JP2009030061A - 粉体成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲル化(固化)の効率を向上させることができ、高密度で焼成収縮が小さく、乾燥・焼成時にクラックが生じ難く、形状精度が高い成形体を得ることができる粉体成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】セラミック及び/又は金属の粉体と、分散媒と、ゲル化剤とを含むスラリーを調製した後、成形し、スラリーをゲル化させることにより固化して成形体を得る粉体成形体の製造方法である。エステル結合を有する有機分散媒と、下記式(1)に示す化学構造を基本とするMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)からなるゲル化剤とを化学結合させることによりスラリーを固化する。
Figure 2009030061

【選択図】なし

Description

本発明は、セラミック及び/又は金属の粉体から成形体を製造する方法に関し、詳しくはゲル化剤を含むスラリーを注型し、当該スラリーをゲル化させることにより固化して成形体を得る粉体成形体の製造方法(いわゆるゲルキャスト成形法)に関するものである。
従来、セラミックや金属の粉体から成形体を製造する方法としてはプレス成形、鋳込成形、射出成形等の方法が利用されているが、それぞれ、複雑形状品の成形が困難、寸法精度が低く厚肉品ではクラックを生じ易い、成形体を緻密化し難い等の問題があり、必ずしも満足できる方法ではなかった。
そこで、近年、これらの問題を解決し得る方法として、ゲルキャスト成形法(以下、単に「ゲルキャスト法」という。)が注目されている。
ゲルキャスト法は、セラミック、金属等の粉体、分散媒、及びゲル化剤を含むスラリーを注型した後に、当該スラリーを温度条件や架橋剤の添加等によりゲル化させることにより固化して成形体を得る粉体成形体の製造方法である。ゲルキャスト法は、ゲル化前の流動性が高い状態でスラリーを注型できるため複雑形状品の成形が容易であることに加え、注型後はゲル化によりハンドリングに耐える充分な強度を有する成形体を得ることができるという特徴がある。
具体的には、セラミックや金属の粉体とともに、ゲル化剤となるポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のプレポリマーを分散媒中に分散してスラリーを調製し、注型後、架橋剤により三次元的に架橋してゲル化させることによりスラリーを固化する方法等が利用されている。
しかしながら、上述のような従来のゲルキャスト法においては以下に掲げるような問題点が存在していた。
第1には、現在要求されている注型時の作業性を必ずしも充足するものとはいえず、また、成形体を乾燥する際にクラックを生じたり、成形体を焼結する際の焼結不足や収縮率の増加に伴う変形が大きいという問題があった。
これは、従来の方法では、プレポリマーが、非反応性の分散媒中に希釈化されて存在するため、プレポリマーを架橋させるには多量のプレポリマーと架橋剤とを添加する必要があり、必然的にスラリーの粘性が増加してしまうからであり、或いはスラリーが多量の非反応性の分散媒とプレポリマーと架橋剤とを含有する結果、乾燥・焼成する成形体中に、乾燥・焼成により気化・焼失する粉体以外の成分が多量に存在するからである。
第2には、乾燥・焼成時の収縮率が成形体の各部分で不均一となることに起因して、クラックが発生するという問題点があった。
これは、濃厚なスラリー中においてゲル化剤と架橋剤の双方を均一に分散させることが困難であり、スラリー全体が均一に固化せず、硬度が不均一となるためである。
第3には、プレポリマー自体の粘性が高い場合、高流動性のスラリーを調製できないため、成形体の密度が低下するという問題があった。
このような成形体の密度の低下は、乾燥収縮及び焼成収縮の増大を招いて成形体を乾燥・焼成する際にクラックを生じさせ易くなり、焼結体の形状精度を低下させるものである。
一方、低分子量で粘性が低いプレポリマーを使用する方法も考えられるが、低分子量のプレポリマーではスラリーを充分に固化することができないという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ゲル化(固化)の効率を向上させることができ、高密度で焼成収縮が小さく、乾燥・焼成時にクラックが生じ難く、形状精度が高い成形体を得ることができる粉体成形体の製造方法を提供することにある。
本発明者が鋭意検討した結果、ゲル化剤を架橋剤ではなく分散媒と化学結合させてスラリーを固化することにより、上記従来技術の問題点を解決できることを見出して本発明を完成した。
即ち、本発明によれば、セラミック及び/又は金属の粉体と、分散媒と、ゲル化剤とを含むスラリーを調製した後、成形し、当該スラリーをゲル化させることにより固化して成形体を得る粉体成形体の製造方法であって、エステル結合を有する有機分散媒と、下記式(1)に示す化学構造を基本とするMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)からなるゲル化剤とを化学結合させることによりスラリーを固化することを特徴とする粉体成形体の製造方法が提供される。
Figure 2009030061
本発明の製造方法においては、有機分散媒が、2以上の反応性官能基を有するものであることが好ましい。
また本発明の製造方法においては、MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート変性物であることが好ましい。
本発明の粉体成形体の製造方法は特定のゲル化剤と特定の有機分散媒との反応によりスラリーを固化するため、ゲル化(固化)の効率を向上させることができ、高密度で焼成収縮が小さく、乾燥・焼成時にクラックが生じ難く、形状精度が高い成形体を得ることが可能となる。
本発明の粉体成形体の製造方法は、いわゆるゲルキャスト法に係るものであって、ゲル化剤と分散媒とを化学結合させることによりスラリーを固化することを特徴とするものである。このような製造方法によれば、ゲル化(固化)の効率を向上させることができ、高密度で乾燥収縮及び焼成収縮が小さく、乾燥・焼成時にクラックが生じ難く、形状精度が高い成形体を得ることが可能となる。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法の最大の特徴は、少量のゲル化剤によりスラリーを充分固化できる点にある。即ち、本発明の製造方法においてはゲル化剤が反応対象の分散媒と常に接触し反応可能な状態にあるため、固化の効率が高く、ゲル化剤が少量であっても充分固化可能である。
一方、ゲル化剤と架橋剤とを反応させる方法ではゲル化剤と架橋剤が分散媒中で希釈されており、分散媒中でゲル化剤と架橋剤とが接触した場合にのみ反応が起こるため、固化に寄与しないゲル化剤及び架橋剤が多く、固化の効率が悪い。
1.有機分散媒
本発明における有機分散媒は、(1)ゲル化剤と化学結合し、スラリーを固化可能な液状物質であること、及び(2)注型が容易な高流動性のスラリーを形成できる液状物質であること、の2条件を満たすことが必要である。
ゲル化剤と化学結合し、スラリーを固化するためには、反応性官能基、即ち水酸基、カルボキシル基、アミノ基のようなゲル化剤と化学結合を形成し得る官能基を分子内に有していることが必要である(以下、このような有機分散媒を「反応性分散媒」という。)。
反応性分散媒は少なくとも1の反応性官能基を有するものであれば足りるが、より充分な固化状態を得るためには、2以上の反応性官能基を有する有機分散媒を使用することが好ましい。
2以上の反応性官能基を有する液状物質としては、例えば多価アルコール(エチレングリコールのようなジオール類、グリセリンのようなトリオール類等)、多塩基酸(ジカルボン酸類等)が考えられる。
尚、分子内の反応性官能基は必ずしも同種の官能基である必要はなく、異なる官能基であってもよい。また、反応性官能基はポリエチレングリコールのように多数あってもよい。
一方、注型が容易な高流動性のスラリーを形成するためには、可能な限り粘性の低い液状物質を使用することが好ましく、特に20℃における粘度が20cps以下の物質を使用することが好ましい。
既述の多価アルコールや多塩基酸は水素結合の形成により粘性が高い場合があるため、たとえスラリーを固化することが可能であっても反応性分散媒として好ましくない場合がある。
従って、本発明においては、多塩基酸エステル(例えば、グルタル酸ジメチル等)、多価アルコールの酸エステル(例えば、トリアセチン等)等のエステル結合を有するエステル類、特に2以上のエステル結合を有するエステル類を反応性分散媒として使用することが好ましい。
エステル類は比較的安定ではあるものの、反応性が高いゲル化剤とであれば充分反応可能であり、粘性も低いため、上記2条件を満たすからである。特に、全体の炭素数が20以下のエステルは低粘性であるため、反応性分散媒として好適に用いることができる。
本発明においては、必ずしも全ての分散媒を前記の反応性分散媒とする必要はなく、反応性分散媒と他の分散媒とを併用してもよい。
非反応性分散媒としては、例えば、エーテル、炭化水素、トルエン等が好ましい。これら非反応性分散媒は、併用する反応性分散媒及び分散剤との相溶性等の化学的性質に応じて適宜選択すればよく、例えば、反応性分散媒としてエステル類を用いる場合には、相溶性等の点でエーテル等が好ましい。
尚、非反応性分散媒として、スラリーの分散媒としては汎用される水を用いることもできるが、(1)成形体の乾燥が困難になること、及び(2)ゲル化剤としてイソシアナートを使用する場合には、反応により炭酸ガスを発生して成形体に気泡が入るため、成形体(焼結体)の密度や強度が低下し、成形体(焼結体)にクラックが生じ易くなること等から、その添加量は、できるだけ少ない方が好ましい。
また、非反応性分散媒として、有機化合物を用いる場合であっても、ゲル化剤との反応効率を確保する観点からは、全分散媒のうち、反応性分散媒を60質量%以上含有させることが好ましく、85質量%以上含有させることがより好ましい。
2.ゲル化剤
本発明におけるゲル化剤は、分散媒と化学結合し、スラリーを固化可能な物質である。
但し、本発明におけるゲル化剤は、スラリーの流動性を確保する観点から、粘性が低いもの、具体的には20℃における粘度が3000cps以下の物質を使用することが好ましい。
尚、ここでの「粘度」とは、ゲル化剤自体の粘度(ゲル化剤が100%の時の粘度)を意味し、市販のゲル化剤希釈溶液(例えば、ゲル化剤の水溶液等)の粘度を意味するものではない。
本発明におけるゲル化剤の反応性官能基は、反応性分散媒との反応性を考慮して適宜選択することが好ましい。例えば反応性分散媒として比較的反応性が低いエステル類を用いる場合は、反応性が高いイソシアナート基(−N=C=O)を有するゲル化剤を選択することが好ましい。
イソシアナート類はジオール類やジアミン類と反応させることが一般的であるが、ジオール類は既述の如く高粘性のものが多く、ジアミン類は反応性が高すぎて注型前にスラリーが固化してしまう場合がある。
このような観点からもエステル結合を有する反応性分散媒と、イソシアナート基を有するゲル化剤との反応によりスラリーを固化することが好ましく、より充分な固化状態を得るためには、2以上のエステル結合を有する反応性分散媒と、イソシアナート基を有するゲル化剤との反応によりスラリーを固化することが好ましい。
具体的には、イソシアナート基を有するゲル化剤としては、下記一般式(1)に示す化合構造を基本とするMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)が好ましい。
Figure 2009030061
本発明では、MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)変性物がより好ましい。
ゲル化剤として、MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)を使用すると、(1)成形体の硬度が向上するため、薄肉構造のものであってもクラックの発生を低減することができる。(2)乾燥時の収縮が激減するため、乾燥時のクラックの発生及び変形を低減することができる。(3)固化速度が向上するため、成形工程を迅速化することができる。といったメリットを有するからである。
また、本発明においては、反応性分散媒等との相溶性等の化学的特性を考慮して、前述した基本化学構造中に他の官能基を導入することが好ましい。例えば、エステル結合を有する反応性分散媒と反応させる場合には、エステルとの相溶性を高めて、混合時の均質性を向上させる点から、親水性の官能基を導入することが好ましい。
尚、本発明では、分子内に、イソシアナート基以外の反応性官能基を含有させてもよく、イソシアナート基とイソチオシアナート基が混在してもよい。さらには、ポリイソシアナートのように、反応性官能基が多数存在してもよい。
3.粉体
本発明を適用できる粉体の材質は、セラミック及び/又は金属である限りにおいて特に限定されず、ガラス、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミ、ジルコニア、サイアロン等のセラミック粉末や各種金属粉末を使用することができる。なお、これらセラミック粉末及び各種金属粉末は、適宜、一種単独で又は二種以上を組合わせて用いることができる。また、スラリーを調製可能な限りにおいて、粉体の粒子径は特に限定されない。
4.成形用スラリー
本発明の成形用スラリーは、(1)分散媒に粉体を分散してスラリーとした後、ゲル化剤を添加することにより、或いは(2)分散媒に粉体及びゲル化剤を同時に添加して分散することにより調製すればよい。
注型時の作業性を考慮すると20℃におけるスラリーの粘度は30000cps以下であることが好ましく、20000cps以下であることがより好ましい。スラリーの粘度は、既述した反応性分散媒やゲル化剤の粘度の他、粉体の種類、分散剤の量、スラリー濃度(スラリー全体体積に対する粉体体積%)によっても調整することができる。
但し、スラリー濃度が低すぎれば成形体密度が低下し、成形体の強度低下、乾燥・焼成時におけるクラックの発生や収縮率の増加に伴う変形等の問題を生ずる点において好ましくない。従って、通常は、スラリー濃度が25〜75体積%のものが好ましく、乾燥収縮によるクラックを少なくすることを考慮すると、35〜75体積%のものが更に好ましい。
尚、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、成形用スラリーには種々の添加剤、例えば分散媒とゲル化剤との反応を促進するための触媒、スラリー調製を容易にするための分散剤、消泡剤、界面活性剤、或いは焼結体特性を向上させるための焼結助剤等を加えることが可能である。
5.ゲル化
本発明においては、前記成形用スラリーを所望形状の成形型に注型した後、スラリーをゲル化させて固化し成形体を得るものである。
本発明においては、注型前のスラリーは低粘性・高流動性である一方、固化後の成形体はハンドリングに耐える充分な強度を有している必要がある。従って、本発明では、ポリカルボン酸エステル等の分散剤を用いて、低粘性・高流動性スラリーとすることが好ましい。
また、注型時に固化しない、(i)反応温度、(ii)反応性分散媒の種類・含有量、(iii)ゲル化剤の種類・含有量、及び(iv)ゲル化反応の触媒の種類・含有量を選択してスラリーを調製して注型を行い、1)所定時間放置する、2)所定の反応温度まで上昇させる、3)注型直前に触媒を添加する、等の方法を単独で又は組合わせて適用してゲル化を行うことが好ましい。
本発明においては、反応性分散媒とゲル化剤とを化学結合させることによりスラリーをゲル化させるため、分散媒中におけるゲル化剤と架橋剤との反応でスラリーをゲル化させる従来のゲルキャスト法と相違し、以下のような利点がある。
第1に、本発明では、スラリー中に多量に存在する分散媒そのものが、ゲル化剤と反応するため、ゲル化(固化)の効率を高くすることができる。即ち、ゲル化剤の添加量が少なくてもスラリーを充分に固化することが可能であり、乾燥収縮及び焼成収縮が小さく、乾燥・焼成時にクラックを生じることなく、高密度で強度の大きい焼結体を得ることができる。
第2に、本発明では、架橋剤を別途添加する必要がないため、ゲル化剤が均一に分散されていれば、各部分の固化硬度等の特性が均質な成形体を得ることが可能である。
第3に、本発明では、高分子量で高粘性のプレポリマーをゲル化剤としなくてもスラリーを充分固化させることができるので、低粘性・高流動性のスラリーを調製することができる。従って、形状精度の高い成形体を得ることができ、複雑形状品の成形も可能となる。
以下、本発明の粉体成形体の製造方法について実施例により更に詳細に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.成形体の製造
成形用スラリーは、室温下(20℃前後)、分散媒に分散剤を添加・混合した後、得られた分散剤に粉体を添加・分散してスラリーとし、更にゲル化剤を添加・分散した後に反応触媒を添加することにより調製した。
調製した成形用スラリーは、成形型に注型後、一定時間放置し、ゲル化させて固化することにより成形体とした。成形体は、300ccのポリビーカーに注型することで成形されたものであり、φ60mm×30mmtの円盤形状を有している。次いで、この成形体を、粉体の種類に応じて大気雰囲気下或いは不活性雰囲気下で脱脂・焼成し、焼結体とした。
各実施例及び各比較例においては、表1〜表2に記載した組成からなるスラリーを使用した。
以下に、表1〜表2に記載したスラリーの各組成物(粉体、分散媒、ゲル化剤、分散剤、反応触媒、架橋剤)について詳細に説明する。
(1)粉体
アルミナ、窒化珪素のいずれかを使用した。
(2)分散媒
反応性分散媒として、トリアセチン:グルタル酸ジメチルの質量比が10:90である混合物(以下「エステル」という。粘度(20℃):1.5cps)を使用した。また、非反応性分散媒として、水(粘度(20℃):1cps)、及びトルエン(粘度(20℃):0.6cps)のいずれかを適宜選択して使用した。
(3)ゲル化剤
以下に示す化合物の中から適宜選択して使用した。また、以下に示すHDI(ヘキサメチレンジイソシアナート)変性物又はMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)変性物を使用する場合については、必要に応じて反応触媒としてトリエチルアミンを使用した。
(i)HDI(ヘキサメチレンジイソシアナート)ウレトジオン:ヘキサメチレンジイソシアネート2量体(粘度(20℃):170cps)、(以下、「HDI変性物」という。)
(ii)MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)変性物:4、4’−ジフェニルメタンジイソシアナート変性物、商品名:SBU0775(住友バイエルウレタン製)、(以下「MDI変性物」という。)
(iii)イソブチレン−無水マレイン酸共重合体A:商品名:イソバン110(クラレ製、室温で固体)、(以下「プレポリマーA」という。)
(iv)イソブチレン−無水マレイン酸共重合体B:商品名:イソバン600(クラレ製、室温で固体)、(以下「プレポリマーB」という。)
(4)架橋剤
HDI変性物をゲル化剤に用いた際に、必要に応じて、ポリエステルポリオール(以下「架橋剤A」という。)を使用し、プレポリマーA、Bをゲル化剤に用いた際に、固化剤C(商品名:クラレ製、以下「架橋剤B」という。)を使用した。
(5)分散剤
以下に示す化合物の中から適宜選択して使用した。
(i)ポリマレイン酸共重合体A:商品名 フローレンG700(共栄社化学製)、(以下「分散剤A」という。)
(ii)ポリマレイン酸共重合体B:商品名 マリアリム(日本油脂製)、(以下「分散剤C」という。)
(iii)ポリカルボン酸アンモニウム:商品名 A−6114(東亜合成製)、(以下「分散剤B」という。)
2.評価方法
各実施例及び各比較例については、以下に示す方法で、スラリー濃度、スラリーの流動性、スラリーの固化状態、乾燥後の状態、焼結体の密度、焼結体の強度、及び硬度を測定等することにより評価した。その結果を、表1〜3、及び図1に示す。
(1)スラリー濃度:スラリー全体積に対する粉体の体積比率により求めた。
(2)スラリーの流動性:室温(20℃)におけるスラリーの粘度により評価した。粘度は回転式粘度計(ビスコテスター)により測定した。
なお、分散媒、ゲル化剤の粘度についても同様の方法により測定した。
(3)スラリーの固化状態:目視及び取り扱い性により評価した。即ち、目視上均質であり、持ち運び可能な場合は「良好」、傾ける程度では変形しないが指先で押圧する程度で形状が崩れる場合は「固化不充分」、スラリー状のままである場合は「固化せず」として評価した。
(4)乾燥後の状態:乾燥後の成形体におけるクラック及び変形の有無により評価した。この際、全くクラックが発生しなかった場合は「良好」、成形時の形状は保つものの線状のクラックを認めた場合は「微細クラック」、開口したクラックを認めた場合は「クラック」と評価した。
(5)焼結体の密度:水中でアルキメデス法により測定した。
(6)焼結体の強度:縦3mm×横4mm×厚さ40mmの大きさに切り出した焼結体の4点曲げ強度で評価した。
4点曲げ強度はJIS1601に記載の4点曲げ法により測定した。
(7)成形体の強度:φ8の丸棒状の試験片を作製し、スパン40mm、変位速度2mm/minの条件で、3点曲げにより硬度を評価した。
(8)成形体の形状精度:外径及び真円度を測定して評価した。この際、外径及び真円度は、測定位置を成形体の上下各端面より10mmの位置と中央の位置とし、各位置の外直径をレーザ測長機によって測定した。周方向については、22.5度刻みで8箇所を測定し、その平均を外径、最大値と最小値の差を真円度とした。
(9)硬度:各実施例及び各比較例により得られた成形体を用い、φ8の丸棒状の試験片を作製し、3点曲げ試験により荷重を変化させた際の変位の大きさを測定して、硬度を評価した。
Figure 2009030061
Figure 2009030061
Figure 2009030061
3.実施例及び比較例
(参考例1)
反応性分散媒としてエステル、ゲル化剤としてHDI変性物を使用し、セラミック粉体としてアルミナを用いて、円盤形状の成形体の製造を行った。その結果、スラリーの流動性、成形体の固化状態は良好であった。
また、乾燥時及び焼成時においてクラックが生ずることはなかった。即ち、形状精度が高い成形体(焼結体)を得ることができた。更に、これらの焼結体は、高密度であった。
(実施例1、2)
参考例1において、ゲル化剤をMDI変性物に代えたこと(実施例2では、MDI変性物の添加量を、実施例1の半分にして実施した。)、及び触媒を使用しないこと以外については、参考例1と同じ条件で成形体の製造を行った。その結果、実施例1では、注型後10分で離型が可能であり、実施例2では、注型後15分で離型が可能であった。
また、それぞれ参考例1、実施例1、2で得られた成形体について、硬度の比較をしたところ、参考例1で得られた成形体に比べ、実施例1、2で得られた成形体の硬度は大きく、ハンドリングが容易であった。変位と荷重の関係を図1に示す。
本結果から、MDI変性物を使用することにより、固化時間が短くなり、しかも得られる固化体の硬度が高くなることがわかった。
また、参考例1、実施例1、2で得られた成形体について、乾燥した後の収縮率を測定したところ、参考例1では6.5%であるのに対して、実施例1では0.3%、実施例2では0.5%と極めて小さかった。
(実施例3、4)
実施例3において、固化温度を0℃に変更し、実施例4では更に触媒を添加したこと以外については実施例1と同じ条件で成形体の製造を行った。
その結果、いずれの実施例でも注型時に粘性の増加は認められず、容易に注型作業が行えた。また、実施例3では、固化開始後2時間で離型が可能であり、触媒を添加した実施例4では、固化開始後15分で離型が可能であった。このことから、固化時間は、温度及び触媒の添加によりコントロール可能であることが認められ、温度コントロール及び触媒添加により、注型中に固化が開始せず、注型作業が容易に行える条件を設定することができることがわかった。また、注型まではスラリーを冷却しておき、注型寸前又は注型後加熱することで、注型の作業性を保ちながらも固化時間を短縮できると考えられた。
(実施例5)
セラミック粉体として窒化珪素を用い、反応性分散媒としてエステルを350.0g、ゲル化剤としてMDI変性物を14.0g添加したこと、及び分散剤Aの添加量を26.3gとしたこと以外については実施例1と同じ条件で成形体の製造を行った。
その結果、実施例1〜4のアルミナを粉体に用いた場合と同様に、固化時間の短縮、成形体の硬度の向上、ならびに乾燥収縮が減少することが確認された。
(実施例6、7)
それぞれ参考例1及び実施例1において、外径φ100×内径φ90×高さ100mmの円筒形状の成形体を作製したこと以外については、それぞれ参考例1、実施例1と同様の条件で成形体の製造を行った。
その結果、表3に示すように、実施例6に比べ、実施例7の方が形状精度に優れる乾燥体を得ることができた。これは、乾燥時の収縮が小さいためと考えられる。また、それぞれの実施例により5体成形体を製造したところ、実施例6では1体についてクラックが発生したが、実施例7ではクラックは発生しなかった。結果をまとめて表3に示す。
(比較例1)
参考例1において、分散媒を水に変更したこと、反応触媒量を1.5gとしたこと、及び分散剤として分散剤Bを2.0g用いたこと以外については参考例1と同様の条件で成形体の製造を行った。その結果、スラリーの流動性、成形体の固化状態は良好であったものの、水とイソシアネートとの反応に起因する炭酸ガスによって、成形体内部に気泡が入り、焼結体の密度、強度とも参考例1に劣る結果となった。
(比較例2)
参考例1において、分散媒をトルエンに変更したこと、反応触媒量を1.5gとしたこと、及び分散剤として分散剤Bを4.0g用いたこと以外については参考例1と同様の条件で成形体の製造を行った。その結果、スラリーの流動性は良好であったが、スラリーは固化しなかった。
(比較例3)
比較例2において、架橋剤として架橋剤Aを添加したこと以外については比較例2と同様にして成形体の製造を行った。但し、スラリーの粉体濃度を高めるため、分散媒のトルエンは減量し、架橋剤Aは分散媒に粉体を分散してスラリーとした後に添加した。また、ゲル化剤の量を12.0gと半分にし、分散剤として分散剤Cを用いた。その結果、スラリーの流動性は良好であったが、ゲル化剤や架橋剤を多量に添加したにもかかわらず、スラリーは固化しなかった。即ち、ゲル化の効率が低かった。
(比較例4)
比較例3において、ゲル化剤と架橋剤の量をそれぞれ24.0g及び96.0gと増量したこと以外は比較例3と同様の条件で成形体の製造を行った。
その結果、スラリーの流動性は良好であったが、ゲル化剤や架橋剤を多量に添加したにもかかわらず、スラリーの固化が不充分で成形体がゲル状となった。即ち、ゲル化の効率が低かった。乾燥により成形体にクラックが生じるとともに、焼成後の焼結体の密度も3.9g/cm3と小さく、焼結体の強度を測定したところ荷重後直ちにクラックが発生した。
(比較例5)
比較例1において、ゲル化剤としてプレポリマーA(分子量16000)を40.0g添加し、架橋剤として架橋剤Bを用いたこと、及び80℃、4時間の固化条件としたこと以外については比較例1と同様の条件で成形体の製造を行った。
その結果、スラリーは全く流動せず、注型を行うことができなかった。
(比較例6)
比較例5において、分散媒である水の量を300.0gと増量したこと以外は比較例5と同様の条件で成形体の製造を行った。
その結果、スラリーの流動性はその粘度が20000cpsと良化し注型可能となったもののスラリーの固化が不充分で成形体がゲル状となった。即ち、ゲル化の効率が低かった。また、当該成形体は辛うじてハンドリング可能な強度を有していたが、乾燥時に成形体が大きく変形し、更にはクラックを生じた。即ち、水の増量に起因して成形体の収縮が大きく、形状精度が低かった。
(比較例7)
比較例5において、ゲル化剤を低分子量のプレポリマーB(分子量10000以下)に変更したこと以外は比較例5と同様の条件で成形体の製造を行った。
その結果、スラリーの流動性は良好であったが、スラリーは固化しなかった。
以上説明した通り、本発明の粉体成形体の製造方法によれば、ゲル化(固化)の効率を向上させることができ、高密度で焼成収縮が小さく、乾燥・焼成時にクラックが生じ難く、形状精度が高い成形体を得ることが可能となるため、複雑形状品の成形を容易にかつ寸法精度よく得ることができ、産業上の利用価値は極めて高いものである。
本発明の参考例1、実施例1、2により得られた成形体についての、変位と荷重の関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. セラミック及び/又は金属の粉体と、分散媒と、ゲル化剤とを含むスラリーを調製した後、成形し、当該スラリーをゲル化させることにより固化して成形体を得る粉体成形体の製造方法であって、
    エステル結合を有する有機分散媒と、下記式(1)に示す化学構造を基本とするMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)からなるゲル化剤とを化学結合させることによりスラリーを固化することを特徴とする粉体成形体の製造方法。
    Figure 2009030061
  2. 前記有機分散媒が、2以上の反応性官能基を有する請求項1に記載の粉体成形体の製造方法。
  3. 前記MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート)系イソシアナート(樹脂)が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート変性物である請求項1又は2に記載の粉体成形体の製造方法。
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