることを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装置。
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