JP2009031184A - レーダ装置及びターゲット検出方法 - Google Patents

レーダ装置及びターゲット検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009031184A
JP2009031184A JP2007197068A JP2007197068A JP2009031184A JP 2009031184 A JP2009031184 A JP 2009031184A JP 2007197068 A JP2007197068 A JP 2007197068A JP 2007197068 A JP2007197068 A JP 2007197068A JP 2009031184 A JP2009031184 A JP 2009031184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
antennas
signal processing
unit
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007197068A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5450940B2 (ja
Inventor
Katsuyuki Oguchi
勝之 大口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2007197068A priority Critical patent/JP5450940B2/ja
Publication of JP2009031184A publication Critical patent/JP2009031184A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5450940B2 publication Critical patent/JP5450940B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、近距離におけるターゲットの検出を高速で行うことを可能とするレーダ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のアンテナ(A1〜A4)と、複数のアンテナの切替を行うためのアンテナ切替部(30)と、アンテナ切替部によって切替られたアンテナから電波を送信する送信部(31)と、アンテナ切替部によって切替られたアンテナによって送信された電波の反射波を受信して受信信号を出力する受信部(33)と、受信信号に基づいてモノパルス方式による測角を行う第1信号処理部(35)と、受信信号に基づいてデジタルマルチビーム形成を行う第2信号処理部(36)を有することを特徴とするレーダ装置(1)。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーダ装置及びターゲット検出方法に関し、特にデジタルマルチビーム形成(Digital Beam Forming)を用いて受信走査を行うレーダ装置及びその様なレーダ装置におけるターゲット検出方法に関する。
デジタルマルチビーム形成を用いて受信走査を行うレーダ装置は、1つの送信アンテナと複数の受信アンテナから構成され、送信アンテナから電波を送信し、送信された電波の反射波を複数のアンテナで受信する。
しかしながら、この構成によるレーダ装置では、受信アンテナの数に一致する数の受信部が必要であり、走査精度を向上するためには、多数の受信部を備えなければならない。そのため、受信部の数が増えるに従い、その重量及びサイズが大きくなり、しかも、多大な電力を必要とするという問題点があった。
そこで、1つの信号処理部と、アレイアンテナと、アレイアンテナの切り替え行うスイッチを備え、アレイアンテナが受信するポートをスイッチによって制御することにより、4チャンネル分のアレイアンテナ且つ6個分のアンテナスペースによって、11チャンネルを実現し、デジタルマルチビーム形成の精度を向上させることを可能とするレーダ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−3393号公報
しかしながら、4チャンネル分のアレイアンテナで11チャンネルを実現するためには、11チャンネル分のデータを揃えるための時間と、角度推定のための信号処理の時間とが、必要となり、近距離におけるターゲットの検出を高速で行うことが困難であった。
また、近距離におけるターゲットの検出を高速で行うことが難しいことから、ACC(車間距離制御)を実施中に、衝突直前にシートベルトやヘッドレストを動かしてドライバーに衝突情報を伝えたりするPCS(プリクラッシュ・セーフティ)処理を適切に行うことができないという問題もあった。
さらに、近距離におけるターゲットの検出を行うために、別の信号処理方法を追加することも考えられるが、信号処理部が1つの場合、近距離用の信号処理方法を実施するのか、近距離以外の信号処理方法を実施するのかを判定を追加で実施する必要が生じ、そのためにさらに時間を費やしてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決することが可能なレーダ装置及びターゲット検出方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、近距離におけるターゲットの検出を高速で行うことを可能とするレーダ装置及びターゲット検出方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るレーダ装置では、複数のアンテナと、複数のアンテナの切替を行うためのアンテナ切替部と、アンテナ切替部によって切替られたアンテナから電波を送信する送信部と、アンテナ切替部によって切替られたアンテナによって送信された電波の反射波を受信して受信信号を出力する受信部と、受信信号に基づいてモノパルス方式による測角を行う第1信号処理部と、受信信号に基づいてデジタルマルチビーム形成を行う第2信号処理部を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るターゲット検出方法では、アンテナ切替部によって切り替えられた複数のアンテナから電波を送信し、アンテナ切替部によって切り替えられた複数のアンテナによって送信された反射波を受信して受信信号を出力し、受信信号に基づいてモノパルス方式による測角とデジタルマルチビーム形成とを並行して行うことを特徴とする。
本発明に係るレーダ装置及びターゲット検出方法では、近距離検出用の第1信号処理部と遠距離検出用の第2信号処理部を有しているため、近距離検出と遠距離検出を同時並行的に実施することが可能となった。
また、本発明に係るレーダ装置及びターゲット検出方法では、近距離検出用の信号処理と遠距離検出用の信号処理を分担して実施するため、ターゲットが遠距離にあるか近距離にあるかの判定をする必要がなくなり、遠近のターゲット検出を短時間で実施することが可能となった。
さらに、本発明に係るレーダ装置及びターゲット検出方法では、全てのアンテナパターンについてのデータ取得後に実施される遠距離検出に対して、近距離検出は、各パターンについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角毎に実施されるので、短いタイミングで近距離検出を実施することが可能となった。
以下図面を参照して、本発明に係るレーダ装置及びターゲット検出方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、本発明に係るレーダ装置1の概略構成を示したブロック図である。
レーダ装置1は、送信した電波に係る反射波の受信走査をデジタルマルチビーム形成により行い遠距離における障害物や先行車両等のターゲット検出を行うとともに、モノパルス方式による測角と角度サーチによる測角に基づいて近距離におけるターゲットの検出を行うために、車両等に装備されている。また、レーダ装置1は、アンテナ部10、遅延部20、アンテナ切替スイッチ30、送信部31、電圧制御発振器(VCO)32、受信部33、分配器34、第1信号処理部35、第2信号処理部36、制御部40等から構成される。
アンテナ部10は、アレイ状に配置された送受信共用の複数のアンテナA1〜A4を有しており、アンテナA1〜A4は、図1に示すように、連続する6つのアンテナポジションの内の4箇所に、配置されている。アンテナA1〜A4は、例えば、指向性、利得などのアンテナ特性がいずれも同一であることが好ましく、検出領域全体に電波を照射できる指向性を有しているものを使用する。また、アンテナA1〜A4は、その送受信面が一直線上になるように一列に配置されている。
遅延部20は、アンテナA1〜A4のそれぞれと接続された遅延回路21〜24を有している。遅延回路21〜24は、後述する角度サーチにおいて、電波のビーム角度を所定の方向とするために、所定の位相差を発生するように予め設定されている。
アンテナ切替スイッチ30は、後述するように、4つのアンテナA1〜A4の内の任意の2つを受信アンテナ及び送信アンテナとして選択することによって、4つのアンテナで11チャンネルを実現するように、制御部40によって制御される。アンテナ切替スイッチ30は、例えば、1入力2切換出力(SPDT)又は1入力3切換出力(SP3T)の単位スイッチをトーナメント形式で組み合わせることによって実現することができる。また、単位スイッチとしては、MMIC(マイクロ波モノシリック集積回路)又はHIC(ハイブリッド集積回路)などの平面回路型の高周波スイッチが用いられる。
アンテナ切替スイッチ30には、76GHz帯の高周波信号を出力するVCO32を有する送信部31と、送信部31から出力された送信信号による電波の反射波を受信した受信信号を入力する受信部33とが接続されている。受信部33は、VCO32からの発振信号と同期しており、アンテナ切替スイッチ30による選択アンテナからの受信信号を分配器34へ出力する。
分配器34は、受信部33から伝送された受信信号に基づいて、送信アンテナからの送信信号と受信アンテナで受信した受信信号との位相差データを生成し、第1信号処理制御装置35及び第2信号処理部36にそれぞれ伝送する。
第1信号処理装置35は、伝送された位相差データに基づいて、後述するようにモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角を行い、それぞれの測角結果に基づいて近距離におけるターゲット検出結果を出力する。また、第2信号処理装置36は、伝送された位相差データに基づいて、後述するようにデジタルマルチビーム形成による角度推定を行い、遠距離におけるターゲットの検出結果を出力する。なお、第1信号処理装置35及び第2信号処理装置36では、分配器34から伝送される位相差データをA/D変換してデジタル信号とし、ビーム走査やサイドローブ特性を調整する等のデジタル信号処理を合わせて行っている。
制御部40は、CPU、RAM及びROM等を含んで構成され、アンテナ切替スイッチ30等のレーダ装置1の各要素を制御する。なお、制御部40は、車両のACC(車間距離制御)用のECUと兼用されていても良く、その場合には、第1信号処理部35からの近距離におけるターゲット検出結果及び第2信号処理部36からの遠距離におけるターゲット検出結果を受信して、PCS(プリクラッシュ・セーフティ)処理等を行う。
図2及び図3はレーダ装置1のアンテナ動作原理を説明するための図である。
図2及び図3に示されるように、アンテナA1とA2の配置間隔をdとしたとき、アンテナA2とA3、そして、アンテナA3とA4の配置間隔は、アンテナA1とA2の配置間隔dの2倍である2dとした。なお、配置間隔の様子を分かりやすくするため、アンテナA2とA3の間、そして、アンテナA3とA4の間に、破線による三角形が示され、それらの間が、アンテナ1個分、つまり、間隔2d分離れていることを表している。
図2は、アンテナA1から送信信号T1によって電波が送信された場合を示している。なお、図中で網掛けされた三角形が、電波を送信するために選択された基準アンテナである。
基準アンテナA1から送信された電波は、目標物で反射され、その反射波がアンテナ部10に戻ってくる。レーダの中心方向に対して、角度θの方向から到来する反射波を、図のように配列された4個のアンテナA1〜A4からなるアンテナ部10が受信する。アンテナA1に対する反射波R11の伝搬経路長を基準とすると、アンテナA2に係る反射波R12、アンテナA3に係る反射波R13、アンテナA4に係る反射波R14に対する各伝搬経路長は、図に示すように、夫々、p、3p、5pだけ長くなる。但し、p=dsinθである。したがって、その分だけ、アンテナA2、A3、A4に到達する各反射波R12、R13、R14は、アンテナA1に到達する反射波R11よりも遅れる。
各反射波の到来時間が、アンテナによって異なるため、受信信号Q12、Q13、Q14の夫々の位相は、受信信号Q11の位相に対して、(2πdsinθ)/λ、(6πdsinθ)/λ、(10πdsinθ)/λの遅れ量だけ遅れたものとなる。即ち、分配器34は、アンテナA1を基準アンテナとした場合、アンテナA1については位相差0、アンテナA2については位相差(2πdsinθ)/λ、アンテナA3については位相差(6πdsinθ)/λ、アンテナA4については位相差(10πdsinθ)/λに相当するデータを、第1信号処理部35及び第2信号処理部36に伝送する。
図3は、アンテナA2から送信信号T2によって電波が送信された場合を示している。なお、図中で網掛けされた三角形が、電波を送信するために選択された基準アンテナである。
基準アンテナA2から送信信号T2に係る電波が送信される。送信アンテナA2から送信された電波は、目標物で反射され、その反射波がアンテナ部10に戻ってくる。図2と同様に、レーダの中心方向に対して、角度θの方向から到来する反射波を、4個のアンテナA1〜A4からなるアンテナ10で受信する。アンテナA1に対する反射波R21の伝搬経路長を基準とすると、アンテナA2に係る反射波R22、アンテナA3に係る反射波R23、アンテナA4に係る反射波R24に対する各伝搬経路長は、図に示すように、夫々、p、3p、5pだけ長くなる。但し、p=dsinθである。
図3の場合には、図2の場合とは異なり、基準アンテナは、アンテナA1からアンテナA2にシフトされているので、ここでは、アンテナA2における反射波到来のタイミングを基準にすることになる。そのため、図2の場合に比較して、アンテナA1からアンテナA2にシフトした分だけ、反射波の各アンテナへの到来位置が横方向にずらされたことになる。
アンテナA2に係る反射波R22による受信信号Q22を基準にすると、アンテナA1に係る受信信号Q21の位相は、(2πdsinθ)/λだけ進んでいることになる。また、アンテナA3、A4に到達する各反射波R23、R24による受信信号Q23、Q24の位相は、アンテナA2で受信された受信信号Q22の位相よりも遅れていることになるので、遅れ量は、夫々、(4πdsinθ)/λ、(8πdsinθ)/λとなる。即ち、分配器34は、アンテナA2を基準アンテナとした場合、アンテナA2については位相差−(2πdsinθ)/λ、アンテナA2については位相差0、アンテナA3については位相差(4πdsinθ)/λ、アンテナA4については位相差(8πdsinθ)/λに相当するデータを、第1信号処理部35及び第2信号処理部36に伝送する。
前述した図2及び図3に示す例は一例であるが、このようにアンテナ切替スイッチ30によって、基準アンテナ及び受信アンテナを切替えることによって、4つのアンテナを利用して11チャンネル分のデータを収集することが可能となる。
図4は、レーダ装置1におけるアンテナシーケンスを説明するための図である。
図4に示すパターン1の場合は、制御部40が、基準アンテナをアンテナA4とし、受信アンテナをアンテナA1となるようにアンテナ切替スイッチ30を制御して、チャンネル1についての位相差データを取得し、第1信号処理部35及び第2信号処理部36へ位相差データが伝送される。なお、図4において、斜線で示したアンテナが基準アンテナであり、黒枠で囲ったアンテナが受信アンテナである。
以下、図4に示す様に、パターン2においてチャンネル2についての位相差データが取得され、パターン3においてチャンネル3についての位相差データが取得され、パターン4においてチャンネル4についての位相差データが取得され、パターン5においてチャンネル5についての位相差データが取得され、パターン6においてチャンネル7についての位相差データが取得され、パターン7においてチャンネル8についての位相差データが取得され、パターン8においてチャンネル9についての位相差データが取得され、パターン9においてチャンネル10についての位相差データが取得され、パターン10においてチャンネル11についての位相差データが取得される。なお、チャンネル6は、基準アンテナ自身であるので、位相差データは常に「0」であり、特別に測定は行わない。
次に、レーダ装置1における近距離におけるターゲットの検出について説明する。
例えば、前述した図2に示すように基準アンテナをアンテナA1とし、受信アンテナをアンテナA2とした場合は、図4におけるパターン6に相当する。前述したように、その場合のアンテナA2に対する位相差データは、(2πdsinθ)/λとなる。反射波の波長λ及びアンテナ間距離dは予め判明しているので、位相差データに基づいて、反射波が渡来した方向θを求めることができる。
そこで、第1信号処理部35では、図4に示した10パターンの全てのパターンについて、伝送される位相差データに基づいてモノパルス方式による測角を行い、近距離におけるターゲットの有無及びターゲットが存在する方向を検出する。
しかしながら、アレイ状に配置されたアンテナ部10のグレーティングによる位相折り返しによる影響を除去するために、各パターンについて角度サーチを合わせて行う。したがって、第1信号処理部35は、モノパルス方式の測角の結果と角度サーチによる測角の結果を比較して、近距離におけるターゲットの検出結果を出力する。
図5は、角度サーチを説明するための図である。
角度サーチは、アンテナ部10のアンテナA1〜A4の内の2つのアンテナを利用し、遅延回路20を制御して、ビーム角度を調整し、方位サーチを行うものである。
図5(a)は検知角度方向100(左前方)の方位サーチを行う場合を示している。図5(a)の例では、アンテナA1及びアンテナA2を用い、制御部40は予めメモリ41に記憶されたデータに基づいて、アンテナA1に対応した遅延回路21における遅延量をアンテナA2に対応した遅延回路22における遅延量より大きくすることによって、等位相面101を傾けて検知角度方向100方向の方位サーチを行う。
図5(b)は検知角度方向102(正面)の方位サーチを行う場合を示している。図5(b)の例では、アンテナA2及びアンテナA3を用い、制御部40は予めメモリ41に記憶されたデータに基づいて、アンテナA2に対応した遅延回路22における遅延量とアンテナA3に対応した遅延回路23における遅延量とを等しく設定することによって、等位相面103をほぼアンテナ部10の正面側となるように維持し、検知角度方向102方向の方位サーチを行う。
図5(c)は検知角度方向104(右前方)の方位サーチを行う場合を示している。図5(c)の例では、アンテナA3及びアンテナA4を用い、制御部40は予めメモリ41に記憶されたデータに基づいて、アンテナA4に対応した遅延回路24における遅延量をアンテナA3に対応した遅延回路23における遅延量より大きくすることによって、等位相面105を傾けて検知角度方向102方向の方位サーチを行う。
図5(a)〜図5(c)に示した3つの方位サーチを連続して行う角度サーチによって、3つの検知角度方向の何れにターゲットが存在するかの概略を把握することが可能となる。
以上説明したように、第1信号処理部35は、図4に示した10パターンの全てのパターンについて、伝送される位相差データに基づいてモノパルス方式による測角と、図5(a)〜図5(c)の示した角度サーチによる測角とをそれぞれ行う。さらに、第1信号処理部35は、モノパルス方式による測角の方向が、角度サーチによる測角において検出された検知角度方向と一致する場合には、モノパルス方式による測角に誤検知はないと判断して、モノパルス方式による測角を、近距離におけるターゲットの検出結果として出力する。
次に、レーダ装置1における遠距離におけるターゲットの検出について説明する。
第2信号処理部36では、図4に示した10パターンの全てのパターンについて、伝送される位相差データを取得及び記憶し、即ち、4つのアンテナA1〜A4による11チャンネル分の位相差データを取得して、デジタルマルチビーム形成(又は高分解演算処理)による反射波の渡来角度推定を行い、遠距離におけるターゲットの有無及びターゲットが存在する方向の角度の推定を行う。なお、アンテナA1〜A4には、それぞれ所定の位相差を発生させるための遅延回路21〜24が接続されており、各受信信号はそれぞれの遅延回路が発生する位相差の影響を受けるので、第2信号処理部36において各遅延回路が発生する位相差を補償するような信号処理が行われる。
図6は、検出処理フローの一例を示す図である。
図6に示す検出処理フローは、制御部40が、予めROM等に記録されたプログラムに従い、レーダ装置1の各構成要素と協働して実施するものとする。なお、図6に示す検出処理フローが実施される時点で、レーダ装置1の各構成要素には電力が供給され、動作可能な状態に維持されているものとする。
制御部40は、時刻t1で、アンテナ切替スイッチ30をしてアンテナ部10が図4のパターン1の状況となるように設定し、分配器34においてアンテナA1とアンテナA4との間の位相差データを取得し、取得された位相差データが第1信号処理部35及び第2信号処理部36へ伝送されるように制御する。第1信号処理部35では、伝送された位相差データに基づいてモノパルス方式による測角を実施する(S1)。
次に、制御部40は、遅延部20及びアンテナ切替スイッチ30を制御して、図5(a)に示した左前方方向の方位サーチの状況となるように設定し、その際に分配器34から出力される位相差データを第1信号処理部35へ伝送するように制御する。第1信号処理部35では、伝送された位相差データに基づいて、遅延部20によって設定された検知角方向にターゲットが存在するかの方位サーチを行う(S2−1)。
以下、同様に、制御部40の設定及び制御によって、第1信号処理部35は、図5(b)に示した正面方向の方位サーチ(S2−2)、及び図5(c)に示した右前方方向の方位サーチ(S2−3)を実施する。なお、パターン1に対応した角度サーチ1(S2)は、図5(a)に示した左前方方向の方位サーチ(S2−1)、図5(b)に示した正面方向の方位サーチ(S2−2)、及び図5(c)に示した右前方方向の方位サーチ(S2−3)を含む。また、以下に単に角度サーチとして説明するものも同様である。
次に、時刻t2において、制御部40は、図4のパターン2の状況におけるモノパルス方式による測角(S3)及びそれに引き続くパターン2に対応した角度サーチ2による測角(S4)を実施する。以下同様に、図4に示すパターン3〜パターン9にそれぞれ対応したモノパルス方式による測角と角度サーチによる測角を実施する。
次に、制御部40は、図4に示すパターン10に対応したモノパルス方式による測角(S5)と角度サーチによる測角(S6)を実施する。したがって、時刻t5において、図4に示した10のパターンの全てについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角を終了する。
一方、制御部40は、パターン1についてのモノパルス方式による測角(S1)及び角度サーチによる測角(S2)が終了した時点(時刻t2)において、近距離におけるターゲットの検出を行うように第1信号処理部35を制御する(S10)。以下、同様に、制御部40は、各パターンについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角が終了した時点で、近距離におけるターゲットの検出を行うように第1信号処理部35を制御する。したがって、図4に示した10のパターンについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角を行うことによって、第1信号処理部35は10回の近距離におけるターゲットの検出を行うこととなる。
さらに、制御部40は、図4に示した10のパターンについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角が終了した時点(時刻t5)において、11チャンネル分の位相差データが蓄積されるので、遠距離におけるターゲットの検出を行うように第2信号処理部36を制御する(S20)。なお、11チャンネル分の位相差データは、第2信号処理部36内のメモリ(不図示)等に記憶される。したがって、第1信号処理機35が10回の近距離におけるターゲットの検出を実施する間に、第2信号処理部36は1回の遠距離におけるターゲットの検出を行うこととなる。
本発明に係るレーダ装置1では、図6に示したような、図4に示す10パターンについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角を行い、第1信号処理部35による10回の近距離におけるターゲットの検出及び第2信号処理部36による1回の遠距離におけるターゲットの検出が1セットの検出動作となる。以下、車両等に搭載されたレーダ装置1の動作が開始されてから、前述した1セットの検出動作が、所定のタイミングで繰り返し実施されることとなる。
このように、本発明に係るレーダ装置1では、近距離検出用の信号処理と遠距離検出用の信号処理を分担して実施するため、同じアンテナ部10を利用して取得するデータに基づいて、近距離検出と遠距離検出を同時並行的に実施することが可能となった。また、全てのアンテナパターンについてのデータ取得後に実施される遠距離検出に対して、近距離検出は、各パターンについてのモノパルス方式による測角及び角度サーチによる測角毎に実施されるので、短いタイミングで検出を実施することが可能となった。
また、本発明に係るレーダ装置1では、近距離検出用の信号処理と遠距離検出用の信号処理を分担して実施するため、ターゲットが遠距離にあるか近距離にあるかの判定をすることなく、検出を実施することが可能となった。
さらに、本発明に係るレーダ装置1では、同じアンテナ部10を利用して取得するデータに基づいて、近距離検出と遠距離検出を同時並行的に実施するので、送信部31、VCO32及び受信部33等の高周波部をそれぞれ1つ有していれば良く、レーダ装置を安価に構成することが可能となった。
本発明に係るレーダ装置の概略構成を示す図である。 アンテナの動作原理を説明するための図(1)である。 アンテナの動作原理を説明するための図(2)である。 アンテナシーケンスを説明するための図である。 角度サーチを説明するための図である。 検出処理フローを示す図である。
符号の説明
1 レーダ装置
10 アンテナ部
20 遅延部
21、22、23、24 遅延回路
30 アンテナ切替スイッチ
31 送信部
32 VCO
33 受信部
34 分配器
35 第1信号処理部
36 第2信号処理部
40 制御部
41 メモリ
A1、A2、A3、A4 アンテナ

Claims (9)

  1. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナの切替を行うためのアンテナ切替部と、
    前記アンテナ切替部によって切替られたアンテナから電波を送信する送信部と、
    前記アンテナ切替部によって切替られたアンテナによって送信された電波の反射波を受信して受信信号を出力する受信部と、
    前記受信信号に基づいてモノパルス方式による測角を行う第1信号処理部と、
    前記受信信号に基づいてデジタルマルチビーム形成を行う第2信号処理部と、
    を有することを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記複数のアンテナに接続され、アンテナから送信される電波のビーム角度を調整するための遅延部を、更に有する、請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記第1信号処理部は、更に、前記遅延部により調整された電波の反射波に対応した前記受信信号に基づいて角度サーチによる測角を行う、請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記第1信号処理部は、前記モノパルス方式による測角及び前記角度サーチによる測角に基づいて、ターゲットの角度推定を行う、請求項3に記載のレーダ装置。
  5. 前記アンテナ切替部が電波を送信するアンテナ及び反射波を受信するアンテナを順次切替えることによって、前記受信部は複数チャネルに対応した複数の受信信号を出力する、請求項1〜4の何れか一項に記載のレーダ装置。
  6. 前記第2信号処理部は、前記複数チャネルに対応した複数の受信信号の全てに基づいてデジタルマルチビーム形成によりターゲットの角度推定を行う、請求項5に記載のレーダ装置。
  7. 前記第1信号処理部は、前記アンテナ切替部が電波を送信するアンテナ及び反射波を受信するアンテナを順次切替える毎に、前記受信部が出力する各チャネルに対応した受信信号に基づいて、モノパルス方式による測角を行う、請求項6に記載のレーダ装置。
  8. 前記複数のアンテナは、電波を送信して電波の反射波を受信する送受信共用であって、異なるアンテナ間隔を有して配置されている、請求項1〜7の何れか一項に記載のレーダ装置。
  9. 複数のアンテナ及び前記複数のアンテナの切替を行うためのアンテナ切替部を有するレーダ装置における、遠近両用ターゲット検出方法であって、
    前記アンテナ切替部によって切り替えられた前記複数のアンテナから電波を送信し、
    前記アンテナ切替部によって切り替えられた前記複数のアンテナによって送信された反射波を受信して受信信号を出力し、
    前記受信信号に基づいて、モノパルス方式による測角とデジタルマルチビーム形成とを並行して行う、
    ことを特徴とするターゲット検出方法。
JP2007197068A 2007-07-30 2007-07-30 レーダ装置及びターゲット検出方法 Expired - Fee Related JP5450940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007197068A JP5450940B2 (ja) 2007-07-30 2007-07-30 レーダ装置及びターゲット検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007197068A JP5450940B2 (ja) 2007-07-30 2007-07-30 レーダ装置及びターゲット検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009031184A true JP2009031184A (ja) 2009-02-12
JP5450940B2 JP5450940B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=40401837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007197068A Expired - Fee Related JP5450940B2 (ja) 2007-07-30 2007-07-30 レーダ装置及びターゲット検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5450940B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011092813A1 (ja) * 2010-01-28 2011-08-04 トヨタ自動車株式会社 障害物検出装置
CN103389493A (zh) * 2013-06-25 2013-11-13 西安电子科技大学 基于波束选择方法的多波束单脉冲测角方法
JP2014102237A (ja) * 2012-11-22 2014-06-05 Mitsubishi Electric Corp レーダ装置
CN104459609A (zh) * 2014-11-27 2015-03-25 中国船舶重工集团公司第七二四研究所 一种基于相控阵雷达的高精度快速实时测向方法
CN108333563A (zh) * 2017-01-20 2018-07-27 北京行易道科技有限公司 雷达及交通工具
CN111521988A (zh) * 2019-02-01 2020-08-11 比亚迪股份有限公司 基于波束形成的雷达测角方法、装置、雷达和车辆
EP3825716A4 (en) * 2018-08-28 2021-08-04 Mitsubishi Electric Corporation RADAR DEVICE AND TARGET ANGLE MEASUREMENT METHOD

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000258524A (ja) * 1999-03-08 2000-09-22 Toyota Motor Corp レーダ装置
JP2003248055A (ja) * 2001-12-18 2003-09-05 Hitachi Ltd モノパルスレーダシステム
JP2005003393A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Fujitsu Ten Ltd レーダ装置
JP2005121496A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Toyota Motor Corp 車輌の障害物検出レーダー装置
WO2005121833A1 (ja) * 2004-06-07 2005-12-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha レーダ信号処理装置
JP2006010410A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Toyota Motor Corp 物標検出装置
JP2006046962A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Toyota Motor Corp 物標検出装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000258524A (ja) * 1999-03-08 2000-09-22 Toyota Motor Corp レーダ装置
JP2003248055A (ja) * 2001-12-18 2003-09-05 Hitachi Ltd モノパルスレーダシステム
JP2005003393A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Fujitsu Ten Ltd レーダ装置
JP2005121496A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Toyota Motor Corp 車輌の障害物検出レーダー装置
WO2005121833A1 (ja) * 2004-06-07 2005-12-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha レーダ信号処理装置
JP2006010410A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Toyota Motor Corp 物標検出装置
JP2006046962A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Toyota Motor Corp 物標検出装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011092813A1 (ja) * 2010-01-28 2011-08-04 トヨタ自動車株式会社 障害物検出装置
US8866665B2 (en) 2010-01-28 2014-10-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Obstacle detection apparatus
JP2014102237A (ja) * 2012-11-22 2014-06-05 Mitsubishi Electric Corp レーダ装置
CN103389493A (zh) * 2013-06-25 2013-11-13 西安电子科技大学 基于波束选择方法的多波束单脉冲测角方法
CN103389493B (zh) * 2013-06-25 2015-06-03 西安电子科技大学 基于波束选择方法的多波束单脉冲测角方法
CN104459609A (zh) * 2014-11-27 2015-03-25 中国船舶重工集团公司第七二四研究所 一种基于相控阵雷达的高精度快速实时测向方法
CN108333563A (zh) * 2017-01-20 2018-07-27 北京行易道科技有限公司 雷达及交通工具
EP3825716A4 (en) * 2018-08-28 2021-08-04 Mitsubishi Electric Corporation RADAR DEVICE AND TARGET ANGLE MEASUREMENT METHOD
CN111521988A (zh) * 2019-02-01 2020-08-11 比亚迪股份有限公司 基于波束形成的雷达测角方法、装置、雷达和车辆
CN111521988B (zh) * 2019-02-01 2023-11-14 比亚迪股份有限公司 基于波束形成的雷达测角方法、装置、雷达和车辆

Also Published As

Publication number Publication date
JP5450940B2 (ja) 2014-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5450940B2 (ja) レーダ装置及びターゲット検出方法
US11874363B2 (en) Radar apparatus and antenna apparatus therefor
US7289058B2 (en) Radar apparatus
JP6770079B2 (ja) 電磁放射を送信および受信するためのアンテナ構造を含むレーダーシステム
JP4067456B2 (ja) レーダ装置及びその信号処理制御方法
US9470782B2 (en) Method and apparatus for increasing angular resolution in an automotive radar system
EP2495582B1 (en) Radar apparatus
JP2768439B2 (ja) Fm−cw方式マルチビームレーダー装置
JP2000258524A (ja) レーダ装置
US11796662B2 (en) Radar apparatus and antenna apparatus therefor
US20110285573A1 (en) Integrated radar system and vehicle control system
US20100134344A1 (en) Radar device and azimuth angle detection method
JP2015172491A (ja) アンテナ、レーダ装置、および、車両制御システム
JP2000230974A (ja) レーダ装置
JP6793478B2 (ja) レーダ装置および物標検知方法
JP2009031165A (ja) パルスレーダ装置
US20210208265A1 (en) Radar and antenna built in radar
CN112615142B (zh) 辐射模式可再配置天线
US11069987B2 (en) Radar device
JP2010217035A (ja) レーダ装置
US20210149038A1 (en) Radar device
JP2009031185A (ja) レーダ装置及びターゲット検出方法
JP2019120514A (ja) レーダ装置およびレーダ装置の対象物検出方法
JP2010156708A (ja) 車載用ミリ波レーダ装置
JP7061534B2 (ja) レーダ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees