JP2009031408A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射表示部に位相差板を内蔵した半透過型液晶表示装置において、位相差板用の配向膜による透過部の着色を抑制でき、かつ簡易な製造プロセスを提供する。
【解決手段】位相差板を配向させるための配向膜を、位相差板が配される部分にのみ配置することで、透過部の透過率低下を防ぐ。また、現像不要の製造プロセスにおいては、透過部で透明化する位相差材料の下地に配向膜が無いため、透過部に残留する位相差を無くし、透過部のコントラスト低下を防ぐ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、半透過型IPS(In Plane Switching)方式、半透過型TN(Twisted Nematic)方式、半透過型VA(Vertically Aligned)方式の液晶表示装置及びその製造方法に関する。
現在、IPS方式やVA方式等の広視野角の透過型液晶表示装置が各種機器のモニターとして普及しており、応答特性を向上してテレビとしても使われている。その一方で、携帯電話やデジタルカメラを始めとする携帯型の情報機器にも液晶表示装置が普及している。携帯型情報機器は、主に個人で使用するが、最近では表示部を角度可変にしたものが増加しており、斜め方向から観察する場合が多いため広視野角が望まれている。
携帯型情報機器用の表示装置は、晴天時の屋外から暗室までを含む多様な環境下で用いられるため、半透過型であることが望まれる。半透過型の液晶表示装置は、1画素内に反射表示部と透過表示部を有する。
反射表示部は、反射板を用いて周囲から入射する光を反射して表示を行い、周囲の明るさによらずコントラスト比が一定であるため、晴天時の屋外から室内までの比較的明るい環境下で良好な表示が得られる。一方、透過表示部は、バックライトを用いて、環境によらず輝度が一定であるため、屋内から暗室までの比較的暗い環境下で高コントラスト比の表示が得られる。この両者を兼ね備えた半透過型液晶表示装置は、晴天時の屋外から暗室までを含む広範な環境下で高コントラスト比の表示が得られる。
従来から、広視野角の透過表示で知られるIPS方式を半透過型にすれば、反射表示と広視野角の透過表示が同時に得られるのではないかと期待されてきた。例えば、特許文献1には、半透過型IPS方式が記載されている。
この半透過型IPS方式の液晶表示装置では、二枚の透明基板の間に液晶層を封止してなる液晶パネルの上側と下側の外面の全面に位相差板を配置するが、位相差板には視角依存性がある。そのため、仮に、液晶層の法線方向において液晶層と複数の位相差板の位相差と軸配置とを最適化しても、法線方向から離れるにつれて暗表示のための最適条件から急速に外れる。
位相差板の視角依存性は、その位相差板の厚さ方向の屈折率を調節することにより低減できるが、完全に無くすことはできない。その結果、半透過型IPS方式では、視角方向における暗表示透過率の増大が大きく、その透過表示の視角特性は、透過型IPS方式に比べて低い。
また、非特許文献1は、外部設置の位相差板に替えて、パネル内部に位相差板(位相差層)を内蔵させた場合の設置構造と表示特性を開示する。
なお、特許文献2には、VA方式において、位相差層を液晶層に近接するように配置し、かつこれをパターンニングして反射表示部にのみに配置している。しかし、広視野角の透過表示を与えるIPS方式への応用については考慮されていない。
特許文献3には、液晶層に横電界を印加する半透過型IPS方式の液晶表示装置が記載されている。この半透過型IPS方式の液晶表示装置には、1画素中に、透過表示部と反射表示部とが存在する。反射表示部には、リタデーションが2分の1波長の内蔵位相差板が形成されており、さらに反射表示部の液晶層のリタデーションを4分の1波長とすることにより、明所から暗所を含む広範な環境で反射表示を可能とし、かつ広視野角で高画質の透過表示を可能としている。内蔵位相差板は、液晶分子等の複屈折率を有する分子で形成されている。
かかる液晶表示装置のカラーフィルタ側の基板の製造手順は以下の通りである。すなわち、まず、ブラックマトリックス層、RGBレジスト層を形成した後、これらを平坦化するための平坦化層を形成する。その後、内蔵位相差板の配向機能を生じさせるための配向膜を形成し、ラビング処理を行う。この状態で内蔵位相差板の材料を塗布することにより、配向状態が生じ、内蔵位相差板ができる。これを露光、現像することで、不要な部分(透過表示部に相当する部分)を除去して、所定の部位(反射表示部に相当する部分)に位相差板を内蔵させることができる。
ここで、位相差板層の現像には有機溶剤が必要であり、コスト、環境、工程への負荷が大きい。この点、全面にわたり位相差板の材料を塗布した後、位相差性が必要な部分のみマスク露光により光硬化させ、その後、全体を加熱しながら光硬化させることにより、位相差性が不要な部分の位相差性を消滅させて硬化させる方法がある(非特許文献1参照)。この方法によれば、有機現像処理を省略することができる。
しかし、位相差が不要な部分を加熱で消滅させて光硬化させた場合、加熱の温度が高いために位相差材料を硬化させるための光重合開始剤が蒸発してしまう。特に位相差板を配向させる配向膜界面に開始剤が不足する傾向があり、未反応のアクリレート付き液晶モノマーが微量残る。また、加熱状態で光照射しても完全にすべてのアクリレート付き液晶モノマーを反応させることは難しく、未硬化のモノマーが再び配向してしまうため、位相差が不要な部分に位相差が若干残留してしまうことは避けられない。
特開平11−242226号公報 特開2003−279957号公報 特開2005−338256号公報 c.Doornkamp et al.,Philips Research,"Next generation mobile LCDswith in−cell retarders."International Display Workshops2003,p685(2003)
透過型IPS、TN、VA方式では、液晶層がホモジニアス配向であり、第1の基板と第2の基板の外面に設置された偏光板(上下の偏光板)を透過軸が直交するように配置して、かつその透過軸の一方を液晶層の配向方向に平行にしている。液晶層に入射する光は直線偏光で、かつその振動方向は液晶層の配向方向に平行なため、液晶層によって位相差を与えられない。これにより低透過率の暗表示を実現できるとともに、液晶層と偏光板の間に位相差層(位相差板)が介在しないため視角方向に余分な位相差が発生せず、広視野角の暗表示が実現できる。このように、透過型IPS、TN、VA方式では本来的に位相差層(位相差板)を必要としない。
半透過型の液晶表示装置では、暗表示のための光学条件が本質的に異なる反射表示部と透過表示部とを1画素内に有する。すなわち、反射表示部においては、光は液晶表示装置を構成する液晶パネルの上面の基板(第1の基板)側の偏光板から入射して、液晶パネル内部の反射板で反射された後に、再び上面の偏光板を通過して使用者に向かう。一方、透過表示部においては、光は液晶パネルの下面の基板(第2の基板)側の偏光板から入射して、その後液晶パネルの上面の偏光板を通過して使用者に向かう。
このような光路の違いから、反射表示部と透過表示部では暗表示となる光の位相差が4分の1波長だけ異なる。そのため、反射表示部が明表示の時に透過表示部は暗表示になり、あるいはまたその逆になり、反射表示部と透過表示部は互いに異なる印加電圧依存性になってしまう。これらを同一の印加電圧依存性にするには、何らかの方法により反射表示部と透過表示部の位相差を4分の1波長だけシフトさせなければならない。
従来の半透過型IPS、TN、VA方式では、液晶パネルの上下に全面(外面)に位相差板を配置している。このうち液晶パネルの上側(第1の基板側)の位相差板は、反射表示部に外部から入射する光と、反射表示部の反射板で反射された光と、透過表示部を通過した光が通過する。このように、上側の位相差板は、反射表示部と透過表示部の両方に作用する。これに対して、液晶パネルの下側(第2の基板側)の位相差板は、透過表示部に入射する光源光のみが通過するため、透過表示部のみに作用する。このような反射表示部と透過表示部に対する上側位相板と下側位相板の作用の違いを利用して、両者の位相差を4分の1波長だけシフトしている。しかし、液晶層と偏光板の間に位相差板が介在することにより視角方向に余分な位相差が発生し、暗表示の視角特性が低下する。
また、特許文献3に開示されているような位相差板の機能を液晶パネルに内蔵して位相差層とした半透過型IPS、TN、VA方式では、反射表示部のみに位相差層を形成する。この位相差層の形成には、アクリレート付きの液晶モノマーを主成分とした位相差層形成材料を塗布し、ホトマスク露光するホトリソグラフィ法を用いたパターニングが採用される。
非特許文献1の方法に開示される現像不要の製造プロセスがある。配向膜上に相差層形成材料ホトリソグラフィ法によりパターニングした後、ネマチック・等方相転移温度より高い温度に加熱することで未露光部分を等方層化して露光を行うことで、透過部は光学的に透明な層を反射部の位相差層と同一層に形成できる製造プロセスである。しかし、このプロセスを単に適用しただけでは、反射部と透過部に位相差板を配向させるための配向膜が必要となり、この配向膜材料の着色が透過部にも残留することから、表示性能に悪影響を与える場合がある。また、非特許文献1の方法は、窒素雰囲気下で行わなければならず、装置が大掛かりとなり、現実的ではない。さらに、過剰露光によるパターンの太りは現像するプロセスと同等または現像による位相差板の減少が無いため、悪化する場合がある。また、加熱状態での露光により、全ての位相差材料が硬化するわけではなく、未硬化の材料が膜中に、特に下地配向膜界面に残ると再び配向してしまうため、透過表示部に残留位相差がのこり、透過表示のコントラスト低下を招く。
本発明の目的は、反射表示部に位相差板を内蔵した液晶表示装置において、反射表示部の位相差層を、設計されたパターンの裕度内に形成することで、半透過表示特性の低下を抑制し、かつ透過表示部の着色を抑制できるような、簡易な製造プロセスを提供することである。
上記課題を解決すべく、本発明では、位相差板を配向させるための配向膜を、位相差板が配される部分にのみ配置することで、透過部の透過率低下を防ぐ。また、現像不要の製造プロセスにおいては、透過部で透明化する位相差材料の下地に配向膜が無いため、透過部に残留する位相差を無くし、透過部のコントラスト低下を防ぐ。
例えば、本発明の第1の態様は、対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記反射表示部に位相差板を内蔵する液晶表示装置である。そして、前記反射表示部及び前記透過表示部に渡り形成された樹脂層を有し、前記反射表示部において前記樹脂層が、位相差板として機能し、前記透過表示部において前記樹脂層が、光学的に透明な層として機能し、前記反射表示部において前記樹脂層を配向させ、前記位相差板として機能させるための下地層とを備えることを特徴とする。
また、第2の態様は、対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記第1の基板にカラーフィルタ層が形成され、前記反射表示部に相当する前記1の基板の液晶層側に位相差板を内蔵する液晶表示装置である。そして、前記反射表示部及び前記透過表示部に渡り前記第1の基板の液晶層側に形成された樹脂層を有し、前記反射表示部において前記樹脂層が、位相差板として機能し、前記透過表示部において前記樹脂層が、光学的に透明な層として機能し、前記反射表示部において前記樹脂層を配向させ、前記位相差板として機能させるための下地層とを備えることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記反射表示部に位相差板を内蔵する液晶表示装置の製造方法である。そして、前記反射表示部において樹脂層を配向させ、前記位相差板として機能させるための下地層を、前記位相差板を配置する領域に選択的に形成させる下地層形成工程と、前記下地層にラビング処理を行う工程と、前記反射表示部及び前記透過表示部に渡りアクリレート架橋基を有する液晶性モノマーと重合開始剤を主成分とする組成物を塗布する工程と、前記液晶性モノマーの融点より高く、かつ前記液晶性モノマーのネマチック・等方相転移温度より低い温度で加熱するとともに、前記反射表示部及び前記透過表示部に渡り露光し、前記組成物を架橋硬化させることで、前記反射表示部に位相差板を形成し、前記透過表示部に光学的に透明な層を形成する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の第4の態様は、対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記第1の基板にカラーフィルタ層が形成され、前記反射表示部に相当する前記第1の基板の液晶層側に位相差板を内蔵する液晶表示装置の製造方法である。そして、前記位相差板を内蔵する第1の基板のカラーフィルタ層を透明樹脂により平坦化する層を形成する工程と、前記位相差板の下地層となる光硬化性の樹脂組成物を前記平坦化層に塗布する工程と、マスク露光による部分的な硬化処理と、未硬化部を取り除く現像処理により、塗布した前記光硬化性の樹脂組成物の前記位相差板が配される部分に、選択的に前記光硬化性の樹脂組成物を形成する工程と、を有することを特徴とする。
以下に、本発明の一実施形態が適用された液晶表示装置について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態が適用された液晶表示装置を構成する液晶パネルの1画素の構成例を説明する平面図である。また、図2は、図1に示した液晶パネルの1画素の概略構成例を説明する図1のA−A’線に沿った断面図である。
液晶パネルは、第1の基板31と、液晶層10と、第2の基板32と、から構成され、第1の基板31と第2の基板32の対向間隙に液晶層10が扶持されている。
第1の基板31の主面(内面)には、ブラックマトリクス35で区画されたカラーフィルタ45と、平坦化層(第1の保護膜)36と、第3の配向膜(内蔵の位相差層用配向膜)37と、内蔵の位相差層(以下、単に位相差層)38と、位相差層38の保護層(第2の保護膜)40と、第1の配向膜33と、がこの順に積層している。
ただし、位相差層用配向膜である第3の配向膜37は、透過表示部RAにのみ配され、透過表示部TAには、配されていない。そのため、位相差層38は、透過表示部RAにのみ形成され、透過表示部TAには形成されていない。透過表示部TAには、位相差層38の代りに位相差性を有しない透明層38nが存在する。透明層38nは、位相差層38と同じ材料からなり、位相差性が付与されずに硬化した層である。
第3の配向膜37は、液晶層組成物からなる位相差層38の形成材料の配向を制御する配向制御能が付与されている。また、第1の配向膜33は、表示光制御用の液晶層10の初期配向を制御する配向制御能が付与されている。
第2の基板32の主面には、画素を駆動する薄膜トランジスタTFTを有する。薄膜トランジスタTFTは、走査配線21と、信号配線22と、画素電極28とに接続されている。
この他に共通配線23と共通電極29を有する。ここでは、薄膜トランジスタTFTは、逆スタガ型構造であり、そのチャネル部はアモルファスシリコン(a−Si)層25で形成されている。走査配線(ゲート)21と、ソース・ドレイン電極24とは、第1の絶縁層51で絶縁されている。薄膜トランジスタTFT上には、第2の絶縁層52がある。
走査配線21と信号配線22は、行方向と列方向に交差して二次元のマトリクスを形成している。薄膜トランジスタTFTは、概略その交差部付近に位置している。
共通配線23は、走査配線21と平行に配置されており、第2のスルーホール27を通じて共通電極29に接続されている。画素電極28と薄膜トランジスタTFTのソース・ドレイン電極24とは、第1のスルーホール26で結合されている。画素電極28の上には、第2の配向膜34があり、液晶層10の初期配向を制御する配向制御能が付与されている。
第1の基板31は、好適には、イオン性不純物の少ない硼珪酸系ガラスで構成され、厚さは例えば0.5mmである。ブラックマトリクス35で区画されるカラーフィルタ45は、赤色、緑色、青色を呈する各部分(カラーサブピクセル)がストライプ状に繰り返して配列されており、各ストライプは信号電極22に平行である。ブラックマトリクス35とカラーフィルタ45の形成面の凹凸は樹脂性の平坦化層(第1の保護膜、オーバコート膜)36で平坦化されている。第1の配向膜33は、ポリイミド系有機膜であり、ラビング法で配向処理されている。
第2の基板32は、第1の基板31と同様の硼珪酸系ガラスが適しており、厚さは例えば0.5mmである。第2の配向膜34は、第1の配向膜33と同様に、水平配向性のポリイミド系有機膜である。信号配線22と走査配線21と共通配線23とは、アルミニウム(Al)やその合金(アルミニウムとネオジムの合金:Al−Nd)、若しくはクロム(Cr)などで形成されており、画素電極28は、インジウム錫酸化物(インジウム・チン・オキサイド:ITO)等の透明導電膜が望ましく、共通電極29もITO等の透明導電膜で形成するのが望ましい。
画素電極28は、走査配線21に対して平行なスリット30を有し、スリット30のピッチは、約4μmである。画素電極28と共通電極29とは、層厚が0.5μmの第3の絶縁層53で隔てられており、電圧印加時には画素電極28と共通電極29との間に電界が形成される。電界は、第3の絶縁層53の影響によりアーチ状に歪められて液晶層10中を通過する。このことにより、電圧印加時に液晶層10に配向変化が生じる。なお、上記の数値は、本明細書および図面での他の数値も含めて、あくまで一例であり、本発明はこの数値に限定されるものではない。
共通配線23は、画素電極28と交差する部分で画素電極28内に張り出した構造を有する。図1において、共通配線23が画素電極28と重畳する部分が反射表示部RAであり、反射光62に示すように、光を反射する。これ以外の画素電極28と共通電極29の重畳部では、透過光61に示すように、バックライトの光を通過して透過表示部TAとなる。透過表示部TAと反射表示部RAでは最適な液晶層の層厚が異なるため、境界には段差が生じる。透過表示部TAと反射表示部RAの境界を短くするため、境界が画素の短辺に平行になるように透過表示部TAと反射表示部RAを配置した。
このように、共通配線23等の配線を反射板で兼用すれば製造過程を低減する効果が得られる。共通配線23を高反射率のアルミニウム等で形成すれば、より明るい反射表示が得られる。共通配線23をクロムとし、アルミニウムや銀合金の反射板を別途形成しても同様の効果が得られる。
液晶層10は、配向方向の誘電率がその法線方向よりも大きい正の誘電率異方性を示す液晶層組成物である。ここでは、その複屈折は、25℃において0.067であり、室温域を含む広い温度範囲においてネマチック相を示す。また、薄膜トランジスタを用いて周波数60Hzで駆動した時の保持期間中において、反射率と透過率を充分に保持してフリッカを生じない高抵抗値を示す。
次に、図3を参照して、上記のように構成される液晶パネルの製造プロセスを説明する。
まず、第1の基板の主面にブラックマトリクス35とカラーフィルタ45とを形成し、その表面を第1の保護膜36で覆って平坦化する(P−1)。次に、第1の保護膜36上に、感光性ポリイミド材料である位相差層用の配向膜(第3の配向膜)37を塗布する(P−2)。そして、露光マスクを用いて反射表示部RAに対応する部分に紫外光を照射して、イミド基を光重合させて硬化させ、アルカリ現像液により、未露光部(透過表示部)を除去する(P−3)。
位相差層用の配向膜(第3の配向膜)37としては、例えば、ポリイミド前駆体に感光基を有する化合物を混合する方法(特開昭54−109828号公報)、ポリイミド前駆体中の官能基と感光基を有する化合物の官能基とを反応させて感光基を付与させる方法(特開昭56−24343号公報、特開昭60−100143号公報等)などで提案されている材料が使用できる。本材料は、酸性基を有する重合体である。酸性基を有することにより、重合体は、現像液として用いられるアルカリ水溶液に可溶となり、露光後、露光部の可溶性が上がる。これにより、露光部と未露光部との溶解速度が異なるので、レリーフ構造のパターンが形成できる。
アルカリ水溶液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、金属水酸化物、アミン等が水に溶解された、アルカリ性を呈する水溶液が好ましい。前記酸性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン基等が挙げられる。前記重合体は、カルボキシル基、又はフェノール性水酸基を有するものが好ましい。重合体の種類としては、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド等のポリイミド前駆体、ポリオキサゾール前駆体としてのポリヒドロキシアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールなどの、耐熱性に優れる重合体が、形成されるパターンの耐熱性などの膜物性に優れるので好ましい。
感光性ポリイミド組成物に関しては、エステル結合により感光基を導入したポリイミド前駆体組成物(特公昭52−30207号公報等)、ポリアミド酸に化学線により2量化または重合可能な炭素−炭素二重結合及びアミノ基と芳香族ビスアジドを含む化合物を添加した組成物(特公平3−36861号公報等)などが知られている。
例えば、位相差層用の配向膜(第3の配向膜)37の材料として、感光性ポリイミド(日立化成デュポン社製HD5104)を希釈液で5倍希釈し、第1の保護膜36に塗布する。そのため、添加剤を1wt%以下添加する。添加剤として、例えばビックケミー・ジャパン製のBYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−330、BYK−352、BYK−354、BYK−356、BYK−361N、BYK−370、BYK−390、テゴ(Tego)製のFlow300、Flow425、FlowZFS460、Glide100、Glide410、Glide420、Glide435、GlideA115、GlideZG400などを挙げることができる。
例えば、BYK−333を1wt%添加した感光性ポリイミド希釈液を、スピンコート法により塗布し、約100nmの膜厚とした後、露光装置を用いて、Nガスのもと露光し、リソグラフィー用現像液(水酸化テトラメチルアンモニウム TMAH2.38%溶液)で現像する。その後、温度200℃でポリイミドを硬化させることで、ポリイミドを反射表示部RAのみに形成することができる。
この段階で、基板表面は、反射表示部RAには第3の配向膜37が形成され、透過表示部TAには第1の保護膜36が露出した状態となっている。
次に、ラビング処理により、反射表示部RAの第3の配向膜37に、配向制御機能を付与する(P−4)。このとき、透過表示部TAの第1の保護膜36には配向制御機能が付与されない。第3の配向膜37は水平配向性であり、位相差層38の遅相軸方向を定める機能を有する。
次に、第3の配向膜37の上に、位相差層材料を塗布する(P−5)。位相差層材料は、光反応性のアクリル基(アクリレート)を分子末端に有するネマチック液晶モノマーと、1種類または2種類以上の重合開始剤(反応開始剤)とを、有機溶媒に分散した有機材料からなる。
下記に、アクリレート付きの液晶モノマーの例を示す。
Figure 2009031408
Figure 2009031408
また、下記に重合開始剤の例を示す。
Figure 2009031408
また、透過表示部TAの第1の保護膜36に位相差材料を塗布する必要があるため、位相差材料の濡れ性を改善する目的で添加剤0.001〜0.3%添加する。添加剤として、例えばビックケミー・ジャパン製のBYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−330、BYK−352、BYK−354、BYK−356、BYK−361N、BYK−370、BYK−390、テゴ(Tego)製のFlow300、Flow425、FlowZFS460、Glide100、Glide410、Glide420、Glide435、GlideA115、GlideZG400などを挙げることができる。位相差材料の溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、酢酸メトキシブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルなどを挙げることができる。
位相差層材料を塗布した後、これを100℃のホットプレートなどにより2〜3分プリベークして溶剤を除去することで透明な膜が形成される(P−6)。この膜は、反射表示部RAでは、プリベークされた時点で第3の配向膜37の配向処理方向を向いて配向しており、位相差層38としての機能が付与されている。一方、透過表示部TAでは、プリベークされた時点で配向しておらず、白濁結晶化状態となる。
プリベークした位相差層材料を、その融点より高く、かつネマチック・等方相転移温度以下に加熱することで反射表示部RAでは位相差層38としての機能が付与された状態を保持し、透過表示部TAでは融点を超えるため、白濁結晶状態から透明等方層となる。この加熱状態を保持しながら、全面に紫外線を照射してアクリル基を光重合させて硬化させ、位相差層38と透明層38nを形成する(P−7)。
例えば、BASF製のPaliocolor LC242では、融点が63−70℃、ネマチック・等方相転移温度が120−125℃であるため、加熱温度を100℃で5分行った後、紫外線照射を行う。
全面照射用のランプは、20W程度の紫外線蛍光ランプを並列に並べたものでよいが、その一種であるブラックライトブルー蛍光ランプ(Black−lightBlue(BL−B)Fluorescent Lamp)を用いるのが望ましい。ブラックライトブルー蛍光ランプは、近紫外光(Near−ultraviolet Light、公称波長帯域:300〜400nm)を主として放射し、例えば、360nmのピーク波長を示す。
位相差層38及び透明層38nの透過率は、可視光領域(例えば、波長400〜800nm)で90%以上である。
ここで形成した位相差層38は、液晶高分子からなるため、有機高分子フィルムを延伸して作成した従来の外付けの位相差板と比較して分子の配向性が高く、液晶層10と同程度の配向性を有する。そのため、位相差層38の△nは、外付けの位相差板よりもはるかに大きく、分子構造並びに成膜条件を適宜調整すれば液晶層10と同程度若しくはそれ以上にすることができる。外付けの位相差板の層厚は数十μmもあり液晶層の層厚の10倍近くにもなるが、液晶高分子を用いて内臓の位相差層とすれば、位相差層38および透明層38nの層厚を大幅に減少させることが可能となる。
次に、位相差層38および透明層38nの上に透明な有機層を塗布して第2の保護膜40とする。さらに、第2の保護膜40に感光性透明レジストを塗布し、露光マスクを用いて紫外線露光する。ここでは、反射表示部RAと同様の分布になるような露光マスクを用いてパターンニングする。その後、アルカリ現像により、位相差層38の上層のみに膜厚調整層39を形成する(P−8)。
位相差層38にΔnが液晶層の2倍よりも大きいものを用いると、位相差層38のリタデーションを2分の1波長としたときに厚さが不十分になる。そこで、位相差層38上に膜厚調整層39を形成することにより、反射表示部と透過表示部に4分の1波長のリタデーション差を確保する。
次に、第1の基板31の主面の最上層に第1の配向膜33を、第2の基板32の主面の最上層に第2の配向膜34を塗布し、所定の角度で互いに交叉するような方向にラビング処理した後に、第1の基板31と第2の基板32の表示領域に柱状スペーサを介在させ(P−9)、外周縁の内側にシール材を塗布して両基板を貼り合わせて組立て、内側に液晶層10を封入する。
最後に、第1の基板31と第2の基板32の外側に第1の偏光板41と第2の偏光板42をそれぞれ配置する。第1の偏光板41及び第2の偏光板42の透過軸は、液晶層配向方向に対して、それぞれ直交、及び平行になるように配置する。
なお、本実施形態では、第1の偏光板41の粘着層43には、その内部に屈折率が粘着材とは異なる透明な微小球を多数混入した光拡散性の粘着層43を用いた。この様な構成としたことで、粘着材と微小球の界面において両者の屈折率が異なることによって生じる屈折の効果を利用して、入射光の光路を拡大する作用を有する。これにより、画素電極28と共通電極29における反射光の干渉で生じる虹色の着色を低減できる。しかし、粘着層43の構成はこのようなものに限らず、微小球なしの粘着材を用いてもよいことは言うまでもない。
以上のようにして作製した液晶パネルの透過表示部TAは、第1の偏光板41の透過軸と第2の偏光板42の透過軸は直交し、かつ後者は摘晶屑配向方向に平行である。これは透過型IPS方式と同様の構成であるので、透過表示については透過型IPS方式と同様にモニター用途にも耐える広視野角が得られる。
一方、反射表示部RAは、ホモジニアス配向の液晶層10と、位相差層38と、第1の偏光板41から構成される。位相差層38の遅相軸、液晶層配向方向、第1の偏光板41の透過軸角度の相互関係は次のようになる。すなわち、図1に示した画素電極28のスリット30が信号配線22に対して垂直なため、電界方向は、信号配線22の方向に対して平行になる。方位角を反時計回りに定義すると、液晶層の配向方向は電界方向に対して−75度で、これにより電圧印加時の配向変化を安定化するとともに配向変化が生じる間借電圧を低減する効果が得られる。位相差層38の遅相軸方向と第1の偏光板41の透過軸は、液晶層の配向方向に対してそれぞれ67.5度と90度である。
さらに、反射表示部の液晶層10と位相差層38のリタデーションは、それぞれ4分の1波長と2分の1波長としたため、反射表示部において、液晶層10と位相差層38と第1の偏光板41の積層体は広帯域の円偏光板になる。電圧無印加時には、可視波長のほぼ全域において、入射光は円偏光又はこれに近い偏光状態になって反射板に入射する。反射後に、再び第1の偏光板41に入射する際には、それら振動方向が、第1の偏光板の吸収軸に対して平行な直線偏光になるため、無彩色の暗表示が得られる。
位相差層38の遅相軸方位角θPHを定める(1)式と位相差層38と液晶層10のリタデーションは、ポアンカレ球表示を用いて以下のようにして導出される。
2θPH=±45°+θLC ・・・(1)
(θLC:液晶層の配向方向の方位角)
ポアンカレ球表示は、偏光状態を記述するストークスパラメータ(S1、S2、S3)を3軸とする空間内で定義され、ポアンカレ球上の各点は偏光状態に一対一に対応する。例えば、ポアンカレ球上の(S1、S2)平面との交線(赤道)は直線偏光に対応し、S3軸との交点(北極と南極)は円偏光に対応し、それ以外は楕円偏光に対応する。また、(S1、S2、S3)は電気ベクトルの任意のX軸成分Ex、任意のY軸成分Ey、ExとEyの位相差δを用いてそれぞれ次式(2)(3)(4)で表される。
S1=(Ex−Ey)/(Ex+Ey) ・・・(2)
S2=2ExEycosδ/(Ex+Ey) ・・・(3)
S3=2ExEysinδ/(Ex+Ey) ・・・(4)
位相差層や振れのない液晶層による偏光状態の変換は、ポアンカレ球上では(S1、S2)平面内に含まれ、ポアンカレ球の中心を通過する線の回りの回転として表される。この時の回転角は、位相板のリタデーションが1/2波長ならば1/2回転であり、1/4波長ならば1/4回転である。
可視光域のうちの代表的な波長、例えば、人間の視感度が最高になる波長550nmの入射光が、第1の偏光板41、位相差層38、反射表示部の液晶層10を順次通過して画素電極28又は共通電極29に到達する過程に着目する。
説明のため、ポアンカレ球を地球儀に擬してS3軸との交点を北極と南極、(S1、S2)平面との交線を赤道と呼ぶことにすると、第1の偏光板41によって直線偏光になった入射光はポアンカレ球上の赤道に位置するが、位相差層38により方位角が回転軸を中心に1/2回転して赤道の別の一点に移動して、振動方向の異なる直線偏光に変換される。次いで、液晶層10により方位角が回転軸を中心に1/4回転して北極に移動して、すなわち、円偏光に変換される。
次に、これ以外の波長の入射光に着目すると、リタデーションには波長依存性があり、位相差層でも頼晶層でも短波長側ほどリタデーションが大きく、長波長側ほど小さい。そのために、回転角は波長によって異なり、位相差層38による回転において、550nm以外の波長の光は1/2回転にならずに赤道から外れた点に移動する。短波長側の青の光はリタデーションが1/2波長よりも大きいため、1/2回転よりも大きく回転して赤道上から外れた位置に移動する。長波長側の赤の光は、リタデーションが1/2波長よりも小さいため、1/2回転よりも小さく回転して赤道上から外れた位置に移動する。
しかし、これに次いで作用する液晶層10による回転では移動方向が概略反対方向になるために、位相差層38において生じた波長による回転角の違いが補償される。すなわち、短波長側の青の光は、液晶層10においても1/4回転よりも大きく回転するが、南半球上から移動を始めるためちょうど北極上に達する。長波長側の赤の光は、液晶層10においても1/4回転よりも小さく回転するが、北半球上から移動を始めるため1/4回転よりも小さく回転することによりちょうど北極上に達する。その結果、各波長の光は北極の近傍に集中して、各波長の光は、ほぼ同一の円偏光になる。これを液晶層の表示状態として観察すると、可視波長の広い領域で反射率が低減した無彩色の暗表示が得られる。
1/4回転方向を延長するように補助線を引くと、この補助線はその回転の中心を表す液晶層配向方向(方位角θ’LC)に直交する。また、1/2回転の中心を表す内蔵位相板の遅相軸方向(方位角θ’PH)は、S1軸と補助線間の角度を2等分する。Sl軸と補助線との間の角度を2等分した角度接、θ’PH−180°であり、θ’LC−180°は(θ’PH−180°)×2+90°に等しいことから、次式(5)が求まる。
2θ’PH=90°+θ’LC・・・(5)
上記はポアンカレ球上の北極NPに各波長の入射光を集中させるが、ポアンカレ球の南極SPに集中しても同様の効果が得られる。この場合にはθ’PHとθ’LCの関係は、次式(6)で表される。
2θ’PH=−90°+θ’LC・・・(6)
さらには、各波長の入射光を北極NP又は南極SPに集中させるには、これ以外に、θPHとθ’LCの関係はそれぞれ式(5)(6)で表される。すなわち、360°−θ’LCは(360° −θ’PH)×2+90°に等しいことから、2θ’PH=360°+90°+θ’LCとなり、式(5)で表される。また、180°−θ’LCは(180°−θ’PH)×2+90°に等しいことから、2θ’PH=360°−90°+θ’LCとなり、式(6)で表される。
ポアンカレ球上での回転軸は、遅相軸の方位角θPHとθLCに対応しており、回転軸の方位角は、実空間における遅相軸の方位角の2倍(θ’PH=2θPH、θ’LC=2θLC)である。これを式(5)(6)に代入することにより、内蔵位相板と液晶層の遅相軸方位角の関係を表す前記した式(1)が求まる。
本実施形態では、透過表示の視角特性を透過型IPSと同等にするために、透過表示部における偏光板配置を透過型IPS方式と同様にする。このことによりθLC=90度とした。これを式(1)に代入してマイナス符号を選択すると、θPH=22.5度となり、位相差層の遅相軸方位角が求まる。なお、上記した位相差層の遅相軸方位角の設定に関する詳細については、特許文献3に開示されているので、これ以上の説明はしない。
以上のようにして作製した液晶パネルを駆動装置に接続し、背後にバックライトを配置して液晶表示装置を構成し、その表示状態を観察した。バックライトを消燈した状態で、明所において観察したところ、反射表示による表示画像を確認できた。次に、バックライトを点燈した状態にして暗所において観察したところ、透過表示による表示画像を確認できた。基板法線に対する観察方向を広い範囲で変えても階調反転が生じず、また、透過表示部に透明化した部分の位相差値Δnが0.0001以下となり、残留位相差は認められなかったことから、コントラスト比の低下は認められなかった。
本実施の形態では、IPS方式の液晶表示装置について説明したが、VA方式、TN方式でもカラーフィルタ基板に位相差板を形成することで同様の効果が得られる。
<比較例>
次に、本願発明の有効性を明確にするために、2つの比較例を説明する。
図4は、比較例1にかかる液晶パネルの断面図を示す(図1のA−A’方向断面図に相当する)。
本比較例は、位相差層用の配向膜37’が、反射表示部RAだけでなく、透過表示部TAにも形成されている点で、上記実施形態と異なる。また、本比較例では、上記実施形態で存在している透明層38nが存在しない。
図5は、本比較例にかかる液晶パネルの製造プロセスを示す。
まず、第1の保護膜36上に、ポリイミド材料である位相差層用の配向膜(第3の配向膜)37’を第1の基板31の全面に形成した後、ラビングして配向制御能を付与する(P−2)。ここでのポリイミド材料は、感光性である必要がなく、例えば日産化学製のサンエバーシリーズが使用できる。また、第3の配向膜37’は水平配向性であり、位相差層38の遅相軸方向を定める機能を有する。
第3の配向膜37’の上に、光反応性のアクリル基(アクリレート)を分子末端に有するネマチック液晶モノマーに、重合開始剤(光反応開始剤)を有機溶媒に分散した有機材料からなる位相差層材料を塗布する(P−3)。アクリレート付きの液晶モノマー、重合開始剤、及び有機溶剤の例は、上記した通りである。位相差層材料を塗布した後、これを100℃のホットプレートなどにより2〜3分プリベークして溶剤を除去することで透明な膜が形成される(P−4)。
この膜は、プリベークされた時点で第3の配向膜37’の配向処理方向を向いて配向しており、位相差層38としての機能が付与されている。
プリベークした位相差層材料に対し、位相差層のパターンに対応した開口部を有する露光マスクを用いて、反射表示部に対応する部分に紫外光を照射してアクリル基を光重合させて硬化させ、位相差層38とする(P−5)。このマスク露光により、露光マスクの開口部に対応するアクリレートが重合し、位相差板38として機能する。このとき、塗布時の溶液濃度及び塗布条件を適宜調整して膜厚を調整し、位相差層38のリタデーションが波長550nmにおいて2分の1波長となるようにする。その後、有機溶剤による現像を行い、未露光部分を除去する(P−6)。
本比較例では位相差層用の配向膜37’を全面に塗布しているため、透過表示部TAにも位相差層用の配向膜37’が残留することになる。ポリイミド系材料は、着色(黄色)が強く、薄膜としても可視光領域の透過率低下は必然である。また、上記実施形態と同様に感光性ポリイミド材料を使用することで、透過表示部TAの配向膜を除くことができ、透過表示部TAの透過率低下を避けることも可能であるが、この場合、感光性ポリイミドのパターニングと位相差層のパターニングでフォト工程の2工程が必要となり、コスト上昇を避けることができない。
次に、位相差層38の上に透明な有機層を塗布して第2の保護膜40とする(P−7)。その後の工程は、上記実施形態と同様である。
以上のようにして作製した比較例1の液晶パネルを駆動装置に接続し、背後にバックライトを配置して液晶表示装置を構成し、その表示状態を観察した。バックライトを消燈した状態で、明所において観察したところ、反射表示による表示画像を確認できた。次に、バックライトを点燈した状態にして暗所において観察したところ、透過表示による表示画像を確認できた。基板法線に対する観察方向を広い範囲で変えても階調反転が生じなかった。しかし、同じ構成の透過型パネルと比べると一層多い(第3の配向膜の分多い)ことから、配向膜による着色が確認された。
次に、比較例2について説明する。
図6は、比較例2にかかる液晶パネルの断面図を示す(図1のA−A’方向断面図に相当する)。
本比較例は、位相差層用の配向膜37’が、反射表示部RAだけでなく、透過表示部TAにも形成されている点で、上記実施形態と異なる。一方、本比較例では、上記実施形態で存在している透明層38nが存在する。
図7は、本比較例にかかる液晶パネルの製造プロセスを示す。
まず、第1の保護膜36上に、ポリイミド材料である位相差層用の配向膜(第3の配向膜)37’を第1の基板31の全面に形成した後、ラビングして配向制御能を付与する(P−2)。ここでのポリイミド材料は感光性である必要がなく、例えば日産化学製のサンエバーシリーズが使用できる。また、第3の配向膜37’は水平配向性であり、位相差層38の遅相軸方向を定める機能を有する。
第3の配向膜37の上に、光反応性のアクリル基(アクリレート)を分子末端に有するネマチック液晶モノマーに、ホスフィンオキサイド構造を有する重合開始剤(反応開始剤)を有機溶媒に分散した有機材料からなる位相差層材料を塗布する(P−3)。アクリレート付きの液晶モノマー、重合開始剤、及び有機溶剤の例は、上記した通りである。
位相差層材料を塗布した後、これを100℃のホットプレートなどにより2〜3分プリベークして溶剤を除去することで透明な膜が形成される(P−4)。この膜は、プリベークされた時点で第3の配向膜37’の配向処理方向を向いて配向しており、位相差層38としての機能が付与されている。
プリベークした位相差層材料に対し、位相差層38のパターンに対応した開口部を有する露光マスクを用いて、反射表示部RAに対応する部分に紫外光を照射してアクリル基を光重合させて硬化させ、位相差層38とする(P−5)。このマスク露光により、露光マスクの開口部に対応するアクリレートが重合し、位相差板として機能する。このとき、塗布時の溶液濃度及び塗布条件を適宜調整して膜厚を調整し、位相差層38のリタデーションが波長550nmにおいて2分の1波長となるようにする。その後、第1の基板全体を、アクリレートを分子末端に有するネマチック液晶のネマチック・等方相転移温度以上に加熱することにより、露光マスクの非開口部に相当する未硬化の位相差層材料を等方層とする。この等方層を維持した加熱状態で全面をランプ露光することで、露光マスクの非開口部に位置する未硬化のアクリル基を光重合させて等方層のまま硬化させ、透明層38nとする(P−6)。
本比較例では位相差層用の配向膜37’を全面に塗布しているため、透過表示部RAにも位相差層用の配向膜37’が残留することになる。ポリイミド系材料は着色(黄色)が強く薄膜としても可視光領域の透過率低下は必然である。また、上記本願発明の実施形態と同様に、感光性ポリイミド材料を使用することで、透過表示部の配向膜を除くことができ、透過表示部の透過率低下を避けることも可能であるが、この場合、感光性ポリイミドのパターニングと位相差層のパターニングでフォト工程の2工程が必要となり、コスト上昇を避けることができない。
次に、位相差層38および透明層38nの上に透明な有機層を塗布して第2の保護膜40とする(P−7)。その後の工程は、上記実施形態と同様である。
以上のようにして作製した比較例2の液晶パネルを駆動装置に接続し、背後にバックライトを配置して液晶表示装置を構成し、その表示状態を観察した。バックライトを消燈した状態で、明所において観察したところ、反射表示による表示画像を確認できた。次に、バックライトを点燈した状態にして暗所において観察したところ、透過表示による表示画像を確認できた。基板法線に対する観察方向を広い範囲で変えても階調反転が生じなかった。しかし、同じ構成の透過型パネルと比べると一層多い(第3の配向膜の分多い)ことから、配向膜による着色が確認された。また、透過表示部に透明化した部分の△nが0.00007となり、微量残る残留位相差によるコントラストの低下が認められた。
液晶パネルの1画素の構成例を説明する平面図である。 図1のA−A’線に沿った断面図である。 液晶パネルの製造プロセスの説明図である。 比較例1の液晶パネルの断面図である。 比較例1の液晶パネルの製造プロセスの説明図である。 比較例2の液晶パネルの断面図である。 比較例2の液晶パネルの製造プロセスの説明図である。
符号の説明
10・・・液晶層
21・・・走査配線
22・・・信号配線
23・・・共通配線
25・・・アモルファスシリコン層
26・・・スルーホール
27・・・スルーホール
28・・・画素電極
29・・・共通電極
30・・・スリット
31・・・第1の基板(カラーフィルタ基板)
32・・・第2の基板(TFT基板)
33・・・第1の配向膜
34・・・第2の配向膜
35・・・ブラックマトリックス
36・・・平坦化層(第1の保護膜)
37・・・第3の配向膜
38・・・位相差層
38n・・・透明層
39・・・膜厚調整層
40・・・第2の保護膜
41・・・第1の偏光板
42・・・第2の偏光板
43・・・粘着層
51,52,53・・・絶縁層
61・・・透過光
62・・・反射光

Claims (14)

  1. 対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記反射表示部に位相差板を内蔵する液晶表示装置であって、
    前記反射表示部及び前記透過表示部に渡り形成された樹脂層を有し、
    前記反射表示部において前記樹脂層が、位相差板として機能し、
    前記透過表示部において前記樹脂層が、光学的に透明な層として機能し、
    前記反射表示部において前記樹脂層を配向させ、前記位相差板として機能させるための下地層とを備える
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記第1の基板にカラーフィルタ層が形成され、前記反射表示部に相当する前記1の基板の液晶層側に位相差板を内蔵する液晶表示装置であって、
    前記反射表示部及び前記透過表示部に渡り前記第1の基板の液晶層側に形成された樹脂層を有し、
    前記反射表示部において前記樹脂層が、位相差板として機能し、
    前記透過表示部において前記樹脂層が、光学的に透明な層として機能し、
    前記反射表示部において前記樹脂層を配向させ、前記位相差板として機能させるための下地層とを備える
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 前記下地層は、前記第1の基板のカラーフィルタ層を平坦化するための平坦化層に接している
    ことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記下地層が、感光性ポリイミド組成物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  5. アクリレート架橋基を有する液晶性モノマーと重合開始剤を主成分とする組成物からなるの混合物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  6. 前記樹脂層は、前記透過表示部において、残留する位相差値Δnが0.0001以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  7. 前記樹脂層は、前記透過表示部において、波長域400nmから800nmにおいて光透過率が90%以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  8. 前記樹脂層は、前記反射表示部において、光透過率が可視光領域にて90%以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  9. 対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記反射表示部に位相差板を内蔵する液晶表示装置の製造方法において、
    前記反射表示部において樹脂層を配向させ、前記位相差板として機能させるための下地層を、前記位相差板を配置する領域に選択的に形成させる下地層形成工程と、
    前記下地層にラビング処理を行う工程と、
    前記反射表示部及び前記透過表示部に渡りアクリレート架橋基を有する液晶性モノマーと重合開始剤を主成分とする組成物を塗布する工程と、
    前記液晶性モノマーの融点より高く、かつ前記液晶性モノマーのネマチック・等方相転移温度より低い温度で加熱するとともに、前記反射表示部及び前記透過表示部に渡り露光し、前記組成物を架橋硬化させることで、前記反射表示部に位相差板を形成し、前記透過表示部に光学的に透明な層を形成する工程と
    を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  10. 対向する第1の基板と第2の基板とで液晶層を挟持し、反射表示部と透過表示部とを兼ね備え、前記第1の基板にカラーフィルタ層が形成され、前記反射表示部に相当する前記第1の基板の液晶層側に位相差板を内蔵する液晶表示装置の製造方法において、
    前記位相差板を内蔵する第1の基板のカラーフィルタ層を透明樹脂により平坦化する層を形成する工程と、
    前記位相差板の下地層となる光硬化性の樹脂組成物を前記平坦化層に塗布する工程と、
    マスク露光による部分的な硬化処理と、未硬化部を取り除く現像処理により、塗布した前記光硬化性の樹脂組成物の前記位相差板が配される部分に、選択的に前記光硬化性の樹脂組成物を形成する工程と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  11. 前記下地層が、感光性ポリイミド組成物から形成されたことを特徴とする請求項9又は10に記載の液晶表示装置の製造方法。
  12. 前記樹脂層は、前記透過表示部において、残留する位相差値Δnが0.0001以下である
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の液晶表示装置の製造方法。
  13. 前記樹脂層は、前記透過表示部において、波長域400nmから800nmにおいて光透過率が90%以上である
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の液晶表示装置の製造方法。
  14. 前記樹脂層は、前記反射表示部において、光透過率が可視光領域にて90%以上である
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の液晶表示装置の製造方法。
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