JP2009030817A - ボイラ水系におけるブロー制御方法 - Google Patents

ボイラ水系におけるブロー制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブローを適切に行うことができるボイラ水系におけるブロー制御方法を提供する。
【解決手段】ボイラ3から蒸気機器10に送られた蒸気の凝縮水と補給水との混合水が給水タンク1から給水として該ボイラ3へ供給される。水質管理項目としての電気伝導率、塩化物イオン濃度、硫酸イオン濃度及びシリカ濃度から選ばれる少なくとも1つについて、ボイラ水の管理基準値を設定しておき、補給水のNaイオン濃度、及び前記選ばれた水質管理項目の値を測定しておくと共に、給水のNaイオン濃度を測定する。この測定値と補給水のNaイオン濃度とから給水中における前記水質管理項目値を演算し、その中から、最も低い濃縮倍数にて前記管理基準値を逸脱することになる1つの水質管理項目を選択し、ボイラ水中のこの選択された水質管理項目の値が前記管理基準値の範囲内となるようにブロー制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明はボイラ水系におけるブロー制御方法に係り、特に蒸気の凝縮水の少なくとも一部を回収し、給水の一部として再利用するようにしたボイラ水系におけるブロー制御方法の改良に関する。
ボイラの缶水は、蒸発に伴い、水中の不純物が濃縮する。濃縮が進むとキャリーオーバーが生じたり、スケールが生成するため、連続的もしくは間欠的に缶水の一部を排出するブローを行い、濃縮倍数(濃縮度)を低下させる必要がある。
一般に、ボイラのブロー率すなわちブロー量と給水量との比率は、下記式の通り、電気伝導率、シリカ濃度、塩化物イオン濃度、全蒸発残留物などの水質管理項目の許容濃縮倍数から定められ、このブロー率に従ってブロー制御される。
X=B/W×100=1/N×100……………(1)
N=C/C …………………(2)
ただし、X:ブロー率
B:ブロー量(kg/h)
W:給水量(kg/h)
N:濃縮倍数
:缶水中の水質管理項目の許容値
:給水中の水質管理項目の測定値
例えば、缶水の濃縮度をシリカで管理する場合、その許容濃度:350mg/L、給水中の測定値:35mg/Lとすれば、許容濃縮倍数Nは(2)式から10、ブロー率Xは(1)式から10%となる。
特開平7−167405には、給水及びボイラ缶水の電気伝導率を測定し、ブローを行うことが記載されている。
特開2001−311502には、蒸気需要先から戻ってくる蒸気の凝縮水(ドレン)を回収し、給水の一部として再利用するようにしたボイラ水系において、給水の温度から給水の電気伝導率を推算し、この推算値に基づいてブロー制御を行うことが記載されている。
特開平9−126408には、ボイラ水のシリカ濃度を測定し、これに基づいてブロー制御することが記載されている。
特開平7−167405 特開2001−311502 特開平9−126408
I.凝縮水の少なくとも一部を回収し、補給水と混合してボイラに給水する場合は、補給水が回収凝縮水によって希釈されている。そのため、上記(1),(2)において給水中の水質管理項目値Cとして補給水の水質管理項目値ではなく、補給水と回収凝縮水との混合水の水質管理項目値(電気伝導率、塩化物イオン濃度、硫酸イオン濃度、シリカ濃度など)を代入することになるが、この混合水について、水質管理項目値を連続的に測定することはコスト高であると共に、次のi)〜iii)の課題がある。
i) 電気伝導率に基づくブロー制御の課題
給水中に復水処理剤として揮発性アミンを添加することがあるが、この揮発性アミンを添加すると給水の電気伝導率が高くなる。そのため、実際の濃縮倍数は許容範囲であるにもかかわらず電気伝導率から見るとブローが必要であると判定され、無駄にブローが行われるおそれがある。
ii) シリカ濃度に基づくブロー制御の課題
シリカは、ボイラ水中にスケール化するカチオン(例えばCa,Mg)が存在するとスケール化するところから、シリカ濃度測定値が真値よりも低くなる。また、シリカは、高濃度になると、自己重合し、測定値が真値よりも低く出ることがある。このようなことから、シリカ濃度を水質管理項目値とした場合、実際にはシリカ濃度が許容範囲を逸脱する程濃縮倍数が高くなっているにもかかわらず、ブローが行われないおそれがある。また、シリカは同じ場所でも季節変動をおこす。
iii) 塩化物イオン濃度に基づくブロー制御の課題
塩化物イオンは、吾国の一部地域で濃度が極めて低いものとなっており、濃縮倍数監視のための水質管理項目として普遍的に採用するのに不向きである。
すなわち、塩化物イオンを水質管理項目として濃縮倍数管理を行った場合、他の水質管理項目が許容範囲を逸脱しているにもかかわらずブローが十分には行われないおそれがある。
II.本発明は、上記従来の問題点を解決し、ブローを適切に行うことができるボイラ水系におけるブロー制御方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のボイラ水系におけるブロー制御方法は、ボイラから需要先に送られた蒸気の凝縮水の少なくとも一部と軟水よりなる補給水との混合水が給水として該ボイラへ供給されるボイラ水系からのブローを制御するボイラ水系におけるブロー制御方法において、水質管理項目として、電気伝導率、塩化物イオン濃度、硫酸イオン濃度、及びシリカ濃度から選ばれる少なくとも1つについて、ボイラ水の管理基準値を設定しておき、補給水のNaイオン濃度、及び前記選ばれた水質管理項目の値を測定しておくと共に、給水のNaイオン濃度を測定し、この給水のNaイオン濃度と補給水のNaイオン濃度とから給水中における前記水質管理項目の値を演算し、その中から、最も低い濃縮倍数にて前記管理基準値を逸脱することになる1つの水質管理項目を選択し、ボイラ水中のこの選択された水質管理項目の値が前記管理基準値の範囲内となるようにブロー制御を行うことを特徴とするものである。
請求項2のボイラ水系におけるブロー制御方法は、請求項1において、給水のNaイオン濃度cと補給水のNaイオン濃度cとの比c/cを補給水の水質管理項目の値に乗算することにより給水の水質管理項目の値を演算し、この演算値に基づいて、前記水質管理項目の選択を行うと共にブロー率を決定することを特徴とするものである。
請求項3のボイラ水系におけるブロー制御方法は、請求項1又は2において、補給水もしくは給水又はボイラ水に水処理薬剤を添加し、かつ該水処理薬剤に由来する給水の各水質管理項目の増加分を演算して、給水の水質管理項目の値を補正することを特徴とするものである。
本発明では、ボイラ蒸気の需要先から戻ってくる凝縮水(回収凝縮水)と補給水とが混合され、ボイラに給水として供給される。
この回収凝縮水は、ほぼ蒸留水と同レベルの水質を有しており、水質管理項目の各値は補給水と比べて格段に低い。例えば、塩化物イオン濃度、シリカ濃度や、Naイオン濃度は実質的にゼロとみなすことができる。
このため、給水は、水質管理項目の各成分を含まない純水によって補給水が希釈されたものであるとみなすことができ、給水の水質管理項目の値を、補給水の水質管理項目値と、給水中の凝縮水の占める割合から演算することができる。例えば、給水のNaイオン濃度cと補給水のNaイオン濃度cとの比c/cを補給水の水質管理項目の値に乗算することにより、給水中の該水質管理項目の値を演算することができる。
この給水中の水質管理項目値と、ボイラ水(缶水)中の水質管理項目の許容範囲とから許容濃縮倍数が求められる。
このNaイオンは揮発性アミン類が添加されても測定値が変動(増加)しない。また、Naイオンは、高濃度となっても自己重合することがなく、高精度に測定することができる。Naイオンは、吾国の実質的にすべての地域において水に相当量含有されており、また、広く市販されているNaイオンモニタなどによって簡単に精度よく測定することができる。
本発明によると、給水中の電気伝導率を直接に測定してブロー制御することはないので、電気伝導率の測定誤差をもたらす揮発性アミン類がボイラ水に添加されている場合でも、的確なブロー制御を行うことができる。
なお、補給水のNaイオン濃度は通常は一定であるので、予め測定しておき、この補給水のNaイオン濃度と、現に測定している給水のNaイオン濃度とに基づいて給水に占める補給水又は回収凝縮水の割合を求めることができる。ただし、補給水についても、常に又は間欠的にNaイオン濃度を測定し、この測定値と給水のNaイオン濃度測定値とから給水に占める補給水又は回収凝縮水の割合を演算してもよい。
本発明では、電気伝導率、塩化物イオン濃度、硫酸イオン濃度及びシリカ濃度の4個の項目から選ばれる少くとも1つの水質管理項目について演算し、それが許容範囲となるようにブロー制御を行う代わりに、選択された水質管理項目のうち、最も低い濃縮倍数にて許容範囲を逸脱することになる1つの水質管理項目を選択し、ボイラ水中のこの選択された水質管理項目の値が管理基準値の範囲内となるようにブロー制御を行うので、制御が簡便である。なお、水質管理項目は使用するボイラの種類、運転圧力、水処理方法などによって管理基準値が変わってくるので、それにあわせて最適な少くとも1つ、好ましくは複数が選択される。1つの場合には専門的見地から、明らかに選択された水質管理項目が他の項目に比べて律速となるような項目が選ばれる。本実施例では3個選択した場合について説明する。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係るブロー制御方法が適用されるボイラ設備の系統図である。
給水タンク1に対し軟水よりなる補給水と、配管13からの凝縮水とが導入される。
この給水タンク1内の水がポンプ2を介してボイラ3へ供給されると共に水処理薬剤もポンプ2の後方で供給される。ボイラ3にて発生した蒸気は、気水分離器4にて気水分離される。
分離された水は、降水管5を介してボイラ3に戻される。この降水管5からブロー配管6が分岐しており、このブロー配管6にブロー弁7が設けられている。
気水分離器4からの蒸気は、配管9を介して蒸気需要先たる各種蒸気機器10に供給される。蒸気機器10から排出される少なくとも一部の蒸気は、凝縮器11にて凝縮されて凝縮水となり、配管13を介して給水タンク1へ回収される。なお、蒸気機器10にて蒸気が十分に凝縮するときには、凝縮器11は省略されてもよい。
給水のNaイオン濃度を測定するために、給水タンク1にNaイオン計14が設けられている。なお、Naイオン計14はここに限られず、給水タンク1〜ボイラ給水配管の間のいずれかに設けてもよい。但し、水処理薬剤にナトリウムが含まれている場合には、当該薬剤の薬注点より上流側に配置する必要がある。このNaイオン計14の検出信号が制御器15に入力されている。また、ポンプ2の吐出量を示すポンプ作動信号が制御器15に入力されている。この制御器15からブロー弁7に開閉信号が出力される。なお、給水流量はボイラの燃焼信号から演算してもよい。
この実施の形態では、予め補給水の水質分析がなされ、この分析によって得られたNaイオン濃度cと、選択された水質管理項目としての電気伝導率、塩化物イオン濃度及びシリカ濃度がそれぞれ制御器15にキーボード(図示略)等の入力手段によって予め入力され、記憶されている。
また、制御器15には、ボイラ3のボイラ水(缶水)の水質管理項目としての電気伝導率、塩化物イオン濃度及びシリカ濃度の許容範囲が予め入力され、記憶されている。
この実施の形態では、凝縮水中のNaイオン濃度、電気伝導率、シリカ濃度、塩化物イオン濃度はいずれもゼロとみなしている。
このように構成されたボイラ設備におけるブロー制御方法について次に説明する。
[給水の水質管理項目値の演算]
給水中に占める凝縮水の割合と、補給水の水質管理項目値とから給水の水質管理項目値を演算する。
給水中に占める補給水の割合は、c/cである。ここでc:給水のNaイオン濃度、c:補給水のNaイオン濃度である。即ち、補給水量をa[kg/h]、凝縮水量をb[kg/h]とすると、凝縮水のNaイオン濃度はゼロであるので、給水タンク1のナトリウム収支からa・c=(a+b)・cが成り立ち、a/(a+b)=c/cであるので、給水中の補給水の割合a/(a+b)はc/cである。
このc/cを補給水の各水質管理項目に乗算することにより、給水中の各水質管理項目値が演算される。
[濃縮倍数の演算と水質管理項目の選択]
この演算された給水中の各水質管理項目値とボイラ水(缶水)の各水質管理項目の許容範囲とを対比して、最も低い濃縮倍数において許容範囲を逸脱することになる水質管理項目を選定する。
例えば、缶水の許容範囲が塩化物イオン400mg/L、シリカ350mg/L、電気伝導率400mS/mであり、給水の演算された塩化物イオン濃度が24mg/L、シリカ濃度が12.8mg/L、電気伝導率が22.9mS/m(水処理薬剤由来分を含む)である場合、塩化物イオンについての濃縮倍数は400/24=16.7、シリカについての濃縮倍数は350/12.8=27.3、電気伝導率についての濃縮倍数は400/22.9=17.5であり、塩化物イオンについての濃縮倍数が最も低い。
従って、この場合は、濃縮倍数16.7にてブロー制御を行うことにより、塩化物イオン濃度だけでなく、シリカ濃度及び電気伝導率も許容範囲となる。
濃縮倍数16.7にてブロー制御するには、前記(1)式よりブロー率を求め、ポンプ2による給水量W(kg/h)に対しこのブロー率を乗算してブロー量B(kg/h)を演算し、このブロー量となるようにブロー弁7を開弁させればよい。
なお、実際には、凝縮水の回収率は経時的に変動するので、補給水の水質管理項目値に対しその時点でのc/c値を乗算してその時点での給水の水質管理項目値を演算し、この演算された水質管理項目値と許容範囲とから水質管理項目毎の濃縮倍数を演算し、最も低い濃縮倍数となる水質管理項目に合わせてブロー制御する。
給水タンク1への凝縮水の流入量が経時的に変動しても、補給水の水質に変動がなければ、給水中の各水質管理項目値の相互の比率は変化せず、最も低い濃縮倍数にて許容範囲を逸脱することになる水質管理項目には変わりがない。そこで、上記のように塩化物イオン濃度が最も低い濃縮倍数にて許容範囲を逸脱することになる場合には、常時、塩化物イオン濃度から求まる濃縮倍数に従ってブロー制御すればよい。補給水の水質も長期的には変動することがあるので、その場合には、間欠的(例えば、数ヶ月に1回)に補給水の水質を測定し、その結果を制御器15に入力すればよい。
[揮発性アミン類が添加されている場合の電気伝導率の演算]
上記説明では、給水の水質管理項目値は、補給水の水質管理項目値にc/cを乗じた値であるとしたが、給水に揮発性アミン類を添加する場合には、給水の電気伝導率は、補給水と水処理薬剤とに由来する電気伝導率と揮発性アミン類に由来する電気伝導率との和とする。
以下、第1図のボイラ設備における実施例及び比較例について説明する。
以下の実施例及び比較例で用いた水処理薬剤及び補給水の水質は次の通りである。
<水処理薬剤>
ポリアクリル酸系ポリマ+KOH+タンニン酸とを含む組成物とし、給水に対して120mg/Lとなるよう12添加。
<補給水の水質>
電気伝導率 24mS/m
酸消費量(pH4.8) 55mgCaCO/L
塩化物イオン 29mg/L
シリカ 16mg/L
Na 47mg/L
給水に揮発性アミン類としてモルホリンを45mg/L添加した。
缶水の管理基準値は次の通りである。
<ボイラ水の管理基準値>
pH(25℃) :11.0〜11.8
電気伝導率 :400mS/m
酸消費量(pH8.3):80〜600mgCaCO/L
塩化物イオン :400mg/L
シリカ :350mg/L
<凝縮水の回収率>
補給水と給水のNa濃度をナトリウムイオン電極により連続測定した。その結果、補給水中のNa濃度はほぼ47mg/Lで一定の値で推移したのに対して、給水中のNa濃度は14〜38mg/Lで推移した。
この値から、凝縮水回収率、すなわち補給水と凝縮水との合計に対する凝縮水の割合は20〜70%の範囲で変動することが認められた。
<最も低濃縮倍数にて許容範囲を逸脱する水質管理項目の選定>
補給水中のNaは47mg/Lであり、給水中のNa濃度が14〜38mg/Lなので、凝縮水回収率は20〜70%(給水中の補給水の割合は30〜80%)となる。給水中の塩化物イオン濃度、電気伝導率及びシリカ濃度と、それらに基づく濃縮倍率は次の通り演算される。
[塩化物イオン]
給水中の塩化物イオンは、補給水中の塩化物イオン濃度に上記の30〜80%の値を乗じることにより、29mg/L×(30〜80%)=8.7〜23.2mg/Lとなる。
この値で、ボイラ水の管理基準値400mg/Lを除算して濃縮倍数を求めると次の通りである。
400/8.7〜400/23.2=46.0〜17.2倍
[電気伝導率]
補給水の電気伝導率24mS/mと、水処理薬剤寄与分4.4mS/mと、凝縮水回収率とから、給水の電気伝導率は24×0.3+4.4=11.6,24×0.8+4.4=23.6により、11.6〜23.6mS/mとなる。
ボイラ水の電気伝導率の管理基準値400mS/mより濃縮倍数を求めると
400/11.6〜400/23.6=34.5〜16.9となる。
[シリカ]
補給水の16mg/Lに対し上記30〜80%を乗じることにより、給水中では4.8〜12.8mg/Lとなる。
ボイラ水の管理基準値は350mg/Lであるため、濃縮倍数は
350/4.8〜350/12.8=73〜27
これらの計算の結果、もっとも低い濃縮倍数にてボイラ水管理基準値を逸脱することになる水質管理項目は電気伝導率であることが認められた。
<比較例1(定率ブロー)>
凝縮水回収率が20〜70%の範囲で変化するため、凝縮水回収率20%の時の給水水質に併せてブロー率を設定した。このとき、ブロー率は塩化物イオン濃度で制約され、6.0%(濃縮倍数16.7倍)となる。
<比較例2(給水電気伝導率実測に基づくブロー)>
モルホリンに起因する電気伝導率が影響し、給水の電気伝導率は18.9〜29.4mS/mとなった。これにより、濃縮倍数は電気伝導率律速となり、ブロー率4.5〜7.7%、平均ブロー率6.1%(濃縮16.4倍)で制御された。
<実施例1>
上記の通り、最も低い濃縮倍数にてボイラ水管理基準値を逸脱することになるのは電気伝導率であるため、ボイラ水中の電気伝導率がボイラ水管理基準値内となるようにブロー率を演算し、給水量すなわちポンプ2の吐出量にこのブロー率を乗じたブロー量となるようにブロー弁7を制御した。その結果、ブロー率は2.9〜5.9%で、平均4.2%であった。
以上の実施例及び比較例より明らかな通り、本発明によると、ボイラに障害を発生させない範囲内で濃縮倍数を高くする(ブロー率を低下させる)ことができる。
ボイラ設備の系統図である。
符号の説明
1 給水タンク
3 ボイラ
4 気水分離器
5 降水管
7 ブロー弁
10 蒸気機器

Claims (3)

  1. ボイラから需要先に送られた蒸気の凝縮水の少なくとも一部と軟水よりなる補給水との混合水が給水として該ボイラへ供給されるボイラ水系からのブローを制御するボイラ水系におけるブロー制御方法において、
    水質管理項目として、電気伝導率、塩化物イオン濃度、硫酸イオン濃度、及びシリカ濃度から選ばれる少なくとも1つについて、ボイラ水の管理基準値を設定しておき、補給水のNaイオン濃度、及び前記選ばれた水質管理項目の値を測定しておくと共に、給水のNaイオン濃度を測定し、この給水のNaイオン濃度と補給水のNaイオン濃度とから給水中における前記水質管理項目の値を演算し、
    その中から、最も低い濃縮倍数にて前記管理基準値を逸脱することになる1つの水質管理項目を選択し、ボイラ水中のこの選択された水質管理項目の値が前記管理基準値の範囲内となるようにブロー制御を行うことを特徴とするボイラ水系におけるブロー制御方法。
  2. 請求項1において、給水のNaイオン濃度cと補給水のNaイオン濃度cとの比c/cを補給水の水質管理項目の値に乗算することにより給水の水質管理項目の値を演算し、
    この演算値に基づいて、前記水質管理項目の選択を行うと共にブロー率を決定することを特徴とするボイラ水系におけるブロー制御方法。
  3. 請求項1又は2において、補給水もしくは給水又はボイラ水に水処理薬剤を添加し、かつ該水処理薬剤に由来する給水の各水質管理項目の増加分を演算して、給水の水質管理項目の値を補正することを特徴とするボイラ水系におけるブロー制御方法。
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